福祉先進都市東京に向けた懇談会(子供分野) 父親が変われば、社会が変わる。 ~男性WLBの推進~ NPO法人ファザーリング・ジャパン ファウンダー/代表理事 安藤 哲也 2014年10月22日 都庁第一本庁舎7階大会議室 FJファウンダ―・安藤プロフィール 安藤哲也(あんどう・てつや) 1962年生まれ。現在、17歳(女)、14歳(男)、6歳(男)の父親。 大学卒業後、出版やIT系企業で働く。 06年11月、会社員の傍ら、父親の子育て支援・自立支援事業 を展開するNPO法人ファザーリング・ジャパン(FJ)を立ち上げ代表に。 2012年には社会的養護の拡充と児童虐待の根絶をめざす、 NPO法人タイガーマスク基金を立ち上げ代表に。 地域では、保育園、学童クラブの父母会長、小学校のPTA会長 を務めるほか2003年より、パパ’s絵本プロジェクトのメンバーとして、 全国の図書館・保育園・自治体等にて、パパの出張絵本おはなし会を開催中。 著書に『パパの極意~仕事も育児も楽しむ生き方』(NHK出版)、『絵本であそぼ!』(小学 館)、翻訳絵本に『ぼくとおとうさんのテッド』(文渓堂)などがある。 主な委嘱委員・・・ 厚生労働省イクメンプロジェクト推進チーム座長/内閣府・ゼロから考え る少子化対策プロジェクトチーム/内閣府・男女共同参画推進連携会議/国土交通省観光 庁・休暇改革国民会議/東京都・次世代育成支援検討委員会/東京都・子育て応援とうきょ う会議/文部科学省・父と子の愛着形成プログラム研究委員会/厚生労働省・男性の仕事と 育児の両立意識啓発事業委員会/内閣府・少子化社会対策に関する先進的取組事例調査 研究会/内閣府・認定こども園制度の在り方に関する検討会/松戸市・男女共同参画推進 協議会/埼玉県地域家庭教育推進協議会/にっぽん子育て応援団団長/ 特定非営利活動法人 ファザーリング・ジャパン(FJ)概要 「Fathering=父親であることを楽しもう」という考えを持つ若い 世代の父親を支援。働き方の見直し(WLB)や企業の意識改革、 地域社会の再生など父親育児の環境づくりと次世代育成を目標 に、セミナー、スクール、検定、旅行、出版などさまざまな父親支 援事業を展開。また父子家庭支援や男性の育休取得推進など 政策提言としての活動も行う。 www.fathering.jp ★設立:2006年11月 個人会員:400名(パパ95%) 法人会員:20社 サポーター会員:7,800名 (2014年9月現在) Fathering(ファザーリング)とは? ★父親であることを楽しもう。 ★地球上で、父親ほど素晴らしい仕 事はない。 ★育児は、期間限定のプロジェクトX。 ★育児は能力開発の機会、アナザー ワールドへの入り口。 ★よい父親ではなく、笑っている父親 になろう! ファザーリング・ジャパン(FJ)の事業 ・セミナー、ワークショップ、フォーラムの開催 ・ファザーリング・スクール(父親学校)の開講(09年10月~) ・個人、企業の意識(実態)調査、子育てパパ力検定の主催 ・父親コミュニティ、ネットワーク形成、父子キャンプの開催 ・次世代パパ育成 FJS活動、啓発授業@大学・高校 ・企業提携(研修、事業アライアンス、コンサルティング) ・父子家庭支援(フレンチトースト基金) ・産後うつ予防(ペンギンパパ・プロジェクト) ・男性の育休取得推進(さんきゅーパパプロジェクト) ・中高年男性のエンパワーメント(イクジイプロジェクト) ・児童養護施設の成長&自立支援(タイガーマスク基金) ・東日本大震災支援活動(パパエイド募金) 男性の子育ての悩み・課題 ①仕事が忙しくて育児時間が取れない (育児時間=30分/日、育休取得=2.0% 、有休消化率=50%未満) ②子どもとどう向き合っていいか分から ない ③子どもが生まれてから、夫婦関係が悪 化した ④経済力がなく育児が不安 6歳未満の子のいる 男性の家事・育児時間 日本 フランス イギリス ドイツ アメリカ スウェー デン 0:33 1:00 育児休業の取得 2011年度(2005年度) 女性 87.8%(72.3%) 男性 2.63%(0.50%) 家事時間 うち育児時間 出所:厚生労働省「雇用均等基本調査」 2:30 0:40 1:00 0:59 1:05 1:07 出所:各国資料より。日本、アメリカは 2006年、それ以外は2004年 2:46 3:00 3:13 3:21 子育て経験のある20-49歳 男性を対象にした調査では 日本 4.8% アメリカ 20.2% フランス 23.5% スウェーデン 74.0% 出所:内閣府「少子化社会に関する国際 意識調査」(2010) 2 FJセミナー ファザーリング・スクール(父親学校) <カリキュラム> パパの育児参加と子どもの成長 ワークライフバランス 絵本・あそび パパごはんの作り方(料理教室) 産後ケア ママの心のつかみ方(パートナーシッ プ) ファイナンシャル(子育てとお金の話) 育児と社会問題 地域・コミュニティづくり ファザーリングの極意 パパ・ブランディング 修了式 放課後(交流会) 父親が育児に関わるメリット ・母親の育児ストレスが軽減される。 ・夫婦関係(パートナーシップ)が強まる。 ・子どもの成長にいい。言葉や社会性が早く身につく。子どもの よきモデルとなる。 ・自活力がつく。地域に友達も増え、定年後~老後も安心。 ・仕事で有効な能力も身につく。アイデアが仕事に活きる。 ・父親自身の世界が広がり、人生が楽しくなる。 父親が家事・育児をすると社会的には・・・ 男性が育児参加をするほど、 出生率は上がる。 12 出産後も女性が就労する ほど、出生率は上がる。 子ども虐待を引き起こす要因 虐待の背景は複雑で、親や養育者が抱える事情がいくつも重なって起こりま す。 □育児に不安がある □夫が育児に協力してくれない □夫婦の仲がよくない □経済的に苦しい □夫が定職についていない □孤立した子育て、相談相手がいない □親が自分の親との葛藤を抱えている □成長がゆっくり、障がいを持っている子ども □産後うつ病 □アルコール依存症 13 イクボスとは、職場で共に働く部下・スタッ フのワークライフバランス(仕事と生活の両 立)を考え、その人のキャリアと人生を応援 しながら、組織の業績も結果を出しつつ、 自らも仕事と私生活を楽しむことができる 上司(経営者・管理職)のことを指す。 東京都へのご提案 ①父親の育児参加を促進~妊娠期のパートナー(夫・扶養者)への父親学級の義務化 ②残業のない働き方への転換~長時間労働の是正、ワークライフバランスの推進 ③家族形成力の醸成~「パートナーシップ」教育の充実 ④社会的養護のさらなる拡充(里親・家庭的養護の推進、子どもシェルターの増設など) ご清聴ありがとうございました! イクメン&イクボスが増えれば、 社会が変わる。
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