F305S(特許出願中) フッ素樹脂コーティングは塗膜が柔らかいためにキズが付き易い等の問題点があり、セ ラミックコーティングや下地・中間にセラミック等硬い材質の物を添加しての耐摩耗を向 上させられていました。しかし、前者では非粘着性がやや劣り、後者はトップコートがフ ッ素樹脂のままの為、劇的な耐摩耗性の向上には至っておりませんでした。 当社では、セラミックの塗膜のナノサイズの凹部にフッ素樹脂(PTFE)が存在している、 新グレード「F305S」の提供を開始しました。 密着性(クロスカット試験) 耐熱温度 塗膜硬度(鉛筆硬度) 接触角 耐酸性(5W/V% H2SO4 16h 浸漬) 耐アルカリ性(5W/V% NaOH 16h 浸漬) 耐衝撃性(300±0.5g 50cmよりおもり落下) 沸水試験(98℃以上 水100h浸漬) DK-130 DK-Coat TFM Infinity 330 DC-30 F305S 摩耗減量(mg) 42.1 50.0 5.2 13.1 10.3 100/100 300℃ 9H 102.8° 異常なし 異常なし 割れおよび剥がれ無し 異常なし テーバー摩耗試験 摩耗輪:CS-17 回転数:1000 回 荷 重:4.9N PTFE(DK-130)・PTFE 共析メッキ(TFM)・セラミックコーティン グ(infinity330)・セラミック帯電防止仕様(DC-30)・F305S の 5 種類を テーバー摩耗試験で試験した結果、従来のセラミックコーティングよ りは耐摩耗性は落ちるものの、フッ素樹脂を圧倒する結果となりまし た。 塗膜断面のイメージ画 フッ素樹脂 セラミック塗膜 PTFE セラミックコーティングの微細な凹部分に高分子のPTFEが入り 込み、セラミックコーティング単体ではこの凹部分に何も無いために、 汚れ等が入り込むことが付着の原因となっていましたが、F305Sでは 塗膜硬度を維持しつつそれを解消することに成功しました。 F305S の強み 耐摩耗性 PTFE とセラミック(SiO2)成分が表面に混在しているため、塗膜硬度は 9H と セラミックコーティング単一の物と同じ値を維持し、F305S はセラミックコーテ ィングとほぼ同性能の耐摩耗性を有した塗膜です。 密着力 下地のセラミックコーティングがゾルゲルを利用し化学反応で基材と密着して いるため、基材と塗膜の境界から液が浸透したりすることもなく、PTFE と SiO2 も層に分かれていない為、層間剥離も起こりません。 耐スチーム性 フッ素樹脂コーティングでは、非常に微細なピンホールを避けることが出来ない 為、スチーム等の浸透は軽減することが限界でしたが、F305S ではスチームを完全 にシャットダウンできます。 株式会社 大東化成 本社 第二工場 大阪府堺市美原区北余部 501-3 大阪府堺市美原区太井 681-5 TEL:072-369-7851 TEL:072-369-3522 FAX:072-369-7861 FAX:072-369-3533 http://www.daitohchemical.jp
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