安全データシート(SDS)

安全データシート(SDS)
1.製品及び会社情報
昭 和 化 学 株 式 会 社
東京都中央区日本橋本町4−3−8
担当
TEL(03)3270-2701
FAX(03)3270-2720
緊急連絡 同 上
改訂 平成26年3月11日
SDS整理番号 13087350
製品等のコード : 1308-7350、1308-7389、1308-73G9
製品等の名称 : 二酸化マンガン,粒状
推奨用途 : 試薬(過酸化水素水と混合し酸素ガス発生用など)
参考:その他の用途(当該製品規格に限定されない一般的用途。規格により用途は相違。)
触媒、乾電池、ガラス工業用、特殊合金用、酸化剤、フェライト・マッチ原料、
医薬原料、半導体製造用 など
O
2.危険有害性の要約
Mn
O
GHS分類
物理化学的危険性
可燃性固体 : 区分外
自然発火性固体 : 区分外
自己発熱性化学品 : 区分外
水反応可燃性化学品 : 区分外
健康に対する有害性
特定標的臓器・全身毒性
(単回ばく露) : 区分1(呼吸器)
特定標的臓器・全身毒性
(反復ばく露) : 区分1(神経系、呼吸器、心血管系)
注意喚起語: 危険
危険有害性情報
呼吸器の障害
長期又は反復ばく露による神経系、呼吸器、心血管系の障害
注意書き
【安全対策】
すべての安全注意を読み理解するまで取扱わないこと。
粉じん、ヒュームを吸入しないこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
【救急措置】
眼に入った場合:水で15分以上注意深く洗うこと。コンタクトレンズを容易に外せる場合
には外して洗うこと。
皮膚又は毛髪に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。
汚染された保護衣を再使用する場合には洗濯すること。
気分が悪い時、身体に異常がある時は医師の手当て、診断を受けること。
【保管】
直射日光を避け、容器を密閉して冷暗所に保管すること。
【廃棄】
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に業務を委託すること。
(注)物理化学的危険性、健康に対する有害性、環境に対する有害性に関し、上記以外の項目は、
現時点で「分類対象外」、「分類できない」又は「区分外」である。
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3.組成、成分情報
単一製品・混合物の区別 : 単一製品
化学名 : 二酸化マンガン,粒状
(別名)酸化マンガン(IV)、マンガン(IV)ジオキシド、
ピロルサイト、パイロルサイト、過酸化マンガン
(英名)Manganese(Ⅳ) oxide, shot、
Manganese dioxide、Pyrolusite、
Manganese dioxide(EINECS名称)、
Manganese oxide (MnO2) (TSCA名称)
成分及び含有量 : MnO2、 65.0%以上
マンガン(Mn)含量=65.0×54.938049/86.94=41.1%
化学式及び構造式 : MnO2、 構造式は上図参照(1ページ目)。
分子量 : 86.94
官報公示整理番号 化審法 : (1)-475
安衛法 : 公表化学物質(化審法番号を準用)
CAS No. : 1313-13-9 EC No. : 215-202-6
危険有害成分 : 二酸化マンガン
・労働安全衛生法 通知対象物 政令番号 550
特化則
特定化学物質第2類物質
作業環境測定基準、作業環境評価基準
・化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)1-412(Mn:41%)
4.応急措置
吸入した場合
: 直ちに、被災者を新鮮な空気のある場所に移す。
被災者を毛布等でおおい、呼吸しやすい姿勢で安静にする。
気分が悪い時は、医師の治療を受けること。
皮膚に付着した場合
: 直ちに、汚染された衣類、靴などを脱ぐ。
皮膚を速やかに多量の水と石鹸で洗う。
医師の診断、治療を受ける。
皮膚刺激、発疹が生じた時、気分が悪い時は医師の手当てを受ける。
汚染された作業衣は作業場から出さないこと。
汚染された衣類を再使用する前に洗濯する。
目に入った場合
: 直ちに、流水で15分以上注意深く洗う。次に、コンタクトレンズを
着用していて容易に外せる場合には外して洗うこと。洗浄を続ける。
まぶたを親指と人さし指で拡げ眼を全方向に動かし、眼球、まぶたの
隅々まで水がよく行き渡るように洗浄する。
眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、治療を受ける。
飲み込んだ場合
: 直ちに医師に連絡する。
速やかに、口をすすぎ、うがいをする。
大量の水を飲ませ、指を喉に差し込んで吐かせる。
意識がない時は、何も与えない。
けいれんや意識混濁がある時又は意識がもうろうとしている時には吐か
せてはいけない(窒息させたり、吐いた物が気管に入って肺炎になるこ
とがあるため)。嘔吐が自然に生じた時は、気管への吸入が起きないよう、
頭を尻より下
に身体を傾斜させ、肺への還流を防ぐ。
保温に努め、速やかに医師の診断、治療を受ける。
予想される急性症状及び遅発性症状:
吸入 :気道刺激、咳、息切れ、肺炎。 症状は、遅れて現れることがある。
皮膚 :発赤
眼 :発赤、痛み
経口摂取:腹痛、吐き気
5.火災時の措置
消火剤
: 大量の散水、水噴霧。
使ってはならない消火剤: 粉末消火剤、泡消火剤
特有の危険有害性 : 不燃性だが、他の物質の燃焼を助長する。
高温に加熱されると分解し、燃焼を加速する。
火災によって刺激性、腐食性又は毒性のヒューム・ガスを
発生するおそれがある。
発火のおそれがあるため、おがくず等の可燃性吸収剤に接触、吸収
させてはならない。
特有の消火方法
: 危険でなければ火災区域から容器を移動する。
移動不可能な場合、容器及び周囲に散水して冷却する。
消火後も、大量の水を用いて十分に容器を冷却する。
火災発生場所の周辺に関係者以外の立入りを禁止する。
消火を行う者の保護 : 有毒ガス等の接触を避けるため、消火作業の際は風上から行い、
空気呼吸器、化学用保護衣を着用する。
6.漏出時の措置
人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置
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: 直ちに、全ての方向に適切な距離を漏洩区域として隔離する。
関係者以外の立入りを禁止する。
適切な防護衣を着けていないときは破損した容器あるいは漏洩物に
触れてはいけない。
漏洩物に触れたり、その中を歩いたりしない。
風上に留まる。
低地から離れる。
立ち入る前に、密閉された場所を換気する。
環境に対する注意事項
: 河川等に排出され、環境へ影響を起こさないように注意する。
回収、中和
: 漏洩物は清潔な帯電防止工具を用いて集め、密閉可能な容器に
回収し、後で廃棄処理する。
おがくず等の可燃性吸収剤に接触、吸収させてはならない。
封じ込め及び浄化の方法・機材
: 危険でなければ漏れを止める。
二次災害の防止策 : 排水溝、下水溝、地下室あるいは閉鎖場所への流入を防ぐ。
近くに裸源、発火源があれば、速やかに取除く。
プラスチックシートで覆いをし、散乱を防ぐ。
7.取扱い及び保管上の注意
取扱い
技術的対策
:本製品を取扱う場合、必ず保護具を着用する。
粉じんの発生を防止する。粉塵の堆積を防ぐ。
局所排気・全体換気:換気装置を設置し、局所排気又は全体換気を行なう。
安全取扱い注意事項:接触、吸入又は飲み込まないこと。
空気中の濃度をばく露限度以下に保つために排気用の換気を行うこと。
取扱い後はよく手を洗うこと。
この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしないこと。
接触回避
: 湿気、水、高温体との接触を避ける。
保管
技術的対策
: 保管場所は、製品が汚染されないよう清潔にする。
保管場所は、採光と換気装置を設置する。
混触危険物質
: 酸化剤、還元性物質、強酸、可燃性物質、アルミニウム
保管条件
: 熱、火花、裸火のような着火源から離して保管すること。−禁煙。
混触危険物質から離して保管すること。
容器を密閉して換気の良い冷所で保管すること。
施錠して保管すること。
容器包装材料
: ポリエチレン、ポリプロピレン、ガラスなど
8.ばく露防止及び保護措置
管理濃度
: 0.2mg/m3 (Mnとして)
許容濃度(ばく露限界値、生物学的ばく露指標):
日本産衛学会(2010年版) 0.3mg/m3 (吸入性粉じん・Mnとして)
ACGIH(2010年版) TLV-TWA 0.2mg/m3 (Mnとして)
設備対策
: この物質を貯蔵ないし取扱う作業場には洗眼器と安全シャワーを
設置する。
粉じん、蒸気、ガスなどが発生する場合、換気装置を設置する。
保護具
呼吸器の保護具
: 呼吸器保護具(防じんマスク)を着用する。
手の保護具
: 保護手袋(塩化ビニル製、ニトリル製など)を着用する。
眼の保護具
: 保護眼鏡(普通眼鏡型、側板付き普通眼鏡型、ゴーグル型)を着用
する。
皮膚及び身体の保護具: 長袖作業衣を着用する。
必要に応じて保護面、保護長靴を着用する。
衛生対策
: この製品を使用する時に、飲食又は喫煙をしない。
取扱い後はよく手を洗う。
保護具は保護具点検表により定期的に点検する。
9.物理的及び化学的性質
物理的状態、形状、色など : 黒色の粒状
臭い
: 無臭
pH
: データなし
融点 : 535℃(分解する。酸化マンガン(Ⅲ)と酸素ガスを生成。)
沸点 : 分解
引火点
: データなし
爆発範囲
: データなし
蒸気圧
: データなし
蒸気密度(空気 = 1) : データなし
密度 : 5.0g/cm3
溶解度
: 水に溶けない。
エタノール、ジエチルエーテル、ヘキサン等の有機溶剤に不溶。
塩酸に溶ける(塩素ガスを発生)。
オクタノール/水分配係数 : データなし
自然発火温度
: データなし
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分解温度
粘度
: 535℃
: データなし
GHS分類
可燃性固体 : 本品は不燃性(ICSC, 2003)であることから、区分外とした。 自然発火性固体 : 本品は不燃性(ICSC, 2003)であることから、区分外とした。
自己発熱性化学品 : 本品は不燃性(ICSC, 2003)であることから、区分外とした。
水反応可燃性化学品 : 水に対して安定(水に不溶、ICSC(2003))であると考えられる
ので、区分外とした。
酸化性固体 : 酸素を含む無機化合物であり、ICSC(2003)では他の物質の燃焼
を助長するとしているが、データがなく分類できないとした。
10.安定性及び反応性
安定性
: 通常の取扱条件下において安定である。
本品は、強力な酸化剤である。
危険有害反応可能性 : 塩酸に溶け塩素を発生する。
110℃で硫酸に溶かすと酸素を発生する。
535℃以上に加熱すると分解して、酸化マンガン(Ⅲ)、酸素を生じ
火災の危険性を増大させる。
アルミニウムと加熱すると激しいテルミット反応を起す。
酸化剤(過酸化水素、過酸化ナトリウム、過硫酸及びその塩、
過塩素酸アルミニウムなど)と激しく反応する(酸素ガスの発生)。
還元性物質(硫化水素など)と激しく反応する。
避けるべき条件
: 熱、日光
混触危険物質
: 酸化剤、還元性物質、強酸、可燃性物質、アルミニウム
危険有害な分解生成物: 加熱すると、刺激性・腐食性・毒性のガス・ヒュームが生成する。
11.有害性情報
急性毒性
: 経口 ラットを用いた経口投与試験のLD50= 11710mg/kgに基づき、
区分外とした。
経皮 データなし
吸入(ガス) GHSの定義による固体であるため、ガスでの吸入は想定されず
分類対象外とした。
吸入(蒸気) データなし
吸入(ミスト) データなし
皮膚腐食性・刺激性:ヒト疫学に、「slightly irritating (わずかな刺激性)を示した」とあり
刺激性を有すると考えられるが、詳細が不明であるため、
分類できないとした。
眼に対する重篤な損傷・刺激性
: ヒト疫学に、「irritating(刺激性)を示した」 とあり、刺激性を有する
と考えられるが、詳細が不明であるため、分類できないとした。
呼吸器感作性又は皮膚感作性
: 呼吸器感作性:データなし
皮膚感作性
: ヒト疫学事例の記述に感作性を示唆するものがあるが、CICADでは
結論付けていないため、分類できないとした。
生殖細胞変異原性 : データなし
発がん性
: 毒性情報はあるが 既存分類がないため、専門家の判断に従い、
分類できないとした。
生殖毒性
: データなし
特定標的臓器・全身毒性
(単回ばく露): 「マンガン粉じん(特にMnO2とMn3O4)の急激なばく露は肺の炎症反応
生じさせ時間の経過とともに肺機能障害を誘導する。肺への毒性は
気管支炎等の感染性を上昇させ、結果としてマンガン肺炎を発症させる」
との記載があることから、標的臓器は呼吸器と考えられる。
以上より、分類は、区分1(呼吸器)とした。
呼吸器の障害
特定標的臓器・全身毒性
(反復ばく露): ヒトについては、「肺炎との診断が増加」、「患者は仮面様の風貌、
瞬目反射の減少、小字症、不正確腕運動、右腕振戦、右側端歯車様
硬直を示した」、「患者は精神病学的及び神経学的失調を呈した」
「目-手動作連動及び視覚反応不全」「心臓拡張期血圧低下発生の増加」
「視覚反応時間、目-手動作連動及び、手固定等の障害」 等の記述、
実験動物については、「突然運動、麻痺、神経過敏、激しい振戦、前肢の
屈折―伸長運動、欠伸及びチアノーゼ。脳皮質の萎縮」、「気管支及び
血管周囲硬化症と炎症」等の記述があることから、呼吸器、神経系、
心血管系が標的臓器と考えられた。
なお、実験動物に対する影響は、区分1に相当するガイダンス値の範囲で
見られた。以上より、分類は、区分1(呼吸器、神経系、心血管系)とした。
長期又は反復ばく露による呼吸器、神経系、心血管系の障害
吸引性呼吸器有害性: データなし
12.環境影響情報
水生環境急性有害性: データがないため分類できない。
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水に不溶のため、水中、土壌中に拡散しずらいと推測される。
水生環境慢性有害性: データがないため分類できない。
オゾン層への有害性: 本品はモントリオール議定書の附属書にリストアップされていない
ため、分類できないとした。
13.廃棄上の注意
残余廃棄物
: 関連法規ならびに地方自治体の基準に従って廃棄する。
都道府県知事などの許可(収集運搬業許可、処分業許可)を受けた
産業廃棄物処理業者に、産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交付
して廃棄物処理を委託する。
廃棄物の処理を依託する場合、処理業者等に危険性、有害性を
充分告知の上処理を委託する。
本製品を含む廃液及び洗浄排水を直接河川等に排出することは
避ける。
(A)固化隔離法
そのまま、セメントで固化して溶出量が判定基準以下であることを
確認して埋立処分する。
(B)還元焙焼法
多量の場合は、還元焙焼法により金属マンガンとして回収する。
汚染容器及び包装
: 容器は清浄にしてリサイクルするか、関連法規ならびに地方自治体の
基準に従って適切な処分を行う。
空容器を廃棄する場合は、内容物を完全に除去すること。
14.輸送上の注意
国内規制(適用法令)
陸上規制 :
海上規制 :
航空規制 :
国連番号 :
国連分類 :
品 名 :
海洋汚染物質 :
特別の安全対策
:
特段の規制なし(非危険物)
特段の規制なし(非危険物)
特段の規制なし(非危険物)
非該当
非該当
非該当
非該当
輸送に際しては、直射日光を避け、容器の破損、腐食、漏れのない
ように積み込み、荷崩れの防止を確実に行う。
食品や飼料と一緒に輸送してはならない。
重量物を上積みしない。
移送時にイエローカードの保持が必要。
15.適用法令
労働安全衛生法
: 名称等を通知すべき有害物
(政令番号 第550号「マンガン及びその無機化合物」)
(法第57条の2、施行令第18条の2別表第9)
特定化学物質第2類物質
(特定化学物質障害予防規則第2条第1項第2,5号)
作業環境測定基準、作業環境評価基準
化学物質排出把握管理促進法(PRTR):平成21年10月1日改正PRTR法施行後、
・種 別 第1種指定化学物質
・政令番号 「第412号」
・物質名称 「マンガン及びその化合物」
(改正前PRTR法:第1種、第311号) 毒物及び劇物取締法
: 非該当
消防法
: 非該当
船舶安全法
: 非該当
航空法
: 非該当
海洋汚染防止法
: 非該当
大気汚染防止法
: 有害大気汚染物質/優先取組(中環審第9次答申の225)
「マンガン及びその化合物」
輸出貿易管理令 : 別表第1の16項(キャッチオール規制) 第28類 無機化学品
HSコード(輸出統計品目番号、2014年1月版):2820.10-000
「二酸化マンガン」
16.その他の情報
(注)本品を試験研究用以外には使用しないで下さい。
参考文献 :
化学物質管理促進法PRTR・MSDS対象物質全データ 化学工業日報社
労働安全衛生法MSDS対象物質全データ 化学工業日報社(2007)
化学物質の危険・有害便覧 中央労働災害防止協会編
化学大辞典 共同出版
安衛法化学物質 化学工業日報社
産業中毒便覧(増補版) 医歯薬出版
化学物質安全性データブック オーム社
公害と毒・危険物(総論編、無機編、有機編) 三共出版
5/6 ページ No. 13087350
化学物質の危険・有害性便覧 労働省安全衛生部監修
Registry of Toxic Effects of Chemical Substances NIOSH CD-ROM
GHS分類結果データベース nite (独立行政法人 製品評価技術基盤機構) HP
GHSモデルMSDS情報 中央労働災害防止協会 安全衛生情報センター HP このデータは作成の時点においての知見によるものですが、必ずしも十分では
ありませんし、何ら保証をなすものではありませんので、取扱いには十分注意 して下さい。
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