《第102回景況アンケート調査(平成27年12月調査)》 とよしん景況天気図 現 状 見通し 27/10~27/12 28/1~28/3 調査時期 業 種 総 合 製 造 業 卸 売 業 小 売 業 サービス業 建 設 業 《記号の意味》 DI数値 30 以上 良 10 以上 ~ 30 未満 やや良い DI数値 ▲10 未満 ~ 10 未満 普 DI数値 い 通 DI数値 ▲10 以下 ~ ▲30 未満 やや悪い DI数値 悪 ▲30 以下 い 《DIの意味》 DIとは、ディフュージョン・インデックス(拡散指数)の略で、増加(良い)企業 の割合から減少(悪い)企業の割合を差し引いた値を指数化したものをいいます。 1 要 旨 『当地区の景況は、緩やかに改善している。』 当期(10~12 月)のDI は、業況+9.5(前期比+7.8 ポイント)、売上+15.4(同+10.6 ポイント)、収益+9.0(同+6.1 ポイント)と全てのDIで前期比改善している。 一方、来期(1~3 月)については、業況+7.3(当期比▲2.2 ポイント)、売上+9.5 (同▲5.9 ポイント)、収益+7.0(同▲2.0 ポイント)と全てのDIで当期比若干の低下 が見込まれている。 業況DI 最近 3 ヵ月の業況DIは、総合+9.5 と前期比+7.8 ポイント改善した。業種別では、 製造業+9.9(前期比+6.5 ポイント)、卸売業+9.1(同+14.6 ポイント)、小売業+5.7 (同+19.3 ポイント)、サービス業+12.2(同+8.1 ポイント)、建設業+8.2(同+1.1 ポイント)と、前期比では全ての業種で改善している。 先行き(1~3 月)について、総合では+7.3 と当期比▲2.2 ポイントの低下が見込まれ ている。業種別では製造業+11.8(当期比+1.9 ポイント)、卸売業+3.6(同▲5.5 ポイント)、小売業▲1.9(同▲7.6 ポイント)、サービス業+13.3(同+1.1 ポイント)、 建設業+8.2(同±0.0 ポイント)と卸売業、小売業で当期比低下が見込まれている。 売上DI 最近 3 ヵ月の売上DIは、総合+15.4 と前期比+10.6 ポイント改善した。業種別では、 製造業+22.4(前期比+12.8 ポイント)、卸売業 12.7(同+14.5 ポイント)、小売業+9.4 (同+28.0 ポイント)、サービス業+18.4(同+11.3 ポイント)、建設業+13.4(同+4.3 ポイント)と、前期比では全ての業種で改善している。 先行き(1~3 月)について、総合では+9.5 と当期比▲5.9 ポイントの低下が見込まれ ている。業種別では、製造業+16.4(当期比▲6.0 ポイント)、卸売業+3.6(同▲9.1 ポイント)、小売業+1.9(同▲7.5 ポイント)、サービス業+13.3(同▲5.1 ポイント)、 建設業+11.3(同▲2.1 ポイント)と全ての業種で当期比低下が見込まれている。 収益DI 最近 3 ヵ月の収益DIは、総合+9.0 と前期比+6.1 ポイント改善した。業種別では、 製造業+13.2(前期比+4.3 ポイント)、卸売業+10.9(同+14.5 ポイント)、小売業 +3.8(同+15.7 ポイント)、サービス業+15.3(同+8.2 ポイント)、建設業+3.1(同 +0.1 ポイント)と、前期比では全ての業種で改善している。 先行き(1~3 月)について、総合では+7.0 と当期比▲2.0 ポイントの低下が見込まれ ている。業種別では、製造業+12.5(当期比▲0.7 ポイント)、卸売業+10.9(同±0.0 ポイント)、小売業▲3.8(同▲7.6 ポイント)、サービス業+11.2(同▲4.1 ポイント)、 建設業+3.1(同±0.0 ポイント)と製造業、小売業、サービス業で当期比低下が 見込まれている。 2 とよしん景況調査 《調査要領》 調査対象時期 調 査 方 法 平成27年 10月 平成28年 1月 ~ 12月 実 ~ 見通し 3月 績 聞き取りアンケート調査 調査対象企業の内容 調査対象企業 当金庫取引先 589 社 その他 15% 製造業 26% 分 析 方 法 各質問項目で「増加(上昇)」したと する企業が全体に占める構成比と、 不動産業 7% 「減少(下降)」したとする企業の構成 比との差(DI・判断指数)を中心に 卸売業 9% 建設業 17% 分析しています。 小売業 9% サービス業 17% D Iの 推 移 <業 況> (数値はDI数値) 時 業 期 種 平成 26 年 10~12 月 平成 27 年 1~3 月 4~6 月 7~9 月 合 8.0 12.1 3.0 1.7 9.5 製 造 業 12.5 12.3 9.7 3.4 9.9 卸 売 業 売 業 ▲9.3 ▲3.0 5.2 5.4 ▲3.7 ▲11.9 ▲5.5 ▲13.6 ↑ 小 総 9.6 10.0 3.2 4.1 9.1 5.7 12.2 10.9 20.6 3.1 7.1 8.2 平成 26 年 10~12 月 平成 27 年 1~3 月 合 11.6 15.0 4.4 サ ー ビ ス 業 建 設 業 <売 上> 期 種 7.3 11.8 ↓ ↑ 3.6 ▲1.9 ↓ ↑ ↑ 13.3 ↑ ↑ 8.2 → ↓ 4~6 月 7~9 月 平成 28 年 1~3 月見通し 10~12 月 製 造 業 21.7 16.9 14.3 4.8 9.6 9.6 卸 売 業 業 3.4 0.0 ▲9.3 ▲11.9 ▲1.8 ▲18.6 12.7 9.4 ↑ 3.6 1.9 ↓ 売 ▲7.4 1.5 ↑ 小 サ ー ビ ス 業 11.7 12.2 5.4 7.1 18.4 ↑ 13.3 ↓ 建 14.9 33.3 ▲1.0 9.1 13.4 ↑ 11.3 ↓ 平成 26 年 10~12 月 平成 27 年 1~3 月 総 設 業 <収 益> 種 総 15.4 22.4 ↑ ↑ 9.5 16.4 ↓ ↓ ↓ (数値はDI数値) 時 業 ↑ ↑ (数値はDI数値) 時 業 平成 28 年 1~3 月見通し 10~12 月 期 4~6 月 7~9 月 平成 28 年 1~3 月見通し 10~12 月 合 2.9 8.0 0.8 2.9 9.0 製 造 業 13.2 7.1 2.6 8.9 13.2 卸 売 業 業 ▲3.4 ▲5.5 ▲5.6 ▲8.5 ▲3.6 ▲11.9 10.9 3.8 ↑ 10.9 ▲3.8 → 売 ▲14.8 ▲6.0 ↑ 小 サ ー ビ ス 業 5.3 10.0 8.6 7.1 15.3 ↑ 11.2 ↓ ▲1.0 19.6 0.0 3.0 3.1 ↑ 3.1 → 建 設 業 3 ↑ ↑ 7.0 12.5 ↓ ↓ ↓ 総 合 当 期 の D I は 、 業 況 + 9 . 5 ( 前 期 比 + 7 . 8 ポ イ ン ト )、 売 上 + 1 5 . 4 (同+10.6ポイント)、収益+9.0(同+6.1 ポイント)と全てのDIで前期比 改善している。来期は、全てのDIで当期比若干の低下が見込まれている。 業種別にみると、製造業のうち、自動車部品関連については12月に新型ハイブリッド 車が発売され、当地区の下請企業への受注の増加は続くとみられる。卸売業のうち、 木材卸については、住宅建設等の民間工事が持ち直している中、一部に需要の増加がみら れる。小売業全体については、冬季賞与の支給に伴い、個人消費が増加する時期である ことから一時的な業況改善が見込まれる。しかし、食料品や日用品の値上げ等もあり、 依然として消費者の節約志向は根強い。サービス業のうち、ホテル・旅館業については、 中国など海外からの観光客の予約が堅調であり、特に中国では春節の大型連休を控え、 今後一層の利用増加が見込まれる。建設業については、住宅建設等の持ち直しにより、 業況は回復傾向にある。一方、人手不足の問題や依然として高い資材価格に伴う収益性の 低さが懸念材料である。 業 況 ・売 上 ・収 益 の 推 移 < 総 合 > 2 5 .0 2 0 .0 DI数値 1 5 .0 業況 売上 収益 1 0 .0 5 .0 0 .0 12月 3月 6月 25年 9月 12月 3月 26年 6月 9月 12月 27年 3月 28年 (見通し) 過 去 1 0 年 間 の 推 移( 季 節 調 整 値 ) 業況 売上 収益 20 10 0 -10 -20 -30 -40 17年 18年 19年 20年 21年 22年 4 23年 24年 25年 26年 27年 製 造 業 当 期 の D I は 、 業 況 + 9 . 9 ( 前 期 比 + 6 . 5 ポ イ ン ト )、 売 上 + 2 2 . 4 (同+12.8ポイント)、収益+13.2(同+4.3ポイント)と全てのDIが前期比 改善してプラスを維持している。来期は、業況DIについて当期比改善が見込まれている。 自動 車部品関連について は、12月に 新型ハイブリッド車が発売され、当地区の 下請企業への受注の増加は続くとみられる。また、自動車製造工場の国内回帰の動きも 一部にみられることから、更なる受注増加も期待できる。 菓子製造関連については、クリスマス、年末年始、バレンタインデー等の季節的な イベントが豊富な時期を迎え、売上増加が見込まれる。一方、円安により原材料が 高止まっており、収益面で厳しい業況となっている。 電気機器関連については、生産設備の入れ替えや工場増設等の引き合いが順調に続く 見通しである。 業況・売上・収益の推移<製造業> 25.0 20.0 DI数値 15.0 業況 売上 収益 10.0 5.0 (見通し) 0.0 12月 3月 6月 25年 9月 12月 3月 6月 26年 9月 12月 3月 27年 28年 (見通し) 過去10年間の推移(季節調整値) 業況 売上 収益 30 20 10 0 -10 -20 -30 -40 -50 17年 18年 19年 20年 21年 22年 5 23年 24年 25年 26年 27年 卸 売 業 当 期 の D I は 、 業 況 + 9 . 1 ( 前 期 比 + 1 4 . 6 ポ イ ン ト )、 売 上 + 1 2 . 7 (同+14.5ポイント)、収益+10.9(同+14.5ポイント)と全てのDIで 前期比大幅に改善し、いずれもプラスとなった。来期は、収益DIが横ばい、業況DI、 売上DIで当期比低下が見込まれている。 青果卸については、当地区の主要青果物である冬キャベツは、適度な降雨と気温高に より生育状況は順調である。出荷が例年より早く、他地域産との競合もあり、価格は 低水準で推移している。 木材卸については、住宅建設等の民間工事が持ち直している中、一部に需要の増加が みられる。しかし、合板、集成材の材料として使用される輸入材については、円安により 仕入価格が高止まっているが、販売価格に転嫁できない状況が続いている。 業況・売上・収益の推移<卸売業> 35.0 30.0 25.0 20.0 DI数値 15.0 10.0 業況 売上 収益 5.0 0.0 -5.0 -10.0 -15.0 -20.0 12月 3月 25年 6月 9月 12月 3月 6月 26年 9月 12月 3月 27年 28年 (見通し) 過去10年間の推移(季節調整値) 業況 20 15 10 5 0 -5 -10 -15 -20 -25 17年 18年 19年 20年 21年 売上 22年 6 収益 23年 24年 25年 26年 27年 小 売 業 当 期 の D I は 、 業 況 + 5 . 7 ( 前 期 比 + 1 9 . 3 ポ イ ン ト )、 売 上 + 9 . 4 (同+28.0ポイント)、収益+3.8(同+15.7ポイント)と全てのDIが前期比 大幅に改善して、いずれもプラスとなった。来期は、全てのDIが当期比低下して、業況 DI、収益DIでマイナスとなることが見込まれている。 小売業全体については、冬季賞与の支給に伴い、個人消費が増加する時期であること から一時的な業況改善が見込まれる。しかし、食料品や日用品の値上げ等もあり、依然と して消費者の節約志向は根強い。また大手量販店に消費者が流出しているため、地元の 小規模小売業者には依然として厳しい状況が続いている。 自動車販売については、前年度売上を牽引してきた軽自動車の販売が、平成27年4月 からの軽自動車税の増税以降、低迷を続けている。また、普通自動車販売も前年並みの 水準で推移しており、自動車販売全体では前年を下回っている。 DI数値 業況・売上・収益の推移<小売業> 30 25 20 15 10 5 0 -5 -10 -15 -20 -25 業況 売上 収益 12月 3月 25年 6月 9月 12月 3月 6月 26年 9月 12月 3月 27年 28年 (見通し) 過去10年間の推移(季節調整値) 業況 売上 収益 10 5 0 -5 -10 -15 -20 17年 18年 19年 20年 21年 22年 7 23年 24年 25年 26年 27年 サービス業 当 期 のD Iは、 業況 +12 .2 (前期比 +8.1ポイント )、売上+ 18. 4 (同+11.3ポイント)、収益+15.3(同+8.2ポイント)と全てのDIで 前期比改善しプラスを維持している。来期は、業況DIについて当期比若干の改善が 見込まれている。 ホテル・旅館業については、中国など海外からの観光客の予約が堅調であり、特に 中国では春節の大型連休を控え、今後一層の利用増加が見込まれる。また、学生の団体 や国内観光客の予約も例年通り入っており、業況は順調に推移する見通しである。 医療・保険衛生業については、概ね例年並みの推移が見込まれているが、インフル エンザの予防接種による外来患者が増加している。当地区内では、医療機関の新規開院 もみられ、最新設備導入や独自サービスの提供により、計画を上回る来院数となって いる先もみられる。 業況・売上・収益の推移<サービス業> 20.0 18.0 16.0 DI数値 14.0 12.0 業況 売上 収益 10.0 8.0 6.0 4.0 2.0 0.0 12月 3月 6月 25年 9月 12月 3月 6月 26年 9月 27年 12月 3月 28年 (見通し) 過去10年間の推移(季節調整値) 業況 売上 収益 15 10 5 0 -5 - 10 - 15 17年 18年 19年 20年 21年 22年 8 23年 24年 25年 26年 27年 建 設 業 当 期 の D I は 、 業 況 + 8 . 2 ( 前 期 比 + 1 . 1 ポ イ ン ト )、 売 上 + 1 3 . 4 (同+4.3ポイント)、収益+3.1(同+0.1 ポイント)と全てのDIが前期比 改善しプラスを維持している。来期は、業況DI、収益DIは横ばい、売上DIは 当期比若干の低下が見込まれている。 建設業全体としては、住宅建設等が持ち直しており、民間工事を中心に業況は回復 傾向にある。一方、人手不足の問題や依然として高い資材価格に伴う収益性の低さが 懸念材料である。 公共工事については、水道工事、建設工事関連で比較的安定した受注が見込まれて いる。 民間工事について、法人向けの設備投資では、生産設備の入れ替えや工場増設等の 動きもみられ、今後も順調に推移する見込みである。 業況・売上・収益の推移<建設業> 40.0 35.0 30.0 DI数値 25.0 業況 売上 収益 20.0 15.0 10.0 5.0 0.0 -5.0 12月 3月 25年 6月 9月 12月 3月 6月 26年 9月 12月 3月 27年 28年 (見通し) 過去1 0 年間の推移( 季節調整値 ) 業況 売上 収益 30 20 10 0 -10 -20 -30 -40 -50 17年 18年 19年 20年 21年 22年 9 23年 24年 25年 26年 27年 農 業 野 菜 (10kg/円) キャベツの卸売市場価格の推移(月別平均価格) 露地野菜の冬キャベツは、8月下旬 2500 円 から9月の長雨により苗の生育への 2000 円 影響が懸念されていたが、その後の 適度な降雨と気温高から生育状況は 1500 円 順調である。例年より早く出荷が 1000 円 進んでおり、価格は低水準で推移して いる。 500 円 11 月 12 月 1月 2月 3月 4月 5月 26 年 6月 7月 8月 9月 10 月 27 年 ※名古屋中央卸売市場の卸売価格を参考 菊 輪菊の卸売市場価格の推移(月別平均価格) 菊については、10~11月は例年 80円 需要が少ないが、年末年始や3月の 70円 お彼岸等の需要期となり、高値での 60円 取引が見込まれる。11月から5月 50円 中旬頃までは加温や電照による抑制 40円 栽培を行うため、経費負担の増加に 30円 より、採算面は厳しくなると見込まれ 20円 ている。 11月 12月 1月 2月 3月 4月 26年 5月 6月 7月 8月 (1 本/円) 9月 10月 27年 ※(社)日本花き卸売市場協会の調査価格を参考 水 産 業 シラス(イワシ類)は、夏場不漁が続いていたが、11月頃から漁獲量が回復している。 浜名湖のり、牡蠣は秋の長雨の影響が懸念されたが、比較的順調に水揚げされている。 運 輸 業 運輸業については、トラックの輸送量は昨年と比べ増加傾向にある。原油価格が低水準で 推移している一方、ドライバー不足は依然深刻であり、時間外労働の増加による人件費の 上昇等から収益面の改善までには至っていない。 不動産業 不動産業については、事業用の土地等を探す向きは一部にみられるものの、価格等の 条件面で折り合いがつかないケースが少なくない。一方、相続税絡みの所有不動産の活用 に関する相談は増加している。 10
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