理事長所信及び基本方針 第 57 代理事長 東方 貴之 【所信】 笑顔あふれる輝かしい未来にむけて 現在、我が国の景気はアベノミクスによる経済政策により緩やかな回復を続けており、東 日本大震災からの復興が、新しい東北の創造に向け徐々にではありますが進んでいます。 そして、東京オリンピックの招致決定、北陸新幹線の開業、2016 年の NHK 大河ドラマに はこの地域もゆかりのある「真田丸」の放映決定等、我々の活動圏域にも関わりが深い明 るい話題も増えてまいりました。しかし、その反面、リーマンショックにより落ち込んだ 経済活動、原発による放射能汚染、日本にとっては死活問題であるエネルギー問題、多発 する犯罪や様々な原因による教育問題、そして国家間における領土問題、人権問題等の摩 擦、挙げれば枚挙にいとまがない程の暗い話題があります。そのような状況の中で、自分 達の国や地域に誇りを失い、自分自身も悩み迷っている人が多いのではないでしょうか。 我々青年に課せられた使命は、まず、自分達の住むこの地域を輝く素晴らしい地域へと変 えていき、明るく豊かな社会へと変革していくことのはずです。我々は、若い世代をはじ めとして大人や子どもといった幅広い世代を巻き込んだまちづくりをすると同時に、先輩 方から引き継がれてきた数々のノウハウや組織力を活用し、青年会議所の強みを生かした 地域の未来を創造すべきです。その為には、我々の理念に賛同し、この地域をより良いも のにしていきたいと願う青年たちが、上田青年会議所には必要であるはずです。しかし、 ベテランと呼ばれるような経験年数を経たメンバーが、数多く卒業していくことで、入会 年数が浅いメンバーが、全国的にみても増えている中、上田青年会議所もその例外ではあ りません。入会年数が浅いメンバーが多い現状だからこそ、メンバー全員の力を結集し、 己を律し、見つめ直すことからはじめ、お互いに助け、学び合うことで生まれる新鮮且つ 斬新な発想を生かすと共に、先輩方から受け継いだ上田青年会議所魂を存分に発揮し、自 らの誇りを取り戻せるような活動を通じて、迷いを払拭し、笑顔あふれる輝かしい未来を 創るという責任を果たす時であると考えます。 仕事と家庭とJC活動と時間 私たちはJAYCEEである前に地域や家庭、そして会社を支える青年経済人であります。 皆さんの基盤は家族や友人、そして社員といった身近な人によって支えられているはずで す。確かに地域の未来を考え、より良い地域にしていくことは、非常に重要です。しかし、 自分たちの経済基盤や、家族を大事に出来ない人間が、地域の事を考え、より良い方向へ と導く事が出来るでしょうか。やはり、仕事や家庭を一番に考え、その中でJC活動を推 進すべきです。しかしながら、JC活動を蔑ろにしてよいという事ではなく、やはり地域 を背負っている青年経済人として、地域に貢献し、発展させていくことは我々の責務であ ります。会社においては利益を出して税金を納める、そして社員の雇用を守る、といった ことで地域に貢献し、JC活動においては、この地域の未来を創造し発展させ、子どもた ちの健全な育成に力を注ぎ、そして地域のシンボルでもあるまつりも更に良いものにして いき、尚且つ、会員増強にも力を注いでいかなければなりません。老若男女を問わず、私 たちの時間は皆平等です。如何に時間を上手に使い、仕事と家庭、そしてJC活動を充実 させるかが我々にとって、重要であると考えます。 仲間とJCと将来を見据えた組織力向上 上田青年会議所は、高い志と、熱い想いを胸に秘め、地域の為に崇高な理念を掲げた先輩 方により、半世紀以上前に設立されました。その想いを胸に、我々メンバーは日々、JC 活動に邁進していますが、近年は会員数の低迷、経験年数の不足、といったことが全国的 に課題となっており、我々上田青年会議所にもその波は確実に訪れています。ここ最近は、 上田青年会議所においても経験年数が浅く、何の為に、誰の為にJC活動をしているのか 迷い、悩んでいるメンバーを見受ける機会があります。そのような環境が、JC活動への 熱意や出席率の低下に結びつき、組織力の低下を招いている原因となっているのではない でしょうか。まずは、奉仕・修練・友情、というJCの三信条を思い出し、メンバーが一 丸となって活動をすべきです。自らの将来にとって、かけがえのない仲間を得るには苦楽 を共にし、メンバー同士でコミュニケーションを図り、厳しさの中にも楽しさがある雰囲 気を作ることが必要です。明るい豊かな社会を創るために、まずは、メンバーが活動しや すい環境を作り、組織力アップに繋げていくことが必要であると考えます。 <地域の宝育成> ・青少年育成事業推進 子どもたちはこの地域の未来を背負って立つ重要な担い手であり、この地域に希望を与え てくれる宝ではないでしょうか。地域の宝である子どもたちが社会の変化に柔軟に対応し、 明るく健やかに育ち、自信や誇りをもって世の中に羽ばたいていく。そんな子どもたちを 地域ぐるみで応援し、陰ながら支え、導いていく、その様な活動が青少年の健全育成に繋 がり、我々の目指している「明るい豊かな社会」への一助となるはずです。しかし、そん な地域の宝である子どもたちを取り巻く環境は、我々が子どもだったころと比べても様変 わりしている様に感じます。遊びや学びの環境、携帯電話やパソコンの普及、親世代の生 活や資質、核家族化や少子高齢化など、子どもを取り巻く環境は常に変化しています。そ んな目まぐるしい環境の変化に対応出来ているのは、子どもたちが柔軟に力強く子どもた ちなりに対応しているからではないでしょうか。人間形成において大切な時期に、地域の 大人や親の資質が子どもたちに影響を与えることを認識し、モラルやマナーといった社会 規範の順守をし、愛情溢れる家庭で育て、地域ぐるみで支えていき、子ども自らの力で心 身共に成長していけるような「子育ち」を地域の大人や親が実践していかなければならな いと思います。我々が親や地域に育ててもらった経験を活かし、それを地域ぐるみで子ど もたちに伝え、子どもたちの成長を促すことで、我々上田青年会議所が提唱する「子は育 ち、親もまた成長する」という「子育ち」を子どもと親と地域とが一体になって推進して いき、地域の宝を明るく健やかに育成していく必要があると考えます。 <地域の夢創造> ・ビジョン検証と追加 本年、上田青年会議所は認承 54 年目を迎え、次年度、2016 年は認承 55 周年という節目の 年に当たります。55 年という半世紀以上に渡る長い歴史は、先輩方の高い志と熱い想いで 紡がれ、様々な形としてこの地域を創造してきました。その志と想いは認承 50 周年に掲げ た、上田JC未来ビジョンに反映され、今日まで受け継がれてきました。この地域の為に 運動されてきた先輩方の高い志と熱い想いを、我々、メンバーは継承し発展させていかな ければなりません。 「上田JC未来ビジョン」が策定されてから 5 年経とうとしている中で 地域の経済状況や、環境の変化は否めません。アベノミクスと呼ばれる構造改革による経 済状況の好転、2015 年の北陸新幹線開通や 2016 年のNHK大河ドラマにこの地域に縁あ る「真田丸」の放映決定等、この地域の未来に非常に関わり深く、そして大きな変化が訪 れています。これだけを例に挙げてもこの地域の環境の変化は確実に訪れ、我々に大きな 夢や希望を与えてくれています。そんな環境の変化の中で、 「上田JC未来ビジョン」も時 代に合わせた変化をしていかなければならないのではないでしょうか。過去 5 年間の検証 を行い、そして 60 周年に向けた 5 年間という未来に向け、その時代に合わせたビジョンを 模索していくことが必要です。過去と未来を見つめ、この地域にある新たな課題やニーズ を探り、これからの 5 年間に向けて大胆且つ、繊細に取り組んでいけるような追加と見直 しを行い、上田青年会議所がこの地域に対して更に大きな夢を与えられるようなビジョン が必要であると考えます。 <地域の力向上> ・地域力向上 「市民総和楽」を目的として、我々上田青年会議所の先輩方が情熱を注ぎ、市民が一つに なるために興された、「上田わっしょい」。私が子どものころも、毎年楽しみにしていまし た。同級生や先輩、そして後輩たちと触れ合い、新しい友達が増える、最高のまつりでし た。我々、上田青年会議所メンバーはそんな素晴らしいまつりを作ってきた先輩方に敬意 を表し、そして歴史を継承し、発展させていく責務があります。先輩方から代々に渡り、 様々なエッセンスを加えながら、それでも最初から脈々と受け継がれてきた情熱だけは変 わらずに、本年 44 回目を迎える「上田わっしょい」において、継承させるものは継承し、 発展させるものは発展させる、といった新たな可能性へのチャレンジをしていきたいと考 えます。また、地域力向上の一環として、この地域を発展させ明るく豊かな地域へと変え ていく為には、この地域が魅力あるブランドや、ソフトパワーに溢れている、素晴らしい 地域であるという事を知り、これらの資産を有効的に活用し、この地域にある魅力的なブ ランドや、ソフトパワーを様々な方法で発信していくべきではないでしょうか。そして、 歴史や文化、環境や資産といった、この地域ならではのブランドや、ソフトパワーを発信 していくことによって、この地域の魅力をアピールしていくべきだと考えます。地域を明 るく豊かな地域へと発展させ、変えていく為には、地域住民個々が自分たちの周りにある ブランドや、ソフトパワーを認識し、有効に活用していけるような環境作りを行う事で、 地域力の向上が促せるはずです。 <地域の光開発> ・人間力開発 メンバー数の減少は全国の LOM においても深刻な問題となっています。上田青年会議所も その例外ではありません。 「JC 活動をする余裕がない」「同じような活動は他でもできる」 そんな声が聞こえてきそうです。しかし、翻って見たとき、我々の活動はどうでしょうか。 奉仕・修練・友情という三信条の元、地域への貢献、自身の能力の向上、生涯付き合える 仲間との出会いなど、青年会議所に入会していなければ得られないものばかりではないで しょうか。半世紀以上の長きにわたり、地域を照らす光として先輩方が紡いでこられた歴 史、その歴史は、このまちに上田青年会議所が存在しなくてはならないことを示している と考えます。そして、志の高い青年の集まりである、この上田青年会議所でなければでき ないことをしてきたからこそ、この歴史があると考えれば、我々は誇りを持って会員拡大、 そして自己研鑽に取り組む責任があると思います。この地域を更に良くするため、上田青 年会議所で培った多くの経験を、この地域に住むまだ見ぬ多くの青年たちに伝えて参りま しょう。我々の提唱する「明るい豊かな社会」の実現には数多くの仲間が必要です。その 為にも、私達は自分たちの資質を更に高めるような事業を行い、メンバー同士切磋琢磨し、 自己研鑽に励むと共に、青年会議所の魅力をメンバーが常時発信するような会員拡大運動 に全メンバーで取り組んでいき、我々、上田青年会議所のメンバー全員が、この地域を照 らす光となりましょう。 終わりに メンバーが上田青年会議所に入会して得られる一番の財産は、かけがえのない仲間との出 会いだと思います。現役のメンバーと先輩方、そして各地会員会議所メンバーとの繋がり の中、40 歳までという期限付きの条件で切磋琢磨しながら活動をし、友情を育みながら時 にぶつかり合い、時には涙を流す、そんな出会いがあるのも青年会議所ならではでないで しょうか。その出会いで得た貴重な経験や体験を、青年経済人として仕事や家庭といった、 様々な場面で活かしていけるような、素晴らしい人材になっていただきたい。自分たちの 可能性を信じ、力の限りを尽くし、楽しみながら青年会議所ライフを走りきりましょう。 そして、その証として 100%例会を是非とも実施し、自分たちの結束力を自分たちで再認識 し、未来に向け英知と勇気と情熱が溢れる上田青年会議所を取り戻しましょう。 【基本事業】 ・メンバー全員による会員拡大運動の実施 ・公益目的支出計画に基づいた事業の実施 ・青少年育成事業推進 ・ビジョンの検証と追加 ・地域力向上 ・人間力開発
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