2ページ版

光化学スモッグについて
「光化学スモッグ」は昔の話だと思っていませんか?確かに、光化学スモッグの健
康被害者は 1970 年代に最も多く、1980 年代以降健康被害を訴える人も少なくなり、沈
静化していました。
しかし、近年、中国大陸からの移流等により、光化学オキシダント(光化学スモッ
グを構成している酸化性物質の総称)濃度が上昇傾向にあります。今年の5月には、
新潟県や大分県で初めて光化学スモッグ注意報が発令され、福島県でもすでに予報を
3回発令したところです。
そこで、
「光化学スモッグ」について正しい知識を身につけ、被害に遭わないように
しましょう!
1
光化学スモッグとは?
光化学スモッグは、工場・事業所や自
動車などから大気中に排出された、窒素
光化学スモッグ
Ox
酸化物(NOx)や炭化水素(HC)な
UV
どが、紫外線(UV)を受けて光化学反
光化学反応
応を起こして二次的汚染物質を生成する
ことにより、発生します。二次的汚染物
HC
NOx
質の大部分がオゾンです。このとき生成
される物質のうち、オゾン、パーオキシ
アセチルナイトレート、過酸化物などの
酸化性物質を総称して光化学オキシダン
工場・事業場
ト(Ox)と呼びます。
自動車
日差しが強く、気温が高く、風の弱い日に発生しやすいです。
2
福島県での光化学スモッグは?
光化学オキシダント濃度は、全国的に上昇傾向にあります。福島県でも下図のと
おり、上昇傾向にあります。光化学オキシダントの環境基準は1時間値が 0.06ppm
以下であることとなっています。
環境基準超過時間数の推移
昼間の日最高1時間値の年平均値の推移
300
福島県
250
指数関数近似
ppb
50
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
200
150
100
50
1981
1982
1983
1984
1985
1986
1987
1988
1989
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
0
年度
全国(一般局)
県平均
1981
1982
1983
1984
1985
1986
1987
1988
1989
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
時間/局
350
年度
福島県の発令状況は、下表のとおりです。主に発令されている地域は、郡山市、
いわき市、南双葉地域(広野町、楢葉町、富岡町、川内村)です。今年度は県内全域で
高濃度となっていますので、御注意ください。
H19 年度
H16 年度
H17 年度
H18 年度
予報
6回
2回
1回
3回
注意報
2回
1回
1回
0回
(7 月まで)
※予報から注意報に移行した場合も、それぞれカウントしています。
3
光化学スモッグ注意報が発令されたら?
福島県では光化学オキシダント濃度が 0.12ppm を超え、かつ、この状態が継続す
ると認められる場合に発令します。
※ppm…百万分の一を表す単位です。(例;1ppm=0.0001%)
もし、注意報が発令された場合は・・・
1
窓をできるだけ閉め、屋外に出ない。
2
自動車の使用を控える。
3
体の弱い方や病気の方は、室内で安静を保つ。
4
目やのどに刺激を感じた場合は、すぐに洗眼・うがいを行い、最
寄りの保健福祉事務所または保健所、地方振興局、市町村役場に連
絡する。
このように行動してください。
お問い合わせ先
福島県生活環境部環境保全領域大気環境グループ
電話番号;024−521−7259
FAX;024−521−7927
E-mail;[email protected]