経済数学基礎 A:05 IS-LM 分析 清水千弘 1. 文章問題(連立方程式) 日本の経済が,次のように与えられているときに,均衡国民所得はいくつになるか。ただ し,物価水準は 1 とする。 Y =C+I+G C = 0.8(Y-T) + 60 I = 80-12r L = 120 + 0.5Y − 10r M = 370, G = 50, T = 100 Y:国民総生産,C:消費,I:投資,G:政府支出,T:税金,r:利子率,L:実質貨幣需要,M:名目 貨幣供給 ヒント.L=M,Y = C + I + Gに数式または数字を与える。 解答. L=M より, 120 + 0.5Y − 10r = 370 0.5Y=250+10r Y = C + I + G から = 0.8�Y-100� + 60 + 80-12r + 50 =0.8Y-80+60+80-12r+50 =0.8Y-12r+110 0.2Y = 110 − 12r 0.5Y=250+10r 両辺に 6 をかける 0.2Y = 110 − 12r 両辺に 5 をかける 3Y = 1500+60r 1Y = 550-60r 4Y = 2050 Y = 512.5 平成 26 年 11 月日月曜日 科目 担当教員 IS-LM 分析 清水千弘 学科 学年 学籍番号 氏 名 日本の経済が,次のように与えられているとする。この経済において,景気拡大策として 政府支出が新たに 20 増加され,その財源が国債の市中消化によってまかなわれたとする。 このときの均衡国民所得と均衡利子率を求めよ。ただし,物価水準は 1 とする。 Y =C+I+G C = 0.8(Y-T) + 60 I = 80-12r L = 120 + 0.5Y − 10r M = 370, G = 50, T = 100 Y:国民総生産,C:消費,I:投資,G:政府支出,T:税金,r:利子率,L:実質貨幣需要,M:名目 貨幣供給 解答. L=M より, 120 + 0.5Y − 10r = 370 0.5Y=250+10r ① Y = C + I + G から = 0.8�Y-100� + 60 + 80-12r + 50 =0.8Y-80+60+80-12r+50 =0.8Y-12r+110 0.2Y = 110 − 12r ② 0.5Y=250+10r 両辺に 6 をかける 0.2Y = 110 − 12r 両辺に 5 をかける 3Y = 1500+60r 1Y = 550-60r ③ 4Y = 2050 Y = 512.5 このときの利子率 r は,③から,512.5=550-60r から,60r=37.5 なることから, r = 0.625 として,求めることが出来る。 L=M より, 0.5Y=250+10r ① は変化しない。 ただし,G が 20 増加することから, Y = C + I + G から = 0.8�Y-100� + 60 + 80-12r + 70 =0.8Y-80+60+80-12r+70 =0.8Y-12r+130 0.2Y = 130 − 12r ④ 0.5Y=250+10r ① 0.2Y = 130 − 12r ④ より, ① ×2 または④×5 によって連立方程式を解く。 Y = 500 + 20r ⑥ Y = 650 − 60r 80r = 150 r = 1.875 ⑥より, Y=500+20×1.875=537.5
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