原子炉構造材の監視試験方法の技術評価に関する

資料2-3
原子炉構造材の監視試験方法の技術評価に関する検討チーム
第2回会合での日本電気協会への説明依頼事項
説明依頼事項1
第1回検討チーム議論に関する質問
(1)監視試験片データについて
① 標準材の監視試験データ及び試験炉照射データのそれぞれについて、ΔRT NDT 実測
値とΔRT NDT 計算値を図示(参考:資料1-4の P20 及び P21 右図)してください。
標準材の監視試験データについて、プラントごとに、照射量とΔRT NDT を図示(参
考:資料1-4の P22 等)してください。また、試験炉照射データについて、照射
量とΔRT NDT を図示してください。
② 2013 年追補版の予測式の係数の最適化で追加したデータの試験片について、体積
率平方根 の測定 結果と 予測式ベ ースの 値の図 、体積率 平方根 の測定 結果とΔ RT NDT
の図(参考:資料1-4の P5)の両者で示してください。
③ PWRプラントにおける実機の照射量と今後のデータ拡充の見通しについて説明
してください。また、高照射量の監視試験片のデータが今後増えていくことで、予
測から外れるデータが取得される可能性がありますが、その場合の対応について説
明してください。
(2)フィッティング及び妥当性について
① 今回の改訂において監視試験と加速試験のデータセットに対してフィッティング
が適切に行われていることをどのように確認しているか説明してください。フルエ
ンス、フラックス、照射温度、Cu量、Ni量という 5 つのインプットに対する参
照温度移行量という数値が公開された報告書がないので、第三者によるフィッティ
ングパラメータの検証ができないのではないでしょうか。
② 引用文献の「原子炉圧力容器鋼の照射脆化予測法の改良-高照射監視試験データ
の予測の改善-」電力中央研究所報告 Q12007 の付録 A 脆化予測法の数式モデルの
記載と、そのプログラムである電力中央研究所報告 Q06019 の付録図 3 のソースコ
ードに、添付のような差異がありますが、ソースコードのモデルが正しいという理
解で宜しいでしょうか。またその場合のモデルの違いの説明を、計算結果への影響
を含めて説明してください。
③ 日本電気協会の検討会、分科会及び原子力規格委員会で、脆化予測法の妥当性を、
どのようにチェックしたか説明してください。
④ 2013 年追補版では係数の最適化のみを行い、予測式のモデルは変更していません。
資料1-3の P11 で、世界の脆化予測法開発動向を調査していますが、予測法に反
映すべき最新知見は特段ないということでしょうか。
(3)Mc 補正について
① Mc が大きなマイナスとなるプラントについて、照射量とΔRT NDT 計算値、ΔRT NDT
計算値(Mc 補正あり)、ΔRT NDT 予測値を図(参考:資料1-3の P27)で示し、Mc
補正について説明してください。ΔRT NDT 計算値(Mc 補正あり)の値が負の場合に
1
0 とする理由を説明してください。
説明依頼事項2
2013 年追補版の変更点に関する質問
(1)全ての原子力発電所の号機ごとの脆化予測曲線(母材と溶接部、以下同じ)
(文献 [1] 、
図 51 参照)を提示し、号機固有の特性がないか等、傾向を説明してください。図は
Mc 補正ありと Mc 補正なしの両者とし、2013 年追補予測式と 2007 年予測式も記載く
ださい。
[1]電力中央研究所研究報告:Q12007 原子炉圧力容器鋼の照射脆化予測法の
改良-高照射監視試験データの予測の改善(2)2010 年追補版技術評価では Cu の含有量が 0.16%を超える材料に対して「評価期間に
おける RT NDT 調整値が JEAC4201-2004 の関連温度移行量の予測による RT NDT 調整値を
下回る場合、評価に用いる RT NDT 調整値は、JEAC4201-2004 の関連温度移行量の予測
により得られる RT NDT 調整値とすることとする。」との条件を付しました。2013 年追
補版と JEAC4201-2004 と比較した場合、Cu の含有量が 0.16%を超える材料に対する
RT NDT 調整値が 2013 年追補版の予測はどのように変化したか説明して下さい。
(3)関連温度の測定誤差(各号機ごとの照射前及び監視試験データにより生じるシャル
ピー遷移温度の統計的なばらつき)の影響についてどのように考慮されているのか説
明してください。
(4)米国 Regulatory Guide 1.99 Rev.2 の方法及び ASTM E900-02 の方法を用いて、2013
年追補版の予測性を説明して下さい。
(5)解説図-SA-2120-2 国内脆化予測法[Rev.2]によるΔRT NDT 計算値とΔRT NDT 実測値の比
較(国内材のデータ)のデータを使用して、ΔRT NDT 計算値を横軸に、ΔRT NDT 計算値
―ΔRT NDT 実測値を縦軸にとり、ΔRT NDT 計算値=ΔRT NDT 実測値を回帰直線とした場合
の回帰直線自体についての推論(信頼区間)を、統計学手法を用いて評価した結果
を提示してください。(信頼区間は鼓のような双曲線で表される。)なお、信頼区間
の図は、2σと3σの曲線を上書きしたものとしてください。
また、解説図-SA-2120-2 に示すデータの分布が正規分布とみなしてよいか確認す
るために、横軸をΔRT NDT 計算値―ΔRT NDT 実測値としたヒストグラムを提示ください。
参考文献:数理統計学・データ解析の方法、竹内啓著、東洋経済
第 29 章
回帰分析(Ⅰ)
(6)解説図-SA-2120-2 国内脆化予測法[Rev.2]によるΔRT NDT 計算値とΔRT NDT 実測値の比
較(国内材のデータ)のデータを使用して、中性子照射量を横軸に、ΔRT NDT 計算値
-ΔRT NDT 実測値を縦軸にとった散布図(電力中央研究所研究報告:Q12007 原子炉圧
力容器鋼の照射脆化予測法の改良-高照射監視試験データの予測の改善-、図 50(a)
参照)について回帰直線と回帰直線自体についての推論(信頼区間)を、統計学手
法を用いて評価した結果を提示してください。
(信頼区間は鼓のような双曲線で表さ
2
れる。)なお、信頼区間の図は、2σ と 3σ の曲線を上書きしたものとしてください。
(7)資料1-5の説明依頼事項3(1)に対する回答における、溶質原子クラスターの
体積率と遷移温度上昇の相関図(25 頁の図 22)の各データについて、出典となった
個別プラントごとの最新 Mc 補正値を反映したΔRT NDT (Δ RT NDT 実測値-Mc)とした
場合の図を提示ください。
(8)資料1-5における質問1.
(6)米国監視試験データについて、残差の標準偏差と
平均値を Mc 補正ありとなしについて提示して下さい。
(9)資料1-5の図 1(5)-3(c)と(d)について、照射量の範囲を以下のとおり変更したプ
ロット及び標準偏差と平均値を提示して下さい。
図 1(5)-3(c):1~3x10 19 n/cm 2 →
図 1(5)-3(d):>3x10 19 n/cm 2 →
1~5x10 19 n/cm 2
>5x10 19 n/cm 2
(10)国内監視試験データにおける銅含有量とΔRT NDT 計算値-ΔRT NDT 実測値の関係につ
いて図を提示して下さい。
(11)米国監視試験データにおける銅、燐及びマンガン含有量とΔRT NDT 計算値-ΔRT NDT
実測値の関係について図を提示して下さい。
以上
3
(添付)
Microstructural evolution:Codeの数式化
ind
照射誘起
溶質原子クラスター
C
C
SC
t
enh
照射促進
C SC
2


2


F





C
t
5
6
Ni
t
t
(2-1)
( 4 
   C MD [i  1]  t r )
2
2
mat
Ft (288)  5   6  0.6 
  3  CCu   1  DCu   2  C MD
SC



0
 avail

1   7  C Ni

  8   CCu  DCu 
1.0   7  0.6 

2
MDが新たに形成する量
MDが緩和時
間trで??に
なる量?
マトリックス損傷
2
C ind
Ft 2   5   6  C Ni 
C MD
SC
 4 



2
t
t
Ft (288) 2  5   6  0.6 
(2-2)
固溶Cu濃度
mat
enh
CCu
C Sc
 v SC 
 vSC  C SC
t
t

avail
v SC   2  CCu
 DCu

2
 tr
(2-4)
avail
vSC  1  CCu
 DCu  t r
0
  mat
sol
CCu  CCu
Cuの過飽和濃度
avail
CCu
(2-5)
mat
sol
CCu
 CCu
mat
CCu

sol
CCu
(2-3)
t r  1 /(5  10 11 ) s
(2-6)
Cuの照射下拡散係数
thermal
irrad
thermal
DCu  DCu
 DCu
 DCu
   
(2-7)
付録図3の計算コードでは赤丸のよう
になっているのではないか?