北海道ポーランド文化協会 講演会(第 74 回例会) 詩的暗喩表現と政治的ほのめかしに満ちた、ポーランド不朽の名作を専門家が語る ポーランド文化研究者 1958 年 久山 宏一 氏 アンジェイ・ワイダ監督作品 入場 無料 ポーランド映画『灰とダイヤモンド』について、ポーランド文化研究者・映画通であり、通訳としてワイ ダ監督とも親交のある久山宏一氏をお迎えして、一緒に語り合いましょう。※映画上映会ではありません。 (講師紹介)くやま・こういち 埼玉県生まれ。 東京外国語大学ロシア語科卒業、早稲田大学大 学院博士課程(ロシア文学)中退。ポーランド・ ポズナン市・アダム・ミツキェヴィチ大学より 博士号(スラヴ文学)取得。ロシア・ポーラン ド文学、ポーランド文化、比較文学研究。ポー ランド語通訳・翻訳、東京外国語大学非常勤講 師、ポーランド広報文化センター専門職員。 〈講演〉 1. アンジェイ・ワイダ(1926 年3月6日生)が生き てきた時代~90 歳の誕生日を一月後に控えて 2. ワイダのフィルモグラフィ 3. ワイダ映画に描かれた第二次世界大戦 4. 映画『灰とダイヤモンド』概説 5. 小説『灰とダイヤモンド』 (1948、イェジ・アン ジェイェフスキ作)概説 6. 『灰とダイヤモンド』~小説と映画の間 7. 映画『灰とダイヤモンド』の問題 ①「歴史」を「現代」として描く ② 配役が決まるまで~ズビグニェフ・ツィブルス キという俳優 ③ 古典悲劇のように~三一致の法則 8. 日本における小説・映画『灰とダイヤモンド』受 容~大島渚を中心に 〈質疑応答〉 2月5日(金)18:30~ 札幌エルプラザ 4F 中研修室 JR 札幌駅北口より徒歩 3 分 札幌駅北口地下歩道 12 番出口直結 事前申し込み不要。 北 海 道 大 学 札幌エルプラザ 主催 北海道ポーランド文化協会 共催 お問い合わせ先(安藤) 電話・FAX 011-556-8834 [email protected] http://hokkaido-poland.com/ 日時 : 2016年2月6日(土)11:00~19:45 会場 : 札幌プラザ2・5(南2西5 狸小路5) 料金 : 一般1,100円、学生500円 (税込・各回入替制) 主催 : ほか 後援 :北海道ポーランド文化協会、駐日ポーランド共和 国大使館ほか、配給:マーメイドフィルム 今回は19世紀のウッチを舞台にしたワイダの壮大な歴史劇 『約束の土地』をはじめ。“ポーランド派”が活躍した1950年代 から現代まで、ウッチ映画大学が世に送り出した貴重な作品 群をご紹介します。ポーランド映画を支えてきたウッチの文化 と魅力を、たっぷりとお楽しみください。 Ewa chce spać エヴァは眠りたい タデウシュ・フミェレフスキ監督 1957年│99分│モノクロ│デジタル・リマスター版 開幕挨拶+解説11:00 ◆ 上映11:20~ 幻想とリアルを織り交ぜた、不条理でダーク なユーモアとルネ・クレール風の抒情性をあわせもつフミェレフスキ (1954年ウッチ映画大 学卒)の大ヒット作。娯楽喜劇として作られた戦後最初の作品と言われ、全住民が警官か 泥棒という奇妙な町に若い娘エヴァがやってくる物語は、ポーランドの現実を暗示してい るかのようだ。サン・セバスティアン映画祭グランプリ。 Ziemia obiecana 約束の土地 アンジェイ・ワイダ監督 1974年│169分│カラー│デジタル・リマスター版 解説13:40 ◆ 上映13:55~ 70年代のワイダ(1953年ウッチ映画大学卒)は文学作品 を数多く映画化しているが、なかでも国内外で高い評価を得ているのが本作。ヴワディス ワフ・レイモントの小説をもとにユダヤ、ポーランド、ドイツという異なった民族に属する若き 親友3人が工業都市ウッチで身を立てようとする物語は、青春群像劇であり、同時に富ん だ大都市の肖像にもなっている。 Vabank ヴァバンク ユリウシュ・マフルスキ監督 1981年│109分│カラー│デジタル・リマスター版 解説17:40 ◆ 上映17:55~ ウッチ映画大学を卒業後、70年代後半から活躍してい るマフルスキの大ヒット作。30年代のワルシャワで刑務所帰りの詐欺師が再び悪事を働く 犯罪コメディ。米映画の名作『スティング』を想起させる出来栄えは一級品。ポーランドで 知らない人はいないとも言われる本作は、同じキャストとスタッフで続編もつくられている。 また主演俳優は監督の父親である。
© Copyright 2025 ExpyDoc