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(様式6)
「住宅の省エネ・創エネ・蓄エネにかかる効果検証計画書」
■省エネ・創エネ・蓄エネに関する提案の整理
■省エネルギー性能・ネットゼロエネルギー化達成度の試算と目標値
省エネ、創エネ、蓄エネの区別により提案内容を整理すると図のように表される。
●建設する住宅は「モデルハウス」、「建売住宅」、「注文住宅」の三タイプとする。特徴は下記のとおり。
モデルハウス・・・「先進的都市型スマート住宅」のモデル。様々な提案を普及啓発するためのタイプ。
建売住宅・・・ネットゼロエネルギーハウスを実現しつつ、特に効果的な装備をパッケージ化した普及タイプ。
注文住宅・・・主要装備搭載を建築条件とし、さらなる省エネ・創エネを含め個別提案を行うセミオーダータイプ。
省エネ性能 ネットゼロエネルギー
の向上
達成度の向上
●試算による効果は下記のとおり。
・省エネ性能向上度については、従来の住宅と比べ23.7~39.9%のエネルギー消費量削減が見込まれる。
・ネットゼロエネルギー化達成度については、61.9~205.5%の達成率が見込まれる。
タイプ名称
省エネルギー
創エネルギー
蓄エネルギー
給湯設備
延床面積
熱損失係数(Q値)
太陽光発電出力
Ⅲ地域仕様(断熱性能向上)
太陽光発電システム
リチウムイオン蓄電池
HEMS
燃料電池コージェネレーションシステム
CO2冷媒ヒートポンプ給湯器
定量的に評価できる提案として、効果や目標値
LED照明器具
各種パッシブデザイン
を試算する上で考慮したものを青字で示す。
エネルギー
消費量
(一次エネルギー換算)
※ガス床暖は給湯に含む
※HEMSによる省エネ行動等のエネルギー消費量削減効果は見込まない。
■省エネルギー性能・ネットゼロエネルギー化達成度の評価指標
㎡
W/㎡K
kW
MJ/年
MJ/年
MJ/年
MJ/年
MJ/年
MJ/年
MJ/年
MJ/年
省エネ性能向上度
(エネルギー消費量の従来住宅との比)
一次エネルギーに換算したエネルギー消費量、創出量によって提案の効果を評価する。
具体的な評価指標の概要は下記のとおり。
太陽光発電 MJ/年
エネルギー
創出量
燃料電池 MJ/年
(一次エネルギー換算)
合計
MJ/年
●「省エネルギー性能向上」効果に対する評価指標
予定の住宅タイプごとに一次エネルギー消費量を試算し、比較対照として設定した従来型住宅の
Σ(住宅タイプ毎の一次エネルギー消費量)[MJ/年]
燃料電池
131.56
2.1
10.0
9,950
30,105
5,709
3,446
12,253
3,906
2,137
67,506
-23.7%
116,201
21,550
137,751
エコキュート
燃料電池
130.00
117.00
2.1
2.1
10.0
4.3
14,725
8,849
11,900
30,105
5,641
5,077
3,446
2,129
12,253
12,253
6,442
3,906
2,137
2,137
56,544
64,456
エコキュート
燃料電池
117.00
117.00
2.1
2.3
5.0
2.3
13,252
10,047
11,900
30,105
5,077
5,077
2,129
2,129
12,253
12,253
6,442
3,906
2,137
2,137
53,190
65,654
エコキュート
117.00
2.3
3.0
16,370
11,900
5,077
2,129
12,253
6,442
2,137
56,308
-36.1%
-39.9%
-36.4%
116,201
0
116,201
-27.2%
49,966
21,550
71,516
×100
-25.8%
26,726
21,550
48,276
0.0%
34,860
0
34,860
+204.1%
+205.5%
+111.0%
+109.2%
+73.5%
+61.9%
計画棟数(棟)
1
1
4
4
27
27
「ネットゼロエネルギータウン(ZET)」にするためには、全戸ネット
ゼロエネルギーハウス(ZEH)の考え方があるが、売電収入の
※Σ(一次エネルギー消費量)
住
宅
使途が指定できない。一方で一部ZEH+共用部太陽光
・・・空調、給湯、照明、換気、家電、調理、蓄電池の各年間エネルギー消費量の合計
発電の考え方は共用部太陽光発電の売電収入の使途
が指定でき、まちの付加価値につながる。以上より今回
●「ネットゼロエネルギー化達成度向上」効果に対する評価指標
共
用
部
は一部ZEH+共用部太陽光発電を採用する。
一次エネルギーに換算したエネルギー消費量・創出量を住宅タイプごとに試算し、エネルギー創
(計算式)
出量の消費量に対する比を「ネットゼロエネルギー化達成度」として評価する。
街全体のエネルギー創出量[MJ]
ZET達成率[%]=
×100
街全体のエネルギー消費量[MJ]
Σ(住宅タイプ毎のエネルギー創出量)[MJ/年]
58,101
0
58,101
従来住宅
(比較対象)
ガス給湯器
117.00
5.2
0.0
35,567
24,700
8,088
3,995
12,253
3,906
0
88,509
0
0
0
0.0%
●当提案の目標は下記のとおり。
(考え方)
Σ(従来型住宅の一次エネルギー消費量)[MJ/年]
ネットゼロエネルギー化達成度[%]=
注文住宅
ネット・ゼロ・エネルギー化達成度
(ZEH達成率)
一次エネルギー消費量との比「省エネ性能向上度」によって評価する。
省エネ性能向上度[%]= - 1-
空調
給湯
照明
換気
家電
調理
蓄電池
合計
建売住宅
モデルハウス
(目標値設定)
×100
⇒「ネットゼロエネルギータウン(ZET)達成率」100%以上
(現段階の試算では104.8%)
Σ(住宅タイプ毎のエネルギー消費量)[MJ/年]
-7-
街
全
体
住宅エネルギー消費量合計
(Σ[エネルギー消費量×棟数])
MJ/年
3,887,608
住宅エネルギー創出量合計
(Σ[エネルギー創出量×棟数])
MJ/年
3,017,092
共用部エネルギー消費量合計
(街路灯及び超小型モビリティの消費)
MJ/年
55,100
共用部エネルギー創出量合計
(共用太陽光発電出力99kW)
MJ/年
1,115,000
エネルギー消費量総合計
(住宅+共用部)
MJ/年
3,942,708
エネルギー創出量総合計
(住宅+共用部)
MJ/年
4,132,092
ZET達成率
(ネットゼロエネルギータウン達成率)
104.8%
(様式6)
「住宅の省エネ・創エネ・蓄エネにかかる効果検証計画書」
■エネルギー量算出の考え方(試算根拠-①)
■エネルギー量算出における条件設定(試算根拠-②)
●比較対象となる従来型住宅の設定
・熱損失係数(Q値):5.2W/㎡K ※Ⅳ地域・旧省エネ基準相当(省エネ対策等級2)
・空調、給湯、照明、換気の各エネルギー消費量はWebプログラムによる。
・冷暖房設備:一般的な性能値のルームエアコン
・給湯設備:ガス瞬間式(従来型)給湯器 ※節湯型機器設置なし
・照明設備:白熱灯使用なし・調光なし・人感センサーなし
・換気設備:壁付け給気型ファンまたは壁付け排気型ファン ※一般的な性能値
・家電は各タイプと共通、調理機器はガスコンロ、蓄電池・太陽光発電なし。
●各タイプの熱損失係数(Q値)
モデルハウス及び建売住宅:当社同等施工実績による平均値
注文住宅:Ⅲ地域・次世代省エネ基準相当(省エネ対策等級4)
●一次エネルギー換算値
・電力の一次エネルギー換算値 9.97MJ/kWh
・ガスの一次エネルギー換算値 45MJ/m3
●想定したエアコンの仕様
LDK:
暖房COP 5.10、暖房定格能力5.0kW、暖房最大能力11kW
冷房COP 4.16、冷房定格能力4.0kW、冷房最大能力5.3kW
その他居室: 暖房COP 4.91、暖房定格能力2.8kW、暖房最大能力4.7kW
冷房COP 4.20、冷房定格能力2.5kW、冷房最大能力3.1kW
●想定したエコキュートによる給湯の仕様
APF3.2、節湯AB(台所・浴室シャワー)、小口径配管あり
●太陽光発電(住宅)の各種係数
パワコン損失5~6.5% ストリングコンバータ損失5% 温度補正8~16% 保守管理5% 地点:桑名市
●街路灯及び超小型モビリティのエネルギー消費量
街路灯(防犯灯):15W、一日10時間点灯、計24台
超小型モビリティ:蓄電池容量5.92kWh、充放電効率50%、一日1回充放電、計1台
『住宅事業建築主の判断の基準』(平成21年経済産業省・国土交通省告示第2
号)」が定める、『住宅事業建築主の判断基準Web算定用プログラムver.1.2(以下
「Webプログラム」という)』を活用しつつ、提案による効果を見込む部分については
メーカーカタログ等によるものとした。
●空調によるエネルギー消費量
各タイプごとに熱損失係数(Q値)[W/m2K]を仮定してWebプログラムに入力し、冷暖房エネルギー消費量
を求めた。同基準による算定用モデルプランと各タイプの規模の違いは、両者の面積比を冷暖房エネル
ギー消費量に乗じることで補正した。
●給湯によるエネルギー消費量・創出量
CO2冷媒ヒートポンプ給湯器(エコキュート)についてはWebプログラムによりエネルギー消費量を算出した。
燃料電池についてはガス供給事業者より入手した実測値(N値3,232)による平均値を用い、ガス使用量
および発電量を一次エネルギー換算した。なお、発電に使用するエネルギー量は給湯におけるエネルギー
消費量に含む。従来型住宅についてはWebプログラムによる。
●照明によるエネルギー消費量
実際の照明器具配置と、各器具の消費電力及び年間点灯時間より求めた消費電力量を一次エネル
ギー換算した。床面積の違いについては面積比を乗じた。従来型住宅についてはWebプログラムによる。
●換気によるエネルギー消費量
実際の換気設備の消費電力及び年間運転時間より求めた年間消費電力量を一次エネルギー換算した。
従来型住宅についてはWebプログラムによる。
■効果の検証評価・報告について
●家電によるエネルギー消費量
●検証データの収集方法
「自立循環型住宅への設計ガイドライン(財団法人 建築環境・省エネルギー機構 )」より、省エネ型
(2003年度に販売されていた最も省エネ化が進んだ製品)の使用を仮定したエネルギー消費量とした。
各戸のHEMSに連動したまち全体のエネルギー見える化システムによりデータを収集。
●検証データの収集期間
●調理によるエネルギー消費量
最も遅い建物の入居から1年間以上とする。
社団法人日本電機工業会による統計をもとにガス使用量、電力消費量を一次エネルギー換算した。
●検証データの評価方法
(収集データ)
住宅のエネルギー消費量
住宅のエネルギー創出量
共用部のエネルギー消費量
共用部のエネルギー創出量
(評価の基準)
●蓄電池によるエネルギー消費量
メーカー公表消費電力をもとに一次エネルギー換算した。
●太陽光発電によるエネルギー創出量
メーカー試算をもとに各係数を設定し、各タイプの太陽光発電出力に乗じて算出した発電電力量を一次
エネルギー換算した。共用太陽光発電については別途メーカー試算によるものとした。
・・・
・・・
・・・
・・・
ネットゼロエネルギータウン達成率[%]=
全戸の電力消費量、ガス消費量による。
全戸の発電電力量による。
街路灯、超小型電動モビリティ及び蓄電池の電力消費量による。
共用太陽光発電の発電電力量による。
Σ(住宅及び共用部のエネルギー創出量)[MJ/年]
Σ(住宅及び共用部のエネルギー消費量)[MJ/年]
●共用部街路灯及び超小型モビリティによるエネルギー消費量
メーカー公表消費電力をもとに一次エネルギー換算した。
※収集したデータは各種の普及啓発活動や省エネ促進活動等にもフィードバックする。
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