News Release 平成26年2月25日 11th JAPAN YARN FAIR & 総合展「THE 尾州」開催結果 (公財)一宮地場産業ファッションデザインセンターでは、2月12日∼14日 に、「11th JAPAN YARN FAIR & 総合展『THE 尾州』」を一宮市総合体育館で開催し ました。 来場者数4,653名の内訳をはじめ各種イベントの開催レポートをお知らせし ます。 ○開催概要 会 期:平成26年2月12日∼14日(午前10時∼午後5時) 会 場:一宮市総合体育館DIADORAアリーナ ほか 来場者数:4,653名(ビジネス4,231名、一般422名) ○開催レポート (公財)一宮地場産業ファッションデザインセンター(FDC)は2月12日から 14日まで、11th JAPAN YARN FAIR(以下「JY」 )&総合展「THE 尾州」を一宮市 光明寺の一宮市総合体育館で開催した。会期中に4,653名(内ビジネス関係者4, 231名、一般市民・学生422名)が来場した。3日目の大雪の影響やファッション ショーの開催が無かったことが影響し、前回に比べて1,881名減となったが、ビジ ネス関係の来場者に限定にすると、70名(前回比1.7%)増となった。これは川上 と川中のビジネス機会の創出を目的としたJYに加え、「尾州産地を考える会展示会」 等業界向けの催事が充実したことで、本イベントが繊維・ファッション業界に幅広く浸 透しつつあることを改めて示すものである。 FDCがJY出展49社に展示会での成果をアンケートした結果、3日間計でサン プルリクエストは累計3,681社から4,833点(現物受注20点を含む) 、1社平 均98点に達した。 今回のJYには全国の紡績、合繊メーカー、意匠撚糸、糸商社など49社が自社の 強みを活かした機能素材、意匠素材、付加価値素材など多数を展示した。 総合展「THE 尾州」には、①尾州産地を考える会展示会(展示参加31社)②ジャ パン・テキスタイル・コンテスト(JTC)2013優秀作品展③BISHU RUNWAY Men s Fashion Contest 作品展④翔工房作品展⑤尾州匠コレクション⑥尾州インパナ塾作品展 ⑦Bishu Material Exhibition Review⑧尾張繊維技術センター研究試作展・福祉衣料コ ーナー⑨一宮商工会議所コスチュームタウンプロジェクトPRコーナー⑩手織無料体 験コーナー⑪いちみんのミサンガ無料体験コーナー⑫名古屋学芸大学作品展⑬一宮高 校ファッション創造科卒業研究作品展⑭東北・尾張西部地場産品特設販売コーナー(尾 1 News Release 州テキスタイルマルシェ)など、作品展示や地場産品販売など多彩な内容で構成された。 業界関係来場者の内訳はテキスタイルメーカー27.0%、問屋・商社24.3%、 アパレル・小売9.5%、染色整理業他その他繊維業界33.8%、その他5.4%だ った。 特に目立ったのはビジネス来場者の約9%がアパレル・小売で占められた点で、そ の多くはJYと総合展「THE 尾州」の両コーナーを訪問、商談を進めた。 アパレルの SPA(製造小売)化、小売の PB 強化による製造志向が活発になるにつれ、 産地での素材探し、それも糸からの企画がますます重視されている。テキスタイルメー カーの来場は勿論、大手アパレル、百貨店のほかユナイテッドアローズ、ヒロココシノ、 コムサデモード、アバハウス、ビギ、ISSEY MIYAKE、ヨーガンレールなど DC(デザイ ナー・キャラクター)ブランド系やセレクトショップ系、専門店のしまむら、ユニクロ、 タビオなども来場した。この勢いを示すように、アパレル・小売は来場者割合約9%に も関わらずJYサンプルリクエスト点数は全体の20%を占めた。 来場者の声には、「ブリッジベターのカシミヤコートを PB として立ち上げるための 糸を探しに来た。テキスタイルメーカーは既に決まっている。中国と国内産地とのコス ト差は縮まっており、この機会に国内産地を見直したい。今回はバイヤーも同行してお り、具体的に話を進める」 (大手百貨店婦人服 MD 部長)などと国内回帰を意識したもの づくりの商談が多く行われた。 日本デザイナーズ協議会元会長で、現在は鶴岡シルクの「kibiso(最初に蚕が吐き 出す糸)プロジェクト」のプロデューサーとなっている岡田茂樹さんは「非常に良い展 示会。わが国での糸の総合展はこのJYだけ。差別化商品を作るには欠かせない展示会」、 単独開催のJYから数えて今回で10回目の来場となる鳥取県米子市のいわさき編物 の岩崎紀和子さんは「キャンバスに絵を描くように特選ニットを作っている。特選作品 の価値は使用素材の力が大きい。この展示会ではカシミヤの糸、意匠糸の加工先を探す」 と語っていた。 一方、 「尾州産地を考える会展示会では多くの素材を一度に見られ、トレンドを把握 することができた」 「アイデア豊富で感動した。学生の発想力が素晴らしい」 「参考にな る。今後も続けて欲しい」と併催する総合展に対する評価も多かった。 テキスタイル、問屋・商社、アパレルから大手百貨店、小規模ニットメーカーまで 広い範囲にわたって「期待」を集めた展示会となった。 2 News Release ○JY&総合展「THE 尾州」来場者内訳(カッコ内は前回実績) ビジネス 商社 問屋 素材メーカー 合計 繊維業界 関係団体 他業種 453 133 (383) 112 (301) 1,508 (1,745) 310 (484) 354 (436) 146 (141) 476 (502) 390 (348) 161 (140) 560 58 (449) 220 (1,044) 1,865 (2,483) 356 (446) 287 (341) 94 (152) 416 37 (339) 90 (1,028) 1,280 (2,306) 1,142 (1,432) 1,031 (1,125) 401 (433) 1,429 228 (1,171) 422 (2,373) 4,653 (6,534) 初日 (2/12) 2日目 (2/13) 3日目 (2/14) 合計 一般 学生 その他 アパレル 小売 ※「その他」内「繊維業界」、 「関係団体・他業種」の前回来場者数は「関係団体・他業 種」に合算して表記。 ○JY出展企業49社のサンプルリクエスト(SR)件数及び依頼先数(会期中) 1,864 (1,478) 1,524 (1,134) アパレル 小売 998 (715) SR 件数割合 38.6% 31.5% 平均 SR 数 38.0 31.1 素材メーカー SR 件数 (依頼先数) (JY出展1社あたり) 商社・問屋 その他 計 447 (354) 4,833 (3,681) 20.6% 9.3% 100% 20.4 9.1 98.6 ○イベントレポート <初日> ・オープニングセレモニー 10時のオープンに先立ち、足立清中部経済産業局産業部長(写真右の左から3人 目)を来賓に迎え、いちい信金アリーナBに設置された特設ステージにてテープカ ットを行った。 繊維・団体関係者等110名が見守った 3 News Release ・JTC2013セレモニー オープニングセレモニー引き続きJTC2013セレモニーを開催。140名もの 関係者が集まる中、一般の部ノミネート作品11点よりグランプリ以下各賞を発表、 学生の部スプラウト賞をはじめとした各賞とともに表彰した。 JTC2013の結果:http://www.fdc138.com/jtc/pdf/result20140212.pdf グランプリ(経済産業大臣賞)の五藤 貴誠さん(B.T ネット)の声 >こうした形でグランプリという評価をいただけたことは尾州産地の力によるとこ ろが一番大きい。今回の受賞を今後のものづくりの励みにしていきたい。 準グランプリ(中小企業庁長官賞)の時田 久嗣さん(時田毛織㈱)の声 >尾州産地が世界に負けていないという気持ちで制作した。その思いが伝わり、感 動している。 セレモニーの冒頭で審査講評を述べる車純子審査員長 グランプリを受賞し喜びを語る五藤貴誠さん 準グランプリの賞状を受け取る時田久嗣さん 左はプレゼンターの足立清中部経済産業局産業部長 学生の部スプラウト賞の記念品を受け取る佐藤心さん 左はプレゼンターの加藤丈雄愛知県産業労働部技監 ・マーケットセミナー 栗山志明氏(㈱プレール代表取締役)が「ファッションビジネスに欠かせない4つ のトレンド要素」と題しセミナーを実施した。素材メーカー、アパレル企業を中心 とした受講者の中に一部学生も見受けられた。 講師を務めた㈱プレール代表取締役の栗山志明氏 受講者は120名に上った 4 News Release <2日目> ・尾州匠コレクション 匠ネットワークが、かさ高性が特長の「Airy SPUN」を使用し開発した 2013AW8点、 「風をまとう」をテーマに開発した 2014SS20点についてプレゼンした。製造過程 での苦労話やこだわり、技術的な特徴等をメンバーそれぞれが説明し、来場者の関 心をそそった。52名が傍聴。 「Airy SPUN」の特長を説明する川村康文さん 開発した「氷河の風」をプレゼンする飯田耕三さん ・翔工房作品発表会 将来のファッション業界を担う学生が、イメージを元に、匠ネットワークの支援に より製作した布地から、オリジナルの衣装を製作する翔工房。参加学生20名が講 師とともに特設ステージへ上り、学生・学校関係者を中心に集まった131名の前 で、自ら手掛けた作品を発表した。元のイメージとの比較やデザイン・技術的特徴 といった完成した作品そのものに対するコメントの他、学生自身のイメージ等をい かに講師へ伝達し共有するか、その手法の難しさを口にした学生も多く、 「二人三脚 のものづくり」ならではの貴重な経験を語った。 翔工房レポート:http://www.fdc138.com/fashion/seminar/syo/report_2013.html 「落描き」をテーマにキッズのワンピースを製作した 吉田恵美さん(岐阜市立女子短期大学) 蓮の実をイメージして「HUG」を製作した 趙智英さん(京都市立芸術大学院) 「光につつまれる」の製作で手染も体験した 片島蘭さん(広島市立大学) 割烹着をイメージに「炊きたてのふかふかごはん」を 製作した武井宥璃さん(文化学園大学) 5 News Release <3日目> ※未明より降り始めた雪が終日続き来場者の足に影響を与えた。 ・大村秀章愛知県知事視察 JTC2013グランプリ受賞作品の 「リバーシブル モヘアミックス」 一宮商工会議所の コスチュームタウンプロジェクト 足立匠ネットワーク会長より 尾州匠コレクションについて説明を受ける 尾張西部の地場産品販売コーナー 尾張繊維技術センター 研究試作展・福祉衣料コーナー 手織機でコースターを作る 無料体験コーナー ・事業継続セミナー 雄長八千恵氏(辻・本郷 税理士法人名古屋支部所長)による「事業継続セミナー」 を開催。個人事業者向けに相続上のポイントを解説した。 ・FDC開館30周年記念講演 片岡進氏(経済産業省製造産業局繊維課長)を招聘し「繊維産業の変遷と直面する 現在の課題、グローバル対応の必要性」と題し基調講演を開催した。繊維産業(政 策)の歴史に始まり、EPA や「J-Quality」といったグローバル化への対応・海外展 開など繊維産業・関係者の今後向かうべき方向が示された。 大雪に見舞われる中、145名の繊維関係者が熱心に耳を傾けた 6 News Release ○JY&総合展「THE 尾州」の様子 ・11th JAPAN YARN FAIR 来場者からは「機能性からファッション性まで幅広く見ることができた」 「差別化が 進んでいる」と各出展企業の商材や提案方法の特徴が表れた。 ・尾州産地を考える会展示会 参加企業31社が強みを活かした商材やパネル、壁面に設置されたブースを通して、 尾州産地の PR とともに商談が進められた。 今回は、「The TWEED RUN」コーナーを特設し、過去東京・名古屋で開催されたスナ ップ写真の掲示、尾州のツイード生地、ジャケットの展示に加え、ダイジェスト動 画も放映した。 ・JTC2013優秀作品展 一般の部31点、学生の部16点を展示。一般の部には一部を除き来場者からのサ ンプルリクエスト用の名刺入れを設置した。また、今回新たな試みとして、FDC と(一社)日本アパレル・ファッション産業協会の協力により実施されたJTC応 募作品とクリエイターとのコラボ作品6点も展示された。 来場者から「様々な工夫されたテキスタイルを見学して、繊維の奥深さ、楽しさを 知ることが出来た」 「コラボ作品に刺激を受けた」といった声が上がった。 7 News Release ・産地アピールキャンペーン FDC開館30周年記念事業として、 「大人の ちょいはみ 休日ジャケパンスタイ ル」をテーマに、尾州産地の生地を使用して行われたメンズ衣装のコンテスト。フ ァッションショー形式で行われた最終審査で披露したメンズ作品とレディス衣装1 4点を展示した。50インチを超えるモニターで最終審査の模様を上映するととも に、尾州の生地を直接触れることのできるメンズ作品の試着コーナーも設置した。 ・いちみんのミサンガづくり無料体験コーナー 一般の方をはじめ多くの来場者が専用キットでミサンガに挑戦した。 ・その他のコーナー 尾張繊維技術センター研究試作展・福祉衣料コーナー 尾州インパナ塾作品展 一宮高校ファッション創造科卒業研究作品展 尾州絹化繊織物協同組合のカーテン等の展示 8 News Release ○来場者アンケート 会期中、会場内で来場者に対してアンケートを実施した結果は以下の通り。 ・回収数:837件 ・回収率:18.0%(837 件/4,653 名) ・来場回数(今回で)n=835 はじめて 33.1% 2 回目 15.3% 3 回目 15.7% 4 回目以上 35.9% ・来場契機(複数回答可)n=898 JY企業の案内 新聞記事 その他 35.1% 4.1% FDC の案内 FDC の HP 3.1% 26.9% 尾産地会企業の案内 新聞広告 2.9% 11.0% 自治体等広報 14.4% ・来場目的(複数回答可)n=1,291 JY 49.7% 尾産地会展 地場産品コーナー 一宮高校 1.7% 手織体験 1.4% 2.7% 15.3% 匠コレ JTC2013 展 1.8% BISHU RUNWAY 1.6% インパナ塾 12.4% 1.2% 翔工房 6.3% 名古屋学芸大学 1.8% 尾張繊維技術センター その他 1.5% 2.6% ・良かったイベント(複数回答可)n=1,397 JY 42.1% 匠コレ 地場産品コーナー BISHU RUNWAY 14.5% 5.0% 2.0% 尾張繊維技術センター 尾産地会展 名古屋学芸大学 JTC2013 展 1.4% 97.6% いいえ 4.2% 翔工房 一宮高校 1.9% 手織体験 1.8% インパナ塾 1.4% その他 ・次回も来場したいか n=800 はい 12.7% 2.4% 9 7.0% 3.3% 2.7% 2.5%
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