AN1206 - Microchip

注意 : この日本語版文書は参考資料としてご利用ください。最新情報は必ずオリジ
ナルの英語版をご参照願います。
AN1206
磁界弱め制御を採用した AC 誘導モータ (ACIM) の
センサレス磁界方向制御 (FOC)
Author:
Mihai Cheles
Microchip Technology Inc.
Co-author:Dr.-Ing.Hafedh Sammoud
APPCON Technologies SUARL
はじめに
コンシューマ向けから車載まで、幅広いアプリケー
ションでさまざまな出力とサイズの AC 誘導モータ
(ACIM) が使われています。アプリケーションによって
は、高い最大速度を達成しながら低速においてのみ高
トルクを生成する事が求められます。そのようなアプ
リケーションの例として、家電アプリケーションの洗
濯機とパワートレイン アプリケーションの牽引用
モータが挙げられます。これらの要件を満たすには、
「磁界弱め」として知られるアプローチを誘導モータの
制御に適用する必要があります。
本書では、dsPIC® デジタルシグナル コントローラ
(DSC) を使った AC 誘導モータの磁界方向制御に磁界
弱めを適用する事で、速度レンジを拡大した高性能制
御を実装する方法について説明します。
本書は、既刊アプリケーション ノート『AN1162 - AC
誘導モータ (ACIM) のセンサレス磁界方向制御 (FOC)』
に対する拡張として、磁界弱めブロックの詳細につい
て解説します。本書は、読者が既に AN1162 の内容を
理解済みである事を前提として構成されています。
 2014 Microchip Technology Inc.
制御ストラテジ
センサレス磁界方向制御
ACIM 向け磁界方向制御の原理は、磁束を生成する電
流成分とトルクを生成する電流成分間のデカップリン
グに基づきます。デカップリングする事で、誘導モー
タを単純な DC モータのように制御できます。磁界方
向制御では、固定された参照ステータフレームから回
転する参照ロータフレームへ座標変換を行います。こ
の変換は、磁束とトルクを生成するステータ電流成分
のデカップリングを可能にします。
デカップリング法は、ロータの回転座標系における誘
導モータの式に基づきます。ステータ固定フレームか
らロータ回転フレームへの変換では、ロータ磁束の角
度を特定する必要があります。ロータの角度は直接計
測するか、他のパラメータ ( 相電流および電圧等 ) を
使って推定できます。
「センサレス」は、速度の計測に
センサを用いない事を意味します。
磁界方向制御のブロック図を図 1 に示します。図には
各構成ブロックの説明も記載しています。磁界弱めブ
ロックはモータの回転速度を入力とし、磁化電流の生
成に対応する参照 d 軸電流を出力します。
AC 誘導モータの磁界方向制御の詳細については、
「参
考資料」内の AN1162 を参照してください。
DS01206A_JP - p. 1
6
ref
4
Iqref
+
-
Vq
+
-
PI
8
2
A
V
d,q
PI
SVM
IDREF+
7
Field
Weakening
Vd
,
-
3-Phase
Bridge
estim
Iq

d,q
,

Id
,
A,B


Angle Estimation
Estimator
Speed Estimation
V
V
 2014 Microchip Technology Inc.
Software
ハードウェア ブロック
1.
AC 誘導モータ
2.
三相ブリッジ ( 整流器、インバータ、アクイジションおよび保護回路 )
®
ソフトウェア ブロック (dsPIC DSC で実行 )
3.
Clarke 正変換ブロック
4.
Park 正変換および逆変換ブロック
5.
角度 / 速度推定器ブロック
6.
PI コントローラ ブロック
7.
磁界弱めブロック
8.
空間ベクトル変調ブロック
5
B
C
V
PI
mech
1
3
Hardware
ACIM
AN1206
DS01206A_JP - p. 2
図 1: AC 誘導モータ向けセンサレス FOC のブロック図
AN1206
磁界弱め
磁界弱めは、定トルク動作領域の上限速度よりも高い
速度でモータを運転する事を可能にするための方法で
す。
AC 誘導モータの運転領域は、磁界方向制御による定
トルク領域と磁界弱めによる定出力領域に分割されま
す。定出力領域では、供給可能な最大電圧がモータに
印加されます。
定出力領域における最大電圧は、ほとんどの場合、イ
ンバータの出力特性によって決まります。磁界弱め領
域より低速側ではブレークダウン トルクは全域で一
定であり、それより高速側ではブレークダウン トルク
は減少します ( 図 2 参照 )。
Torque, Voltage, Current
図 2: 誘導モータの理論的な特性
Constant Torque
Constant Power -Field Weakening
Voltage (V)
Breakdown Torque (T)
Phase Current (I)
0
Speed (Frequency)
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DS01206A_JP - p. 3
AN1206
誘導モータのトルクは式 1 のように表せます。
モータの定格トルクは、トルク / 電流比が最大になる
磁化電流を選択する事で得られます。理論的には ( 磁
気飽和を考慮に入れなければ )、ステータ電流の全許
容レンジ内の定常状態において、磁化電流 (imR) がス
テータ電流のトルク生成成分 (iSq) に等しい時にトルク
/ 電流比が最大になります。磁化電流によって磁束が
生成されます。磁化電流と電流の d 成分の関係は式 2
で表せます。
式 1:
1 -  i
T = 3--- P
--- --------------2 2 1 +  R mR Sq
T = トルク
式 2:
P = 極数
di mR
T R ------------ + i mR = i Sd
dt
mR = 磁束
iSq = トルク生成電流成分
LR
R = -------- – 1
LM
TR = ロータ時定数
imR = 磁化電流
LR = ロータ インダクタンス
iSd = 磁束生成電流成分
LM = 相互インダクタンス
図 3: 理論的な最大トルク
Torque (T)
2,5 IS
NON SATURATING IRON
(ideal)
SATURATING I
(real)
2,5 is*
2 is
2 is*
1,5 is
1,5 IS*
IS*
0
DS01206A_JP - p. 4
IS
0,707
1
Isq / is
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AN1206
磁気飽和が生じる実際のモータでは、所定のステータ
電流レンジにおいてトルク / 電流比が最大になる磁化
電流 / トルク成分電流比は、上記の理論値とは異なり
ます。
磁束は磁化電流に対して非線形に増加します ( 磁束を
少し増加させるために電流を大きく増加させる必要が
あります )。従って、最大トルク / 電流比を達成するに
は、電流の増分の大部分をトルク生成電流成分に割り
振る事が望まれます。
インバータの出力制限を守りながら定トルク領域を超
えて速度を上げるには、トルクを下げる必要がありま
す。磁界弱めは、低速でのみ高トルクを必要とするト
ラクション モータや家庭用電化製品に適しています。
磁界弱め領域でトルクを低減する場合でも、トルク /
電流比を高く保つよう配慮します。同時に、式 3 に示
すように逆起電力 (BEMF) がロータ速度に比例する事
にも配慮します。なぜならば、これによって最大達成
可能速度が制限されるからです(式3の右辺がインバー
タの最大電圧に等しくなった時点で速度は最大速度に
達する )。磁化電流を下げて BEMF の振幅を小さくす
る事で、さらに速度を上げる事はできますが、トルク
は式 1 に従って低下します。
図4に、式3を図示します。図中のUmax は最大電圧です。
ステータ電圧の 2 つの成分 (d、q) とステータ電圧ベク
トルの ( 絶対値 ) の関係を式 4 に示します。
式 4:
uS =
2
2
u Sd + u Sq
uS = ステータ電圧
uSd = 磁束生成電圧成分
uSq = トルク生成電圧成分
式 4 で示すように、事実上 2 つの電圧成分 (d、q) が最
大ステータ電圧を決定します。前述の制御の説明を参
照すると分かるように、d-q 電流コントローラは飽和す
る時にこの制限値に達します。磁化電流を低減してコ
ントローラの飽和を防ぐ事で、システムが図 4 に示し
た限界に達する事を回避できます。
式 3:
u
S
=  R S + j  L S i + j   1 –  L S i
S
mR
BEMF
uS = ステータ電圧ベクトル
iS = ステータ電流ベクトル
RS = ステータ抵抗
 = 角速度
2
LM
 = 1 – -----------------LS  LR
LS = ステータ インダクタンス
LR = ロータ インダクタンス
LM = 相互インダクタンス
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DS01206A_JP - p. 5
AN1206
図 4: ステータの式の図解
q
RSI
j  L S I
S
S
Inverter output limit Umax
US
j   1 –  L I
S mR
I
I
DS01206A_JP - p. 6
S
mR
d
 2014 Microchip Technology Inc.
AN1206
本書のソリューションでは、磁界弱めブロックの入力
としてロータ速度を使います。磁化電流を速度に応じ
て調整する事で、前記のように制御システムが限界に
達する事を回避します。式 4 の右辺が動作レンジ内で
最大インバータ電圧振幅に達さないよう、BEMF の定
常振幅値 ( 磁化電流に依存 ) を抑える必要があります。
これを図 5 に示します。
経験によると、10 ~ 25% の電圧余裕で両方の要件を
満たす事ができます。本書のアプリケーションでは、
高い動特性や負荷変化は要求されないと想定し、15%
の電圧余裕を選択しています。
磁界弱め動作向けにインバータから供給する定常電圧
の振幅は、下記の 2 つの要件を考慮して決定する必要
があります。
ロータ速度に応じて変化させる磁化電流の値は、一連
の開ループ V/f 無負荷実験を実施して決定しました。各
実験シリーズで V/f 比を変化させました。これらの実験
では、
最大インバータ電圧の 85% で周波数を変化させ、
電流の d 成分を計測しました。これは定常状態におけ
る磁化電流を表します。無負荷運転では、モータは微
小な軸受けフリクション分のトルクしか生成しないた
め、定常状態における電流 d 成分は磁化電流に等しい
と仮定しました。一連の実験で計測された周波数に対
する磁化電流の変化を図 6 に示します。
また、速度の変化は緩やかである ( 動的要求は低い )
ため、追加の磁束コントローラを使わず、磁界弱めブ
ロックの出力を電流コントローラに直結しています。
• 負荷変化または加速要求に応答していつでも出力電
圧を上げる事ができる事 - これは電圧余裕を大きく
取る事を要求します。
• モータ電流を最小限に抑えて効率を向上するために
インバータ出力電圧をできるだけ高くする事 - これ
は電圧余裕を小さく取る事を要求します。
図 5: ステータ式の電圧余裕
q
Inverter output limit Umax
RS I
j   1 –  L S I
S
Voltage reserve
US
mR
I
 2014 Microchip Technology Inc.
j  L S I
S
mR
= I
S
d
DS01206A_JP - p. 7
AN1206
図 6: 速度に対する磁化電流の変化 ( 実験結果 )
No Load Test
Imr = f(Speed)
6000
Magnitizing Current - Normalized
5500
5000
4500
4000
3500
3000
2500
2000
0.00
50.00
100.00
150.00
200.00
250.00
300.00
Frequency in Hertz
既に述べたように、鉄の磁気飽和が影響するため、磁
化電流に対するロータ磁束の関係は非線形です。式 5
にロータ磁束、磁化電流、相互インダクタンスの関係
を示します。
式 5:
式 6:
2
uS
2
1
L S = ------- --------- – R S
S
2
iS
mR  L0  imR
mR = 磁束
L0 = LM ( 相互インダクタンス )
imR = 磁化電流
uS = ステータ電圧
iS = ステータ電流
LS = ステータ インダクタンス
RS = ステータ抵抗
S = ステータ角速度
L0 インダクタンスを求めるために、
LS = LR と仮定でき
ます。無負荷条件では、LS は式 6 のように求まります。
DS01206A_JP - p. 8
 2014 Microchip Technology Inc.
AN1206
LS、LR、L0 の変化は同様であると考えられるため、LS
の変化を特定すれば、その結果を基に他のインダクタ
ンスも推定できます。図 7 に示した実験結果では、定
格速度と最大速度の間でインダクタンスは約25%変化
しています。
磁化曲線とステータ インダクタンス (LS) の変化に関す
る実験結果は、サンプルとしてソフトウェア アーカイ
ブ内の Excel ファイル (MagnetizingCurve_FW.xls)
に収められています (「補遺 A: ソースコード」参照 )。
図 7: 速度に対するインダクタンスの変化 ( 実験結果 )
No Load Test
Ls = f(Imr)
0.180
0.170
Ls in Henry
0.160
0.150
0.140
0.130
0.120
0.00
50.00
100.00
150.00
200.00
250.00
300.00
Frequency in Hertz
 2014 Microchip Technology Inc.
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AN1206
ソフトウェアの実装
本書は、「参考資料」内の『AN1162 - AC 誘導モータ
(ACIM) のセンサレス磁界方向制御 (FOC)』に対する拡
張です。AN1162 からの変更内容には、新たな磁界弱
めブロックの設計と、磁界弱めの影響を受ける既存変
数の適合が含まれます。
アップ テーブルのインデックスが求まります。この除
数は、前記の実験的に求めた磁化曲線から得られるサ
ンプルの分解能で決められています。
磁化電流の参照値は
FdWeakParm.qFwCurve[ FdWeakParm.qIndex ] と
FdWeakParm.qFwCurve[ FdWeakParm.qIndex + 1 ]
の間の値です。
C 言語の関数と変数
磁界弱めブロックは、参照回転速度を入力とし、磁化
電流の参照信号を出力します。この関数は 10 ms 周
期で呼び出されます ( 呼び出し周期はインクルード
ファイル UserParms.h 内の定数 dFwUpdateTime
で定義 )。磁化曲線は UserParms.h 内でルックアッ
プ テーブルとして定義されます。参照速度 ( ランプ
ジェネレータの出力 ) が定トルク動作領域の上限速度
を超えると、磁界弱めが適用されます。
18x 整数配列がルックアップ テーブルを使って定義お
よび初期化されます。滑らかに磁場を変化させるため、
磁化電流 imR の参照値は補間計算されます。速度を参
照するたびに、ルックアップ テーブルにアクセスする
ためのインデックスが計算されます ( 例 1 参照 )。
例 1 において、qMotorSpeed は参照速度を表し、
qFwOnSpeed は磁界弱め制御の開始速度を表します。
これら 2 つの速度の差を 210 で除算する事で、ルック
MotorEstimParm.qL0FW は、テータ インダクタンス
(LS)を定格速度におけるステータ インダクタンス(LS0)
の 2 倍の値で除算した値を表します。ステータ インダ
クタンス (LS) は、磁化電流同定実験の結果に基づいて
求まります。より正確な結果を得るため、LS は、ス
テータ インダクタンス変化の同定実験の 2 つの隣接す
る結果から補間計算によって求められます。
補間部は例 2 に示すように計算されます。
磁界弱め機能実装する関数 FieldWeakening は C
コードファイル FieldWeakening.c で定義され、下
記の性能を有します。
• 実行時間 : 51 サイクル
• クロック速度 : 7.2 ~ 8.5 µs @ 29.491 MHz
• コードサイズ : 212 ワード
• RAM: 46 ワード
既に述べたように、磁界弱め領域で運転する場合、相
互インダクタンスを適合する必要があります。相互イ
ンダクタンスの適合方法は、全てのインダクタンスは
同様に変化するという前提の下に、式 7 に従います。
図 8 に、モータの速度変化に伴う相互インダクタンス
(L0) の変化を示します。
例 1:
// Index in FW-Table
FdWeakParm.qIndex = (qMotorSpeed - FdWeakParm.qFwOnSpeed ) >> 10;
例 2:
// Interpolation between two results from the Table
FdWeakParm.qIdRef=
FdWeakParm.qFwCurve[FdWeakParm.qIndex](((long)(FdWeakParm.qFwCurve[FdWeakParm.qIndex]FdWeakParm.qFwCurve[FdWeakParm.qIndex+1])* (long)(qMotorSpeed((FdWeakParm.qIndex<<10)+FdWeakParm.qFwOnSpeed)))>>10);
式 7:
14 L S
14 L R
14 L M
MotorEstimParm.qL0Fw = 2 --------  2 ---------  2 --------L S0
L R0
L M0
インデックスが 0 の計測値は定格速度での値に対応します。
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 2014 Microchip Technology Inc.
AN1206
図 8: 磁界弱め領域における相互インダクタンスの適合
x 103
Speed Ref in RPM
20
15
10
5
qL0FW
Normalized Value
0
0
1
2
3
4
5
6
Time in Seconds
7
8
9
10
0
1
2
3
4
7
8
9
10
15000
10000
5000
0
5
6
Time in Seconds
磁界方向制御で使われる他の全てのモータ定数に関連
する変数も、磁界弱め領域での誤差を最小限に抑える
ために適合されます。そのような変数は以下の通りで
す。
•
•
•
•
MotorEstimParm.qInvTr
MotorEstimParm.qLsDt
MotorEstimParm.qInvPsi
MotorEstimParm.qRrInvTr
全てのソフトウェア機能は、最初に定トルク領域の
モータ パラメータ定数を考慮して設計されたため、磁
界弱め領域における速度の増加に伴うパラメータ値の
変化を考慮するために適合関数が設計されました。適
合機能を実装する関数 AdaptEstimParm は C コード
ファイル FieldWeakening.c で定義され、下記の性
能を有します。
• 実行時間 : 1800 サイクル
• クロック速度 : 7.2 ~ 8.5 µs @ 29.491 MHz
• コードサイズ : 218 ワード
• RAM: 62 ワード
図 9 の実験結果は、磁界弱めによる速度制御によって
高い安定性と適正な挙動が得られる事を示していま
す。
 2014 Microchip Technology Inc.
DS01206A_JP - p. 11
AN1206
図 9: AC 誘導モータの磁界弱めを使ったセンサレス FOC の実験結果
x 103
20
Speed in RPM
15
10
Speed Reference
Estimated Rotor Speed
5
0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
Time in Seconds
10000
ld
ld,lq
Normalized Value
lq
5000
0
-5000
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
Time in Seconds
表 1 に、各速度で計測したトルクと効率 ( インバータ
とモータを含めた効率 ) を示します。
表 1: 実験結果 : 各速度におけるトルクと効率
速度 (rpm)
トルク (N*m)
機械的出力 (W)
入力電力 (W)
効率 (%)
9400
0.147
146
237
61.6
8500
0.172
153
234
65.4
6800
0.5
360
470
76.6
1100
1.15
135
250
54.0
まとめ
参考資料
本書では、Microchip 社の dsPIC30F および dsPIC33F
デジタルシグナル コントローラを使った AC 誘導モー
タのセンサレス磁界方向制御に磁界弱めを実装するた
めのソリューションについて説明しました。このソ
リ ュ ー シ ョ ン は、既 刊 ア プ リ ケ ー シ ョ ン ノ ー ト
AN1162 の拡張として、誘導モータの高性能 / 高速駆
動ソリューションを提供するために開発されました。
AN1162 - SAC 誘導モータ (ACIM) のセンサレス磁界方
向制御 (FOC) (DS01162)、Microchip Technology Inc.、
2008
DS01206A_JP - p. 12
 2014 Microchip Technology Inc.
AN1206
補遺 A:
ソースコード
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からダウンロードできます :
www.microchip.com
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DS01206A_JP - p. 13
AN1206
NOTE:
DS01206A_JP - p. 14
 2014 Microchip Technology Inc.
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•
Microchip 社製品は、該当する Microchip 社データシートに記載の仕様を満たしています。
•
Microchip 社では、通常の条件ならびに仕様に従って使用した場合、Microchip 社製品のセキュリティ レベルは、現在市場に流
通している同種製品の中でも最も高度であると考えています。
•
しかし、コード保護機能を解除するための不正かつ違法な方法が存在する事もまた事実です。弊社の理解ではこうした手法は、
Microchip 社データシートにある動作仕様書以外の方法で Microchip 社製品を使用する事になります。このような行為は知的所
有権の侵害に該当する可能性が非常に高いと言えます。
•
Microchip 社は、コードの保全性に懸念を抱くお客様と連携し、対応策に取り組んでいきます。
•
Microchip 社を含む全ての半導体メーカーで、自社のコードのセキュリティを完全に保証できる企業はありません。コード保護
機能とは、Microchip 社が製品を「解読不能」として保証するものではありません。
コード保護機能は常に進歩しています。Microchip 社では、常に製品のコード保護機能の改善に取り組んでいます。Microchip 社
のコード保護機能の侵害は、デジタル ミレニアム著作権法に違反します。そのような行為によってソフトウェアまたはその他の著
本書に記載されているデバイス アプリケーション等に関する
情報は、ユーザの便宜のためにのみ提供されているものであ
り、更新によって無効とされる事があります。お客様のアプ
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Germany II GmbH & Co. & KG (Microchip Technology
Incorporated の子会社 ) の登録商標です。
その他、本書に記載されている商標は各社に帰属します。
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U.S.A., All Rights Reserved.
ISBN: 978-1-62077-736-7
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== ISO/TS 16949 ==
 2014 Microchip Technology Inc.
Microchip 社では、Chandler および Tempe ( アリゾナ州 )、Gresham
( オレゴン州 ) の本部、設計部およびウェハー製造工場そしてカリフォ
ルニア州とインドのデザインセンターが ISO/TS-16949:2009 認証を
取得しています。Microchip 社の品質システム プロセスおよび手順は、
PIC® MCU および dsPIC® DSC、KEELOQ® コード ホッピング デバイ
ス、シリアル EEPROM、マイクロペリフェラル、不揮発性メモリ、ア
ナログ製品に採用されています。さらに、開発システムの設計と製造
に関する Microchip 社の品質システムは ISO 9001:2000 認証を取得し
ています。
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各国の営業所とサービス
北米
アジア / 太平洋
アジア / 太平洋
ヨーロッパ
本社
2355 West Chandler Blvd.
Chandler, AZ 85224-6199
Tel:480-792-7200
Fax:480-792-7277
技術サポート :
http://www.microchip.com/
support
URL:
www.microchip.com
アジア太平洋支社
Suites 3707-14, 37th Floor
Tower 6, The Gateway
Harbour City, Kowloon
Hong Kong
Tel:852-2943-5100
Fax:852-2401-3431
インド - バンガロール
Tel:91-80-3090-4444
Fax:91-80-3090-4123
オーストリア - ヴェルス
Tel:43-7242-2244-39
インド - ニューデリー
Tel:91-11-4160-8631
Fax:91-11-4160-8632
デンマーク - コペンハーゲン
Tel:45-4450-2828
Fax:45-4485-2829
インド - プネ
Tel:91-20-3019-1500
フランス - パリ
Tel:33-1-69-53-63-20
Fax:33-1-69-30-90-79
アトランタ
Duluth, GA
Tel:678-957-9614
Fax:678-957-1455
中国 - 北京
Tel:86-10-8569-7000
Fax:86-10-8528-2104
オーストラリア - シドニー
Tel:61-2-9868-6733
Fax:61-2-9868-6755
オースティン (TX)
Tel:512-257-3370
中国 - 成都
Tel:86-28-8665-5511
Fax:86-28-8665-7889
ボストン
Westborough, MA
Tel:774-760-0087
Fax:774-760-0088
中国 - 重慶
Tel:86-23-8980-9588
Fax:86-23-8980-9500
シカゴ
Itasca, IL
Tel:630-285-0071
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クリーブランド
Independence, OH
Tel:216-447-0464
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ダラス
Addison, TX
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デトロイト
Novi, MI
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中国 - 香港 SAR
Tel:852-2943-5100
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中国 - 南京
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中国 - 上海
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ヒューストン (TX)
Tel:281-894-5983
中国 - 瀋陽
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Fax:86-24-2334-2393
インディアナポリス
Noblesville, IN
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中国 - 深圳
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ニューヨーク (NY)
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中国 - 武漢
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中国 - 西安
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サンノゼ (CA)
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中国 - 厦門
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ドイツ - デュッセルドルフ
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Fax:81-3-6880-3771
ドイツ - ミュンヘン
Tel:49-89-627-144-0
Fax:49-89-627-144-44
韓国 - 大邱
Tel:82-53-744-4301
Fax:82-53-744-4302
ドイツ - プフォルツハイム
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イタリア - ミラノ
Tel:39-0331-742611
Fax:39-0331-466781
韓国 - ソウル
Tel:82-2-554-7200
Fax:82-2-558-5932 または
82-2-558-5934
イタリア - ベニス
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マレーシア - クアラルンプール
Tel:60-3-6201-9857
Fax:60-3-6201-9859
オランダ - ドリューネン
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マレーシア - ペナン
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Fax:60-4-227-4068
ポーランド - ワルシャワ
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フィリピン - マニラ
Tel:63-2-634-9065
Fax:63-2-634-9069
シンガポール
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Fax:65-6334-8850
台湾 - 新竹
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スペイン - マドリッド
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スウェーデン - ストックホルム
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イギリス - ウォーキンガム
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タイ - バンコク
Tel:66-2-694-1351
Fax:66-2-694-1350
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