今月の台湾季語 年 二 月 九 日 ㊐ 於 台 北 ・ 国 王 飯 店 103 (2014) 台 北 俳 句 会 二 月 会 報 民 国 黄 霊芝著 台湾 俳句歳時 記 三〇頁より 言叢社 出版 二月宿題:旧正月・・・・初鶏・・・・山眠るるるる ・当季自由題 石 川 桃 瑪 張 繼 昭 伊 藤 龍 平 唐澤まちこ 磯 田 一 雄 互 者 選 清水玲幸子 鳥羽田重直 松 岡 達 宜 高 阿 香 イスタ ダ・ アリー マン 廖 運 藩 高 寶 雪 李 錦 上 藩守本 (見学) (遠隔地の会員にメール選句をお願いしました) 増田信雄 李 秀 恵 李 淑 女 謝 雲 嬌 高 阿 香 美 坂口淳一郎 唐澤まちこ 游 細 幼 廖 運 藩 P3 林 花城可裕 長 尾 信 子 高 淑 慎 三 宅 節 子 イスタダ・アリーマン 張 繼 昭 石 川 桃 瑪 磯 田 一 雄 鳥羽田重直 呉 昭 新 P4 句 葉 楊 海 瑞 北条千鶴子 李 錦 上 P2 者 陳 蘭 美 黄 松岡達宜 周 月 坡 王 百 禄 西 本 綾 乃 伊 藤 龍 平 杜 青 春 ◆◆◆◆後記 P5 出 高 寶 雪 林 景 煌 呉 文 宗 劉 竹 村 清水玲幸子 三月句会案内 指導 黄霊芝会長 (今月の句評は一回休みです、どうかご了承願います) 時間 二〇一四年三月九日 ㊐一一:三〇~一四:三〇 場所 国王飯店 台北市南京東路一段一一八号二階 宿題 いかだかづら・・・・郭公・・・・日脚伸ぶぶぶぶ・・・・当季自由題・計三句 の連絡係迄送付 P6 締切 二〇一四年三月四日火曜日 台北俳句会 2014 年 2 月会報 P1 周 月 坡 三 宅 節 子 坂口淳一郎 杜 青 春 北条千鶴子 玲幸 子 ⑴ 7 ⑵ 寶雪・ 千鶴子 ⑶ ⑴ みかん絞る心中に期するもののあり ⑴ 9 ⑵ 初鶏か日 頃聞く さへむず かしく 望めれば 俳句上 達山眠る 高阿香 千鶴 子 盛に咲く 桃の花 散るもい っとき 冬麗小犬 との散 歩赤衣 旧正や睦 む年始 に福集う まち こ 一雄 10 ⑶ ⑵ ⑴ 青春 謝雲嬌 ⑴ ⑶ 初鶏の声 目出度 しと搶頭 香 節子 年の夜の 修道院 吾家なり し ⑶ ⑴ 6 ⑵ 地震跡の 傷まだ 癒えず山 眠る まちこ ⑶ イスタダ 李淑女 ⑶ 重直・ 初鶏にい らえあ ちこち鳴 き始む 旧正や光 螺鈿の 茶技の卓 李錦上 まち こ ・ 桃瑪 台北盆地 巡らす 山山眠り けり 全日本雪 に包ま れ山眠る 娘に頼る 余生買 ひたす胡 蝶蘭 ・ イスタダ 忙しい旧 正月の 代表語 ⑴ 3 ⑵ せせらぎ の音を 聞きつつ 山眠る 5 ⑵ 北条千鶴子 北条千鶴子 楊海瑞 旧正や福 を出迎 ふ明けの 鐘 初鶏の声 のかぎ りを大空 へ 月坡・ 台北俳句会 2014 年 2 月会報 P2 ⑶ 黄 声若し幼 馴染の 初電話 初雪に足 跡残す 新聞屋 ⑶ ⑴ 遭難や眠 れる山 の怒りか な はるかな 日旧正 月の休校 日 さびしさと春の寒さとあるばかり 龍平 2 ⑵ 葉 押し花の ごとき 凍蝶ガラ ス戸に 寶雪・運藩・節子・達宜 まちこ ・龍平・繼昭・桃瑪 8 ⑵ 運藩・阿 香 龍平・繼 昭 山眠るひとかたまりの町を抱き 11 ⑶ ⑵ ⑴ 大欠 伸して山 眠る ( うろ) 李秀恵 ⑶ 岩の洞 増田信雄 ⑴ カップラーメンふるさと遠き旧正月 1 ⑵ 陳蘭美 かりのつ つ音に 馬耳東風 眠る山 初鶏に先 立つ産 声曾孫生 る (あ) 横たはる 観音抱 きて山眠 る 淳一郎 ・ 節子 錦上・寶 雪 運藩・青 春 重直 硝子戸の 磨きこ まれし春 の闇 淳一 郎 ・ 節子 雪解川 岩に砕けて泡となり (ゆきげがわ) イスタダ 16 ⑶ ⑵ ⑴ 游細幼 夢の中な る初鶏 に目覚め ける 山の星ひ とり見 ている除 夜の空 淳一郎 死者の霊 ひそか 覆へて山 眠る 17 ⑶ ⑵ ⑴ 廖運藩 ふる里は 初鷄の 鬨も稍太 目 千鶴子 舊正の挨 拶なべ て四字熟 語 錦上・阿 香・ 舊正のと どのつ まりの梯 子酒 青春・重 直・繼 昭 玲幸子 18 ⑶ ⑵ ⑴ 19 ⑶ ⑵ ⑴ 山眠るわ たしも 猫もまだ 眠る 冬椿一個 の重さ 時止める 自転車に 卒寿の 夫や弁年 貨 皿割りて そっと 呟く歳歳 平安 吉報は孫 の就職 除夜の卓 初鶏を聞きとめし後の安寝 (やすい) かな 立ち枯れのヒカゲヘゴ見ゆ眠る山 旧正や日 のある 限り鳴く 雀 見放くれ ば寝観 音まだ山 眠る 寂しげに 見える 都の旧正 月 初鶏や暁 闇に勝 つ法螺の 如 錦上・一 雄 千鶴子 ・ 達宜 台北俳句会 2014 年 2 月会報 P3 裏門の風 のざわ めき鬼や らひ 繼昭 初鶏の声 鮮やか に夢の中 20 ⑶ ⑵ ⑴ 故国へ文 送るや 遠く山眠 る 円描く風 の木の 葉や山眠 る 21 ⑶ ⑵ ⑴ 青春・月 坡・達 宜 初鶏や形 不揃い 水餃子 22 ⑶ ⑵ ⑴ 初鶏やあ れは大 工の烏骨 鶏 長尾信子 14 ⑶ ⑵ ⑴ 遠汽車の 音に旧 正到りけ り 高淑慎 コケコッコ初鶏の音に目が覚めた 三宅節子 月坡・龍 平 花城可裕 CNYさほど馴染みはなかりけり イスタダ・ イスタダ・アリーマン 12 ⑶ ⑵ ⑴ 初鶏のま たもみ なぎる九 十路 15 ⑶ ⑵ ⑴ 唐澤まちこ 唐澤まちこ 坂口淳一郎 林 美 旧正月黄 色い水 仙買うて 待つ 初鶏 に去 年 (こぞ) の しが らみ 振り 捨て て 縁側の将 棋果て なし山眠 る ライバル の隣に さげて受 験絵馬 淳一郎 運藩・ 炭つぐや 明治生 れにして 元気 一雄 27 ⑶ ⑵ ⑴ 呉昭新 旧正月爆 竹まば ら涙落ち 旧正月昔 の記憶 今は無く 寶雪 旧正月無 縁社会 に独り鍋 阿香 28 ⑶ ⑵ ⑴ 桃瑪 女正月男 坂行く サブリナ パンツ 達宜 山眠る吾 も山里 にしたが ひぬ 運勢は干 支で予 測旧正月 玲幸子 初鶏やあ らんか ぎりの声 出せり 初鶏の一 声居住 まいを正 したり 初鶏に喧 騒始ま るめでた けれ 観音山独 立一幟 眠りけり ことしもまた追儺の掛け声勇ましく 寒椿枝張 り出し て通せん ぼ 雪折れにそっと手を出し春を待つ 阿香 台北俳句会 2014 年 2 月会報 P4 阿香 な き団地 族 ( さと) 29 ⑶ ⑵ ⑴ 旧正や戻 る故郷 寒波来る 雪と吹 雪に山眠 る 30 ⑶ ⑵ ⑴ 錦上 25 ⑶ ⑵ ⑴ 床の間の 百福の 軸大旦 初鶏に朝 巡り会 う旅の宿 31 ⑶ ⑵ ⑴ 千鶴子 林景煌 大皿へ紅亀 糕どさり年の春 色なき風 の囁き に山眠る 爆竹の音 に始ま る旧正月 淳一郎 呉文宗 運藩・ 劉竹村 24 ⑶ ⑵ ⑴ 旧正の老 酒の甕 中華街 一雄 清水玲幸子 爆竹が寝 た子を 起こす旧 正月 孫達に年 玉はづ む齢の幸 32 ⑶ ⑵ ⑴ 節子・桃 瑪 誰にも幸 あれか しと恭喜 恭喜 高寶雪 高寶雪 雲の布団 掛けて 新高山眠 る 23 ⑶ ⑵ ⑴ 達宜 26 ⑶ ⑵ ⑴ 張繼昭 石川桃瑪 磯田一雄 鳥羽田重直 黴くさい 一張羅 着る旧正 月 藪こしに 初鶏聴 くや女客 旧正や万 年床の 新スマホ 一雄・龍 平 旧正や煮ても焼いても食えぬもの ◆◆◆◆後記 イスタダ 青春 ㈠㈠㈠㈠今回のののの句句句句から 初鶏の声目出度しと 搶 頭香 錦上 枯葉の香 覆いて 眠りぬ山 を行く 台 湾の お正 月の 風習 。善 男善 女が 未明 にお 寺 旧正の親 類集う 雑魚寝か な ん に疾 走し て香 炉に 線香 を挿 す。 一番 乗り の 初鶏や爆 竹音に 声かすれ 人は神様からたくさんご加護されるという。 登山客足 音軽し 山眠る 月坡 横たはる 観音抱きて 山眠る P2 35 ⑶ ⑵ ⑴ 王百禄 の 門前 で線 香を 持っ て待 ち、 門を 開け たと た 阿香 台 北・ 淡水 河沿 いに ある 観音 山。 観音 の横 顔 旧正にま あるく 囲む父の 椅子 36 ⑶ ⑵ ⑴ 寶雪・桃 瑪 初鶏をし かと聴 きたる恩 師逝く 空深く御 霊を送 り山眠る 時代には「淡水富士」とも呼ばれた。 P3 CNYさほど馴染みはなかりけり 可裕 月坡 の略称 Chinese New Year 皿割りてそっと呟く 歳歳 平安 淑慎 P3 西本綾乃 に 見え るこ とか らそ の名 がつ いた 。日 本統 治 春節の家 ごとに 来る窓灯 り 37 ⑶ ⑵ ⑴ 伊藤龍平 旧 正月 にお皿 等割っ てし まった 際、気 まず い雰囲 気を解 消 初鶏に貧 乏神よ ござんな れ 故郷の汽 笛はる かに山眠 る す るた めによ く唱え る縁 起言葉 。中国 語で は「砕 」と「 歳 イスタダ 重直・繼 昭 」 が同 じ発音 の語呂 によ る。な お文字 通り でも年 々平和 と いう祝い言葉でもある。 台北俳句会 2014 年 2 月会報 P5 P2 34 ⑶ ⑵ ⑴ 旧正や埃 叩けば 元家宝 38 ⑶ ⑵ ⑴ 旧正や老 いと赤 子の睨め っこ まちこ 山眠る四 ・五十 人の麦酒 かな 初鶏や太 極拳の 和の流れ 周月坡 錦上・重 直・ 杜青春 33 ⑶ ⑵ ⑴ 松岡達宜 年越しの 汽笛鳴 りたり湊 町 台湾季語、主に旧正月のために諸雑貨を需めること。 P4 大皿へ紅亀 糕糕糕糕どさり年の春 桃瑪 紅亀 粿ともいう。お米の粉で作った蒸し餅。 来月の台湾季語 P3 自転車に卒寿の夫や 弁年貨 淑慎 黄 霊芝著 台湾 俳句歳時 記 二 一二頁より 言叢社 出版 拜 拜( お参 り) やお 祝い の時 に神 様へ の供 物 と して 使わ れる 。「 紅」 はお 祝い 、「 亀」 は P4 女正月男坂行くサブリナパンツ 文宗 細 身の シル エッ トで 、ふ くら はぎ の中 程ま で の 丈の パン ツ。 映画 「麗 しの サブ リナ 」で 、 サ ブリ ナを 演じ たオ ード リー ・ヘ ップ バー ン がはいていたことからこの名がある。 ㈡㈡㈡㈡ 台北俳句句集・・・・編集再開 今 回は 二〇一 一年~ 二〇 一三年 、三年 分ま とめて 作成し ま す。各年二〇句、 計 六〇句を六 月末 日まで左記の連絡先ま で 送付 願いま す。メ ール 、ファ ックス 、郵 送いず れも可 で す が、 入力の 手間を 省け るため 、可能 な方 はメー ルで送 付 されるようご協力願います。 な お、 当会で は三年 分の 会報を 用意し てお ります ので、 ご 参考されたい方は連絡先までご一報ください。 連絡係 杜青春 ☎0910-128-169 〶10699 台北郵局 53-384 信箱(台湾) Fax(02)2707-8231 e-mail:[email protected] 台北俳句会 2014 年 2 月会報 P6 長寿健康で、赤色の亀の形をかたどっている
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