答 申 平成28年 書 1月15日 半田市特別職報酬等審議会 平成 28 年1月 15 日 半田市長 榊 原 純 夫 様 半田市特別職報酬等審議会 会長 筒 井 保 司 半田市特別職の報酬等について(答申) 本審議会は、平成 27 年 11 月 16 日付けで貴職より半田市特別職の報酬等改正に関 する諮問を受けたので、市当局、市教育委員会及び市議会に関係資料の提供を求め、 広範な角度から慎重に審議を重ねたところ、下記のとおり結論を得たので答申する。 記 1.報酬額等について 市長、副市長及び教育長の給料の額については、次に掲げる額に改定すること が適当と判断する。また、議会の議員の議員報酬の額については、据え置くこと が適当と判断する。 市 長 1,013,000円 (+17,000円 +1.71%) 副市長 834,000円 (+14,000円 +1.71%) 教育長 739,000円 (+12,000円 +1.65%) 議 長 534,000円 (据え置き) 副議長 485,000円 (据え置き) 議 員 450,000円 (据え置き) 2.審議経過 審議に際し、考慮した社会経済情勢及び事務局から説明を受けた半田市を取り 巻く現状については以下のとおりである。 【社会経済情勢及び人事院勧告について】 ○平成 27 年 11 月の内閣府による月例経済報告は、「景気は、このところ一部に 弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」とし、先行きについても 「雇用・所得環境の改善傾向が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やか に回復に向かうことが期待される」としている。 ○平成 27 年8月6日の人事院勧告では、本年4月分の月例給については、平均 1,469 円(0.36%)民間給与が国家公務員給与を上回る結果となり、昨年に引 き続き月例給を引き上げることとしている。また、特別給(ボーナス)につい - 1 - ても、民間事業所における好調な支給状況を反映して、昨年に引き続き民間が 公務を上回ったことから、0.1 月分の引上げとした。 【本市の財政状況について】 ○平成 26 年度普通会計決算の状況を見ると、財政構造の弾力性を示す経常収支比 率は 88.7%(前年度 86.6%)となり、主に人件費や繰出金などの増加が比率を 押し上げる要因となっている。 ○財政力指数は 1.00 を上回ると財政に余裕があるとされるが、平成 26 年度は3 か年平均値 0.95(前年度 0.95)、単年度数値 0.96(前年度 0.95)となった。 平成 26 年度の単年度数値も 1.00 未満となり、今年度も普通交付税の交付団体 となっている。 ○地方債残高(土地開発公社分を含む)は、最も多かった平成 15 年度には約 955 億円だったが、平成 26 年度末には約 581 億円に削減されている。 ○健全化判断比率である実質公債費比率は 3.0%(前年度 3.6%)と改善している。 【市長、副市長及び教育長の給料の現状】 ○現在の市長及び副市長の給料は、平成 25 年度審議会において、据え置きを基本 とするが、市長の給料額については、平成 22 年4月改定時から続いてきた市独 自の財政状況勘案分5%減額は廃止し、平成 21 年度本審議会答申に基づく基本 額(996,000 円)に戻すことが適当との判断から、現在に至っている。 ○教育長については、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正に伴 い、特別職の身分を有することとなり、今年度から審議対象となった。 ○市長及び副市長の給料は、知多5市及び県内類似団体5市の中では、3番目と なっており、教育長の給料は4番目となっている。また、年収ベースで見ると、 愛知県下 37 市の中では、市長及び副市長が 17 番目、教育長が 18 番目となって いる。知多5市及び県内類似団体5市並びに愛知県下 37 市いずれにおいても中 位に位置している。 (市長:996,000 円、副市長:820,000 円、教育長:727,000 円) 【議員報酬の現状】 ○現在の議員報酬は、平成 21 年度審議会において、人事院勧告に基づく給料改定 率に相当する 0.3%を減額する答申により、平成 22 年4月に引き下げ改定され たものであり、以降、据え置きが続いている。 ○議長及び副議長並びに議員の報酬額は、類似団体5市の中では下位に位置する が、愛知県下 37 市の中では、議長及び副議長が 16 番目、議員は 17 番目となっ ており中位に位置している。 (議長:534,000 円、副議長:485,000 円、議員:450,000 円) 以上の状況を踏まえ審議を行った結果は以下のとおりである。 - 2 - 【審議会としての意見】 ≪市長、副市長及び教育長の給料について≫ 市長、副市長及び教育長の給料の額については、昨年度の審議経過並びに本市 の財政状況と県内各市の給料月額を勘案しつつ審議を重ねた。 昨年度の審議では、まずは人事院勧告に基づき、職員の給料を引き上げ、財政 規模に応じた人件費の配分に重点を置くことが重要であるとの判断に至り、市長 及び副市長の給料が「据え置き」となった経緯がある。今年度は、市長を始めと する特別職の給料を引き上げるべきである、との意見が出された。 また、給料を引き上げるための判断の目安となる、平成 26 年度普通会計決算の 状況を見ると、新庁舎建設という大規模事業を実施してもなお、平成 15 年度末に は約 955 億円であった地方債残高が、平成 26 年度末には約 581 億円へと削減され、 平成 27 年度末にはさらに約 547 億円へ削減される見込みであり、財政状況全般に ついて評価を与えることができるという意見が出された。 このような状況の下、審議会の結論として、職員の給料が人事院勧告に基づき 引き上げられたこと、及び財政状況の健全な推移に評価を与えることができる、 という観点から、市長、副市長及び教育長の給料を引き上げることが妥当である と判断した。 引き上げ幅については、5%程度を引き上げ、厳しい財政状況を反映し続いて きた引き下げ分を、なるべく早急に戻すべきだとの意見もあったが、職員の給料 の引き上げ分とのバランスを考えて決定すべきだとの結論に至った。 本年度については、平成 26 年度(0.3%)及び平成 27 年度(0.4%)の2年分 の人事院勧告による引き上げ分(0.7%)に加え、緩やかな回復基調が続く景気動 向や地方債残高を始めとする堅調な本市財政状況を勘案し、1%の引き上げが妥 当であるとの認識で一致した。 ≪議員報酬について≫ 議長及び副議長並びに議員の報酬の額については、平成 28 年3月議会に「政務 活動費の交付に関する条例案」を提案する予定であるという情勢の中、市長、副 市長及び教育長の給料と同様に報酬を引き上げ、さらに政務活動費も交付すると なると、市民感情は推して知るべし、という意見が出された。 一方で、調査研究等の活動に使途が限定される政務活動費と議員報酬とは分け て考えるべきである、との意見も出されたが、「政務活動費の交付に関する条例 案」の審議の行く末を見守った上で報酬の引き上げを判断すべきとの結論に至り、 現行額を据え置くことが妥当であると判断した。 3.審議会開催 第1回 平成 27 年 11 月 16 日(月)14 時 00 分∼15 時 30 分 第2回 平成 27 年 12 月 21 日(月)15 時 00 分∼16 時 30 分 - 3 -
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