準備:粒子生成の具体例(1)
• 古典的外場𝐽(𝑡)の下での調和振動子の量子力学をHeisenberg描
像で考える:
1 2 1 2 2
𝐻 = 𝑝 + 𝜔 𝑞 −𝐽 𝑡 𝑞
2
2
• 𝑎 𝑡 ≡
•
𝑑𝑑
𝑑𝑑
𝜔
2
𝑖
𝜔
𝑞 𝑡 + 𝑝 𝑡
⇒𝐻=𝜔
= −𝑖𝑖𝑖 +
𝑖
𝐽
2𝜔
𝑡
, 𝑎 𝑡 , 𝑎† 𝑡
𝑎† 𝑎
⇒ 𝑎 𝑡 = 𝑎0 +
𝑖
=1
1
𝐽(𝑡)
+
−
(𝑎 + 𝑎† )
2
2𝜔
2𝜔
𝑡
′
� 𝑑𝑡 ′ 𝐽 𝑡 ′ 𝑒 𝑖𝑖𝑡 𝑒 −𝑖𝑖𝑖
0
準備:粒子生成の具体例(2)
• 古典的外場𝐽(𝑡)として次のものを考える:
In-region
𝑒 −𝑖𝑖𝑖
𝑎 𝑡 = 𝑎𝑖𝑖
|0𝑖𝑖 >
𝑎𝑜𝑜𝑜 ≡ 𝑎0 +
0
𝑖
𝐽(𝑡)
2𝜔
𝑇
out-region
𝑇
′
𝑎 𝑡 = 𝑎𝑜𝑜𝑜 𝑒 −𝑖𝑖𝑖
|0𝑜𝑜𝑜 >
′
� 𝑑𝑡 𝐽 𝑡 𝑒
0
𝑡
𝑖𝑖𝑡 ′
≡ 𝑎𝑖𝑖 + 𝐽0
• Heisenberg描像として状態は変わらないが、そ
の解釈が変わる:
|𝜓 > = |0𝑖𝑖 >
準備:粒子生成の具体例(3)
• 粒子数演算子 𝑁 𝑡 ≡ 𝑎† 𝑡 𝑎 𝑡 =
†
𝑎𝑖𝑖 𝑎𝑖𝑖 for t<0
†
𝑎𝑜𝑜𝑜 𝑎𝑜𝑜𝑜 for T<t
• out-regionでは粒子が生成されている:
< 0𝑖𝑖 𝑁 𝑡 0𝑖𝑖
0
>=
𝐽0
2
for t<0
for T<t
• 実際に外場により、多粒子状態になっている:
1
†
2
|0𝑖𝑖 > = exp − 𝐽0 + 𝐽0 𝑎𝑜𝑜𝑜 |0𝑜𝑜𝑜 >
2
粒子生成のポイント
• In,out-regionで明確に粒子が定義できること
• (非断熱的に)時間変化する外場が作用する
• 外場も含めた系全体でエネルギーは保存する
(⇒back reactionの問題へ)
Hawkingの考えたこと
event
horizon
𝜏
• 時間変化する重力崩壊中の時空上で、真
空状態の量子場の時間発展を解いた
⇒遠くの観測者は粒子生成をみる
BH領域
BH時空
𝑟=𝑎
崩壊物質
𝑟
←崩壊物質
=外場としてエネルギー注入
平坦時空
Minkowski真空:|0 >𝑀
Hawkingの考えたこと
event
horizon
𝜏
• 時間変化する重力崩壊中の時空上で、真
空状態の量子場の時間発展を解いた
⇒遠くの観測者は粒子生成をみる
BH領域
BH時空
𝑟=𝑎
崩壊物質
𝑟
←崩壊物質
=外場としてエネルギー注入
平坦時空
Minkowski真空:|0 >𝑀
𝜏
情報喪失問題
崩壊物質としての星のエネルギー
⇒BHのエネルギーになる
⇒輻射のエネルギーとして戻ってくる
しかし
輻射自体は真空|0 >𝑀 から出発したので、
星の情報は持たないように見える
• 情報の流れ≠エネルギーの流れ
⇒情報喪失
特異点に入った
星の情報はどうなる?
𝑟
𝑟=𝑎
|0 >𝑀