019 工学部 工学部 環境,社会基盤 環境 社会基盤 有害物質で汚染された地盤・土壌の環境修復 社会基盤工学科・環境コース E-mail 教授・佐藤 健、助教・加藤 020 工学部 工学部 社会基盤 環境 社会基盤 長良川による岐阜市の地下水涵養量をしらべる 社会基盤工学科・防災コース 雅彦 [email protected]、[email protected] E-mail 助教・大橋 慶介 [email protected] 概要 概要 私たちは,地盤や土壌中で有害物質(重金属)がどのように移動し,反応 しているか研究しています.そして,それらの研究成果から重金属類で汚 染された地盤や土壌を環境面で問題ない状態にし,再生利用できる技術 開発を行っています. 岐阜市は、飲み水をはじめ農業・工業用水を地下水に大きく依存 しています。また地下水位は液状化対策に重要でもあり、地下水の 利用量だけではなく供給量(これを涵養量<かんようりょう>と呼 びます)を知ることが大切です。私たちは、河川流量と地下水位を 観測して、涵養量や地下水の動きを知ることができました。 内容 内容 植物を利用して土壌中から重金属を取り除く!! 研究開発技術 既存技術 資材 植物生育 研究開発技術>既存技術 (4倍) ↓ より効率的に浄化可能 研究開発技術 未汚染土 長良川周辺の地下水は,旧派川に沿って多く流れていた。 既存技術 流量が違う3回とも流れる方向はよく似ていて,涵養量は流量に線形比例し ており河川流量の約20%でした。 重金属 汚染土 特徴 根吸水で重金属を 移動,資材へ吸着 させ,浄化 特徴 植物に吸収さ せ,浄化 浄化量(mg/kg乾土) 鉛(Pb) アンチモン(Sb) 項目 14.8 7.8 研究開発技術 0.17 既存技術 ADCP・ ・ ・ 河川流速・ 横断分布 地下水・ 飽和浸透・ 概念図 2013年10月28日・ 観測・ ・ ・ ・ 推定涵養量 ・ ・ ・ ,流域水文学研究室(教授:篠田成郎,准教授:児島利治),地盤・地下水工学研究室(准教授:神谷浩二)・ 学生達・ ・ ・ 共同・ 研究成果・ ・ ・ 13 アピールポイント 中高生のみなさんへ アピールポイント 中高生のみなさんへ 建設工事で地盤・土壌環境を汚染してはいけないことは当然です.さらに地盤や土壌は,地球環境を構成 する重要な要素で,限られた天然資源でもあります.私たちは,「地盤や土壌の環境をどのように維持した らいいか」,「汚染された地盤や土壌をどのようにしたら再生利用できるか」を研究しています.身近すぎて 土について考えたことはないと思いますが,一緒に土の環境について考えてみませんか!? 長良川は清流として市民に大切にされて岐阜のシンボルになっていますが,社会基盤工学的には水 資源の運搬道という側面と,水災害をもたらす存在という側面も持っています。私たちは工学的知識 を活かして,その恩恵を最大化・脅威を最小化するよう国や地方自治体(公務員)と建設コンサルタ ントの方と協力して研究を進めると同時に,河川の知識を身につけた学生を社会に送り出しています。 産業界・地域の方へ 産業界・地域の方へ 建設発生土や廃棄物の活用,化学物質で汚染された土地の環境修復などを対象に研究を行っています. 我々の研究のキーワードしては,低コスト,低エネルギー,生態系を含めた環境修復です.そのため,植物, 廃棄物や微生物などを利用し技術開発を行っています.また,従来の土木工学的アプローチに加え,化学 的,生物的な視点も取り入れて研究を行っているところに特徴があります. 近代河川は連続堤に守られて,堤内地(堤防に囲まれた土地)は等しく安全だと考えがちですが, 地形的な成り立ちの違いによる差はなお存在しています。地震の液状化と密接に関わっている地下水 位や,内水の動きは旧河道の存在と強く係わっていることを,今回の観測であらためて知ることにな りました。過去の水害記録を過去のものと切り捨てず,現代の防災計画に活用することが大切です。 14
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