Oracleホワイト・ペーパー 2013年9月 世界最速かつ最大容量のテープ・ドライブ によるストレージ・コストの削減 世界最速かつ最大容量のテープ・ドライブによるストレージ・コストの削減 概要 ............................................................................. 1 はじめに ......................................................................... 1 これまでにない容量とパフォーマンス ............................................... 3 テープ・ストレージのコストの削減 ................................................. 4 統合による運用コストの最小化 ..................................................... 5 効率性の向上に伴う信頼性の向上 ................................................... 6 結論 ............................................................................. 7 世界最速かつ最大容量のテープ・ドライブによるストレージ・コストの削減 概要 データの爆発的な増大によってストレージ・コストが急増している中で、IT組織は、より費用対効 果の高いアーカイブ・ソリューションとバックアップ・ソリューションを探しています。オラクル のStorageTekテープ製品ファミリーは、テクノロジーの面で業界をリードする製品としての地位を 長年にわたり維持しています。現在では、StorageTek T10000Dテープ・ドライブが製品ファミリー に含まれています。これまでにない容量とスループットを備えたStorageTek T10000Dテープ・ドラ イブにより、ストレージ管理者は、既存の環境を統合することで、テープ・カートリッジ、テープ・ ドライブ、テープ・ライブラリを削減して簡素化し、コストを削減できます。 はじめに 今日の爆発的なデータの増大に対処するために、多くのIT組織は、階層型ストレージによるアプロー チを使用することで、各種ストレージ・メディアにかかるコストとアプリケーションのパフォーマ ンス要件とのバランスを取っています。現在でも、テープ・ソリューションは、使用頻度が低いデー タの長期保管用コピーを維持し、大規模データソースをバックアップするためのもっとも費用対効 果が高い手法です。アプリケーションで生成および使用されるデータが増大しているため、適切な 時間枠でハード・ディスク・ドライブをテープにバックアップすることは困難になりつつあります。 したがって、テープ・ドライブのパフォーマンスは、割り当てられた時間枠内でバックアップを完 了する上で、極めて重要な要素となってきています。 同様に、データソースが増大するにつれて、ハードディスクからニアライン・ストレージ・リポジ トリ(テープ・ライブラリなど)に移行またはアーカイブされるデータも増加しています。ディス ク・ツー・ディスクのバックアップ・ソリューションはある状況においては有効ですが、容量の制 約が大きく、一般的には数百テラバイト(TB)単位しか格納できません。一方、テープ・ライブラ リでは、これよりも数桁大きい単位のデータを格納できます。さらに、テープ・ライブラリの容量 は、ストレージ要件とアーカイブ要件に合わせて拡張できます。今日のIT管理者は、データセンター において必要な床面積を最小限に抑えながら、アプリケーションが利用する膨大な量のアーカイ ブ・データを保持できる、テープ・ソリューションを必要としています。 1 世界最速かつ最大容量のテープ・ドライブによるストレージ・コストの削減 また、テープに格納される膨大なデータの管理は、大企業にとって大きな課題となる可能性があり ます。特にこれが当てはまるのは、ハード・ディスク・ストレージがほぼ完全に使用されているた めに、古いデータを頻繁にアーカイブして新しいデータの格納領域を確保する必要がある場合です。 このような環境では、データ管理がより複雑になって時間もかかるようになり、アーカイブされる データ量が増えるため、管理するテープの数も増大します。IT管理者は、複雑さを軽減し、データ 管理のプロセスを合理化して効率向上を促進するために役立つテープ・ソリューションを必要とし ています。 オラクルは、StorageTek T10000Dテープ・ドライブの発売により水準を再び引き上げ、世界最大容 量のテープ・ドライブと、単一のテープ・ライブラリで6.8エクサバイト(6,80万TB)のストレージ 容量を提供する世界初のテープ・ソリューションを実現しました。 2 世界最速かつ最大容量のテープ・ドライブによるストレージ・コストの削減 これまでにない容量とパフォーマンス オラクルのStorageTek T10000Dテープ・ドライブは、第4世代のStorageTek T10000エンタープライ ズ・テープ・ドライブ・ファミリーです。StorageTek T10000テープ・ドライブは、もっとも要求の 厳しいオープン・システムおよびメインフレーム・データセンターの要件にも対応できる大容量、 高スループット、およびエンタープライズレベルの信頼性で知られています。 StorageTek T10000Dテープ・ドライブは、カートリッジあたり最大8.5TBのネイティブ容量と252MB/ 秒のネイティブ・データ速度を誇るため、LTO-6と比較してカートリッジあたり3倍以上のデータを 格納し、50%以上速くデータを取得できます。圧縮した場合は、IBM TS1140と比較してデータ速度が 20%以上速くなることに加えて、カートリッジあたり2倍以上のデータを格納できます。 StorageTek T10000Dテープ・ドライブには、3世代前までのStorageTek T10000テープ・ドライブす べてに対する下位読取り互換性があり、以前の世代のStorageTek T10000テープ・ドライブと同じメ ディアで最大8.5TB記録できます。そのため、お客様は新しいメディアに投資することなく、容量を 55%追加できます。 図1:StorageTek T10000Dテープ・ドライブと他のテープ・ドライブとの容量の比較 3 世界最速かつ最大容量のテープ・ドライブによるストレージ・コストの削減 図2:StorageTek T10000Dテープ・ドライブと他のテープ・ドライブとのパフォーマンスの比較12 StorageTek T10000Dテープ・ドライブには、業界をリードする容量とパフォーマンスの他に、16Gb のファイバ・チャネルと10Gbのファイバ・チャネル・オーバー・イーサネット(FCoE)インタフェー ス・オプションを提供する世界初のテープ・ドライブという特徴があり、次世代の集約型データセ ンターに最適です。 StorageTek T10000Dテープ・ドライブは、StorageTek T10000Cの企業で実証されたアーキテクチャ を引き継いで、世界中のもっとも要求の厳しいデータセンターで求められる24時間365日の運用に対 応できるようにオラクルのエンジニアによって設計されました。オラクルのStorageTek SL8500モ ジュラー・ライブラリ・システムおよびStorageTek SL3000モジュラー・ライブラリ・システムと互 換性があるため、オラクルのテープ自動化製品に対する既存の投資が保護されます。最大限のデー タ・セキュリティが実現されるように、StorageTek T10000Dテープ・ドライブには、ドライブ暗号 化機能とライトワンス(WORM)テクノロジーが搭載されています。 テープ・ストレージのコストの削減 StorageTek T10000Dテープ・ドライブのこれまでにない容量とパフォーマンスにより、同じジョブ の実行で必要になるカートリッジ、テープ・ドライブ、テープ・ライブラリの数が抑えられます。 メディアおよび機器が少なくなると、総コストとテープ・ストレージの機器専有面積も抑えられま す。多くの読者が驚く点は、StorageTek T10000Dテープ・ドライブ・ソリューションの総コストが、 他のエンタープライズ・テープ・ドライブ・ソリューションはもちろん、LTO-6ソリューションより も低いことです。StorageTek T10000Dテープ・ドライブにより、オラクルは、エンタープライズク ラスの容量、パフォーマンス、および信頼性を提供するテープ・ソリューションが、LTOと比較して 実際にコストを削減し、さらにデータセンターでの設置面積を大幅に縮小できることを再度証明し ました。 -------------------------------------------------1 2 『IBM System Storage TS1140 Tape Drive Performance Whitepaper』(2011年6月) 『IBM System Storage LTO Ultrium 6 Tape Drive Performance White Paper』(2012年9月) 4 世界最速かつ最大容量のテープ・ドライブによるストレージ・コストの削減 図3では、StorageTek T10000Dテープ・ドライブ・ソリューションのコストと機器専有面積における アドバンテージを、競合するエンタープライズおよびミッドレンジのソリューションと比較して示 しています。より高速なパフォーマンスにより、2TB/時のパフォーマンスの実現に必要なStorageTek T10000Dテープ・ドライブは、LTO-6と比較して半分で済みます。最大8.5TBの容量は、1PBのデータ を格納するのにStorageTek T10000Dテープ・ドライブで必要なカートリッジとライブラリのスロッ トが、LTO-6と比較して3分の1以下で済むことを意味します。 図3:LTO-6と比較した、2TB/時で1PBを格納する場合にStorageTek T10000Dテープ・ドライブ・ソリューションでコストおよび設置面積が削減されることを示す図3 統合による運用コストの最小化 データの爆発的な増加が続くと、データの管理に利用できるリソースが不足してしまいます。デー タセンターの管理者は、1年間に30~50%増加するデータを、同じ(または少ない)従業員数と支出 (設備投資と運用コストの両方)で管理することが必要になる場合がよくあります。オラクルは、 StorageTek T10000Dテープ・ドライブを、スケーラビリティの最大化、管理の簡素化、および最高 価値の実現を目的として設計しました。 図4に示すとおり、8.5TB容量と252MB/秒のネイティブ・スループットを備えたStorageTek T10000D テープ・ドライブを使用して、LTOテープ・ストレージ環境の大規模な統合が可能になります。 -------------------------------------------------3 1対1の圧縮比率を前提としています。床面積の計算には、サービス領域が含まれています。 5 世界最速かつ最大容量のテープ・ドライブによるストレージ・コストの削減 図4:LTO-4ユーザーが、テープ・カートリッジを10分の1以下、テープ・ドライブを5分の2に削減できるメリットが得られることを示す図 IT組織でStorageTek T10000Dテープ・ドライブを導入すると、管理対象のカートリッジ、テープ・ ドライブ、ライブラリを削減して、データセンターのリソースの制約を緩和できます。カートリッ ジが削減されると、オフサイトのテープ・ストレージのコストも比例して削減されます。 効率性の向上に伴う信頼性の向上 通常の圧縮比率を2.5対1と仮定すると、StorageTek T10000Dテープ・ドライブでは、1つのカートリッ ジで最大21.25TBのユーザー・データを格納できます。それに対し、LTO-6テープ・ドライブでは、同 量の圧縮データをテープに記録するには4つのカートリッジが必要になります。図5では、この量のデー タを記録する場合の実行時間とロード/アンロードのサイクルにおける、StorageTek T10000Dテープ・ ドライブとLTO-6の違いについて示します。StorageTek T10000Dテープ・ドライブでは、実行時間が5 時間短縮されて、カートリッジのロードとアンロードの回数が4分の1になります。このような優れた 効率性により、ドライブの摩耗が抑えられ、信頼性が向上し、手動操作の必要性が減少します。 図5:StorageTek T10000Dテープ・ドライブによる実行時間の短縮とカートリッジのロードとアンロードの回数の低下が、ドライブの摩耗の緩和につながることを示す図4 -------------------------------------------------4 実行時間には、ロードとアンロードに必要な追加時間は含まれていません。 6 世界最速かつ最大容量のテープ・ドライブによるストレージ・コストの削減 結論 こ れ ま で に な い 8.5TB の 容 量 と 最 大 800MB/ 秒 の 圧 縮 時 ス ル ー プ ッ ト を 提 供 す る オ ラ ク ル の StorageTek T10000Dテープ・ドライブを導入することで、お客様は容易に大規模なストレージ統合 を実施できます。 世界最高の容量は、テープ・カートリッジの削減、テープ・ライブラリの小型化、機器専有面積 の縮小によりコストを削減できることを意味します。 世界最高のスループットは、テープ・ドライブの削減、バックアップ時間の短縮、ドライブの摩 耗の緩和によりコストを削減できることを意味します。 これらの特長のそれぞれが、データが急増しているにもかかわらずIT管理リソースに制約がある環 境においては達成が困難であることが多い、総所有コストの削減に貢献します。IT組織では、バッ クアップとアーカイブのニーズを満たすためのテープ・ドライブを選択する前に、エンタープライ ズクラスのStorageTek T10000Dテープ・ドライブへの投資によってどの程度コストを削減できるか について検討することが望ましいと言えます。 7 世界最速かつ最大容量のテープ・ドライブ Copyright © 2013, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.本文書は情報提供のみを目的として提供されており、ここに記載される内容は予 によるストレージ・コストの削減 告なく変更されることがあります。本文書は一切間違いがないことを保証するものではなく、さらに、口述による明示または法律による黙示を 2013年9月 問わず、特定の目的に対する商品性もしくは適合性についての黙示的な保証を含み、いかなる他の保証や条件も提供するものではありません。 オラクル社は本文書に関するいかなる法的責任も明確に否認し、本文書によって直接的または間接的に確立される契約義務はないものとします。 Oracle Corporation 本文書はオラクル社の書面による許可を前もって得ることなく、いかなる目的のためにも、電子または印刷を含むいかなる形式や手段によって World Headquarters も再作成または送信することはできません。 500 Oracle Parkway Redwood Shores, CA 94065 OracleおよびJavaはOracleおよびその子会社、関連会社の登録商標です。その他の名称はそれぞれの会社の商標です。 U.S.A. AMD、Opteron、AMDロゴおよびAMD Opteronロゴは、Advanced Micro Devicesの商標または登録商標です。IntelおよびIntel XeonはIntel Corporationの商標または登録商標です。すべてのSPARC商標はライセンスに基づいて使用されるSPARC International, Inc.の商標または登録商 標です。UNIXはX/Open Company, Ltd.によってライセンス提供された登録商標です。0913
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