潜水艦の仕組み - ダレナン博士の研究所

西暦 2016 年 01 月 13 日
ダレナン博士の研究所
研究報告書 No.147
題名:潜水艦の仕組み
報告者:トシ
潜水艦は、鉄でできている。それなのに、海の中で沈んだり浮かんだりできる。実に不思議である。
その潜水艦の歴史の始まりは、1620 年になる。イギリスのコーネリウス・ドレベルというロンドンで働
くオランダ人が、木造船にグリースで塗った皮を包み、潜水してロンドンのテムズ川を数マイルさかのぼった
のが始まりとされる 1)。すなわち、木製の潜水艦という訳である。ただし、今のような鉄ではないため、沈ん
だとしても深くは潜れなかったであろう。それから、150 年を経て、現代の潜水艦につながるような原型は、
1776 年のデービッド・C・ブッシュネルというアメリカ人によって設計されたタートル号になる 1)。タート
ル号を図に示す。現在の流線形の潜水艦で
はないが、実に哀愁が漂う設計である。こ
れを見ると分かるが、後ろに何やら箱があ
る。これが、バラストと呼ばれるものであ
る。バラストとは、潜水艇や気球の浮き沈
みや昇降を調節するために使用する水・
砂・鉛などのおもりのことであり 3)、ここ
に海水をポンプで取り込むことによって
潜水艦の重量を重くし、潜行ができる。逆
に潜水艦を浮上する時は、空気をバラスト
へ加え、海水を排水することによって潜水
艦の重量を軽くし、浮上させる 4)。これが、
潜水艦が海の中で沈んだり浮かんだりで
きる仕組みとなる。さらに、タートル号に
は後ろと上にプロペラがついている。すな
わち、これによって人力ではあるが、推進
もできる。なお、下に付いている重しは、
潜水艦の上下を安定させる働きがあるの
であろう。これを見ると分かるが、タート
ル号はすでに基本的な潜水艦の機能を備
えていることが分かる。
現在の潜水艦は、随分とおしゃれにはな
った。しかしながら、哀愁ではタートル号
図 潜水艦 タートル号 2)
が勝っているかもしれない。これに乗って、
「タートル号 発進せよ」、とぜひ言ってみたいものである。
1) http://www1.cts.ne.jp/fleet7/Museum/Muse030.html (閲覧 2016.1.13)
2) http://blogs.yahoo.co.jp/ssk74287/3466480.html (閲覧 2016.1.13)
3) http://dictionary.goo.ne.jp/jn/179792/meaning/m0u/ (閲覧 2016.1.13)
4) http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1410807494 (閲覧 2016.1.13)