市立米沢図書館情報システム等 更新及び運用業務基本仕様書

市立米沢図書館情報システム等
更新及び運用業務基本仕様書
平成28年1月
市立米沢図書館
1.目的
情報通信技術の発達に対応し、市民の利便性に優れた安全な図書館システム
を選定するため、市立米沢図書館(以下「図書館」という。)の図書館情報シス
テム等の更新を行います。
今回の更新では、システム等の更新と併せて、関連 IC 機器、読書通帳機の導
入やシステム運用期間における保守等について、総合的に提案を募集し、利用
者の多種多様なニーズに対応し、市民サービスの向上を実現することを目的と
します。
2.業務名称
市立米沢図書館情報システム等更新及び運用業務
3.業務場所
米沢市中央一丁目10番6号
4.受託者の決定
別紙「市立米沢図書館情報システム等更新及び運用業務に係る公募型プロポ
ーザル実施要領」に基づき選定し、契約します。
5.図書館情報システム等導入期限
契約締結日から平成28年6月15日まで
6.図書館情報システム等運用期間
平成28年7月1日から平成33年3月31日まで
7.図書館情報システムの基本的な考え方
図書館情報システムの構築においては、先進的な情報技術・サービス機能を
活用するため、市民サービスの向上を実現することができるクラウドシステム
を導入し、図書館利用状況等をふまえて今後5年間の利用拡大・安定運用を前
提とした性能・構成としてください。
図書館情報システム構築における基本要件として以下を挙げます。
(1)図書館のトータルなコンピューターシステムとし、利用者サービスの向
上を図るシステムであること。
①ICタグを活用し、自動貸出や持出管理、蔵書点検ができること。
②図書館で貸出時に資料名、返却期間等をリライトカードに印字でき、
利便性を高めること。
③パソコンやスマートフォンから図書の検索や予約を 24 時間 365 日可能
とし、図書の検索では図書名以外に書影やレビュー等の多彩な情報を
付加し、読書への興味喚起や生涯学習活動支援を行うこと。
(2)図書館システムについて、十分な知識及び技術を有すること。
(3)適切なネットワークを構築するための十分な知識及び技術を有すること。
(4)本システムのオペレーションシステム(OS)としてクライアントは
Windows 8.1 に対応可能であること。
(5)システムはクラウド型(SaaS 型)とし、インターネットエクスプローラ
ー等の最新バージョンのブラウザ上で動作が可能であること。データセ
ンターは別紙1「データセンターに関する要件」を満たすこと。
(6)ハードウェア等は、機器的及び電気的に人体等に危険のない構造である
こと。
(7)システムを構成するハードウェア・ソフトウェア等は、システム全体と
して安定して動作すること。
(8)個々のハードウェア・ソフトウェア等は、製品として動作が十分に保証・
確認されたものであること。
(9)システムを構成するハードウェア・ソフトウェア等は、できる限り業界
標準に沿ったものであること。
(10)必要な機器を全て接続したうえで、システム全体として十分な総合性能
を示すシステムを提供すること。
(11)将来の拡張も考慮に入れ、それらに柔軟に対応可能で拡張性の高いシス
テムであること。
(12)システムを構成するハードウェア・ソフトウェア等は、システム全体と
してセキュリティや災害への対策を十分に考慮したものであること。
(13)随時、データのバックアップを行い、データ上のトラブルに対応するこ
と。
(14)ソフトウェアについては、可能な限り合理的なライセンス購入または自
治体向けライセンスを利用すること。
(15)ユーザ登録・保証書等の納入時に必要となる書類の記入・登録手続きを
行い、登録書、保証書、取扱説明書等は、目録を作成の上、ファイルに
綴じて提出すること。
(16)ウィルス対策ソフトを端末に導入し、バージョンアップ時には継続的に
最新版を提供すること。また、ウィルス対策ソフトは信頼のおける製品
を導入すること。
(17)個人情報を取扱う際には米沢市個人情報保護条例(平成 24 年米沢市条例
第 31 号)に基づき漏洩防止に万全を期すこと。
(18)常時システムが円滑に作動するようにサポート、メンテナンスを行うこ
と。
(19)提供されるソフトウェアの図書館への適用については、コンサルティン
グを含め、十分なサポートを行うこと。
(20)ハードウェア及びソフトウェアの運用・保守・障害時の迅速な修復など
について、メーカーの支援体制が積極的であり、協力的であること。
(21)図書の受発注は TooLi(TRC)を利用し、システムと連携できること。
(22)提案クラウド型図書館システムは全国の公共図書館での導入実績を持っ
ていること。
(23)IC タグを利用した自動貸出と不正持出防止を行うこと。IC タグ情報は以
下のとおりとします。
①バーコード型 IC タグ「13.56MHz帯・URCIC-IcodeSLI B05」
3M ベーシックタグ 「13.56MHz帯・3M ISO RFID Tag」
②タグ記録情報は日本図書館協会フォーマット「図書館共通識別コード」
を ISO15693 に準拠したデータ形式でエンコードしていること。
③システムは上記タグとの連携性・親和性・動作実績を十分に持ってい
る必要があるため IC 関連機器に関しても同様に十分な実績を持ち、IC
タグベンダー動作保証をしている機種とすること。
(24)業者は ISO09001、ISMS、P マークの認定があること。
(25)その他、本仕様書に明示のない事項であっても、機能上及び社会通念上
必要と思われるものについても含めるものとします。
8.システムの概要
図書館情報システムが対象とする業務は、以下のとおりとする。各業務の機
能については別紙2「図書館情報システム機能要件」のとおりとします。
◇窓口業務
貸出、返却、予約、督促
(自動貸出、自動返却、読書通帳を含む)
◇利用者管理
利用者登録、修正、除籍
◇資料検索
資料の検索
◇目録業務
書誌登録、修正、原簿作成、除籍等
◇収書業務
資料の発注、受入
◇統計処理
◇蔵書点検
◇Web 関係業務
◇館内 OPAC
◇利用者カード
◇IC タグ
◇読書通帳機
◇自動車文庫業務
利用統計や貸出統計等
IC タグを活用した蔵書点検
インターネットを通じて資料検索や予約サービスの提供
Web 関係業務と同様の機能を有すること。また資料検索
機能と合わせて館内配架図で本のある場所を知らせるこ
と。
リライトカードを利用した貸出、返却等のオペレーショ
ンができること。
窓口業務の効率化、自動貸出、持出防止、蔵書点検
図書館情報システムと連携して貸出データの印字ができ
ること。
貸出、返却、利用者検索、利用者登録、資料検索、貸出
状況の確認
9.図書館に関する基礎資料
・ 図書館所蔵図書数
(平成 26 年度末)
287,920 冊
図書館所蔵図書予定数 (平成 27 年度末)
300,000 冊
貸出冊数(年間)
298,087 冊
利用者登録数
30,404 人
利用者数(年間)
61,018 人
・ システム本稼働時期(予定) 平成 28 年 7 月 1 日:システム稼働
平成 28 年 4 月から新図書館への図書の引越し、配架作業を予定していま
す。また、システム構築作業期間は平成 28 年 4 月~平成 28 年 6 月を予定
していますが、この間に蔵書点検も実施予定のため、蔵書点検時のデータ
も新システムに反映させること。
このため館内での機器搬入・構築作業は受託者と本市とで充分協議を行い、
事前に作業工程及びスケジュールを明示し遵守すること。資料は作業分担
が分かるよう記載すること。
・ システム本稼スケジュール(予定)
平成28年3月
契約、導入作業開始
平成28年4月
導入打合せ、要件確定
平成28年5月
機器納品、システム構築、データ移行
平成28年6月
操作訓練、蔵書点検等
平成28年7月1日
システム稼働
10.ハードウェア基本要件
※詳細機器使用は別紙3「図書館情報システムハードウェア・ソフトウェア
仕様書」を参照
(1)クライアント機器仕様
①操作が容易であること。
②市販 OA ソフトが使用できること。
③機器導入時、最新の機器及び OA ソフトであること。
④自動貸出端末のディスプレイは業務端末については液晶タッチディスプ
レイ 17 インチ TFT 方式とすること。
⑤ノートブックパソコンは携帯性を考慮し、スリムタイプのものとするこ
と。
⑥業務用端末のディスプレイはカラー液晶 20 インチワイド以上とし、それ
以外は 17 インチ以上として、ステレオスピーカ搭載とすること。
⑦各端末の大きさ、形状については、備え付けのカウンター等の専用什器
設置スペースに収納する必要があるため注意すること。
(2)ネットワーク機器仕様
必要となるネットワーク機器及び LAN 配線は、施設内の LAN 設備として
準備しますが、システム稼働にあたり不足する配線、機材、設定作業等の
費用を含むこと。
11.ソフトウェア基本要件
※詳細機器使用は別紙3「図書館情報システムハードウェア・ソフトウェア
仕様書」を参照
(1)ソフトウェア
①クライアント端末(利用者用端末を除く)に文章作成(「ワード」)、表計
算(「エクセル」)等を行えるよう「マイクロソフトオフィス」を各端末
に導入すること。
②業務用端末にデスクトップコピーツールを導入すること。
③全端末にウィルス対策ソフトを導入すること。バージョンアップ時は、
継続的に最新版を提供すること。また、ウィルス対策ソフトは信頼のお
ける製品を導入することとし、簡易なフリーソフト等を使用しないこと。
④全端末に USB、光学ドライブ、PC カード、シリアル、パラレル、赤外
線通信などの各ポートの使用を制限するソフトを導入すること。ただし、
USB,PC カードは取り付ける機器ごとに有効/無効の設定ができること。
⑤分館等が増えた場合でも、プログラムを変更することなく規則の設定の
みで運用が可能であること。
(2)図書館アプリケーションシステム
①別紙2「図書館情報システム機能要件」を参照
②当市が要求する仕様に対し、貴社が提案する図書館情報システムにカス
タマイズ費用が発生する場合、その費用を含むこと。
12.データ移行及び登録
対象となる主なデータは以下のとおりです。
・書誌情報(図書、雑誌、AV)
・所蔵情報
・利用者情報
・その他のデータ(貸出、予約、発注、統計、IC タグ関連情報)
・各種の設定情報
上記データの移行にあたっては、現在のサポート業者(データシステム米
沢)にデータ出力費用の照会を行い、費用に含めることとし、移行データを
責任をもって新システムに取り込み、確実に登録し運用できるように、その
作業費用を含めること。
株式会社データシステム米沢(TEL:0238-37-6051)
13.通信回線等
(1)新文化複合施設として利用するインターネット回線を、図書館情報シス
テムと共用利用し、その際に図書館情報システムとネットワークが混在
しないように論理的に分割していること。
(2)上記を実現するために、施設内の LAN 機器の設定費は費用に含めること。
(3)インターネットプロバイダは、株式会社ニューメディア(1G ヒカリ)
を予定しています。
株式会社ニューメディア(TEL:0238-24-2525)
14.図書館情報システム導入
(1)図書館情報システム導入に係る全経費を含めること。
(2)図書館情報システム導入スケジュール詳細については、本市と協議し、
その指示に従うこと。
(3)図書館情報システム導入においての業務運用設計等は、現行の運用を継
承できるように構築すること。
(4)運用開始日に本稼働できない等の事態が発生する場合は、現行システム
の賃貸借、保守に要する経費その他本業務に与えた損害の一切を賠償責
任とすること。
15.ホームページ構築
(1)現行ホームページに準ずる内容で、新たなデザインでホームページを新
規に制作すること。
(2)新規ホームページの更新作業は、HTML の知識がなくてもページの追加
や修正作業を行えるようなメンテナンスをしやすい構築にすること。
(3)こども用のホームページも新規作成すること。
(4)ホームページでの蔵書検索・予約、利用者のページ、休日カレンダーに
関しては、クラウド上の図書館システムで提供すること。
(5)現行ホームページで情報発信を行っている「市立米沢図書館デジタルラ
イブラリーシステム」については、伝国の杜に管理業務を移管するため、現
行図書館ホームページより切り離し 伝国の杜のホームページ内にデータベ
ースを含めて移行すること。(利用可能容量として最大 4TB を予定)
(6)
「市立米沢図書館デジタルライブラリーシステム」については、現在のサ
ポート業者(データシステム米沢)に移行の照会を行い、費用に含めること。
株式会社データシステム米沢(TEL:0238-37-6051)
(7)伝国の杜のホームページについては、現在のサポート業者(シグマ)に
照会を行い、デジタルライブラリーの情報発信に必要な費用を含めること。
株式会社シグマ(TEL:0238-37-6133)
(8)デジタルライブラリーの移行に伴い、サーバへの登録方法が変更となる
ため、操作マニュアルを準備すること。
16.システム運用保守
(1)システム運用保守要件については、別紙4「システム運用保守要件」に
関する要件を満たすこと。
(2)運用サポート・保守体制
①システムが常に良好な状態で稼働するように定期的に保守を行うこと。
②障害が発生した場合は、システムエンジニアによる 1 時間以内の復旧の
対応が可能な体制であること。特に図書館が開館している土日祝日等も
十分な対応ができること。
③保守体制は図書館の運用に合わせた体制であること。
④図書館システムの十分なスキルをもった担当者が市内 30 分以内のサポ
ート圏内に常駐していること。
・担当者は主任担当者と副担当者の 2 名以上の体制とすること。
・担当者の経歴書(図書館システム開発・導入等)を提示すること。
⑤ヘルプデスク窓口を設け、システム稼働後の操作・利用に関する電話等
の対応を行うこと。
⑥セキュリティの関係上、リモート接続によるシステムサポート、メンテ
ナンスは認めません。
⑦システム運用保守に係る平成 28 年度費用(9ヶ月分)を含めること。
(3)研修・支援体制
①ハードウェア、ソフトウェア、システム全体の設定、構成等に関する日
本語による基本マニュアルを提供すること。
②システム導入後の運用、端末操作方法等の研修は十分に行うこと。
③システム導入前の操作研修においては、各図書館に業務端末を別途搬入
し十分に行うこと。
④研修・支援体制に係る全費用を含めること。
(4)システムのレベルアップ
①システム導入後に機能追加等のレベルアップがあった場合は、速やかに
無償で提供すること。
②システムのレベルアップ作業等に係る全費用を含めること。
17.セキュリティ管理
(1)データセンターにおける管理体制
図書館システム及び蔵書検索システムを運用するデータセンターにおいて、
サーバ管理、入退室管理、災害対策などには万全の備えをするものとし、別
紙1「データセンターに関する要件」に関する要件を満たすこと。
(2)データ通信のセキュリティ対策
図書館システムを職員が使用する場合の通信は、個人情報を取扱うことも
あり、通信が傍受されない通信とすること。または、通信は暗号化し万が一
通信が傍受された場合に対して安全を確保すること。
(3)SSL 暗号化の導入
利用者が予約などの Web サービスを利用する際に使用する利用者番号・パ
スワード等のデータ通信に際しては SSL3.0 を利用して暗号化すること。
(4)パスワードによるアクセス制限
業務端末からシステムを利用する際、パスワード認証を必要とすること。
またシステムにおいては ID ごとに操作できる機能・権限を設定可能とするこ
と。利用者が Web 予約等のサービスを受ける場合にも、パスワードによる認
証を実施すること。
(5)ウィルス対索
サーバ及びクライアントにはウィルス対策ソフトを導入し、5 年分の更新ラ
イセンスを含んだ見積をすること。
(6)個人情報漏洩対策
外部持出可能な媒体から個人情報漏洩を防ぐために USB、光学ドライブ、
PC カード、シリアル、パラレル、赤外線通信などの各ポートの使用を制限す
る機能を用意すること。ただし、USB,PC カードは機器ごとに有効/無効の設
定を可能とし、業務上必要な機器を接続しつつ、セキュリティを低下させる
恐れのあるデバイス等を無効にすることを可能とすること。
(7)個人情報アクセスログ
システムの個人情報領域へのアクセスについてはログ履歴を蓄積すること。
(8)インターネット開放端末、オンラインデータベース端末について
不適切なインターネット利用を防止するためのフィルタリング機能と、OS
設定等を勝手に変更できないような制御、及び再起動による環境復元機能を施
すこと。フィルタリングソフトの更新費用については 5 年分の更新ライセンス
を含んだ見積をすること。
(9)Web 予約システムの情報漏洩対策について
Web 予約システムについては、情報漏洩や改ざんを防ぐために個人情報(氏
名、電話、住所等)を保管しないこと。また暗号化をかけるなどのセキュリテ
ィ対策を行うこと。年 2 回以上の Web サービスの脆弱性の評価を行い、速や
かに改善事項について対策を講じること。また必要に応じ、第三者組織による
セキュリティ監査を行うことが可能なこと。
OS・ミドルウェアのセキュリティパッチを適宜適用し、セキュリティレベ
ルを保つこと。
18.納入物品
システム機器一式及び機器台帳、システム設計書及び動作確認書、ネットワ
ーク構成図、成果報告書、各種マニュアル、その他発注者が必要と認める書類