医療圏データ分析・考察コンペ 全国地域別・病床機能情報等データベース ガイダンス資料 2016年1月13日 〔作成〕 東京大学公共政策大学院医療政策教育・研究ユニット 特任教授 埴岡健一 東京大学公共政策大学院医療政策教育・研究ユニット 特任研究員 吉田真季 〔協力〕 慶應義塾大学医学部 医療政策・管理学教室 平原憲道 なぜいま「医療圏データ」に着目するのか 医療・介護提供体制の見直しに関する今後のスケジュール 「地域医療構想」に描いた2025年の医療体制に向け、転換を進める上で、 2016年は重要なタイミング 3 地域医療計画のロジックモデル 出典:日本医療政策機構 市民医療協議会 患者アドボカシーカレッジ 第6章より引用 地域医療計画がめざすのは「患者・受益者・住民の健康アウトカムの改善」 そのためにデータの果たす役割は大きい 4 都道府県策定担当者にとって負担感の高い 「データ分析」「評価指標作成」 各策定プロセスで、第6次医療計画策定時の達成度合は?<4段階で回答> (N=40) 1.策定の体制の整備 20% 2.基本方針の作成 13% 3.既存施策の評価 6.医療提供者の意見の聴取 13% 55% 20% 28% 65% 25% 7.施策の作成 10% 8.評価指標の作成 10% 6.審議会等での検討 15% 3% 80% 8% 3% 60% 30% 70% 15% 0% 5% 73% 25% 10.計画のとりまとめ 10% 78% 13% 5.住民等の意見の聴取 13% 78% 10% 4.データの収集と分析 1.十分であった 68% 5% 77% 20% 2.おおむね十分であった 40% 8% 60% 3.やや不十分であった 80% 100% 4.不十分であった 出典:地域医療計画実践コミュニティー(RH-PAC)都道府県アンケートなどから データ分析や指標作成は一定の知識やスキルを要し、 都道府県職員は‘苦手意識’が高め 5 出典:病院情報局ウェブサイト http://hospia.jp/wp/archives/257 2014年度から病床機能報告制度がスタート 各都道府県からデータが公表済(一部、データ形式の不統一も…) 6 出典:厚生労働省医政局「地域医療校策定ガイドライン等に関する検討会」資料より 各病院が提出するデータ項目はこのように多岐にわたっています (病院別:335項目 病棟別:82項目) 7 出典:千葉県ホームページ http://www.pref.chiba.lg.jp/iryou /byousyoukinou/26byousyoukino u.html 例えば、千葉県の病床機能報告が掲載されたサイトを開き、 千葉医療圏をクリックしてみましょう 8 千葉市内の各病院が提出した4機能別の病床数と、 報告データへのリンクがあります 9 以 降 、 三 百 以 上 の 項 目 が 列 挙 例として、千葉大学医学部附属病院のデータを開いてみましょう 10 千葉大学附属病院の胸腔鏡下・腹腔鏡下手術件数 例えば、手術件数を調べたい場合、こちらを見るとわかります。 ただし他病院と比較したいなら、その病院のリンクを新たに開かければいけません 11 病床機能報告制度と 地域医療構想の課題 12 病床機能報告制度の課題 • 病床機能4区分の将来需要と現状および医療機関 の希望との大きなかい離 • 病床機能報告のデータ項目が不十分 • 病床機能報告の公表方法が、データベース構造に なっていない(病院シート単位、県別・・・でバラバラ) • 病床機能報告データとその他の既存データを医療 圏別に一望し、分析できる環境整備が必要 13 地域医療構想の課題 • 地域医療構想で、医療機関の再編成まで描ける都道府 県は少なそう • 地域医療構想で描いた絵をどう実行するかが2016年度 以降の本番 • 地域医療構想の策定過程で、患者・住民、現場の医療・ 介護提供者の声を十分に聴取している例は少ない • さまざまなステークホルダー(関係者)が課題を共有し、 それぞれの視点・切り口から解決策を出しあう必要があ る • その際に共通言語となるのが「データ」 14 全国地域別・病床機能情報等データベース とは何か? (実際の操作イメージは別資料でお示しします) 15 全国地域別・病床機能情報等データベース ねらい • 縦割りで散在するさまざまなデータを整理・統合 – 構造(S ストラクチャー)、過程(P プロセス)、成果(O アウ トカム)指標を2次医療圏ごとに合算 – 各都道府県が個別病院別に公表した病院別・病棟別 データ • どなたでもご利用可能なExcelファイルで公表 http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/HPU/seminar/2016-0313/dbcomp.html • データに基づいた地域医療計画/地域医療構想向 上を通じ、地域医療の均てん化をめざす 16 この画面は2015年12月25日時点のものです。 2016年1月13日に更新を行いました。 今後も更新させていただく場合があるので、随時ご確認ください。 17 ●A表 「二次医療圏表」 病床機能系 (B表にある病院別の病床機能報告 合計約2200 データを二次医療圏別に合算) 項目(列)⇒ 医療圏1 ・・・ 医療圏344 医療系 介護系 人口系 死亡率系 医療費系 その他、有益な (医療施設調査な (介護保険事業状 (年齢別人口、将 (標準化死亡比な (地域別医療費な もの 況報告) ど) 来推計人口など) ど) ど) 318項目 1287項目 183項目 57項目 108項目 11項目 233項目 (計344行) 全国47都道府県344医療圏をカバー ●B表 病院1 ・・・ ・・・ 病院7270 「病院表」 病床機能報告由来 335項目 (計7270行) 全国47都道府県344医療圏の7270病院をカバー ●C表 「病棟表」 病床機能報告由来 82項目 病棟1 ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 病棟28291 (計2万8291行) 全国47都道府県344医療圏7270病院の2万8291病棟をカバー 医療圏データ分析・考察コンペ 全国地域別・病床機能情報等データベース 概要イメージ(2016年1月13日版) ●この図は、全国地域別・病床機能情報等データベースに含まれる3表の構成を示した ものです。 ◆1期、2期に分けて掲載しました。 ・1期(2015年12月25日) ①A表、B表、C表の病床機能部分の38道府県5032病院分 ②A表の介護系、人口系部分 ・2期(2016年1月13日) ③A表、B表、C表の残りすべてを掲載し、47都道府県344医療圏7270病院2万8291病 棟をカバー ④A表の医療系、死亡率系、医療費系、その他有益なものを掲載 ☆データコンペ締切までに大幅なデータの追加や改修は予定しておりません。2期デー タによって分析等を進めてください。訂正などがある場合は告知いたしますので、下記サ イトのデータコンペに関する記載を適宜ご確認ください。http://www.pp.utokyo.ac.jp/HPU/ ◆項目の内容については、「概要・指標一覧」をご参照ください ◆ご利用の方は、必ず「概要・指標一覧」およびA表、B表、C表の各表に付された「説明」 をお読みください データベースは「概要」、A~C表がExcelで作成されています。 A表(二次医療圏表)を見てみましょう • 2次医療圏単位でS(ストラクチャー:構造)、P(プロセ ス:過程)、O(アウトカム:成果)指標を掲載していま す • 地域の病院の状況、介護の状況、人口や死亡の状 況、医療費の状況など把握できます • 2016年1月13日に、全国334医療圏分を掲載済。 19 B表「病院表」を見てみましょう • 病院単位での比較や集計を行えます • 2016年1月13日に、全国334医療圏、7270病院分を 掲載済。 20 医療圏データ分析・解析コンペ とは何か? 21 医療圏データ分析・解析コンペ ねらい • 地域のさまざまな立場の方が、医療の現状を示す データに親しむ • データの分析や考察に慣れ、自分の問題意識を データを用いて表現できるようになる • 専門家から一般住民まで、多様な視点・切り口での 分析結果を共有する 22 応募期間: 2015年12月25日~2016年2月10日 23 どなたにも応募いただけます • 一般に医療計画、医療政策に関心がある方 • 下記の委員や事務局担当者を支援できる方 • 地域医療計画と地域医療構想に関する審議会や検 討会(部会、圏域会議等含む)の委員 • 地域医療計画と地域医療構想に関する審議会や検 討会の事務局担当者 24 5つのステークホルダーの協働を推奨します • HPU/H-PACのステークホルダー分類 – – – – – 患者支援者 政策立案者 医療提供者 メディア 学術研究者 • 応募は、チームでも個人でも構いません。主任応募 者を1人決めていただきます。 25 応募用紙の記入例(1/2) 26 テーマの設定 • A 指定テーマ、B 自由テーマのどちらか • A 指定テーマ:企画委員会の推奨テーマ 1)医療のアウトカム等の格差を生む要因の分析 2)将来の需給ギャップを見据えた適正医療資源の提示 3)データベースの活用支援ツールの作成 • B 自由テーマ:立場や問題意識に応じて設定 ※詳しくは、募集要項をご覧ください http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/HPU/seminar/2016-0313/documents/DBComp_guidance.pdf 27 応募用紙の記入例(2/2) 28 あなたは何を調べたいですか • 自分、家族のために必要なこと • 関心分野、疾患 • 住んでいる地域 • 委員、アドボケート(提言者、社会活動者)としてカ バーすべきこと • 専門分野、専門手法 パッション ビジョン シナリオ データ 手法 分析力 29 受賞作 選考の観点 基本的観点 1. 2. 3. 4. 5. 6. テーマの重要性・喫緊性 実践・実現可能性 視点・切り口の新規性・独創性 分析の論理性 考察の実証性 表現力・訴求力 付加的観点 – ステークホルダー同士の協働による相乗効果 – 独自のデータを追加し、有益な分析を行っている – 特に評価すべき、卓越したものがある 30 受賞作の発表 • 3月13日の公開シンポジウムにて最優秀賞、優秀 賞、特別賞の表彰を予定しています • 受賞者のうち、当日ご来場が可能な方には、公開シ ンポジウムで内容を発表していただきます。 2016年3月13日 HPU/H-PAC第6回公開シンポジウム プログラムより http://www.pp.u-tokyo.ac.jp/HPU/seminar/2016-03-13/documents/2016_symp_program1.pdf 31 多くのご応募をお待ちしております! 医療圏データ分析・考察コンペ 選考委員会・企画委員会 H-PAC事務局 一同 32
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