平成 17 年 3 月期 決算短信(連結) 上 場 会 社 名 三菱レイヨン株式会社 コ ー ド 番 号 3404 (URL http://www.mrc.co.jp/ ) 代 表 者 役職名 取締役社長 問合せ先責任者 役職名 広報・IR室長 決算取締役会開催日 平成 17 年 5 月 10 日 米国会計基準採用の有無 無 平成 17 年 5 月 10 日 上場取引所 東 大 本社所在都道府県 東京都 氏名 皇 芳 之 氏名 立 林 康 巨 TEL (03) 5495−3100 1. 17 年 3 月期の連結業績(平成 16 年 4 月 1 日∼平成 17 年 3 月 31 日) (1)連結経営成績 (注)金額は百万円未満を切り捨てて表示しています。 売 上 高 営業利益 経常利益 百万円 17 年 3 月期 16 年 3 月期 % 330,106 309,593 百万円 6.6 3.0 1 株当たり 当期純利益 当期純利益 百万円 30,802 27,302 % % 百万円 12.8 38.2 27,806 21,922 潜在株式調整後 1株当たり当期純利益 円 銭 円 % 26.8 32.0 株 主 資 本 当期純利益率 総 資 本 経常利益率 売 上 高 経常利益率 % % % 銭 17 年 3 月期 14,438 17.4 23.52 − 9.5 8.1 8.4 16 年 3 月期 12,293 104.8 20.01 − 8.8 6.5 7.1 (注) ①持分法投資損益 17 年 3 月期 1,653 百万円 16 年 3 月期 1,546 百万円 ②期中平均株式数(連結) 17 年 3 月期 611,485,407 株 16 年 3 月期 611,994,749 株 ③会計処理の方法の変更 無 ④売上高、営業利益、経常利益、当期純利益におけるパーセント表示は、対前期増減率 (2)連結財政状態 総 資 産 株主資本 百万円 株主資本比率 百万円 17 年 3 月期 345,989 156,842 16 年 3 月期 342,300 146,476 (注) 期末発行済株式数(連結) 17 年 3 月期 611,365,387 株 1株当たり株主資本 % 円 銭 45.3 256.46 42.8 239.44 16 年 3 月期 611,549,230 株 (3)連結キャッシュ・フローの状況 営業活動による キャッシュ・フロー 投資活動による キャッシュ・フロー 百万円 百万円 17 年 3 月期 16 年 3 月期 財務活動による キャッシュ・フロー 百万円 △23,081 △ 8,953 38,046 22,189 現金及び現金同等物 期 末 残 高 △19,115 △ 7,516 百万円 8,426 12,783 (4)連結範囲及び持分法の適用に関する事項 連結子会社数 51社 持分法適用非連結子会社数 −社 持分法適用関連会社数 21社 (5)連結範囲及び持分法の適用の異動状況 連結 (新規) 1社 (除外) 2社 (新規) 持分法 1社 (除外) 2.18 年 3 月期の連結業績予想(平成 17 年 4 月 1 日∼平成 18 年 3 月 31 日) 売 上 高 営 業 利 益 経 常 利 益 百万円 百万円 中 間 期 167,000 16,000 通 期 340,000 33,000 (参考)1株当たり予想当期純利益(通期) 31 円 08 銭 4社 当期純利益 百万円 16,000 33,000 百万円 10,000 19,000 ※ 上記の予想は本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後様々な 要因によって予想数値と異なる場合があります。 なお、上記の予想に関する事項は、添付資料 10∼11 ページをご参照ください。 −連 1− 三菱レイヨン株式会社 企 業 集 団 の 状 況 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社54社及び関連会社22社で構成され ており、 化成品・樹脂事業の製造・加工・販売、繊維事業の製造・加工・販売並びに機能製品・エンジニアリング事業外 の製造・加工・販売、エンジニアリング、商社及び各種サービス・情報処理等の事業活動を行っています。各事 業における当社グループ各社の位置づけ等は、次のとおりです。 (平成17年3月31日現在) 事業区分 化成品・樹脂事業 繊維事業 機能製品・エンジ ニアリング事業外 主要製品 化成品 成形材料 シート・フィルム 樹脂添加剤 コーティング材料など アクリル繊維 アセテート繊維 ポリエステル繊維 ポリプロピレン繊維 カーペットなど 炭素繊維 複合材料加工品 航空機材 プラ ス チッ ク光 フ ァイ バー プラ ス チッ クロ ッ ドレ ンズ プリント配線板 映像表示材料 清水器 中空糸膜フィルター 水処理機器システム プラ ン トエ ンジ ニ アリ ング 建築関連材料など 主な関係会社 地域 日本 エムアールシーポリサッカライド㈱、ダイヤニトリック ス㈱、㈱ダイヤテック、アクリサンデー㈱、ユーエムジ ー・エービーエス㈱、エムアールシー・デュポン㈱、東 栄化成㈱ その他 5社 計 12社 海外 Thai MMA Co.,Ltd.、 恵 州 恵 菱 化 成 有 限 公 司 、 蘇 州 三 友 利 化 工 有 限 公 司 、 江 蘇 新 菱 化 工 有 限 公 司 、 Diapolyacrylate Co.,Ltd.、南通麗陽化学有限公司、三 菱麗陽高分子材料(南通)有限公司、Dianal America,Inc. その他 5社 計 13社 日本 トーセン㈱、三菱レイヨン・テキスタイル㈱、菱光サイ ジング㈱、三菱レイヨン・カーペット㈱ その他 8社 計 12社 海外 寧波麗陽化繊有限公司、P.T.VONEX INDONESIA、 青島菱東紡織有限公司 その他 2社 計 5社 日本 エムアールシーコンポジットプロダクツ㈱、菱光電子工 業㈱、デュポンエムアールシードライフィルム㈱、三菱 レイヨン・エンジニアリング㈱、エムアールシー幸田㈱、 ㈱菱晃、MRC デラクリート㈱、日東石膏ボード㈱、エム アールシー情報システム㈱、エムアールシー・ファイナ ンス㈱ その他 14社 計 24社 海外 Grafil,Inc.、Newport Adhesives and Composites,Inc.、 Mitsubishi Rayon America Inc.、MRC Hong Kong Co.,Ltd. その他 以上の内容を事業系統図によって示すと、次頁のとおりです。 −連 2− 6社 計 10社 三菱レイヨン株式会社 繊維事業 化成品・樹脂事業 化成品の製造・販売 アクリル繊維製品の製造・販売 Thai MMA Co.,Ltd. 恵州恵菱化成有限公司 寧波麗陽化繊有限公司 蘇州三友利化工有限公司 トーセン㈱ P.T.VONEX INDONESIA 江蘇新菱化工有限公司 青島菱東紡織有限公司 外1社 エムアールシーポリサッカライド㈱ 外4社 *ダイヤニトリックス㈱ テキスタイル製品の製造・販売 三菱レイヨン・テキスタイル㈱ 菱光サイジング㈱ 機能樹脂製品の製造・販売 Diapolyacrylate Co.,Ltd. 南通麗陽化学有限公司 外2社 繊維資材の販売外 三菱麗陽高分子材料(南通)有限公司 三菱レイヨン・カーペット㈱ ㈱ダイヤテック 外7社 アクリサンデー㈱ *ユーエムジー・エービーエス㈱ *エムアールシー・デュポン㈱ 外4社 機能化学品の製造・販売 東栄化成㈱ Dianal America,Inc. 製品の供給・加工 外2社 三菱レイヨ 繊 維 事 業 化 成 品・樹 脂 事 業 製品の供給・販売 ン株式会社 工場設備建設 各種サービス 機能製品・エンジ ニアリング事業外 製品の供給・販売・加工 機能製品・エンジニアリング事業外 炭素繊維の製造・販売等 樹脂製品及び建材等の製造・販売 Grafil,Inc. 炭素繊維の製造・販売等 Newport Adhesives and Composites,Inc. Grafil,Inc. ㈱菱晃 エムアールシーコンポジットプロダクツ㈱ 外2社 Newport Adhesives And Composites,Inc. 日東石膏ボード㈱ MRC デラクリート㈱ 外2社 エムアールシーコンポジットプロダクツ㈱ 情報材料の製造・販売等 サービスの提供外 菱光電子工業㈱ *デュポンエムアールシードライフィルム㈱ Mitsubishi Rayon America Inc. MRC Hong Kong Co.,Ltd. 外2社 機 能 膜 関 連 製 品 の 製 造 ・販 売 及 び エンジニアリング エムアールシー情報システム㈱ エムアールシー・ファイナンス㈱ 三菱レイヨン・エンジニアリング㈱ エムアールシー幸田㈱ ※個別記載会社 外4社 無印:連結子会社 * :持分法適用関連会社 −連 3− 外10社 三菱レイヨン株式会社 関 係 会 社 の 状 況 ( 平 成 17 年 3 月 31 日 現 在 ) 名 称 住 所 資本金 主要な事業 の 内 容 議決権の 所有又は 被所有 割 合(%) 関 係 内 容 摘 要 (連結子会社) Thai MMA Co.,Ltd. タ イ バンコク市 百 万 B. 1,300 化成品・樹脂 事業 45 化成品の販売及び購入 役員の兼任等…3名 恵州恵菱化成有限公司 中 国 広東省 千 US$ 46,125 化成品・樹脂 事業 100 化成品の販売及び購入 役員の兼任等…5名 蘇州三友利化工 有限公司 中 国 江蘇省 千 US$ 2,470 化成品・樹脂 事業 51 化成品の販売及び購入 役員の兼任等…2名 江蘇新菱化工有限公司 中 国 江蘇省 千 US$ 10,000 化成品・樹脂 事業 51 化成品の製造及び販売 役員の兼任等…3名 エムアールシーポリサッカライド㈱ 富山県 富山市 百万円 50 化成品・樹脂 事業 100 Diapolyacrylate Co.,Ltd. タ イ バンコク市 百 万 B. 358 化成品・樹脂 事業 82.7 機能樹脂製品の製造及び販売 役員の兼任等…4名 南通麗陽化学有限公司 中 国 江蘇省 千 US$ 20,730 化成品・樹脂 事業 80 機能樹脂製品の製造及び販売 役員の兼任等…4名 三菱麗陽高分子材料 (南通)有限公司 中 国 江蘇省 千 US$ 27,500 化成品・樹脂 事業 100 機能樹脂製品の製造及び販売 役員の兼任等…3名 ㈱ダイヤテック 東京都 大田区 百万円 95 化成品・樹脂 事業 75.9 機能樹脂製品の販売 役員の兼任等…6名 アクリサンデー㈱ 東京都 台東区 百万円 30 化成品・樹脂 事業 83.3 機能樹脂製品等の販売 役員の兼任等…4名 東栄化成㈱ 東京都 中央区 百万円 248 化成品・樹脂 事業 65.6 機能化学品の販売 役員の兼任等…5名 Dianal America,Inc. アメリカ テキサス州 千 US$ 15,000 化成品・樹脂 事業 寧波麗陽化繊有限公司 中 国 浙江省 千 US$ 50,000 繊維事業 55 アクリル繊維製品の製造及び販売 役員の兼任等…5名 トーセン㈱ 大阪府 和泉市 百万円 繊維事業 100 アクリル繊維製品の販売及び購入 役員の兼任等…6名 P.T.VONEX INDONESIA インドネシア ジャカルタ市 千 US$ 23,660 繊維事業 65 アクリル繊維製品の販売及び購入 役員の兼任等…5名 青島菱東紡織有限公司 中 国 山東省 千 US$ 5,000 繊維事業 65 アクリル繊維製品の販売及び購入 役員の兼任等…4名 三 菱レイヨン・テキスタイル㈱ 大阪府 大阪市 百万円 400 繊維事業 100 長繊維製品の販売 役員の兼任等…8名 菱 光サイジング㈱ 富山県 小矢部市 百万円 繊維事業 100 長繊維製品の販売及び購入 役員の兼任等…6名 三 菱レイヨン・カーペット㈱ 東京都 中央区 百万円 400 繊維事業 100 繊維資材の販売 役員の兼任等…6名 Grafil,Inc. アメリカ カリフォルニア州 千 US$ 1,382 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 60 50 −連 4− 100 (100) 100 (100) 食品添加多糖類の製造販売 役員の兼任等…5名 機 能 化 学 品 の 販 売 及 び 購 入 並 び に ノウハウ の供与 役員の兼任等…2名 炭素繊維原料の販売及び炭素繊維の購 入 役員の兼任等…4名 ※2 三菱レイヨン株式会社 名 称 住 所 資本金 主要な事業 の 内 容 議決権の 所有又は 被所有 割 合(%) 関 係 内 容 Newport Adhesives and Composites,Inc. アメリカ カリフォルニア州 千 US$ 2,187 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 100 (100) 炭素繊維の販売 役員の兼任等…4名 エムアールシーコンポジット プロダクツ㈱ 愛知県 豊橋市 百万円 50 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 100 炭素繊維製品の加工 役員の兼任等…6名 菱光電子工業㈱ 神奈川県 川崎市 百万円 408 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 100 情報材料の購入 役員の兼任等…4名 三 菱レイヨン・エンジニアリング㈱ 東京都 港 区 百万円 1,200 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 100 工事建設、保全業務等の委託 役員の兼任等…16名 エムアールシー幸 田 ㈱ 愛知県 額田郡 幸田町 百万円 150 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 100 情報材料、機能膜製品の購入 役員の兼任等…4名 ㈱菱晃 東京都 中央区 百万円 100 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 80 機能樹脂製品の販売 役員の兼任等…9名 MRC デラクリート㈱ 東京都 港 区 百万円 30 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 85 機能製品及び建材の購入・販売 役員の兼任等…3名 日 東 石 膏 ボード㈱ 青森県 八戸市 百万円 200 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 70.5 機能化学品の販売 役員の兼任等…4名 Mitsubishi Rayon America Inc. アメリカ ニューヨーク州 千 US$ 850 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 100 情報提供委託及び樹脂製品の販売 役員の兼任等…3名 MRC Hong Kong Co.,Ltd. 中 国 香港市 千 HK$ 1,482 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 100 情報提供委託 役員の兼任等…4名 エムアールシー情 報システム㈱ 東京都 港 区 百万円 50 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 100 情報処理業務の委託・機器の賃借 役員の兼任等…4名 エムアールシー・ファイナンス㈱ 東京都 港 区 百万円 30 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 100 融資業務 役員の兼任等…4名 ダイヤニトリックス㈱ 東京都 中央区 百万円 2,000 化成品・樹脂 事業 50 化成品の販売及び購入 役員の兼任等…5名 ユーエムジー・エービーエス㈱ 東京都 中央区 百万円 3,000 化成品・樹脂 事業 42.7 機能樹脂製品の製造及び販売 役員の兼任等…4名 エムアールシー・デュポン㈱ 東京都 港 区 百万円 1,000 化成品・樹脂 事業 45 人工大理石の製造及び販売 役員の兼任等…4名 デュポンエムアールシー ドライフィルム㈱ 東京都 千代田区 百万円 100 機 能 製 品 ・エンジ ニアリング事 業 外 50 機能樹脂製品の製造及び販売 役員の兼任等…3名 その他 19社 (持分法適用関連会社) その他 (注) 17社 1.主要な事業の内容欄には、事業の種類別セグメントの名称を記載しています。 ※2.持分は100分の50以下ですが、実質的に支配しているため連結子会社としています。 3.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数です。 −連 5− 摘 要 三菱レイヨン株式会社 経 営 方 針 1.経営の基本方針 当社グループは、 「〝最高の質〟を追求し、人々の豊かな未来に貢献します」の経営理念のもと、 独自性と優位性を併せ持ったU(ユニークネス)S(スペシャリティ)事業群からなり、継続的に 社会に貢献し続ける、 「高収益型、成長型三菱レイヨングループ」を自助努力で創り上げることを、 経営の基本目標としています。 その実現のための、経営の基本姿勢は次のとおりです。 第一に、企業としての社会的責任を果たし、社会の信頼をかち得てこそ、将来にわたる当社グル ープの存続成長が可能であるとの認識のもと、コンプライアンス経営の徹底を図ります。当社グル ープのこれまでの経験を踏まえ、法令遵守体制、リスク管理体制、企業情報開示体制を包括する内 部統制システムを構築し、日々の業務遂行において何にもまして優先させることを徹底します。 第二に、「高収益」「成長」の観点から、各事業の挙益力や将来性を継続的に見極め、得意技術を 活かし強化拡大を目指す事業に経営資源を集中させるとともに、新たな得意事業領域の創出への挑 戦を続けることにより、ポートフォリオ・マネジメントを徹底します。 2.利益配分に関する基本方針 当社は、株主各位への利益還元を経営の最重要政策のひとつであると認識しています。 配当については、業績に応じた適正な利益配分、並びに将来の事業展開に備えるための内部留保 の充実等を勘案し、安定的に実施することを基本にしています。 3.中長期的な経営戦略及び会社の対処すべき課題 当社グループは、2002年度から2004年度までの第4次中期経営計画「プログラム:US→ 2004」に続き、 「集中と拡大」を基本コンセプトとする2005年度から2007年度までの第5次 中期経営計画「US→2007」を策定し、スタートさせました。第5次中期経営計画は、2010 年 における当社グループのありたい姿の実現を目指して、持続的成長を実現させるための具体的施策を 実 践する計画として位置付けています。主要課題は、次のとおりです。 (1) アクリル系事業の成長加速 基幹事業であるアクリル系事業(MMA[メタクリル酸メチル]系及びAN[アクリロニトリル]系) に経営資源を集中させ、MMA系事業を、事業規模、 挙益力 において世界ナンバー・ワンとすること を目指すとともに、AN系事業の 挙益力 強化を進めます。 まず、既に投資を決定し着工した新プラント群の建設計画をスケジュールどおりに推進し(一部は 稼働開始済み)、 「垂直立ち上げ」により、今中期経営計画期間中における早期戦力化を実現させ ます。 さらに、MMA系事業においては、更なる成長・拡大追求のための大型投資計画を決定・着工する とともに、ポリマー・コポリマー・光学部材における新製品・新商材の開発や用途・市場開拓を進め ていきます。 AN系事業のうち、アクリル繊維事業においては、事業構造改革による挙益力の回復と安定化施策 の推進に加えて、2005年度稼動予定の新プラントの次期増強計画を策定します。炭素繊維・複合 材料事業においては、当社グループの強みを徹底追求し、新商材の上市、高付加価値素材の展開や、 次期増強計画の具体化を進めるなど、独自性・競争力ある事業として育成します。 (2) 事業競争力強化活動の継続推進 第4次中期経営計画で成果を挙げた事業競争力強化活動を継続推進し、新しい視点による活動を加 えて、生産技術・体制の高度化、品種・在庫マネジメントの徹底を図るなど、競争力の一層の強化を 図ります。 (3) 新規事業の創出 アクリル系事業領域における新事業創出による挙益力強化を進めるとともに、次期コア事業群の創 出に持続性をもって粘り強く挑戦していきます。 −連 6− 三菱レイヨン株式会社 4.コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及びその施策の実施状況 当社 グループ は、法と高い企業倫理に従って公正な事業活動を展開することが企業の社会的責任であ ると認識しており、必要な施策を実施するべくコーポレート・ガバナンスの充実に向けた取り組みを 経 営上の最も重要な課題のひとつと位置付けています。 具体的な施策の実施状況については、以下のとおりです。 (1) 会社の経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他コーポレート・ガバナンス体制の状況 当 社 は 監査役設置 制 度 を 採 用 し て お り 、 次 の よ う な 経 営 機 構 に 基づき 透 明 で 公正 な 経 営 を 推 進 し て います。 なお、2001 年 6 月に、三菱レイヨン単社とグループ各社を「三菱レイヨングループ」として組織 的 に一体化し、事業部門・事業部・部などそれぞれのレベルで連結経営を一段と徹底・強化する体制と した上で、執行役員制度を導入しています。 ① 取締役会 取締役会は、2005 年 3 月 31 日現在8名の取締役(社内取締役のみ)からなり、当社グループの経 営に関する重要事項を決議します。原則として2ヶ月に1回開催し、社長が議長を務めています。ま た、監査役が出席し、監査役の立場から適宜意見を述べています。 ②監査役会 監査役会は、2005 年 3 月 31 日現在5名の監査役(うち社外監査役3名)からなり、原則として2ヶ 月に1回開催し、監査に関する重要事項について報告を受け、協議を行います。監査役は取締役会に 出席し、重要な意思決定の過程及び業務の執行状況の把握に努めるとともに、会計監査人または取締 役もしくはその他の者から報告を受け、協議のうえ監査意見を形成しています。なお、昨年 6 月 29 日より、監査役1名を増員し、5名としました(社外監査役を1名増員)。 ③経営諮問会議 2002 年 6 月に設置した経営諮問会議は、2005 年 3 月 31 日現在4名のメンバー(うち社外メンバー 3名)からなり、原則として1年間に3回開催しています。当社グループの経営に関して、コンプラ イアンスの観点や株主の立場を重視し、社内の見方に偏らない視点で、 a)中長期的な経営の方向性 b)社長の進退・報酬、後継者の選出 について、社長に対し助言・提言を行います。決定権限はありませんが、社長は経営諮 問会議の助 言・ 提言を尊重して意思決定を行います。 ④経営会議 経営会議は、2005 年 3 月 31 日現在6名のメンバー(社長及び社長の指名する取締役)からなり、 当社グループ全体及び各部門の業務執行に関する重要事項を決議します。意思決定の迅速化と業務執 行の効率化を図り、原則として毎週1回開催し、社長が議長を務めています。 ⑤企業倫理委員会 企業倫理の一層の徹底を図るため、企業倫理委員会を設置し、役員及び従業員の行動規範とし て「企 業倫理規範」を制定しています。当社グループは、日常的な活動の積み重ねによりこれまでに培って きた社会の信頼を損なうことのないよう、企業倫理の確立に取り組んでいます。 ⑥安全環境品質委員会 安全の確保、環境の保全、品質の保証の活動を充実させるため、安全環境品質委員会を設置してい ます。当社グループは安全・環境・品質問題への対処が、企業の存立と活動にとって必須の経営課題 であると認識し、事業活動の全領域にわたり自主的かつ積極的に取り組んでいます。 ⑦情報セキュリティ委員会 情報セキュリティの管理体制を継続的に維持、改善させるため、情報セキュリティ委員会を設置し ています。当社グループは、情報セキュリティの重要性を認識し、個人情報を含む情報資産の保護・ 管理のため適切な安全対策に取り組んでいます。 当社グループは、各部署における自主点検を内部統制の基本として、定常的な自主点検活動を実施 しています。さらに監査室等によるグループ会社を含めた業務監査・会計監査を行い、自主点検活動 の実効性向上に取り組んでいます。 また、経営に関する重要事項については、複数の顧問弁護士事務所によるアドバイスを受ける体制 をとっています。会計監査人は、新日本監査法人です。なお、業務を執行した公認会計士は、高山秀 廣、神尾忠彦の2名であり、監査補助者は公認会計士7名、会計士補8名です。 (2) 会社と会社の社外取締役及び社外監査役の人的関係、資本的関係または取引関係その他の利害関係の概要 当社の社外監査役のうち2名は、当社グループが定常的な銀行取引や資金借入を行っている㈱東京 三菱銀行及び三菱信託銀行㈱出身です。 −連 7− 三菱レイヨン株式会社 (3) 会社のコーポレート・ガバナンスの充実に向けた取り組みの最近1年間における実施状況 各委員会等は、(1)記載の定例的な開催に加え、必要に応じて都度開催しています。また、自主点 検 活動を主体とする各種内部統制活動については、年間計画に基づき着実に実施しています。 (4) 役員報酬及び監査役報酬 当期における当社の取締役及び監査役に対する役員報酬並びに監査法人に対する監査報酬は下記の とおりです。 ①役員報酬 取締役に支払った報酬 146 百万円 監査役に支払った報酬 78 百万円 計 224 百万円 ②監査報酬 監査証明に係る報酬 監査証明以外に係る報酬 計 44 百万円 3 百万円 47 百万円 (5) その他 昨年 3 月横浜事業所において機械油の混入した雨水が河川に流出しました。今後こうした事故を二 度と起こさぬよう、万全の再発防止策を講じます。 −連 8− 三菱レイヨン株式会社 経営成績及び財政状態 Ⅰ.経営成績 1.当期の概況 当期の全般の概況 当期の日本経済は、年度始めにおいては前期の景気回復の勢いが残り、デフレ脱却への期待も高ま る場面もありましたが、IT関連の需給バランス悪化に伴う在庫調整や、米国や中国などの成長一服 を受け、輸出や生産の伸びなどが鈍化し、景気は踊り場局面を迎えました。また原燃料価格は高騰を 続け、年度半ばには急激な円高が進行、相次ぐ自然災害や天候不順もあり、取り巻く事業環境は変化 の激しいものでした。 このような環境のもとで当社グループは、2002年度からスタートした3ヶ年の中期経営計画「プ ログラム:US→2004」の最終年度において、 「高収益型・成長型企業グループ」実現のための具 体的な施策を実行し、成果に結び付けました。 まず、原燃料価格の高騰に対し、できる限りの販売価格是正に努めました。また収益構造・費用構 造の改革推進のための事業競争力強化活動「JK→2004」については、可能な限りの上乗せを図 りました。 次に、当社グループの基軸事業であるアクリル系事業のグローバル展開を中心とした強化拡大策を 推進しました。MMA系事業については、タイにおいてMMAモノマー工場の増強及び高級エステル の新工場を建設し、中国において、前年度に完成したPMMA(アクリル)成形材料工場に続き、M MAモノマー工場(広東省恵州市)アクリルシート及びアクリル系塗料用樹脂の新工場(江蘇省南通 市)の建設に着手しました。また、AN系事業については、中国において、アクリル繊維工場(浙江 省寧波市)の建設を進めました。炭素繊維・複合材料事業においては、これまで継続して取り組んで きたコストダウンや販売強化に加え、拡大している需要に対応するため、米国におけるグループ会社 の設備増強、英国では業務提携による委託生産方式での生産拡大を決定しました。 また、得意技術を活かした新しい事業領域の構築に向けて、情報材料事業では、液晶プリズムシー トとマットプリズム導光板との組み合わせによる当社技術の優位性を最大限に引き出すことにより、 販売は大きな伸びを見せました。 「水・環境」事業では、新規膜を使用した下排水処理用中空糸膜ユニ ット販売強化など事業拡大施策を実行しました。さらに半導体用レジスト用ポリマーの事業化への準 備、DNAチップなどの次世代を担う分野にも重点テーマの絞込みを行いながら、経営資源を投入し、 開発、事業化を進めました。 当期の売上高は 3,301 億 6 百万円(前期比 6.6%増)、営業利益は 308 億 2 百万円(前期比 12.8%増)、 経常利益は 278 億 6 百万円(前期比 26.8%増)、当期純利益は 144 億 38 百万円(前期比 17.4%増)と なりました。 当期の事業セグメント別の概況 (1) 化成品・樹脂事業 ≪化成品事業≫ MMAモノマーは、IT関連分野で調整局面があったものの、透明樹脂用途などの需要が引き続 き好調に推移し、販売は順調に推移しました。一方で原料価格は高騰や高止まり局面が続きました が、販売価格への転嫁に努め、売り上げを大きく伸ばしました。生産面では、旺盛な需要に対応し 日本での100%操業を継続しました。 タイ・エムエムエー社は、好調なタイ国内及びアジア市場の需要に対応し、MMAモノマー設備 のデボトル、高級エステルの新規生産設備工事を完了しました。 ≪機能樹脂・機能化学品事業≫ PMMA(アクリル)成形材料は、アジア市場向けでIT関連の生産調整による影響はありまし たが、車両用途などの需要が引き続き堅調で、販売は順調に推移しました。 前期に操業を開始した中国の南通麗陽化学有限公司は、原料不足による生産調整があったものの 操業、販売ともに順調でした。 アクリルシートは、液晶モニター用導光板用途や携帯電話用途向け表面硬化アクリル板が生産調 整局面の影響を受けましたが、年度後半には回復し、販売は概ね堅調な結果となりました。販売価 格面では需給バランスの悪化により弱含みに推移し、収益は前年度に比較しやや低調でした。 コーティング材料は、塗料・インキ市場で車両関連用途など堅調な需要を背景に、販売は好調に 推移しました。前年度から販売を開始した環境適応素材である高機能性アクリルパウダーは自動車 関連用途へ順調に販売を伸ばしました。 樹脂添加剤「メタブレン」は、建材用塩ビ用途、OA関連の非塩ビ用途などに堅調に推移しました。 −連 9− 三菱レイヨン株式会社 (2) 繊維事業 ≪アクリル繊維事業≫ アクリル短繊維は、日本においては需要低迷が続き、各用途にわたって製品輸入が増加したこと などから販売は苦戦を強いられました。海外では、主力の中国市場が堅調であったことや、その他 のアジア市場へ拡販したことにより販売は堅調でした。一方、原料価格の高騰や、円高の影響に対 し、積極的な製品価格の値上げとコストダウンに努めましたが、成果は不十分なものとなりました。 ≪その他の繊維事業≫ テキスタイル販売会社の三菱レイヨン・テキスタイル㈱は、主要な市場の欧米で天然繊維志向の トレンドやカジュアル化が一層進んだことから、全体として販売は伸び悩みました。ポリエステル 長繊維は、婦人テキスタイルは苦戦しましたが、スポーツ衣料用途向け差別化素材の販売に注力し ました。また戦略商品であるアセテート繊維との複合化素材用途向けに拡販しました。トリアセテ ート長繊維「ソアロン」は、婦人テキスタイル分野にとって逆風の中、更なる高品質テキスタイル の要求に応えるべく商品開発、拡販に努めました。 ポリプロピレン長繊維は、主力のタイルカーペットでリニューアル需要が増加し、自動車フロア マット用途の新規採用などがありましたが、資材分野の不振などにより総じて低迷しました。 三菱レイヨン・カーペット㈱は、大型オフィス物件、改装物件の減少などにより販売は低調でし た。大幅な原料価格の値上がりに対し製品価格への転嫁とコストダウンに努めましたが不十分なも のとなりました。 (3) 機能製品・エンジニアリング事業外 ≪炭素繊維・複合材料事業≫ 当社の強みであるスポーツ分野や産業用途など全般的に需給はタイトに推移したことにより、販 売を大きく伸ばし、値戻しとコストダウンにより利益も大幅に改善しました。増大する需要に対応 するため、米国のグラフィル社での生産能力増強と、SGLカーボングループとの提携による生産 委託を決定し、来年度以降順次稼動させる予定です。航空機用途については、エアバス社との間で 次期大型旅客機への新規供給者としての認定作業を進めています。 ≪情報材料事業≫ プラスチック光ファイバーは、照明用途や需要の伸びてきた車載用センサー用途など販売は堅調 に推移しました。ロッドレンズは、ファクシミリ用途や成長の顕著な複合型プリンター向けなどに 販売を伸ばしました。液晶用プリズムシート「ダイヤアート」は、その性能を最大限に発揮させる マットプリズム導光板との組み合わせによるセット販売を行い、ノート型PC向けに大幅に販売を 伸ばしました。 ≪アクアライフ事業≫ 家庭用清水器は、業界に先駆けて発売開始した鉛・トリハロメタン除去性能を有する蛇口直結型 高機能品を中心に、猛暑の影響もあり販売は好調に推移しました。機能膜製品では、下排水処理用 途市場のさまざまなニーズに対応するため開発した新中空糸膜ユニットの試販売を開始し、市場か ら評価をいただいています。 ≪エンジニアリング事業外≫ 三菱レイヨン・エンジニアリング㈱は、依然として業界全体が厳しい状況にあるなかで、得意と するプラントの建設工事を中心に受注に努めました。 ㈱菱晃は、車両用途向け原材料販売が好調、建材関連事業などで一部伸び悩みもありましたが全 体としては堅調に推移しました。 2.次期の見通し 日本経済はIT関連の生産調整などの影響で踊り場局面に入っており、その長期化の懸念や、中国 の経済成長の鈍化、高騰を続ける原燃料価格の動向、米国の「双子の赤字」問題を背景にしたドル安、 インフレと景気減速懸念など波乱要因が多く、景気の先行きは不安定かつ不透明な状況が続くと思わ れます。 このような事業環境のなかで、販売価格の引き上げと販売量の増加に努めるとともに、中国アクリ ルシート工場、アクリル繊維工場の垂直立ち上げ、JK→2007活動の推進によるさらなるコスト ダウンを実現し、通期の売上高は3,400億円、営業利益は330億円、経常利益は330億円、当 期純利益は190億円を予想しています。配当金につきましては、年間配当金は1株当たり8円を予 定しています。 −連 10− 三菱レイヨン株式会社 Ⅱ.財政状態 1.当期の概況 当期における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による収入は 増加しましたが、投資活動及び財務活動による支出が増加したため、前期と比べ43億57百万円減 少し、当期末には84億26百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当期における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の増加、売上債権の 減少及び仕入債務の増加等により、前期比158億57百万円収入増の380億46百万円の収入と なりました。 当期の主な項目は、税金等調整前当期純利益が243億93百万円、減価償却費が157億62百 万円であり、一方、法人税等の支払による支出が95億57百万円です。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当期における投資活動によるキャッシュ・フローは、設備投資による支出が増加し、投資有価証券 の売却・償還による収入が減少したこと等により、前期比141億28百万円増の230億81百万 円の支出となりました。 当期の主な項目は、設備投資による支出が258億31百万円であり、一方、有形固定資産の売却 による収入が22億32百万円です。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当期における財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による100億円の支出があった こと等により、前期比115億99百万円増の191億15百万円の支出となりました。 当期の主な項目は、社債の償還による支出が100億円、短期借入金の減少による支出が46億 96百万円、配当金の支払(少数株主に対する配当金支払を含む)が61億29百万円です。 なお、連結ベースのキャッシュ・フロー指標の推移は下記のとおりです。 平成 13 年 3 月期 平成 14 年 3 月期 平成 15 年 3 月期 平成 16 年 3 月期 平成 17 年 3 月期 株主資本比率 (%) 38.7 39.1 40.3 42.8 45.3 時価ベースの 株主資本比率 (%) 59.5 62.8 52.8 70.7 70.0 債務償還年数 (年) 3.4 2.9 2.6 3.4 1.6 インタレスト・カバレッジ・レシオ 11.7 13.7 20.1 17.8 34.4 (注)1.株主資本比率 :株主資本/総資産 2.時価ベースの株主資本比率 :株式時価総額/総資産 3.債務償還年数 :有利子負債/営業キャッシュ・フロー 4.インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い 5.いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。 6.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを使用しています。有利子負債は連結 貸借 対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としています 。 また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用して います。 2.次期の見通し 営業活動によるキャッシュ・フローでは、税金等調整前当期純利益は当期を上回る予定です。また、 減価償却費は当期並みを予想しています。 投資活動によるキャッシュ・フローでは、設備投資額は当期を若干上回る予定です。 財務活動によるキャッシュ・フローでは、社債の償還による100億円の支出を予定しています。 −連 11− 三菱レイヨン株式会社 Ⅲ.事業等のリスク 1.経済情勢、競合等の影響 当社グループは、主として素材系製品の販売を行っています。その最終用途は、自動車などの輸送 機器、家電・IT機器などの電気機器、衣料用品、寝装用品、スポーツ用品、家庭用品、嗜好品、雑 貨、建材、溶媒、プラントエンジニアリングなど多岐にわたっています。したがって、特定の用途に 限らず、一般的な景気動向の影響を受けます。また、海外売上高比率は約 39.4%(平成 17 年 3 月期) であり、日本を含む世界の景気動向の影響を受けます。 当社グループは、日本、アジア、米国に拠点を設けて事業活動を行っています。アジア、米国所在 のグループ企業については、各国通貨を円換算することから、為替レート変動の影響を受けます。ま た、当社をはじめとする日本所在のグループ企業の貿易取引(輸出及び輸入)においては、為替レート 変動(主として日本円/米国ドル)が業績及び財務状況に影響を及ぼします。この場合、通常円高が業 績悪化要因となります。 当社グループの社債及び借入金のうち、短期借入金については金利変動の影響を受けます。社債及 び長期借入金については、将来的には、金利変動の影響を受ける可能性があります。 当社グループは、投資有価証券として株式を保有しているとともに、年金資産の一部を株式及び外 国債券にて運用しています。したがって、株式及び債券市場の動向は、業績及び財務状況に影響を及 ぼします。 当社グループは、MMAモノマーなどの化成品やアクリル繊維などの合繊ファイバーを製造・販売 しており、それらの原料として石油化学原料などの化学品を購入するとともに、自家発電所用の燃料 を購入しています。需給等に基づくこれらの価格変動は、業績に影響を及ぼします。 当社グループの主力事業が属する化学業界や繊維業界をはじめとして、事業活動を展開するにあた っては、他社との競合激化は避けられない状況にあり、それに伴う需給バランスや市況の変動は業績 に影響を及ぼします。当社グループの主力事業のうち、MMAモノマー、PMMA(アクリル)成形材 料、アクリルシート、炭素繊維等の業界では、堅調な需要の伸びを背景に、能力増強が実施または計 画されています。これらの能力増強により一時的な需給失調が生じる可能性があり、その影響を受け る可能性があります。 2.販売・製造する製品の潜在的危険性 当社グループは、化学品系製品の販売を行っています。その中には、法令上「危険物」に指定され ている製品をはじめ、取扱いに十分な注意が必要な製品が数多く含まれています。顧客等に対し取扱 いにあたっての危険情報を開示していますが、物流過程での不慮の事故発生の可能性があります。ま た品質保証体制には万全の策を講じてはいますが、製品の欠陥やプラントエンジニアリング等での施 工クレームが発生する可能性があります。 製造にあたっては、環境の保全や安全の確保のための万全の策を講じてはいますが、主要な製造プ ロセスはさまざまな化学物質を取り扱う化学プラントであり、潜在的危険性を内在しています。 以上のような潜在的危険性が顕在化した場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。 3.海外での事業活動 当社グループは、日本以外では、アジアおよび米国で事業活動を行っています。海外での事業活動 にあたっては、予期しない法規制の変更、政治体制の激変、人材確保の困難性、産業基盤の遮断、社 会情勢の混乱など、潜在的危険性を内在しています。 また、当社グループは中国において、大規模な投資を計画していますが、市場動向や建設工事の遅 延などにより、予定通り営業開始することができない可能性があります。 以上のような潜在的危険性が顕在化した場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。 4.重要な訴訟等 当社グループが米国の顧客に対して販売していた炭素繊維等の製品の価格に関し、カルテルを結ん でいたとして、米国において損害賠償請求の集団訴訟が提起され、2005 年 3 月に一部については和解 しました。引き続き早期解決を目指して努力しています。 当社は、2003 年 12 月に、日本の公正取引委員会より、塩化ビニル用途のモディファイヤーの販売 についてカルテルを結んでいたとして排除勧告を受けましたが、応諾せず現在審判手続きが行われて います。本件に関し、米国においては当社グループのモディファイヤーの販売に関し、カルテルを結 んでいたとして、損害賠償請求の集団訴訟が提起されています。 以上の訴訟の結果によっては、業績に影響を及ぼす可能性があります。 −連 12− 三菱レイヨン株式会社 連 結 損 益 計 算 書 (単位:百万円) 科 Ⅰ 売 Ⅱ 売 売 Ⅲ 上 上 前 期 (15.4.1∼16.3.31) 益 330,106 247,633 82,472 309,593 230,235 79,358 益 51,670 30,802 52,055 27,302 2,924 76 406 1,653 136 284 365 2,688 113 460 1,546 174 − 392 5,920 1,106 − 高 原 上 総 価 利 販 売費及 び一 般管理 費 営 Ⅳ 当 期 (16.4.1∼17.3.31) 目 業 利 △ 385 3,500 8,068 1,249 566 △ △ △ 2,148 143 566 3,207 4,751 △ 1,544 1,606 1,501 105 益 27,806 21,922 5,884 益 益 益 益 入 他 2,020 296 646 11 780 285 − 1,645 630 937 3 − − 73 375 334 291 8 780 285 73 5,433 2,496 金 他 1,158 − 411 152 852 − 377 7 120 280 1,775 297 862 7 341 26 630 3 186 93 133 − − 212 税 金等調 整前 当期純 利益 24,393 21,071 3,322 法人税、住民税及び事業税 法 人 税 等 調 整 額 少 数 株 主 利 益 8,301 △ 435 2,088 14,438 7,908 △ 1,412 2,283 12,293 393 977 195 2,145 外 取 5.保 6.雑 収 益 利 息 営 険 差 益 益 収 業 外 費 用 1.支 払 利 2.為 替 差 3.退 職 給 付 数 理 計 差 異 償 却 4.雑 費 経 常 特 1.固 2.投 3.関 4.貸 5.保 6.そ Ⅶ 20,513 17,398 3,114 △ 業 2.受 取 配 当 金 3.持 分 法 に よ る 投 資 利 益 4.資 産 賃 貸 収 益 Ⅵ 減 236 37 54 107 38 284 27 営 1.受 Ⅴ 増 利 別 利 益 定 資 産 売 却 資有価証券売却 係会社株式売却 倒 引 当 金 取 崩 険 金 収 の 特 別 息 損 算 額 用 損 失 1.固 定 資 産 廃 棄 ・ 処 分 損 2.投 資 有 価 証 券 売 却 損 3.投 資 有 価 証 券 等 評 価 損 4.関 係 会 社 株 式 売 却 損 5.貸 倒 引 当 金 繰 入 額 6.持 分 変 動 損 失 7.構 造 改 善 費 用 8.関 係 会 社 整 理 損 失 9.研 究 所 移 転 関 連 費 用 10.台 風 災 害 損 失 11.訴 12.そ 当 訟 期 和 の 純 解 利 益 −連 13− △ △ △ △ △ △ 2,937 △ △ △ △ △ 296 7 70 126 222 3 191 86 13 280 1,775 85 三菱レイヨン株式会社 連 結 貸 借 対 照 表 (単位:百万円) 科 当 期 (17.3.31 現在) 目 前 期 (16.3.31 現在) 増 減 △ 4,403 [ 資 産 の 部 ] Ⅰ 流 動 産 金 8,446 12,849 2.受 取 手 形 及 び 売 掛 金 77,653 77,293 3.た 産 37,685 38,719 △ 1,034 産 2,383 2,591 △ 208 他 11,591 10,730 1.現 金 及 な 4.繰 延 び 卸 税 5.そ 預 資 金 資 の 543 136,767 141,733 △ 4,966 1.建 物 及 び 構 築 物 36,767 36,997 △ 230 2.機 械 装 置 及 び 運 搬 具 54,498 53,792 3.土 地 22,548 23,975 定 17,918 10,051 7,867 他 3,404 3,160 244 有 形 固 定 資 産 合 計 135,137 127,978 7,159 − 143 他 5,313 4,913 400 無 形 固 定 資 産 合 計 5,313 5,056 257 49,641 48,119 1,522 金 914 1,686 3.繰 延 税 金 資 産 14,490 14,381 5,703 6,626 流 動 固 引 資 当 産 定 合 資 金 計 993 △ 861 △ 倒 △ 360 450 貸 Ⅱ 資 産 (1) 有 形 固 定 資 産 4.建 設 5.そ 仮 勘 の 706 △ 1,427 (2) 無 形 固 定 資 産 1.連 結 調 整 勘 定 2.そ の △ 143 (3) 投 資 そ の 他 の 資 産 1.投 資 有 価 証 券 2.長 期 4.そ 貸 付 の 貸 倒 他 引 当 固 資 定 資 産 産 合 合 △ 923 68,771 67,531 1,240 計 209,221 200,566 8,655 計 345,989 342,300 3,689 −連 14− △ 109 1,304 投資その他の資産合計 1,978 772 3,282 金 △ △ 三菱レイヨン株式会社 連 結 貸 借 対 照 表 (単位:百万円) 科 当 期 (17.3.31 現在) 目 前 期 (16.3.31 現在) 増 減 [ 負 債 の 部 ] Ⅰ 流 動 負 債 1.支 払 手 形 及 び 買 掛 金 52,786 48,550 2.短 金 35,634 37,965 3.1 年 内 償 還 予 定 の 社 債 10,000 10,000 期 借 入 4,236 △ 2,331 − 4.未 払 法 人 税 等 3,882 4,622 △ 740 5.繰 延 税 金 負 債 227 313 △ 86 金 3,819 3,865 △ 46 他 18,936 16,007 2,929 計 125,287 121,325 3,962 債 10,000 20,000 △ 10,000 金 5,683 7,658 △ 1,975 債 283 305 △ 22 4.退 職 給 付 引 当 金 34,609 33,469 5.役 員 退 職 慰 労 引 当 金 492 922 △ 430 金 41 127 △ 86 定 12 − 12 他 2,553 2,494 59 計 53,677 64,978 △ 11,301 計 178,964 186,303 分 10,183 9,520 663 金 53,229 53,229 − 6.賞 与 引 7.そ 流 Ⅱ 当 の 動 固 負 債 定 合 負 債 1.社 2.長 3.繰 6.修 7.連 期 延 借 税 繕 結 金 引 調 8.そ 固 入 負 当 整 勘 の 定 負 負 債 債 合 合 1,140 △ 7,339 [ 少 数 株 主 持 分 ] 少 数 株 主 持 [ 資 本 の 部 ] Ⅰ 資 本 Ⅱ 資 本 剰 余 金 33,956 33,952 4 Ⅲ 利 益 剰 余 金 69,709 59,227 10,482 Ⅳ 土 地 再 評 価 差 額 金 30 30 − Ⅴ その他有価証券評価差額金 5,496 4,893 603 Ⅵ 為 替 換 算 調 整 勘 定 △ 5,298 △ 4,648 △ 650 Ⅶ 自 己 株 式 △ 281 △ 209 △ 72 資 本 合 計 負債、少数株主持分及び資本合計 156,842 146,476 10,366 345,989 342,300 3,689 −連 15− 三菱レイヨン株式会社 連 結 剰 余 金 計 算 書 (単位:百万円) 科 当 期 (16.4.1∼17.3.31) 目 前 期 (15.4.1∼16.3.31) 増 減 △ 570 ( 資 本 剰 余 金 の 部 ) Ⅰ 資 本 剰 余 金 期 首 残 高 33,952 34,522 Ⅱ 資 本 剰 余 金 増 加 高 4 − 4 4 − 4 − 569 △ 569 − 569 △ 569 33,956 33,952 4 1.自 Ⅲ 株 式 処 分 差 益 資 本 剰 余 金 減 少 高 1.自 Ⅳ 己 己 株 式 消 却 額 資 本 剰 余 金 期 末 残 高 ( 利 益 剰 余 金 の 部 ) Ⅰ 利 益 剰 余 金 期 首 残 高 59,227 50,609 8,618 Ⅱ 利 益 剰 余 金 増 加 高 14,513 12,297 2,216 益 14,438 12,293 2,145 2.持分法適用会社の異動による増加高 74 3 71 4,031 3,679 352 金 3,974 3,677 297 金 20 1 19 3.持分法適用会社の異動による減少高 34 − 34 4.在 外 子 会 社 の 従 業 員 奨 励 福 利 基 金 拠 出 に よ る 減 少 高 1 0 1 69,709 59,227 10,482 1.当 Ⅲ 期 純 利 益 剰 余 金 減 少 高 1.配 2.取 Ⅳ 利 当 締 役 賞 与 利 益 剰 余 金 期 末 残 高 −連 16− 三菱レイヨン株式会社 連結キャッシュ・フロー計算書 (単位:百万円) 科 目 当 期 (16.4.1∼17.3.31) 前 期 (15.4.1∼16.3.31) 増 減 Ⅰ営 業活動 によ るキャ ッシ ュ・フ ロー 税金等調整前当期純利益 24,393 21,071 減価償却費 15,762 16,048 △ 286 140 143 △ 3 1,189 3,942 △ 2,753 760 321 △ 1,081 1,106 1,249 △ 143 連結調整勘定償却額 退職給付引当金の増減額(△は減 少) 貸倒引当金の増減額(△は減少) △ 支払利息 為替差損益(△は益) △ 82 939 持分法適用会社からの受取配当金 持分法による投資損益(△は益) △ 1,653 △ 813 固定資産廃棄・処分損 投資有価証券売却損益(△は益) △ △ 646 △ 3,322 132 50 1,536 △ 597 1,546 △ 107 522 291 930 284 投資有価証券等評価損 411 341 70 関係会社株式売却損益(△は益) 141 22 119 8,709 8,139 154 680 4,389 売上債権の増減額(△は増加) △ 570 834 たな卸資産の増減額(△は増加) 仕入債務の増減額(△は減少) 役員賞与の支払額 4,389 △ 0 21 △ 2 1,844 △ 3,669 5,513 48,230 30,363 17,867 479 576 △ その他 小 △ 計 利息及び配当金の受取額 利息の支払額 △ 1,105 △ 1,248 法人税等の支払額 △ 9,557 △ 7,501 △ △ 19 97 143 △ 2,056 38,046 22,189 15,857 有形固定資産の取得による支出 △ 25,831 △ 14,608 △ 11,223 有形固定資産の売却による収入 2,232 1,478 754 営 業活動 によ るキャ ッシ ュ・フ ロー Ⅱ投 資活動 によ るキャ ッシ ュ・フ ロー 投資有価証券の取得による支出 △ 653 △ 1,029 投資有価証券の売却・償還による収 入 50 △ 603 4,944 △ 3,915 短期貸付金の純増減額(△は増加) △ 123 △ 175 52 長期の貸付による支出 △ 2 △ 2 0 775 70 705 − 長期貸付金の回収による収入 連結範囲の変更を伴う子会社株式売 却による収入 △ 4 その他 △ 502 △ 610 108 △ 23,081 △ 8,953 △ 14,128 投 資活動 によ るキャ ッシ ュ・フ ロー −連 17− △ 4 三菱レイヨン株式会社 連結キャッシュ・フロー計算書 (単位:百万円) 科 目 当 期 (16.4.1∼17.3.31) 前 期 (15.4.1∼16.3.31 ) 増 減 Ⅲ財 務活動 によ るキャ ッシ ュ・フ ロー 短期借入金の純増減額(△は減少) △ 4,696 △ 2,912 長期借入れによる収入 2,068 △ 2,292 △ 2,404 2,899 13 4,952 2,884 長期借入金の返済による支出 △ 社債の償還による支出 △ 10,000 △ 10,000 − 社債の発行による収入 − 10,000 △ 10,000 687 自己株式の取得による支出 △ 90 △ 777 配当金の支払額 △ 3,977 △ 3,681 △ 296 少数株主に対する配当金支払額 △ 2,152 △ 927 △ 1,225 2,216 △ 1,278 938 少数株主への株式の発行による収入 18 △ 1 19 △ 19,115 △ 7,516 △ 11,599 Ⅳ現 金及び 現金 同等物 に係 る換算 差額 △ 207 △ 335 128 Ⅴ現 金 及 び 現 金 同 等 物 の 増 減 額 △ 4,356 5,383 Ⅵ現 金 及 び 現 金 同 等 物 の 期 首 残 高 12,783 7,400 Ⅶ現 金 及 び 現 金 同 等 物 の 期 末 残 高 8,426 12,783 その他 財 務活動 によ るキャ ッシ ュ・フ ロー −連 18− △ 9,739 5,383 △ 4,357 三菱レイヨン株式会社 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 1.連結の範囲に関する事項 (1) 連結子会社の数は、51社です。 主要な連結子会社名は「関係会社の状況」に記載しています。 (2) 前連結会計年度より連結子会社は1社増加し、2社減少しました。 ①新規設立により連結子会社となった会社 上海麗陽諮詢有限公司 ②株式の売却により連結子会社ではなくなった会社 新光合成㈱ ③清算結了により連結子会社ではなくなった会社 エムアールシー・テックス㈱ なお、エムアールシー・テックス㈱については、清算結了までの期間の経営成績を連結財務諸表に含めています。 (3) 非連結子会社3社(川俣サイジング㈱外2社)については、合計の総資産額、売上高、当期純損益(持分に 見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等が、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼして い ないため、連結の範囲から除いています。 2.持分法の適用に関する事項 (1) 持分法適用関連会社は21社です。 主要な持分法適用関連会社は「関係会社の状況」に記載しています。 (2) 前連結会計年度より持分法適用関連会社は1社増加し、4社減少しました。 ①株式の取得により持分法適用関連会社となった会社 ㈱メック ②実質的な影響力の低下により持分法適用関連会社ではなくなった会社 ㈱バイオメディカルエンジニアリング ③株式の売却により持分法適用関連会社ではなくなった会社 相馬石膏㈱、マークオプト㈱、Mirwec Film,Inc. な お 、 マークオプト㈱ 、Mirwec Film,Inc.に つ い て は 、 株 式 売 却 ま で の 期 間 の 経 営 成 績 を 連 結 財 務 諸 表 に 含 め ています。 (3) 持 分 法 を 適 用 し て い な い 非 連 結 子 会 社 は 3 社 、 関 連 会 社 は 1 社 ( CONTINENTAL MANUFACTURING CORPORATION) で あ り 、 そ れ ぞ れ 連 結 純 損 益 及 び 連 結 利 益 剰 余 金 等 に 及 ぼ す 影 響 が 軽 微 で あ り 、 か つ 、 全体としても重要性がないため、持分法適用の範囲から除いています。 3.連結子会社の事業年度等に関する事項 連結子会社のうち、以下の21社の決算日は12月31日であり、連結決算日との間に生じた重要な 取引 については、連結上必要な調整を行っています。 Thai MMA Co.,Ltd. 蘇州三友利化工有限公司 Diapolyacrylate Co.,Ltd. 三菱麗陽高分子材料(南通)有限公司 Dianal America,Inc. P.T.VONEX INDONESIA Grafil,Inc. 蘇州麗陽光学産品有限公司 Mitsubishi Rayon America Inc. MRC ASIA (THAILAND)LIMITED. MRC HOLDINGS LIMITED 恵州恵菱化成有限公司 江蘇新菱化工有限公司 南通麗陽化学有限公司 菱技樹脂産品(上海)有限公司 寧波麗陽化繊有限公司 青島菱東紡織有限公司 Newport Adhesives and Composites,Inc. 大連麗陽環保機器有限公司 MRC Hong Kong Co.,Ltd. 上海麗陽諮詢有限公司 −連 19− 三菱レイヨン株式会社 4.会計処理基準に関する事項 (1) 重要な資産の評価基準及び評価方法 ①有価証券 満期保有目的の債券 その他有価証券 時価のあるもの 時価のないもの …償却原価法(定額法) …決算日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部資本 直 入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定) …移動平均法による原価法 …時価法 …主として総平均法による原価法 ②デリバティブ ③たな卸資産 (2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法 ①有形固定資産 建物(建物附属設備を除く) …主として定額法 上記以外の有形固定資産 …主として定率法 なお、主な耐用年数は以下のとおりです。 建物及び構築物 8年∼50年 機械装置及び運搬具 4年∼15年 ②無形固定資産 …定額法 なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能期間(5年)に基づく定額法によ って います。 (3) 重要な引当金の計上基準 ①貸倒引当金 …売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については主と して 貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性 を検討し、回収不能見込額を計上しています。 ②賞与 引 当 金 …従業員の賞与支払いに備えるため、支給見込額基準により計上しています。 ③退職給付引当金 …従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債 務及 び年金資産の見込額に基づき計上しています。 過去勤務債務については、主としてその発生時に一括して費用処理していま す。 数理計算上の差異については、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内 の一定の年数(主として5年)による定額法により按分した額を、それぞれ 発生の翌連結会計年度から費用処理することとしています。 ④役員退職慰労引当金 …役員に対する退職慰労金の支払いに備えるため、当社及び連結子会社 21 社 の役員については、内規に基づいて計算した期末要支給額を計上しています。 ⑤修繕引当金 …当社及び連結子会社1社は、設備の定期的な大規模修繕に備えて、その 支出 見込額を次回の定期修繕までの期間に配分して計上しています。 (4) 重要なリース取引の処理方法 リース物件の所有権が借主に移転すると認められるもの以外のファイナンス・リース取引については 、 主として通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理によっています。 (5) 重要なヘッジ会計の方法 ①ヘッジ会計の方法 繰延ヘッジ処理を採用しています。なお、為替予約について振当処理の要件を満たしている場合は振 当 処理を、金利スワップについて特例処理の要件を満たしている場合は特例処理を採用しています。 ②ヘッジ手段とヘッジ対象 (ヘッジ手段) (ヘッジ対象) 為替予約 外貨建予定取引 金利スワップ 借入金 ③ヘッジ方針 主に当社の内部規定である「市場管理リスク規定」及び「リスク別管理要領」に基づき、為替変動リ ス ク及び金利変動リスクをヘッジしています。 ④ヘッジ有効性評価の方法 ヘッジ手段とヘッジ対象について、それぞれの既に経過した期間におけるキャッシュ・フロー累計額 を 比較して有効性の判定を行っています。 −連 20− 三菱レイヨン株式会社 (6) その他連結財務諸表作成のための重要な事項 ①消費税等の会計処理 消費税及び地方消費税の会計処理は、税抜方式を採用しています。 5.連結子会社の資産及び負債の評価に関する事項 連結子会社の資産及び負債の評価については、全面時価評価法を採用しています。 6.連結調整勘定の償却に関する事項 連結調整勘定の償却については、5年間で均等償却しています。 7.利益処分項目等の取り扱いに関する事項 連結剰余金計算書は、連結会社の利益処分について連結会計年度中に確定した利益処分に基づいて作 成し ています。 8.連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲 連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可 能な 預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3 ヶ月 以内に償還期限の到来する短期投資からなっています。 −連 21− 三菱レイヨン株式会社 注記事項 (連結貸借対照表関係) (当期) (前期) 1,188 百万円 1.担保に供している資産 2.減価償却累計額 1,645 百万円 353,516 350,793 16,914 8 16,486 2 1,088 1,144 3.非連結子会社及び関連会社の株式及び社債等 投資有価証券(株式) その他(出資金) 4.保証債務 (保証予約を含む) 5.当社の発行済株式総数 普通株式 612,197,820 株 612,197,820 株 6.連結会社及び持分法適用の関連会社 が保有する自己株式 普通株式 832,433 株 648,590 株 (当期) (前期) 11,682 百万円 10,900 912 887 10,390 512 144 16,240 11,698 百万円 10,607 1,016 880 11,066 485 143 16,157 (連結損益計算書関係) 1.販売費及び一般管理費の主な費目及び金額 販 売 運 賃 諸 掛 給 与 及 び 賞 賞 与 引 当 金 繰 入 退 職 給 付 費 研 究 開 発 減 価 償 却 連 結 調 整 勘 定 償 却 そ の 費 与 額 用 費 費 額 他 (連結キャッシュ・フロー計算書関係) 1.現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に記載されている科目の金額との関係 (前期) (当期) 8,446 百万円 現金及び預金勘定 △ 預入期間が3ヶ月を超える定期預金 20 8,426 現金及び現金同等物 −連 22− 12,849 百万円 △ 65 12,783 三菱レイヨン株式会社 (セグメント情報) 1.事業の種類別セグメント情報 当期(平成 16 年 4 月 1 日から平成 17 年 3 月 31 日まで) (単位:百万円) 化成品・ 樹脂事業 Ⅰ 機能製品・ 繊維事業 エンジニアリング 事 業 計 外 消 去 又 は 全 社 連 結 売上高及び営業損益 (1) 外部顧客に対する売上高 139,972 89,295 100,839 330,106 − 330,106 (2) セグメント間の内部 売上高又は振替高 8,479 95 31,726 40,301 (40,301) − 148,451 89,390 132,565 370,408 (40,301) 330,106 営 業 費 用 128,341 86,648 124,721 339,711 (40,407) 299,303 営 業 利 益 20,110 2,742 7,843 30,696 105 30,802 計 Ⅱ 資産、減価償却費及び資本的支出 資産 130,939 85,333 99,969 316,243 29,745 345,989 減価償却費 7,583 4,101 3,940 15,625 − 15,625 資本的支出 14,651 6,887 4,152 25,691 − 25,691 前期(平成 15 年 4 月 1 日から平成 16 年 3 月 31 日まで) (単位:百万円) 化成品・ 樹脂事業 Ⅰ 機能製品・ 繊維事業 エンジニアリング 事 業 計 外 消 去 又 は 全 社 連 結 売上高及び営業損益 (1) 外部顧客に対する売上高 125,196 90,816 93,580 309,593 − 309,593 (2) セグメント間の内部 売上高又は振替高 8,511 131 27,380 36,024 (36,024) − 133,708 90,948 120,961 345,617 (36,024) 309,593 営 業 費 用 113,039 87,117 118,119 318,276 (35,985) 282,290 営 業 利 益 20,668 3,830 2,841 27,341 123,324 90,142 101,515 314,982 27,317 342,300 減価償却費 7,266 4,524 3,991 15,782 − 15,782 資本的支出 7,798 4,000 3,220 15,020 − 15,020 計 Ⅱ ( 38) 27,302 資産、減価償却費及び資本的支出 資産 (注 ) 1 . 当 社 及 び 当 社 グ ル ー プ の 事 業 区 分 は 、 製品 の使 用目 的、 製造 方法 ・製 造過 程及 び市 場の 類似 性等 を 考 慮 して決定しています。 2.各事業区分に属する主要な製品の名称は次のとおりです。 事 業 区 分 主 要 製 品 化成品・樹脂事業 化成品、成形材料、シート・フィルム、樹脂添加剤、コーティング材料など 繊 アクリル繊維、アセテート繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、カーペットなど 維 事 業 機能製品・エンジ ニアリング事業外 炭素繊維、複合材料加工品、航空機材、プラスチック光ファイバー、プラスチックロッドレンズ、映像表示材 料、プリント配線板、清水器、中空糸膜フィルター、水処理機器システム、プラントエンジニアリング、建築関 連材料など −連 23− 三菱レイヨン株式会社 2.所在地別セグメント情報 当期(平成 16 年 4 月 1 日から平成 17 年 3 月 31 日まで) (単位:百万円) 日本 Ⅰ 米国 計 消 去 又 は 全 社 連 結 売上高及び営業損益 (1) 外部顧客に対する売上高 (2) セグメント間の内部 売上高又は振替高 計 営 業 費 用 営 業 利 益 Ⅱ アジア 資産 290,039 23,073 16,992 330,106 − 330,106 9,387 5,270 1,270 15,929 (15,929) − 299,427 28,344 18,263 346,035 (15,929) 330,106 273,488 24,250 17,213 314,952 (15,648) 299,303 25,938 4,094 1,049 31,082 263,988 41,604 9,845 315,438 ( 280) 30,551 30,802 345,989 前期(平成 15 年 4 月 1 日から平成 16 年 3 月 31 日まで) (単位:百万円) 日本 Ⅰ 米国 計 消 去 又 は 全 社 連 結 売上高及び営業損益 (1) 外部顧客に対する売上高 (2) セグメント間の内部 売上高又は振替高 計 営 業 費 用 営 業 利 益 Ⅱ アジア 資産 278,196 16,855 14,541 309,593 − 309,593 8,230 7,061 1,562 16,854 (16,854) − 286,427 23,916 16,103 326,447 (16,854) 309,593 263,802 19,572 15,675 299,050 (16,759) 282,290 22,624 4,343 428 27,396 259,286 31,834 11,223 302,345 (注)1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっています。 2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域 アジア…中国、タイ、インドネシア −連 24− ( 94) 39,955 27,302 342,300 三菱レイヨン株式会社 3.海外売上高 当期(平成 16 年 4 月 1 日から平成 17 年 3 月 31 日まで) (単位:百万円) ア Ⅰ 海外売上高 Ⅱ 連結売上高 Ⅲ 連結売上高に占める 海外売上高の割合(%) ジ ア その他の地域 88,780 41,473 計 130,254 330,106 26.8 12.5 39.4 前期(平成 15 年 4 月 1 日から平成 16 年 3 月 31 日まで) (単位:百万円) ア Ⅰ 海外売上高 Ⅱ 連結売上高 Ⅲ 連結売上高に占める 海外売上高の割合(%) ジ ア その他の地域 72,022 36,772 計 108,794 309,593 23.2 11.8 35.1 (注)1.国又は地域の区分は、地理的近接度によっています。 2.各区分に属する主な国又は地域 (1)アジア ………中国、タイ、インドネシア (2)その他の地域………北米、ヨーロッパ 3.海外売上高は、当社及び連結子会社の本邦以外の国又は地域における売上高です。 −連 25− 三菱レイヨン株式会社 (リース取引関係) EDINETにより開示を行うため、記載を省略しています。 (関連当事者との取引) 該当事項はありません。 (税効果会計関係) 1.繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳 繰延税金資産 未払事業税 賞与引当金繰入限度超過額 退職給付引当金繰入限度超過額 繰越欠損金 投資有価証券等評価損 有形固定資産に係る未実現取引 その他 繰延税金資産小計 評価性引当額 繰延税金資産合計 414 百万円 1,478 16,899 861 2,223 959 1,403 24,240 △ 2,546 21,693 繰延税金負債 固定資産圧縮積立金 特別償却積立金 その他有価証券評価差額金 その他 繰延税金負債合計 △ 627 △ 694 △ 3,643 △ 364 △ 5,330 繰延税金資産の純額 当 期 16,362 −連 26− 三菱レイヨン株式会社 (有価証券関係) 有 価 証 券 1.満期保有目的の債券で時価のあるもの 該当事項はありません。 2.その他有価証券で時価のあるもの (単位:百万円) 当 期 (平成 17 年 3 月 31 日現在) 連結貸借 対 照 表 取得原価 差 額 計 上 額 連 結 貸 借 対 照 表 計上額が取得原価を 超 え る も の 連 結 貸 借 対 照 表 計上額が取得原価を 超 え な い も の 株 式 債 券 その他 小 計 株 式 債 券 その他 小 合 13,681 − 1 13,683 7,439 − − 7,439 21,122 計 計 24,233 − 2 24,236 5,888 − − 5,888 30,124 前 期 (平成 16 年 3 月 31 日現在) 連結貸借 対 照 表 取得原価 差 額 計 上 額 10,552 − 0 10,553 △1,551 − − △1,551 9,002 12,259 − 1 12,260 8,641 − − 8,641 20,902 22,089 − 2 22,091 6,888 − − 6,888 28,979 9,829 − 0 9,830 △1,753 − − △1,753 8,077 3.当期中に売却した満期保有目的の債券 該当事項はありません。 4.当期中に売却したその他有価証券 (単位:百万円) 当期 (平成 16 年 4 月 1 日∼ 平成 17 年 3 月 31 日) 売 却 前期 (平成 15 年 4 月 1 日∼ 平成 16 年 3 月 31 日) 809 646 0 額 売却益の合計額 売却損の合計額 1,904 937 7 5.時価評価されていない主な有価証券の内容及び連結貸借対照表計上額 内 当 期 (平成 17 年 3 月 31 日現在) 容 連結貸借対照表計上額 その他有価証券 非上場株式 (店頭売買株式を除く) (単位:百万円) 前 期 (平成 16 年 3 月 31 日現在) 連結貸借対照表計上額 1,534 1,575 6.その他有価証券のうち満期のあるもの及び満期保有目的の債券の今後の償還予定額 (単位:百万円) 債 券 当 期 (平成 17 年 3 月 31 日現在) 前 期 (平成 16 年 3 月 31 日現在) 1年以内 1年以内 0 1年超5年以内 0 −連 27− 0 1年超5年以内 0 三菱レイヨン株式会社 (デリバティブ取引関係) EDINETにより開示を行うため、記載を省略しています。 (退職給付会計) 1.採用している退職給付会計制度の概要 当社及び一部の国内連結子会社は、確定給付型の制度として、厚生年金基金制度、適格年金制度 及び退職一時金制度を設けています。また、従業員の退職等に関しては、割増退職金を支払う場合 があります。 また、当社は退職給付信託を設定しています。 2.退職給付費用に関する事項 当 イ.勤務費用※2※3 ロ.利息費用 ハ.期待運用収益 ニ.数理計算上の差異の処理額 ホ.過去勤務債務の処理額 ヘ.退職給付費用(イ+ロ+ハ+ニ+ホ) (注) △ 期 2,073 百万円 1,808 561 3,207 46 6,575 前 △ 期 2,125 百万円 1,811 493 4,751 − 8,194 1.上記退職給付費用以外に、割増退職金を当期 124 百万円及び前期 253 百万円支払って おり、特別損失に計上しています。 ※2.適格年金制度に対する従業員拠出額を控除しています。 ※ 3 . 簡 便 法 を 採 用 し て い る 連 結 子 会 社 の 退 職 給 付 費 用 は 、「 イ . 勤 務 費 用 」 に 計 上 し て い ます。 (重要な後発事象) 退職年金制度改定に伴う特別利益の発生について 当社は、平成 17 年 4 月に、退職年金制度について、適格退職年金制度から規約型企業年金制度の 一つであるキャッシュバランス型年金制度へ移行する制度改定を行いました。 この制度改定に伴い、翌連結会計年度に退職給付引当金取崩益 75 億 94 百万円を特別利益に計上し ます。 −連 28− 三菱レイヨン株式会社 参 考 資 料 1.従業員数(連結) (単位:人) 15/3 期 1,902 3,203 2,895 872 8,872 事業の種類別セグメント 化 成 品 ・ 樹 脂 事 業 繊 維 事 業 機能製品・エンジニアリング事業外 全 社 合 計 15/9 期 1,908 3,129 2,896 886 8,819 16/3 期 1,939 2,845 2,916 857 8,557 16/9 期 1,959 2,817 2,997 823 8,596 17/3 期 1,999 2,790 2,963 799 8,551 2.有利子負債残高(連結) (単位:百万円) 社 15/3 期 30,000 51,566 81,566 債 借 入 合 金 計 15/9 期 30,000 52,502 82,502 16/3 期 30,000 45,623 75,623 16/9 期 30,000 42,857 72,857 17/3 期 20,000 41,317 61,317 3.設備投資額、減価償却実施額、研究開発費(連結) (単位:百万円) 13/3 期 14,866 16,898 10,768 設 備 投 資 額 減価償却実施額 研 究 開 発 費 14/3 期 16,722 16,537 10,795 15/3 期 21,156 15,288 10,777 16/3 期 15,020 15,782 11,066 4.生産の状況(単社) ①現有設備(平成 17 年 3 月 31 日現在) 生 産 品 目 事 業 所 名 アクリル樹脂 モノマー 大竹事業所 〃 ポリマー 大竹事業所・富山事業所 アクリル 短繊維 大竹事業所 〃 長繊維 〃 アセテート 短繊維 富山事業所 〃 長繊維 〃 ポリエステル 長繊維 豊橋事業所 ポリプロピレン 長繊維 〃 ②操業度 化成品・樹脂製品 繊維製品 100% 91% −連 29− 生産能力 217,000t/年 86,800 〃 366.29t/日 8.00 〃 97.00 〃 56.37 〃 41.44 〃 19.30 〃 17/3 期 25,691 15,625 10,390
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