姫 路 北 バ イ パ ス - 国土交通省近畿地方整備局

No.3
近畿地方整備局
事業評価監視委員会
(平成16年度第4回)
一般国道29号
ひ め
姫
じ
き た
路 北 バ
イ
パ
平成17年 3月
国土交通省 近畿地方整備局
ス
目
次
□ 事業の目的 ---------------------------------------------- 1
□ 計画の概要 ---------------------------------------------- 2
□ 事業の経緯及び進捗 -------------------------------------- 3
□ 事業を取り巻く社会状況 ------------------------------------ 5
1.社会的背景 ----------------------------------------------------- 5
2.道路交通の状況 ------------------------------------------------- 7
3.地域における計画 ---------------------------------------------- 10
□ 事業の整備効果 ----------------------------------------- 11
□ 費用便益分析 ------------------------------------------- 15
□ コスト縮減や代替案等の可能性 ---------------------------- 17
□ 対応方針 ----------------------------------------------- 18
事 業 の 目 的
• 一般国道29号の交通混雑緩和、沿道環境の改善
• 交通安全の確保
• 交通円滑化による地域の活性化
一般国道29号は、姫路市と鳥取市を結ぶ延長約130kmの主
要幹線道路であり、播磨地域の南北方向の交通流動を受け持つ路線
です。
この内、姫路市周辺においては、近年における姫路市市街地部の
外延的拡大並びに自動車保有台数の増加等による交通量の増加に伴
い随所で交通渋滞を起こすとともに、沿道環境の悪化や交通事故の
増加を招いています。
姫路北バイパスは、国道29号の交通混雑の解消を図るとともに、
交通安全対策、地域活性化を図ることを目的とした事業です。
■姫路北バイパス位置図
29
312
373
神崎町
178
佐用町
9
八千代町
山崎町
29
9
京都府
鳥取県
安富町
国自動車道
市川町
兵庫県
29
夢前町
179
179
姫路北バイパス
179
175
中国
自
南光町
岡
山
県
29
動車
道
176
373
福崎町
三日月町
上月町
2
新宮町
250
171
加西市
姫路北バイパス
179
香寺町
312
大阪府
3
312
上郡町
28
和歌山県
中(
国播
横磨
断自
自動
動車
車
道道
)
播
但
連
絡
道
路
179
山
龍野市
姫路市
陽自
動車
道
・
西
路 ス
姫 イパ
バ
373
372
・
野
竜 ス
子
太 イパ
バ
2
太子町
2
2
312
加古川市
姫路
バイ
パス
揖保川町
相生市
2
御津町
436
250
250
赤穂市
高砂市
250
2
250
2
1
計 画 の 概 要
•
起
終
点
あいの
起点)兵庫県姫路市相野
はやしだちょう む く だ に
•
•
•
•
•
•
計 画 延 長
幅
員
構 造 規 格
設 計 速 度
車 線 数
全体事業費
終点)兵庫県姫路市林 田 町 六九谷
L =6.2km
W=25.0m
第3種第1級
V =80km/h
4車線
約250億円
■計画図
(至 神戸市)
姫路北バイパス L=6.2km
3工区 L=3.3km
茂
津
川
姫路市
舞子池
峰相山
大池
林
田
(至 鳥取県) 橋
相野
相野出屋敷R
石倉ネル
トン
下伊勢
相
野
R
石倉
林田
姫路西バイパス
(起)
兵
庫
県
姫
路
市
相あ
い
野の
大
(終)
兵
庫
県
姫
路
市は
林や
し
田だ
ち
町ょ
う
六む
九く
だ
谷に
2工区 L=2.9km
追分
29
山
陽
姫
路
西
IC
29
太市R
龍野市
(県
姫 )
路
新
宮
線
林
田
上太田R
川
(至 岡山県)
■標準断面図
□一般部(歩道あり)
単位:m
1.0
25.0
3.0
1.5
7.0
0.25
5%
2.0%
2.0%
2.0
1.5
CL
7.0
1.5
3.0
2.0%
2.0%
□一般部(歩道なし)
単位:m
20.5
1.0
1.75
7.0
1.0
3.0
0.5
5%
0.5
0.25
2.0
CL
2.0%
7.0
2.0%
2
1.75
0.5
5%
事 業 の 経 緯 及 び 進 捗
1.事業の経緯
・都 市 計 画 決 定:平成 2 年7月13日
・事
業
化:平成 2 年度
・用 地 着 手:平成 8 年度
・工 事 着 手:平成14年度
L=6.2km
2.事業の進捗
・事 業 進 捗 率:22%(平成15年度末現在)
・用 地 取 得 率:31%(面積ベース、平成15年度末現在)
あいの
※現道の混雑が特に著しい姫路市相野 から姫路市石倉までの区間
を、先行的に整備しています。
(至 神戸市)
姫路北バイパス L=6.2km
3工区 L=3.3km
2工区 L=2.9km
津
茂
川
姫路市
相野
舞子池
峰相山
大池
下伊勢
石倉
林
田
(至 鳥取県) 橋
(起)
兵
庫
県
姫
路
市
相あ
い
野の
大
(終)
兵
庫
県
姫
路
市は
林や
し
田だ
ち
町ょ
う
六む
九く
だ
谷に
姫路西バイパス
林田
倉
石 ネル
トン
相野出屋敷R
相
野
R
山
陽
姫
路
西
IC
追分
29
29
太市R
先行整備区間
龍野市
(県
姫 )
路
新
宮
線
林
L=1.5km
上太田R
田
川
(至 岡山県)
姫路北バイパスの先行整備区間の位置図
3
3.関係機関との調整等
○先行整備区間の進捗については地元協議がほぼ完了し、平成15
年度末現在で、工事進捗率15.8%、用地取得率94.4%と
なっています。今後、用地取得に問題がある箇所については収用
手続きを開始し買収を進めていきます。
先行整備区間以北については、先行整備区間の進捗を考慮しな
がら関係機関等への協議を進めていきます。
○平成16年1月、計画路線周辺に猛禽類の生活痕が認められたた
め、兵庫県等環境部局との調整を図りながら、平成16、17年
度の2ヵ年の予定で猛禽類調査を実施しています。
○平成3~4年の埋蔵文化財分布調査で、分布調査(追加2箇所)、
および発掘調査(5箇所)の必要性が指摘されているため、用地
取得箇所より兵庫県教育委員会と調整を図りながら順次埋蔵文
化財の調査を行う予定です。
4
事 業 を 取 り 巻 く 社 会 状 況
1.社会的背景
(1)沿線地域の人口の推移
姫路北バイパス(国道29号)沿線地域の人口推移は、龍野市と
山崎町は減少傾向にあるものの、他の地域では年々増加しています。
人口の伸び(H.02=1.0)
伸び
1.15
1.14
兵庫県
姫路市
1.10
龍野市
1.10
山崎町
安富町
全国
1.05
1.05
1.05
1.04
1.03
1.02
1.00
1.00
1.00
1.06
0.99
1.03
0.99
1.03
1.03
0.99
0.99
0.99
0.97
0.95
H.02
H.07
H.12
H.14
(年)
資料:国勢調査、住民基本台帳
(2)自動車保有台数の伸び
沿線地域の自動車保有台数の伸びは全体的に増加傾向にあり、ど
の地域においても全国平均を上回っています。
伸び
1.35
自動車保有台数の伸び(H.02=1.0)
1.33
兵庫県
姫路市
1.29
1.26
1.25
1.21
龍野市
1.25
山崎町
安富町
全国
1.15
1.14
1.13
1.12
1.10
1.15
1.05
1.00
1.16
1.06
0.95
H.02
H.07
H.12
(年)
資料:資料:市町村別自動車保有車両数、市町村別軽自動車車両数
5
(3)通勤・通学者の利用交通手段(15歳以上)
通勤・通学者の利用交通手段のうち自家用車の占める割合は、平
成2年から平成12年の10年間で、龍野市・山崎町・安富町にお
いて約10%以上増加しており、全交通手段の約7~8割を占めて
います。姫路市においては約9%増加しており、5割以上が自家用
車を利用していることから、自動車への依存度が高くなっています。
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
〔合 計〕
兵庫県(h2)
10.4
39.4
13.1
31.4
7.5
34.1
11.1
37.2
6.4
1.3
姫路市(h2)
7.6
17.8
9.0
15.4
43.0
7.2
6.8
6.8
13.4
51.9
〃 (h12) 5.6
〃 (h12)
6.1
5.8
0.8
19,004件
1.2
19,265件
1.2
11,450件
14.2 1.3
11,975件
5.2
58.6
18.1
5.0
19.4
0.1
2.7
4.5
72.2
2.6
1.0
6.1
1.7
65.8
3.8
17.1
2.0
2,281件
10.4 1.5
2,754件
2.4
〃 (h12) 5.0 4.3
76.7
2.2
1.6 1.1
〔凡例〕 徒歩だけ
25.1
227,536件
0.1
6.3
2.0
安富町(h2)
1.7
218,710件
0.1
65.9
1.6
23.0
10.2
0.6
11.6
9.0
1.4
0.3
1.6 0.4
山崎町(h2)
25.6
5.0
52.1
2.8
1.5 2,686,087件
0.4
0.8
龍野市(h2)
17.9
0.3
1.2
〃 (h12) 5.5
1.5 2,619,051件
0.5
1.7
〃 (h12)
17.2
7.0
鉄道・
電車
乗合バス
勤め先・
学校のハ ゙ス
自家用車
ハイヤー・
オート
バイ 自転車
タクシー
その他
※なお、通勤も通学もしている人については通勤に利用している交通手段を、2種類以上を利用している場合はそのす
べての交通手段を、日によって異なる場合は主として利用している交通手段を、行きと帰りが異なる場合は「行き」
の利用交通手段をそれぞれ集計した。
資料:国勢調査
6
2.道路交通の状況
(1)国道29号の交通状況
・姫路市石倉の交通量は、平成12年の国道2号バイパス無料化
等により一時的に減少したものの、近年は増加傾向にあり、交
通容量を上回りピーク時には渋滞が顕著になっています。
おいわけ
あいの
・姫路市追分 交差点から姫路市相野 交差点間の旅行速度は、一般
国道の平均旅行速度を大きく下回っています。
至
姫路市
神戸
相野
姫路西IC
旅行速度の比較
(追分交差点→相野交差点)
40
旅行速度(km/h)
35
石倉
一般国道の平均旅行速度:・
36.7km/h
30
(平成11年度道路交通センサスより)
下伊勢
25
速度低下!
20
23.9
20.7
平成11年度・ 旅行速度調査
道路交通センサス (H15.10.27)
追分
林田
山陽自動車道
最大渋滞長980m
(H16.10.13 7:30)
※写真②
15
至
29
至
最大渋滞長410m
(H16.10.13 8:30)
※写真①
岡山
鳥取
資料:渋滞長は姫路河川国道事務所の交通量調査結果
旅行速度は平成 11 年度道路交通センサスと事務所調査結果
交通量
(万台/24h)
秋季における姫路市石倉の交通量
3
2
2.06
1.95 1.94 1.92 2.00 2.02 2.01
2.18 2.19
2.31
2.40
2.26
2.16
2.24 2.26
写真①:石倉交差点の渋滞状況
(下り:山陽姫路西→石倉方向)
交通容量
16,910台/24h
1
0
H2
H3
H4
H5
H6
H7
H8
H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16
写真②:石倉交差点の渋滞状況
(上り:下伊勢→石倉方向)
7
(2)交通事故の発生状況
・国道29号の姫路北バイパス並行区間における死傷事故件数は、
平成12年に急増し、その後増加傾向にあります。
・姫路北バイパス並行区間(6.9km)の事故件数が、兵庫県内の国
道29号全体(68.5km)の事故件数に占める割合は年々高くな
っており、平成15年では約24%を占めています。
国道29号の姫路北BP並行区間における死傷事
故件数(件/年)
45
40
死傷事故
事故件数の割合
21%
24%
( ) 死亡事故
20%
35
20%
19%
15%
30
25
20
15
10
42
(2)
11%
42
(1)
47
(1)
39
(0)
10%
22
(1)
5%
5
0
国道29号全体に占める姫路北BP区間の割合
25%
50
0%
H11
H12
H13
H14
H15
資料:兵庫県警察本部交通部 交通年鑑
至 鳥取
平成15年事故件数 47件
(姫路北バイパス並行区間)
× :交通事故箇所
×
×
×林田
×
×
×
×
×29
×
××
×
×
×
×
×
×下伊勢
×
×
×
×
×
×
×
×
追分
姫路市
龍野市
相野
石倉
×
×
×R×
×
× 相野
×
姫路西 IC
8
山
0
(3)沿道環境の状況
国道29号姫路市石倉の沿道騒音は、昼間・夜間ともに環境基準
を超過している状況です。
至 鳥取
:住居連担
0.2km
0.3km
0.5km
林田
0.6km
1.5km
29
追分
0.3km
0.5km
石倉交差点の状況
姫路市
下伊勢
1.6km
龍野市
0.5km
石倉
0.2km
相野
相野R
姫路西 IC
山
姫路市林田町下伊勢における環境状況(平成16年度騒音調査)
姫路市石倉における環境状況(平成16年度騒音調査)
実測騒音値(dB)
実測騒音値(dB)
76
76
74
74
72
72
環境基準:70dB
70
64
60
環境基準:65dB
69.8
4.9dB超過
66
環境基準:65dB
64
0.4dB超過
昼間
69.9
環境基準:70dB
68
65.4
62
3.2dB超過
70
68
66
73.2
62
60
夜間
昼間
夜間
資料:姫路河川国道事務所の騒音調査結果を使用
9
3.地域における計画
姫路北バイパスは、下記の計画に位置付けられています。
・兵庫県:
21 世紀の中播磨地域の社会基盤整備(平成 14 年 3 月)
「JR 姫新線へのアクセス性向上を目的として、姫路北バイパス
の道路整備を基本施策内に位置付け」
・姫路市:
姫路市総合計画・第 2 次実施計画(平成 16 年度~平成 18 年度)
「重点施策・事業(未来を拓く高度技術・発展都市)として姫
路北バイパスの建設促進」
要望経緯
姫路北バイパスの事業促進を要望する各団体の動きは、以下の通
りです。
・昭和 61 年 7 月:
国道 29 号姫路北バイパス建設促進協議会
期成同盟会名称
会長
国道 29 号姫路北バイパス
姫路市長
建設促進協議会
設立
主な構成メンバー
龍野市長
太子町長
波賀町長
(最近の動向)
・平成 16 年 7 月
国道 29 号改良及び姫路北バイパス建設促進協議会が
関係各機関に整備促進の要望書を提出
・平成 16 年 7 月
西播磨市町長会、西播磨市町議長会が、関係各機関に
整備促進の要望書を提出
・平成 16 年 7 月
播磨地方拠点都市推進協議会、播磨地方拠点都市地域
市町議会協議会が、関係各機関に整備促進の要望書を
提出
10
事 業 の 整 備 効 果
1.国道29号の交通混雑緩和・沿道環境の改善
走行時間の比較(姫路北バイパス事業区間)
姫路北バイパスの利用により、現
道利用よりも時間短縮が図られるた
め、通過交通はバイパスに転換する
ものと考えられ、石倉交差点付近の
交通混雑の緩和や騒音レベルの低下
が期待されます。
国道29号を
走行(14分)
現況
将来
姫路北BPを
走行(5分)
0
9分の短縮
5
10
15
(分)
※現況の走行速度:
「平成11年度 道路交通センサス」ピーク時旅行速度を元に算出
※将来の走行速度:姫路北バイパス全線(6.2km) 80.0km/h(設計速度)
至 神戸
至 神戸
2
相
野
出
屋
敷
R
相野
太子東R
相
野
R
太
市
R
山陽姫路西IC
石倉
上
太
田
29 R
おおいち
下伊勢
太子上太田JCT
将来(姫路北バイパス L=6.2km)の
走行時間:約5分
走行時間:約6分
姫路市
追分
林田
林田橋
29
太子町
現況(国道29号 L=6.8km)の
走行時間:約14分
太子北R
龍野市
至 鳥取
山
陽
自
動
車
道
(県)
姫
路
新
宮 ひ
線 が
し
は
し
さ
き
姫新線
11
ほ
ん
た
つ
の
179
福田R
阿曽R
姫
新
線
至 岡山
2.交通安全の確保
姫路北バイパスの整備により、現道から大型車を含む通過交通が
転換することにより、生活道路の確保、歩行者(自転車)の安全性
向上が図られます。
また、中央分離帯のある4車線道路に転換することで、事故件
数が減少すると考えられます。
石倉交差点の現状
(件/年)
道路整備状況による人身事故件数の比較
70.0
60.0
50.0
40.0
30.0
20.0
65.7
50.0
44.9
35.7
10.0
0.0
2車線
対面
(現道)
4車線
中央分離帯あり
(バイパス)
単路部
2車線
対面
(現道)
4車線
中央分離帯あり
(バイパス)
交差点部
注)「道路投資の評価に関する指針(案)」の事故算定式をもとに、当該区間について、
事故件数を試算
12
3.交通円滑化による地域の活性化
(1)主要施設へのアクセス性向上による地域の活性化
姫路北バイパスの整備により、姫路市北部地域から山陽姫路西 IC
や姫路駅等、主要施設へのアクセス性が向上し、地域の活性化に寄
与します。
また、第三次医療施設である県立姫路循環器病センターへの30
分圏域が拡大します。
■姫路市内の主要施設へのアクセス性向上
現状 →将来(整備後)
46分→37分
姫路駅
安富町
安富町役場
現状 →将来(整備後)
42分→33分
県立姫路
循環器病センター
■医療施設からの 30 分圏
※現況の走行速度:「平成11年度 道路交通センサス」ピーク時旅行速度を元に算出
※将来の走行速度:姫路北バイパス全線(6.2km) 80.0km/h(設計速度)
13
(2)地域の活性化の支援
姫路市北部方面及び中国自動車道から姫路市内の観光施設や文化
施設等へのアクセスが強化されることにより、観光客等の誘致効果
が期待されます。
また、沿道地域間の移動時間の短縮は、地域間の連携の強化を促
し、活力ある地域づくりを支援します。
※資料:平成 15 年度観光流動調査
14
費用便益分析の算定(事業全体)
路
線
名
一般国道29号
事
業
名
姫路北バイパス
長
L=6.2km
延
□
便益
走行時間
短縮便益
基
準
走行経費
減少便益
年
基準年における
現 在 価 値
交通事故
減少便益
合計
平成16年
879億円
81億円
38億円
997億円
・・・(B)
□
費用
事業費
基
準
維持管理費
年
合計
平成16年
単 純 合 計
238億円
67億円
305億円
基準年におけ
る
現 在 価 値
188億円
23億円
212億円
・・・(C)
□
算定計算
費用便益比(CBR)
B/C
=
便益の現在価値の合計(B)
―――――――――――――
費用の現在価値の合計(C)
=
4.7
15
=
997億円
――――――――
212億円
費用便益分析の算定(残事業)
路
線
名
一般国道29号
事
業
名
姫路北バイパス
長
L=6.2km
延
□
便益
走行時間
短縮便益
基
準
走行経費
減少便益
年
基準年における
現 在 価 値
交通事故
減少便益
合計
平成16年
879億円
81億円
38億円
997億円
・・・(B)
□
費用
事業費
基
準
維持管理費
年
合計
平成16年
単 純 合 計
207億円
67億円
274億円
基準年におけ
る
現 在 価 値
156億円
23億円
180億円
・・・(C)
□
算定計算
費用便益比(CBR)
B/C
=
便益の現在価値の合計(B)
―――――――――――――
費用の現在価値の合計(C)
=
5.6
16
=
997億円
――――――――
180億円
コスト縮減や代替案等の可能性
本道路の計画にあたっては、周辺の土地利用状況、自動車専用道
路との接続や関係自治体の長期計画等を勘案した合理的な計画とな
っていることから、引き続き現計画に基づき事業を促進します。
施工にあたっては沿道環境の保全、建設発生土の有効活用を図る
とともに、新技術の積極的な活用等によりコスト縮減に努めます。
17
対 応 方 針
(1)事業の必要性等に関する視点
播磨地域においては、近年の自動車交通需要の増加に伴い交通
混雑が著しく、幹線道路の主要な交差点で交通混雑が発生してい
ます。一般国道29号は播磨地域の南北方向の交通流動を受け持
つ重要な路線であり、交通混雑緩和、沿道環境改善及び地域の活
性化などの面から、姫路北バイパスの早急な整備が必要となって
います。
残事業を進めることによる費用対効果は5.6となっており、
事業実施の必要性が高い事業と考えます。
(2)事業の進捗見込みの視点からの見解
特に渋滞の著しい起点側1.5kmの区間から事業を進めてお
り、平成20年代半ばの全線供用を目指します。
(3)コスト縮減や代替案立案等の視点からの見解
施工にあたっては、建設発生土の有効活用や新技術、新工法を
積極的に活用するなど、コストの縮減に努めながら事業を推進し
ます。
18
◇対応方針(原案)
【事業継続】
国道29号は、姫路市と鳥取市を結び播磨地域の南北方向の交
通流動を受け持つ延長約130kmの主要幹線道路であり、姫路
市街地への流出入や地域間交流・連携において重要な役割を担っ
ています。
この内、姫路市周辺においては、近年の市街地の外延的拡大、
自動車保有台数の増加等による交通量の増加に伴い、交通混雑、
沿道環境の悪化、等を招いています。
このような問題を解決するため、交通混雑の解消、沿道環境の
保全、交通安全の確保ならびに地域の活性化を目的とした、姫路
北バイパスの事業促進が求められています。
今後とも、引き続き事業を推進し、平成20年代半ばの全線供
用を目指します。
19
事
事
業
の
概
要
業
名
起
一般国道29号姫路北バイパス
終
事
あいの
延
はやしだちょう む く だ に
供用済
自)兵庫県姫路市相野
点
業
事業種別
至)兵庫県姫路市林 田 町 六九谷
二次改築
長
6.2㎞
化
平成2年度
都市計画決定
平成2年度
用 地 着 手
平成8年度
工 事 着 手
平成14年度
全体事業費
約250億円
一般国道29号は、姫路市と鳥取市を結ぶ延長約130kmの主要幹線道路
事
業
業
の
目
的
であり、播磨地域の南北方向の交通流動を受け持つ路線です。
この内、姫路市周辺においては、近年における姫路市市街地部の外延的拡大
並びに自動車保有台数の増加等による交通量の増加に伴い随所で交通渋滞を
起こすとともに、沿道環境の悪化や交通事故の増加を招いています。
姫路北バイパスは、国道29号の交通混雑の解消を図るとともに、交通安全
対策、地域活性化を図ることを目的とした事業です。
29
312
373
神崎町
178
佐用町
9
八千代町
山崎町
29
9
京都府
鳥取県
安富町
国自動車道
市川町
兵庫県
29
夢前町
179
175
中国
南光町
岡
山
県
位
179
姫路北バイパス
179
29
自動
車道
176
373
福崎町
三日月町
上月町
2
新宮町
250
171
加西市
姫路北バイパス
179
香寺町
312
大阪府
312
上郡町
置
28
和歌山県
中(
国播
横磨
断自
自動
動車
車
道道
)
179
龍野市
山陽
自動
姫路市
3
播
但
連
絡
道
路
車道
・
西
路 ス
姫 イパ
バ
373
372
・
野
竜 ス
子
太 イパ
バ
2
太子町
2
2
図
姫路
揖保川町
相生市
バイ
パ
312
加古川市
ス
2
御津町
250
436
250
赤穂市
高砂市
250
2
250
2
事
業
名
一般国道29号姫路北バイパス
執行済み額
事業種別
約56億円(進捗率
二次改築
約22%)
事業の進捗状況
○事業の進捗
(至 神戸市)
姫路北バイパス L=6.2km
(至 鳥取県)
(起)
兵
庫
県
姫
路
市
相あ
い
野の
川
業
(終)
兵
庫
県
姫
路
市は
林や
し
田だ
ち
町ょ
う
六む
九く
だ
谷に
姫路西バイパス
2工区 L=2.9km
茂
津
大
事
3工区 L=3.3km
姫路市
舞子池
峰相山
大池
下伊勢
林
田
橋
相野
相野出屋敷R
倉
石 ネル
トン
相
野
R
石倉
林田
追分
29
山
陽
姫
路
西
IC
29
太市R
龍野市
(県
姫 )
路
新
宮
線
の
林
上太田R
田
川
(至 岡山県)
進
・事業進捗率
22%(平成15年度末現在)
・用地取得率
31%(面積ベース、平成15年度末現在)
○関係機関との調整等
・先行整備区間の進捗については地元協議がほぼ完了し、平成15年度
捗
末現在で、工事進捗率15.8%、用地取得率94.4%となってい
ます。今後、用地取得に問題がある箇所については収用手続きを開始
し買収を進めていきます。
状
・平成16年1月、計画路線周辺に猛禽類の生活痕が認められたため、
兵庫県等環境部局との調整を図りながら、平成16、17年度の2ヵ
年の予定で猛禽類調査を実施しています。
況
・平成3~4年の埋蔵文化財分布調査で、分布調査(追加2箇所)、およ
び発掘調査(5箇所)の必要性が指摘されているため、用地取得箇所
より兵庫県教育委員会と調整を図りながら順次埋蔵文化財の調査を行
う予定です。
供用目標等今後の事業の見通し
・特に渋滞の著しい起点側1.5kmの区間から事業を進めており、平成20
年代半ばの全線供用を目指します。
事
業
名
一般国道29号姫路北バイパス
事業種別
二次改築
客観的評価指標
事
1.活
力
円滑な
●
モビリティの
■
確保
現道等の年間渋滞損失時間及び削減率
並行区間等における混雑時旅行速度が 20km/h 未満である区間の旅行速度の
改善が期待される
□
業
現道又は並行区間等における踏切交通遮断量が 10,000 台時/日以上の踏切
道の除却もしくは交通改善が期待される
■
現道等に、当該路線の整備により利便性の向上が期待できるバス路線が存在
する
■
を
□
新幹線駅もしくは特急停車駅へのアクセス向上が見込まれる
第一種空港、第二種空港、第三種空港もしくは共用飛行場へのアクセス向上
が見込まれる
物流効率化の
巡
■
支援
特定重要港湾もしくは国際コンテナ航路の発着港湾へのアクセス向上が見
込まれる
□
□
る
農林水産業を主体とする地域において農林水産品の流通の利便性が向上
現道等における、総重量 25t の車両もしくは ISO 規格背高海上コンテナ輸送
車が通行できない区間を解消する
都市の再生
社
会
□
都市再生プロジェクトを支援する事業である
□
広域道路整備基本計画に位置づけのある環状道路を形成する
□
市街地再開発、区画整理等の沿道まちづくりとの連携あり
□
中心市街地内で行う事業である
□
幹線都市計画道路網密度が 1.5km/km2 以下である市街地内での事業である
□
DID 区域内の都市計画道路整備であり、市街地の都市計画道路網密度が向上
する
□
対象区間が現在連絡道路がない住宅宅地開発(300 戸以上又は 16ha 以上、大
都市においては 100 戸以上又は 5ha 以上)への連絡道路となる
情
国土・地域ネッ
□
トワークの構
□
地域高規格道路の位置づけあり
築
□
当該路線が隣接した日常活動圏中心都市間を最短時間で連絡する路線を構
成する
勢
等
□
現道等における交通不能区間を解消する
□
現道等における大型車のすれ違い困難区間を解消する
■
日常活動圏の中心都市へのアクセス向上が見込まれる
個性ある
□
鉄道や河川等により一体的発展が阻害されている地区を解消する
地域の形成
□
拠点開発プロジェクト、地域連携プロジェクト、大規模イベントを支援する
■
主要な観光地へのアクセス向上が期待される
□
特別立法に基づく事業である
□
新規整備の公共公益施設へ直結する道路である
の
2.暮らし
変
高速自動車国道と並行する自専道(A'路線)としての位置づけ有り
歩行者・自転車
□
自転車交通量が 500 台/日以上、自動車交通量が 1,000 台/12h 以上、歩行者
のための生活
交通量が 500 人/日以上の全てに該当する区間において、自転車利用空間を
空間の形成
整備することにより、当該区間の歩行者・自転車の通行の快適・安全性の向
上が期待できる
□
化
交通バリアフリー法における道路特定事業に位置付けがある、または、交通
バリアフリー法に基づく重点整備地区における特定経路を形成する区間が
新たにバリアフリー化される
無電柱化によ
□
る美しい町並
□
みの形成
安全で安心で
きるくらしの
確保
対象区間が電線類地中化5ヶ年計画に位置付け有り
市街地又は歴史景観地区(歴史的風土特別保存区域及び重要伝統的建造物保
存地区)の幹線道路において新たに無電柱化を達成する
■
三次医療施設へのアクセス向上が見込まれる
事
業
名
3.安
一般国道29号姫路北バイパス
全
安全な生活環
□
境の確保
事
事業種別
二次改築
現道等に死傷事故率が 500 件/億台キロ以上である区間が存する場合におい
て、交通量の減少、歩道の設置又は線形不良区間の解消等により、当該区間
の安全性の向上が期待できる
業
□
当該区間の自動車交通量が 1,000 台/12h 以上(当該区間が通学路である場
合は 500 台/12h 以上)かつ歩行者交通量 100 人/日以上(当該区間が通学路
を
である場合は学童、園児が 40 人/日以上)の場合、又は歩行者交通量 500 人
/日以上の場合において、歩道が無い又は狭小な区間に歩道が設置される
巡
災害への備え
□
る
近隣市へのルートが1つしかなく、災害による1~2箇所の道路寸断で孤立
化する集落を解消する
■
社
対象区間が、都道府県地域防災計画、緊急輸送道路ネットワーク計画又は地
震対策緊急整備事業計画に位置づけがある、又は地震防災緊急事業五ヶ年計
画に位置づけのある路線(以下「緊急輸送道路」という)として位置づけあ
会
り
情
□
勢
□
緊急輸送道路が通行止になった場合に大幅な迂回を強いられる区間の代替
路線を形成する
並行する高速ネットワークの代替路線として機能する(A'路線としての位置
づけがある場合)
等
□
の
現道等の防災点検又は震災点検要対策箇所もしくは架替の必要のある老朽
橋梁における通行規制等が解消される
□
変
現道等の事前通行規制区間、特殊通行規制区間又は冬期交通障害区間を解消
する
□
化
4.環境
避難路へ 1km 以内で到達できる地区が新たに増加する
□
幅員 6m 以上の道路がないため消火活動が出来ない地区が解消する
●
対象道路の整備により削減される自動車からの CO2 排出量
生活環境の改
●
現道等における自動車からの NO2 排出削減率
善・保全
●
現道等における自動車からの SPM 排出削減率
地球環境の保
全
■
現道等で騒音レベルが夜間要請限度を超過している区間について、新たに要
請限度を下回ることが期待される区間がある
5.その他
□
その他、環境や景観上の効果が期待される
他のプロジェクト
□
関連する大規模道路事業と一体的に整備する必要あり
との関係
□
他機関との連携プログラムに位置づけられている
□
道路の整備に関するプログラム又は都市計画道路整備プログラムに位置づ
けられている
□
その他、対象地域や事業に固有の事情等、以上の項目に属さない効果が見込
まれる
再評価実施時点における評価指標該当項目
1.活力~円滑なモビリティの確保~
○(並行区間等の年間渋滞損失時間(人・時間)及び削減率)
・並行区間の渋滞損失時間は約 177 万人・時間/年であり、当該事業により、渋滞損失時間は約
82%削減される。
4.環境~地球環境の保全、生活環境の改善・保全~
○対象道路の整備により削減される自動車からのCO2排出量
・並行区間のCO2排出量が 303t-c/年削減される。
○並行区間等における自動車からのNO2排出削減率
・並行区間のNO2排出量は約 2t/年であり、当該事業により、NO2の排出量は約4%削減される。
○並行区間等における自動車からの SPM 排出削減率
・並行区間の SPM 排出量は約 0.7t/年であり、当該事業により、SPM の排出量は約 15%削減される。
事
業
名
一般国道29号姫路北バイパス
事業種別
二次改築
事業採択時より再評価実施までの周辺環境変化等
姫路北バイパス(国道29号)沿線地域では、人口が大きく伸びており、ま
た、自動車保有台数の伸びは、沿線のどの地域においても全国平均を上回って
いる。
効果分析の要因の変化
事業採択時の費用対
立案等の可能性
コスト縮減や代替案
○現在の費用便益費:B/C=4.7(事業全体)
○現在の費用便益費:B/C=5.6(残事業)
(基準年次:平成16年度、検討年次40年間で算出)
本道路の計画にあたっては、周辺の土地利用状況、自動車専用道路との
接続や関係自治体の長期計画等を勘案し選定したものであること、起点側
から用地取得に着手し、先行的に事業に着手していることから、引き続き
現計画に基づき事業を促進します。
施工にあたっては沿道環境の保全、建設発生土の有効活用を図るととも
の意見
地方公共団体
に、新技術の積極的な活用等によりコスト縮減に努めます。
国道29号姫路北バイパス建設促進協議会より整備促進の要望
(会長:姫路市長、主な構成メンバー:龍野市長、太子町長、波賀町長)
(原案)
事業継続
対 策
方
針
(理由)
国道29号は、姫路市と鳥取市を結び播磨地域の南北方向の交通流動
を受け持つ延長約130kmの主要幹線道路であり、姫路市街地への流
出入や地域間交流・連携において重要な役割を担っています。
この内、姫路市周辺においては、近年の市街地の外延的拡大、自動車
保有台数の増加等による交通量の増加に伴い、交通混雑、沿道環境の悪
化、等を招いています。
このような問題を解決するため、交通混雑の解消、沿道環境の保全、
交通安全の確保ならびに地域の活性化を目的とした、姫路北バイパスの
事業促進が求められています。
今後とも、引き続き事業を推進し、平成20年代半ばの全線供用を目
指します。