平成28年度大淀町デマンド交通実証運行業務(東部エリア) 仕様書

平成28年度大淀町デマンド交通実証運行業務(東部エリア) 仕様書
1.業務の目的
大淀町では公共交通の更なる充実に向け、平成27年3月に「大淀町生活交通ネットワーク計画
(案)
」を策定し、有償運行による持続可能な地域公共交通の導入について検討を行ってきた。その結
果等を踏まえ平成27年度に「大淀町公共交通 実証運行計画」を作成し、デマンド交通について実
証運行を実施して本格導入に向けた検証を行うこととしました。
本業務は、町民からの予約を受け付け、これに基づくデマンド方式による自動車の運行を行うとと
もに、運行データ等の集積を行うことを目的とする。
2.委託期間
平成28年4月1日 ~ 平成29年3月31日
(実証運行は、平成28年4月4日開始を予定)
3.業務内容
(1)デマンド交通の実証運行
受託事業者は、大淀町との契約条件に基づき作成した「大淀町公共交通 実証運行計画」
(別紙
1)に基づき、デマンド方式による自動車の運行を行う。
表 デマンド交通の実証運行の概要
運行エリア
大淀町東部エリア
※エリア内での運行を原則とするが、共通目的地への運行は行うものとする。
運行形態
予約制デマンド交通(事前登録制)
利用対象者
事前に利用者登録を済ませた大淀町在住者とする。
運行日
月曜日~土曜日(12 月 29 日~1 月 3 日を除く)
(平成 28 年度は 306 日)
運行時間
乗降場所
午前 8 時~午後 5 時
(午前 8 時の乗車から対応し、最終降車を午後 5 時とする。
)
自宅付近:現在のふれあいバスのバス停(12 箇所)
目 的 地:町が設定した目的地及び共通目的地(計 10 箇所)
1 人 1 乗車 200 円
運賃
※運賃は利用者から乗務員が現金により徴収する。
※小学生以下は無料とするが、利用者登録した保護者の同伴が必要。
※障害者手帳及び療育手帳を保持する者は無料とする。
使用する予約 予約の受付、車両の運行計画の策定、車両への運行指示、予約・運行状況の記録
受付システム
と蓄積等が可能なシステム
(2)運行に必要な業務
①デマンド方式により使用する車両の準備
・セダン型タクシーを1台と予備車を受託事業者が用意する。
・使用する車両は、道路運送法及び道路運送車両法等の規定に基づく、事業用自動車の要件を満
たしている車両とする。
・運行に使用する車両については、受託事業者が整備・維持、保管等を行うこととする。
・使用する車両には、デマンド交通(乗合運行)であることが明確に分かる標章を、大淀町の指
示により表示する。なお、標章は大淀町が貸与(マグネットシートを想定)する。
②車両運転者の確保
・使用する車両の運行に伴う運転者は、受託事業者が確保する。
③その他
・車両運転者は、デマンド交通の指示を受ける車載器端末を使用して運行業務を行うものとする。
なお、車載器端末は大淀町が貸与する。端末の使用方法については、大淀町が教えるものとす
る。
(3)受付・配車業務
①受付センターの設置
・受付センターを受託事業者が準備する。
・受付センターには、電話予約受付等に必要となる電話回線、及び電話機(1 台)
、受付FAX(1
台)を設置する。
・また、デマンド交通の予約受付システムはインターネット回線を使用するため、以下のインタ
ーネットの環境の整備及びインターネットに接続できるパソコンを準備する。
・OS:Microsoft Windows 7 以降
・メモリ:4GB 以上
・ハードウェア:500GB 以上
・ネット回線:光回線、ADSL 回線、CATV 回線のいずれか
・電話回線設置費用、電話基本料金、通話料金、インターネット回線使用料、パソコン購入、車
載器の3G回線などの使用料及び電話機、FAXの準備費等の費用は全て受託事業者が負担す
る。
②オペレーターの手配
・受託事業者は、受付センターでデマンド予約受付システムを使用し、利用者(事前に利用者登
録した大淀町民を対象者とする。なお、事前登録は大淀町が実施する。
)から電話等の予約受付
を行うためオペレーターを置くこととする。なお、オペレーターについては、本業務に対する
専属性は求めないものとする。
③デマンド予約受付システムを使用したオペレーター業務
・オペレーターは、受付センターにおいて、デマンド予約受付システムを運用し、予約受付、問
合せ等への対応、配車管理を行う。
※デマンド予約受付システムについては、受託事業者が用意するインターネットに接続できるパ
ソコンに、大淀町がシステムのソフトを入れ、システムの使用方法等を大淀町が教えるものと
する。
表 予約受付の方法、期間及び時間帯
項目
内容
予約受付の方法
オペレーターは、利用者からの電話により予約を受け付ける。
(概ね1予
約につき 1~2 分の作業)
また、聴覚障害者からの予約に対してはFAXでも受け付ける。
予約受付の期間
利用日の 1 週間前から、午前利用は利用日の前日まで、午後利用は利用の
2 時間前まで
予約受付の時間帯
午前 8 時から午後 5 時までを想定(12 月 29 日~1 月 3 日を除く)
(4)その他
①デマンド方式による自動車の運行業務および受付・配車業務に関する教育訓練
・デマンド方式による車両の運行を行うドライバー、予約センターにおいて予約配車業務を行う
オペレーターに対して、大淀町が実施する講習会(各 1 回を想定)を受講させること。
②運行記録の作成・報告
・受託事業者は、利用者数、運賃、走行距離等の運行記録に関する日報を作成する。作成した運
行記録は、1 ヶ月毎に大淀町へ報告を行う。また、システムと異なる運行が発生(無断キャン
セルや乗車人数の増減など)した運行日については、運行翌日に大淀町に報告するものとする。
③苦情・事故等のトラブルへの対処
・運行時に際し発生した事故等のトラブルについては、受託事業者の責任においてこれを解決す
るものとし、事故が発生した場合には、速やかに大淀町に報告し、代替の車両を準備して運行
に支障をきたさないように対応するものとする。
④許認可取得について
・受託事業者は、運行開始日までに、道路運送法第 4 条の許可を取得するものとする。
⑤自動車保険について
・受託事業者は、使用車両に対して自動車保険の契約及び保険料の支払をすることとする。
⑥緊急時災害時(異常気象を含む)の対応について
・受託事業者は、緊急時災害時(異常気象を含む)の対応について、その都度、大淀町と協議し
て決定する。ただし、緊急もしくは運行中の不測の事態に遭遇した場合には、受託事業者の判
断において対応し、事態収拾後、速やかに大淀町へ報告する。なお、これらの理由により運休
せざるを得ない場合の広報は、大淀町と受託事業者が協力して行う。
4.委託料
委託料については、運行経費から収入(運賃収入)を差し引いた差額を委託料とする。
※ 運行経費の考え方:
(午前の車両借り上げ費単価 × デマンド運行日数(午前利用に限る)
)
+(午後の車両借り上げ費単価 × デマンド運行日数(午後利用に限る)
)
※ 午前は 8 時から 12 時までとし、午後は 13 時から 17 時までとする。
※ 車両借り上げ費単価に、事務費(予約受付、運行計画、運行記録作成報告、通信費等)を含む
ものとする。
5.その他の事項
・本仕様書に定めのない事項及び疑義が生じた場合は、町と受託事業者は別途協議する。