新旅行業約款の改正点に係るQ&A

新旅行業約款の改正点に係るQ&A
質問1
今回の改正により何が変わったのですか?
【回答】
以下の4点が変わりました。
(1)募集型・受注型企画旅行契約における「旅行開始後」の定義の明確化
(2)運送機関が航空機の場合の特別補償規程の適用開始時点の変更
(3)暴力排除条項の新設
(4)契約締結の拒否・旅行業者の契約解除事由の追加
質問2 「旅行開始後」の定義の明確化とはどのようなことですか?
【回答】
募集型・受注型企画旅行の取消料表の備考欄に『本表の適用に当たっては「旅
行開始後」とは別紙特別補償規程第二条第三項に規定する「サービスの提供を受
けることを開始した時」以降をいいます。』と特別補償規程に関連づけて「旅行
開始後」を明確化しました。
これにより、
「旅行開始当日の解除」と「旅行開始後の解除又は無連絡不参加の
場合」の取消料の適用が明確化されます。
質問3
最初の運送サービスが航空機であるときは、いつの時点で「旅行開始後」とな
るのですか?
【回答】 添乗員、当社の使用人又は代理人が受付を行う場合は、その受付完了時が「サ
ービスの提供を受ける事を開始した時」であるとして変更はありません。
しかし、添乗員等による受付が行われない場合で、最初の運送サービスが航空
機であるときは、
「乗客のみが入場できる飛行場構内における手荷物の検査等の完
了時」と変更されました。
航空会社のウェブチェックインの普及に伴い、旅行開始前に例えばご自宅で「搭
乗手続きの完了」をすることが可能となり不都合が生じたことから、いわゆる保
安検査場(セキュリティチェック)における手荷物検査の完了時をもって「サー
ビスの提供を受けることを開始した時」としたものです。
質問4
暴力団排除条項を入れた目的は何ですか?
【回答】 暴力団の勢力誇示や資金獲得源の手段として旅行契約が利用されることを排除
することが目的です。
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質問5
旅行者が暴力団関係者に該当するかを確認する方法はありますか?
【回答】 最寄の警察署に確認する方法があります。詳細は警視庁及び各道府県警察本部
のホームページ等でご確認ください。
2011年以降、全国の都道府県で暴力団排除条例が施行されています。警察
では、暴力団排除活動に取り組む事業者に対し、契約の相手方が暴力団関係者か
どうかなどの情報を可能な限り提供しています。お客様の氏名、生年月日や住所
が分かる資料などを準備して警察署にお問合せいただくことが可能です。また、
都道府県によっては、警察署以外にもお問合せ先を設けている場合がありますの
で、先ずは各道府県警察本部のホームページ等をご確認ください。
なお、警察庁に問い合わせたところ、むやみに確認要請をするのは情報管理の
観点から支障があるので、契約の拒否や解除をすることを前提とした確認をして
欲しいとのことでした。
質問6
いわゆる反社会的勢力の方からのお申込みは、必ず拒否や契約解除をしなけれ
ばならないのですか?
【回答】
いいえ。個々のケースで契約を締結するかどうかを各社で判断してください。
旅行を引き受けることが結果として、暴力団の勢力誇示や資金獲得源の手段と
なる疑いがある場合には、この条項を根拠に契約締結を拒否したり契約を解除す
ることが可能となります。しかしながら、暴力団員等が平穏に旅行をすることま
でも排除するものではありません。
質問7
特別補償規程での補償金等の支払いの拒否の理由が追加されました。これはな
ぜですか?
【回答】
事故に不審な点がある等、補償金の支払が結果的には暴力団の資金獲得源とな
る疑いがある場合などに、この規定を根拠に補償金の支払を拒否することになり
ます。そのような疑いの全く無い事故にまで補償金の支払を拒否するものではあ
りません。
質問8
取引条件説明書面や契約書面の一部である貴社の「旅行条件書」にはどんな記
載をしたらいいですか?
【回答】 「契約締結の拒否」、「旅行開始前(後)の旅行契約の解除」に関する条項に下
記(例)の主旨の記述を追加してください(カッコ内は契約解除の例)。
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《例》
●
当社は、お客様が次の①から③までの何れかに該当した場合は、募集型企画
旅行契約の締結に応じないことがあります(解除することがあります)。
①お客様が暴力団員、暴力団準構成員、暴力団関係者、暴力団関係企業、総会
屋その他の反社会的勢力であると認められるとき。
②お客様が当社に対して暴力的な要求行為、不当な要求行為、取引に関して脅
迫的な言動若しくは暴力を用いる行為又はこれらに準じる行為を行ったとき。
③お客様が風説を流布し、偽計を用い若しくは威力を用いて当社の信用を毀損
し若しくは当社の業務を妨害する行為又はこれらに準ずる行為を行ったとき。
以
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上