CDのプラスチックを再生利用する - 廃CDのリサイクル技術 - 私たちの

(第1分野)科学技術と人間の生活 リサイクル技術
CDのプラスチックを再生利用する
- 廃CDのリサイクル技術 -
私たちの身近にある製品、その多くは利用後に廃棄されてゴミになります。このゴミを減らすために、
アルミ缶やガラスビン、ペットボトルなど、かぎりある資源をくり返し使うことをリサイクル(再生利
用)といいます。いろいろなリサイクルの中で、いらなくなったCD(コンパクトディスク)からプラ
スチックを再生する技術について見てみましょう。
1.CDに使われているプラスチック「ポリカーボネート」
CDは「ポリカーボネート」というプラスチックでできています。ポリカーボネートは、ほかのプ
ラスチックと比べて、とても透きとおっているため、光を当てて情報を読み取るCDなどに使われて
いるのです。
2.CDのつくり
ところで、CDはどのようなつくりになってい
るのか知っていますか。円盤状のCDを横から拡
大して見ると、デジタル情報が記録されたアルミ
ニウムの膜とそれを保護する膜がポリカーボネー
トに貼りついています(図1)。アルミニウム膜と
保護膜はとても薄いので、CDをつくっている材
ポリカーボネート
アルミニウム膜
(デジタル情報)
保護膜
料のほとんどがポリカーボネートなのです。
図1
3.ポリカーボネートだけを取り出す
CDのつくり。
CDからアルミニウムなどを取除いてポリカーボネートだけを取り出す、廃CDのリサイクルとは
どのようなものでしょう。静岡県焼津市の大井川沿いにある株式会社ソニーDADCジャパン静岡第
1プロダクションセンターで開発された廃CDのリサイクル技術について紹介します。
まず、いらなくなったCDを回収し、細かく砕いて水で洗い乾燥させます。細かすぎるものは取除
いた後、薬品と水をまぜてアルミニウムなどポリカーボネート以外を洗い落とすと、ポリカーボネー
ト再生材となるのです(図2)。再生されたポリカーボネートは、デジカメや携帯ゲーム機などの部
品用材料として使用されています。なお、このリサイクル工程は全自動で行われるそうです。
CD 回収
→
粉砕
→
選別
→
剥離洗浄
→
再生
図2 廃 CD のリサイクル工程。
取材協力企業 株式会社ソニーDADCジャパン
引 用 文 献 http://www.sugilab.net/jk/joho-kiki/1509/1509-1-B.jpg
http://www.sonydadc.co.jp/
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/csr/eco/product/resource/report01_2.html