水理学 a 演習の解答 2014 年度
第 11 章
ベルヌーイの定理の応用
1. 図のような水平に置かれたパイプの一部を縮小しベンチュリ管とした。A、B 点でのパイプの
断面積を SA 、SB とし、B 点における流速 VB を求めよ。
hB
hA
A
z
B
zB
A
z=0
解答
まず、図のように位置水頭 z の基準点を定める。A、B 点に対してベルヌーイの定理を適用
する。
vA2
2g
+ zA +
pA
ρg
=
vB2
2g
+ zB +
pB
ρg
ここで、パイプは水平に置かれているので zA = zB 、またマノメータの水位から
pA = ρghA
,
pB = ρghB
であることが分かるので、これらをベルヌーイの定理に代入し、整理すると次式のようになる。
vA2
v2
− B = hB − hA
2g
2g
(11.1)
定常流であるので、連続式より流量が一定である。パイプの断面積を S として、連続式を表
すと次のようになる。
vA SA = vB SB
よって
vA =
SB
v
SA B
この vA を式 (11.1) に代入して、vA を消去すると、以下のようになる。
$ %

 S 2
 v2
B
B
−1
= hB − hA
 SA
 2g
これより、求めるべき vB は次のようになる。
)
*
* 2g(hB − hA )
vB = *
* $ %2
* SB
+
−1
SA
第 11 週目 解答
37
第 11 章
ベルヌーイの定理の応用
2. 先の問題で、毎分 600 リットルの水を流した。B 点の直径が 20.0cm、A 点の直径が 15.0cm
であるとき、マノメータ内の水位の差 hB − hA はいくらか。
解答
まず、全ての単位を {m,s} に整える (これをサボると計算結果が無茶苦茶になる)。
1 リットル = 1000cc = 1000cm3 =
1
m3
1000
したがって流量 Q は
毎分 600 リットル =
600
(m3 ) ÷ 60(s) = 0.0100m3 /s
1000
となる。一方断面積は
SA = π
0.1502
4
SB = π
,
0.2002
4
連続式と流量の定義 Q = vA SA = vB SB より
Q
0.0100
= 0.1502 = 0.5659m/s
SA
π 4
Q
0.0100
vB =
= 0.2002 = 0.31831m/s
SB
π
vA =
4
前問の解答中の式 (11.1) に、これらの値を代入すると求めるべきマノメータの水位の差 hB −hA
は
hB −hA =
vA2 − vB2
0.56592 − 0.318312
=
= 0.011169 ! 0.0112m
2g
2 × 9.8
,
3. 図のような水銀 (斜線部) を用いたマノメータによるベ
ンチュリ管がある。水銀の比重を σ としたとき、パイ
プ内の A 点の流速を求めよ。
解答 問 1 と同様に位置水頭の基準点を定める。今回は
図に示すように点 A の位置を基準点としてみよう。し
たがって、
zA = 0 ,
A
2g
+ zA +
DB
B
h=zB
zB = h
A、B 点にベルヌーイの定理を適用すると、
v2
Ans. hB −hA = 1.12cm
pA
ρg
=
v2
B
2g
+ zB +
pB
ρg
A
x
DA
(11.2)
C
y
z=0(=zA )
D
E
位置水頭を代入して変形する。
vB2
v2
p − pB
− A = A
−h
2g
2g
ρg
第 11 週目 解答
(11.3)
38
水理学 a 演習の解答 2014 年度
ここで、点 A、B の圧力が直接求められないので、マノメータ内の圧力に対する釣合の式を
立てる。
水銀柱の表面位置を図のように C、D とする。また、C 点と同じ高さの点として E 点を考え
る。さらに、A 点と D 点の高低差が分からないので、とりあえず x とする。
マノメータ内は静止しているので静水圧であり、静水圧は水平方向に変化しない。よって C
点と E 点の圧力は同じである。
pC = pE
また、マノメータ内は静水圧であり、パイプ内の圧力は流れと垂直な方向(この問題では水
平方向)に静水圧と同じ変化をする。そこで、C 点、E 点の圧力を A、B 点の圧力を用いて表
すと次のようになる。
pC = pA + ρg(x + y)
,
pE = pB + ρg(h + x) + σρgy
上式を pC = pE に代入すれば次式が得られる。
pA + ρg(x + y) = pB + ρg(h + x) + σρgy
式 (11.3) の右辺にある pA − pB 求めるために上式を変形する。
pA − pB = (σ − 1)ρgy + ρgh
これを式 (11.3) に代入すると次式が得られる。
vB2
v2
− A = (σ − 1)y
2g
2g
(11.4)
一方、連続式より、流量が一定であるので次式が成り立つ。
π
!
DA
2
"2
vA = π
!
DB
2
"2
vB
よって、 vB =
!
DA
DB
"2
vA
これを式 (11.4) に代入すると 流速 vA が求められる。
#!
$
"
DA 4
− 1 vA2 = 2g(σ − 1)y
DB
%
2g(σ − 1)y
よって Ans. vA =
(DA /DB )4 − 1
4. 先のベンチュリ管の問題で毎秒 38.0 リットルの水を流した。DA = 30.0cm、DB = 15.0cm、
h = 75cm のとき、マノメータの水銀柱の差 y はいくらか? 水銀の比重 s = 13.5 として求め
よ。
解答
第 11 週目 解答
39
第 11 章
ベルヌーイの定理の応用
(a) 単位を揃える。
38.0 リットル/秒 を単位変換すると 流量 Q = 0.038m3 /s
(b) 連続式と流量の定義より
Q=
π 2
π 2
DA vA = DA
vB
4
4
(c) DA = 0.30m、DB = 0.15m、Q=0.038m3 /s なので
vA =
vB =
Q
π 2
4 DA
Q
π 2
4 DB
=
=
0.038
π
2
4 (0.30)
0.038
π
2
4 (0.15)
= 0.53759m/s
= 2.15036m/s
(d) 前問の式 (11.4) より
y=
2 − v2
vB
2.150362 − 0.537592
A
=
2g(s − 1)
2 × 9.8 × (13.5 − 1)
=0.01769 ! 0.0177m
第 11 週目 解答
よって、Ans.
y = 1.77cm
40