平成 27 年「中小企業の賃金事情」調査の概要

◆平成 27 年「中小企業の賃金事情」調査の概要
● 調査概要 ●
調査時点
平成 27 年 7 月 31 日現在
調査対象
平成 24 年経済センサス-活動調査結果に基づく名簿データより層別に無作為抽出した都内
の従業員数 10~299 人の中小企業 3,500 社
調査方法
調査票を郵送し、自計式により記入・返送を依頼
調査項目
(1)毎年調査している項目
賃金、賃金制度、モデル賃金・初任給、賞与・諸手当(以上平成 27 年 7 月現在)
年間給与支払額(平成 26 年分)
(2)隔年で調査している項目
労働時間、休日・休暇(以上平成 27 年 7 月現在)
集計方法
有効回答を得た 919 社(回答率 26.3%)について集計
(1)毎年調査している項目
○賃 金
平成 27 年 7 月の全常用労働者(直接雇用される労働者のうち、嘱託・再雇用、臨時工、パートタ
イマー・アルバイト、病欠者、休職者を除く全従業員)の平均賃金は、所定時間内賃金が 346,678 円、
所定時間外賃金が 32,752 円となり、合計で 379,430 円(平均年齢 41.9 歳、平均勤続年数 10.4 年、
平均扶養家族数 0.6 人)であった。
平成 26 年の源泉徴収票支払金額から求めた年間給与支払額の平均金額は、5,244,997 円であった。
労働組合の有無別にみると、労働組合の「ある」企業は「ない」企業に比べ、所定時間内賃金で 13,305
円高くなっている。また、企業規模別では「50~99 人」規模の企業が所定時間内賃金、年間給与支払
額が最も高くなっている。
【表1】
【表1】全常用労働者の平均賃金
(単位:円)
平
均
年
齢
平
均
勤
続
年
数
(
歳
)
平
均
扶
養
家
族
数
(
年
平成27年7月1か月の平均賃金(円)
合
計
(
人
)
所定時間内
所定時間外
賃金
賃金
うち通勤手当
平成26年
年間給与
支払額
(円)
)
調査産業計
労
組
有
無
別
規
模
別
41.9
10.4
0.6
379,430
346,678
12,390
32,752
5,244,997
労組あり
42.2
13.7
0.7
400,048
358,133
13,565
41,915
5,755,439
労組なし
41.8
9.9
0.6
376,058
344,828
12,204
31,230
5,162,205
10 ~ 49人
42.8
10.1
0.6
363,007
336,925
11,581
26,082
4,968,722
50 ~ 99人
41.9
10.2
0.7
395,484
363,167
13,166
32,317
5,440,172
100 ~ 299人
40.8
10.8
0.7
381,018
340,743
12,510
40,275
5,343,214
1
○初任給
初任給を学歴別にみると、高校卒 176,222 円、高専・短大卒 187,293 円、専門学校卒 188,355 円、
大学卒 204,143 円となった。
また、職種別にみると、高校卒、高専・短大卒、専門学校卒では「生産系」がもっとも高く、大学
卒では「営業販売系」がもっとも高かった。
【表2】
【表2】初任給(職種別・産業別)
(単位:円)
高校卒
高専・短大卒
専門学校卒
大学卒
所定時間内賃金
(通勤手当を除く)
所定時間内賃金
(通勤手当を除く)
所定時間内賃金
(通勤手当を除く)
所定時間内賃金
(通勤手当を除く)
区分
調
176,222
187,293
188,355
204,143
営業販売系
174,833
187,179
188,115
204,910
事 務 系
173,317
186,179
187,150
203,923
技 術 系
174,454
186,619
187,887
204,584
生 産 系
176,949
189,071
189,988
202,627
査
産
業
計
建
設
業
181,429
190,510
193,764
207,604
製
造
業
172,799
186,310
186,871
203,012
179,660
190,726
189,788
208,688
運 輸 業 , 郵 便 業
179,303
186,547
188,286
198,248
卸 売 業 , 小 売 業
175,896
183,733
185,058
202,665
金 融 業 , 保 険 業
184,175
198,208
201,518
214,108
不 動 産 業 ,物 品賃 貸業
177,933
196,714
196,714
205,473
学 術 研 究 、 専 門 ・
技 術 サ ー ビ ス 業
175,917
188,771
187,513
206,861
宿 泊 業 , 飲 食 サ ービ ス 業
172,995
175,605
175,425
191,894
生活関連サービス業,
娯
楽
業
175,908
183,664
186,420
193,053
教 育 、 学 習 支 援 業
( 学 校 教 育 を除 く)
185,125
198,010
201,010
211,576
182,075
187,760
190,900
203,446
173,654
188,641
190,758
199,859
情
医
報
療
通
,
信
福
業
祉
サ ー ビ ス 業
(他に分類さ れ な いも の)
2
○賞 与
過去 1 年間(平成 26 年 7 月から平成 27 年 6 月)に賞与を支給した企業の平均金額は、27 年の夏季一時金
が 395,335 円、26 年の年末一時金が 418,029 円、その他賞与が 80,691 円で、合計すると 894,055 円であっ
た。企業規模別での支給額は、企業規模が大きいほど高くなった。
産業別に見ると、
「金融業, 保険業」が最も高く 1,999,449 円、以下「情報通信業」1,114,398 円、
「サー
ビス業(他に分類されないもの)
」969,726 円であった。
【表3】
【表3】過去1年間の平均賞与支給額(規模別・産業別)
集計
企業数
(社)
区分
調
査
産
業
計
10~49人
50~99人
100~299人
建
設
業
製
造
業
情 報 通 信 業
運 輸 業 , 郵 便 業
卸 売 業 , 小 売 業
金 融 業 , 保 険 業
不 動 産 業 ,
物 品 賃 貸 業
学 術 研 究 , 専 門
・技術サービ ス業
宿 泊 業 ,
飲 食 サ ー ビ ス 業
生活関連サービス業,
娯
楽
業
教育 ,学 習支 援業
( 学校 教育 を除 く)
医 療 , 福 祉
サ ー ビ ス 業
(他に分類されないもの)
919
(100.0)
545
(100.0)
240
(100.0)
134
(100.0)
83
(100.0)
268
(100.0)
78
(100.0)
64
(100.0)
153
(100.0)
38
(100.0)
27
(100.0)
45
(100.0)
40
(100.0)
24
(100.0)
21
(100.0)
31
(100.0)
47
(100.0)
賞与支給
企業数
(社)
694
( 75.5)
396
( 72.7)
187
( 77.9)
111
( 82.8)
63
( 75.9)
213
( 79.5)
59
( 75.6)
48
( 75.0)
115
( 75.2)
33
( 86.8)
21
( 77.8)
36
( 80.0)
22
( 55.0)
17
( 70.8)
17
( 81.0)
20
( 64.5)
30
( 63.8)
支給額 (円)
27年
夏季一時金
26年
年末一時金
894,055
395,335
418,029
80,691
815,939
353,469
385,834
76,635
972,875
445,581
448,750
78,544
1,039,954
460,041
481,132
98,781
903,856
407,906
427,605
68,344
821,677
355,714
383,096
82,868
1,114,398
517,201
541,863
55,335
753,731
330,608
388,141
34,982
831,629
387,222
399,104
45,303
1,999,449
836,081
765,950
397,418
872,677
414,673
420,721
37,283
829,939
370,438
401,903
57,599
486,499
224,655
218,496
43,348
644,325
269,473
305,819
69,033
926,580
384,288
522,547
19,746
513,117
252,429
250,987
9,700
969,726
374,765
419,579
175,382
支給額合計
左記以外
支給なし
無回答
(社)
225
( 24.5)
149
( 27.3)
53
( 22.1)
23
( 17.2)
20
( 24.1)
55
( 20.5)
19
( 24.4)
16
( 25.0)
38
( 24.8)
5
( 13.2)
6
( 22.2)
9
( 20.0)
18
( 45.0)
7
( 29.2)
4
( 19.0)
11
( 35.5)
17
( 36.2)
( )内は構成比(%)
3
(2)隔年で調査している項目
○所定外実労働時間
7 月の所定外実労働時間の平均は、男性で 15 時間 38 分、女性で 9 時間 21 分であった。
産業別にみると、男性では、最も多いのは「建設業」の 23 時間 46 分で、最も少ないのが「生活関連サー
ビス業,娯楽業」の 6 時間 52 分となっている。
女性では、最も多いのは「情報通信業」の 16 時間 45 分で、最も少ないのが「生活関連サービス業,娯楽
業」の 3 時間 39 分となっている。
【図1】
【図 1】7月の所定外実労働時間
【図2】7月の所定外実労働時間構成比
(男性)
【図3】7月の所定外実労働時間構成比
(女性)
(注) 構成比の合計は、端数処理により必ずしも 100%にならない。
4
○年次有給休暇
最近1年間の年次有給休暇の取得状況は、1人平均の新規付与日数 17.6 日、取得日数 8.7 日であった。
取得率(新規付与日数に対する取得日数の割合)は 49.7%となっている。
取得率を産業別にみると、最も高いのが「生活関連サービス業,娯楽業」
(72.6%)で、次いで「金融業,
保険業」
(60.2%)となっている。反対に、最も低いのは「建設業」
(32.3%)であった。
【図5】
【図4】年次有給休暇の取得状況の推移
注) 新規付与日数及び取得日数の端数処理により、取得率は必ずしも一致しない。
【図5】年次有給休暇の取得状況
5