特 集 自己改革をすすめ共生をめざす 第27回JA青森県大会議案決議される JAグループ青森の めざすべき方向と取組み J A青森県大会は、J Aグループ青森の抱え る諸問題に対する認識を統一し、 今後三年間 ︵平 成二十八∼三十年度︶取組むべき方向と、意思 結集を図ることを目的に、三年に一回開催して います。 第二十七回J A青森県大会は、十二月十六日 に県内各J A・中央会・連合会の組合員・役職 員等、約五百名が集まり、自己改革により、農 業と地域社会に根ざし社会的役割を果たす組織 の確立をすすめ、農業・農家組合員・地域住民・ 消費者等との共生をめざすことを参加者の満場 一致のもと決議しました。 この決議により、J Aグループ青森が総合力 を発揮し、 ﹁J A グループ青森の組織 ・ 経営力 発揮 重 することにより、 ﹁農業者の (点目標 ﹂) 所得増大への支援力発揮 ( 重点目標 ﹂ 、 ﹁地域 ) 活性化への貢献力発揮 ( 重点目標 ﹂)に取組ん でいきます。 特に今回は、J Aが地域の特性 実 ・態をふま えて創意工夫を行い、組合員とともに自己改革 に取組むことを最重点としています。 また、中央会・連合会は、J Aの支援に全力 を尽くしていきます。 以下、今大会決議事項の重点ポイント等につ いて紹介します。 三つの重点目標と取組み項目 一つ目の目標は、 一.農業者の所得増大への支援力発揮 です。 農業者の所得増大と農業生産の拡大を実現す るため、地域農業の将来構想︵地域営農ビジョ ン、農業振興計画︶を策定・実践し、総合的な 農 )業者への総合的な支援 農 )業者の所得増大への実践 取組み項目は、 農業者支援に取組むことです。 1 ( 2 ( 3 ( 農 )業生産拡大の推進 です。 特に、県段階には﹁県域担い手サポートセン ター機能を確立し﹂、中央会と各連合会の担当 部署が密接に連携することによって、営農指導・ 販売・購買・信用・共済の各事業が連携した農 業者支援を、J Aとともに取組んでいき、農業 者の所得増大と農業生産の拡大に取組んでいく こととしています。 二つ目の目標は、 二.地域活性化への貢献力発揮 です。 組合員 地 ・域住民にJ Aくらしの活動とJ A 事業を積極的に展開することにより、協同の輪 を広げ、豊かでくらしやすい地域社会の実現に 取組むことです。 また、今回の農協改革の反省も踏まえ、情報 発信力を強化して、J Aグループの社会的役割 絆 2016 . 1 2 等について消費者へ広く訴え、理解醸成に取組 取組み項目は、 むことです。 1 ( J )Aくらしの活動の推進 2 ( 生 )活インフラ 地 (域ライフライン 機 )能 の強化 3 ( 情 )報発信力の強化 4 ( 諸 )団体との連携 共 ・済事業での貢献 です。 特に、正組合員及び准組合員の加入促進、協 同組合理念等の学習活動、J Aの財務強化、協 同組合運動を支える職員教育等が重要です。 大会決議の実践 以上の議案が大会で決議されましたが、決議 事項の実践にあたり、次のことが大会決議とし て確認されました。 以下は、大会決議の抜粋です。 ︵1︶趣旨の徹底 5 ( 信 )用 です。 特に、支店等を拠点とした、組合員はじめ地 域住民を含めた協同活動が重要です。 ②実施計画の策定にあたっては、中長期計画 に基づいて、単年度事業計画に反映させて 総︵代︶会に付議し、年度毎に組織一丸と なり実践する。 ③実践状況については、定期的に実績検討会 を行い、決議事項の実践状況の進捗管理を 徹底することにより、大会決議の確実な実 行をはかるものとする。 組合員・役職員が一体となった取組みに向けて ほか、本県の農業・J A 等の課題に対応して、 以上により、八月の農協法改正、十月のTP P閣僚会合における大筋合意にかかる対策等の あらゆる場を通じて、決議事項の趣旨を徹 地域農業の振興とJ A事業の発展、協同組合運 ① 役 職 員 は、 理 事 会、 職 員 会 議、 研 修 会 等、 また、農業・J Aについて、地域住民・消費 者等より一層の理解を得るため、J A・中央会・ 底し、運動推進にあたっての認識の統一を 大会決議の実践を通 じ、J Aの組合員・役 す。 連合会からの情報発信をより強化することが重 会 )、部会 動の更なる推進に取組んでいくことになりま ②組合員は、集落座談会、総 代 ( はかるものとする。 要です。 三つ目の目標は、 等の各種会合、 あるいはJ Aの広報誌 紙 ( ) 等を通じ、組合員一人ひとりが主体的に運 職 員 一 人 一 人 が 農 業・ き合い、協同組合の仲 動に参加するよう意思統一をはかるものと ③組合員組織および青年・女性組織は、研修 間とともに、相互扶助 地域・組織の課題に向 会、学習会等を通じ趣旨の徹底をはかると の精神のもと、組合員 する。 ともに、各組織の活動方針に組み入れるも の営農と生活を守るた ︵中央会総務企画部︶ JAグループ青森の組織・経営力発揮 三.JAグループ青森の組織 経 ・営力発揮 のとする。 結果を残せるよう一歩 め、三年間でしっかり ①中長期計画の策定にあたっては、決議事項 しょう。 一歩前進していきま 会 )に付議するものと の重点実施事項について具体的な実施方策 ︵2︶計画の策定と実践 を盛り込み、総 代 ( する。 地域活性化への貢献力発揮 です。 ﹁農業者の所得増大への支援力発揮﹂﹁地域活 性化への貢献力発揮﹂を実現するため、J Aグ ループ青森の組織基盤・経営基盤等の強化に取 取組み項目は、 組むことです。 1 ( 組 )織基盤の強化 J )Aの事務負担軽減の実践 J )Aグループ青森のあり方検討 2 ( 業 )務執行体制︵ガバナンス︶の強化 3 ( J )A経営の健全性確保対策の強化 4 ( 中 )長期計画等による自己改革の実践 5 ( 6 ( 農業者の所得増大への支援力発揮 3 絆 2016 . 1 自己改革をすすめ共生をめざす 特集 JAバンク中期戦略 (平成二十八∼三十年度)の概要について ◇はじめに ﹁J A バ ン ク 中 期 戦 略 ﹂ は、J A バンクが三年ごとに策定する全国戦 略です。 このたび、平成二十八年度から向 こう三ヵ年の全国戦略である﹁J A バンク中期戦略︵平成二十八∼三十 年度︶ ﹂が確定しましたので紹介し ます。 ◇基本的方向 現行戦略において導入した施策や 構築した態勢を定着・強化しながら 確実に成果につなげていくととも に、J Aバンク自己改革を完遂する ことで、組合員等の満足度をさらに 向上させ、地域において一層必要と される存在になることを目指しま す。 大 目 標 と し て、﹁J A バ ン ク 自 己 改革の完遂﹂ ﹁国内農業融資シェア 六割の維持﹂ ﹁J A 貯 金 百 兆 円 ﹂ の 達成を掲げています。 ◇事業戦略の展開 J Aバンク自己改革の実践を通じ た農業振興・地域振興への取組みに より、農業法人・農業者からの評価、 〔目標〕JAバンク自己改革の完遂・国内農業融資シェア6割の維持・JA貯金100兆円の達成 ㈶ྠ࣭‶㊊ ホ౯࣭‶㊊ つᶍ㎰ᴗἲே࣭ᢸ࠸ᡭ⤒Ⴀయ࣭ከᵝ࡞ᢸ࠸ᡭ➼ ࠐࢱ࣮ࢤࢵࢺඛࡢ㛵ಀᵓ⠏࣭ᙉ ࠐࢱ࣮ࢤࢵࢺ࣭ࢭࢵࢺ᥎㐍 ㎰ᴗ⯆ ࡢ㈉⊩ ࠐᴗ㛫㐃ᦠࡼࡿ⥲ྜຊⓎ ࠐ㎰ᴗ࣓ࣥࣂࣥࢡ㹁㹑ㄪᰝࡢᐇ࣭ά⏝ ࠐࠕᨷࡵࡢ┦⥆ᑐ⟇ࠖࡢ㌿ ࠐ᪂つ⏝㢳ᐈࡢ⋓ᚓ ሗⓎಙ 㹈 㸿 ⤌ྜဨ➼㸦᪂つྲྀᘬ⪅ྵࡴ㸧 ㎰ᴗ㈨㔠ṧ㧗ࡢࢩ࢙⥔ᣢ࣭ྥୖ㸪ᢸ࠸ᡭ‶㊊ᗘ ࠐࠕ㎰ᴗᛂᅋࠖࡋ࡚ࡢྲྀ⤌ ࠐࠕ㣗㎰ࠖࢆព㆑ࡋຠᯝⓗ࡞ᗈ࿌࣭㹎㹐 ᴗ㔞࣭ࢩ࢙ᣑ㸦㹈㸿㈓㔠 100 㸧 ᴗ㐠Ⴀែໃኚ㠉㸪ᗑ⯒㐠Ⴀ㸪ேᮦ㛤Ⓨ㸪ᴗົᇶ┙ᙉ ᢸ࠸ᡭࢧ࣏࣮ࢺࢭࣥࢱ࣮࣭┴ᇦࢭࣥࢱ࣮ᶵ⬟ࡢᣑ ┴ ᇦ ϩࠉ⏕ά࣓ࣥࣂࣥࢡᶵ⬟ࡢᙉ Ϩࠉ㎰ᴗ࣓ࣥࣂࣥࢡᶵ⬟ࡢᙉ Ϫࠉࢳࣕࢿࣝᡓ␎ ϫࠉேᮦ㛤Ⓨ Ϭࠉᴗົᇶ┙ᙉ ᅜ ࠙๓ᥦࠚᛶ☜ಖ࣭ἲ௧㑂Ᏺ 4 絆 2016 . 1 JAバンク自己改革と事業戦略の展開 准組合員等からの賛同を得て、地域 に取り組みます。 促進し、現金事務の効率化・堅確化 戦略﹂を策定してまいります。 からの新たな﹁J Aバンク青森県域 の十分議論を踏まえた、二十八年度 に向け取り組むとともに県内J Aと J Aバンク青森では、前述の全国 戦略に基づき、現行県域戦略の完遂 ◇おわりに 化に取り組みます。 行うとともに機能拡充等の競争力強 また、システム運営として基盤更 改・窓口端末更改への円滑な対応を みます。 化および事務指導態勢強化に取り組 Ⅴ 業務基盤強化 事務管理態勢の充実・強化として J A店舗における自店検査等の定着 変容・知識の習得に取り組みます。 人材の継続的な確保に向け、行動の Ⅳ 人材開発 J Aバンク自己改革を含むJ Aバ ンク中期戦略の施策の実践を支える において一層必要とされる存在とな ることで事業利用拡大を目指してい きます。 ◇取組事項 Ⅰ 農業メインバンク 多様化する担い手のニーズ等を踏 まえた対応を行うことで、農業所得 増大および地域活性化に資する機能 を発揮し、地域シェア維持・向上お よび担い手全般のCS︵利用者満足 度︶向上に向け取り組みます。 Ⅱ 生活メインバンク 利用者目線での生活金融サービ ス 提 供 を 基 本 と し な が ら、 個 人 貯 金・J Aバンクローンを中心として、 シェア向上・残高伸長を図り、確固 たる事業量の確保に取り組みます。 Ⅲ チャネル戦略 店舗ごとの事業規模や店周環境に 応じて、メリハリのある金融機能の 提供を行います。 また、J Aバンク自己改革の信用 事業合理化策として、全信用事業店 舗へのオンラインキャッシャ導入を 5 絆 2016 . 1
© Copyright 2024 ExpyDoc