各 位

平成 27 年 3 月 20 日
各
位
会 社 名 九州産業交通ホールディングス株式会社
代表者名 代表取締役社長
問合せ先 取 締 役
矢
田
素
史
蓑
田
幸
男
(TEL 096-325-8229)
株式会社エイチ・アイ・エスによる当社
株式会社エイチ・アイ・エスによる当社株券に対する公開買付け
エイチ・アイ・エスによる当社株券に対する公開買付けに
株券に対する公開買付けに関する意見表明の
関する意見表明のお知らせ
意見表明のお知らせ
当社は、平成 27 年 3 月 20 日開催の臨時取締役会において、以下のとおり、株式会社エイチ・アイ・
エスによる当社株券に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)に関して、これに賛
同の意を表明するとともに、当社の株主の皆様に対しまして、本公開買付けに応募することを推奨す
る旨を決議いたしましたので、お知らせいたします。
1.公開買付者の概要
(1) 名
(2) 所
在
称
株式会社エイチ・アイ・エス
地
東京都新宿区西新宿六丁目8番1号
(3) 代表者の役職・氏名
代表取締役社長
(4) 事
容
旅行業
金
11,000百万円
業
(5) 資
内
本
平 林
朗
(6) 設 立 年 月 日
昭和55年12月19日
(7) 大株主及び持株比率
澤田秀雄(27.84%),シービーニューヨーク オービス エスアイ シーアーヴィー(9.40%)
(8) 当社と公開買付者の関係
公開買付者は当社の株式を11,402千株(54.56%)保有しており、当
資
本
関
係
社を連結子会社としております。
人
的
関
係 公開買付者より、取締役1名を受け入れております。
当社は、公開買付者に対して資金の借入取引及び利息の支払の取引
取
引
関
係 関係があります。また、当社の関係会社と公開買付者との間で、国
内旅行商品の販売取引があります。
関 連 当 事 者 へ の 当社は、公開買付者の連結子会社であり、公開買付者の関連当事者
該
当
状
況 に該当します。
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2.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由
(1) 意見の内容
当社は、平成 27 年 3 月 20 日開催の取締役会において、取締役 5 名全員及び監査役 3 名全員が
出席して、当社の支配株主(親会社)である公開買付者による当社普通株式に対する公開買付け
について審議を行い、取締役3名の賛成により、本公開買付けについて賛同の意見を表明し、当
社の株主の皆様に対して本公開買付けに応募することを推奨する旨を決議いたしました。また、
この決議については、監査役は異議が無い旨の意見を述べております。なお、当社の代表取締役
社長である矢田素史氏は、9 年 4 か月ほど前までは公開買付者の従業員であり、また、取締役で
ある楠原成基氏は、公開買付者の専務取締役を現在兼務していることから、利益相反取引の疑義
が生ずる可能性に万全を期すために、審議及び決議に参加しておりません。
(2) 意見の根拠及び理由
当社取締役会が上記(1)の意見に至った理由は、
① 当社が進めている桜町地区第一種市街地再開発事業(以下「桜町再開発事業」といいま
す。)は、現時点において総工費 691 億円(そのうちで、補償費等を除いた工事費は 541
億円)が見込まれており、再開発事業の資金調達に際して、公開買付者による当社への
強力な後援の具体化が有益であると判断できること
② 当社と公開買付者との資本関係が更に強化されることが、当社の中長期的な企業価値の
向上に資すると判断できること
③ 本公開買付価格及び本公開買付けに係るその他の諸条件は、公開買付者から予め説明を
受けていた内容に則したものであって、「(3)公正性を担保するための措置及び利益
相反を回避するための措置」で述べるように、日向公認会計士事務所から取得した意見
と助言を基に、本公開買付価格が当社の株主にとって財務的見地から妥当であり、さら
には当社の株式が上場株式でないことに鑑みて、当社の株主の皆様に対して合理的な株
式売却の機会を提供するものと判断できること
の三点であります。
当社は、平成27年1月下旬に、公開買付者から、当社に対する所有割合(当社の発行済株式総
数から、当社が保有する自己株式数を除いた株式数に占める割合をいいます。以下に同じ。)を
公開買付けによって3分の2以上に引き上げたいという意向を示され、公開買付者と協議に入りま
した。公開買付者が、当社普通株式の取得を目的とする本公開買付けを実施する目的、及びそれ
に至る経緯は、当社に対する説明によると、おおよそ次のような主旨のものでありました。
(イ) 当社は、平成24年の公開買付けによって公開買付者の連結子会社となってから、公開買付
者との連携を深めつつ、他方では熊本県を存立基盤とする事業集団として、堅実な経営を
進めて、平成24年7月九州北部豪雨災害、燃油の高騰、阿蘇山の火山活動、消費税増税の
影響などに対処し、全体として業績の向上に努め、企業価値を高めてきている。しかしな
がら、当社が進めている桜町再開発事業は、現時点において総事業費691億円(そのうち
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で、補償費等を除いた工事費は541億円)が見込まれており、再開発事業の資金調達に際
して公開買付者の債務保証の提供を求める金融機関が存在することなど、その完遂に向け
ては公開買付者の当社に対する強力な後援を具体化する必要性のあることが、最近の当社
の資金調達活動において明らかになってきた。
(ロ)桜町再開発事業が既存建物等の解体工事に入るような段階に進んでいく時期となり、この
辺りで、公開買付者が、当社に対して強力な後援を行っていることを具体的に示す必要性
がある。
(ハ) 当社に対する強力な後援を具体的に示すには、当社に対する所有割合を公開買付けによっ
て3分の2以上に引き上げることが合理的であると判断できる。
このときに公開買付者が当社に提示した、「所有割合を3分の2以上に引き上げる」という本公
開買付けの目的は、
(イ) 平成24年の公開買付けで買付予定数の上限を設定した背景は、現在においても基本的に継
続しており、公開買付者が当社の完全子会社化を目指したとしても、当社が戦前からの歴
史を持った熊本県下の名門企業であるとして、愛着をもって株式を保有し続けて支援した
いという当社の株主が存在していることを考えると、その実現可能性は低いのではないか
と想定される。
(ロ) 当社が、桜町再開発事業の実施中において、そして桜町再開発事業の完了後においても、
その事業活動を行っていくには、熊本県民(その中には、当社を戦前からの歴史を持った
熊本県下の名門企業であるとして、その株主であることに誇りを持って下さる方々も含ま
れる)に広く愛着をもって支援し続けていただけることが肝要であり、そうであれば、公
開買付者が当社の完全子会社化を成否は別にしても方針として明示することは、公開買付
者が当社の桜町再開発事業を強力に後援するという施策としては適切ではないと判断さ
れる。
(ハ) 所有割合を現在の54.56%から3分の2以上に引き上げることができれば、当社の株主総会に
おいて会社法第309条第2項に定める決議要件(いわゆる特別決議の決議要件)の確保を意
味することになり、金融機関やテナント候補者を含めた桜町再開発事業の関係者に対し
て、信用力の面で当社が公開買付者と一体となって進める事業であることが一層明確にな
ることが期待される。
(ニ) 上記(ハ)は、桜町再開発事業の事業計画達成の実現性を高めるものであり、公開買付者
の連結業績に寄与する比重も現在より高まることから、このような当社への後援強化につ
いて、公開買付者の株主からの理解も得られることが期待される。
の4点を考慮したという説明でありました。
なお、公開買付者が当社に対する所有割合を3分の2以上に引き上げる目的で公開買付けを実施
することになれば、法令の定めによって公開買付者に全部勧誘義務及び全部買付義務が生じます
が、このことについては、公開買付者の説明によりますと、公開買付けの目的が当社の完全子会
社化ではないという、公開買付者の当社への方針及び姿勢については、当社の株主の皆様に理解
していただけるのではないかというものでありました。
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さらに、公開買付者の判断として、公開買付けの結果が所有割合を3分の2以上に引き上げるに
到らなかったとしても、それでも当社に対する所有割合が現在の54.56%から可能な限り引き上げ
られていれば、
(イ) 桜町再開発事業は、信用力の面で当社が公開買付者と一体となって進める事業であるこ
とが一層明確になる。
(ロ) 当社に対する公開買付者の後援強化について、公開買付者の連結業績に寄与する比重も
高まることから、公開買付者の株主からの理解も得られることが期待される。
の2点は達成できるので、売却を希望する当社の全ての株主の皆様に対して、当社株式の売却の
機会を提供するという目的を考えると、買付予定数の下限の設定はしないという意向であり、少
数株主の保護という観点から、平成24年の公開買付けで買付予定数の上限を設定した背景をも考
え合わせて、いわゆる二段階買収(公開買付け完了後に、二段階目の買収として全部取得条項付
種類株式を活用した完全子会社化または当社との合併や株式交換等)は行わないという説明があ
りました。ちなみに、ここでいう少数株主の保護という観点は、議決権の行使に対してではなく、
当社が戦前からの歴史を持った熊本県下の名門企業であるとして、愛着をもって当社の株式を保
有し続けて当社を支援したいという当社の株主が存在していることに対してであって、当社の株
式を保有し続けるという意志をもった当社の株主の意向に対してであるとのことです。
以上が、当社が公開買付者から説明を受けた、本公開買付けの目的及び実施に至る経過の概要
であり、これに対して当社は、公開買付者による信用力の一層の強化(桜町再開発事業は当社と
一体となって進める事業であることの公示)が期待できること、及び当社の株主の皆様に売却の
機会が提供できることを理由として、公正な買付価格であればという条件を附して、公開買付者
の提案に賛同する旨の内意を示しました。
また、本買付価格を決定する経緯については、当社は、次のような説明を公開買付者から受け
ております。
(イ) 先ず、公開買付者は、当社が公開買付者の連結子会社となっていることから、本公開買
付価格の公正性を担保し、利益相反を回避することを目的として、独立した第三者算定
機関である登公認会計士事務所に対し当社の株式価値の算定を依頼した。登公認会計士
事務所は複数の株式価値算定手法の中から、純資産価額法および類似上場企業比較法の
各手法を用いて当社の株式価値の算定を行い、公開買付者は、登公認会計士事務所から
株式評価報告書を平成27年3月5日に取得している(なお、公開買付者は、本公開買付価
格の公正性に関する評価(フェアネス・オピニオン)を、登公認会計士事務所からは取
得していない)。
(ロ) 登公認会計士事務所が上記各手法において算定した、当社の普通株式1株当たりの価値
の範囲はそれぞれ以下のとおりである。
①簿価純資産に基づく純資産価額法
:652円
②修正簿価純資産に基づく純資産価額法
:668円
③類似上場企業比較法
:438円から692円
(ハ) 公開買付者は、上記株式価値算定書に記載された各手法の内容・結果を踏まえ、本公開
買付価格の検討を次のようにして行った。
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①先ず、当社は公開買付者の連結子会社であり、公開買付者は連結財務諸表上既に実質
的純資産を取り込んでいることから、純資産価額法に基づいて本公開買付価格を設
定することが妥当であると判断した。
②また、公開買付者は、当社の資産のうち不動産が占める割合が高いことから、土地等
の含み損益を考慮した方法がより実態に合っていると判断し、純資産価額法の中で
も修正簿価純資産に基づく算定を優先することとした。
③登公認会計士事務所が算定した、修正簿価純資産に基づく純資産価額法による1株当
たりの価額(668円)は、類似上場企業比較法で算定した価額(438円から692円)の
範囲内に収まっていることからも、妥当な水準であると判断した。
(ニ) 以上の検討を行った上で、公開買付者は、平成27年3月20日開催の取締役会において、
本公開買付価格を660円と決定した。
(3) 公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置
当社取締役会は、日向公認会計士事務所に対して、公開買付者が平成27年3月5日に登公認会計
士事務所から取得した株式評価報告書について、採用された評価方法、算定された当社の普通株
式1株当たりの価値につき、その意見を求めました。
日向公認会計士事務所の意見によると、桜町地区再開発計画は今夏から開始されるものの、取
り壊し以降の建設計画その他は未だ検討段階にあること、本プロジェクトを含めた損益・キャッ
シュフロー等の中期事業計画が策定されておらず、これを客観的に見積もるために必要な前提や
仮定の設定困難性により、インカムアプローチの採用が困難であることについては同意できると
し、したがって、将来よりも現在を重視した評価方法であるコストアプローチを評価方法として
採用することが適当であり、且つ客観性のある指標を用いて評価が可能な資産(土地等)の含み
損益を考慮した修正簿価純資産額を評価方法として用いるのは妥当であるとのことです。これに
加えて、コストアプローチによる評価が常識的な範囲に収まっていることを、マーケットアプロ
ーチにて確認することは、一定の意味があるという意見でありました。
以上の結果これに対する日向公認会計士事務所の意見は、株式評価報告書において採用された
評価方法は適切であり、そこで算定されている当社の普通株式1株当たりの価値は財務的見地か
ら妥当であるというものでした。
3.公開買付者と当社の株主との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項
公開買付者は,当社の第二位株主である澤田ホールディングス株式会社(本書提出日現在保有株
式数 6,980,100 株、所有割合 33.4%。以下「澤田ホールディングス」といいます)との間で、平成
27 年 3 月 20 日付で公開買付応募契約(以下「本応募契約」といいます。)を締結いたしました。
本応募契約によりますと、澤田ホールディングスは、その保有する当社株式のうち 5,935,200 株(所
有割合 28.40%)については本公開買付に応募し、残りの株式(1,044,900 株、所有割合 5.00%)
は本公開買付終了後も保有を継続する意向です。
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4.公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容
該当事項はありません。
5.会社の支配に関する基本方針に係る対応方針
該当事項はありません。
6.公開買付者に対する質問
該当事項はありません。
7.公開買付期間の延長請求
該当事項はありません。
8.今後の見通し
公開買付者は、本公開買付けにおいて、本書提出日現在の当社の経営体制を基本的に変更する
ことを予定していないとのことです。
平成24年の公開買付け以降、当社は公開買付者の連結子会社となりましたが、本書提出日現在
の当社の経営体制は、基本的には公開買付者の連結子会社となる前からの経営体制が継続してい
て、着実な業績の向上・企業価値の向上に努めております。また、公開買付者は、平成24年の公
開買付けによって当社を連結子会社化してからも、当社の中核となる事業の存立基盤が熊本県に
根ざすものであり、かつ熊本県民に広く支えられて存続するという公共性の強いものである(当
社は、路線バス事業を、関係する地方公共団体から補助金を得て運営しております)ことを尊重
しかつ十分留意したうえで、当社とのシナジーを追求してきました。
このような経営の状況と、本公開買付けの目的が、当社の桜町再開発事業に対する公開買付者
の後援の役割を強化することであり、かつ、このような当社に対する公開買付者の後援強化につ
いて、公開買付者の株主からの理解が得られることを期待してのものであることとを考え合わせ
ると、公開買付者は、当社の経営体制を変更する必要性が基本的に乏しいと判断しております。
以 上
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