カラー バリエーションが 豊富 ! ウインターパンジー 「ナチュレ」シリーズ ささ き アメリカン・タキイ 笹木 さとる 悟 パンジーは秋出荷が一般化して以来、利用場面が急速に拡大し、秋から春の長期間を 彩るアイテムとして欠くことのできない存在となりました。特に、冬季を彩る数少ない 品目として確固たる地位を確立すると同時に、冬季開花性の向上が求められるようにな り、その重要性も高まってきています。 ビオラは独特の強健で育てやすい性質を持ち、花立ちの多さ、そして秋から春にわた る長期開花性、特に冬季に休みなく咲き続ける連続開花性が認知され、パンジーと肩を 並べる存在となってきています。 このような優れた特性を数多く持つビオラと、花が大きく見栄えのよいパンジーの利 点を併せ持つ品種開発をコンセプトとして、1995年にビオラとパンジーのコラボレーシ ョンによる「ナチュレ」シリーズが誕生しました。 2006.タキイ最前線 夏号 45 ビ オ ラ が 持 つ 秋 か ら 春 に わ た る 長 期 開 花 性 と が で き ま す 。 5. 長 期 出 荷 が 可 能 応 で き ま す 。 ま き を す る 必 要 が な く 、 秋 出 荷 に も 容 易 に 対 理 を 必 要 と せ ず 、 無 理 な く 良 品 生 産 を 行 う こ か ら 年 内 に か け て の 出 荷 が 可 能 で 、 特 別 な 処 播 種 を 行 う 作 型 で す 。 こ の 作 型 で も 10 月 下 旬 ビ オ ラ に 匹 敵 す る 開 花 の 早 さ で 、 無 理 な 早 4. 栽 培 期 間 を 短 縮 す る 早 生 性 続 き 花 色 の 充 実 を 図 る 予 定 で す 。 な 花 色 の 可 能 性 が 残 さ れ て お り 、 今 後 も 引 き と パ ン ジ ー の 境 界 を 越 え た バ ラ エ テ ィ ー 豊 か ﹁ ナ チ ュ レ ﹂ シ リ ー ズ は 、 こ の よ う な ビ オ ラ オ ラ に し か な い 花 色 が 数 多 く 存 在 し て い ま す 。 現 在 、 さ ま ざ ま な 花 色 が 氾 濫 し て い る 状 況 3. 豊 富 な 花 色 る こ と な く 株 を 覆 い 尽 く す よ う に 開 花 し ま す 。 極 め て 花 立 ち が 多 く 、 冬 季 も 花 が 少 な く な し か 矮 い 面 あ な ま 秋 最 ま じ 化 た 、 り こ た か ビ も す め 剤 め 高 ま と 、 ら オ 取 。 処 と 、 温 せ か 強 春 ラ り 理 し 必 期 ん ら 健 ま の 組 試 て 要 の が 栽 で で よ み 験 は に 育 、 培 生 の う や を ボ 応 苗 生 に 育 幅 な す 行 ン じ や 育 関 が 広 長 い っ ザ て 早 が し 旺 い 期 の て イ 矮 期 旺 て 盛 作 開 は お が 化 出 盛 の で 型 花 、 く 有 剤 荷 で 注 あ に 性 8 こ 効 処 で 栽 意 り 対 を 月 と で 理 は 培 点 、 応 持 中 を す を 徒 し は 栽 で つ 旬 お が 行 長 や ほ 培 き こ 以 す 、 い し す と が ま と 降 す あ ま や い ん 容 す か に め ら す す 反 ど 易 。 ら 。 、 プラムパープル レッドウィズブロッチ イエロー マルベリー ローズピンク オーシャン 46 で す が 、 パ ン ジ ー に し か な い 花 色 、 反 対 に ビ 2006.タキイ最前線 夏号 2. ビ オ ラ に 匹 敵 す る 多 花 性 ● 栽 培 の ポ イ ン ト ● ホワイト クリアオレンジ クリアレモン 輪 パ ン ジ ー で す 。 ビ オ ラ よ り ひ と 回 り 大 き い 花 径 約 4 b の 小 客 観 的 に 証 明 さ れ て い ま す 。 1. 見 栄 え の よ い 花 の サ イ ズ 販 売 が 可 能 と な っ て い ま す 。 ジ ー ﹂ と し て 認 知 さ れ 、 差 別 化 商 品 と し て の 線 を 画 し た 際 立 っ た 特 長 は ﹁ ウ イ ン タ ー パ ン き ま す 。 さ ら に 、 こ れ ま で の パ ン ジ ー と は 一 に お け る 大 学 の 比 較 試 験 で も 高 い 評 価 を 得 て 、 メ リ カ の オ ハ イ オ 州 や ノ ー ス キ ャ ロ ラ イ ナ 州 の よ う な 性 質 は 、 日 本 に 似 た 気 候 帯 で あ る ア 株 張 り の よ い 草 姿 に 仕 立 て ら れ ま す 。 ま た こ 生 育 初 期 よ り 旺 盛 な 生 育 を 示 し 、 無 理 な く ブロンズシェード レッドアンドイエロー ブルーアンドイエロー ﹁ 安 心 し て 作 れ る パ ン ジ ー ﹂ と い う こ と が で の 安 定 性 と 生 育 が 旺 盛 で 作 り や す い こ と か ら 、 6. 生 育 旺 盛 で 栽 培 が 容 易 な り ま す 。 ビーコン 3 シ ー ズ ン に わ た っ て 開 花 す る 長 期 開 花 性 に も 適 し 、 秋 か ら 春 ま で の 長 期 出 荷 も 可 能 に ● ﹁ ナ チ ュ レ ﹂ シ リ ー ズ の 特 性 ● 季 も 休 み な く 開 花 が 持 続 す る の で 、 年 内 出 荷 合 わ せ て い ま す 。 特 に 花 立 ち が 少 な く な る 冬 ピンク フロスティローズ ブルー ローズ と 、 休 み な く 開 花 し 続 け る 連 続 開 花 性 を 持 ち り 発 揮 さ れ ま す 。 ↑厳寒期での比較(右は「クリアレモン」、 左は他社品種)。 ↑ たア﹁ 花オク 壇レリ 。ンア ジレ ﹂モ をン 組﹂ みと 合﹁ わク せリ 感 を 出 す こ と で 、 シ リ ー ズ と し て の 特 性 が よ ト を 用 い て 輪 数 を さ ら に 確 保 し て ボ リ ュ ー ム で の 出 荷 が 最 適 で す 。 さ ら に 9 b 以 上 の ポ ッ 荷 が 可 能 で す 。 目 安 と し て は 、 3 ∼ 4 輪 開 花 分 枝 と 発 達 が 早 い た め 、 複 数 開 花 状 態 で の 出 り ま す 。 中 輪 な ど の パ ン ジ ー と 比 べ 、 側 枝 の 化 を 図 る に は 、 や は り 多 花 性 が ポ イ ン ト と な ● 出 荷 形 態 ● 出 荷 時 に 、 ほ か の パ ン ジ ー と 比 較 し て 差 別 「ナチュレ」の品種特性表 品種名 花 色 クリアレモン ビーコン ピンク ブルー フロスティローズ イエロー オーシャン クリアオレンジ プラムパープル ホワイト レッドアンドイエロー レッドウィズブロッチ ローズピンク ブルーアンドイエロー ブロンズシェード マルベリー ローズ 開花始め(8月20日播種) 10月上旬 10月中旬 10月下旬 前半 後半 前半 後半 前半 後半 品種特性 淡黄色目なし、濃淡あり 紫色、上弁白ぼかし 淡桃色目なし、濃淡あり 明青紫色、中心濃色 明桃色、上弁白ぼかし 濃黄色目なし 青紫色目入り 濃橙色目なし 濃赤紫色目なし 白色目なし 上弁赤茶色、下弁黄色目なし 赤色目入り ナチュレ「ピンク」より濃いピンク 上弁青紫色、下弁黄色目入り アプリコットやサーモンを含むシェード 濃サーモン色からサーモン味赤紫色のアンティーク系シェード色 桃色小目入り 株張りややおとなしい パープルの単色花が出現することがある。株張りよい 高温期は黄色味を帯びやすい。横張り型にまとまる 株張りよい 横張り型にまとまる 草姿はコンパクト 株張りよい 株張りよい 株のまとまりがよい 上弁パープルの株が分離する。株張りよい 高温期に黄色の単色花が出やすい。株張りよい 株のまとまりがよい 横張り型にまとまる 生育旺盛で株張りよい 生育旺盛で株張りよい 生育旺盛で株張りよい 株張りよい ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ※開花始めは研究農場の2004、2005年のデータをもとに作成。 切り花情報 長野県JA上伊那が生産する アルストロメリア「プリマドンナ」の魅力! タキイが定期的に展示している京都生花市場内のディス プレー展示の中で、長野県 J A 上伊那様が生産するアルス トロメリアを紹介させていただきます。タキイでは買参人 に少しでも多くの品種を知ってもらい、また品種が持つ魅 力を最大限に表現したいと思い、年に数回こだわりのある 展示をしています。昨年のクリスマス時は「プリマドンナ」 を使ったツリーを展示、産地や市場関係の方からは宣伝効 ↑昨年のクリスマス時に「プリマド 果が大きかった、と喜びの声をいただきました。 ンナ」を用いたツリーの展示は、 「プリマドンナ」はその名の通り大変華麗なピンク色で、 市場でもピンクの代表種となりつつあります。茎もしっか 宣伝効果も高く好評であった。 りとしているので、アレンジとしても使いやすく、季節を問わずさまざまな場面で活躍しま ↑華麗なピンク色が美しい「プリマ ドンナ」 。 す。また、花保ちが非常に優れているのも魅力の一つです。 J A 上伊那様では毎年新しい品種を積極的に導入され、また消費者への宣伝も欠かさず行 われています。アルストロメリアはオランダで育種された新品種が毎年発表され、品種の移 り変わりが激しい品目なので、タキイも生産者から消費者まで共に喜んでもらえる品種の導 なか た 入および紹介を今後も心掛けたいと思います。 (タキイ種苗㈱ 中田 えい こ 永子) 2006.タキイ最前線 夏号 47
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