人工透析室 新入職者 教育プログラム - 庄内余目病院

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≪目的≫
①透析専門スタッフとしての心構えと、知識・技術の基本を身につける。
②リスクマネジメントと感染防止対策の基本を学び、安全で快適な透析療法の配慮ができる。
③チームの一員としての役割・責任を果たす。
④患者個々の問題点を把握し、適切なサポートの方法を身に付ける
≪方法≫
指導者によるマンツーマンの技術指導と、講義・自己学習による知識の習得。適時レポート提出
≪教育プログラム≫
講義・知識面の教育内容
1週目 1.オリエンテーション
・透析室概要
・業務内容
・勤務体制
・教育計画
・スタッフ・患者の紹介
2.業務の流れを理解する
3.カンファレンス参加
技術面の教育内容
1.組み立て、プライミング、後片付け
2.医療廃棄物の取り扱い
3.コンソールについて理解する
4.バイタルサインのチェック
5.シーツ交換・環境整備
4.患者把握(氏名・年齢・原疾患・合併症・問題点他)
5.自己学習(事前レポート)
・腎臓の解剖生理
・腎不全の病態
6.感染物・汚物取り扱い・手洗い
2週目 1.透析療法の原理と実際
①血液透析療法の原理
・透析膜、透析液、抗凝固剤
・HF、HDF、On-LineHDF
②透析療法の実際
・透析液の水質基準
2.カルテ・記録の記入方法について
3.心電図のつけ方・見方・不整脈対応
3週目 1.透析患者の検査値の見方、考え方
2.ドライウェイトの設定
3.透析中に使用する薬剤
4.透析患者に処方される薬剤
5.下肢観察とフットケア
6.その他のルーチン検査について
7.危険な不整脈について・緊急時薬剤・対応
8.感染症対策・針刺し対応
4週目 1.ブラッドアクセスについて
・シャント
・グラフト
・表在化動脈
・ダブルルーメンカテーテル
・長期留置カテーテル
・穿刺の手順
2.透析中の事故と偶発症
3.透析室における感染対策
4.基本的な生活指導の理解
1.透析機器のチェックができる
2.スタート、エンディングの介助ができる
3.透析中の観察ができる
4.異常の早期発見と報告ができ、対処方法を学ぶ
5.透析回路への注射、輸液、輸血の準備と実施ができる
6.透析チャートの記録、指導者への報告ができる
7.透析回路からの採血ができる
1.患者からの情報を収集し、報告できる。
2.患者の情報から必要な判断ができ除水の設定ができる
3.返血操作ができる
4.ASOの早期発見とフットケアの実際を学ぶ
5.(Ns)透析中・後の処置ができる
・筋肉内注射、皮下注射、点滴静脈注射、静脈注射
・吸引、座薬の使用、浣腸などの処置、包交など
1.一時的な離脱
2.穿刺
3.透析中に起こりうる事故に対処できる
4.検査値の評価と患者への指導ができる
5.アナムネーゼの聴取、導入時指導
6.医師の処置介助(Wルーメンカテーテル挿入介助など)
※1ヶ月での到達度を評価する。未到達の項目は再度復習を重ねる。
講義・知識面での教育内容
5週目 1.透析合併症(1)
・Ca/P代謝、骨障害、アミロイド-シス
2.透析患者の栄養管理・栄養評価
3.特殊な場合の透析療法
・導入時
・全身麻酔の手術後
・ターミナル期
・高齢者
・糖尿病透析患者
6週目 1.透析合併症(2)
・循環器、感染症、脳血管疾患、
貧血、消化管 他
2.急性腎不全と透析管理
3.特殊な血液浄化療法について
・CHDF他
・血漿交換、他
・CAPD
4.透析効率の評価
・Kt/V
・PCR
7∼8 1.腎移植の基礎知識と登録について
週目 2.透析患者のメンタルサポート
3.家族への支援について
4.透析関連法規
5.調理実習への参加
3∼5 1.リーダー業務ができる
ヶ月目
・サブリーダー
・リーダー(指導者のサポートあり)
・リーダー(サポートなし)
2.患者勉強会企画・講師担当
技術面の教育内容
1.スタートから返血までスムーズに実施できる
2.患者に応じた的確な透析条件の設定ができる
3.個々に合わせた生活指導ができる
4.緊急時、急変時の対応
院内BLSコース受講
5.シャントグラム・PTA・シャント手術などの見学
1.特殊な血液療法の手技について(ME)
2.CAPDの理解
3.手術患者の準備、処置、手術室への申し送り
4.手術終了後の迎え、申し送りを受ける
1.問題点のリストアップと記録
2.入院時のサマリー記録
1.入院患者の申し送り・申し受けができる
2.夜間透析に対応できる
3.カンファレンスの司会、問題提起
4.ルーチン検査の準備
・血液検査
・心エコー
・骨塩量
・内視鏡、腹部エコー、MRIなど
※ 3ヶ月終了時に到達度の評価、未到達項目は復習
6ヶ月 1.メンバーの一員としてルーチン業務に対応できる
以降 2.院外の各種研修会などへ出席
1年
・(新卒)院内ケーススタディ発表
・院外の学会などに演題を提出し発表を目標とする
・出張透析に対応できる
※ 6ヶ月・12ヶ月に到達度評価、未到達項目は復習しクリアする