リやブタの世界から人の世界に入り、新たに人から人に感染 クチンって必ず効くの?」という質問をよく受けます。流 するようになったものや、かつて世界的規模で流行したイン 行ウイルスと大きくタイプの外れたワクチンを接種して フルエンザで、その後流行することなく長期間経過し、現在 も、流行ウイルスに対するワクチンの効果は期待できませ の国民が免疫を獲得していないインフルエンザです。 ん。従って、最近ではWHOを中心に地球レベルでのウイ 毎年流行を繰り返す季節性のインフルエンザと異なり、 ルス監視活動に基づいて、南半球と北半球それぞれに予測 ほとんどの人がそのウイルスに対する免疫をもっていない される流行株に対応したワクチン株の選定がシーズン毎に ため、ウイルスが人から人へ効率よく感染し、世界的大流 行われています。日本においてはWHOの流行予測を踏ま 行 (パンデミック)となる恐れがあります。これらは全て え国立感染症研究所にて検討がなされ、最終的に厚生労働 多少のタイプが異なるものの、A型のインフルエンザウイ 省がインフルエンザワクチン製造株を決定・通達していま ルスによるものです。 す。 そのために、「タイプが不一致であるのでワクチンが効 ワ ク チ ン で 予 防 す る! かなかった」という事態はほとんど起こっていません。 皆さんは毎年ワクチンはどうしていますか? 多くの医 最後に 療機関で既に10月からワクチン接種を開始しています。 会社での集団接種やご家族で近所で接種したり、また、 ではこの冬に向けて自分はどうするべきか? ワクチン 悩んで結局接種せず…、あるいはインフルエンザワクチン は絶対必要!ということではありません。ただし、生活の 接種に全く興味をもたずという方も多いかもしれません。 中で高齢者やお子さんが一緒の方は念の為のワクチン接種 現在のインフルエンザワクチンは、ワクチン接種後に長 をお薦めします。 期間にわたって強い感染防御免疫が誘導されるポリオワク ただし、注意すべきことは、一般にはインフルエンザと チンや麻疹(はしか)ワクチンとは異なり、ウイルスの感 「かぜ」が混同されていることです。インフルエンザワク 染やインフルエンザの発症を完全には防ぐことは出来ませ チンはインフルエンザウイルスにしか効果を示しません ん。しかし、高齢者などのハイリスク群がインフルエンザ が、「かぜ」の原因となるウイルスは100種類以上もあり に罹患(りかん)した場合に、肺炎等の重篤な合併症の出 ます。 現や、入院、死亡などの危険性を軽減する効果が広く認め ほとんどの人は冬には「かぜ」に罹患しますので、これ られ、世界保健機 構 らのインフルエンザウイルス以外の「かぜ」ウイルスの感 (WHO) をはじめ世 染をうけて「かぜ」をひいた場合でも、「ワクチンを接種 界各国がハイリスク したのにかぜをひいてしまったので、ワクチンは効かなか 群に対してワクチン った」との誤解が生じることとなります。そのため、この秋、 接種を積極的に薦め 冬に備え、通常の風邪予防としての手洗いや、うがい、規 ています。 則正しい生活習慣を心がけることを忘れないよう注意しま 「インフルエンザワ しょう。 の 事業 規 新 案内 ご “インフルエンザ予防接種” の費用補助実施中 今年度より日通健保では インフルエンザ予防接種 の費用補助を実施しています。 ・対 象: 被保険者 ・補 助: 1人1回に限り1,000円 ・期 間: 2014年10月∼2015年1月 詳しくは所属の事業所ご担当者へお問い合せ下さい。 ・実施要領: 各事業所ごとに実施しますので、 予防接種はインフルエンザの発症を抑え、重症化を予防します。是非この機会に接種を! 2
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