酸性、アルカリ性を調べる 1 混合指示薬の作り方 各薬品の値段は高いように思えるが、チモールブルーを例にとると、1g(1,600円)から 約1000,000回分の測定ができる。 (1) 準備するもの ・チモールブルー(1g、1,600円) ・メチルレッド(25g、3,600円) ・ブロモチモールブルー(25g、3,000円) ・フェノールフタレイン(25g、1,200円) ・ポリスポイト(2 ml) ・フィルムケース ・マイクロテストチューブ(1.5ml) ※マイクロテストチューブ(図1)は、500個入りで1,500円 で市販されている。このチューブは手軽に持ち運べ、試料 水が少量でも比色しやすいため、機能的で大変便利である。 図1 マイクロテストチューブ (2) 混合指示薬の調整 ① チモールブルー5 mg、メチルレッド12.5mg、ブロモチモー ルブルー50mg、フェノールフタレイン100mg をエタノール100 ml に溶かす。 ② ①の溶液にうすい水酸化ナトリウム水溶液を加えて緑色に し、さらに蒸留水を加えて全量を200ml とする。ポリ点眼びん (10ml)(図2)に入れて使用する。 図2 ポリ点眼びん 表1 各指示薬がpHの各値に対して示す色 pH 4 5 6 7 8 9 10 チモールブルー 黄 黄 黄 黄 黄 緑 青 メチルレッド 赤 橙 黄 黄 黄 黄 黄 ブロモチモールブルー 黄 黄 黄 緑 青 青 青 フェノールフタレイン 無 無 無 無 無 桃 赤 2 混合指示薬の色とpH (1) 色見本の作成 ① pH4∼10の標準液を作り、それぞれをマイクロテストチューブに1 ml 入れる。 ② 混合指示薬を3滴程度加え、比色用の色見本を作る。 ※色の変化とpHの関係は以下のようになる。 pH 4 5 6 7 8 9 10 色 朱 橙 黄 緑 青緑 藍 紫 図3 混合指示薬の色とpHの関係 (2) 測定の方法 ① マイクロテストチューブに調べたい液を1ml 入れる。 (図4) ② 混合指示薬を2、3滴入れて、しっかり振り、混ぜる。 ③ 色見本と比べpHを読みとる。 図4 調べたい液を1ml入れる (参考) ・健康に害のない範囲の飲料水は、pH値 5.8∼8.6である。 ・おいしい水道水は、pH 7.5程度である。 ・のぞましい川や沼の基準は、pH 6.5∼8.5である。
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