1 準備 平均 µ、分散 σ 2 の正規分布に従う確率密度関数を n(x, µ, σ 2 ) とする。 (x−µ)2 1 n(x, µ, σ 2 ) = √ e− 2σ2 2πσ 特に、n (x, 0, 1) を n (x) とする。 n (x) = n (x, 0, 1) 2 x √1 e− 2 2π = n (x) の累積密度関数を N (x) とする。 ∫x N (x) = ∫−∞ x = このとき、 ∫ −∞ ( x n z, µ, σ 2 ) n (z) dz 2 z √1 e− 2 2π ( dz = N −∞ dz x−µ σ ) ( ) また、定数 µ、σ 2 に対する対数正規分布に従う確率密度関数を nl x, µ, σ 2 とする。 ( ) (log x−µ)2 1 nl x, µ, σ 2 = √ e− 2σ2 2πσx この x の期待値は eµ+ σ2 2 となる。また、 ∫ x ( nl z, µ, σ 2 ) ( dz = N 0 log x − µ σ ) 2 株価の確率密度関数 資産 A の価格が対数正規分布に従うと仮定する。 価格の自然対数の、単位期間の変動の分散を σ 2 、A の現在価格を St とすると、期間 t 後 の価格 S0 の確率密度関数は、 (log S0 −µ)2 ( ) 1 nl S0 , µ, σ 2 t = √ e− 2σ2 t 2πtσS0 1 となる。一方、単位期間の無リスク利子率を r とすると、現在の金額 St の期間 t 後の将 来価値は St ert であるから、S0 の期待値をこれと一致させると、 eµ+ σ2 2 t = St ert となり、 µ = log St + rt − σ2 t 2 を得る。 3 オプション価格の導出 原資産を A とする、残存期間が t、権利行使価格が K であるコールオプション C の、期 間 t 後の権利行使時の価値を C0 とする。C0 の確率密度関数を f (C0 )、期待値を E (C0 ) とする。 C0 = max (S0 − K, 0) 0 ( ) ∫K 2 f (C0 ) = n S , µ, σ t l 0 ( ) dS0 −∞ 2 n C0 + K, µ, σ t C0 < 0 C0 = 0 C0 > 0 E (C0 ) = St ert N (d1 ) − KN (d2 ) ( ) ( 2 log SKt + r + σ2 t log SKt + r − d 1 = √ √ , d2 = σ t σ t C の現在価格 Ct は、E (C0 ) の現在価値であるから、 Ct = e−rt E (C0 ) = St N (d1 ) − Ke−rt N (d2 ) を得る。 2 σ2 2 ) t
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