アルミニウム合金の人工海水酢酸酸性腐食試験 (SWAAT試験)

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アルミニウム合金の人工海水酢酸酸性腐食試験
(SWAAT試験)
アルミニウムの腐食をより促進、再現した試験が可能です。
アルミニウムは、酸性やアルカリ条件下で腐食し、塩素イオン存在下では、孔食や隙間腐食を起こす欠点があります。
ASTM、JISで規格化されている本試験では、塩化物溶液に酢酸を添加することにより、アルミニウムの腐食をより促進、再現
した試験が可能となります。
アルミニウムの腐食試験では酢酸を添加することにより、
酢酸の拡散と解離の結果生成した水素イオンによるカソード
電流増大のため、アルミニウムの孔食を促進し(右図)、室温
より高温での腐食がよく再現されます。
エアコンのアルミニウム製熱交換器の腐食など、アルミニウム
合金の腐食試験として、下記の試験が規格化されています。
● SWAAT試験 (Sea Water Acetic Acid Test)
ASTM G85-A3
人工海水に酢酸を加えてpHを2.8~3.0とした液を49℃で
30分噴霧と恒温恒湿49℃、98%RHで90分保持を繰り返す。
● CASS試験 (Copper Accelerated Acetic Acid Salt Spray Test)
JIS H 8502
5%NaClに、塩化第二銅を100ppm添加し、酢酸を加えて
pH3.0とした液を50℃で噴霧する。
● AASST試験 (Acetic Acid Salt Spray Test)
ASTM G85-A1
5%NaClに、酢酸でpH3.1~3.3とした液を35℃で噴霧する。
電極電位(mV vs. Ag/AgCl (sat.KCL))
酢酸酸性腐食促進試験
CH3COOHの添加に
より顕著にカソード
電流が増加
A
C
B
D
A
B
C
D
電流密度(A・㎡)
酢酸添加量の異なる各溶液中におけるPtのカソード分極曲線
大谷、児島 軽金属 Vol62,No6(2012),244-248
酢酸酸性腐食促進試験装置
酢酸酸性腐食促進試験装置(SWAAT試験)
(出典:スガ試験機株式会社HP)
アルミニウムパイプの酢酸酸性腐食促進試験後の外観
(SWAAT試験 4000時間)
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