日本マニュファクチャリングサービス(2162)

URL: www.walden.co.jp
文責: 室谷吉行
E-mail: [email protected]
電話番号:03 (3553) 3769
日本マニュファクチャリングサービス(2162)
連結通期
(百万円)
FY03/2013
FY03/2014
FY03/2015会予
FY03/2014
前年比
FY03/2015会予
前年比
連結半期
(百万円)
1Q-2Q FY03/2014
3Q-4Q FY03/2014
1Q-2Q FY03/2015
3Q-4Q FY03/2015会予
1Q-2Q FY03/2015
前年比
3Q-4Q FY03/2015会予 前年比
出所:会社データ、弊社計算
売上高
営業利益 経常利益
38,869
387
564
41,905
(643)
(175)
48,800
490
510
7.8%
16.5%
売上高 営業利益 経常利益
20,823
21,082
23,787
25,012
14.2%
18.6%
(345)
(298)
236
253
-
(68)
(107)
146
363
-
純利益
235
648
320
175.4%
(50.7%)
純利益
(197)
845
82
237
(72.0%)
EPS
(円)
23.0
63.4
34.5
EPS
(円)
-
DPS
(円)
3.0
3.0
3.0
DPS
(円)
-
BPS
(円)
367.5
451.8
BPS
(円)
-
1
1.0 エグゼクティブサマリー(2014 年 12 月 25 日)
事業規模の拡大
家電メーカーなどを中心とする国内製造業大手を顧客としたEMS事業に深く関与している日本マニュファク
チャリングサービスの営業損益が向上を続けている。一過性の費用増加が一巡した中国では、営業損益が黒字転
換している一方、日本では、利益率の高い案件の寄与により営業損失が縮小傾向を示している。また、いまひと
つのHS(ヒューマンソリューション)事業では、日本での製造請負案件の利益率改善を主因として損益が向上
する傾向にある。更には、2015 年 3 月期第 4 四半期よりパナソニック株式会社から譲受した一般電源事業の寄
与が始まる見通しである。同社によれば、この事業譲受によって同社の企業グループとしての売上高の規模は、
65,000 百万円(2015 年 3 月期会社予想では、48,000 百万円)にまで拡大するとのことである。同社は、今後に
向けても同様の事業譲受案件の獲得を進めることを計画している一方、中国をはじめとする海外人材ビジネス
(製造請負など)の基盤構築を進めている。以上の進捗をもって、同社は、
2020 年 3 月期に対して、売上高 100,000
百万円を達成することを中長期目標として掲げている。
2015 年 3 月期第 2 四半期累計期間は、売上高 23,787 百万円(前年同期比 14.2%増)
、営業利益 236 百万円(前
年同期:営業損失 345 百万円)での着地となった。EMS事業では、売上高 17,179 百万円(14.8%増)、営業利
益 249 百万円(前年同期:営業損失 271 百万円)
、HS事業では、売上高 6,608 百万円(12.8%増)
、営業損失
16 百万円(前年同期:営業損失 74 百万円)である。また、両事業セグメントの営業損益の合計に調整額 4 百万
円を加えたものが同社の営業利益 236 百万円である。同社の営業利益(調整額前)の 107.2%を占めたEMS事
業においては、従来からの収益源であるマレーシアでの損益が安定的に推移した。一方、中国では、取引先との
為替レートの見直しが進んだことに加えて、人員調整に伴う労働生産性の悪化、不採算製品の生産量増加などの
一過性の損益悪化要因がすべて一巡した。以上を主因として中国での営業損益が黒字転換したのだが、これがE
MS事業での営業損益改善幅の 70%以上を占めた。また、日本では、事業構造改革の進捗及び受注案件内容の
向上に伴い損益向上が進んだ。ただし、日立グループからの電源関連事業の譲受に起因する売上高の計上に関し
ては、顧客からの案件獲得のタイミングがやや後ろ倒しになった模様である。
2015 年 3 月期に対する当初の会社予想は据え置かれている。売上高 48,800 百万円(前年比 16.5%増)、営業利
益 490 百万円(前年:営業損失 643 百万円)の見込みである。第 2 四半期累計期間における損益が当初の想定
以上に改善したことに鑑みれば、下半期に向けての損益見通しが下方修正されていることになる。ここでは、上
述の案件獲得のタイミングの後ろ倒しなどの動向を見極めていく必要があることが考慮されている模様である。
一方、当初の会社予想には、第 4 四半期から寄与が始まるとされているパナソニック株式会社から譲受した一般
電源事業からの寄与が織り込まれていない。従って、この分だけ売上高が上振れる可能性が指摘されよう。損益
面に関しては、現在、精査中とのことである。ただし、同社は、今般の事業譲渡によって、競争力が相当に高い
とされる高圧電源技術(複写機や医療機器における電源が主な用途先)を獲得しているため、一定水準以上の損
益が確保される模様である。
IR窓口:広報IR室 (03 5333 1711 [email protected])
2.0 会社概要
事業コンセプト「neo EMS」
商号
日本マニュファクチャリングサービス株式会社
Web サイト
IR情報
株価情報
設立年月日
1985 年 9 月 18 日
上場年月日
2007 年 10 月 25 日:東京証券取引所 JASDAQ スタンダード(証券コード:2162)
資本金
500 百万円(2014 年 9 月末)
発行済株式数
10,805,500 株、自己株式内数 2,008,000 株(2014 年 9 月末)
特色

日本、中国、マレーシアでEMS事業、人材ビジネス(HS事業)を展開

国内製造業大手の事業構造改革に伴う事業の受け皿としての案件獲得に注力

経営目標:製造アウトソーシングアジア№1の達成
事業内容
Ⅰ. HS(ヒューマンソリューション)事業
Ⅱ. EMS(エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス)事業
代表者
代表取締役社長 小野 文明
主要株主
自社(自己株口)18.6%、小野文明 16.6%、塩澤一光 13.2%(2014 年 9 月末)
本社
東京都新宿区
従業員数
連結 6,590 名、単体 3,367 名(2014 年 9 月末)
出所:会社データ
2
3.0 業績推移
2015 年 3 月期第 2 四半期累計期間
2015 年 3 月期第 2 四半期累計期間は、売上高 23,787 百万円(前年同期比 14.2%増)
、営業利益 236 百万円(前
年同期:営業損失 345 百万円)
、経常利益 146 百万円(前年同期:経常損失 68 百万円)
、純利益 82 百万円(前
年同期:純損失 197 百万円)での着地となった。当初の会社予想との比較では、売上高で 213 百万円の下振れ
(0.9%)となったものの、営業利益で 106 百万円の上振れ(81.5%)である。2014 年 10 月 20 日に公表された
同社の開示資料の内容に鑑みれば、EMS事業における取引先との為替レートの見直しや事業構造改革に伴う効
果が当初の想定以上に大きな損益向上に寄与した模様である。
売上高(事業セグメント別、四半期)
10,000
(百万円)
HS事業
EMS事業
8,000
6,000
4,000
2,000
1Q FY03/2015
2Q FY03/2015
3Q FY03/2015
4Q FY03/2015
1Q FY03/2015
2Q FY03/2015
3Q FY03/2015
4Q FY03/2015
4Q FY03/2014
3Q FY03/2014
2Q FY03/2014
1Q FY03/2014
4Q FY03/2013
3Q FY03/2013
2Q FY03/2013
1Q FY03/2013
4Q FY03/2012
3Q FY03/2012
2Q FY03/2012
1Q FY03/2012
0
営業損益(事業セグメント別、四半期)
300
(百万円)
HS事業
EMS事業
調整額
200
100
0
(100)
(200)
4Q FY03/2014
3Q FY03/2014
2Q FY03/2014
1Q FY03/2014
4Q FY03/2013
3Q FY03/2013
2Q FY03/2013
1Q FY03/2013
4Q FY03/2012
3Q FY03/2012
2Q FY03/2012
1Q FY03/2012
(300)
出所:会社データ、弊社計算
同社の営業損益は、EMS事業の動向に大きく依存した推移を示す。例えば、第 2 四半期累計期間における同社
の営業損益(調整額前)の推移を前年同期との比較で捉えた場合、▲345 百万円→232 百万円(578 百万円純増)
であるのに対して、EMS事業では、▲271 百万円→249 百万円(521 百万円純増)と、同社の営業損益におけ
る改善幅の 90.0%がEMS事業における営業損益の改善幅によって占められている。
3
EMS事業は、同社が企業買収を通して子会社化した株式会社志摩電子工業(EMS事業における売上高構成比
30%前後)及び株式会社テーケィアール(残る 70%)によって行われている。現状においては、前者が中国で
の損益向上をかなり享受している一方、後者では、日立グループからの電源関連事業の譲受に起因する人件費な
どの費用の増加のため、営業利益率が相対的に小さく留まっている模様である。
株式会社志摩電子工業は、買収当初より同社による持株比率が 100%であった一方、株式会社テーケィアールに
関しては、
2013 年 11 月に行われた株式の追加取得によって同社による持株比率が、買収当初の 53.0%から 87.0%
にまで引き上げられている。同社によれば、この株式追加取得は、同社の損益動向のほとんどを説明するEMS
事業に関する意思決定などの迅速化に寄与し始めているとのことである。
2010 年 7 月、同社は、中国、マレーシアなどに製造拠点を持つ株式会社志摩電子工業を買収したことによって、
EMS事業への関与を開始した。また、ほぼ同時に、ベトナムで日系企業初の「構内製造請負」ライセンスを取
得、一方、中国においては、2010 年 12 月に日系企業初の労務派遣の免許を取得した同社は、従来からの事業と
併せて海外でも開発・設計・実装・製造に関してワンストップで提供できる体制を確立した。これが同社の標榜
するところの「neo EMS(進化型のEMS)
」である。
更には、2011 年 7 月に実施された株式会社テーケィアールの買収によって、同社は、EMS事業に対するエク
スポージャーを大きく引き上げた。株式会社テーケィアールは、高い設計・開発技術力を持って、金型設計・製
作、プレス加工、基板実装を含めた組立、ODMやOEMなどの国内での業務に関与してきた一方、海外にも拠
点を有していた。ただし、株式会社志摩電子工業と同じく、営業面などでの強みに欠けていたとのことである。
これを主因として損益が低迷していた両者の株式を純資産価値以下で取得した同社は、両者の買収によって発生
した負ののれんを、それぞれのタイミングで直ちに償却した一方、同社の営業力を用いてそれぞれの企業買収案
件に関してのシナジーの追求を進めた。
その結果、2013 年 3 月期におけるEMS事業は、同社に大幅増収・増益をもたらした。同社としては、売上高
38,869 百万円(前年比 22.1%増)、営業利益 387 百万円(54.1%増)が達成されたのに対して、EMS事業では、
売上高 26,333 百万円(39.0%増)、営業利益 320 百万円(前年:14 百万円)が達成された。売上高構成比にし
て 67.7%、営業利益(調整前)構成比にして 82.8%と、同社の圧倒的な収益源にまで成長するに至っている。
ただし、引き続く 2014 年 3 月期におけるEMS事業は、相当に大きな損益の調整を余儀なくされた。2013 年 3
月期からの推移としては、売上高 26,333 百万円→29,838 百万円と、為替が円安に振れたことなどもあり 13.3%
増となったものの、営業損益 320 百万円→▲621 百万円(941 百万円純減)となった。地域別の営業損益として
は、日本で 5 百万円→▲451 百万円(456 百万円純減)
、中国で 59 百万円→▲391 百万円(450 百万円純減)
、
マレーシアで 238 百万円→327 百万円(89 百万円純増)である。また、以上に連結調整勘定 41 百万円→▲106
百万円(147 百万円純減)を加えたものがEMS事業の営業損益の推移を説明する。
日本での営業損益の純減 456 百万円に関しては、株式会社テーケィアールにおける開発費用が増加したこと、ま
た、日立グループからの事業譲渡に伴う売上高の発生が遅れた一方で、これに係る販売管理費の負担増が予定通
りに発生したことが主因として挙げられている。中国での営業損益の純減 450 百万円に関しては、取引先との為
替レートの設定(▲145 百万円)
、人員調整に伴う労働生産性の悪化(▲70 百万円)
、不採算製品の生産量増加(▲
105 百万円)といった、一過性の損益悪化要因が総計▲320 百万円に及んだことが主因として挙げられている。
4
一方、同社は、EMS事業に加えて、HS事業にも関与している。現状においては、同社の損益に対して限定的
な影響を及ぼしているに過ぎないのだが、中長期的には、現在進められている中国をはじめとする海外人材ビジ
ネス(製造請負など)の基盤構築などによって、同社の損益への寄与を拡大していく見通しである。
HS事業とは、旧来のIS事業(国内及び中国での製造派遣・製造請負)、CS事業(家庭用ゲーム機や携帯電
話などの修理サービス)
、そして、GE事業(技術者派遣)を統合したものである。また、第 2 四半期累計期間
において営業損失の縮小に最も大きく寄与したのは、日本での製造請負案件の利益率改善である。
大株主の持株比率の推移
発行済株式総数に対する所有株式数の割合(%)
日本マニュファクチャリングサービス
小野文明
塩澤一光
ジャフコ・バイアウト2号投資事業有限責任組合
ジャフコ バイアウト ナンバーツー インベストメント リミテッド パートナーシップ (ケイマン)
2014年3月期
2015年3月期
(第4四半期末)
(第2四半期末)
5.4
18.6
16.8
16.6
13.2
35.8
1.5
-
出所:会社データ
一方、同社では、第 2 四半期累計期間中に筆頭株主が異動している。同社による自己株式の保有を除いた場合、
ジャフコ・バイアウト 2 号投資事業有限責任組合に代わって筆頭株主となったのは、同社の代表取締役社長であ
る小野文明氏である。小野氏による株式保有比率は、2014 年 3 月期末の 16.8%に対して、2015 年 3 月期第 2
四半期末で 16.6%とほぼ変化していない。
ただし、株式会社ジャフコが運用する総計ふたつのファンドから、2014 年 8 月 12 日、同社が自己株式を買い付
けたことに加えて、2014 年 8 月 14 日、両ファンドから同社の取締役である塩澤一光氏が株式譲渡を受けたとの
ことである。それぞれ、発行済株式総数の 13.2%に相当するとのことである。また、同社によれば、現状に至る
経緯において、両ファンドによる同社の株式保有はすべて解消されているとのことである。
5
損益計算書(四半期累計、四半期)
損益計算書
( 百万円)
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
税金等調整前純利益
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
1Q
2 Q累計
3 Q累計
連結実績
4 Q累計
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
純増減
9,941
20,823
30,855
41,905
11,630
23,787
-
-
+2,963
9,122
19,047
28,185
38,223
10,349
21,158
-
-
+2,111
818
1,775
2,670
3,682
1,281
2,628
-
-
+852
1,049
2,121
3,204
4,326
1,193
2,391
-
-
+269
(230)
(345)
(534)
(643)
87
236
-
-
+582
201
277
305
468
(57)
(90)
-
-
(367)
(29)
(68)
(228)
(175)
29
146
-
-
+215
(97)
(78)
1,101
733
19
6
-
-
+85
(126)
(146)
872
557
49
153
-
-
+300
前年比
法人税等合計
3
28
58
100
43
72
-
-
+43
少数株主利益
25
21
(35)
(191)
1
(1)
-
-
(23)
純利益
(155)
(197)
849
648
4
82
-
-
+279
+21.7%
+7.1%
+3.5%
+7.8%
+17.0%
+14.2%
-
-
-
営業利益伸び率
-
-
-
-
-
-
-
-
-
経常利益伸び率
-
-
-
-
-
-
-
-
-
純利益伸び率
-
-
+432.1%
+175.4%
-
-
-
-
-
売上総利益率
8.2%
8.5%
8.7%
8.8%
11.0%
11.0%
-
-
+2.5%
売上高伸び率
販管費売上高比率
10.6%
10.2%
10.4%
10.3%
10.3%
10.1%
-
-
(0.1%)
営業利益率
(2.3%)
(1.7%)
(1.7%)
(1.5%)
0.8%
1.0%
-
-
+2.7%
経常利益率
(0.3%)
(0.3%)
(0.7%)
(0.4%)
0.3%
0.6%
-
-
+0.9%
純利益率
(1.6%)
(0.9%)
2.8%
1.5%
0.0%
0.3%
-
-
+1.3%
-
法人税等 / 税前利益
損益計算書
( 百万円)
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
税金等調整前純利益
-
-
6.7%
18.0%
88.0%
46.9%
-
-
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
前年比
純増減
9,941
10,881
10,032
11,050
11,630
12,156
-
-
+1,275
9,122
9,925
9,137
10,038
10,349
10,809
-
-
+884
818
956
894
1,011
1,281
1,347
-
-
+390
1,049
1,071
1,083
1,121
1,193
1,197
-
-
+125
(230)
(115)
(188)
(109)
87
149
-
-
+264
201
75
28
162
(57)
(32)
-
-
(108)
(29)
(39)
(160)
53
29
117
-
-
+156
(97)
19
1,179
(368)
19
(12)
-
-
(32)
(126)
(19)
1,019
(314)
49
104
-
-
+124
+3
法人税等合計
3
25
29
42
43
28
-
-
少数株主利益
25
(3)
(57)
(155)
1
(3)
-
-
-
(155)
(41)
1,046
(201)
4
78
-
-
+119
純利益
売上高伸び率
+21.7%
(3.4%)
(3.3%)
+22.0%
+17.0%
+11.7%
-
-
-
営業利益伸び率
-
-
-
-
-
-
-
-
-
経常利益伸び率
-
-
-
(63.7%)
-
-
-
-
-
純利益伸び率
-
-
-
-
-
-
-
-
-
売上総利益率
8.2%
8.8%
8.9%
9.2%
11.0%
11.1%
-
-
+2.3%
販管費売上高比率
10.6%
9.8%
10.8%
10.1%
10.3%
9.9%
-
-
+0.0%
営業利益率
(2.3%)
(1.1%)
(1.9%)
(1.0%)
0.8%
1.2%
-
-
+2.3%
経常利益率
(0.3%)
(0.4%)
(1.6%)
0.5%
0.3%
1.0%
-
-
+1.3%
純利益率
(1.6%)
(0.4%)
10.4%
(1.8%)
0.0%
0.6%
-
-
+1.0%
-
-
2.9%
-
88.0%
27.4%
-
-
-
法人税等 / 税前利益
出所:会社データ、弊社計算
6
報告セグメント(四半期累計、四半期)
報告セグメント
( 百万円)
HS事業
EMS事業
売上高
連結実績
1Q
1 4 年3 月期
2,826
7,115
9,941
連結実績
2 Q累計
1 4 年3 月期
5,859
14,963
20,823
連結実績
3 Q累計
1 4 年3 月期
8,964
21,890
30,855
連結実績
4 Q累計
1 4 年3 月期
12,067
29,838
41,905
連結実績
1Q
1 5 年3 月期
3,241
8,389
11,630
連結実績
2 Q累計
1 5 年3 月期
6,608
17,179
23,787
連結実績
3 Q累計
1 5 年3 月期
-
連結実績
4 Q累計
1 5 年3 月期
-
前年比
純増減
+748
+2,215
+2,963
HS事業
(11.5%)
(10.0%)
(7.3%)
(3.7%)
+14.7%
+12.8%
-
-
-
EMS事業
+43.0%
+15.7%
+8.7%
+13.3%
+17.9%
+14.8%
-
-
-
売上高( 前年比)
+21.7%
+7.1%
+3.5%
+7.8%
+17.0%
+14.2%
-
-
-
28.4%
28.1%
29.1%
28.8%
27.9%
27.8%
-
-
-
HS事業
EMS事業
71.6%
71.9%
70.9%
71.2%
72.1%
72.2%
-
-
-
売上高(構成比)
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
-
-
-
HS事業
(111)
(74)
(48)
(27)
(36)
(16)
-
-
+57
EMS事業
(119)
(271)
(487)
(621)
121
249
-
-
+521
+578
営業利益( 調整前)
(230)
(346)
(536)
(648)
84
232
-
-
調整額
-
-
2
4
2
4
-
-
+3
営業利益
(230)
(345)
(534)
(643)
87
236
-
-
+582
HS事業
-
-
-
-
-
-
-
-
-
EMS事業
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
HS事業
-
-
-
-
(43.0%)
(7.2%)
-
-
-
EMS事業
-
-
-
-
143.1%
107.2%
-
-
-
-
-
-
-
100.0%
100.0%
-
-
-
HS事業
(3.9%)
(1.3%)
(0.5%)
(0.2%)
(1.1%)
(0.3%)
-
-
+1.0%
EMS事業
営業利益( 前年比)
営業利益( 構成比、 調整前)
(1.7%)
(1.8%)
(2.2%)
(2.1%)
1.4%
1.5%
-
-
+3.3%
調整額
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
-
-
+0.0%
営業利益率
(2.3%)
(1.7%)
(1.7%)
(1.5%)
0.8%
1.0%
-
-
+2.7%
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
報告セグメント
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
前年比
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
純増減
HS事業
2,826
3,033
3,104
3,102
3,241
3,366
-
-
+333
EMS事業
7,115
7,847
6,927
7,947
8,389
8,789
-
-
+942
9,941
10,881
10,032
11,050
11,630
12,156
-
-
+1,275
( 百万円)
売上高
HS事業
(11.5%)
(8.4%)
(1.7%)
+8.2%
+14.7%
+11.0%
-
-
-
EMS事業
+43.0%
(1.3%)
(4.0%)
+28.4%
+17.9%
+12.0%
-
-
-
売上高( 前年比)
+21.7%
(3.4%)
(3.3%)
+22.0%
+17.0%
+11.7%
-
-
-
HS事業
28.4%
27.9%
30.9%
28.1%
27.9%
27.7%
-
-
-
EMS事業
71.6%
72.1%
69.1%
71.9%
72.1%
72.3%
-
-
-
売上高(構成比)
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
-
-
-
HS事業
(111)
37
25
21
(36)
19
-
-
(17)
EMS事業
(119)
(152)
(216)
(133)
121
128
-
-
+280
+263
営業利益( 調整前)
(230)
(115)
(190)
(112)
84
148
-
-
調整額
-
-
1
2
2
1
-
-
+1
営業利益
(230)
(115)
(188)
(109)
87
149
-
-
+264
HS事業
-
(47.9%)
+339.8%
-
-
(46.8%)
-
-
-
EMS事業
-
-
-
-
-
-
-
-
-
営業利益( 前年比)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
HS事業
-
-
-
-
(43.0%)
13.3%
-
-
-
EMS事業
-
-
-
-
143.1%
86.7%
-
-
-
-
-
-
-
100.0%
100.0%
-
-
-
HS事業
(3.9%)
1.2%
0.8%
0.7%
(1.1%)
0.6%
-
-
(0.6%)
EMS事業
営業利益( 構成比、 調整前)
(1.7%)
(1.9%)
(3.1%)
(1.7%)
1.4%
1.5%
-
-
+3.4%
調整額
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
0.0%
-
-
+0.0%
営業利益率
(2.3%)
(1.1%)
(1.9%)
(1.0%)
0.8%
1.2%
-
-
+2.3%
出所:会社データ、弊社計算
7
貸借対照表(四半期)
貸借対照表
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
前年比
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
純増減
現金及び預金
3,986
3,703
3,656
3,209
3,000
4,267
-
-
+564
受取手形及び売掛金
6,516
6,680
5,955
6,912
7,577
7,757
-
-
+1,076
たな卸資産
+102
(百万円)
連結実績
2,983
2,913
2,565
3,035
3,385
3,016
-
-
その他
639
523
549
551
497
481
-
-
(41)
流動資産
14,126
13,821
12,727
13,708
14,460
15,523
-
-
+1,702
有形固定資産
4,179
4,219
4,387
4,292
4,254
4,194
-
-
(24)
無形固定資産
444
437
432
406
406
388
-
-
(49)
1,060
1,092
1,159
1,055
1,060
1,051
-
-
(40)
投資その他の資産合計
固定資産
5,684
5,748
5,979
5,753
5,721
5,634
-
-
(114)
資産合計
19,810
19,570
18,707
19,462
20,182
21,157
-
-
+1,587
支払手形及び買掛金
3,676
3,744
2,910
3,934
3,917
3,615
-
-
(129)
短期借入金
4,868
4,988
6,021
5,981
6,726
7,902
-
-
+2,914
1年内償還予定の社債
100
50
50
-
-
-
-
-
(50)
その他
2,361
2,058
2,121
2,077
2,304
2,458
-
-
+400
流動負債
11,006
10,841
11,102
11,994
12,947
13,976
-
-
+3,135
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1,542
1,419
1,395
1,345
1,210
1,725
-
-
+305
社債
長期借入金
その他
691
703
713
738
727
712
-
-
+9
固定負債
2,234
2,123
2,109
2,084
1,937
2,438
-
-
+314
負債合計
13,240
12,964
13,212
14,078
14,885
16,415
-
-
+3,450
株主資本
3,476
3,435
4,482
4,280
4,254
3,734
-
-
+298
その他
3,093
3,170
1,013
1,103
1,042
1,008
-
-
(2,161)
純資産
6,569
6,605
5,495
5,384
5,296
4,742
-
-
(1,862)
19,810
19,570
18,707
19,462
20,182
21,157
-
-
+1,587
自己資本
3,695
3,717
4,699
4,619
4,551
4,002
-
-
+285
有利子負債
6,511
6,458
7,466
7,327
7,937
9,628
-
-
+3,169
+2,605
負債純資産合計
ネットデット
2,524
2,754
3,810
4,117
4,936
5,360
-
-
自己資本比率
18.7%
19.0%
25.1%
23.7%
22.6%
18.9%
-
-
(0.1%)
ネットデットエクイティ比率
72.6%
80.2%
85.0%
96.2%
116.0%
143.6%
-
-
+63.4%
自己資本純利益率(ROE)
(16.7%)
(10.5%)
26.8%
15.5%
0.4%
3.8%
-
-
+14.4%
総資産経常利益率(ROA)
(0.6%)
(0.7%)
(1.6%)
(0.9%)
0.6%
1.4%
-
-
+2.2%
30
27
26
28
30
25
-
-
-
在庫回転日数
在庫回転率
12.2
13.6
14.2
13.2
12.2
14.3
-
-
当座比率
95%
96%
87%
84%
82%
86%
-
-
-
流動比率
128%
127%
115%
114%
112%
111%
-
-
-
連結実績
出所:会社データ、弊社計算
キャッシュフロー計算書(四半期累計)
キャッ シ ュ フロー計算書
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
前年比
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 4 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
1 5 年3 月期
純増減
営業活動によるキャッシュフロー
na
(317)
na
(464)
na
(365)
-
-
(48)
投資活動によるキャッシュフロー
na
(194)
na
(1,347)
na
(216)
-
-
(21)
na
(512)
na
(1,812)
na
(582)
-
-
(69)
na
281
na
1,020
na
1,696
-
-
+1,414
(百万円)
営業活動CF+投資活動C F
財務活動によるキャッシュフロー
出所:会社データ、弊社計算
8
2015 年 3 月期会社予想
2015 年 3 月期に対する当初の会社予想は据え置かれている。売上高 48,800 百万円(前年比 16.5%増)、営業利
益 490 百万円(前年:営業損失 643 百万円)、経常利益 510 百万円(前年:経常損失 175 百万円)
、純利益 320
百万円(前年比 50.7%減)の見込みである。また、1 株当たり配当金予定額 3.0 円(配当性向 8.7%)も据え置
かれている。
四半期売上高・営業利益率の推移
15,000
1.0%
1.0%
5.0%
9,059
9,941
10,881
10,032
11,050
11,630
12,156
12,506
12,506
4Q FY03/2013
1Q FY03/2014
2Q FY03/2014
3Q FY03/2014
4Q FY03/2014
1Q FY03/2015
2Q FY03/2015
3Q FY03/2015
4Q FY03/2015
0.0%
10,372
(1.1%) (1.9%) (1.0%)
1.2%
3Q FY03/2013
(2.3%)
0.8%
11,265
0.0% (0.9%)
2Q FY03/2013
0
2.5%
8,172
5,000
2.4%
10.0%
営業利益率(%)
1Q FY03/2013
10,000
売上高(百万円)
(5.0%)
(10.0%)
出所:会社データ、弊社計算(2015 年 3 月期第 3 四半期、第 4 四半期予想:半期会社予想を均等に按分)
第 2 四半期累計期間における損益が当初の想定以上に改善したことに鑑みれば、下半期に向けての損益見通しが
下方修正されていることになる。営業利益では、360 百万円から 253 百万円へと 107 百万円(29.7%)に及んで
見通しが引き下げられていることになる。株式会社テーケィアールが日立グループから事業譲渡した電源事業に
おける案件獲得のタイミングなどを見極めていく必要がある模様である。
また、営業損益の改善幅に対して経常損益の改善幅が小さく、純損益では更に改善幅が小さい理由は、2014 年 3
月期に発生した一過性の要因が一巡することが織り込まれているからである。2014 年 3 月期においては、営業
外損益で純益 468 百万円、特別損益で純益 733 百万円が計上された。前者では、為替差益 358 百万円が計上さ
れたこと、後者では、株式会社テーケィアールの株式追加取得などによる負ののれん発生益 1,093 百万円が計上
されたことが主因となった。2015 年 3 月期に向けては、両者共に一巡することが織り込まれている。
9
中長期業績見通し
同社は、2020 年 3 月期に対して、売上高 100,000 百万円を達成することを中長期目標として掲げている。EM
S事業においては、「チャイナプラスワン」の「ワン」に相当する東南アジア諸国への生産面でのエクスポージ
ャーを引き上げていくことがひとつの検討課題とされている一方、将来に向けての売上高拡大に向けては、国内
製造業大手の事業構造改革に伴う事業の受け皿としての案件獲得への注力を継続することが計画されている。
中長期業績見通し
売上高(百万円)
120,000
2.1%
0.8%
80,000
1.0%
60,000
100,000
48,800
FY03/2015
(5.0%)
FY03/2020
41,905
FY03/2014
FY03/2019
38,869
FY03/2013
FY03/2018
31,832
FY03/2012
FY03/2017
20,675
FY03/2011
0
(0.0%)
(1.5%)
11,224
20,000
1.0%
FY03/2010
40,000
5.0%
2.9%
FY03/2016
100,000
営業利益率(%)
出所:会社データ、弊社計算
2013 年 7 月 2 日、同社の連結子会社である株式会社テーケィアールが株式会社日立製作所の孫会社の事業の一
部を譲受することが公表されている。同社が譲受したのは、電源事業、トランス事業、車載チューナー事業、映
像ボード事業である。以上の事業はいずれもデジタル製品分野における重要技術が応用されたものである一方、
同社は、各最終製品に搭載されるボード(基板)
、ユニットに関連する開発、設計、生産(組立)も譲受した。
更には、2014 年 6 月 26 日、同社は、株式会社テーケィアールを通したパナソニック株式会社の車載向けを除く
電源および電源関連部品(高圧電源、低圧電源、マグネットロール、トランス等)の開発・製造・販売に関する
事業(一般電源事業)の譲受に関する基本合意書を締結したと発表している。また、2014 年 10 月 1 日より、事
業譲受が予定通り開始されている。日立グループからの事業譲受をもって、電源分野への関与を開始した同社は、
当該案件の進展をもってより電源分野への関与を深めていく見通しである。
同社としては、電源及び電源関連分野を同社グループのキーテクノロジー分野と定義するまでに至っている。例
えば、パナソニック株式会社は、高圧電源技術(複写機や医療機器における電源が主な用途先)に関して、競争
力が相当に高いとのことである。これが応用された電源に限っては、国内市場の約 40%を占めるトップサプラ
イヤーであるとされているが、これも同社が譲受している。
一方、HS事業においては、中国での製造請負が同社にとって新たな収益源となり得る可能性が示唆されている。
中国では、労働契約法の改正に伴い、製造派遣から製造請負へのシフトが発生せざるを得ない状況にあるとのこ
とである。同社は、自らの製造請負での強みを活かして、ここからの需要拡大を中長期的かつ持続的に取り込み
続けていきたいとしている。
10
4.0 ビジネスモデル
事業コンセプト「neo EMS」
同社は、「これまでにない新しいモノづくりソリューションをグローバルに展開」することを標榜している。ま
た、同社の具体的なビジョンとして挙げられているのが事業コンセプト「neo EMS(進化型のEMS)」である。
「設計から製品組立てに至るモノづくり」と「人材ビジネスの持つ人材提供の機動性」を併せ持つ同社は、以上
をもって「日本のメーカーが求めるモノづくり」に対して最適なソリューションを提供していくことを計画して
いる。また、同社は、今後に向けても国内製造業大手を顧客として事業を展開していくとのことである。
イメージ画像(海外EMS工場内)
出所:会社データ
2014 年 3 月期における業種別売上高構成比では、
電気エレクトロニクス関連が 80%超を占めた。電気機械 71%、
電子部品・デバイス 6%、精密機械 2%、情報通信機械 2%がその内訳である。また、以上に加えて、ゴム・プ
ラスチック・化学製品 7%及びその他 12%が同社の売上高を構成した。一方、同社の顧客トップ 10 社による売
上高占有率は、48%とのことである。ここでの顧客層の事業内容に鑑みれば、同社が関与している主要最終製品
には、エアコンのコントロールユニット、複写機、携帯電話、家庭用複合機などが含まれている模様である。以
上に加えて、複写機向けのトナーカートリッジや携帯電話の内蔵アンテナ、光ディスクドライブ、カーナビケー
ション、車載用座席シートといった多岐にわたる最終製品の生産に同社は深く関与している模様である。
Disclaimer
ここでの情報は、ウォールデンリサーチジャパンが当該事業会社の発信する「IR情報」を中立的かつ専門的な
立場から要約して、レポート形式にまとめたものである。「IR情報」とは、すなわち当該事業会社に係る①弊
社との個別取材の内容、②機関投資家向け説明会の内容、③適時開示情報、④ホームページの内容等である。
商号: 株式会社ウォールデンリサーチジャパン
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