DVD『羽佳純子のカット教室 初級編』解説 卓球王国 ☆:字幕 ★:ナレーション 【LESSON 0 はじめに】 ★この DVD では、これからカットを始めようという人のために、一流のカットマンに なるために必要な基礎をレッスンします。相手の攻撃をカットで何本も返しながら、 反撃に転じる、華麗なプレーを目指してください! ●カットマン 4 箇条 ★最初に、カットマンが重視するべき「4 箇条」を紹介します。まずは「安定」して 相手コートに入れることが大前提。次に、相手が打ちにくい「コース」を狙うこと、 「攻 撃」で得点すること、球質の「変化」でチャンスを作ること、という順番で重要です。 初級段階では「安定」と「コース」で精一杯だと思いますが、中級以上で必要になる 「攻撃」と「変化」を常に頭の中において練習してください。 ●構えとグリップ ★レシーブ時には、台からおよそ 50cm くらい離れて構えます。スタンスは肩幅より 少し広いくらいに広げ、ひざを軽く曲げて、やや前傾姿勢。左右の足は、台と平行が 基本です。リラックスし、 すぐにどの方向にも動けるよう、心の準備をしておきましょう。 ★カットマンのラケットの握り方は攻撃型と同じ。親指と人差し指で、ラケットをは さんで握ります。握る強さは、全力の 3 割くらいです。ラケットが落ちない程度に軽 く握り、ボールがラケットに当たる瞬間だけ少し力を入れると、打球が安定します。 【LESSON 1 ツッツキ】 ●深いボールに対する「M サイズ」のツッツキ BH ツッツキ M サイズ ☆深いボールに対しては、バウンドの頂点の後で打球。 「M サイズ」のスイングでしっ かり切る ★カットマンのツッツキは、台からやや離れた位置で、バウンドの頂点の後に打球す るのが基本です。しっかりと切って下回転をかけることを意識しましょう。スイング の大きさは中くらいの「M サイズ」というイメージです。 FH ツッツキ M サイズ ☆ FH も BH も右足前。足を動かしてボールに近づいて打球。相手コート深くを狙う ★カットマンのツッツキは、FH も BH も右足を前に出します。手だけ伸ばしてスイン グすると不安定になるので、足をしっかり動かし、打球位置に体を近づけましょう。 相手に強打されないために、相手コートの深くに返球できればベターです。 ●浅いボールに対する「S サイズ」のツッツキ BH ツッツキ S サイズ ☆浅いボールに対しては、右足を前に踏み込み、バウンドの頂点で「S サイズ」のス イング ★相手のボールが浅い場合は、打球位置に合わせて右足を前に踏み込む必要があり ます。そしてコンパクトなスイングで、バウンドの頂点でツッツキします。打球後は、 次球に備えてすばやく後ろにステップバックしましょう。 「羽佳先生のワンポイントアドバイス」BH ツッツキ指導 ☆短い(浅い)ボールに対して、ボールを手で取りに行くのではなく、足で取りに行く ★短いボールが来た時は、足で行かず手を伸ばして手でボールを取りに行くのではな くて、しっかり足が(台の下に)入ってからツッツキすることが大事です。ボールは「足 で取りに行く」。 「手で取りに行く」ではない。 FH ツッツキ S サイズ ☆「S サイズ」のコンパクトなスイングで、相手コート深くを狙う ★このように浅いボールに対するツッツキは、スイングサイズはコンパクトな「S サイ ズ」です。やはり、相手コートの深くを狙いましょう。 M サイズと S サイズ(図) ★相手のボールが深めの通常のツッツキは「M サイズ」 、浅めの時の「S サイズ」と、 2 種類のツッツキを使い分けるのが重要なポイントです。練習でも試合でも、2 種類 のツッツキの違いを意識すれば、プレーがより安定するはずです。 ●攻撃型選手のツッツキ 深いボールに対する BH ツッツキ ☆攻撃型選手は、常にバウンドの頂点で「S サイズ」でツッツキ ★攻撃型選手のツッツキは、相手のボールが浅くても深くても、常にバウンドの頂 点でコンパクトに、 「S サイズ」で打球するのが基本。映像のように深いボールに対 しては、足をあまり前に踏み込まずに打球します。 BH カット素振り ☆ BH カットは右足前。後ろの足から前の足に体重を移動しながら切り下ろし、そ のまま構えの位置にラケットを戻す ★スイングしながら後ろの足から前の足に体重を移動。切り下ろした位置でラケット を止めず、そのまま楕円運動をするようにスムーズにラケットを構えの位置まで戻し ます。鏡を見ながら、または人に見てもらいながらやるといいでしょう。 浅いボールに対する BH ツッツキ ☆浅いボールに対しては少し前に踏み込む。 フォア側 2 / 3 面には右足を、バック側 1 / 3 面には左足を踏み込む ★浅いボールに対しては少し前に踏み込んで打球しましょう。 攻撃型選手の場合、 フォ ア側 2 / 3 面に来たボールに対しては右足を、バック側 1 / 3 面に来たボールに対 しては左足を踏み込むとやりやすいでしょう。 ● FH カット FH カット悪い例 ☆肘が前を向いていると、カットしたボールが浮いてしまう ★カットのテイクバックで、肘が前を向いていると、ラケット面が上を向くため、ボー ルが高く浮いてしまいます。 浅い/深いボールに対する BH ツッツキ ☆ボールが浅いか深いかを判断し、浅い場合は前に踏み込んで打球 ★浅いボールには前に踏み込んで、深いボールに対してはあまり踏み込まず、常にバ ウンドの頂点で「S」サイズで打球しましょう。 「羽佳先生のワンポイントアドバイス」BH ツッツキ指導 ☆ツッツキでボールの底をとらえると、よく切れるが浮いてしまう。ボールの斜め後ろ をとらえて、斜め前に切ろう ★ボールの底に当たるようにすると、確かに切れるけど、弾道が高くなってしまうの で相手が打ちやすいボールになるので、少しボールの斜め下に当てて斜め前に切って いくことが大切。こういう(ボールの底をとらえて、ラケット面が上向きで前方にスイ ングする)動きではなく、斜め前に切っていく。 【LESSON 2 カット】 ●素振り FH カット素振り ☆ まずは素振りから。FH カットは左足前。耳~頭の高さにラケットを引き上げ、肘 (ひじ)を支点に切り下ろす ★初級者は、正しいフォームを体感するために、素振りをしてみましょう。スタンスは、 FH は左足前、BH は右足前が基本です。構えの体勢から、耳から頭の高さくらいに ラケットを引き上げてスイング開始。脇はしめないですが、開きすぎず、肘を支点に ラケットを切り下ろします。 FH カット ☆肘を支点とした上から斜め前へのスイング。ボールの後ろのほうを、上から下へ切 り下ろす ★後ろから前ではなく、上から斜め前へ、肘を支点にスイングします。ボールの真後 ろよりやや下あたりを、上から下へスパッと切り下ろします。ただし相手のボールが 飛んで来ない時など、低い位置で打球する場合は、ボールの底をとらえたほうが返 球しやすいでしょう。 「羽佳先生のワンポイントアドバイス」FH カット指導:肘の向き ☆肘は前向きではなく、下向きに ★肘の位置は前向きではなく、下向きで、耳の高さからカットするようにする。あと、 しっかり重心移動しながらカットする。 「羽佳先生のワンポイントアドバイス」FH カット指導:膝の重心移動 ☆右足から左足に重心移動。重心移動の向きは、後ろから前ではなく、上から下の イメージ ★膝の重心移動は、右足から左足へ重心移動しながら、上から行くような感じ。悪 い時は、肘も前を向いている、スイングのスタートの位置も後ろから、そして右から 左に重心移動する時に後ろから前に行くと、うまくできない。正しいのは、スイング は上から、肘は下を向いてから振るようにする。 ● BH カット BH カット ☆左足から右足に重心移動しながら、上から斜め前に切り下ろす ★左足から右足に重心を移動させながら、 ラケットを上から斜め前に振り下ろし、 ボー ルの後ろのほうを切り下ろします。打球後はスムーズにニュートラルに戻ります。BH カットでは、FH よりも肩を使っても構いませんが、主に肘を支点とするスイングのほ うが安定します。 【LESSON 3 コース取りと切り替え】 ●ツッツキのコース取り(クロスとストレート) BH ツッツキ(クロス) (ストレート) (クロスとストレート) ☆打つ方向にラケットを「送り出し」 、クロスとストレートを打ち分ける ★打球コースは、 「クロス」と「ストレート」を的確に打ち分けられるようになりましょ う。ラケットを打つ方向に向けるだけでなく、打つ方向にラケットを「送り出す」と いうイメージで打球すると、しっかりとコースをコントロールできます。 「羽佳先生のワンポイントアドバイス」BH カット指導 ☆肘は下向き。肘を右横に突き出すようなスイングも打球が安定しない ★肘が前を向いて、後ろから前へ押しちゃうと、良いカットができず、弾道が高くなっ てしまうので、脇は締めて、ちゃんと肘が下を向いてからやることが大切。もうひと つは、肘が上がって横に突き出しても、不安定で浅いカットになってしまうので、肘 の位置はしっかり締めてやらないといけない。 FH ツッツキ(クロス) (ストレート) (クロスとストレート) ☆打球直前でラケット面を変えると、相手にコースが読まれにくい ★どのコースに打つ時も、テイクバックでのラケット面は同じにしておいて、打球の 直前でラケット面を打つ方向に変えて打球すると、相手にコースが読まれにくくなり ます。 ●攻撃選手のカット打ち FH カット打ち悪い例 ☆カット打ち(対カットのドライブ)で、真上方向のスイングだとボールが飛ばない ★攻撃選手がカットに対してドライブする場合、下回転の影響をこわがって真上方向 にスイングすると、ボールが前に飛び出す力が弱くなり、かえって安定しません FH カット打ち ☆沈み込ませた体を上に伸び上がらせながら、斜め上方向にスイング、バウンドの頂 点でボールを「キュッ」と擦る ★テイクバックでひざを少し曲げて腰を沈み込ませ、やや低めにラケットを引きます。 そして体を上に伸び上げながら、 斜め上方向にスイングし、 ボールを擦り上げます。ボー ルにラケットをぶつけるのではなく、 「キュッ」と鋭く擦って上回転をかけます。 BH カット打ち(BH ツッツキと交互) ☆体の前に空間を作るイメージで。打球の瞬間にラケットの先端が回るように ★カットに対して攻撃するのは、FH が中心になりますが、BH でも打てるとベターで す。体の前に空間を作るイメージでテイクバックし、斜め上へ擦り上げます。打球の 瞬間にラケットの先端が回るように打つと良いでしょう。 ●カットのコース取り(クロスとストレート) BH カット(クロス) (ストレート) (クロスとストレート) ☆ストレートへのカットは、腰を「半分」だけ回す ★安定したカットをするためには、後ろの足から前の足に体重移動しながら、腰を回 して打球します。クロスに打つ時はしっかりと腰を回しますが、ストレートへ打つ場 合は、腰の回転を“半分”で止めると、うまくボールを正面方向に運べます。 FH カット(クロス) (ストレート) (クロスとストレート) ☆クロスは腰をしっかり回し、ストレートは半分だけ回して打ち分ける ★ FH カットも BH と同様です。ツッツキのコースの打ち分けは主に腕の動きで調整 しますが、カットは“腰の回し方”をうまく使うのがコツです。 「羽佳先生のワンポイントアドバイス」FH カットのクロスとストレートは腰でコント ロール ☆クロスとストレートは、 「腰」でコントロールする ★クロスとストレートを打ち分ける場合は腰でコントロールする。 (腰をしっかり回し) クロス、 (腰を半分回し)ストレート。手だけでなく、腰でコントロールする。 ●切り替え FH ツッツキと BH ツッツキの切り替え ☆ツッツキは FH も BH も右足前で。右足だけ踏み込まず①左足→②右足というス テップで ★ツッツキは、FH も BH も右足前で打球します。その際、右足だけ一歩踏み込ん で打つと、戻りがスムーズにできなくなります。必ず、まずは左足を小さく踏み出し てから、右足を前に踏み出して打球します。この「イチ、ニ、打球」の足の動きがと ても大切です。 ★カットマンにとって、ツッツキとカットという 2 つの打法をスムーズに連係できるこ とが重要です。ここでも足の動きが重要ですが、まずは FH のみでカットとツッツキ を繰り返す練習から始めましょう。この「縦の動き」でも基本は同じで、 「イチ、ニ」 で動いて打球、 「イチ、ニ」で戻ります。 イチ、ニの動き(図) ★イチ、 ニで動いて打球、 イチ、 ニで戻る。 この動きを、 シャドウプレーで体で覚えましょ う。ただし実戦では、動く距離や、時間的余裕に応じて、例外的な足の運びも必要 になります。たとえば移動距離が小さい時は、イチはその場で足踏みするだけになり ますが、 「イチ、ニ」というリズムを取ることで動きがスムーズになるのです。 縦の動き(図) ★ FH カットと FH ツッツキ、または BH カットと BH ツッツキという「縦の動き」で も、 「切り替え」で紹介した「イチ、ニ」の動きと同じステップで動きます。打球後は、 遠いほうの足→近いほうの足の順でニュートラルに戻りましょう。 FH カットと BH カットの切り替え ☆ FH カットは左足前、BH カットは右足前で打球。 「イチ、ニ」で動いて「イチ、ニ」 で戻る ★ツッツキ以上に、カットでは足の動きが重要です。平行足のニュートラルから、FH カットなら左足前、BH カットなら右足前へと、 「イチ、ニ」と動いて打球、そして「イ チ、ニ」でニュートラルに戻ります。動きながら打ったり、手だけ伸ばして打球すると、 安定しません。 イチ、ニの動き(図) ★ツッツキと同様に、一歩だけ足を踏み出して打球するのではなく、先に遠いほうの 足を小さく踏み出し、近いほうの足を大きめに踏み出します。 「イチ、ニ」で動いて打球、 そして戻る時は、遠いほうの足から先に「イチ、ニ」で戻りましょう。しっかり動い て下半身を安定させてカットすれば、安定するだけでなく、コースを突いたり回転の 変化をつける余裕も生まれます。 カットの切り替え素振り ★足の動きはシャドウプレーで覚えましょう。初級段階で「イチ、ニ」のリズムを覚 えることで、中級以上で必要になる応用的なステップもスムーズにできるようになり ます。 【LESSON 4 前後と斜めの動き】 ●縦(前後)の動き FH カットと FH ツッツキ ☆カットとツッツキの連係でも「イチ、ニ」の動きが基本 BH カットと BH ツッツキ ☆打球後は、次にどのような打ち方もできるようなニュートラルに戻る ★ BH カットと BH ツッツキの連係練習でも、打球後には、次に FH でも打てるよ うなニュートラルの体勢に戻ることが大切です。また、カットのスイングの後にラケッ トが前に出たままで、次のツッツキに行ってしまうのはダメ。1球打つごとに、ラケッ ト位置を胸の前の高い位置に戻す習慣をつけましょう。 ●斜めの動き BH カットと FH ツッツキ ☆基本は「イチ、ニ」の動き。移動距離が長いのでやや難しいが、カットマンにとっ て重要な動き ★ BH カットと FH ツッツキの連係のような「斜めの動き」では、縦の動き以上に移 動距離が長いので、やや難しくなりますが、カットマンにとって重要な動きです。や はり基本は「イチ、ニ」の動き。初級者がいきなりボールを使ってやると難しいので、 まずはシャドウプレーをすると良いでしょう。 斜めの動き(図) ★ポイントは縦の動きと同じ。 「イチ、 ニ」で動いて打球、 そして1球打つごとに「イチ、 ニ」でしっかりニュートラルに戻ることが大切です。打球後は、遠いほうの足、近い ほうの足の順でニュートラルに戻ります。 FH カットと BH ツッツキ ☆斜めの動きでは、カットで腰を回すことを意識。正面を向いたままはダメ ★ツッツキでは腰はあまり大きく回さなくても打球できますが、カットはしっかりと腰 を回して打つ必要があります。しかし、初級者が斜めの動きをすると、体が正面を 向いたままカットをしがちです。フォアカットなら腰を右に回しながらテイクバックし、 左に戻しながら打球という腰の動きを意識しましょう。 4 ヵ所のフットワーク ☆ 4 打法の連携は、一流のカットマンになるための必須技術 ★ FH・BH のツッツキ・カットという、4 つの打法のうち、2 つの連携がある程度 できるようになったら、4 打法の連携練習に取り組みましょう。規則的なパターンか ら始め、徐々にランダム要素を取り入れていきます。 【LESSON 5 スマッシュ】 浮いたツッツキに対する BH スマッシュ ☆右足前で、ボール(打球点)のやや下から斜め上方向へスイングし、体の真正面 で打球 ★初級者が攻撃として最初にマスターしたいのは、相手の浮いたツッツキに対するス マッシュです。BH スマッシュは右足前で、ボールのやや下から斜め上方向へスイン グし、少しだけ上回転をかけて打球。体の真正面、おヘソの前で打ちます。 BH スマッシュ悪い例 ☆高い位置からラケットを振るとネットミスする ★高い位置からラケットを振ると、ネットミスしやすくなります。バウンドの頂点で打 球しますが、その打球位置よりやや下の高さにテイクバックを取りましょう 浮いたツッツキに対する FH スマッシュ ☆左足前で腰のひねりを利用して打つ。少しだけ上回転をかけ、小さな弧線の弾道を作る ★ FH スマッシュは左足前のスタンスで、テイクバックで腰を右にひねり、そのひね りを戻す力を利用して、体全体を使って力強くスマッシュしましょう。BH と同様、ボー ルのやや下から斜め上方向へスイングし、打球の瞬間にラケットの先端を少しだけ 回すようにして、ボールに少し上回転をかけます。すると弾道が小さな弧線を描いて、 安定したスマッシュになります。 「羽佳先生のワンポイントアドバイス」FH スマッシュ指導 ☆打つ時はボールの下からラケットをスイング。上からスイングするとネットミスする ★打つ時はボールの下にラケットを持って行って振る。 上から持っていくと、 やはりネッ トを越えられないので、ちゃんとボールの下からもっていって、回転をかけて腰を使っ て打つこと。悪い例は、上からやるとなかなかネットを越えられない。 【LESSON 6 練習法】 ●多球練習 FH カット ★初級者はまず「多球練習」で、一定のスピード・コース・回転のボールを送ってもらい、 数多く打球し、フォームを身につけましょう。最初は1つの技術だけを繰り返します。 FH カットと FH ツッツキを交互 ★ 1 つ 1 つの技術がある程度身に付いたら、FH カットと FH ツッツキを交互など、 連係の練習をしましょう。 切り替え 4 点(前後左右) ★カットとツッツキの連係、FH と BH の切り替え、そして前後左右 4 点の動きは、カッ トマンにとって必須です。送球ペースはゆっくり目にして、 「イチ、ニ」という基本の 足の動きと正しいフォームを身につけることを重視しましょう。慣れてきたら、徐々に 送球コースや球質をランダムにしていきましょう。 BH ツッツキ→ FH スマッシュ ★カットやツッツキだけのプレーでは勝てません。初級段階から、チャンスを見逃さ ずに攻撃する意識を持って練習しましょう。まずはツッツキからスマッシュへの連係 をマスターし、中級に近づくにつれドライブも練習していきましょう。 ●カットマン同士の 1 球練習 ツッツキ対ツッツキ、ツッツキ対ツッツキ(浮いたらスマッシュ) ★初級者が1球練習をする場合、 最初はコースを決めてやり、 慣れてきたら次第にコー スにランダム性を取り入れます。カットマン同士でツッツキの練習をする場合、まず は安定性、次にコース取りを重視します。次の段階として、切る・切らないの変化を つけられればベターです。また、浮いたボールは積極的に攻撃するようにしましょう。 ●カット対攻撃型の 1 球練習 ツッツキ対ツッツキ、ツッツキ対ツッツキ(カット打ちも混ぜる) ★初級者のカットマンと攻撃型が 1 球練習をする場合、最初から様々な打ち方をす ると、ラリーが続きません。最初はツッツキ対ツッツキから始め、その中で打てるボー ルを攻撃型がドライブするようにします。慣れるまでは、バッククロスのみなど、コー スを限定しましょう。 ツッツキ対ツッツキ(浮いたらカットマンがスマッシュ) ★もちろん、カットマン側も浮いたボールに対して攻撃していきましょう。 【LESSON 7 カットマンの 3 大ポイント】 ●カットマンの 3 大ポイント ★ DVD の最後に、カットマン初級者が特に意識したい 3 つのポイントを紹介します。 まず、カットとツッツキは全くの別ものです。スイングの向きが、ツッツキは「後ろ から前」、カットは「上から斜め前」です。初級者はカットでラケットを「後ろ」にテ イクバックしてしまう場合が多いですが、 「上」からスイングします。 また、カットというと腕のスイングばかりを意識する人が多いと思いますが、実は 体全体の使い方が大切です。下半身を安定させて、足をしっかりふんばって打球しま しょう。イメージとしては、全身の力のうち、 「足のふんばり」に 50%、 「腰の回転」 に 20%、 「腕のスイング」に 30% くらい入れる意識で打球しましょう。 そして「相手の打球をよく見る」こと。特に相手の打球の瞬間や、バウンド地点を 見ることで、弾道を予測でき、素早く動くことができます。初級段階から「見る」習 慣をつけておけば、1 年後には相手のプレーが見えるようになり、 「相手が返球でき ないコースを突こう」という戦術まで見えてきます。 ●おわりに ★カットマンは覚えるべき技術が多いので、初級段階では大変です。しかし技術を 覚えるにつれて、前陣から後陣まで、攻撃と守備を自在に駆使した多彩なプレーが できるようになってきます。そうなると、プレーが楽しくなるでしょう。初めは苦労す ると思いますが、この DVD で紹介したポイントを意識しながら、あきらめずに練習 を続けてください。徐々に、自分が楽しいだけでなく、観ている人をも楽しませる華 麗なプレーができるようになっていきます。一流のカットマンを目指してがんばってく ださい! = END =
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