ASTM とJISの対比について - 石原商事

資料番号:M012-20111203-1
ASTM とJISの
JISの対比について
対比について
■ASTM とは?
とは?
ASTM(アメリカ材料試験協会)とは日本の JIS に相当する標準化団体の略称です。
規格上明らかに ASTM 規格である場合、ASTM が省略される事が多い様です。また、末尾に -93A 等
が付いている場合は、一旦制定された後、その年度の内に再度改定を受けた事を示します。その改定回数
により A⇒B⇒C と記号が付きます。(ASTM A36-93A)この場合 1993 制定後 1 回の改定が行われた事を示し
ます。
■鋼種比較について
鋼種比較について
厚鋼板に係わる規格を列記しました。下記一覧はあくまで類似規格です。また鋼種の特性では概略の解説
です。(クラス・グレードにより違いがあります。)詳細部についてはJIS及び ASTM STANDARDS を参照しお
客様でご判断いただけるようお願い致します。
■ASMEと
ASMEとASTM
ASME とは米国機械学会(American Society of Mechanical Engineers)の略称で、ボイラーや圧力容器の国
際的なスタンダードと云っても過言でないほど広くいきわたっております。ASMEとASTM規格は鋼板に関し
てはとてもよく似ており例えば ASTM A516 Gr415 ASME SA516 Gr415 は同じ製品として扱われる事が多い
様です。詳細な部分に関しては ASME は規格の制定・製品や工場の認定・その規格集等の販売が主業務の
為、WEB等では公開しておりません。
■ASTM と JIS の考え方?
私見ですが、JISとASTMの考え方の違いを一言でいえば、定食と単品料理の違いだと思うのです。JISの
場合規格を指定すれば、略満足の定食(内容)になっているのに対して ASTM はベースの料理を決めて追
加で各種の小鉢等(試験項目や要求事項等)を設定し必要なだけの性能を持った鋼材作る。こんな感じを受
けています。
現在、JIS も ASTM も(EN ヨーロッパ規格も)ISO に整合又は準じた方向で改正が進んでいるようですが、単位
の違い・設計思想の相違・プライド?等で完全な整合は当分先の事と思われます。
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JIS ハンドブック 2011 鉄鋼 Ⅰ/Ⅱ
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定価 鉄鋼Ⅰ 8700 円
定価 鉄鋼Ⅱ 8200 円
2011 ANNUAL BOOK ASTM STANDARDS
SECTION ONE
日本で入手する場合、財団法人 日本規格協会経由で可能です。価
格は、空輸費込みで US $300 位だと思います。 残念なことに、
全て英文で翻訳はありません。専門用語が多い事と、単位系の違い
で辞書と電卓は欠かせない上級者向けです。
*本資料は㈱石原商事の社内文書につき記載内容による社外への一切の責を負わないものとします。
*一部に当社としての解釈・見解及びスペックが記載されております。正式な文面は参照資料をご覧下さい。
株式会社石原商事
http://www.ishiharashouji.jp
資料番号:M012-20111203-1
■ ASTM JIS 類似規格一覧
ASTM
JIS
鋼種の特性
A 203 Gr A
SL 2 N 255
-70 度程度まで使用できる、2%ニッケル鋼の圧力容器・設備用鋼板
A 203 Gr D
A 203 Gr E
A 203 Gr F
A 204 Gr A
A 204 Gr B
A 302 Gr A
A 302 Gr B
A 302 Gr C
A 302 Gr D
A 353
SL 3 N 255
SL 3 N 275
SL 3 N 440
SB450M
SB480M
SBV 1A
SBV 1B
SBV 2
SBV 3
SL 9 N 520
A 36
SM400B
A 387 Gr11-CL1
A 387 Gr11-CL2
A 387 Gr12-CL1
A 387 Gr12-CL2
A 387 Gr21-CL1
A 387 Gr21-CL2
A 387 Gr22-CL1
A 387 Gr22-CL2
A 387 Gr2-CL1
A 387 Gr2-CL2
A 387 Gr5-CL1
A 387 Gr5-CL2
A 515 Gr415
A 515 Gr450
A 515 Gr485
A 516 Gr415
A 516 Gr450
A 516 Gr485
A 533 TypeA CL.1
A 533 TypeA CL.2
A 533 TypeB CL.1
A 533 TypeB CL.2
A 533 TypeC CL.1
A 533 TypeC CL.2
A 537 cl 1
A 662 Gr A
A 662 Gr C
A 662 Gr C
A 662M Gr A
A 841 Gr A
A537 CL2
A553 TYPE1
SCMV 3-1
SCMV 3-2
SCMV 2-1
SCMV 2-2
SCMV 5-1
SCMV 5-2
SCMV 4-1
SCMV 4-2
SCMV 1-1
SCMV 1-2
SCMV 6-1
SCMV 6-2
SB 410
SB 450
SB 480
SGV 410
SGV 450
SGV 480
SQV 1A
SQV 1B
SQV 2A
SQV 2B
SQV 3A
SQV 3B
SPV 355
SLA 235
SLA 325
SPV 315
SPV 235
SPV 355
SPV 450
SL 9 N 590
A844
SL 9 N 590
-100 度程度まで使用できる、3%ニッケル鋼の圧力容器・設備用鋼板
中温から高温で使用されるモリブデン鋼のボイラー及び圧力容器用鋼板
中温から高温で使用されるマンガン・モリブデン鋼のボイラー及び圧力容器用鋼板
中温から高温で使用されるマンガン・モリブデン・ニッケル鋼のボイラー及び圧力容
器用鋼板
-196 度程度まで使用できる、9%ニッケル鋼の圧力容器・設備用鋼板
溶接性の良い炭素鋼の、構造用鋼板
常温から高温で使用されるクロム・モリブデン鋼の
ボイラー及び圧力容器用鋼板
中温から高温で使用される炭素鋼のボイラー及び圧力容器用鋼板
中温から高温で使用される炭素鋼の圧力容器用鋼板
低温靱性に優れた調質型、マンガン・モリブデン鋼の原子炉その他の容器用鋼板
低温靱性に優れた調質型、マンガン・モリブデン・ニッケル鋼の原子炉その他の容
器用鋼板
溶接性の良い炭素鋼の、圧力容器用鋼板
-30 度程度まで使用できる、炭素鋼の低温圧力容器用鋼板
-45 度程度まで使用できる、炭素鋼の低温圧力容器用鋼板
溶接性の良い炭素鋼の、圧力容器用鋼板
-196 度程度まで使用できる、9%ニッケル鋼の圧力容器・設備用鋼板
*1 スペースの関係で(Gread)はGrと、(Class)はCLと省略した。
*2 特性は、JIS をベースに解説しております。また、一部には当社の見解を含みます。
*本資料は㈱石原商事の社内文書につき記載内容による社外への一切の責を負わないものとします。
*一部に当社としての解釈・見解及びスペックが記載されております。正式な文面は参照資料をご覧下さい。
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