本号の主な記事 マネジメントのためのIT講座 bここまできたブロードバンド・ソリューション 2‐3 ユーザ事例 b大阪アパレル物流連絡会 インターネット技術採用の 物流BPRシステム「LOBINES」本格稼働 8‐9 bロシュ・ダイアグノスティックス CTI技術/CRMソリュー ション連携の「コールセンター・システム」稼働 16 新製品/新サービスへの取り組み b電子取引システム「TRADEBASE21」 b英語学習ソフト「瞬脳活性英単語シリーズ」 日本再生の鍵−ITジャパナイゼーション 10‐11 12 奥井 規晶(おくい のりあき):早稲田大学大学院卒、理工学修士。日本IBM、ボスト ン・コンサルティング・グループ、アーサー・D・リトル社ディレクターおよび同グループ 内シー・クエンシャル社代表取締役を経て、現在、ベリングポイント株式会社(旧 KPMGコンサルティング)代表取締役。エンジニア出身の戦略系コンサルタントとし て、ハイテク通信、情報技術など、ハイテク産業を中心に、流通業、サービス業、 メーカーと幅広い分野で活躍中。経済同友会ITガバナンス委員会副委員長。 ベリングポイント株式会社 代表取締役 奥井 規晶 氏 ● 海外技術・文化を巧みに醸成する日本 戦国時代の混乱を経て、徳川幕府と 海に囲まれ、大陸の淵にある日本列 いう新体制ができた17世紀の第四サイ ゲームソフトは、100年後の日本人から、 いこなすかの「ITジャパナイゼーション」 島には、常に海外から優れた技術や文 クルは、江戸の町人文化を生み出し、 歌舞伎や浮世絵のように日本的なもの である。実際、過去最高利益を上げて 化が流れ込んできた。日本人は、それ 歌舞伎や浮世絵などを生み出した。浮 と思われているかもしれない。 いる自動車業界は徹底したIT活用をし らを自分たちなりに醸成して独自の文 世絵が、欧州の印象派の画家に大きな ● ジャパナイゼーションは、 ている。売上高比率で半分程度のIT投 化や経済を形成していった。その醸成 影響を与えたことは有名である。 「使いこなし」と「応用力」 資しかしていないのに新車開発期間は 現在は、明治維新からはじまる第五 ところで、ジャパナイゼーションの 欧米よりはるかに短いのだ。世界一を と呼ぶならば、日本の歴史はジャパナ サイクルにあたる。第二次世界大戦の 特徴は、新しい技術や文化を日本的に 誇る日本の金型業界も現在最先端ITを イゼーションの歴史でもある。 敗戦にいたる激動期が終わり、戦後民 醸成していく「使いこなし」、「応用力」 活用しており、完成品メーカー、部品 ジャパナイゼーションの歴史は激 主主義という新体制が確立されて60年 にある。自動車や家電、AVなどの革新 メーカー、金型メーカーがインター 動/新体制確立/爛熟/崩壊を各々約 も経つ。この間、日露戦争や戦後復興 的な製品の草創期はその発生国である ネットで結ばれて同時並行的に設計を 100年ずつ合計約400年のサイクルで繰 でジャパナイゼーションの強さが証明 欧米が強いが、日本が一旦「追いつき追 するコンカレント・エンジニアリング り返されており、 その爛熟期に後世に残 され、 ’ 80年代にはジャパン・アズ・ナン い越せ」モードとなると、すぐに得意の (同時並行設計)が進んでいる。好調な る優れた芸術・文化・技術ができている。 バーワンとまで言われるようになった。 応用力で追いついてしまい、世界市場 精密機器業界では、これらに加えグ 第一サイクルでは7世紀に聖徳太子が そのバブルが崩壊してからもう10年も を席捲してしまう。ただし、製品寿命 ローバルなサプライチェーンの管理が 17条憲法や、日本的仏教美術の飛鳥文 経つ。そろそろ爛熟期の入り口にさし が衰退期に入り、 安値競争が始まるとコ 徹底してIT化されている。 化を花開かせた。 かかっているのである。 ストの安い中国やアジア諸国が強い。 過程をジャパナイゼーション(日本化) この爛熟期に生まれたカラオケや 集中に加えITをいかに使 しかし、産業全体では、IT投資はほ 第二サイクルでは9世紀に平安時代の その証拠にGDPは世界2位、ODAによ 2002年3月期に松下電器産業、日立製 とんど野放し状態である。基準を設け 国風文化が始まり、漢字から仮名文字 る海外援助は世界トップ、平均賃金は 作所、NEC、富士通、東芝、三菱電機 てITの投資対効果を測定しているのは が生み出され、源氏物語のような世界 主要国中トップ、平均貯蓄率はトップ、 の最終損失が合計1兆7,000億円に達した たった9.2%しかいない。そろそろ日本の 最高峰の文学まで生まれた。 平均寿命もトップ、平均犯罪発生率も のは、製品の多くが衰退期に入り、中 経営者もITを専門家の手に任せず積極 12世紀末の鎌倉時代からはじまる第 主要国中最低、ウサギ小屋といわれた 国やアジア諸国とのコスト競争に巻き 的にジャパナイゼーションに参加して 三サイクルでは室町時代に、床の間、 関東圏の住宅は、この10年間で2割近く 込まれたからである。しかし、かつて いかなければならない。他の経営資源 畳、茶道、華道、能など、今日にも通 広くなっている。失われた10年間の間 構造不況といわれた造船や鉄鋼が高付 と同様にITも投資額が重要なのではな じる日本的な文化が数多く始まった。 に日本の製造業の輸出は70%も伸びてい 加価値化や生産性の徹底的な追求と く、いかに使いこなすかが重要なので この間1543年に種子島に伝来した鉄砲 る。「世界一お金があり、安全で、長生 いったジャパナイゼーションで復活し ある。 を、30年後には織田信長が長篠合戦で きでき、その豊かさを他の国に分け与 た歴史をみれば、電機業界のV字回復も 3,000丁も揃え、組織的に活用して勝利 えている」のが今のニッポンである。西 まんざら夢ではない。 ITが電気や水道のようにユーティリ した。たった30年で世界有数の鉄砲保 洋かぶれした亡国の輩の多い日本のマ ● 「ITジャパナイゼーション」で ティ化し、 それらをうまく使いこなした 有国となり、組織的な活用も当時世界 スコミがどう言おうと歴史的な爛熟期 V字回復を 企業が勝者となる。まさにITジャパナ 最先端だった。 なのは間違いない。 そのための鍵は、製品分野の選択と イゼーションのチャンスではないか。UN http://www.unisys.co.jp ユニシス・ニュースのバックナンバーは、日本ユニシスのホームページに全文が掲載されています。 今後やってくるユビキタス社会では マネジメントのためのIT講座 ここまで来たブロードバンド・ソリューション 日本ユニシス株式会社 ブロードバンドビジネス事業部 BBコンサルティング室 室長 ブロードバンド時代のネットワークの役割 「ブロードバンド」の定義は、 の本来の意味合いではなかろうか。 多田 宏司 インフラストラクチャをベースにした サービス、新聞・出版・広告、旅客運送、 ビジネス分野である。一方、マイナス 不動産仲介・管理業などのレガシーな 14兆円の機会減少の部分は、事業所 ビジネス分野である。 1.5Mbps、8Mbps、100Mbpsなどの高 つまりオープン性、ブロードバンド 速性、あるいは「いつでも使える」常時 性、ユビキタス性を併せ持つことがブ 今後のブロードバンド関連ビジネス・チャンス 接続性であるとするのは、必ずしも的 ロードバンドの持つ機能であるといっ ブロードバンド・ビジネスは、試行 ブロードバンド・ネットワークの普 を得た定義とはいえない。 てよい。 ニーズから直接的なメリットへのニー 及に際して、まず、「ブロードバンド・ ズに応える、いわゆるイノベーション ネットワークを利用した新たなビジネ やアーリー・アダプターといったス ス活動が発生する」と考えようという テージが短い。このため初期の立ち上 のが一つの提案である。ここでいうビ がりが非常に速い。典型的な例として ジネスとは、コンテンツ流通、映像配 YAHOO BBのADSLのサービスもあっ 信・音楽配信などの分野でキラーコン という間に広がった。ブロードバン テンツ、キラーアプリケーションを確 ド・ビジネスは、「じっくり考えて、さ 保して、ビジネスにしようということ あやろうか」というタイプのビジネス である。 (図1) もちろん高速性、常時接続性は重要 な要素ではあるが、イント 図1 ブロードバンド時代のネットワークの役割 −IP (オープン) 、 ブロードバンド、 ユビキタス ラネット、エクストラネッ ト、インターネットなどの 機能によって、内部にあっ サーバ Peer たサーバやストレージ上の サーバ BBx BBx リソースを、 “誰でも、い ストレージ BBx BBx インターネット BBx BBx つでも、どこでも、どんな 大きさでも、取り扱える” PtoP Grid BBx エクストラネット ようになった。こうしたこ とを可能にする機能を持っ ストレージ B E C M G イントラネット ユビキタス 従業員 サーバ たシステムがブロードバン ストレージ モバイル ド・ネットワークそのもの エンターテイメント 家庭 企業 ユビキタス・コンピューティングの世界 立ち上がりに注目し、好機と判断した 対応したビジネス利用がある。ブロー らすぐ取り組む」という基本姿勢をは ドバンド・ネットワークの持つ高速 ずすと、そのビジネスに後からは決し 性/常時接続の特徴に着目したeラー て参入できない。参入しなかったこと ニング、電子会議システム、遠隔監視 のネガティブ・インパクトが非常に大 などの分野への取り組みが始まって きいビジネスである。 いる。 けることで、さまざまな利用分野が見 ユビキタス・コンピューティングの ブロードバンドの中核技術 えてくる。 世界をイメージしたのが、図2である。 もう一つ、企業システムのニーズに ではない。言い換えれば、「積極的に、 Eコマース ここでは、モビリティを横軸に、左側 例えば、身近な利用方法として定着 新規ブロードバンド参入事業者が必 術は何かといえば、コンテンツ・プロ が移動性、右側が偏在性(固定性)を しつつある携帯電話をネットワークの 要とする要素技術、並びに企業で採用 バイダやコンテンツ・アグリゲータな とり、これに装置やサービスを貼り付 デバイスに利用することや昨今スター される要素技術、これを合わせてブ ら、デジタル・エンコーディングやリ ロードバンド中核技術と呼ぶ。 パッケージングであり、アプリケー バックスやマクドナ 図2 ユビキタス・コンピューティングの世界 衛星デジタル放送 高速衛星通信 リア情報への エリア情報 情報への アクセス 地上波デジタル放送 SOHO プッシュ配信 カーナビ ファーストフード、 ファミリーレストラン 情報 ホットスポット IEEE802.11b インターネット網 (IPv6) 無線LAN 救急医療 3G携帯電話 携帯電話 IEEE802.11b レストラン、ホテルなど 位置情報 システム モビリティ DSL、CATV、 FTTH ホーム サーバ 徘徊老人 セキュリティ会社 探索 緊急通報 探索、 PDA 双方向 ゲーム機 デジタルTV PC ルドの店舗の中では ブロードバンド・ビジネスは、コン ション・サービス・プロバイダであれ 無線LANを利用した テンツ・プロバイダからアクセス機器 ば、コンテンツ管理、著作権保護、課 ホットスポット・ メーカーまで、さまざまなプレイヤー 金、認証、顧客管理、会員管理などで サービスやIP電話が が存在する。各プレイヤーに必要な技 ある。 一部試験的に使われ 企業のニーズ てきているが、こ コンシューマーやハウスホールド、 のようなサービスが 情報家電 ホーム セキュリティ カラオケ 偏在性 ブロードバンド・ビジネス参入事業者 リケーションとネットワークの相互依 「どこでもオフィス」 の立場ではなく、企業システムニーズ 存関係の変化をもたらし、そこに新た が実現できるので の視点で、ブロードバンドのインパク な価値が発生する。 ある。 トを考えてみる。 その理由は、安価なネットワークの キャリアの広帯域ネットワーク・ ブロードバンド/インターネットの普及予測 ブロードバンド/インターネット加 入者数の推移を見ると、インターネッ リッチ・インフォメーションがもたら 内のネットワークのトポロジーは地理 す利便性向上、生産性向上、コラボ 図3 ブロードバンド/インターネットの普及予測 がりに増えていくと予想される。 ADSLに代表される高速インター 世帯。そのうち高速アクセスといわれ ネット・アクセスラインは、家庭で利 る光ファイバー、固定無線、CATVイ 用する例が多いと思われるが、この普 ンターネット、DSLなどの合計で、約 及は、エンタープライズ分野でのビジ 1,800万世帯という数字が予測されて ネス利用に大きな影響を与えるものと いる。昨今はやりのADSLの伸びが鈍 考えられる。 (図3) ユビキタス効果による新たなビジネス機会 ブロードバンド・インターネット加入者数の推移 加 入 者 数 ︵ 万 ︶ 240 220 200 180 160 140 120 100 80 60 40 20 10 CATV ADSL FTTH 2.0 (野村総合研究所資料)あるといわれ るのは、高付加価値化部品、通信系新 1.0 ている。このユビキタス効果の58兆円 サービス、設備機器リース・レンタル、 は、ビジネス機会の創出部分(+72兆 仲介・インテグレーション・サービスな 円)と減少部分(−14兆円)からなっ ど、ネットワークやブロードバンドの 2 2002年11月1日第499号 普及率世帯数 2002年3月末時点(加入数) : ダイヤルアップ接続 2,023万人 (携帯除く) CATV接続 146万人 DSL接続(4月末) 270万人 3052万 FTTH接続(4月末)2万6,400人 携帯電話(4月末) 5,297万人 2708万 3340万 2500 2311万 加 入 世 帯 数 ︵ 万 光ファイバ (一般利用者向け) 世 ○加入者数:約26,400 帯 (2002年3月末現在) ︶ 2.5 プラス72兆円の大きなシェアを占め 3000 2000 3.0 円、このうちユビキタス効果が58兆円 高速・超高速インターネットの普及予測 インターネット DSL ○加入者数:約237万9,000 (2002年3月末現在) ○事業者数:42 (2001年10月末現在) ケーブルインターネット ○加入者数:約145万6,000 (2002年3月末現在) ○事業者数:252 (2002年3月末現在) 3.5 ている。 インフラがもたらすコストの削減、 サービスを利用することにより、企業 化して、光ファイバーは急激に右肩上 ト・アクセス数が2005年には、3,000万 2005年の国内生産総額は、1,138兆 的制約から解放される。これは、アプ 普及してくると、 1.5 2000万 光ファイバー 1500 無線 1000 CATV 500 DSL 0.5 0 2000年 3月 6月 9月 12月 2001年 3月 6月 9月 12月 2002年 2002年 3月 3月 出所:総務省「ブロードバンドモバイルが描く2010年の社会」 出所:総務省「全国ブロードバンド構想」&2002年5月2日速報 2003年 3月 2004年 3月 2005年 3月 2006年 3月 ユニシス・ニュース 2002年11月1日第499号 レーション環境の実現などの効果が期 る上で、決して欠かせないポイントで 待されるからである。 あろう。 図5 ブロードバンド活用事例 ①Eラーニング ブロードバンド特性を活かしたマルチメディア・コンテンツ利用の最も端的なものである教育、 保守業務分野での利用例 一般家庭においては情報発信/収集 これらは企業にとって、対処すべき 喫緊の課題と考えられる。一説には、 の高度化、企業においては企業間取引 企業システムで利用されるLAN、もし の拡大/強化、業務システムの拡大/ 基本構成図(コラボレーション型) ブロードバンド ISP ブロードバンド アクセス アクセス APサーバ くはWANネットワーク、これはデー 効率化が図れる。企業ネットワークの タ量が、3年間で3倍になるという報告 高速化は、リアルタイム性の向上(シ 配信サーバ もあるほどで、このデータ量の増大と ステム連携の強化)、表現力の向上 デジタル・アーカイブ いったことも、ブロードバンド・ソ (リッチ・メディア化)を実現するもの カメラ撮影 基幹業務AP 高速大量アクセス ・基幹業務のビジネス・プロセス コスト最適化 改善・改革 行動範囲(ワイヤレス) コールセンター CRM 電話/FAX インターネット 連絡 リッチコンテ ンツ IP電話 ブロードバンド ユビキタス ネットワーク EDI 高速大量 高速大量アクセス SCM リッチコンテンツ (画面イ 画面イメージ) (画面 MarketPlace 電子会議 会議 教育 対人 Eラーニング 営業支援 顧客接点 先生・受講者 社内イントラネット エンコーダ キャプチャー 図4 今後のネットワーク/チャネルとビジネスへの影響 従来のネットワーク/チャネル ビジネス・プロセス 今後のネットワーク/チャネル ビジネスへの影響 データ系ネットワーク ネットワーク機器 基本構成図(教材配布型) 教材制作 (図4) である。 リューションをどう活用するかを考え 録音 (費用、 ブロードバンド性、 ユビキタス性) (分散サーバ配信→再統合化) ・業務アプリケーション構造の 見直し ネットワーク機器 DB テープなど デジタル・アーカイブ 社内イントラネット (ネットワーク別のアプリケーション の統合化、集約化) 営業 配信サーバ デジタル アーカイブ 保育園など ブロードバンド インターネット ・新たな情報システム化提案 ・新たなビジネス・モデルを提案 教材配布 ブロードバンド ISP ブロードバンド デコーダ 配信サーバ アクセス アクセス 受講者 キャッシュ ②遠隔監視 遠隔地に設置されたカメラ/マイクを利用した、監視、 アラーム・システムでの利用例 基本構成図(監視サービス事業型) ネットワーク APサーバ 遠隔監視システム 機器 ・既存情報システム構造の 見直し (Eラーニング、顧客営業支援 など人に対する理解度を高め、 ビジネス・クオリティを向上) カメラ モニタ 保育園など ゲートウェイ オフィス 保護者 モバイル ③電子会議 映像、音声、PC画面を混在させたリッチ・テキストを活用した会議システムでの利用例 基本構成図 会議システム(2) カメラ (マイク付) 会議制御システム カメラ TV会議システム(3)∼ TV会議システム(1) マイク ブロードバンド・ビジネス活用事例 日本ユニシスでは、ブロードバン 宅にいながら、園児の様子がわかる仕 ド・ビジネスの展開に当たり、アプラ 組みからなる。固定カメラから動画が イアンス、コンテンツ、ビジネス・モ 流れてくるのではなくて、自分の子供 デル、要素技術、回線など、各々の分 がいるところにカメラを若干動かして 野における先進的なパートナー企業と 監視できるなど、双方向性を持つ遠隔 の連携をベースに取り組んできたが、 監視システムである。 今後もさらに数多くのパートナー企業 このソリューションは、今後在庫管 との関係を深めていく。次にEラーニ 理の分野にも使えるのではないかと考 ング、遠隔監視、電子会議、コンテン えられている。例えば、カメラで倉庫 ツ配信、課金、PDAのコアビジネス利 を写すと、画像処理の技術で、箱が何 用について紹介する。各システムの構 箱あるというビジネス・データに変換 成図は、 図5に示す。 される仕組みが、ほぼ実用化されてい ①Eラーニング る。同じように、道路の雪を写すと、 ブロードバンド・ソリューションの るようになっている。 はEラーニングである。Eラーニング ③電子会議システム のためのソリューションは、大きくコ 映像、音声、PC画面を混在させた ラボレーション型と教材配布型(事前 り、リッチテキストを活用した会議シ 準備型)の2つに代表される。 IPフォン ④コンテンツ配信、 コンテンツ課金 ストリーミング・コンテンツの配信、課金システム、決済業務 基本構成図 課金サーバ 顧客管理サーバ 配信サーバ 課金情報 請求 決済 アクセスログ 顧客DB コンテンツ ⑤PDAを利用したブロードバンド活用 無線LANを利用したPDAからのコンテンツ・アップロード、VoD、 ライブ配信での利用例 APサーバ ブロードバンド アクセス ネットワーク機器 無線LAN ストレージ 何メートル雪が積もっているかが測れ 中でも、とりわけ、注目されているの ネットワーク機器 ブロードバンド イントラネット IPフォン ブロードバンドのソリューションとし この利用例は、一つは動物園のツ て、非常に重要である。 アーガイドで使っている。初期画面で、 ⑤PDAを利用したブロードバンド活用 象を見たいとクリックすると、その動 物園における象のVoD、ライブ画像が ステムでの利用である。考え方は、遠 無線LANを利用したPDAからのコ Eラーニングは、ブロードバンドと 隔監視と非常に似ているが、双方向性 ンテンツ・アップロード、VoD(Video いう言葉をよく聞くようになる以前か が極めて高いことが特徴である。電子 on Demand) 、ライブ配信での利用例 らあるソリューションである。ブロー 会議はn対n、1対n、1対1など構成は自 である。 ドバンド時代のEラーニングの特徴 由である。カメラ、マイク、パワーポ 無線LANのアンテナの近くにPDAを 使えるのは検証済みだが、やはりブ は、画像、音声、テキストデータを組 イントのスライドを混ぜることが自在 持ってくる。PDAからAPサーバ、AP ロードバンド・ソリューションでも使 み合わせ、しかもストレスなく利用で にできるようになってきた。 サーバからPDAへ大容量のデータを転 えたという例である。 きる点にある。Eラーニングは、教育 ④コンテンツ配信、コンテンツ課金シ 送することができる。 の分野で使われるだけではなく、製造 ステム 業での保守業務や図面管理の仕組みに ブロードバンド・ビジネスを考える 出てくる。 PDAは市場投入されてから随分時間 が経っているので、いろいろな用途に ブロードバンド・ビジネスの事業展開計画 活用する例が増えてきている。 ときに、欠かせないのが、コンテンツ 日本ユニシスでは、2002年度のブ ド・ビジネス分野には、日本ユニシス ②遠隔監視システム 配信や課金システムなどのバックオ ロードバンド事業の計画重点項目とし だけではなく、ネットワーク機器の販 遠隔地に設置された、カメラもしく フィス機能である。コンテンツ配信の て、次の3つを掲げた。 売、サポート・サービス事業を中心と はマイクを利用した監視システムであ 役割は、利用者にコンテンツを配信す ①ソリューション販売事業 したユニアデックス、U-netSURF、 る。監視というと語感がきついため、 ることであるが、ブロードバンド・ ②ソリューション・プロバイダ事業 ISP事業を展開している日本ユニシス 遠隔モニタという呼び方もある。 ネットワーク上でデータをキャッシン ③コンサルティング&サービス事業 情報システムなど、グループの総力を あげて取り組んでおり、ネットワーク、 ポピンズという保育園で利用いただ グするキャッシュ装置により利用者へ このうち、①と③を中心にソリュー いている遠隔監視(遠隔モニタ)を利 のデータの配信、配信のリアルタイム ション・サービスの提供に注力して ブロードバンド分野におけるユーザの 用した活用例では、保育園に設置した 性を保証する、CDN(コンテンツ・デ いる。 課題解決に務めていく。 カメラと、そのカメラを操作して、自 リバリ・ネットワーク)などの技術が 当社のネットワーク、ブロードバン UN 3 e-Japan構想と日本ユニシス 地域活性化ITフォーラム “情報技術が切り拓く東北地域の未来” をテーマに 地域電子認証基盤を活用したビジネス・モデルの提言 東北地域経済の活性化を 目指して 東北地域におけるIT革命を推進する「み やぎマルチメディア・コンプレックス構 想」をはじめ、地域ITプラットフォーム整 備に向けた動きが活発化する中、去る9 月6日、ホテルメトロポリタン仙台にお いて、「地域活性化ITフォーラム」(地域 札、電子納品、電子認証の3 図1 電子地域コミュニティの創造 プラットフォームの形成を進め、「みやぎ つからなるが、重要な課題は、 IT革命」の推進力に、そして東日本の発展 Web Based Community ・地方行政システムの 官民による共同整備・ 共同運営(ASPなど) ・I T 人 材 の 養 成とE ラーニング ・地域ポータルサイト 行政 住民 公文書の原本性の確保にあ の原動力として貢献することを目指して る。このためには、時刻認証 いる。 の制度化も必要となってく iDC ASP その実現に向けて、以下のプロジェク る。この実現に向けて、6月 トを推進している。 からタイムビジネス協議会 ①グローバルIX(インターネット・エクス (自治体を含め百数十社が参 チェンジ)整備プロジェクト:東北地 (図2) 加)が発足している。 域の情報通信の効率化、安定化を実現 活性化ITフォーラム実行委員会主催)が ◇今後は、地方行政システム させるほか、災害などによる経路障害 開催された。 の官民による共同整備・共同 時における安全性の確保を図る。さら 企業 今回のフォーラムでは、ITによる地域 間活力の重要性など、「e-Japan構想」の 運営(ASPなど) 、IT人材の養成とEラー にIXの立地を図り、東北地方の情報ハ 経済の活性化を主要テーマに、須藤 修 具体化に向けての地域IT化の現状と今後 ニング、地域ポータルサイトを展開し、 ブ拠点を形成する。 東京大学 大学院 情報学環教授による基 の方向性について、大要次のような提言 「Web Based Community=電子地域コ ②電子認証基盤整備プロジェクト:電子 調講演をはじめ、地域情報化を推進する がなされた。 ミュニティ」の創造が必要であり、このた 認証局を整備し、行政や民間の活動に 地元自治体や民間企業によるIT化への取 ◇国民国家のレベルで社会発展を考える めには、産・官・学の連携が不可欠となる。 対するサービスの実現を図る。 り組みを紹介するとともに、電子認証な 時代は終わりつつあるかもしれない。こ (図1) どのIT基盤整備における行政・民間の連携 れからは、自主性・自立性を持った地域が タベース、言語、ネットワークに関す のあり方・役割についてパネル・ディス インターネットで結びつき、その相乗効 る高度IT技術者を養成するためのセン カッションが行われた。 果で社会を発展させていくべきである。 ターを開設・運営し、また、東北各県の パネラーには、須藤教授をはじめ、前 国の役割は、電子政府・電子自治体へ向け ③高度IT技術者養成プロジェクト:デー 行政、経済界などに活用を働きかける。 葉 泰幸 宮城県企画部長、河野 敏彦 みや た枠組みの設定とインフラの整備にあり、 ぎ生活協同組合 共同購入サービス事業商 そのための最低限の法整備を行う必要が クト:ベンチャーの支援を行うための 品部長、宗形 恵 佐藤株式会社 情報シス ある。 センターの開設、情報通信インフラ整 テム部長、國井 匡裕 東北インフォメー ◇電子政府の次の局面は、官僚主義的障 ション・システムズ株式会社 社長が参加 壁 を 打 破 し 、 Citizen Centered し、モデレータには平岡 昭良 日本ユニ Governmentを創造することであり、そ シス株式会社 執行役員が当たった。 の動きは今始まったばかりである。先進 フォーラム参加者は、地元自治体をは じめ関連団体・企業から350人を超える 盛況であった。 ④ベンチャー支援センター整備プロジェ 備や情報機器の整備を行う。 須藤 修氏 関連企業の立地促進のための体制の確 パネル・ディスカッション 国アメリカにおいては、電子政府プロ ジェクトとして、新たに国土安全省 ⑤IT関連企業立地促進プロジェクト:IT 立と運営を行う。 ⑥大容量通信基盤構築プロジェクト:光 パネル討論に先立ち、宮城県をはじめ、 ファイバー、無線、CATV網などを組 (17万人)を創設し、省庁横断の予算措 地域の民間企業におけるIT化による地域 み合わせた、ブロードバンド対応型の 開催に当たり、國井 匡裕 地域活性化 置、全米規模のITセキュリティ確保を目 活性化への取り組み状況が披露され、続 低料金、高速大容量通信環境を整備す ITフォーラム実行委員会 委員長が、「国 指し、2003年10月までに全米規模の いて、電子認証など地域ITプラット るとともに、情報通信インフラの積極 のe-Japan戦略を受けて、行政の電子化、 PKIを整備する。アメリカで最も先進的 フォームの重要性と、その実践における 的な活用を促す。 産業振興、IT分野の人材育成、情報通信 な取り組みを行っているサンホセ市役所 課題などが議論された。 インフラの整備など、官民一体となった では、PKIを基盤にした電子調達、電子 取り組みが急務となっている。こうした 申請を早くから実施しており、市民中心 中で、iDC、ASP、電子認証をはじめと の行政体への変革を目指し、庁内各部局 した情報セキュリティ基盤整備の充実が 横断的な組織改革と技術標準化を実施し、 ますます重要性を増している。今回の 縦割り組織の弊害を克服している。 前葉 泰幸 宮城県企画部長から、宮城 ど、ソフト面の環境整備を行い、国際 フォーラムを通じて、官・民・学連携によ ◇日本における電子政府・電子自治体の基 県のIT戦略(みやぎIT戦略)と具体的な 競争力を持った情報産業の集積を目指 る地域経済発展に向けた取り組みへの一 盤は着々と整備されている。2001年度 プロジェクトなどについて、以下のよう している。 助となることを期待している」と挨拶。 より、全国市町村の協力を得て、イン な発表がなされた。 本構想の推進体制は、宮城県、仙台市、 フォーラム全景 基調講演 ●「情報技術が支える地域活性化」 基調講演では、須藤教授から、地域活 性化における情報基盤整備の必要性、民 4 2002年11月1日第499号 ⑦IT関連企業集積促進インセンティブ (誘因)の拡充強化:IT関連企業を集積 ◆ 宮城県のIT戦略と“みやぎマルチメディ ア・コンプレックス構想” するため、立地奨励金、家賃補助、低 利融資制度の充実、研究開発支援、国・ 県・市による事業展開相談窓口の強化な ターネットを活用した申請・届出などの手 みやぎIT戦略は、①だれもが、どこで 仙台商工会議所、 (社)宮城県情報サービ 続きのための汎用システムを構築し、そ も、いつでも、必要な情報を入手・活用、 ス産業協会、東北電力(株)などから構 の利便性・有効性に関する検討を行う「電 創造・発信ができる地域社会、②IT化によ 成される構想推進会議(2001年8月発 子自治体推進パイロット事業」が進められ る県内産業構造の変革、IT関連産業の集 足)を核に、プロジェクト・コンソーシア ている。これは、地方公共団体が規模・能 積などによる、活力ある豊かな地域経済 ムを編成して実施する。 力などにかかわらず、住民サービスを行 の実現を目指している。 ◆ みやぎ生協のITの取り組みと今後の うことが可能となるよう、参加市町村が その具体化のために、①高度情報通信 共同で利用できるシステム(ASP方式な ネットワークの整備、②産業の情報化・情 ど)を構築し、申請・届出など手続きのオ 報産業などの集積の促進、③県民生活の みやぎ生協は、1982年に設立、組合 ンライン化を目指している。 情報化推進、④電子自治体の実現、⑤人 員数45万6,000人、供給高約913億円、 ◇地方公共団体の個人認証サービスにお 材育成の強化を推進している。 店舗数41、職員数約6,000人の東北地 方向性 いては、個人情報保護を最大限尊重する 現在、産業の情報化、情報産業などの 必要があり、その制度の仕組みを含めた 集積促進の核となる「みやぎマルチメディ これまで、審議会・懇談会への参加をは 法整備がe-Japan構想推進の前提となる。 ア・コンプレックス構想」を推進中で、基 じめ、IT関係の委員として、宮城県、仙 ◇公共事業における電子調達は、電子入 本理念として、ブロードバンド時代のIT 台市、県内市町村行政への積極的な参加 区最大規模の生協である。 ユニシス・ニュース 2002年11月1日第499号 必要条件としては、①技術的・信頼性の確 図2 みやぎマルチメディア・コンプレックス構想のプロジェクト 保、②財務的基盤、③内部管理規程が挙 東日本の情報通信ハブの形成 げられる。認証機関が備えるべき基本的 条件は、①iDC事業者要件、②特定認証 電子認証基盤 整備プロジェクト I T バ リ ア フ リ ー 社 会 の 実 現 IT関連企業集積 促進インセンティブ の拡充強化 認定取得条件、③第三者による外部監査 高度IT技術者 養成プロジェクト グローバル IX整備 大容量通信基盤 構築プロジェクト IT関連企業立地促進 プロジェクト 高I 度T I関 T連 技産 術業 者・ の 集 積 ベンチャー支援センター 整備プロジェクト 県内産業構造の変革 を満たしていることであり、信頼できる 企業が運営する必要がある。 ◇国土交通省の電子入札システムの認証 局として、2003年度から、複数認証局 パネル・ディスカッション風景 の対応、複数の公共発注機関での利用、 ◇電子認証基盤の構想立案、人材の確保 さらに物品調達への対応などを図る「電子 ができたとして、それをだれが主体(責 入札コアシステム」がスタートする予定 任をもって)となって具現化するかが問 で、当社もそのメンバーとして参画を予 題である。したがって、共通化できると 定している。 ころは共通化し、共同利用形態を採用す ◇当社では、地域に密着したサービスへ るなどしながら、一方で自治体のイニシ を果たしてきている。 品管理の加速化、商品価格の下落、大手 の柔軟な対応(企業向け、個人向け、企 アチブのもと、企業、産業界、住民レベ “協同の力で、人間らしい暮らしを創造 小売業の相次ぐ破綻、外資系大手小売業 業・住民向け、官民協同提供型のサービス ルでのやるべきことの責任を明確にする し、平和で持続可能な社会の実現”を理 の進出、デフレによる業績悪化など、深 の提供) 、iDC基盤上による電子認証基盤、 必要がある。 念として掲げ、この理念を具現化するた 刻な状況にある。 ネットワーク基盤をベースに低廉・信頼性 ◇地域活性化に当たり、IT化をどう進め めにIT化を積極的に推進している。例え ◇こうした中で、IT化はますます重要な の高いトータル・サービスを提供し、東北 ていくか、行政の立場から具現化のため ば、日専連との提携カード(10万枚) 経営課題になっており、情報の集中化・分 地域の情報化促進と発展を目指していく。 の方策をきっちり明示し、行政と住民と による店舗でのサイレンスショップの実 析・提供、スケール・メリットの追求、生 (図3) 施、取引先とのEDI、SCMの構築、イン 産性向上によるオペレーション・コストの ◇電子認証基盤のあり方として、①即時 ◇iDCの構築・運用・保守はコスト面、管 ターネットでの買物の取り組み(メルマ 削減などの課題克服にITを積極的に活か 性、経済効果を期待し、新規設備に投資 理面を考慮すると、自治体をコーディ ガ会員約8,000人) 、店舗にカメラシス していく必要がある。 するよりも実績のある既存設備や技術ノ ネータに、通信事業者、ソフトウェア事 テムを設置して生産者が10分単位で売 ◇一方、E時代を迎えて卸売業は、商品 ウハウを有効利用する、②行政単独で利 業者、電力会社、建設会社など関連企業 上状況を把握できる“産直売場・カメラシ 供給ルートの変化などに伴い、卸売業の 用するよりも、民間との共同利用とし、 や団体を含めた協力が必要である。一方 ステム”を導入するなど、IT化による地 果たす役割も変化しており、新しいビジ その利用促進を図るため行政サービスを で、協議会、地元企業、ベンダーが一体 域生活の利便性や環境保護などに活かし ネス・モデルの創出が不可欠である。その 民間サービスと共存させる、③将来の社 となって“地域創意”のもとに推し進め ている。 ためには、関係取引企業をパートナー 会生活のインフラになることが想定され る必要がある。 シップで一体化し、ネットワークを介し ることから、単一県単位ごとに整備計画 ◇ITの利活用が喧伝されている中で、地 購入サービス事業商品部長は、次のよう た各企業のシステム統合を図るとともに、 をするよりも安定した広域利用サービス 元企業のメーカーの中には、 “操作が難し な点を指摘している。 情報の蓄積と開示を関係企業一体で進め として考える、などを提言したい。これ い” “コストがかかる”ということでなか ◇生活者としての視点でのIT化の推進と る必要がある。そのためにも、情報利用 によって、東北地域経済の活性化に寄与 なかIT導入に踏み切れない企業が多い。 して、安心して暮らすことができる、食 のための基盤整備、電子認証基盤の構築 できると考えている。 みんなで一緒に知恵を出し合って、使い の情報公開とトレーサビリティ(牛、豚、鶏 と共同利用が重要な課題と認識している。 の生産者データの追跡システム(公開中) ◇特に日本版SCMの構築は急務であり、 などを強化し、飼料生産者―農産物生産 メーカー・卸・小売間の新しい情報流通の 者と生協との双方向ネットワーク化を図 確立と情報基盤、電子認証基盤/iDCを 今後の地域経済基盤、住民の生活基盤を から買う時代へ変わったということを認 り、生活者の視点でのIT化を推進する。 利用したWeb EDIを開始している。具体 支える上で鍵を握る①ASPによる電子認 識する必要がある。消費者自身が自分の 今後の計画について、河野 敏彦 共同 の双方向の議論が必要である。 やすい環境作りに取り組む必要があるの ◆ パネル討論の概要 ではないか。 パネル討論では、須藤教授が指摘した、 ◇地域発展を考える上で、今や売る時代 また、便利で安全な買い物、キャッ 的には、販売情報の開示(ブラウザ上で 証サービス、②産官学によるWeb 生活スタイルで物を購入する時代であり、 シュレス・ショッピング、買い物ポイント 日々確認) 、メーカーからの商品情報の開 Based Communityの創造の2つをキー 消費者、生産者が一緒になって考え、住 制などへのIT活用を広めていく。 示、加工食品情報開示端末の店頭設置な ワードにしてホットな討論が行われた。 民ベースのIT基盤が求められる。 ◇今後のIT環境への期待として、①社会 どである。 基盤の整備、②利用媒体(ICカードの普 ◇地域活性化とIT化の課題については、 ◇電子認証システムの構築に当たって、 構築スピード、責任の所在、競争原理な 及) 、IT利用スキルの向上、トレーサビリ 全国非統一基準、地方の独自性、地方の コスト、スピードが大きな課題である。 どを考慮して、行政と民間との共同出資 ティ、活用しやすい補助金の方法など、 良さを重視したい。このための行政主導 自治体がコーディネータとなって進める による第三セクターによる共用型ではな 先進的な取り組みへの支援、個人情報保 が必要であり、共同利用インフラの整備 べきである。また、その利用形態につい く、民間の認証事業者に業務委託する 護の仕組みとモラルの確立などが挙げら に期待したい。 ては、ASPが最大の選択肢となる。また、 “アウトソーシング方式”を採択した。 れる。 ◆ 食品卸売業 佐藤(株)におけるITの 取り組みと今後の方向性 同社は、1860年(万延元年)に設立、 ◆ 地域IT企業(東北インフォメーショ ン・システムズ)としての取り組みと 今後の戦略 東北インフォメーション・システムズ 加工食品中心の食品卸売業で、年間売上 は、東北電力企業グループの情報通信関 高1,470億円、東北、北関東、新潟に 連企業で、iDC、電子認証サービスなど 22支店網を持っている。 の事業を展開し、東北地域の活性化に重 状況、食品流通業の環境変化に対する今 要な役割を果たしている。 國井 匡裕社長は、特に電子認証につい ◇宮城県では、その基盤となる認証局を、 実施に当たっては、アウトソーシングを ◇第三セクター方式か、アウトソーシン 利用すべきである。 グ方式かについては、アメリカでは前者 図3 地域認証基盤の方向性(東北インフォメーション・システムズの提案) の第三セクター方 式がほとんどであ 企業向け サービス 個人向け サービス 企業・ 住民向け サービス 官民共同 提供型 サービス 地域に密着した サービスへの 柔軟な対応 るが、日本では、 民間活力をスケー ルアップさせるた 監開 視発 ノ ウ運 ハ用 ウ 電子認証基盤 ・ 宗形 恵 情報システム部長は、IT活用 その主な内容は以下のとおり。 iDC(インターネット・データセンター)基盤 めにも後者を採用 するケースが多 く、アウトソーシ ・ 後のIT化の取り組みについて、次の点を て触れ、次のような点を指摘した。 指摘している。 ◇電子認証のサービス・カテゴリとして ◇食品流通業界を取り巻く環境は、売り は、認証局を核にして、企業向け、民間 手市場から買い手市場へ、多品種少量生 向け、自治体向け、電子入札対応のサー 産へ、またSCMの浸透、大手量販店の単 ビスが必要である。認証局に求められる ネットワーク基盤 低廉・信頼性の高い トータル・サービス ング方式が望ま しい。 東北地域の情報化促進と地域経済の発展を目指す UN 5 日本ユニシスのグループ企業紹介 日本ユニシス・エクセリューションズ 特化ソリューションで独自性を発揮 製造・流通分野で業界No.1の基盤を確保 住宅系/機械系/ビジネス系ソリューションを事業の柱に据える 日本ユニシスは、エンジニアリン 日本ユニシス・エクセリューションズ グ・システム部門のソリューションで は、今回の一連の業務移管に伴い、住 ある新・住宅設計システム「DigiD(デ 宅CAD関連システム、CADCEUS関連、 ジド)」、統合CAD/CAMシステム 製造/流通ソリューションなどを重点 若手SEの早期育成、 営業力強化を図り 企業風土の革新に取り組む 日本ユニシス・エクセリューションズ株式会社 代表取締役社長 河村 元樹 「CADCEUS(キャドシアス)」および 特化ソリューションに位置づけ、 開発/ 昨今の低成長環境の中で、顧客は 通販業務支援ソリューション マーケティング/販売/サポート機能 ITを駆使した顧客サービス機能の充 「IMPACT-DM/FFⅡ」の販売・サポー の一本化を実現し、これらの事業を戦 実によるロイヤル・カスタマーの拡 ト体制を強化するため、昨年7月より、 略領域として、生産―販売―顧客に直 大、新ビジネス・モデルの創出、製 逐次、日本ユニシスの連結子会社であ 結するソリューションを提供する (図) 。 造・流通・営業・間接コストのさらな 本年度の事業戦略および活動計画と る削減、また、グローバル・ビジネ る「日本ユニシス・エクセリューション して以下の項目を挙げている。 ズ (株) 」へこれらの業務を移管した。 住宅CAD関連業務の裾野拡大と機能強化/品質向上を目指す スに対応した業務システムの構築 サービスを強く求めている。 さらに、ソリューション・プロバ どの業務移管により、日本ユニシス 住宅の営業活動の支援から、住宅意 DigiDの機能拡大と他社ソフトウェ イダにとっては、顧客ビジネスに対 において蓄積してきた技術、営業ノ 匠設計、構造設計まで支援する統合化 アとの連携により、プレゼンテーショ する提案力、短納期対応力、コスト ウハウの転移を進めてきた。 されたDigiDは、すでにほとんどの大 ン機能の拡充をはじめ、発注、工程管 競合力、加えて新技術への迅速な対 今後も、さらなる内部環境の整備 手住宅メーカーに納入、住宅CAD分野 理、部材調達機能の充実を図り、適用 応力、上流からシステム稼働までの を進め、若手SEの早期育成、開発 で高い実績を上げている。同社では、 業務の裾野を拡大し、住宅メーカー、 一貫したサービス力、リスク分担力 実績の共同利用率の向上、自社開発 今後、中堅・中小規模の住宅メーカー 消費者への一層の貢献を目指す。 が競争力の源泉となっている。 への拡販に注力し、住宅CAD分野での ③部材情報サービスのASP化を試行 こうした環境に対応すべく、これ の業務管理システム「BOSUEL」 (Webベースでリアルタイムに業務 DigiDと周辺システムのASP化を進 までPM、アーキテクト、特化分野 状況を把握できるソリューション) の点に取り組む。 める。現在、部材データのデジタル・ スペシャリストSE、リーダークラ の拡販、社内基盤の強化、さらに優 ①販売からサポートまで一貫体制 コンテンツをデータベース化し提供す スSEの早期育成、品質保証プロセ 秀なSEの採用を積極的に進めてい きたい。 業界No.1の地位を確保するため、以下 ることを試行中である。これにより、 スの確立に努めてきた。また、 化により、販売からサポートまで一貫 同社が主要マーケットとして取り組む DigiD、CADCEUS、DMシステムな した体制のもと、DigiDの品質・生産性 工務店をはじめ、中堅・中小規模の住 向上策を継続・改善していく。 宅メーカーでのDigiD活用を促進でき ②プレゼンテーション、工程管理機能 るものとしている。 今回の業務移管に伴う営業部門の強 などのさらなる強化を推進 CAD/CAM/PDMシステムの機能を強化し金型業界の発展に貢献 日本ユニシスでは、過去30年以上に わたり、自動車業界を中心に、CAD/ 同社では、ERP/SCM、CRM/SFA、 フィットしたシステムの早期立ち上げ 物流システム、DMシステム、販売シ を目指す。 のNo.1ソリューション・プロバイダを ステム、医薬品マーケティング、Eコ ③ Eビジネス型ネット販売ソリュー 目指す。 マース・システムなど各種のビジネス・ ション「ShopMAX」の拡販 ソリューションの販売を行っており、 顧客データベース、顧客コミュニ CADCEUS関連の拡販については、 CAMソリューションとコンサルテー ビジネス・ソリューションの強化 ションを提供し、マーケット・リー モールド金型、プレス金型業界に貢献 住宅CAD、CAD/CAMシステムとと ケーション、決済と物流などの機能を ダーとしての地位を築いてきた。 すべく、直販グループ、若手営業を中 もに事業展開の柱の一つに据えてい 結集し、今後のネット販売の活性化に 大きなインパクトを与えるソリュー 長年にわたりCG分野のノウハウを 心に、機動力をもってC-Meister製品群 る。特に、通信販売で不可欠の基幹系 蓄積してきた日本ユニシス・エクセ の拡販を図る。また、間接販売グルー システム「IMPACT-DM/FF Ⅱ」(フ ションとして完成したI M P A C T - リューションズでは、金型メーカーに プ(販社営業要員)の教育を強化し、 ルフィルメント・システム)は、他社 DM/FF Ⅱの拡張版であるEビジネス 対し、3次元CAD/CAMシステムの 販売拡大に力を注ぐ。 の追随を許さない実績を持ち、今後も 型ネット販売ソリューション その地位を確保していく。 「ShopMAX」の拡販に注力する。 さらに、PDMとの連携機能の強化 CADCEUS、C-Meister製品群の販売、 サポートに加え、業界に特化したコン を図り、機械設計用CAD分野に参入し サルティングを通じて、 金型・試作業界 ソフト売上を拡大する。 日本ユニシス・エクセリューションズの業務内容−戦略領域 エンジニアリング・ソリューション分野 住宅CAD 新・住宅設計システム「DigiD」 CG/CAD/CAM/PDM 「CADCEUS」 顧客 販売 生産 ビジネス・ソリューション 通販業務ソリューション「IMPACT-DM/FFⅡ」 ERP/SCM ECシステム 通販システム CRM/SFA 物流システム データ・ウェアハウス 本年度での重点施策として、以下の 点を挙げている。 ① ソリューション各分野のノウハウを 2002年11月1日第499号 ERPパッケージ(Oracle Applications:APPS)に対応した、日 活かす 本税法準拠の固定資産管理システム 各種ソリューションの企画・開発実 「Faset-FA」について、上流から一貫し 績やノウハウを全社的に活用できる環 たサービス提供を実現する。また、 境を整備する。例えば、各分野の水 Oracle APPS資格取得者増大を図る。 平・垂直ノウハウを集約・統合、部品化 し、Eビジネス構築案件の競合力を高 めるとともに、新技術を適用した上流 から保守までの一貫したプロジェクト 事例の蓄積活用を図っていく。 ② 要件定義工程の改善 DMシステムを手始めに、工期短縮、 品質向上を図り、顧客のニーズに 6 ④ ERPサービスの一括受注促進 UN ■日本ユニシス・エクセリューションズ 株式会社 http://www.excel.co.jp/ ◆設立=1984年11月 ◆所在地=東京都新宿区若松町33-8 ◆代表者=河村 元樹 代表取締役社長 ◆売上高=31億5,400万円 (2001年3月期) ◆従業員数=232人 ユニシス・ニュース 2002年11月1日第499号 システム化技術の動向とITサービス (3) MicrosoftÑ.NETでのシステム構築 LUCINAÑ for .NETの提供にあたって 日本ユニシス株式会社 インテグレーションサービス部 .NETBD ADCOE 昨今における企業の情報システム は、多様なシステムが複雑に絡み合い さらにAP制御フレー 図2 AP制御フレームワーク図 .NETでアプリケーション開発する場合の悩み システム構築は行えるが、この場合の フレームワーク モジュール プレゼンテーション コントロール ビジネス ASPX DLL ながら構成されている。企業システム 最新技術を利用したシステム開発を はネット上の複数のシステムを結合し 行う場合、必ずと言って良いほど、い て構成し、これを柔軟に活用できるよ かに設計し、設計成果物として何を残 うにしよう、と提唱しているのがマイ せばよいのか、開発時にツールは何を クロソフト.NETのコンセプトである。 使えばよいのか、各種技術的リスクに 企業システムを構築する上で.NETの どう対処すればよいのか、などといっ コンセプトや実装技術、例えばXML た問題に直面する。 DLL 共通エラー画面 品質が良くないことはいうまでもない。 データアクセス ムワークを提供し、こ DLL れを使うことで、さら 例外処理 なるアプリケーション ログイン・アウト セッション管理 DA コントロール ビジネス DA コントロール ビジネス DA メニューなど アプリケーション モジュール HTTP、HTTPS 業務画面処理 画面 画面 の品質向上が期待でき RDB る。.NET Frameworkを 直接利用してアプリ ケーションの開発を実 エンティティ DLL ASMX クライアント XML Web Service 藤井 伸行 施する場合、AP開発者 セッション プロセス データ に対し自由度が高す ぎ、品質が不均一にな Webサービスを構築するツールや実行 こうした問題に対する解となり得る 環境はマイクロソフトから提供され のがLUCINA for .NETである。LUCINA る。しかしながら、システムを実際に for .NETを適用することで、アプリ 構築するには、ビジネス・モデルに基 ケーション開発における標準化、品質 グ・サービスの一貫として、IT計画、 ライブラリ、共通部品、サンプルコー づいた業務要件を定義し、システム化 の均一化、.NET関連の技術的リスク システム化計画、プロジェクト計画、 ド、APの構造などを提供することで、 要件を抽出し、設計、実装をせねばな の解消が図れる。 要件定義・設計、アーキテクチャ設計 APの品質を均一にするだけでなく、 の支援をするサービスおよびIT教育に 本来のビジネス・ロジックの開発に専 関するサービスを提供している。 念することを可能にする。なお、AP らない。開発手法を利用しない場合、 LUCINA for .NET ◆ LUCINA for .NETとは Web Server ることが予想される。 AP Server フレームワークとして提供 .NET Remoting対応 テンプレートとして提供、ユーザが作成 AP制御フレームワーク はAP開発者にクラス・ また、LUCINA for .NETの基本ライ 制御フレームワークはサンプルとして 目的、また開発者のスキルなどが違う センスとして、開発プロセス編・設計 提供し、プロジェクトのアーキテク LUCINA for .NETは.NET技術を利用 ため、その状況に応じてWBS(作業 方針編・実践編・C#コーディング規約 チャに応じ、改修して利用していただ したアーキテクチャ、特に.NET の詳細構造)を決める必要がある。ま をセットにした文書セットを提供する。 くことを想定している。 Framework上で稼働するWebアプリ た、開発者は.NETのプログミング技 ケーションを対象にした、コンポーネ 術、すなわちVisual Studio .NETを利用 ント指向の開発技法を提供するもので しての開発方法を習得し、PMまたは ある。LUCINA for .NETにおけるコン アーキテクトから指示された開発プロ ポーネント指向では、企業システムは セスを実践する。 コンポーネント・システム(サブシス テム程度の粒度)で構成され、コン ポーネント・システム間はXML Web ◆ LUCINA for .NET商品構成 LUCINA for .NETの商品としては、 (図2) 適用事例紹介 ① 株式会社電算 結果として、柔軟性、保守性、品質 次期自治体行政総合情報システム・ の高いアプリケーション開発、および パッケージの構築にあたり、自治体合 大規模な体制での並行開発を実施する 併対応、自治体独自カスタイマイズ、 ことができた。 業務のパッケージ化、Webアプリケー ② 広島ソフト・エンジニアリング株式 会社 ション対応、大規模システム開発にお Knowledge Web Boardの構築にあ サービスを介して結合される。コン 以下を提供する。 ける構築体制など各種の課題を抱えて ポーネント・システムは複数のコン ◇コンサルティング・サービス いた。これらの課題を解決するために、 たり、LUCINA for .NETを適用するこ ポーネント(ユースケース程度の粒度) ◇LUCINA for .NET基本ライセンス LUCINA for .NETを適用し、コンサル とで、短期で、しかも高品質のアプリ で構成しており、コンポーネントが外 ◇LUCINA for .NET AP制御フレーム ティング・サービスを実施した。さら ケーションの開発を実施することがで 部にサービスを提供している。このコ ワーク に、自治体システム向けのAP制御フ きた。 ンポーネントを抽出するのが上流での 日本ユニシスのITコンサルティン レームワークを構築した。 作業であり、下流では、コンポーネン UN 図1 開発プロセス抜粋 ト単位に開発をすると定義している。 また、LUCINA for .NETは、アーキ テクチャを先行して設計することで、 業務アプリケーションの設計をビジネ ス・ロジックに専念させるアーキテク チャ指向の考えをとっている。 図1は、開発プロセスの一部を抜き ユースケース図 ビジネス要求 業 務 分 析 フ ェ ー ズ システム化対象範囲 システム化対象の機能定義 ユーザ・インタフェース要件 他システムとのインタフェース要件 業務フロー テスト実施者 画面遷移図 一覧 登録 確認 結果 の関連をイメージした図である。特に 集計 検索 一覧 登録 確認 結果 ビジネス層に着目した関連図となって たはアーキテクトは、LUCINA for .NETの設計方針を理解し、そのプロ ジェクトの状況に適合した開発プロセ スを採用する。これは、プロジェクト データ辞書 論理データモデル テストケース 帳票規約 ビジネスルール 記述 要求仕様書 フレームワーク定義 共通部品 コーディング規約 画面イメージ 帳票イメージ 低レベルシーケンス図 帳票定義 クラス図 テスト結果検索画面クラス テスト結果登録コントロール テスト結果クラス テスト実施者 メッセージ() プロジェクト・マネージャー(PM)ま 画面規約 画面定義 シ ス テ ム 構 築 フ ェ ー ズ テスト結果を集計する メニュー一覧 メニュー 検索 LUCINA for .NETを利用する場合、 テスト結果 アーキテクチャ記述 登録 ◆ アプリケーション開発での適用方法 テストケース 機能一覧 出し、業務分析から実装までの成果物 いる。 概念データ構造 パッケージ一覧 テスト結果を登録する テストケース テスト結果 正常系 メッセージ() 物理データモデル クラス仕様設計 Web サーバ テスト結果 登録 検索画面 異常系 .aspx HTTP IP-VPN テスト結果 登録画面 テスト計画 APサーバ テスト結果登録 検索画面クラス テスト結果登録 一覧画面クラス .aspx .NET Framework Internet Information Server テスト結果 例外仕様設計 業務上の オブジェクト クライアント 検索 一覧 登録 確認 結果 Internet Explorer JavaScript ActiveX CRUD テストケース メッセージ() テスト結果 DBサーバ <<contorol>> テスト結果登録 <<dataaccess>> テストケース <<business>> テスト結果登録 <<entity>> テスト結果 .NET Remoting XML Webサービス 日付 ログ採取 例外処理 認証 計算 権限 共通部品 <<entity>> テストケース A D O . N E T <<dataaccess>> テスト結果 コンスタント 制度 セキュリティ フレームワーク セッション トランザクション ファイル 管理 管理 入出力 .NET Framework メッセージ テストケース テスト結果 帳票 により、開発期間、開発規模、業務の 7 インターネット技術採用の物流BPRシステム 「LOBINES (ロビネス) 」本格稼働 SCMシステム構築事例 ASPシステムでアパレル物流における サプライチェーン全体の効率化を実現 日本ユニシスと大阪アパレル物流連絡会(OAP)は、取引の複雑なアパレル物 流におけるサプライチェーン全体の効率化を、ASP方式(共同情報センター方式) インターネット技術を適用したサプライチェーン支援システム で支援する物流BPRシステム「LOBINES(ロビネス)」を共同で開発し本格稼働さ 開発を受託した日本ユニシスは、こ る保守性・スケーラビリティ向上や せた。今後は、百貨店eMP(イーマーケットプレイス)との連携を図るなど、総 れらの方針に沿ったシステムを実現す サービスの追加容易性、セキュリティ 合SCMの実現を目指す。 るため、次の実装技術などを採用した。 管理強化を図る。 ①ネットワークは「インターネット」を ④共同情報センター設置による「ASP」 IPAの助成金を得て「物流BPRシステム」を構築 の運用 利用 従来、相手先により異なっていた 大きな導入費用/運用費用を抑える アパレル製造・卸∼納品代行∼小売 事業協会(IPA)から、中小企業の経 ネットワーク(接続形態や通信手順) ため、ASPシステムによる運用を採用。 を連携する物流分野は、共同配送など 営効率や経営環境改善を支援する情報 をインターネットに統一。 これにより、参加企業は最低条件とし 物流改革に取り組んできたものの、業 システムの開発を行うための「中小企 ②インターネットEDIにおけるXML てインターネットに接続されているパ 務システム全般の標準化の遅れから、 業経営環境改善ソフトウェア開発・実 ①個別サプライチェーンごとに異なる 証事業」の平成11年度(1999年)公募 配送依頼状・送り状・荷札の利用による がなされた。 物流関連作業の複雑化、②共同配送へ 長年アパレル業界の物流改善に取り (Extensible Markup Language) ソコンとプリンタがあればいつでも導 の採用 入可能。また、システムの機能追加も EDIには、次世代標準として各業界 共同情報センターのシステム変更だけ で採用や検討が進んでいるXMLによ 済み、企業側でのソフトウェア入れ替 るEDIを採用。 えが不要。 の取り組みの遅れによる納品代行での 組んできた大阪アパレル物流連絡会 物流効率の低さ、③請求明細照合など (OAP)は、「物流BPRシステム」を ③Windows DNA (Distributed interNet 労働集約型業務による低生産性などの テーマに応募してそのソフトウェア開 applications Architecture) の採用 ターネット技術を適用した製造・卸と 課題を抱え、その抜本的な解決策を見 発・実証事業を請け負い、日本ユニシ 業務アプリケーションは、3階層ア 小売間の受発注業務、納品業務の合理 い出せない状況にあった。 スは再委託を受けてシステム開発と商 プリケーション・モデルのWindows 化推進を目的としたサプライチェーン 用化に向けた事業を行うことになった。 DNAを採用し、クライアントに対す 支援システムである。 このような状況の下、情報処理振興 本年4月から「LOBINES (ロビネス) 」として稼働開始 以上のように「LOBINES」はイン 製造・卸、 納品代行、 小売を連携する総合SCMの実現を目指す この「LOBINES」は、松下電工イン さらに「LOBINES」は、百貨店12社 大手百貨店3社、納品代行業6社ならび る運用に関する事項の詳細な検討や、 フォメーションシステムズ(株)の が構築を進めている「百貨店eMP に日本ユニシスなど、約50名のメン 各社既存システムとのインタフェース データセンターにサーバを設置して、 (イーマッケットプレイス)」との連携、 バーで構成するプロジェクトチームを 方式の検討、商用化に向けたシステム ASP方式で運用されており、その全体 小売業とベンダ間でのSCMを各業界 立ち上げ、開発作業を開始。同年11月 改修などが実施された。 システム概要図は、図1に示すとおり。 の標準システムを用いて支援するサー 本システムへの参加企業は、現在、 ビス「Collabo Agent」との連携、伊勢丹 2000年4月、アパレル製造業11社、 おいて準備作業に入り、ASP方式によ に「物流BPRシステム」として開発を終 その結果を踏まえ、物流BPRシステ え、翌2001年1月∼2月にかけて実証実 ム 「LOBINES( Logistics Business (株) 近鉄百貨店、 (株) 大阪西川、 (株) レ グループが運営するWeb EDIサービス 験を行い3月末にIPAへの納品を完了し Information Network System):ロビネ ナウン、ブルーミング中西 (株) の4社 「IQRS.net」との連携を予定している。 ている。 ス」の名称のもと、日本ユニシスが で、特定ブランドを対象にした取引か これらとの連携が実現することによ ASP方式でサービスする新事業が本年 ら開始し、順次対象ブランドの拡大を り、全国を網羅する小売∼運送業者/ 4月22日よりスタートした。 図っている。また、大丸も参加を予定 納品代行∼製造・卸を連携する理想的 している。 な総合SCMが実現する。 本システムは商用化を前提に開発さ れたため、その後商用化準備委員会に 物流BPRシステムの商用化に求めた条件 (図2) 商用化に当たり、「LOBINES」に求 用拡大を阻害している条件を取り除く 小売 (百貨店) は商品特性に制約を受けずに広範囲な取引に利用 めた条件として、日本アパレル物流連 ことが重要と考え、次の条件をクリア 「LOBINES」について、株式会社近 合会 会長 兼 大阪アパレル物流連絡会 することを商用化の方針とした」と 鉄百貨店 経営企画室 情報システム推 ロビネス委員会 委員長 竹内 正氏(株 語っている。 式会社大阪西川 取締役 物流部 部長) ①システムの導入費用/運 製造・卸と小売 用費用を低く抑えられる こと (百貨店)間を 連携する情報シ ②システムの導入において ステムは、大手 既存システムの大幅な変 更を伴わないこと 百貨店主導によ る個別で複数の 竹内 正氏 ③中小のアパレル製造・卸 EDIシステムなどが運用されている。 も容易に参加可能なシス しかし、これらのシステムはホスト・ テムであること ツー・ホストを前提に構築されており、 アパレル製造・卸と百貨店の双方に とって、高度なシステム管理や運用管 理技術を必要とするうえに導入コスト ④アパレル業界以外の企業 でも導入可能であること ⑤参加企業全体に導入メ リットがでること も高くつくため、1百貨店で3,000∼ ⑥将来的には輸配送仕分け 5,000社もあるといわれている取引先 の効率化支援が可能な への拡大の最大の阻害要因となってい こと る。今回の物流BPRシステムでは、利 8 2002年11月1日第499号 などである。 価している。 図1 物流BPRシステム「LOBINES」の全体システム概要図 すなわち、 は、「アパレル 進部長 田中 伸夫氏は、次のように評 小売 既存システム 選択 検品確定 ・ノー検品 ・ リスト検品 ・納品伝票検品 ・発注書検品 数量訂正 製造・卸 認証 既存システム 発注依頼 納品伝票 (オプション) 発注依頼データ 認証リス ト (オプション) 発注データ 発注依頼リス ト (オプション) 発 注 依 頼 デ ー タ E O S デ ー タ 発 注 デ ー タ 納 品 伝 票 デ ー タ 仕 入 デ ー タ 仕 入 計 上 デ ー タ EOSデータ 企業コード・店コード・企業名 納品場所・運送会社名 取引先名・品名・取引コード ハンガー出荷点数 ダンボール出荷点数 バーコード・・・ 既存システム 発注データ 認証リス ト (オプション) 集荷 集荷確定データ 取引確認書 (オプション) 納品伝票データ 出荷 検品リス ト (オプション) 納品伝票データ 引取確認書 (オプション) 代行依頼データ PDラベル PDラベルデータ 支払データ 納品代行 検品リス ト (オプション) 請求データ アンマッチリスト 仕入計上 検品確定 物流管理データベース 共同情報センター データ管理、出荷統計、物流統計、・・・・ インターネット 数量訂正 仕入データ 代行依頼データ 仕入計上データ 請求データ 選択 ・ノー検品 ・ リスト検品 ・納品伝票検品 ・発注書検品 ユニシス・ニュース 2002年11月1日第499号 また、発注には、小売側が何個納品 *仕入情報リアルタイム化 スト・ツー・ホストのシステムであり、 してほしいと発注するケースと、製 に よ る OTB( Open to それを導入できる能力を持った企業同 造・卸側からこの商品を何個納めさせ Buy:仕入枠予算管理) 士しか利用でき てほしいと発注提案を行うケースの2 ないのが現状 形態がある。LOBINESは、いずれの *商品管理業務の効率化に だった。その点、 ケースにも電子認証対応をしているの より店頭販売業務へのシ LOBINESは中 で、小売側では発注業務の効率化、製 小を含めた全取 造・卸側では受注業務の効率化が図 「従来のEDIは、VAN経由によるホ 引先を対象とし たインターネッ フト推進 *事前物流情報入手体制の 確立 れる。 田中 伸夫氏 の精度向上 LOBINESは、人が介在しなくても ト EDIシステムであり、しかも商品特 事前にスケジュールした時刻になると ◆ 納品代行企業のメリット 性に制約を受けないで広範囲な取引に 自動的にデータ交換したり、データの *商品特性に制約を受けな 利用できる。 圧縮、暗号化まで、すべて自動化され いで広範囲な取引に利用 また、売上情報はリアルタイムで集 ており、インターネットをまったく意 計しているが、仕入情報は納品伝票を 識せずに、誰もが簡単に使えるのが最 パンチ入力しバッチ更新しているため 大の特徴だと思っている。 可能 *伝票レスによる伝票入力・管理作業 および保管場所の削減 *検品作業のスピード化 集計が遅れ、その結果、在庫情報の把 当社はLOBINESの立ち上げ当初か 握が翌々日になっている。LOBINES ら利用しているが、取引先からの参加 *請求業務の効率化 は仕入情報のリアルタイム化により、 希望が多く、連日その説明に追われて *注文伝票照合の簡素化 在庫情報の即日化が可能となり、OTB いる状況にある。今年度内に当社取引 *未納品管理による作業効率の向上 (仕入枠予算管理)の精度向上や機会 先関係だけでも40社強が参加するもの *共同配送による集配業務の効率化 と見ている」 。 *商品追跡のシステム化による問い合 ロス削減が期待できる。 「LOBINES (ロビネス) 」の特徴と参加企業のメリット ◆ 特徴 製造・卸メイン メニュー わせ応対業務の軽減 用することができる ◇ ①ASPの利用によりインターネットを 出荷確定入力画面 *PDラベルによる館内作業の効率化 も日本アパレル物流連合会(NAP)の 日本ユニシスはOAPの賛助会員とし 支援のもと、東京、中部、九州のアパ 使用した情報の標準化、共有化、ス ◆ 製造・卸企業のメリット て、百貨店部会、情報システム部会な レル物流連絡会への「LOBINES」導入 ピード化、伝票レス化が図られ、コ *伝票レスによる伝票入力・発行・管理 どで積極的な活動を行ってきた。今後 推進を目指している。 UN 作業および保管場所の削減 ストや販売機会ロスの削減、業務処 *未納品管理による販売機会ロス削減 理の革新を実現できる。 *納品代行データ作成のシステム化に ②既存コード体系の制約を受けずに導 大阪アパレル物流連絡会(OAP) 物流問題全般の改善に取り組む よる入力作業の削減とミスの防止 入でき、JANコードの活用で一層の 効果を増大できる。既存システムと *納品代行料照合作業の効率化 の接続も容易で、パソコン/プリン *電子認証による受注業務の効率化 タ1台からシステム利用ができる。 *共同配送による出荷業務の効率化 *リードタイムの短縮、情報のスピー ③今後、返品処理、ASN(事前出荷明 ド化による販売機会ロスの削減 細)/SCM(出荷梱包マーキング) 、 *販売チャネル特性に制約を受けない 製造・卸∼小売間の売掛/買掛照合 広範囲に利用できるシステム などの各種の機能を追加予定。 大阪アパレル物流連絡会(会長: 情報化を目指した業務改善を中心課 富田 和夫氏)は、1964年にアパレ 題に、定期的に意見交換を行ってい ル企業から各百貨店への納品業務を る。 円滑に行うことを目的に設立された これまでに百貨店納入業務の共同 配送化、仕入伝票の統一化、値札の 任意団体。 関西地区の有力アパレルメーカー 標準化、物流コスト算定のマニュア ◆ ASP利用のメリット ◆ 小売企業のメリット および関連企業47社(正会員40社、 ル作り、ハンガーの様式統一化など、 *個別企業によるシステム開発や、 *商品特性に制約を受けないで広範囲 賛助会員7社)で構成され、百貨店 アパレル製造と小売との間で発生し 部会、量販店部会、情報システム部 ている物流問題全般に取り組んで 会、物流管理部会の各部会が合理化、 きた。 な取引に利用可能 パッケージ・ソフト購入の必要がな *伝票レスによる伝票入力・管理作業 く、システムを利用できる の削減 *早期立ち上げが可能 *初期の情報投資コスト、中長期の運 用コストを低額に抑えることが可能 *電子認証による発注業務の効率化 *リードタイムの短縮、情報のスピー ド化による販売機会ロスの削減 *いつでも最新の技術やノウハウを利 日本アパレル物流連合会(NAP) 「LOBINES」の全国拡大が最大の命題 図2 小売−運送業者/納品代行−製造・卸を連携する総合SCM実現に向けた将来構想 利用企業#1 利用企業#2 アパレルの物流改善に取り組んで OAPでのLOBINESの稼働実績によ きた大阪、東京、中部、九州の4地 り、東京、中部、九州の各アパレル シングル・サインオン 区のアパレル物流連絡会が合同した 物流連絡会にも働きかけて、 SCM 総合ポータル 全国組織、日本アパレル物流連合会 LOBINES利用拡大に全力を投入し、 (NAP)が2000年3月に98社が加盟し アパレル物流のサプライチェーン全 利用企業#3 利用企業#4 Collabo Agent eMP 百貨店イーマーケットプレイス 機能#1 機能#2 機能#3 IQRS.net 機能#1 機能#2 機能#3 連携機能(メッセージ変換、課金データ交換など) LOBINES /ロビネス(基本機能) 認証履歴管理機能 返品管理機能 運送料計算機能 梱包明細管理機能 2次元シンボル伝票対応 :新規に必要な機能 利用企業#5 機能#1 機能#2 機能#3 て組織化され、 “標準化、共同化、 体の効率化を推進していきたい。こ 情報の共有化、同時化”をテーマに、 れにより、製造・卸、納品代行、小 ITの急速な進展に伴う物流の標準 売を連携する受発注、納品代行業務 化、効率化に取り組んでいる。 の標準化を図り、物流作業負荷の軽 竹内NAP会長は、「LOBINESは、 減、情報化による業務全般の改革、 我が国の物流業界で初めてインター 納品代行業務コストの削減を実現し ネットを通じてWeb EDIによるB to ていきたい。また、将来的には完全 B to Bという新しいモデルを実現し な検品レス/ペーパーレス化も目指 た物流BPRシステムである。当面は、 していきたい」と語っている。 9 新製品/新サービス 電子取引システム「TRADEBASE21」提供開始 日本初マルチ市場、 マルチ市場形態、 マルチ商品に対応 ◇業務効率性の向上 金融市場でも進展する電子取引システム 効率化効果として、①人件費 訳により) 。 の削減を背景に取引手数料の低 ①ユーザから取引システムまで注文を 下、②注文段階で取引内容を電 いる。電子取引システムの利用は、欧 取り次ぐ(電子的な注文の回送) 子化し、注文内容、約定内容お 米を皮切りに、日本でも外国為替から ②注文を取引に結びつける作業(自動 よび決済方法の確認事務におけ 情報通信技術の発展を背景に、金融 市場においても取引の電子化が進んで る手作業が減少することによっ 化された取引執行) 国債まで広がりつつある。 ③取引の事前情報(注文価格や数量) 電子取引システムは、取引執行や事 ④取引の事後情報(取引価格や数量) 後、我が国でもその利用は加速するも ◇市場の効率性、安定性を促進 電子取引の拡大は、情報の透 の発信 のといわれている。 て事務処理のスピード化が図 れる。 の発信 務処理における効率性をもたらし、今 電子取引システムの画面サンプル 明性、情報伝達速度、取引執行 電子取引システムとは、次に示し これらのすべての機能を提供する私 た4つのサービスの一部あるいはすべ 設取引システム(PTS:Proprietary 速度の向上、取引の活発化を通じて、 より多様な市場参加者の参入が可能と てを提供する設備(システム)と定 Trading System)は、電子取引システ 価格形成の効率性を向上させる可能性 なる。その結果として、市場の安定性 義されている(国際決済銀行のグ ムの一例である。 がある。 が向上するという影響も考えられる。 ローバル金融委員会報告書の日銀仮 また、電子取引システムを通じて、 電子取引システム「TRADEBASE21」商品化の背景 電子取引システムの形態 ディーラー間同士での電子取引を実 電子取引システムの市場運営業者と (図1・中央上) 市場参加者との関係でみると、次のよ 施する。 うな形態がある。 bオープン・システム b一業者と複数顧客との「シングル・ 今後は、業者も大口顧客も一堂に会 日本ユニシスは、各種金融商品を 対象に、さまざまな市場形態に対応 おいて標準化できる取引は電子市場 の候補となる でき、短期間・低コストで電子取引 ◆ 電子取引システム市場の特性 市場を開設できる電子取引システム ①種々の商品の電子市場が出現する が、同一商品の電子市場数は限定的 ディーラー・システム」 して売り注文、買い注文を付け合わせ 「TRADEBASE21」の提供を開始した。 ディーラー1社が顧客に売買可能価 るオープン市場に発展するものと考え 電子取引システムはパッケージ化がし られている。 にくいシステムであるが、あえて商品 ②多くの商品において、電子市場開設 格を提示するシステム。国債の場合、 (図1の発展形態) である 証券会社が自分で気配(売買価格)を このような電子取引システムの基本 化に踏み切った背景には以下の点が挙 時は小規模で十分であり、発展規模 提示し、この価格で即約定成立あるい 的な仕組みは、一般物品の電子取引で げられる。 に応じて大きく育てることが得策で は引合 (交渉) 後約定する。 (図1・下左) あるマーケットプレイスのそれと同じ ◆ 電子取引システム市場の状況 b複数業者と複数業者との「マルチ・ である。 ①企業の情報化は、企業間の情報化へ ③商品および商取引の仕方によって各 ある 例えば、マーケットプレイスにおけ と急速に進みつつある。すでに国際 種の電子市場形態が発生する可能性 る各社の商品を提示(アグリゲート) 的な金融機関の通信を扱うSWIFTで がある 家など)に対して、売買可能価格を提 する「カタログ・アグリゲーション」、 は、1日何百兆円にのぼる規模の銀 示するシステム。顧客は、複数の証券 興味ある商品をクリックして商品提供 行間取引決済がネット経由で運用さ 会社に問い合わせることなく、各証券 側と交渉する「One on Oneネゴシエー れており、金融機関同士のネット取 会社の気配を一覧し比較検討して一番 ション」、さらに、売り手主体の「オー 有利と考える銘柄を即約定あるいは引 クション」、買い手主体の「逆オーク ②日本における外国為替のインター・ 短期間(2∼5カ月)での開発、確実な ション」、この両方の機能を併せ持つ ディーラー間取引の9割は電子取引 稼働、そして、リーズナブルな価格設 「Exchanges」は、電子取引システムの である 定(海外製品は高価格)であることが ディーラー・システム」 複数のディーラーが顧客(機関投資 (図1・下右) 合後約定する。 b業者間の約定締結処理まで自動的に 仕組みの展開で実現できる。 行う「インター・ディーラー・システム」 金融市場構造に及ぼす影響 引は必然の方向性にある ④市場の成熟に応じて電子市場形態も 変化する ◆ 電子市場からの要請 一方、電子市場システムの構築には、 ③日本でも株式、国債の私設電子取引 重要な要件となる。また、電子市場の システムが出現しており、特に日本 状況に合わせて、こまめで、かつ迅速 は国債発行残高で世界最大の規模を に恒常的な改良に対応できること(海 前述したように、電子取引システム 客間の取引に関するやりとりを自動化 持ち、国債流通市場の実現が急務で 外製品はソースコードは未開示) 、シ は、取引プロセスの多くを自動化し、 するシステムであり、主に次のような ある ステム・ベンダーによる低コストな保 また、ディーラー間やディーラーと顧 効果をもたらす。 ④日本での素材電子取引は苦戦して いる 図1 電子取引システムの市場参加者全体構成図 インター・ディーラー・システム オープン・システム 業者間取引仲介者 (電話/画面) マルチ・リテラル/売手:買手=N:M DD(相対)/バイ・リテラル 業者 業者 は電子取引システム「TRADEBASE21」 国債、CP、CBなど)は、注文から を商品化した。そのコンセプトは以下 約定までの仲介業務は電話をベース の点に集約される。 に行われている ①フレームワーク/コンポーネント ある ⑦インターネット・ビジネスはバブル 業者 後の整理があるものの、経済合理性 から着実な発展が期待される ⑧自動約定締結機能を持った電子取引 顧客 顧客 顧客 顧客 顧客 顧客 システムは、米国でも緒についたと ころである ⑨各種商品(金融商品、一般物品)に 10 2002年11月1日第499号 以上のような背景から、 日本ユニシス ⑤短期金融商品(コールマネー、短期 ⑥商品取引関連も電子市場の候補で マルチ・ディーラー・システム シングル・ディーラー・システム 守体制が要求される。 (部品)を提供することにより、短 期間に確実な稼働を保証する ②対象商品を広げることにより、低価 格で電子取引システムを実現する ③商品として提供することにより、永 続的な保守体制の維持と恒常的な改 良への対応 ④堅牢性と高速性を追求し、実務に耐 えられるシステム ユニシス・ニュース 2002年11月1日第499号 図2 「TRADEBASE21」のシステム概念図 電子取引システムを短期間・低コストで実現する 「TRADEBASE21」 市場制御機能 日本ユニシスが提供する電子取引シ の意味からも、電子取引システムは今 ステム「TRADEBASE21」は、ネット 後金融商品取引の電子化に大きなイン ワーク上に私設取引システムを開設予 パクトを与える。 定の企業や、シングル・ディーラー・シ 本パッケージは、国債を対象とした ステム、マルチ・ディーラー・システム 私設取引システムの場合にはパッケー を立ち上げようとする企業向けに開発 ジとしてそのまま利用でき、他の市場 したもので、マルチ市場*1、マルチ市 形態の場合には、本パッケージのフ 場形態、マルチ商品への対応をコンセ レームワークと部品群を利用して提供 プトとした日本初の電子取引システ する。さらに、コマーシャル・ペー ム・パッケージである。 パー(CP) 、債券レポなど他の金融商 環境設定 DB 注文状況 約定状況 仮想取引所機能 売買管理機能 注文 板情報/ 時価・気配値 相場報道 機能 約定 DB 板情報/ 時価・気配値 時価/気配値 DB インターネット/ エクストラネット 注文明細 約定明細 注文 決済機関 時価 気配値 約定通知 参加者 注文 DB DB 取引結果 DB 約定送信 情報ベンダー 制御 DB ネゴ 約定 通知 板情報 注文/約定 照会 複数のトレーダー 制御の流れ データの流れ 金融分野においては、証券決済制度 品や一般商品にも対応可能なように設 改革によって、約定成立から決済まで 計しており、国債の場合と同様に短期 の電子化の後には、注文執行から約定 間、低コストで電子取引システムが構 ン機能を搭載 ウェア構成 成立までの電子化が課題となる。この 築可能である。 売りと買いのマッチング機能を提供 マルチ市場、マルチ市場形態、マル ◇ 自動約定締結機能とネゴシエーショ ◇ システムの変更を前提としたソフト 工程の電子化が実現して初めて、フロ 日本ユニシスでは、電子取引システ し、自動約定締結が可能であり、また、 チ商品をコンセプトとしており、基本 ント業務からバック業務まで含めた一 ム分野において、5件の特許を出願し 交渉余地のある注文に対しては、ネゴ 動作に関わるフレームワークと商品共 連の業務のSTP(Straight Through ているが、その内の4件を今回のシス シエーション対象である旨の登録を可 通コンポーネント、商品固有コンポー Processing)が完成し得たと言え、こ テムで実装している。 能にするネゴシエーション機能を搭載 ネントに分けたソフトウェア構成と し、ポイント・ツー・ポイントのチャッ なっている。 「TRADEBASE21」の特徴 「TRADEBASE21」の特徴は以下のと ター・ディーラー・システム、さらには おりである。 オープン・システムまで各種の形態の ◇ インターネット/エクストラネット 市場に対応できる。 上の稼働を前提とし、リアルタイム な更新を実現 注文データの入力後、注文状況を表 示しているすべての参加者の板情報 (注文全体を鳥瞰できるもの)を完全 にプッシュ方式でリアルタイムに更新 ◇ マルチ商品への対応 ションはすべてJavaベースで、上流工 る機能と、二重売りを防止する機能 程からオブジェクト指向を採用し、コ ◇ リッチなGUI機能を追求 国債市場をモデルとしているが、他 板表示画面にセルという概念を定義 の金融商品、および一般物品の電子市 しており、セルをクリックするだけで 場も対象としている。 注文画面、取り消し画面を作成でき、 ◇ 多様な価格形成方式に対応 ザラバ方式 をはじめ、板寄せ 、 *2 *3 マーケットメイク*4、クロッシング*5 タイムに該当注文者に配信する。 などの価格形成方式に対応可能である。 ◇ マルチ市場を一つのシステムで開設 ◇ 仲介者の果たす役割をシステム化 市場には国債、外国為替、株式など 仲介者の「条件を満たす取引相手の 複数の市場があり、また、国債市場の 選択」、「取引限度枠を考慮した取引」 中にも現物、先物、オプションなどが などの役割をシステム化している。ま 存在するが、こうした複数の市場を一 た、2つの注文のうち、一方が約定成 つのシステムで開設できる。 立なら他方は取り消したいなど、仲介 ◇ マルチ市場形態への対応 者に依頼していた注文間の約定成立状 ルチ・ディーラー・システム、イン さらに、クライアント・アプリケー 際、複数相手と同時に交渉を可能にす (特許申請中)を搭載している。 する。また、約定通知も同様にリアル シングル・ディーラー・システム、マ ト機能により交渉が可能である。その 況に応じた執行条件も発注者からの指 ンポーネント(部品)化を図ることに より、部品の再利用を図り、システム への適用を柔軟にしている。 ◇ 私設取引システム用パッケージの価 迅速で正確な入力作業ができる(特許 格は2,000万円、シングル/マルチ・ 申請中) 。 ディーラー用部品価格は1,000万円。 UN *1 マルチ市場とは、複数の市場を一つのシ ステムの中に開設できることで、マルチ 市場形態とは、私設取引システム、シン グル/マルチ・ディーラー・システムなど 形態の異なる市場への対応。マルチ商品 とは、さまざまな商品への対応のこと。 *2 ザラバ方式とは、始値(売買立ち会いの 始めの約定値段)が決定後に売買立ち会 い時間中継続して個別に行われる売買契 約約定方法。「ザラバ」とは、始値と終値 (売買立ち会い終了時における約定値段) との間で行われる継続売買のことを指す。 *3 板寄せ方式とは、始値と終値などを交渉 する場合に行われる売買契約締結の方法。 注文を溜めてから溜まった注文を優先順 位に従って約定が成立するか否かを判断 し、約定成立させる方式。 *4 マーケットメイク方式とは、マーケット メイクを行うことができる証券会社 (マーケットメイカー)が、マーケットメ イクの対象となる銘柄(マーケットメイ ク銘柄)について、常時売り気配および 買い気配を提示することにより、その気 配値段に基づいて売買が行われる方式。 *5 クロシング方式とは、公設の取引所で決 定した価格で売買を行う方式。 示で可能である。 日本ユニシス関西支社 ブロードバンドプロジェクト 好天に恵まれた10月14日の体育の e吟遊句会の参加者は、近江路の旅の 日、毎日新聞社が創刊130周年を記念 感動をその場で携帯電話を使って投句、 して滋賀県大津市で開催した「びわ湖で またFOMAによる「淡彩の湖国十景」スト 俳句&ハイク」イベントに併せて、日本 リーミング配信によるバーチャル吟行も ユニシスは、携帯電話を使った「e吟遊 楽しんだ。 句会」を催した。 吉行和子さん、冨士眞奈美さんもイベントに 三井寺にて e吟遊句会のホームページ (写真提供:毎日新聞社) ホームページでは、縦書き表示による これはユビキタス・ネットワーク時代 投句閲覧やPDFによる全投句集、日々の へ向けた日本ユニシス関西支社ブロー 選句ランキング表示などエンターテイメ ドバンドプロジェクトの実証実験とし ント性も高い句会となっている。 て、イベント参加者が携帯電話を使っ イベント受付風景 同ホームページは11月30日(土)まで て投句するシステムとWeb上で句会さ の期間限定 ながらの選句会を開く試み。 http://www.BB-unisys.jp/haiku/ 11 新製品/新サービス 日本ユニシス・ソフトウェア 英語学習に「音声認識技術」と「動体視力訓練」を採用した 英語学習ソフト「瞬脳活性英単語シリーズ」を開発、 販売開始 国際化の進展に伴い、 英語によるコミュニケーション能力向上が必須 21世紀を迎え、一段とグローバル化 つまり“グローバル・リテラシー(国 が加速していく中で、国際共通語と 際対話能力) ”を身に付けているかど なっている英語によるコミュニケー うかは、彼または彼女が21世紀をより ションの能力向上がこれまで以上に強 よく生きるかどうかを決めるだろう。 く求められている。学校教育も国際化 この能力の基本は、コンピュータやイ に対応する教育改革が急速に進められ、 ンターネットといった情報技術を使い 公立小学校でも英会話をはじめとする こなせること、国際共通語としての 外国語教育が導入され始めた。それに “英語”を使いこなせることである。 は次のような状況が見られるからだ。 加えて、双方向かつ多数対多数で論議 グローバル化は、個々人が国境を越 や対話を行う際の表現力、説得力と えて、新たな挑戦に挑む機会が大きく いったコミュニケーションの能力も大 広がる。そのために情報を自在に入手 切な要素となる。しかし、日本の現状 し、理解し、意思を明確に表明できる を考えるとこれらの能力のどれも不充 世界と対話できる能力を備えていなけ 分である・・・・・」(21世紀日本の構想懇 ればならない。「個人がそうした能力、 談会より) 。 USKが格好の英語学習ソフト「瞬脳活性英単語シリーズ」を開発 瞬間発音 チェックの 画面 (左上) 単語スペ ル・フラッ シュ画面 (右上) ユーザ独自 の英文・情 報を追加登 録(左下) 英文の単語 穴埋め学習 (右下) 使用して独自に開発した発音機能「お ③瞬間の「動体視力・速読力」トレーニ しゃべりキット」を搭載したもの。 ング こうした現状の中で、英語によるコ 25日より全国の有名書店・大学生協・ カーソルをあてただけで単語・熟語の 1/1000秒単位の難易度設定で瞬間 ミュニケーション能力向上のために格 PCショップなどで一斉に発売された。 意味を瞬間に表示し、マウス右クリッ フラッシュ表示される単語・熟語・英 クで瞬時に発音を聞くことができる。 文。これを学習者に瞬間的に認知させ、 好の英語学習ソフトが登場した。それ 語彙は英和81万語・和英87万語。さ 反射的に英語を話し、タイプする科学 が開発した「瞬脳活性英単語シリーズ」 らにユーザ独自に内容を編集し、辞書 的トレーニングであるフラッシュ学習 である。これを活用することにより、 に追加登録する機能も充実している。 の特許を採用。 は、 日本ユニシス・ソフトウェア(USK) ネイティブの発音・本物の英語力を短 期間で習得できる。 この「瞬脳活性英単語シリーズ」は、 音声認識技術、動体視力トレーニング 個人・企業の独自ナレッジ・マネージ 速読を超えた「瞬読」、「瞬話」、「瞬 メントの有力なインタフェースとして 打」により、アナログ英語学習に比べ 活用が可能である。 圧倒的な学習効果を持つ。 コンテンツはベストセラーの桐原書店のデータベースシリーズを使用 で学ぶ英単語・熟語増強ソフトで、 10月 音声認識技術と動体視力訓練を採用 使用コンテンツには、受験生などに 人気の桐原書店(株)発行“データ 大きな特徴は、マイクから学習者の 科学的トレーニングであるフラッシュ ベースシリーズ”を採用している。 話した英語の発音を文字に瞬間変換す 学習の特許(第3300772号)を採用し bデータベース3000基本英単語・熟語 るIBM社の「ViaVoice」を採用している ていることだ。 これにより、「聞く」、「話す」、「読 こと。 加えて、1/1000秒刻みの設定で単 む」、「タイピング」の英語4技能に加え、 語・熟語・英文を瞬間点滅させ、学習者 「速読力」とネイティブに通用する「発 に瞬間的に発話・瞬間タイプをさせる 音」を一気に取得することができる。 特徴は「3つの瞬間」 “TOEIC630点レベル” bデータベース4500完成英単語・熟語 “TOEIC730点レベル” 商品としては、 ①「データベース3000基本英単語・熟 語」 6,800円 ②「データベース4500完成英単語・熟 語」 6,800円 ③完全セット(①+②) 10,000円 の3種類を用意している。 すべての商品には、音声認識対応の ヘッドフォン・マイクを同梱している。 先端技術を駆使した最高峰の英語学習ソフトとの評価を得る 瞬脳活性英単語シリーズが提供する 果として立証されている。また、同ソ 「瞬脳活性英単語シリーズ」は、次の ているか、どの発音が良くて、どの発 動体視力訓練・音声認識技術は、これ フトウェアは発売に先立ち、すでに文 「3つの瞬間」をセールスポイントとし 音が悪いかの情報が瞬時にフィード までにIT英語教育を進めるモデル校や 部科学省が指定する「スーパー・イング ている。 バックされる。 中学生∼社会人をモニターとして学習 リッシュ・ランゲージ・ハイスクール」 ①瞬間発音チェック ②瞬間表示の電子辞書:しゃべって育 実験が行われ、その学習効果は、英検 や国公立および有名私立中学の英語教 つ電子辞書「英辞郎+おしゃべり 合格、TOEICの得点向上、実践的英会 材として採用されることが決定して キット」 話能力向上という目に見える顕著な成 いる。 マイクから英語を発音すると、瞬時 に文字変換されるIBM社の「ViaVoice」 (米国英語版日英共存ランタイムエン 電子辞書の大ベストセラー「英辞郎」 ジンR9)」の機能をフルに活用。自分 に、日本ユニシス・ソフトウェアがマ 専門特化英語ソフト・カスタマイズをUSKのビジネスとして育成 の英語がネイティブにどのように聞え イクロソフト社の音声合成エンジンを グローバル化が進む中、企業の研修 シリーズ」を産業別・企業別にカスタマ 担当者や経営層からは、「本当に必要 イズし、ユーザ独自の英語学習ソフト なのは試験に強い机上の英語力でな ウェアのカスタマイズ・ビジネスを展 く、日常業務の専門用語、ビジネスを 開していく予定である。 動作環境 オペレーティングシステム(OS) Microsoft Windows 98 SE/Me/2000/XP対応 CPU Pentium II 266MHz以上 Windows98SE、Meは64MB以上(128MB推奨)、Windows 2000は96MB以上 (128MB推奨)、Windows XPは192MB以上 メモリ ハードディスク容量 CD-ROMドライブ サウンド モニター(ビデオ) 12 2002年11月1日第499号 250MB以上の空ハードディスクの容量(インストール時に使用) ハードディスク対応にするにはさらに500MB必要 4倍速以上のCD-ROMドライブ(インストール時に必要) マイク入力端子付 Sound Blaster 16 またはその100%互換カード 800×600ドット以上、HightColor16bit色以上が表示可能なもの こなせる専門特化した英語力である」 と強調する人が多い。こうしたニーズ ◇お問い合わせ先:日本ユニシス・ソ に応えていくため、日本ユニシス・ソ フトウェア(株) マルチメディア フトウェアは、今後日本ユニシスグ 教育ビジネス室 ループ各社と共同で「瞬脳活性英単語 http://www.usk.co.jp/syun-no.html UN ユニシス・ニュース 2002年11月1日第499号 新ストリーミング統合管理ソリューション 「Streaming Director」を発表 コンテンツからエンコード、配信までの統合管理を実現 企業姿勢は、ますます本格化する傾向に のデータエントリー業務(印鑑照合シス ある。その傾向の中で、ITに関する業務 テム廻り)や地方自治体における戸籍の だけでなく間接業務全域を対象としたコ データベース化、図書館における書籍の スト削減や業務効率向上を実現するBPO データベース化など、数多くの受託業務 事業に注目が集まっている。 の実績を上げてきた。中でも印鑑照合 日本ユニシスは、ストリーミングにお 管理・配信に関わる各種サーバを容易に管 ける多様なニーズに柔軟に対応するため、 理することができる。また各種サーバを 欧米におけるユニシス・ユーザでは、既 データエントリー業務においては全国規 コンテンツ管理からエンコード、配信業 統合的に管理することでストリーミング に銀行(手形・小切手処理) 、保険(バッ 模で約7割のシェアを、戸籍データベー 務までをトータルで管理する、新スト 配信に至るまでの運用の自動化を図れる。 クオフィス管理・顧客管理・Eコマースな ス化業務においては実施自治体の約半数 リーミング統合管理ソリューション ②1つのソースコンテンツから多様なス ど) 、医療(医療扶助管理)などの分野に のシェアを占めている。 『Streaming Director(ストリーミング・ トリーミング・コンテンツの作成自動化 おいて大規模なBPO事業の事例が見ら 1つのソースコンテンツから複数の れ、当該事業の売上は、アウトソーシン 互いのこれまでの実績を背景に業務提携 ディレクター) 』を発表、販売を開始した。 今回、日本ユニシスとアシスト社は、 昨今、ブロードバンド・インフラの整備 ビットレート、さまざまなストリーミン グ関連売上の50%以上を占めるまでに を結び、急速な市場拡大が見込まれる が急速に進み、ストリーミング・コンテン グ形式のコンテンツへのエンコードを自 成長している。 BPO事業に本格参入する。 ツ利用が活発化する中、コンテンツ管理 動的に行え、作業負荷を大幅に削減する やストリーミング配信関連における各種 ことができる。 ループ各社との連携を強めるなどの方法 ◇日本ユニシス:IT商品、サービスの提 サーバの運用は、コンテンツホルダーや ③コンテンツの統合管理 で、BPO事業の市場への対応に着手し始 供および関連ビジネス・プロセスの提供 また国内ベンダーの中には、関連グ 両社の業務提携概要は以下のとおり。 配信事業者、ストリーミングの本格利用 ソースコンテンツからストリーミング を検討している一般企業にとって負担と コンテンツ、DRMコンテンツまでの全 日本ユニシス アウトソーシング事業部 なってくる。このような課題に対応する てのコンテンツ情報をStreaming は、昨年11月に事業ブランド 提供 ため、コンテンツ管理・配信における各種 Directorで統合的に管理し、コンテンツ 「PowerRental」を発表し、既存顧客に対 日本ユニシスは、今後BPO事業をアウ サーバの設定を容易にし、管理・運用の自 情報の検索や更新を簡単に行うことがで してアウトソーシング・サービスを推進す トソーシング事業分野における最重要戦 動化を図ることでストリーミング配信に きる。 る一方で、新規顧客の開拓、マーケット 略と位置付け、「PowerRental アウト おける運用の大幅な効率化を実現する、 ④効率的かつ安定したストリーミング環 の拡大が見込まれるITユーテリティ市場 ソーシング・サービス」をさらに強化し、 めたベンダーもいくつか見られる。 ◇アシスト社:当該関連ビジネス・プロセ スにおけるノウハウ、マンパワーの 新ストリーミング統合管理ソリューショ 境の提供 におけるシェアの拡大を図るなど、日本 アウトソーシング事業全体で2005年度 ン『Streaming Director』の提供を開 エンコードサーバ、DRMパッケージ・ ユニシスグループのアウトソーシング事 には、1,500億円の売上を目指す。 サーバ、配信サーバの負荷分散機能や同 始したもの。 日本ユニシスは、ブロードバンド分野 時配信の制限機能により、各種サーバの への取り組みとして、本年1月にスター 効率的な運用とノンストップで安定した トした「ブロードバンド・ビジネス・モデル 配信を行うことができる。 検証」や、ブロードバンドに対応したサー ⑤ストリーミング配信の規模拡大に応じ ビスとブロードバンド・ソリューションの たスケーラビリティ 提供を行い、同分野への対応力強化を推 配信サーバ、エンコードサーバ、 業拡大に努めてきた。 アシスト社は、これまで、金融機関で ウィットネスシステムズと リセールパートナー契約を締結 コ−ルセンターのオペレータ能力を向上させる「eQuality—」を提供 日本ユニシスとウィットネスシステム ◇コンタクトセンターのスーパーバイザ DRMパッケージ・サーバのダイナミック ズ株式会社(社長=レオ・キーリー氏、 は、リアルタイムでオペレータの対応状 な拡張が可能。またオンライン中でも配 東京都目黒区、以下ウィットネスシステ 況を手元のディスプレイで確認できる から配信までの業務の効率化、コンテン 信サーバは簡単に増設することができる。 ムズ)は、このほどリセールパートナー ツ管理から配信ログ管理までをトータル ⑥外部システム連携 契約を締結した。 進してきた。 Streaming Directorは、エンコード ■ eQuality Evaluation 記録されたデータを再生し、あらかじ 日本ユニシスはウィットネスシステム めセンターごとに設定されたル−ルに ンツの利用を迅速かつ安全に配信する統 課金システム、CDNなどと連携できるこ ズのリセールパートナー(販売代理店) 従ってチェック・採点することにより、パ 合管理ソリューション。当社では とにより有料コンテンツ配信に対応した として、コンタクトセンターのサービス フォーマンスの評価・サービス品質の管理 Streaming Directorをブロードバンド・ システムを容易に構築することが可能。 品質管理およびオペレータのパフォーマ (クオリティ・モニタリング)を可能にす に管理可能にし、複雑・多様化するコンテ Webシステム、著作権管理システム、 ソリューションの中核に位置付けている。 Streaming Directorは、利用する機 Streaming Directorの特徴は以下の 能に応じた料金体系を設定しており、 ンス評価ソリューション「eQuality」の販 るツール。 売を開始する。 ◇評価フォームを使用して、オペレータ 日本ユニシスが販売を開始する製品は、 とおり。 ユーザのニーズにあわせた導入が可能。 ①管理の容易化・運用の自動化 価格は基本ソフトウェア構成で890万円 「eQuality」のソリューション群の中で日 から。 本語化済みの「eQuality Balance」(音声 Webブラウザを使用して、コンテンツ BPO (ビジネスプロセスアウトソーシング) 事業に本格着手 アウトソーシング事業の最重要戦略と位置付け、 大手人材派遣会社のアシストと業務提携 と画面データの同期記録・再生ツール)と 「eQuality Evaluation」(顧客対応状況 の評価・採点・レポートツール) 。 各製品の特長は以下のとおり。 のパフォーマンス状況を集計およびグ ラフ化してオペレータを評価 ◇業種・業態ごとに評価項目をきめ細かく カスタマイズできる 日本ユニシスは、本年4月から提唱し ている次世代統合CRM(Customer Relationship Management−顧客関係 日本ユニシスは、アウトソーシング事 たり、金融機関や地方自治体に多くの業 業の一環として、ITに関連する開発、運用、 務受託実績を持つアシスト株式会社(社 コンタクトセンターのオペレータが顧 「UNIVERSALCRM*」を構成する製品群 保守などの業務だけでなく、IT業務を含 長=江黒 英勝氏、東京都千代田区 以下 客対応する際の状況を、画面と音声の同 に、新たにコンタクトセンターのサービ む特定の業務全域の運営を一括して受託 アシスト社)と9月30日、業務提携契約 期をとりながら記録するツール。 ス品質管理ソリューション「eQuality」を するBusiness Process Outsourcing を締結した。 ◇記録をとりたい期間、キャンペーン、 加えることで、CRM分野でのサービス範 (ビジネス・プロセス・アウトソーシング、 今日、業務プロセスの中にアウトソー 以下BPO)事業に、本格的に注力して シングを積極的に取り入れ、自社資源を いく。 コア業務(本業)に集中して経営課題の また、今回のBPO事業の本格展開にあ 達成を図ろうとする「選択と集中指向」の ■ eQuality Balance オペレータなどを指定して記録する選 択録音が可能 ◇オペレータおよびスーパーバイザの判 断で記録を開始できる 管 理 ) コ ン セ プ ト で あ る 囲をさらに拡大していく。 ウィットネスシステムズは、今回の提 携により、日本ユニシスの既存ユーザへ の「eQuality」の拡販と新規ユーザの開拓 13 を目指す。 関連ビジネスも含めて今後3年間で10億 また、同ソリューションが日本ユニシ スのCRMソリューションと併せて提供さ れることにより、CRMを最適化する 「eQuality」の強みがさらに発揮され、市 場が拡大されると期待している。 日本ユニシスは、これまでのCRM分野 でのシステム構築実績をもとに、今後、 中・大規模のコンタクトセンターを中心に サービス品質管理ソリューションの利用 「Unisys Enterprise Server ES3040L」は160万円から、「同 円の売上を目指す。 ES3040」の本体価格は178万円から、 ES3020L」は78万円から。これらの新 *UNIVERSALCRM:CRM市場ニーズの進展と適 用技術の革新にいち早く取り組み、これまでの当 社のコンタクトセンターのコンセプトの機能範 囲・適用範囲をさらに拡大したもの。企業のCRM 戦略策定に必須となる、数値化作業のシステム化 により、収益の拡大や業務の効率化ポイントを洗 い出し、それぞれの企業に即した成功法則を見つ け出す。継続的な分析作業をシステム化すること により、移ろいやすい顧客の“変化”に機敏に対 応し、顧客との関係をさらに深めるCRM戦略を 実行する。これらの特徴により、顧客と企業の関 係をコントロールし、顧客価値の数値化を実現す ることが可能となる。 「同ES3040R」は183万円から、「同 モデルは11月から順次出荷の予定。 価値向上コンサルティングにも注力し、 「Unisys Enterprise Server ES7000/230、 ES7000/230S」 販売開始 大林組、 オートデスクと日本ユニシスと共同で 設計・施工・施設管理Webアプリケーションシステムを開発 医療向けソフトのショールーム開設工事に初適用 株式会社大林組(社長=向笠 愼二氏、 ンターネットを利用して、遠隔地でも現 東京都港区)は、オートデスク株式会社 地の設計図面とその時の写真画像をもと (社長=志賀 徹也氏、東京都中央区)お に、現場の状況を常時把握できる。また よび日本ユニシスと共同で、設計段階の 蓄積されたデータは建物引渡し後も施設 図面、施工段階の写真画像データ、建物 管理(FM)業務のデータとして引き続 引渡し後の施設管理(FM)情報をイン き利用され、顧客もインターネットを介 ターネット上でのデータベースに蓄積し、 して同じデータを閲覧可能。 顧客に一貫したプロパティ・マネジメン 大林組では、2003年に首都圏におい 日本ユニシスは、「Unisys Enterprise 「ES7000/230」は、最大32CPUま ト・サービスを提供するためのWebアプ て大規模オフィスが竣工することからオ Server ES7000/230、ES7000/230S で、「ES7000/230S」は、最大 リケーション・システムを開発し、医療向 フィス移転マネジメントおよび移転後の (以下ES7000/230、 ES7000/230S)」 16CPUまで搭載可能(パーティショ けソフトのショールーム開設工事におい 施設管理業務の需要が増えると予想し、 ン単位での混在も可) 。また、搭載メモ て初適用した。 プロパティ・マネジメント事業を強化して の販売を開始した。 「ES7000/230」は、「Unisys リを「ES7000/230」は最大64GBま Enterprise Server ES7000シリーズ で、「ES7000/230S」は最大32GB オートデスク社が提供するインターネッ および日本ユニシスと共同で本システム まで搭載可能。 ト上でのプロジェクト管理ツール を開発した。またこれに先立ち、大林組 (以下ES7000)」を機能向上させたシ 今回のショールーム開設工事では、 いく戦略の中で、今回、オートデスク社 ②Windows 2000 Datacenter Server 「Autodesk Buzzsaw ( Project はオートデスク社との間で、「ADT」800 Windows 2000 Datacenter Serverに またはWindows 2000 Advanced Point)」をプラットフォームとして、設 本と同製品サブセットの2次元CADソフ よる大規模エンタープライズ・サーバの領 Serverをプリインストール。また今後、 計図面をオートデスク社の3次元オブ ト「AutoCAD LT」1,600本の企業利用契 域を確立しただけでなく、昨今は、SAP Windows .NET Server 2003、 ジェクトCAD「Autodesk Architectural 約を締結した。また現場管理業務におい 製品の機能を最大限に引き出す Datacenter Editionおよび Windows Desktop(以下、ADT)」で作成し、施 ても「BlueClip」の導入を進めている。今 Windows IA(Intel Architecture)サー .NET Server 2003、 Enterprise 工段階の工事写真の自動撮影および撮影 後、大林組はITを用いて、設計から施工、 バのSAPプラットフォームとしても評価 Editionにも対応予定。 した画像の蓄積ツールとして日本ユニシ 施設管理における業務の効率を高めて ③独自のサーバ管理ソフトウェアである スのWebカメラASPサービス「BlueClip」 いく。 「サーバ ナビゲーション・ツール」を標 を用いた。これにより現場支援部門はイ リーズ。ES7000シリーズは、 されている。 また「ES7000/230S」は、 「ES7000/ 230」と同一アーキテクチャ 準装備。 を採用し8CPUから最大16CPUまでサ ES7000/230、ES7000/230S」 ポートする小型シリーズ。 は、ユーザニーズに柔軟に対応するため、 今回提供する「ES7000/230、ES 搭載するCPU、メモリ、パーティション 7000 /230S」の特徴は次の3点である。 数により、標準構成10モデルから選択 ① イ ン テ ル RXeon プ ロ セ ッ サ MP できる。 1.6GHz( 1MB L3キ ャ シ ュ )、 1.4GHz(512KB L3キャシュ)を、 価格は、「ES7000/230S」のエント リ・モデルで正価1,980万円から。 企業内・企業間のシステム統合を迅速に実現する 「ウェブメソッド統合プラットフォーム」を販売開始 日本ユニシスは、ウェブメソッド株式 システム統合・企業間のシステム統合・ビ 会社(社長=小泉 明正氏、東京都新宿区) ジネス・プロセスの統合を従来よりも低コ と同社統合ソフトウェアの販売契約を締 ストで迅速に実現する。 結、拡大するシステム統合市場に対して ビジネス展開を図るため、特にB to B 「Unisys Enterprise Server ES3000」 4機種8モデルを販売開始 日本ユニシスは、エンタープライズ・コ サーバ・タイプを3機種6モデル ンピューティングに最適な「Unisys (ES3040とラックマウントタイプで (企業間システム)統合の分野で世界でも 「ウェブメソッド統合プラットフォー ム」の主な機能は以下のとおり。 ◆ 企業間のシステム統合(B to B) 多数の導入実績を持つ「ウェブメソッド統 B to B機能により、取引先・仕入先・ 合プラットフォーム」の販売を開始した。 パートナー企業とXMLを使用したイン ITが発展する中、成長する企業では、 ターネット上でのリアルタイム連携を実 ERP、SCM、CRMなどのさまざまなシ 現する。また、EDI、Rosettanet(ロ Enterprise Server ES7000」シリーズ あるES3040RおよびES3040L) 、 ステム群が存在し、また一方ではメイン ゼッタネット) 、ebXMLなど幅広い電子 の下位シリーズである「Unisys 並びにIntel Xeon DPを最大2CPUま フレームのようなレガシー・システムも稼 取引規格をサポートしており、広範囲なビ Enterprise Server ES5000/ES2000 で搭載可能な2Wayラックマウントタ 働している。稼働する個々のシステムは、 ジネス形態に対応可能。 (以下ES5000/ES2000)」シリーズを イ プ 2 モ デ ル ( E S 3 0 2 0 L 取引先と仕入先、パートナー企業など多 ◆ 企業内のシステム統合 (EAI:Enterprise 2.4GHz/1.8GHz)を発売する。 種多様な企業を結んでおり、企業間、企 Application Integration) 業内にさまざまなビジネス・プロセスが存 フロントオフィスとバックオフィス、 一新し、後継機として「Unisys Enterprise Server ES3000(以下 ②ES5000/ES2000」シリーズと同様 に、それぞれの機種は、Windows 在している。これらの異なるシステム、 ERP、SCM、CRMといった異なるシス 2000 Server 並 び に Windows 異なるビジネス・プロセスをつなぐために テム群を開発効率の高いGUIベースの する「ES3040」「ES3040R」 2000 Advanced Serverをサポート。 は、従来、多大なオペレーション・コスト ツールで統合可能であり、導入後の運用・ 「ES3040L」の3機種6モデルと、2way さらにシステムの可用性を高める付加 や、システム開発コストと多くの時間が 管理性も向上する。 に対応する「ES3020L」2モデル。各機 機能として、遠隔地からのサーバ管理、 必要であった。 種とも従来の「ES5000」シリーズおよび 自動監視の機能を備え、通年365日の 「ウェブメソッド統合プラットフォー ム」の機能を統合して使用することによ 「ES2000」シリーズの流れを引き継ぎ、 即日対応保守サポートと組み合わせる ム」は、異なるシステムやビジネス・プロ り、企業内から企業間にわたるシームレ Windows 2000 Serverによるシステム ことにより、円滑なシステムの運用管 セスをGUIベースで容易に統合・連携さ スな連携を実現することが可能となる。 構築の戦略機種として提供する。 理が可能である。 せ、システム/データ/プロセスのすべ なお、日本ユニシスでは、4月からソ ③オプションとして、システムの信頼性 てを把握し、戦略的にコントロールする フトバンク・コマース株式会社との間の 下のとおり。 向上のため、メモリをスペアバンクメ ことが可能で、全体を包括的な視野を RosettaNet仕様による受注・発注業務シ ①最新のIntel Xeon MP (1.6GHz/1.4GHz) モリあるいはメモリミラーに構成する もってとらえることができる。「ウェブメ ステムに「ウェブメソッド統合プラット ことができる。 ソッド統合プラットフォーム」は企業内の フォーム」を採用している。 ES3000)」シリーズの販売を開始した。 「ES3000」シリーズは、4wayに対応 「ES3000」シリーズの概要と特徴は以 を最大4CPUまで搭載可能な4Way 14 2002年11月1日第499号 「ウェブメソッド統合プラットフォー ユニシス・ニュース 2002年11月1日第499号 ユニシス・ニュースに関する ご意見・ご感想をお寄せください。 また、送付先の変更などのご連絡 お問い合わせにもご利用ください。 Eメール [email protected] ユニシス・セミナーのご案内 ■ 言語/開発ツール研修 <Java関連コース> コースにより講習会会場が異なります。 ご受講の際は受講票をご確認ください。 『Javaプログラミング入門forビギナーズ』 [開催日] 1月23日 (木) ∼24日 (金)東京/大阪 [料金]80,000円 『JavaプログラミングⅠ』 [開催日] 1月27日 (月) ∼29日 (水)東京 [料金]128,000円 『JavaプログラミングⅡ』 [開催日]12月 2日 (月) ∼ 3日 (火)東京 1月30日 (木) ∼31日 (金)東京 [料金]88,000円 『Javaプログラミング−GUI』 [開催日]12月 5日 (木) ∼ 6日 (金)東京 [料金]90,000円 『Advanced Javaプログラミング』 [開催日]12月16日 (月) ∼18日 (水)東京 [料金]150,000円 『分散環境プログラミングWith Javaテク ノロジ』 [開催日]12月 2日 (月) ∼ 4日 (水)東京 [料金]165,000円 『Enterprise JavaBeansプログラミング』 [開催日]12月 9日 (月) ∼11日 (水)東京 [料金]150,000円 『サーブレット/JSPを使用したWeb Component開発』 [開催日]12月 4日 (水) ∼ 6日 (金)東京 12月16日 (月) ∼18日 (水)東京 [料金]150,000円 『オブジェクト指向概要for Javaテクノロジ』 [開催日]12月16日 (月)東京 [料金]50,000円 『UMLを使用したオブジェクト指向分析・ 設計for Javaテクノロジ』 [開催日]12月 4日 (水) ∼ 6日 (金)東京 12月17日 (火) ∼19日 (木)東京 [料金]135,000円 ■ システム開発/管理技術研修 『プロジェクト・マネジメント入門』 [開催日] 1月27日 (月)大阪 [料金]30,000円 『プロジェクトの進捗管理』 [開催日] 1月28日 (火) ∼30日 (木)大阪 [料金]84,000円 『プロジェクト・マネジメントの実践』 [開催日] 1月16日 (木) ∼17日 (金)東京 [料金]57,000円 『ソフトウェアの品質管理/生産性概論』 [開催日] 1月20日 (月) ∼21日 (火)東京 [料金]57,000円 ■ ネットワーク技術研修 <CISCO関連コース> 『ICND−ネットワーク機器のコンフィグ レーション』 [開催日]12月 9日 (月) ∼13日 (金)東京 1月20日 (月) ∼24日 (金)東京/大阪 [料金]240,000円 『BSCI−ルータの大規模ネットワークへの 適用』 [開催日] 1月27日 (月) ∼31日 (金)東京 [料金]250,000円 『BCRAN−リモート・アクセス・ネット ワークの構築』 [開催日]12月 2日 (月) ∼ 6日 (金)東京 [料金]250,000円 『BCMSN−スイッチング・ネットワークの 構築』 [開催日]12月 9日 (月) ∼13日 (金)東京 1月20日 (月) ∼24日 (金)東京 [料金]250,000円 『CIT−インターネット・トラブル・シュー ティング』 [開催日]12月16日 (月) ∼20日 (金)東京 [料金]250,000円 ■インターネット技術研修 <インターネット関連コース> 『VBScriptプログラミング基礎』 [開催日]12月10日 (火)東京 [料金]30,000円 『Active Server Pagesによるサーバープロ グラムの開発』 [開催日]12月11日 (水) ∼12日 (木)東京 [料金]57,000円 『PKIによる電子商取引入門−日本ベリサ イン社公認トレーニング』 [開催日] 1月28日 (火)東京 [料金]50,000円 <CIW関連コース> 『ファンデーション インターネット基礎』 [開催日]12月16日 (月)大阪 1月20日 (月) )東京 [料金]30,000円 『ファンデーション ウェブページ制作基礎』 [開催日]12月17日 (火) ∼18日 (水)大阪 1月21日 (火) ) ∼22日 (水) )東京 [料金]60,000円 資料発刊のご案内 ■マニュアル ● オープン系データベース *Informix C-ISAM 7.2 マニュアルセット [331600804-0] 13,000円 ● CAD/CAM *3次元CAD/CAMシステム トレーニング V6 CAD/CAM入門 [432802746-0] 5,700円 226頁 *3次元CAD/CAMシステム トレーニング V6 樹脂金型設計入門 『ファンデーション ネットワーク基礎』 [開催日]12月19日 (木) ∼20日 (金)大阪 1月23日 (木) ∼24日 (金)東京 [料金]60,000円 『ウェブ言語 JavaScript基礎』 [開催日] 1月20日 (月) ∼21日 (火)大阪 [料金]100,000円 『ウェブ言語 Perl基礎』 [開催日] 1月14日 (火) ∼16日 (木)大阪 [料金]150,000円 ■システム利用技術研修 <Windows2000(MSU)関連コース> 『Microsoft Windows2000 ネットワーク エッセンシャル』 [開催日] 1月14日 (火) ∼16日 (木)東京 [料金]126,000円 『Microsoft Windows2000 インプリメン テーション』 [開催日] 1月20日 (月) ∼24日 (金)東京 1月27日 (月) ∼31日 (金)大阪 [料金]210,000円 『Microsoft Windows2000 ネットワークイ ンプリメンテーション』 [開催日]12月16日 (月) ∼20日 (金)大阪 [料金]210,000円 『Microsoft Windows2000 ディレクトリ サービスインプリメンテーション』 [開催日]12月 2日 (月) ∼ 6日 (金)東京/大阪 [料金]210,000円 『Windows2000運用管理者短期養成セミ ナー』 (オリジナルコース) [開催日] 1月15日 (水) ∼16日 (木)大阪 [料金]84,000円 『 Transact-SQLに よ る Microsoft SQL Server2000のクエリ』 [開催日] 1月20日 (月) ∼21日 (火)東京 [料金]90,000円 『Microsoft SQL Server2000データベース プログラミング』 [開催日] 1月27日 (月) ∼31日 (金)東京 [料金]225,000円 <Oracle関連コース> 『Oracle9i入門 SQL編』 [開催日] 1月 7日 (火) ∼ 8日 (水)東京 1月27日 (月) ∼28日 (火)大阪 [料金]96,000円 『Oracle9i入門 データベース編』 [開催日] 1月 9日 (木) ∼10日 (金)東京 1月29日 (水) ∼30日 (木)大阪 [料金]96,000円 『Oracle9i PL/SQL基礎』 [開催日] 1月15日 (水) ∼16日 (木)東京 [料金]96,000円 『Oracle9iデータベース管理Ⅰ 前編』 [開催日]12月 2日 (月) ∼ 3日 (火)東京 [料金]120,000円 [432802748-0] 6,900円 276頁 ● USファミリ *USファミリ モデルU100の取り扱い方 [431602758-0] 4,100円 162頁 *USファミリ モデルU480の取り扱い方 [431602754-0] 7,300円 292頁 ■新規商品カタログ *Unisys Enterprise Server ES7000/230 [081841368-8] 10頁 『Oracle9iデータベース管理Ⅰ 後編』 [開催日]12月 4日 (水) ∼ 6日 (金)東京 [料金]180,000円 『Oracle9iパフォーマンス・チューニング』 [開催日]12月16日 (月) ∼20日 (金)東京 [料金]300,000円 『Oracle9iデータベース管理Ⅱ バックアッ プ・リカバリ編』 [開催日]12月10日 (火) ∼13日 (金)東京 [料金]240,000円 <UNIX関連コース> コースにより講習会会場が異なります。 ご受講の際は受講票をご確認ください。 『UNIX(Solaris8)入門』 [開催日]12月 9日 (月) ∼11日 (水)東京 [料金]90,000円 『Solaris8システム管理Ⅰ』 [開催日]12月12日 (木) ∼13日 (金)東京 [料金]80,000円 『Solaris8システム管理Ⅱ』 [開催日]12月 2日 (月) ∼ 3日 (火)東京 12月16日 (月) ∼17日 (火)東京 [料金]80,000円 『Solaris8システム管理』 [開催日]12月 4日 (水) ∼ 6日 (金)東京 12月18日 (水) ∼20日 (金)東京 [料金]150,000円 『NIS for Solaris』 [開催日]12月12日 (木)東京 [料金]50,000円 『NIS+ for Solaris』 [開催日]12月16日 (月) ∼17日 (火)東京 [料金]120,000円 『Solaris8ネットワーク管理Ⅰ』 [開催日]12月 4日 (水) ∼ 6日 (金)東京 [料金]150,000円 『Solaris8ネットワーク管理Ⅱ』 [開催日]12月 9日 (月) ∼10日 (火)東京 [料金]100,000円 ※上記の料金には消費税は含まれていません。 教育サービスについては次のホームページ でもご覧いただけますのでご利用ください。 http://learning.unisys.co.jp/ ◇ 教育サービスについてのお問い合わせ先 ◇ 日本ユニシス・ラーニング(株) 本社(東京) TEL(03)5546-4230 大阪事業所 TEL(06)6232-7100 日本ユニシス(株) 名古屋教育センター TEL(052)204-6601 九州教育センター TEL(092)473-3079 北海道教育センター TEL(011)898-9008 東北教育センター TEL(022)261-7231 中国教育センター TEL(082)242-5109 *CTS9840B型 カートリッジテープ装置 [081821113-1] 2頁 *オープンミドルウェア MIDMOST [084201478-0] 8頁 *ユニアデックス会社案内 [010901306-0] 6頁 *ユニアデックス・テクノロジー・センター [010901314-0] 4頁 日本ユニシスのトップページをリニューアルしました。 各種プロダクト、サービス、セミナー/イベントのご案内など、 新しい情報いっぱいの日本ユニシス・ホームページをご利用ください。 15 CTIソリューション導入事例 ること ③将来の規模拡張、拠点増の際にも無 駄な投資とならないこと ④コンピュータとのデータ連携が可能 なこと お客様とのさらなるリレーション深耕を目指し CTI技術/CRMソリューション連携の 「コールセンター・システム」稼働 日本ユニシスがSIし、 CTIシステムと CRMソリューションを連携 診断試薬・機器のトップ企業であるロシュ・ダイアグノスティックスでは、 山口 勝史氏 る効果として、次の項目を挙げている。 同社の要件に対し、日本ユニシスは ①お客様に名前を聞かなくても、顧客 それらをすべて満たすPBX型のコール 情報を見て、個々のお客様に即した センター・システムを提案し、システ ム・インテグレータに選ばれた。 ロシュ・ダイアグノスティックス 滝沢 祐一氏 対応が可能。 ②過去の対応内容も履歴として記録さ 今回のシステムは、日本国内で十数 れているので、どのスタッフもこれ センターの稼働実績を有し、安定性が までの対応状況がわかり、的確な応 高い岩崎通信機(株)のPBX「INDeX」 対が可能。 と、CRMソリューション「Clarify*」な ③コールセンターは、100%の応答を お客様とのさらなるリレーション深耕を目指して、CTI(コンピュータと電 どを組み合わせて構築したもので、全 目指しているが、すでに98∼99%の 話の統合)技術とCRMソリューションを連携した「コールセンター・システ 体のシステム構成は、図のとおり。 応答率を実現。 ム」を構築し、本番稼働させた。 大きな特徴は、発信者番号通知サー 本システムは、コンタクトセンター構築で数多くの実績を持つ日本ユニシ ④PHSへの転送機能により、専任ス ビスとCRMデータベースを連動させ、 タッフは相談内容により机上を離 スがシステム・インテグレーションし、岩崎通信機および日本ユニシス・ソフ 電話が着信した時点で顧客プロフィー れ、相互に機械を操作しながらのき トウェアの協力で短期開発を実現した。 ルを検索してオペレータの画面に表 ■ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 ◆スイス系ヘルスケア・グループのロ シュ社の診断薬部門と臨床診断機器最 大手のベーリンガー・マンハイム社と の合併により、1998年にロシュグ ループ診断薬事業部門の日本法人とし て設立された診断試薬・機器の専門企 業。以後、着実に業績を伸ばし、現在 診断薬事業でのマーケットシェアは世 http://www.rochediagnostics.jp/ 界1位(国内2位)を誇る。最近は糖 尿病患者のための簡易血糖測定システ ムや遺伝子技術を用いたPCR製品群 などでさらなる事業拡大を目指す。 ◆所在地=東京都港区芝2-6-1 ◆代表者=平手 晴彦 代表取締役社長 ◆売上高=253億円 (2001年度) ◆従業員数=630人 (2002年4月) お客様との重要な接点となるコール センター・システムを構築 ⑤放棄率統計など統計レポートの活用 で、その対応の仕組みは次のとおり。 で、より顧客満足度を得られるコー ①重要顧客、一般、同社社員など誰か ルセンター運用が可能。 らのコールかが外線ボタンで明示さ れ、受付オペレータはプライオリ ティ (優先順位) に基づいて応答する。 ポップアップ率を いかに高めるかが今後の課題 ②お客様からのコールは、応答と同時 「本システムは、発信者番号通知機 にCTI連動し、 顧客情報や対応履歴が 能を用いて、お客様情報が瞬時に画面 画面にポップアップされ、 コールセン にポップアップされることを最大の特 ターの専任スタッフにグループ転送。 徴としたが、実際には病院の医療関係 ③専任スタッフは、 顧客情報や対応履歴 を参照しながら問い合わせに対応する。 同社は、検査用の診断機器・試薬を め細かい応対が可能。 示、的確な応対を可能にしていること 者など番号が非通知になっているお客 様が多く、導入以前に描いた理想像と 扱う『ラボネットワーク事業』 、糖尿 ④機器の操作方法などの複雑な問い合 は随分違ってしまった。現在のポップ 病患者のための簡易血糖測定システム わせの場合は、PHS携帯電話に転送 アップ率は30%程度だが、お客様の番 を扱う『ダイアベティス・ケア事業』 、 して、専任スタッフが実際に機器を 号を通知いただけるようにして、50% 見て操作しながら応答できる。 以上に引き上げたいというのが当面 バイオ研究用試薬・機器を扱う『バイ オケミカル事業』を通じて、人々の健 康増進に広く貢献している。 “お客様 第一主義”をモットーとし、お客様 (検査技師、医者、糖尿病患者など) か らの問い合わせに専門スタッフが直接 最新機器を装備したコールセンター ステムを導入した」と語っている。 コールセンター・システム構築に 求めた要件 一般にコールセンターといえば、 応対するカスタマーサポートセンター コールすると録音されたオペレータの を擁して、 “お客様のためのお客様の 声が対応し、その音声案内に従って操 立場に立った活動”を展開している。 作して担当者に繋がる仕組みが多い。 同社カスタマーサポート部 カスタ しかし同社では、その最初の役目から マーサポートセンター課長 滝沢 祐一 一次受付オペレータが担っている。理 氏は、「お客様との最初の接点となる 由は、 “最初の接点でお客様と心と心の コールセンターは、 お客様との良好なリ 通った応対をするには、 機械的な音声よ レーションを築くための生命線と位置 りも人間対人間でコミュニケーション 付けている。お客様が機器の操作など することが一番大切”との考えによる。 に困って電話されてきたときに、 問題解 このポリシーに基づいて、 今回のコー 決のためのアドバイザーとして素早く ルセンター・システムに求めた要件と 正確に答えられることが、 人命を預かる して、同社経営情報室 IT運用グループ 企業として信頼を勝ち取り、 企業イメー 山口 勝史氏は、次の点を挙げている。 ジを高める重要な要素となる。そのた ①お客様を重視した、優先順位に基づ め、より一層の顧客満足度向上を目指 ⑤全員が応答中の場合は、「ただいま 混み合っております。空き次第応答 当センターの使命とする“お客様の します…」と、音声応答によるアフ ためのお客様の立場に立った活動”が ②緊急性を要する場合が多いことか ションを連携したコールセンター・シ ら、電話機能の停止は絶対に回避す さらに前進することになるだろう」 レコ対応を実施する。 個々のお客様に即した満足度の高い 問い合わせ対応を実現 コールセンター・システム活用によ (滝沢氏) 。 *Clarify:ロシュ・グループが、グローバル な視点からCRMの標準化を進めるために 導入している米国 A m d o c s が提供する CRMソリューション。 コールセンター・システム全体構成 お客様 (技師、医師、個人) 既存 PBX Meridian1 Opt11C 既存コールセンター・システム 渡り回線 16ch (24ch用意) 新設 PBX INDeX 全通話録音機 オペレータ席 30席 く電話受付が可能なこと して、最新のCTI技術とCRMソリュー の課題。それを実現することにより、 Clarify AP/DB CTI Server 統計 Server アクテット 構内PHS 構内 20台 Softphone 一般Office グループ 発行 日本ユニシス株式会社 コーポレートコミュニケーション部 〒135-8560 東京都江東区豊洲1-1-1 (03)5546-4111 発行人 龍岡 慎一 編集人 岡本 哲夫 制作 ピー・アールセブン 発行日 2002年11月1日 16 2002年11月1日 第499号 *社外からの寄稿や発言内容は、必ずしも弊社の見解を表明しているわけではありません。*本紙記載の社名、製品名、およびシステム名は各社の登録商標または商標です。 *掲載記事の無断転載を禁じます。 ISSN 0915-051X
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