こちら

仕
様
書
1.件名
核酸医薬に係る安全性試験業務委託
2.目的
家族性高コレステロール血症ヘテロ接合体を対象疾患とした、新規架橋型人工核酸を有す
るアンチセンス核酸の臨床試験(ヒト初回投与試験)の実施を目標に、抗 PCSK9 アンチセ
ンスを用いた非臨床安全性試験を実施することを目的とする。
3.契約期間
契約締結日~平成29年3月31日
※毎年度における業務開始のタイミングについては、当センター担当者と協議の上、決定
し実施すること。(試験計画は別表のとおり)
4.受託者要件
(1)核酸医薬において、非臨床試験の受託実績を20化合物以上有すること。
(2)カニクイザルにおける高脂血症のモデル動物を十分に供給できること。
(3)AAALAC International(国際実験動物ケア評価認証協会)の認証を受けていること。
(4)GLP(Good Laboratory Practice:医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準)
に準拠した試験を実施できること。
5.試験項目及び各試験の概要
項目
試験
実施概要
薬効試験
カニクイザルを用いた高脂血 候補品である抗 PCSK9 アンチセンスをカ
症モデルによる薬効確認試験 ニクイザルに投与した際の効果を確認す
ることを目的として実施する。
なお、使用するカニクイザルは常時飼育
されている動物に対してスクリーニング
(血液検査)を実施し、LDL-コレステロ
ールが通常より高い個体を雌雄各 14 匹
選別する。そのうち雌雄各 3 匹を用いて
投与を行い、残りの動物はバックアップ
とする。
遺伝毒性試験
Ames 試験(GLP)
小核試験(GLP)
GLP 適用とする。
実施の際は、該当するガイドラインを参
照する。
ラットを用いた予備毒性試験
GLP 非適用とする。
染色体異常試験(GLP)
一般毒性試験
カニクイザルを用いた予備毒 投与は 1 回/週、4 週間(合計 4 回)の反
性試験
復投与により実施する。
引き続いて行う 3 ヶ月間反復投与毒性試
験の用量設定試験とする。
ラットを用いた 3 ヶ月間反復 GLP 適用とする。
投与毒性試験(GLP)
該当するガイドラインを参照するととも
に、試験計画の立案にあっては、PMDA の
事前相談や対面助言を利用する。
実施の際は、安全性試験のコアバッテリ
ーとして実施される検査(中枢系:Irwin)
を組み込む。
カニクイザルを用いた 3 ヶ月 GLP 適用とする。
間反復投与毒性試験(GLP)
該当するガイドラインを参照するととも
に、試験計画の立案にあっては。PMDA の
事前相談や対面助言を利用する。
実施の際は、安全性試験のコアバッテリ
ーとして実施される検査(呼吸器系:血
液ガス及び呼吸数、心・血管系: ホルタ
ー心電図)を組み込む。
TK バリデーシ ラット
ョン
カニクイザル
ELISA 法を用いて、ラット及びカニクイ
ザルにおける血液中薬物濃度測定法を確
立することを目的として、該当のガイド
ライン等を参照して実施する。
調製液の分析
調製液の分析バリデーション
GLP 非適用とする。
調製液の安定性
GLP 適用とする。
※GLP 非適用試験においては、信頼性基準を適用すること。
6.成果物
各項目における試験結果報告書(任意様式)
7.情報の取り扱い
(1)受託者に対し、業務上、必要と認められる範囲で当センター並びに本件における情
報(以下「秘密情報」という)を提供する。なお、受託者は、知り得た秘密情報は第
三者へ流出しないよう十分に配慮し、業務を遂行すること。
(2)受託者は、当センターの事前同意をなくして、秘密情報を第三者に開示してはなら
ない。
(3)受託者は、秘密情報を本業務以外の目的には、一切使用又は利用してはならない。
(4)受託者は、秘密情報が第三者に流出したと判明したときは、直ちに、担当部署へ報
告しなければならない。
(5)委託者及び受託者は、本業務の遂行に伴う打ち合わせの内容、双方より互いに提供
される資料及び調査の内容など、各々に関わる情報を外部、第三者に漏洩しないこと。
ただし、法令等により当センターが本業務に関する文書を公開する必要がある場合に
は、当センター及び受託者が協議する。
(6)本項の義務は、本件業務履行期限終了後も存続する。
8.その他
(1)本件に疑義が生じた場合、速やかに当センターに問い合わせること。
(2)本件とは関連しない業務又はその他想定されない業務が発生した場合は、協議を実
施し、本件に支障の無いよう努めること。
(3)有害事象の発生、科学的事由又はその他の止むを得ない事由により、当該試験に係
る研究の継続が困難になった場合、当該試験を中止し、本契約を解除する場合がある
ため留意すること。
(4)前項の場合においては、受託者は当センターと業務終了日・代金請求等について誠
実に協議しなければならない。
(5)交通費・宿泊費・保険料等、その他の名目を問わず、本件の実施に要する一切の費
用は、契約金額に含まれるものとする。
別表
試験計画表
1.平成26年度(契約締結日~平成27年3月31日)
項目
薬効試験
試験
動物数、検査等
カニクイザルを用いた高脂血 雌雄各 3 匹(雌雄各 14 匹から選択)
症モデルによる薬効確認試験 投与:漸増投与
血液生化学検査(投与前、投与 24、72 時
間後及び 1 週間後)
TK バリデーシ カニクイザル
ョン
GLP 非適用とする。
2.平成27年度(平成27年4月1日~平成28年3月31日)
項目
遺伝毒性試験
一般毒性試験
試験
動物数、検査等
Ames 試験(GLP)
標準(5 菌株)
染色体異常試験(GLP)
標準
ラットを用いた予備毒性試験
投与頻度:1 回/週,4 週間(4 回投与)
雌雄各 5 匹/群×4 群
一般状態、摂餌量、体重、血液検査(剖検
時)、血液生化学検査(剖検時)、剖検、器
官重量、病理(6 臓器)
TK 測定:雌雄各 4 匹/時点×3 群(初回投
与時:6 時点、最終投与時:7 時点)
カニクイザルを用いた予備毒 投与頻度:1 回/週、4 週間(4 回投与)
性試験
雌雄各 1 匹/群×3 群
一般状態、摂餌量、体重、血液検査(投与
前及び 4 週目)、血液生化学検査(投与前
及び 4 週目)、剖検、器官重量、病理(6
臓器)
TK 測定:初回投与時に 6 時点、最終投与
時に 7 時点
カニクイザルを用いた 3 ヶ月 投与期間:3 ヶ月、投与頻度:1 回/週
間反復投与毒性試験(GLP)
雌雄各 3 匹/群×2 群
回復期間:3 ヶ月、雌雄各 2 匹×2 群
一般状態(毎日)、摂餌量(1 回/週)、体
重(1 回/週)、眼科学的検査(投与前、投
与期間中 1 回、回復 1 回)、尿、血液及び
血液生化学検査(投与前 1 回、並びに投与
期間中及び回復各 2 回)、剖検、器官重量、
病理
JET による心電図:1 回 4 時点(投与期間
中)
血液ガス:1 回
呼吸数:1 回
TK 測定:初回投与時に 6 時点、最終投与
時に 7 時点
調製液の分析
分析バリデーション
GLP 非適用とする。
調製液の安定性
GLP 適用とする。
3.平成28年度(平成28年4月1日~平成29年3月31日)
項目
試験
動物数,検査等
遺伝毒性試験
小核試験(ラット、GLP)
一般毒性試験
ラットを用いた 3 ヶ月間反復 投与期間:3 ヶ月、投与頻度:1 回/週
投与毒性試験(GLP)
雌雄各 10 匹/群×3 群
回復期間:3 ヶ月、雌雄各 2 匹×2 群
一般状態(毎日)、摂餌量(1 回/週)、体
重(1 回/週)、眼科学的検査(投与前、投
与期間中 1 回、回復 1 回)、尿(13 週及び
回復 13 週目)、血液及び血液生化学検査
(剖検時)、剖検、器官重量、病理(対象
群及び高用量群)
中枢系への影響:Irwin による観察(1 回)
TK 測定:初回投与時に 6 時点、最終投与
時に 7 時点
TK バリデーシ ラット
ョン
標準
GLP 非適用とする。