事 業 報 告

事
1
業
報
告
自
平成24年4月 1日
至
平成25年3月31日
会社の現況
(1) 当該事業年度の事業の状況
① 事業の経過及びその成果
当社は、昭和61年3月の設立以来、足立区内の市街地再開発事業を支援し、魅力あるまちづく
りに寄与してまいりました。平成16年2月、北千住駅西口地区市街地再開発事業竣工後は、再開
発ビル内の駐車場、駐輪場及び催事床、商業床そして業務床を取得し、これらの施設や商業床等を
基に駐車場、駐輪場の管理運営事業及び不動産賃貸事業を展開しております。
当期は、第3次中期経営計画の中間年次に当たり、電子マネー対応型の精算機の導入や東京スカ
イツリー開業にあわせたパークアンドライド事業の推進、震災等の危機管理対策に取り組むなど、
安全で利用しやすい駐車場・駐輪場を目指した新規・拡充事業を実施しております。
当社は、駐車場運営にあたって、安全性・利便性・経済性・快適性の高い駐車場を目指し、顧客
満足度の向上に取り組んできました。駐車場の年間利用台数は 342,564 台(前期 353,590 台)と前
期比 3.12%の減となりました。この原因は、近隣地域の大型店舗建設や北千住駅までの交通アクセ
スの向上、若者の車離れ等によるものと考えられ、微減の傾向が続いています。また、駐車場内に
設置した大型バイク置場の年間利用台数についても、6,294 台(前期 6,987 台)と前期比 9.92%の減
となりました。
また、駐輪場の年間利用台数は 310,684 台(前期 321,971 台)と前期比 3.51%の減となりました。
これは、東日本大震災の影響によりターミナル駅までの自転車利用が、前期において急増し、徐々
に震災前の状況に戻る傾向があるためです。当期は、さらなる利用者へのサービス向上を目指し、
安全対策の再検討や震災時の駅前滞留者対応等を実施してまいりました。引き続き、施設利用環境
を整え、安心・安全を基本として、満足して利用できる顧客重視の経営に取り組んでまいります。
一方、財務状況につきましては、総売上高5億5千3百万円(前期5億5千9百万円)に対して
売上原価3億8千百万円(前期3億9千9百万円)
、販売費及び一般管理費5千4百万円(前期5千
7百万円)であり、営業利益は1億1千9百万円(前期1億2百万円)の黒字になりました。経常
利益は、1億2千4百万円(前期9千9百万円)の黒字になり、税引後、当期純利益は
7千6百
万円(前期5千4百万円)と7期連続の黒字になりました。
今後とも、経営基盤の一層の安定強化を目指してまいります。
各事業の売上高
事
業
別
当期売上高(千円)
前期売上高(千円)
比較増減(%)
1
駐車場管理運営事業
212,450
217,470
△2.31
2
駐輪場管理運営事業
42,168
43,794
△3.71
3
不動産賃貸事業
278,852
278,852
0.00
4
暫定駐車場管理運営事業
19,283
19,248
0.18
5
暫定駐輪場管理運営事業
300
360
△16.67
553,053
559,724
△1.19
売上高合計
(注)1,2,4の中に自販機・2の中に広告費の売上が含まれます。
②
設備投資等の状況
当会計年度中において実施いたしました主な設備投資の状況は次のとおりです。
設
備
購入 電子マネー対応型精算機
③
8台
投 資 総 額
設置年月日
3,520万円
平成25年1月
資金調達の状況
特に、記載する事項は有りません。
(2)会社が対処すべき課題
売上高は、不動産賃貸事業について順調に推移しておりますが、駐車場管理運営事業は、近隣地
域の大型店舗の進出や北千住への交通アクセス向上などにより伸び悩んでおります。一方、支出は、
駐車場・駐輪場施設改修費用が増加傾向にあります。更に、28期から、預り保証金の返済が決定
しているなど、ここ数年は、厳しい財政状況が予想されます。当社には、公共性・公益性の貢献を
考慮しつつ、企業体力の強化に邁進することが求められております。
今後は、収益確保に向けた事業展開をはじめ、駐車場・駐輪場の管理運営費のコスト削減に努め
ながら社会ニーズに合ったシステム等の改善を行い、顧客満足度を最優先した真に地域に必要とさ
れる透明性の高い企業経営を目指します。
(3)直前 3 事業年度の財産及び損益の状況
売
第24期
第25期
第26期
第27期(当期)
自平成 21 年 4 月 1 日
自平成 22 年 4 月 1 日
自平成 23 年 4 月 1 日
自平成 24 年 4 月 1 日
至平成 22 年 3 月 31 日
至平成 23 年 3 月 31 日
至平成 24 年 3 月 31 日
至平成 25 年 3 月 31 日
高
562,577
555,823
559,724
553,053
益
78,168
76,494
99,619
124,461
当 期 純 利 益
76,958
66,694
54,822
75,833
1 株当たり当期純利益(円)
741
643
529
731
経
上
(単位:千円)
常
利
総
資
産
8,105,699
8,023,090
7,944,260
7,843,257
純
資
産
4,966,157
5,032,852
5,087,674
5,163,507
47,880
48,523
49,052
49,783
1株当たり純資産額(円)
(注)1株当たり当期純利益は、期中発行済株式総数に基づき算出しております。
(4)支配株主の状況
当社は足立区の子会社であり、足立区は当社の議決権の58.27%を保有しています。
(5)主要な事業内容
事
業
駐車場管理運営事業
概
要
平成16年2月から駐車場法による路外駐車場として営業を開始し
ました。再開発建築物の附置義務施設機能と北千住地区の商業基盤施
設・都市交通施設機能を併せ持つ「開かれた駐車場」(平置226台、
機械式124台、合計収容台数350台)として、午前8時から午後1
1時まで年中無休で営業しています。24年度の利用状況は、1 日平均
で939台(前期969台)と前期に比べ 1 日平均で30台少ない利
用台数でした。機械式駐車場は、定期利用契約台数が32台で昨年度
比微増の実績でしたが、平成24年5月から東京スカイツリータウン
観光を対象としたパークアンドライド事業を開始し、年間220台の
利用がありました。
また、隣接する北千住駅西口立体駐車場(ルミネ駐車場)と利用料
金等の一体運用を実施しております。
駐輪場管理運営事業
平成16年2月から商業施設の買い物客を中心とした一時利用者駐
輪場としてオープンしました。現在、通勤・通学のための定期利用契
約者も対象とした駐輪場(自転車1369台、原付バイク126台、合
計1495台)として午前6時から翌日の午前1時30分まで年中無
休で営業しております。定期利用契約者を除く、24年度の利用状況
は、1 日平均で851台(前期882台)と前期に比べ1日平均で31
台少ない利用台数でした。定期利用の受付方法は空き待ち登録制とし
ており、契約者は、512人(自転車453人、バイク59人)となっ
ております。
不動産賃貸事業
千住ミルディスビルⅠ番館(マルイ北千住店)の商業床等共有持分
(8,030 ㎡)を管理会社・北千住都市開発㈱ を通して㈱丸井に、千住
ミルディスビルⅡ番館にある業務床(212 ㎡)は㈱ニチイ学館に賃貸し
ています。これらの賃料収入は当社総売上の半分を占めております。
暫定駐車場管理運営事業
平成13年度から遊休地の有効活用と駐車需要に対応することを目
的に事業を開始しました。区有地を借用した東京芸術センター前駐車
場(駐車台数28台)は、平成25年度から足立区へ事業継承すること
になりました。現在は、平成18年6月から営業開始した自社所有地
による千住三丁目駐車場(駐車台数5台)を営業しております。
暫定駐輪場管理運営事業
平成21年度から遊休地(公有地)の有効利用と24時間の駐輪場開
設要望に対応することを目的に事業を開始した千住三丁目駐輪場(自
転車77台)は、平成25年度から足立区へ事業継承することになりま
した。
自動販売機事業
施設の有効利用と利用者サービスのため、駐車場・駐輪場等に自販
機を合計10台(平成25年度から9台)設置しています。当事業は、
当社が設置場所の提供と電気代を負担し、設置業者から売上げに応じ
た手数料(平成25年度から貸付料)を得ており、当社のリスクが少な
くかつ安定した収入が見込める事業です。
(6)事業所
本社
東京都足立区日ノ出町27-3-102
(7)使用人の状況
従業員数
前期末比較増減
平均年齢
平均勤続年数
10名
増減なし
63歳
4年9月
(8)主要な借入先の状況
借入先が有する当社の株式
借
入
先
借入残高(円)
(株)み ず ほ 銀 行
1,486,508,000
日本政策投資銀行
合
持
15,000,000
計
株 数
出資比率
900株
0.87%
―
―
1,501,508,000
(9)その他会社の現況に関する重要な事項
特に記載すべき事項は有りません。
2
会社の株式に関する事項(平成25年3月31日)
(1) 株式の状況
①
発行可能株式総数 120,000株
②
発行済株式の総数 103,720株
③
株主数
④
発行済株式の総数の10分の1以上の数の株式を有する株主
9名
株 主 名
足立区
60,440株(58.27)
中小企業基盤整備機構
40,000株(38.56)
合
(注)
⑤
持株数(出資比率%)
計
100,440株(96.83)
上記株主に対する当社の出資はありません。
その他株式に関する重要な事項
平成19年6月27日開催の第21回定時株主総会において株券を不発行とする定款変更の
決議をしました。平成19年10月17日の官報で公告し、平成19年11月1日に当社の株
券は無効になりました。
3
会社役員に関する事項
(1) 取締役、監査役、会計参与の氏名
地
位
氏
代表取締役社長
石
川 義
夫
取締役 副社長
内
藤 博
道
常 務
瀬
下
明
取締役
名
担当または他の法人等の代表状況など
足立区副区長
取締役(社
外)
岡
野 賢
二
足立区都市建設部長
取締役(社
外)
川
西 正
之
㈱みずほ銀行千住支店長
取締役(社
外)
安
西 孝
夫
足立成和信用金庫専務理事
監査役(社
外)
柿
沼 貫太郎
㈱柿沼商店代表取締役社長
監査役(社
外)
石
渡 政
明
北千住都市開発㈱取締役
与
伊
藤
徹
伊藤徹税理士事務所長
会 計
(注)
参
平成24年6月25日開催の第26回定時株主総会において、内藤博道氏が取締役(副社長)
に就任しました。また、青井千尋常勤監査役が退任し、監査役(社外)平田健一氏が就任し
ました。平成25年1月21日の臨時株主総会においては、監査役(社外)平田健一氏が辞
任し、その後任として石渡政明氏が選任されました。
(2)
取締役、監査役、会計参与の報酬等の額
区
取
分
人員
定款又は株主総会
決議に基づく報酬
利益処分による役
員賞与
株主総会決議に基
づく退職慰労金
計
注1
締
役
監
支給額(円) 人員
査
役
会
計
参
与
計
支給額(円)
人員
支給額(円)
人員
支給額(円)
7,215,000
1
240,000
1
840,000
4
8,295,000
---
-------
---
-------
---
-------
---
-------
---
-------
---
-------
---
-------
---
-------
2
7,215,000
1
240,000
1
840,000
4
8,295,000
2
株主総会決議による報酬限度額(旧商法第269条第1項第1号の報酬)は、取締役3千万円、
監査役3百万円であります。また、会計参与は、株主総会決議により月額7万円、年額84万円と
なっております。
2
期末現在の取締役は6名、監査役は2名、会計参与は1名です。支給人員と期末人員が相違して
いるのは、無報酬の取締役4名、監査役1名が在籍しているためです。
なお、常勤監査役は、6
月で退任し、7月以降、無報酬の監査役(社外)が就任したため、期末現在の無報酬の監査役は2
名となっております。
(3)
社外役員に関する事項
役
員
名
他の会社の取締役等の兼任状況
取締役会の出席状況等
取 締 役
岡
野 賢 二
足立区都市建設部長
取締役会5回開催中、5回出席
取 締 役
川
西 正 之
㈱みずほ銀行千住支店長
取締役会5回開催中、3回出席
取 締 役
安
西 孝 夫
足立成和信用金庫専務理事
取締役会5回開催中、4回出席
監 査 役
柿
沼 貫太郎
㈱柿沼商店代表取締役社長
取締役会5回開催中、1 回出席
監 査 役
平
田 健 一
北千住都市開発㈱取締役
取締役会3回開催中、2回出席
監 査 役
石
渡 政 明
北千住都市開発㈱取締役
取締役会1回開催中、1回出席
(注)
(4)
社外取締役及び社外監査役は、無報酬であります。
会計参与の損害賠償責任限定契約に関する事項
会社法第427条第1項の規定に基づく損害賠償責任限定契約条項は、当社定款第38条で定め、
当社と会計参与とは、会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しており、当該契
約に基づく賠償責任限度額は、84万円又は法令に定める最低限度額のいずれか高い額となります。