(様式12) 技術提案書 2(課題についての提案)課題1 新文化複合施設(図書館・市民ギャラリー)整備事業基本構想(案)に基づき、及び駐車場を配置する観点から、この施設における機能的かつ快適な空間の実現と稼働率を高める具体的な方策について、提案者が独自に提案したい事項 稼働率を最大にする 落雪・つららを防止する 融雪装置を設置した軒先 自然光を積極的に 取入れるハイサイドライト 南側の日射を調整する 水平ルーバー =「図書館×市民ギャラリー=新しい公共空間」 稼働率を高める上で最も大切なことは、まず市民ギャラリーと図書館がそれぞれの魅力を最大限に発揮できるよう配慮することである。 その為に私たちは、「1Fギャラリー=作品を介した交流の場」「2F図書館=静寂さの中で本と向き合う空間」という、それぞれの 空間特性とまちとの関係を最適化する組み合わせを採用した。 次に、いままで図書館やギャラリーに関心の薄かった市民にとっても、興味が沸くような仕組みが備わっていることである。 その為には、新文化複合施設が「図書館+ギャラリー」ではなく、「図書館×ギャラリー=新しい公共空間」となるように、個々の 機能の枠を超えた多様性を備えることが大切であると考えた。 本提案において私たちは、ギャラリーを単なる 700㎡の箱とせず、特色の異なる3つのギャラリーの組み合わせとして提案する。 ギャラリーを分散配置することで、1 階に開かれた雰囲気を生み出し、いままで図書館やギャラリーに縁遠かった市民も入りやすい よう計画した。なにげなくやってきて、街角に面したブックカフェでお茶を飲みながら雑誌を読む。そのような気楽な楽しみ方から、 奥深い本の世界、アートの世界に入り込む。たまたま顔を合わせた知り合いと井戸端会議に華を咲かせる。様々な出来事を受け入れ る開放的な空間は、これからの 100 年を見据えた市民交流への提案である。 外断熱工法により 高断熱化し 熱を有効活用 子供たちの 学ぶ姿がみえる 図書館を身近にする 緩やかな勾配の 大階段による アプローチ にぎわいを生み出す 米沢カフェ 平和通りに面する メインエントランス 新しい鷹山大学の 拠点 図 2.1:平和通りから計画建物をみる 異なる特色を持つ3つのギャラリー 展示A メインギャラリー:正当派ギャラリー 展示B 従来型の展示に適した大ギャラリー(面積 400㎡ / 天井高 4.0m) 。可動間仕切りにより3分割での利用が可能。個展、 企画展の他、大規模巡回展等のメインギャラリーとしての利用 を想定。 展示C ま ち に 開 い た 開 放 的 な ギ ャ ラ リ ー ( 面 積 250 ㎡ / 天 井 高 4.0m)。パーティションを活用し様々な展示を気軽に楽しむ 空間。メインギャラリー・多目的ギャラリーと一体的に利用す ることで約 1,000㎡の大ギャラリーとなる。また、ガラス戸 を開放することでまちの広場と一体的に利用できる。 小ギャラリー:天井が高い 2 階からも見える天井の高いギャラリー ( 面積 120㎡ / 天井 高 5.5m)。大型オブジェや映像・音楽を用いた作品など、高 い天井を利用して様々な展示に対応する。 小規模な展示の組み合わせ 空間を小規模に分節できるよう 計画しているため、様々な種類 の展示会を同時開催することが 可能。訪れる人が自分の好みの 作品に出会う機会を増やす。 大企画展 ( 約 1,000㎡ ) 3つのギャラリーをつなげ ると約 1,000㎡の大ギャラ リーが出現。県展の巡回展な どの大型展覧会も対応可能 となる。 既存公園の保存 効率の良い駐車場 展示A まちに積み重ねられた記憶の一部とし て、駐車場西側の既存公園を保存活用。 夏休み 自由工作展 ポイント5 展示B 展示F ポイント6 オープンギャラリー (400㎡ ) + ギャラリー (350㎡ )(1 20㎡ ) 壁がなく、来館者が自由に見て 回ることのできるギャラリーを 展示室の間に配置。 駐車場 154台 まちと施設をつなぐ縁側 =こまや空間 OUT オープンギャラリー:まちとつながる 大規模展 大規模点 展示D 展示E ポイント4 IN ポイント 1 こまや空間は、まちと施設をつなぐ縁 側である。深い軒下は、雪や雨からガ ラス面を守り、開放性の高い空間を実 現する。半屋外の公共空間は、屋内と 屋外を柔らかくつなぐ。 EV ポイント7 使い易さの工夫 搬入 BM ブックポスト 新たな交流を生む「まちのサロン」 上杉謙信 時代絵巻展 展示A パーティー 展示B 展示C 屋外 一体利用 お祭り 鷹山展 展示A 展示B 事務室 (ボランティア室含む) ) 展示C ミニ コンサート オープンギャラリー 展示D ♪♯♪♬♩ 倉庫 駐輪場 ♭ 約5m まちの広場 上杉まつり 土曜日はミニコンサート オープニングパーティー 展示室に囲まれてパーティー。 甲冑や御輿などを展示。お祭り すてきな本とアートの間にす 気分を盛り上げる。 てきなBGMが流れる ほろ酔い気分でアート鑑賞。 小ギャラリー 米沢カフェ EV 米沢カフェ 鷹山ホール メインエントランス 1F 【駐輪場】 駐輪場は、冬季の北西風および雨・ 雪を避けるため、東側の軒下を利 用し計画する。 ポイント8 鷹山ホール (会議室) 平和通り 【雨に濡れない車椅子駐車場】 車いす駐車場はサブエントランス に隣接した軒下空間に配置し、北西 風を避けながら降雨・降雪時にもぬ れずにアクセスできる環境を整備。 【見通しの良い事務室】 事務室は1階の見通しの良い位置 に配置し、館全体の安全管理に配 慮した計画とする。 WC エントランス ロビー ポイント3 米沢カフェは、一般誌やアート系の雑誌・新聞・ミニコミ誌な どBDS管理を不要とした図書館資料を配架し、ふらっと立ち 寄りお茶を飲みながら本やアートに親しむ空間として提案する。 また無線LANを整備し、パソコンを持ち込みインターネット を楽しんだり、不要となった本を持ち寄る「みんなの本棚」を 設置して、気軽にまちなかで本を楽しむ環境を創出することを 提案する。 顔となる交差点 ( 平和通り/門東町下通り ) に面して配置し、 春秋はオープンカフェとする計画とし、まちににぎわいを生み 出すとともに、道行く人々を呼び込み稼働率の向上に貢献す る。 (ボランティアによる無料チケットの発行などを考慮する) 【BM 車庫・搬入】 BM車庫・搬入車庫は、ゆとりを確 保した作業スペースを計画し、降 雨・降雪時の作業が容易な計画と する。 【ブックポスト】 外部から直接書籍の返却を受け付 けるブックポストは、駐車場、駐 輪場からアプローチしやすい位置 サブエントランス に設け、利用者の利便性に配慮し た計画とする。 BM 書庫 メインギャラリー 車椅子駐車場 搬入スペース ポイント2 オープンギャラリーは、ギャラリーという機能を超え、図書 館やギャラリーを目的に訪れる利用者以外の人々も立ち寄り、 様々な市民が集う「まちのサロン」として提案する。 普段の活動とは異なるグループの人々が出会うことで、新たな 交流が生まれ、様々なアイディアが生まれ、まちへと広がって いく。 西側のまちの広場に面したガラススクリーンは全面開放でき る計画とし、エントランスロビーやまちの広場との一体的に利 用できる空間とすることで、屋外・屋内を問わず様々なイベン トに対応できる空間とした。 駐車場は車室部分にも緩やかな水 勾配 ( 約 4% ) を持たせることに より面積効率を向上し、コストパ フォーマンスの高い計画とする。 路面には凍結防止用のヒーターを 設置し安全性を確保。 駐車場から建物へのアクセスは雨 の掛からない北東側に設け、冬の 北西風から守られた構成とする。 都都 市市計 画道路 計画 道路 平和通りに面した多目的スペース。 米沢市の生涯学習の中核である鷹 山大学の講堂としての利用を想定 しているほか、館内外の会議室と して利用。 2
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