参照触媒 Ag / CeO2 による PM 燃焼触媒特性と混合状態のキャラクタリゼ－ション （九大総理工）○竹原理彩、西堀麻衣子、寺岡靖剛 参照触媒 Ag / CeO2 を用いて、スパチュラ混合によるルースコンタクトでの PM 燃焼挙動を比較した。 結果、乳鉢の大きさなどの条件を一定にすれば作業者の影響を受けにくいこと、接触状態の統一化が必 要であることが分かった。 【実験方法】 使用機器：TG / DTA（水平型：日立ハイテクサイエンス製 TG / DTA7300） 実験条件：20%O2 / N2 合成ガス流通（100 cm3 min-1）下で、吸着水の除去を目的として 120°C、1 時間前 処理を実施した後、同温度から 10 °C min-1 で 800°C まで昇温した。 ルースコンタクト（LC） ：参照触媒 Ag / CeO2 と標準カーボンブラック（CB）を重量比 95/5 となるよう に秤量した後、乳鉢中でスパチュラを用いて 10 分間混合した。 タイトコンタクト（TC） ：LC と同重量の触媒と CB を乳棒で 10 分間混合した。 混合条件 1：標準 CB は三菱化学カーボンブラック#2600、混合サンプル量合計は 0.25 g。使用する乳鉢 の大きさは自由。実験者は学生 4 名。 混合条件 2：標準 CB は Printex V、混合サンプル量合計は 0.1053 g。使用する乳鉢を深さ 40 mm、直径 73 mm に指定。実験者は学生 5 名。 【結果と考察】 図 1 に示すように、 CB 燃焼由来の重量減少の 1%に達する温度 （混合した CB の 1%が燃焼する温度） を燃焼開始温度（Tig）として求めた。また DTG 曲線の頂点を燃焼ピーク温度 Tmax とした。条件 1 で LC （図 2 の実線）と TC（図 2 の点線）を作製し CB 燃焼を比較した結果、 LC では実験者間で Tig に最大 21oC の差が生じた。条件 2 で LC（図 3 の実線）と TC（図 3 の点線）を作製し CB 燃焼を比較した結果、LC 100% 1% o では実験者間での Tig の差が最大 6 C となり、条件 1 と比べて実験者の Tig 違いによる差が少なかった。したがって細かい実験条件を揃えること により、スパチュラ混合では作業者の影響を受けにくいことが分かっ 図 1．Tig 算出方法 た。一方で、この結果は乳鉢の大きさや形状が接触状態に影響を及ぼ すことを示しており、接触状態の統一化が必要であると考える。 Weight change / wt.% 0 実線：LC 点線：TC 黒：学生I 緑：学生Ⅱ 青：経験者Ⅰ 赤：経験者Ⅱ -1 -2 経験者 -3 学生A -4 学生B 学生C -5 学生D -6 タイトコンタクト -7 150 表 1．条件 1 での LC モード Tig、Tmax 緑 青 赤 350 450 550 Temperature / oC 650 750 図 3．条件 2 での LC モード CB 燃焼活性評 価 表 2．条件 2 での LC モード Tig、Tmax 図 2．条件 1 での CB 燃焼活性評価 黒 250 経験者 学生A 学生B 学生C 学生D Δ(Max-Min) Δ(Max-Min) Tig (℃) 390 411 408 399 21 Tig (℃) Tmax (℃) 623 619 617 613 10 Tmax (℃) TC 450 446 450 451 452 6 292 568 575 567 570 578 11 362
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