Biacore X 取扱説明書 - GEヘルスケアバイオサイエンス

Biacore X コントロールソフトウェア 日本語取扱説明書
Biacore X
®
Instrument Handbook
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日本語取扱説明書
2008 GE ヘルスケア バイオサイエンス株式会社 本書の全部または一部を無断で複写複製することは、著作権法上の例外を除き、禁じられています。
掲載されている製品は試験研究用以外には使用しないでください。掲載されている内容は予告なく変更される場合がありますのであらかじめご了承ください。
掲載されている社名や製品名は、各社の商標または登録商標です。
JJ-3004-03
目次
1.電源およびソフトウェアの起動
1-1.
電源の立ち上げ
1-2.
ランニング緩衝液、廃液ビンのセット
1-3.
ソフトウェアの起動
(補足 1) ランニング緩衝液の調製
2.システムの初期化
2-1.
センサーチップの挿入
(補足 2) センサーチップの種類
2-2.
ランニング緩衝液によるシステムの置換
2-3.
測定温度の設定
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1
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3
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2-4.
Normalize
3.基本操作
3-1.
測定の開始
3-2.
試料溶液の添加
(補足 3) サンプルロードの方法
(補足 4) サンプルの回収
3-3.
測定の終了
3-4.
レポートポイントの記録
3-5.
データの保存
3-6.
データのクローズ
4.リガンドの固定化
4-1.
リガンド希釈用緩衝液の至適 pH の選択
(補足 5) プレコンセントレーションの評価
4-2.
マクロプログラムの実行
4-3.
センサーグラムの終了
4-4.
レポートポイントの設定
4-5.
データの保存
4-6.
データのクローズ
(補足 6) アミンカップリングの標準プロトコール
(補足 7) 固定化全体における注意事項
(補足 8) マニュアルインジェクションを用いた固定化量の調節
6
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5. アナライトとの相互作用測定
5-1.
センサーグラムの開始
(補足 9) センサーグラムの表示
5-2.
アナライトの添加
5-3.
再生溶液の添加
5-4.
レポートポイントの記録
5-5.
新規サイクルへの変更
(補足 10) 同一ファイル内への保存
5-6.
センサーグラムの終了
5-7.
データの保存
(補足 11) 複数のサイクルを持ったファイルの保存様式
6. システムの終了
6-1-1. 2~3 日以内で継続して使用する場合
6-1-2. 電源を落として終了する場合
6-2.
センサーチップの取り出し
6-3.
システムの終了
6-4.
センサーチップの保存
7. メンテナンス
(補足 12) コネクターブロックのメンテナンス
8. システムチェック
9. 警告ボックス
9-1.
コンプレッサーからのプレッシャーが足りない時
9-2.
定期的にメンテナンス(Desorb)が行われていない時
10. データ管理
10-1.
フォルダーの作成
10-2.
フロッピーディスク(2HD)への保存
11. 索引
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1.電源の入れ方,ソフトウェアの起動
1
1. 電源およびソフトウェアの起動
1-1. 電源の立ち上げ
定電圧電源装置 → コンプレッサー →プリンター → モニター画面 → シス
テム本体 → コンピューターの順に電源を入れます。
システム本体の電源を立ち上げると、本体中央にあるインジケータ(ライト)がす
べて点灯します。30 秒ほどでリセットされ、新たに必要項目のみが点灯あるい
は点滅します。
1-2. ランニング緩衝液,廃液ビンのセット
ランニング緩衝液(補足 1)入りボトルは所定の位
置にセットした後、シリンジポンプから出ている
インレットチューブをボトルに差し込みます。ま
た、システム本体左のコネクターブロック下部に
廃液ビンを置きます。
1-3. ソフトウェアの起動
モニターの初期画面左下の Start → BIA Programs → BIACORE X
のアイコンをクリックして、ソフトウェアを起動させます。
(補足 1) ランニング緩衝液の調製
●弊社で販売しているランニング緩衝液
HBS-EP(フィルターろ過,脱気済み)
10 mM HEPES pH7.4 containing 0.15 M NaCl , 3 mM EDTA and 0.005 % Surfactant P
20(Tween 20)
HBS-P(フィルターろ過,脱気済み)
10 mM HEPES pH7.4 containing 0.15 M NaCl , 0.005 % Surfactant P20
HBS-N(フィルターろ過,脱気済み)
10 mM HEPES pH7.4
containing 0.15 M NaCl
●実験にあわせ、ランニング緩衝液の変更は可能です。各自で調製する場合に
は、0.22 μm フィルターろ過を行い、十分脱気をしてください。センサーチッ
プ CM5(補足 2)を使用する場合、固定化操作終了時まで、アミン系の緩衝液(ト
リス緩衝液,グリシン緩衝液等)を使用しないでください。
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1.電源の入れ方,ソフトウェアの起動
①
②
③
④
⑥
⑤
① Menu bar
BIACORE のメニューコマンドを選択します。主要なコマンドについてはショー
トカット key で操作できます。
② Tool bar
使用頻度の高いコマンドをアイコン化してあり、アイコンをクリックするだ
けでコマンドを選択できます。
③ Sensorgram window
センサーグラムをリアルタイムに表示します。
④ Report point table
指定した Report point について必要なデータを表示します。
⑤ Event log window
実行した操作事項を経時的に記録します。
⑥ Status window
流速、流路、測定温度、Detection Mode、使用フローセル等の表示をします。
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2. システムの初期化
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2.システムの初期化
2-1. センサーチップの挿入
①センサーチップポートカバーを開ける
②コンベアーを引く
③センサーチップをセットする
④コンベアー、カバーを戻す
センサーチップを挿入すると、BIACORE 本体のインジケータの Sensor chip の緑
ランプが点滅します。
画面に表示される Dock のダイアログボックスの Dock をクリックします。
(ボックスが画面に表示されていない場合は、Menu bar の Command から Dock
を選びます。)
完全に Dock が終了すると、インジケータの Sensor chip の緑ランプが点灯に変
わります。点灯時、センサーチップは絶対に抜き出さないでください。
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2. システムの初期化
(補足 2) センサーチップの種類
CM5
カルボキシメチルデキストランをコーティングしたセンサーチップ。サンプル
のアミノ基,チオール基,アルデヒド基を介して固定化することができ、最も汎用
性の高いセンサーチップです。
SA
ストレプトアビジンをあらかじめ固定化しているカルボキシメチルデキストラ
ンベースのセンサーチップ。ビオチン化したサンプルの固定化に使用します。
NTA
NTA(N-(5-amino-l-carboxypentyl) iminodiacetic acid,キレート試薬)をあらかじめ固
定化しているカルボキシメチルデキストランベースのセンサーチップ。ヒスチ
ジンタグを持つ融合タンパク質を、Ni を介して固定化できます。
HPA
アルカンをコーティングした疎水性の高い表面を持つセンサーチップ。糖脂質,
リン脂質等の固定化に利用できます。リポソームを添加することにより、脂質
の単層(Monolayer)として固定化します。
2-2. ランニング緩衝液によるシステムの置換
Dock が終了すると、Working Tools の Prime が自動的に選択表示されます。Start…
をクリックします。(Prime 操作は、Tools → Working Tools → Prime を選択し
ても行うことができます) Prime は、ポンプやマイクロ流路系をランニング緩衝
液で平衡化する操作です。センサーチップを Dock する時やランニング緩衝液を
交換する時に行います。所要時間は約 3 分です。
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2. システムの初期化
5
Prime 操作の内容が表示されますので、確認後改めて Start をクリックします。
3 分後、以下のダイアログボックスが表示されます。Exit をクリックして Prime
を終了します。
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2. システムの初期化
2-3. 測定温度の設定
Command → Set Temperature をクリックします。
4-40℃の測定温度の設定が可能です。Status Window 中で、実際の温度を表示し
ています。設定温度に達して安定すると Temperature は、赤色表示の点滅から
から黒色点灯表示に変化します。
2-4. Normalize
Tools → Working Tools → Normalize をクリックします。
Normalize は、SPR シグナルの校正を行うための操作です。Start…をクリック後、
新しいボックスの Continue を改めてクリックします。BIAmaintenance Kit 中の
BIAnormalizing solution 100 μl をサンプルループにシリンジあるいはオートピペ
ットを用いてロード(補足 1 参照)し、Start をクリックします。所要時間は約 3
分。
注意事項
実験途中で温度を変更する場合は、温度が新規設定温度に達し、安定した後に
Normalize のみ行ってください。
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3.基本操作
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3.基本操作
3-1.測定の開始
もしくは Run → Run Sensorgram をクリックします。
(Sensorgram とは、Biacore で得られるグラフのことをいいます。)
Detection Mode, Flow Path を選択し、OK をクリックします。
Detection Mode では、検出モードを選択します。Single は、1 つのフローセル
のみの測定を、Multichannel は、同時に 2 つのフローセルの測定を行う時に選
択します。Detection Mode で Multichannel を選択しておけば、一連の測定中に
Flow Path を切り替えることも可能です。
Flow Path で試料溶液を添加するフローセルを選択できます。Fc1-2 を選択す
ると、試料溶液はフローセル 1→2 と流れます。
流速(1~100 μl/min)を入力し、OK をクリックします。
センサーグラムが動き出します。
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3.基本操作
3-2. 試料溶液の添加
もしくは Command → Inject をクリックします。
ここでは添加容量(10 μl)を入力します。添加容量は、最大 100 μl まで可能です。
試料溶液ロード(補足 3)後、Start Injection をクリックします。
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3.基本操作
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(補足 3) サンプルロードの方法
サンプルの添加には、100 μl あるいは 200 μl 用のオートピペットを使用します。
●通常のサンプルロード
サンプル必要量(サンプルの添加容量+ 20 μl)を吸い取ります。
チップの先をサンプルチューブから抜き出し、目盛りを 5μl 分
空まわしし、air を吸います。
サンプルの吸い方
=(サンプルの添加容量 + 20 μl ) + ( air 5 μl )
●相互作用測定時のサンプルロード
サンプルが希釈されないよう下記のようにサンプルを吸います。
はじめにサンプル必要量(サンプルの添加容量 + 20 μl)を吸い取
り、チップの先をサンプルチューブから抜き出し、5 μl 目盛りを
移動させ、air を吸います。さらに、チップの先を再びサンプルチ
ューブのサンプルにつけ、5 μl 目盛りを移動させ、サンプルを吸
います。再びチップの先をサンプルチューブから抜き出し、5 μl
目盛りを移動させ、air を吸います。
希釈の少ないサンプルの吸い仕方
=(サンプルの添加 Volume + 20 μl ) + ( air 5 μl ) + (サンプル 5 μl ) + ( air 5 μl )
上記のいずれかの方法でサンプルを吸ったオートピペットをコネクターブロッ
クのサンプル添加ポジション(3 つの穴の中央)にまっすぐ差し込み、試料をすべ
て添加します。
(注)オートピペットは 1 段階押した状態でロードします。2 段階目まで押し込む
と余分な air が入ってしまう場合があります。
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3.基本操作
(BIAmaintenance Kit 中の BIAtest solution 10 μl を添加した例)
さらに試料溶液がある場合は、3-2 の操作を繰り返し行います。
添加した試料溶液を回収する場合は(補足 2)を参照ください。
(注)サンプルロードは、インジェクトボックス(3-2 のボックス)を画面上に出して
から行ってください。
(補足 4) サンプルの回収
添加したサンプルの回収はオートピペット用チップをコネクターブロックの左
端のリカバリーポジションに入れて行います。
チップをリカバリーポジションにセットする前に、あらかじめ回収容量分の水
等を吸い、チップのどの位置まで吸い上がるか印をつけておきます。
試料溶液添加後、画面中の Status window 中のサンプル添加容量が
10 μl になったと同時に印をつけたピペットを回収ポジションに差し込みます。
溶液がチップの印をつけたところまで上昇した時点で、ピペットの上部を指先
で押さえ、別のチューブに回収します。
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3.基本操作
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3-3. 測定の終了
もしくは Run → Stop Sensorgram をクリックします。
Yes をクリックして、測定を終了します。
3-4. レポートポイントの記録
レポートポイントをとることで、センサーグラム上の任意の時間のレスポンス
(RU)をセンサーグラム下のレポートポイントテーブルに表示させます。
もしくは View → Reference Line をクリックします。
ポインターを Reference Line の縦軸上に移動するとポインターが左右に開いた
矢印の形に変わります。この時点でポインターをドラッグしレポートポイント
をとりたい位置に移動します。もしくは、センサーグラム上でレポートポイン
トをとりたい位置でダブルクリックします。
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3.基本操作
もしくは Edit → Add Report Point をクリックします。
Add Report Point のダイアログボックスの Id にコメントを入力し、OK をクリッ
クすると、センサーグラム下のレポートポイントテーブルにその時点での RU 値
が記録されます。もし、その時点でのレポートポイントを基準(相対値を 0 RU)
としたい場合は、Add Report Point のダイアログボックスの□Baseline にチェッ
クを入れます。
さらにレポートポイントの記録を行う場合は、再び Reference Line を移動後、
もしくは Edit → Add Report Point を繰り返し行います。
必要なレポートポイントの記録終了後、
もしくは View → Reference Line
をクリックし、センサーグラム上の Reference Line を消します。
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3.基本操作
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3-5. データの保存
File → Save As をクリックします。
Save in:の▼を使用し、保存先である自分のフォルダー(C:/Bia Users/各自のフォ
ルダー等)を指定し、File name:にファイル名を入力した後、Save をクリックし
ます。
3-6. データのクローズ
File → Close をクリックします。
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4.リガンドの固定化
4.リガンドの固定化
相互作用を検討する分子間で、センサーチップ表面に固定化する分子をリガン
ドと呼びます。リガンドの精製度は、相互作用検討時における結合の特異性や
キャパシティーに大きく影響しますので非常に重要な要因となります。90%以
上の精製度のリガンドを使用します。
リガンドの化学結合による固定化方法(CM5 を使用)には、以下のような方法があ
ります。
アミンカップリング
リガンドの表面に存在するアミノ基(N 末端アミノ基あるいはリジンの ε アミノ
基)を利用して固定化する方法。
チオールカップリング
①リガンドチオールカップリング
リガンドの表面に存在する遊離型チオール基を用いて固定化する方法。
②サーフェイスチオールカップリング
センサーチップ表面にチオール基を導入し、リガンドのカルボキシル基を介し
て固定化する方法。
アルデヒドカップリング
糖鎖の非還元末端をメタ過ヨウ素酸により解裂させアルデヒド基を作成し、ヒ
ドラジンでアミノ基を導入したセンサーチップにシッフ塩基で固定化する方法。
大量の糖鎖を持つムチンタンパク質等の固定化に使用します。
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4.リガンドの固定化
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この章では、アミンカップリングについて解説を行います。
アミンカップリングとは、センサーチップ表面の CM デキストラン中のカルボキ
シル基を NHS/EDC 混合液を反応させ NHS 活性化し、アミノ基を持つリガンドと
結合させる方法です。リガンドとの結合後、残存活性 NHS 基をエタノールアミ
ンでブロッキングすることで固定化が完了します。
(例)IgG の場合
NHS 活性化
IgG のカップリング
ブロッキング
(アミンカップリングキットの調製)
アミンカップリングキットには、以下の試薬が含まれています。
EDC(N-ethyl-N‘-(3-dimethylaminopropyl)carbodiimide hydrochroride)粉末
NHS(N-hydroxysuccinimide)粉末
1M Ethanolamine hydrochroride 溶液,pH8.5
EDC,NHS は、10 ml の超純水に溶解し、直ちに 200μl ずつ分注して、使用直前ま
で遮光冷凍(-20℃以下)保存します。1M Ethanolamine hydrochroride は 4℃保存で
す。
(リガンドの調製)
① タンパク質、ぺプチドリガンド
終濃度 10~100 μg/ml になるよう 10 mM 酢酸ナトリウム緩衝液に希釈します。
希釈する 10 mM 酢酸ナトリウム緩衝液の pH は、リガンドの等電点(pI)よりも 1
~2 低く調製したものを使用します。リガンドの等電点が不明な場合には、10
mM 酢酸ナトリウム緩衝液の至適 pH の選択を行います(4-1 参照)。
(注) 求核性物質(アジ化ナトリウム等)は、固定化を妨げます。この場合、十分に
希釈倍率を上げるか、もしくはあらかじめバッファー交換が必要になることが
あります。
② ぺプチド、低分子リガンド
終濃度 100 μg/ml 以上になるよう Borate 8.5 (10 mM disodium tetraborate pH8.5,
1M NaCl)に希釈します。
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4.リガンドの固定化
4-1. リガンド希釈用緩衝液の至適 pH の選択
プレコンセントレーションとは?
固定化操作において、センサー表面の CM デキストランに存在するカルボキシル
基は非常に重要です。リガンドを正に荷電した状態で添加すると、負に荷電し
ている CM デキストランとの間に静電気的な相互作用が生じ、リガンドをデキス
トラン中に濃縮することができます。この方法を用いることで固定化効率を上
昇させることができます。したがって、リガンドは等電点よりも低い pH の緩衝
液に希釈し、リガンドを正に荷電させる必要があります。等電点が既知のサン
プルの場合は、リガンドの等電点よりも 0.5~2 低い pH 条件を使用すれば良い
のですが、等電点が不明な場合には、「プレコンセントレーションの検討」を
....
行って、固定化に適する pH を調べることができます。この操作では、何も処理
..........
していないフローセルを使用し、各 pH におけるセンサー表面へのリガンドの濃
縮程度を見るものです。
サンプル調製例
リガンドを最終濃度で 10~100 μg/ml になるよう各緩衝液で希釈します。
・10 mM 酢酸ナトリウム緩衝液(pH 5.5) 100 μl
・10 mM 酢酸ナトリウム緩衝液(pH 5)
100 μl
・10 mM 酢酸ナトリウム緩衝液(pH 4.0) 100 μl
...................
この操作によりリガンドは固定化されることはありません。添加終了後、ラン
ニング緩衝液に置換された後に、速やかに解離します。しかし、リガンドがデ
キストランに非特異的吸着を起こすこともあるため、操作終了後、50 mM NaOH
を 30 秒間添加し、洗浄を行います。プレコンセントレーションに使用したセン
サーチップは洗浄後固定化に利用することができます。
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4.リガンドの固定化
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サンプル調製例
マウス IgG を最終濃度で 20 μg/ml になるよう各緩衝液で希釈します。
・10 mM 酢酸ナトリウム緩衝液(pH 6) 100 μl
・10 mM 酢酸ナトリウム緩衝液(pH 5) 100 μl
・10 mM 酢酸ナトリウム緩衝液(pH 4) 100 μl
アイコン(
)あるいは Run → Run Sensorgram…をクリックします。
使用する流路を選択し、OK をクリックします。
↓
流速を 5 μl/min に設定し、OK をクリックします。
↓
センサーグラムがスタートします。
アイコン(
)あるいは Command → Inject…をクリックします。
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4.リガンドの固定化
リガンド溶液ロード後、Start Injection をクリックします。
↓
引き続き、残りのサンプルも同様に添加します。
pH 4
pH 5
pH 6
↓
アイコン(
します。
)もしくは Run → Stop Sensorgram をクリックし、測定を終了
↓
File → Save As をクリックします。
保存先を指定し、Save をクリックします。
(補足 5)プレコンセントレーションの評価
プレコンセントレーション効果は、希釈緩衝液の pH を下げれば増加します。しかし、
低い pH 環境下では、活性型 NHS 基とアミノ基とのカップリング効率は減少します。上
記のセンサーグラムの場合、pH4 の方が 5 比べ速い速度でプレコンセントレーションし
ていますが、必ずしも pH4 の固定化量が多いとは限りません。また、タンパク質の安
定化のためにはできるだけ高めの pH を使用すべきです。したがって、濃縮効果のある、
一番高い pH 条件を使用します。上記の場合、pH5 で十分です。
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4.リガンドの固定化
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4-2. マクロプログラムの実行
マクロプログラムは、センサーチップ CM5 を使用してリガンドの固定化を行う
際に、固定化手順を誘導してくれるプログラムです。センサーチップ CM5 を使
用する固定化法には、アミンカップリング、チオール(リガンドチオール,サーフ
ェイスチオール)カップリング、アルデヒドカップリングがあります。
Tools → Surface Preparation Procedures…をクリックします。
目的にあった固定化方法を選択し、Start…をクリックします。ここでは Amine
Coupling を選択し、Start…をクリックします。
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4.リガンドの固定化
Amine Coupling を実行するにあたり、準備する試薬等を記載したダイアログボッ
クスが表示されます。確認後、Continue をクリックします。
Detection Mode および使用するフローセルを指定し、OK をクリックします。
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4.リガンドの固定化
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次に流速を指定します。固定化は、通常 5-10 μl/min で操作します。ここでは流
速を 5 μl/min に設定し、Continue をクリックします。
装置が動きはじめセンサーグラムがスタートします。続いて NHS 活性化のため
のボックスが開きます。SURFACE ACTIVATION(活性化)に使用する NHS と EDC を
添加直前に溶解し、1:1 に混合します。目的にあわせた添加容量を入力します。
ここでは、Volume に 35 μl(接触時間 7 分)を入力し NHS/EDC 混合液をロードし、
Continue をクリックします。(サンプルロードの方法については、補足 3 を参照
ください。)
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4.リガンドの固定化
NHS/EDC の混合液添加終了後、下記のボックスが表示されます。リガンドを 10
~100 μg/ml となるよう 10 mM 酢酸ナトリウム緩衝液で希釈します(4-1 参照)。
目的にあわせたリガンドの添加容量を入力します。ここでは、Volume に 35 μl(接
触時間 7 分)を入力し、調製したリガンドをロードし、Continue をクリックしま
す。
リガンド添加終了後、下記のボックスが表示されます。目的にあわせたエタノ
ールアミンの添加容量を入力します。ここでは、Volume に 35 μl(接触時間 7 分)
を入力し、1 M Ethanolamine hydrochroride をロードし、Continue をクリックし
ます。
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4.リガンドの固定化
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Amine Coupling 終了のダイアログボックスが表示されたら OK をクリックします。
4-3. センサーグラムの終了
もしくは Run → Stop Sensorgram をクリックします。
4-4. レポートポイントの設定
固定化実験の場合、通常 NHS/EDC の添加前とエタノールアミン添加後でレポー
トポイントをとります。低分子リガンドの場合は、リガンド添加前後でレポー
トポイントをとります。両ベースラインの差を、リガンドの固定化量とします。
もしくは View → Reference Line をクリックします。
NHS/EDC 添加 10 秒程度前に Reference Line を移動します。
もしくは Edit → Add Report Point をクリックします。
Add Report Point のダイアログボックスの Id に Baseline 等のレポートポイントの
コメントを入力し、□Baseline をチェックして、OK をクリックします。
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4.リガンドの固定化
再びエタノールアミン添加後 30~60 秒のところに Reference Line を移動後、
もしくは Edit → Add Report Point をクリックします。Add Report Point の
ダイアログボックスの Id にサンプル名等のレポートポイントのコメントを入力
し OK をクリックします。
もしくは View → Reference Line をクリックします。
センサーグラムから Reference Line を消去します。
1000 RU の変化量で約 1 ng/mm2 の質量変化に相当します。上記の場合、固定化
操作前後の RU の変化は、882.8RU、したがってリガンドは 882.8 pg/mm2 固定化
できたことになります。(なお、1 つのフローセルの面積は 1.2 mm2 です。)
1000RU = 1 ng/mm2
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4.リガンドの固定化
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4-5. データの保存
File → Save As をクリックします。
Save in:の▼を使用し、保存先である自分のフォルダー(C:/Bia Users/各自のフォ
ルダー等)を指定し、File name:にファイル名を入力した後、Save をクリックし
ます。
4-6. データのクローズ
File → Close をクリックします。
(補足 6)アミンカップリングの標準プロトコール
マクロプログラムを使用せず、基本操作にしたがってって固定化することもで
きます。アミンカップリングの標準固定化プロトコールでは、流速 5μl/min を
用い、以下の添加量が必要となります。
NHS/EDC による活性化
35 μl(7 min)
リガンドのカップリング
35 μl(7 min)
エタノールアミンによるブロッキング
35 μl(7 min)
各操作段階での接触時間は、7 分間です。
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4.リガンドの固定化
(補足 7) 固定化全体における注意事項
実験の目的によって固定化量を調節する必要があります。特に、反応速度定数
(Kinetics parameter)の算出を目的に実験をする場合は、厳密に調整します。
●特異的結合の確認実験
特異的な結合を確認する実験の場合には、アナライトのレスポンスが十分得ら
れるような固定化量が必要となります。特に、アナライトが低分子物質の場合
は、リガンドの固定化量を高くしなければなりません。
リガンドの固定化量とアナライトの最大結合量の関係は、それぞれの分子量に
よって決まり、リガンドの固定化量からアナライトの最大結合量(Rmax)を算出す
ることができます。アナライトの最大結合量(RU)は、50 RU 以上を目安にしてく
ださい。
リガンドの固定化量(RU)
リガンドの分子量(Da)
アナライトの最大結合量(Rmax)
アナライトの分子量(Da)
●濃度測定の実験
濃度測定を行う場合には、固定化量はできるだけ多くします。リガンドの分子
量にもよりますが、タンパク質の場合はできるだけ 10,000 RU 以上固定します。
●反応速度定数(結合速度定数(ka)、解離速度定数(kd))算出の実験
反応速度定数(Kinetics parameter)を算出する場合、固定化量はできるだけ抑える
必要があります。至適な固定化量は以下の式で得られる最小固定化量と最大固
定量の間の固定化量(RU)を目安にしてください。
最小固定化量
200 × 1/S × (リガンドの分子量/アナライトの分子量)
最大固定化量
1000 × 1/S × (リガンドの分子量/アナライトの分子量)
S はリガンドの結合部位数
厳密に固定化量を調整したい場合、リガンドの添加時にマニュアルインジェク
ションモードを使用します。マニュアルインジェクションにつては、補足 8 を
参照ください。
Biacore®X
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4.リガンドの固定化
27
(補足 8) マニュアルインジェクションを用いた固定化量の調節
マニュアルインジェクションは、一度試料溶液をサンプルループに溜めてから
小刻みに試料溶液を添加する方法です。厳密に固定化量を調整したい時の有効
なツールです。マクロプログラム実行中は使用できません。通常リガンド添加
時のみに使用します。
アイコン(
)あるいは Run → Run Sensorgram…をクリックします。
使用する流路を選択し、OK をクリックします。
↓
流速を 5 μl/min に設定し、OK をクリックします。
↓
センサーグラムがスタートします。
アイコン(
)あるいは Command → Inject…をクリックします。
Volume に添加量(35 μl)を入力し、NHS/EDC 混合液をロードし、Start Injection を
クリックし、活性化を行います。(所要時間 7 分)
Biacore®X
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28
4.リガンドの固定化
RU
19000
18000
17000
Re s pons e
16000
15000
14000
13000
12000
11000
10000
0
100
200
300
400
500
600
Tim e
700
800
s
↓
) もしくは Command → Inject をクリックし、Type:Normal の
アイコン(
▼をクリックし、Manual Injection を選択します。
適当量(100μl 以下)の試料溶液をサンプルループにロードし、
リックします。
Manual を選択します。
Biacore®X
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をク
4.リガンドの固定化
29
Start をクリックすると添加を開始し、Stop をクリックすると添加は止まります。
センサーグラムを見ながら、レスポンスが目的の結合量に到達するまで、Start、
Stop の操作を繰り返します。
(固定化量の確認)
もしくは View → Reference Line でリファレンスラインを画面に表示しなが
ら上記の操作をすると、その時の結合量を確認することができます。リファレ
ンスラインをリガンド添加前に設定後、View → Baseline をクリックすると、
リガンド添加前のレスポンス(RU)が 0RU になります。
続いて、現在の位置にリファレンスラインを移動すると、Status window 中に結
合量が表示されます。
レスポンスが目的の結合量に達したら、Exit をクリックします。
Biacore®X
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30
4.リガンドの固定化
OK をクリックし、マニュアルインジェクションを終了します。
最後に、1M Ethanolamine の添加を NHS/EDC 混合液添加と同様に通常の Inject
コマンドで添加(添加量 35 μl, 所要時間 7 分)すると、固定化は終了です。
R
es
Ti
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5. アナライトとの相互作用測定
31
5. アナライトとの相互作用測定
アナライトの調製
固定化されたリガンドに対し相互作用の測定を行う分子をアナライトと呼びま
す。アナライトは、必ずしも精製されている必要はありません。血清や培養上
清等のクルードなサンプルも使用することができます(不溶性の粒子は、遠心等
で取り除いておく必要があります)。正確な反応速度定数を算出する場合には、
精製されたアナライトを用いることをおすすめします。
アナライトの調製には、ランニング緩衝液を用います。必要がある場合には、
アナライトをランニング緩衝液に緩衝液交換するか、ランニング緩衝液をアナ
ライト溶解液にあわせます。ランニング緩衝液とアナライト溶液が著しく異な
る条件では、センサーグラム上に溶液効果(Bulk Effect)が現れます。また、反応速
度定数の算出を目的とする実験は結合領域と解離領域で緩衝液組成が異なりま
すので、おすすめできません。
アナライトの濃度は、アナライトの分子量やアフィニティーの強さに依存しま
すが、通常 10-100 μg/ml 程度に希釈します。あらかじめリガンドとアナライト
の解離定数(KD)が予測できる場合は、解離定数(KD)前後の濃度に調製します。反
応速度定数等の算出を行う場合、アナライトの濃度は 5 段階以上調製し、測定
を行います。
Biacore®X
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32
5.アナライトとの相互作用測定
再生条件の検討
結合したアナライトを強制的に解離させる操作を再生(Regeneration)操作といい
ます。再生操作は、再生溶液を 30 秒~1 分間添加することで行います。十分再
生されない場合は、この短時間の添加を繰り返し行います。
一般的に再生溶液として、次のページのようなものがあります。結合したアナ
ライトが完全に再生され、かつ固定化したリガンドの活性が保持される条件を
選ぶ必要があります。再生溶液の検討時は、マイルドな溶液から試していきま
す。
再生溶液の例
(塩)
(酸)
(アルカリ)
(キレート剤)
(界面活性剤)
(有機溶媒)
(変性剤)
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試薬
NaCl
MgCl2
10 mM Glycine-HCl
HCl
Formic acid
10 mM Glycine-NaOH
NaOH
EDTA
EGTA
Surfactant P-20(Tween 20)
Triton X-100
SDS
Octylglucoside
Acetonitrile
DMSO
Ethyleneglycol in HBS buffer
Ethanol
Formamide
Guanidine-HCl
Urea
濃度あるいは pH
<3M
<4M
>pH 1.5
<100 mM
<20%
<pH 12
<100 mM
<0.35M
<0.35M
<5%
<5%
<0.5%
<40 mM
<20%
<8%
<50%
<20%
<40%
<5M
<8M
5. アナライトとの相互作用測定
33
5-1. センサーグラムの開始
もしくは Run → Run Sensorgram をクリックします。
Detection Mode、Flow Path、コントロールとなる Reference Cell を選択して OK
をクリックします。
相互作用測定時は Fc1-2 を選択します。リファレンス(コントロール)となるフロ
ーセルを Reference Cell に指定をしておくと、リガンドを固定化したセルのレス
ポンスからリファレンス(コントロール)セルのレスポンスを自動的に引き算した
センサーグラムを表示させることができます。
例えば、フローセル 2 にリガンドを固定化し、1 をリファレンス(コントロール)
とする場合、Detection Mode で Multichannel を、Flow Path で Fc1-2 を選択しま
す。さらに、Reference Cell:の▼を使用し、Fc1 を指定して OK をクリックします。
流速を設定し、OK をクリックします。
Biacore®X
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34
5.アナライトとの相互作用測定
反応速度定数算出を実験目的とする場合は、以下の標準的流速を使用します。
相互作用検討の場合
20-50 μl/min
装置が動き出し、センサーグラムが表示され始めます。
(補足 9) センサーグラムの表示
Fc1-2 を使用し、Reference Cell の設定をしている場合には、はじめに自動的にリ
ファレンス(コントロール)を差し引きしているデータ(黒色)が表示されます。
得られるデータは各フローセルのオリジナルカラーで表示されます。
Fc1:赤色
Fc2:緑色
Fc1-2:黒色
①Fc1(赤色)や Fc2(緑色)等の別のセンサーグラムを見たい場合
Tool bar 右端の Curve リスト
更します。
Biacore®X
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の▼で変
5. アナライトとの相互作用測定
35
②各センサーグラムを重ね書きしたい場合は
View → Overlay をクリックします。
5-2. アナライトの添加
もしくは Command → Inject をクリックします。
添加容量を入力します。Wash after injection ボックスの Delayed をクリックし、
解離時間を入力します。通常、添加終了後、流路の洗浄操作が自動的に入り、
一時的にセンサーグラムが乱れます。Delayed:に数値を入力することにより、入
力した時間だけ洗浄操作を遅らせることができます。特に、解離状態をモニタ
リングする場合は、この設定を行います。
アナライトロード後、Start Injection をクリックします。アナライトを回収する
場合は、補足 4 を参照ください。
Biacore®X
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36
5.アナライトとの相互作用測定
5-3. 再生溶液の添加
もしくは Command → Inject
添加 Volume を入力します。この際、Wash after injection ボックスの選択は、
Normal にします。
再生溶液ロード後、Start Injection をクリックします。再生溶液に含まれるリガ
ンド結合物質を回収する場合は、補足 4 を参照ください。
Biacore®X
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5. アナライトとの相互作用測定
37
5-4. レポートポイントの記録
相互作用測定の場合、通常アナライト添加前後と再生操作終了後でレポートポ
イントをとります。解離速度が非常に速く、箱型のセンサーグラムになる場合、
アナライト添加終了前でレポートポイントをとる場合もあります。
もしくは View → Reference Line をクリックします。
アナライト添加 10 秒程度前に Reference Line を移動します。
もしくは Edit → Add Report Point をクリックします。
Add Report Point のダイアログボックスの Id に Baseline 等のレポートポイントの
コメントを入力し、□Baseline をチェックして、OK をクリックします。
再び、Reference Line をアナライト添加後 10~20 秒程度のところに移動後、
もしくは Edit → Add Report Point をクリックします。Add Report Point のダ
イアログボックスの Id にサンプル名,濃度等のレポートポイントのコメントを入
力し OK をクリックします。
再び、Reference Line を再生溶液添加後 10~20 秒程度のところに移動後、
もしくは Edit → Add Report Point をクリックします。Add Report Point のダ
イアログボックスの Id に再生溶液名等のレポートポイントのコメントを入力し
OK をクリックします。
もしくは View → Reference Line をクリックします。センサーグラムから
Reference Line を消去します。
Biacore®X
Instrument Handbook
38
5.アナライトとの相互作用測定
5-5. 新規サイクルへの変更
Run → Start New Cycle をクリックします。
新しく行う実験を同一ファイル中に保存する場合に行います。
Yes をクリックし、新しいサイクル(センサーグラム window)がスタートしたら、
次のアナライトに対する測定を開始することができます。5-2、5-3、5-4 を参考
に同様の操作を行います。
Biacore®X
Instrument Handbook
5. アナライトとの相互作用測定
39
(補足 10) 同一ファイル内への保存
センサーグラム終了後、改めてセンサーグラムを開始する際に、前に得られた
センサーグラムが画面上に残っている場合(センサーグラムを Close していない
場合)、以下のダイアログボックスが表示されます。もし、これから測定しよう
とするセンサーグラムを画面上に残っているセンサーグラムと同一 File に別サ
イクルとして保存したい場合は Yes、別の File として保存したい場合は No を選
択します。
5-6. センサーグラムの終了
もしくは Run → Stop Sensorgram をクリックします。
5-7. データの保存
File → Save As をクリックします。
保存先である各自のフォルダーを選択し、File name にファイル名を入力した後、
Save をクリックします。
Biacore®X
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40
5.アナライトとの相互作用測定
(補足 11) 複数のサイクルを持ったファイルの保存様式
もしくは File → Open
目的のファイル(複数のサイクルを持ったファイル)を選択し、Open をクリックし
ます。
Tool bar 中の Cycle:▼で Cycle 番号を変更すると、別サイクルのセンサーグラム
に切り替えることができます。
Biacore®X
Instrument Handbook
6.システムの終了
41
6. システムの終了
6-1-1. 2~3 日以内で継続して使用する場合
Tools → Working Tools → Continue をクリックします。
Continue は、センサーチップに 5 μl/min の流速で、ランニング緩衝液を最大 72
時間供給し続ける操作です。72 時間の Continue で使用するランニング緩衝液は、
約 30 ml です。(Continue を終了する場合は、Continue のダイアログボックスの
Stop をクリックし、Continue 操作を停止します。)
6-1-2. 電源を落として終了する場合
①Tools → Working Tools → Prime をクリックします。
ポンプやマイクロ流路系内を超純水で置換します。ランニング緩衝液ボトルを
超純水ボトルに置きかえ、実行します。所要時間は約 3 分です。
②Tools → Working Tools → Close をクリックします。
Close は、サンプルループを水で洗浄後、マイクロ流路系内を air で置きかえる
操作です。①の操作終了後、画面の指示にしたがってい、超純水 200 μl を 2 回
添加します。所要時間は約 2 分です。
6-2. センサーチップの取り出し
Command → Undock をクリックします。
インジケータの Sensor chip の緑ライトが点灯から点滅に変わったら、センサー
チップを抜き取ります。Undock 操作を行うと自動的に Dock ボックスが開きま
す。Cancel をクリックします。
Biacore®X
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42
6.システムの終了
6-3. システムの終了
開いているファイルはすべて File → Close し、立ち上がっているソフトウェア
は File → Exit で閉じます。BIACORE システム、コンピュータ、モニター、プリ
ンター等の電源を落とします。ランニング緩衝液ボトルや廃液入れを片付け終
了します。
6-4. センサーチップの保存
●乾燥法
A. センサーチップ全体をパラフィル
ムで密閉し、4℃保存。
再使用の際は、室温に戻してから
パラフィルムを外し装置に挿入し
ます。
B. センサーチップ全体を 50 ml ふた
つけプラスチックチューブに入れ、
4℃保存。
再使用の際は、室温に戻してチュ
ーブから取り出し装置に挿入しま
す。
●緩衝液浸透法
センサーチップのカバーを外したシー
トだけを、緩衝液を入れた 50 ml ふたつ
けプラスチックチューブに入れ、4℃保
存。再使用の際は、脱イオン水を湿らせ
たキムワイプ等でリガンド固定化セン
サー部分を除いたすべての部分の緩衝
液をよくふき取ります。リガンド固定化
部分は、細くとがらせたキムワイプ等を
四角の隅にあて、余分な緩衝液を吸い取
ります。シートをカバーに戻し装置に挿
入します。
Biacore®X
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7.メンテナンス
43
7. メンテナンス
システムのメンテナンスは、Tools:\Working Tools 中のコマンドを用いて行いま
す。使用する試薬はすべて BIAmaintenance Kit に含まれます。
Tools → Working Tools → 各メンテナンスコマンド
各メンテナンスコマンドを選択後、Start…をクリックすると、操作内容が表示さ
れます。その指示にしたがってってメンテナンスを行ってください。
Desorb、Sanitize は、必ず洗浄用センサーチップを使用してください。
●日常のメンテナンス
Flush
マイクロ流路系をランニング緩衝液で簡単に洗浄します(所要時間 1 分間)。
Rinse
マイクロ流路系をランニング緩衝液で洗浄します(所要時間 2.5 分間)。
Prime
ポンプとマイクロ流路系をランニング緩衝液で洗浄します(所要時間 3 分間)。
Biacore®X
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44
7.メンテナンス
●毎週のメンテナンス
Desorb
サンプルループやマイクロ流路系等に付着したタンパク質等を BIAdesorb
solution1(0.5 % SDS)と BIAdesorb solution2(50 mM Glycine-NaOH)で洗浄
します(所要時間 21 分間)。実行後、超純水で Prime を数回行ってください。週に
1 度は行ってください。
(注意事項)
・ボトルベースは超純水をセットしてください。
・BIAdesorb solution 1 は、室温で保存してください。
・洗浄は、設定温度を 20℃以下で行わないでください。
●毎月のメンテナンス
Sanitize
微生物や病原性のあるサンプルを使用した時の殺菌操作です。接液部分を
BIAdisinfectant solution(殺菌剤)で殺菌します (所要時間 35 分間)。BIAdisinfectant
solution は、1.5 ml を水 20 ml で希釈し使用します。実行後、超純水で Prime を
数回行ってください。月に 1 度は行ってください。
●流路が詰まった場合のメンテナンス
Tools → Service Tools → Unclogging
この操作は、高流速で流路系内を洗浄する操作です。
流路が詰まった場合、添加した試料溶液が添加開始時間より遅れてセンサーチ
ップ表面に流れこんだり、センサーグラムが不自然なカーブを描いたりします。
(例)
(補足 12) コネクターブロックのメンテナンス
毎日の実験終了後、脱イオン水を入れた洗浄ビンで、コネクターブロックを洗
浄します。インジェクションポートやリカバリーポート等に、塩が析出すると
詰まる原因にもなります。特に、電源を落として終了させる場合は、しっかり
脱イオン水で洗浄してください。
Biacore®X
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8.システムチェック
45
8. システムチェック
ベースラインのドリフトなどシステムの調子が思わしくない場合、以下の方法
でシステムチェックを行います。また、長期間システムを使用しなかった場合
も、実験を開始する前に 1 度実行することをおすすめします。
新しい CM5 センサーチップと HBS-EP buffer および BIAmaintenance Kit 中の
BIAtest solution を準備します。
Tools → Test Tools
System check を選択し、Start…をクリックします。
Biacore®X
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46
8.システムチェック
Continue をクリックします。
チェックをしたい項目(A,B,C)を選択します。
通常は C を選択後、指示にしたがってって 120 μl の BIAtest solution をロード後、
Start をクリックします。
Biacore®X
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8.システムチェック
47
System check 終了後、得られたセンサーグラムを保存します。
Tools → Test Tools → System check evaluation
Start…をクリックし、保存した System check センサーグラムを指定し、解析に
持ちこみます。
基準範囲からはずれる値がある場合は、弊社技術サービス部にご相談ください。
Biacore®X
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48
9.警告ボックス
9. 警告ボックス
9-1. コンプレッサーからのプレッシャーが足りない時
上記のような警告ボックスが現れた場合、一時的に Ignore で回避してください。
測定中、頻繁に上記の警告ボックスが現れるようでしたら、弊社技術サービス
部にご相談ください。
9-2. 定期的にメンテナンス(Desorb)が行われていない時
システムのメンテナンスコマンドの中でも、Desorb は良いデータを取るために
欠かせないメンテナンスです。定期的に Desorb が行われていない場合、上記の
ような警告ボックスが、システムのスタートアップ時に現れます。適時、メン
テナンスの必要があれば Working Tools を、必要がなければ Ignore を選択しま
す。Working Tools を選択の場合は、7 章を参照ください。
Biacore®X
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10.データ管理
49
10. データ管理
個人のデータは、C:/BIA Users:/個人のフォルダー中に保存します。BIA Users 以外
に保存した場合、ソフトウェアの再インストール時に、消去される可能性があ
ります。以下の手順にしたがってい、個人フォルダーを作成後、実験を開始し
ます。
10-1.フォルダーの作成
① Windows Explorer から行う場合
初期画面において
Start → Programs → Windows Explorer
Bia[C:]中の Bia Users をクリックします。
File → New → Folder
右側の Window に新しいフォルダーが作成されます。フォルダー名(名前等)を入
力し Enter キーを押すと完了です。
Biacore®X
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50
10.データ管理
② My Computer から行う場合
初期画面において、My Computer をダブルクリックします。
Bia(C):をクリックし、BIA Users のフォルダーをダブルクリックして開きます。
File → New → Folder
Window 中に新しいフォルダーが作成されます。フォルダー名(名前等)を入力し
Enter キーを押すと完了です。
10-2. フロッピーディスク(2HD)への保存
フロッピーディスク(2HD)への保存には、Windows Explorer を使用します。
Windows Explorer 中でコピーしたいファイルをドラッグして 3 1/2 Floppy[A:]
に持っていくと、ドラッグしたファイルがフロッピーディスク(2HD)にコピーさ
れます。
基本的な実験でのファイルの容量は、おおよそ以下のようになります。
固定化ファイル(アミンカップリング)
相互作用測定ファイル(5 サンプル)
Biacore®X
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約 20 kb
約 90 kb
10.データ管理
51
11. 索引
[ア]
アジ化ナトリウム
アナライト
アナライトの調製
アミンカップリング法
アミンカップリング試薬
アルデヒドカップリング
インジェクトコマンド
インジケータ
ウィンドウ画面
温度設定
15
31
31
14,15
15
14
8
1,3,41
2
6
[カ]
回収
カイネティクスパラメーターの算出
解離速度定数
解離定数
重ね書き
緩衝液
緩衝液浸透法
乾燥法
クルード
結合速度定数
結合部位数
警告ボックス(→Warning message)
血清
検出モード(→Multichannel, Single)
固定化方法
固定化量
固定化量の調節
コネクターブロック
コンプレッサー
10
26,34
26
31
35
1
42
42
31
26
26
48
31
7
14
26
27
44
1,48
[サ]
サイクル
再生操作
再生溶液
最大結合量(→Rmax)
最小固定化量
最大固定化量
サーフェイスチオールカップリング
サンプル回収
サンプルの添加法
サンプルロード
システムチェック
システムの初期化
システムの終了
システムの置換(→Prime)
システムのメンテナンス
シャットダウン
新規サイクルへの変更
39,40
31,36
31,36
26
26
26
14
10
8
9
45
3
41
4,41
43
42
38
センサーチップシート
センサーチップの種類
センサーチップの保存法
センサーグラム
ソフトウェアの起動
42
4
42
7
1
[タ]
低分子リガンドの固定化
チオールカップリング
データの保存
データのクローズ
電源
特異的結合
15
14
13,49
13
1
26
[ナ]
濃度測定
26
[ハ]
廃液ビーカー
培養上清
反応速度定数
プレコンセントレーション
フローパス(→Flow path)
フローセル
不溶性
分子量
ベースライン
ペプチドの固定化
1,42
31
26
16
7
7
31
26
11
15
[マ]
マクロプログラム
マニュアルインジェクション
メンテナンス
19
27
43
[ヤ]
溶液効果
31
[ラ]
ランニング緩衝液
リガンド
リガンドチオールカップリング 14
リガンドの希釈液
リガンドの調製法
リガンド希釈用緩衝液の至適 pH
リファレンスセル(→Reference cell)
リファレンスライン
流速
レスポンス(RU)
レポートポイント
レポートポイントテーブル
1
14
15
15
16
33
11
7,21,34
23
11
11,12
Biacore®X
Instrument Handbook
52
11.索引
Inject
8,9
[K]
[A]
Add report point
Amine Coupling
Aldehyde Coupling
12
12
14,15
11
44
44
6
45,46
49
31
[C]
Close
CM5
Coupling scheme
Continue
Cycle
13,41
4,14
14
41
40
22
35
44
7
3
[E]
EDC
Ethanolamine hydorochroride
Event log window
Exit
15,
15,
2
5,42
[F]
File
Flow
Flow cell
Flow path
Flush
13,49
7
7
7
43
[H]
HBS-EP
HBS-P
HBS-N
HPA
1
1
1
4
[I]
Id
Inject(Delayed)
Biacore®X
Instrument Handbook
14
[M]
Manual injection
Menu bar
Multichannel
My Computer
27
2
7
50
[N]
Negative charge
NHS
Normalize
6
NTA
15
15,
4
[O]
Overlay
35
[P]
[D]
Deactivation
Delayed(in inject command)
Desorb
Detection Mode
Dock
26
26
26
[L]
Ligand Thiol Coupling
[B]
Baseline
BIAdesorb solution
BIAdisinfectant solution
BIAmaintainance Kit
43,45
BIAnormalize solution
BIAtest solution
Bia User Folder
Bulk Effect
ka
kd
Kinetics parameter
12
35
Preconcentration
Prime
16
4,41
[R]
Regeneration
Report point
Report point table
Reference Line
Reference cell
Rinse
Rmax
RU
Run(Run Sensorgram)
31,36
11
2,12
11,12
33
43
26
24
7
[S]
SA
Sanitize
Save data
Sensorgram
Sensorgram window
Set Temperature
Shut down
Single
Start New Cycle
Status window
Stop(Stop Sensorgram)
Surface activation
Surfase Thiol Coupling
4
44
13
7
2
6
42
7
38
2,29
11
21
14
11.索引
Surface Preparation Procedures
System check
System check evaluation
53
19
45
46
[T]
Test Tools
Tool bar
45
2
[U]
Unclogging
Undock
44
41
[W]
Warning message
Wash after injection
Window
Windows explorer
Working Tools
48
35
2
49
4,6,41,43
Biacore®X
Instrument Handbook
Biacore
X
アイコン
アイコン
Run Sensorgram
クイック
ガイド
操作内容
コメント
測定の開始
Detection Mode,
FLOWPATH, FLOW
の設定後測定開始
Stop Sensorgram
測定の終了
測定開始後使用可能
Start Injection
試料溶液の添加
インジェクションモー
ドの選択可能
Stop Injection
試料溶液の添加終了
試料溶液の添加時のみ
使用可能
Flow
流速の設定
1~100 μl/min の設定が
可能
Stop Flow
送液の停止
Reference Line
リファレンスライン
Add Report Point
レポートポイント
リファレンスラインの
の設定
設定後使用可能
(File) Open
ファイルを開く
Save
データの保存
Notebook
メモ用紙
Evaluation
BIAevaluation
測定をしながら解析可
ソフトウェアを開く
能
安全上のご注意
必ずお守りください
このしおりには、弊社機器に関する一般的な注意事項を記載しています。取扱い
の詳細は必ず製品添付の使用説明書をご覧ください。
誤った取扱いをした場合に生じる危険や損害の程度を、
次の区分で説明しています。
警告
注意
誤った取扱いをした場合
に、死亡や重傷を負う可
能性があるもの。
図記号の意味は次の通りです。
は、してはいけない「禁止」を示
します。
禁 止
禁 止
誤った取扱いをした場合
に、傷害または物的損害
が発生する可能性がある
もの。
は、必ず実行していただく
「強制」を示します。
警告
電源プラグの抜き差しにより、
運転を停止しない
禁 止
火災・感電の原因になります。
電源コードを途中で接続しない、
タコ足配線をしない
禁 止
電源コード・電源プラグを
傷つけない
禁 止
●加工しない ●束ねない
●ねじらない
●折らない
●物をのせない ●加熱しない
●無理に曲げない
破損して火災・感電の原因になります。
修理・分解・改造はしない
火災・感電の原因になります。
禁 止
電源プラグのほこりを取り除き、
刃の根元まで確実に差込む
根元まで
差込む
禁 止
接続が不十分だと、隙間にほこりが付着
して火災・感電の原因になります。
本体を水に
つけたり、
水をかけたり
しない
ショート・感電の原因になります。
取扱説明書に指定された規格の
コンセントを使用する
指定の規格
禁 止
禁 止
故障・火災・感電の原因になります。
感電・ショート・発火の原因になります。
異常時は、運転を停止して電源プ
ラグを抜く
プラグを抜く
同梱の電源コード・電源プラグ以
外のコード・プラグを使用しない
禁 止
指定された規格以外で使用すると
火災・感電の原因になります。
電源コードや電源プラグが傷んだ
り、コンセントの差し込みがゆる
いときは使わない
使用時や使用直後(運転停止後約
60 分間)は、操作に関係のない部
位には触れない
高温部に触れ、やけどの原因になります。
火災・感電・故障の原因になります。
異常のまま運転を続けると火災・感電の
原因になります。
同梱の電源コード・電源プラグを
他の電気機器に使用しない
禁 止
故障・火災・感電の原因になります。
注意
設置時は、次のような場所には
置かない
ぬれた手で電源プラグを抜き差し
しない
●不安定な場所 ●湿気やほこりの多い場所
●油煙や湯気が当たる場所
●直射日光の当たる場所 ●風雨のあたる場所
●熱器具の近く
●高温になる場所
●吸・排気口をふさぐような場所
禁 止
このような場所に置くと、ショートや発
熱、電源コードの被膜が溶けるなどして、
火災や感電、故障、変形の原因になること
があります。
禁 止
感電の原因になります。
電源プラグを持ってまっすぐ引き
抜く
水平で丈夫な場所に設置する
水平
プラグを持つ
ななめに引き抜いたり、コードを持って
抜 く と、 プ ラ グ の 刃 や 芯 線 が 破 損 し て
ショート・感電・発火の原因になります。
低温室で使用する場合の注意
装置を低温室から常温の場所に移
動させる場合、常温に設置後、装
置内の結露が無くなるまでシステ
ム電源を入れない(状況により異
なるが、通常半日から一昼夜)
装置を低温環境下でご使用になる
場合、システム電源は常時入れて
おく
電源を
入れておく
低温環境下で長時間システムの電源を落
とした状態で放置すると、結露などによ
り故障の原因になります。
ランプなどの消耗品は OFF にしておくと、
劣化を防ぐことができます。
電源を
入れない
感電・漏電火災の原因になります。
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受付時間 9 : 00 ∼ 17 : 30
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