住宅性能表示ハンドブック[一戸建](H19年度改正版) - 九州住宅保証

せっかく建てる家だから
家族の健康や、安心のために
事前に知っておこう!
住宅の基本性能。
住宅性能表示制度は、「住宅の品質確保の
促進等に関する法律」にもとづき、平成
12年10月にスタートした新しい制度です
住宅性能表示制度は任意の制度です。
2つの共通ルールが定められています。
住宅性能表示制度は義務づけを伴うものではあ
りません。共通ルールに基づいて性能を表示す
るかどうか、第三者機関に評価を依頼するかど
うかは、住宅を取得しようとする方や、住宅生
産者、販売者などの任意の選択に委ねられます
法律にもとづいて、住宅の性能を表示するため
の共通ルールとして日本住宅性能表示基準が、
また、住宅の性能の評価の方法として評価方法
基準が定められています。
●住宅性能表示のイメージ
(10区分、32項目の住宅性能表示基準があります。)
※一戸建ての住宅は10区分、22項目の住宅性能表示基準となります。
温熱環境
(省エネルギー対策等級 等級○)
防犯への配慮
構造の安定
(開口部の侵入防止対策 有等)
(耐震等級 等級○)
光・視環境
高齢者への配慮
(単純開口率○○%)
(高齢者等配慮対策等級 等級○)
音環境
空気環境
(透過損失等級 等級○)
(ホルムアルデヒド放散等級 等級○)
新しい住まいは
建材や換気
(空気環境の性能)
も
十分チェックしておこう!
火災時の安全
(耐火等級 等級○)
維持管理・更新への配慮
(維持管理対策等級 等級○)
劣化の軽減
(劣化対策等級 等級○)
建材から出る
化学物質が原因の
シックハウス症候群って
知ってる?
1
1
第三者機関の評価が受けられます。
客観的な評価を実施する第三者機関が「登録住宅性能評価機関」として登録されてい
ます。登録住宅性能評価機関は、申請に基づき、評価方法基準に従って住宅の性能評
価を行い、その結果を住宅性能評価書として交付します。
住宅性能評価書には、設計図書の段階の評価結果をまとめたもの(設計住宅性能評価書)
と、施工段階と完成段階の検査を経た評価結果をまとめたもの(建設住宅性能評価書)
との二種類があり、それぞれ法律に基づくマークが表示されます。
性能評価の料金は、評価機関ごとに独自に定めます。
建設住宅性能評価のマーク
●住宅性能表示制度による性能評価の流れ
設計図書の
作成
設計図書の
評価
設計段階の
住宅性能評価書
評価
●住宅性能評価書のマーク
設計住宅性能評価のマーク
施工段階・
完成段階の
検査
交付
完成段階の
住宅性能評価書
(引き渡し)
評価
(検査)
紛争が発生した
場合
指定住宅紛争処
理機関に申立て
交付
登 録 住 宅 性 能 評 価 機 関
2
住宅性能評価書の内容を契約に活かせます。
登録住宅性能評価機関が交付した住宅性能評価書やその写しを、新築住宅の請負契約書や販売契
約書に添付などすると、住宅性能評価書の記載内容が契約されたものとみなされます。
ただし、契約書面で、契約内容から排除することを明記した場合はこの限りではありません。
①注文住宅の場合、設計が終わった段階で、設計住宅性能評価書の内容を請負契約に反映す
ることができます。また、竣工段階で交付される建設住宅性能評価書の内容と、相互比較
することもできます。
②完成前分譲住宅の場合、設計住宅性能評価書の内容を売買契約に反映することができます。
住宅性能を
事前に比較することも
できるんだね。
3
竣工段階で交付される建設住宅性能評価書の内容と、相互比較することもできます。
③建売分譲住宅の場合、建設住宅性能評価書の内容を売買契約に反映することができます。
円滑、迅速で、専門的な紛争処理が受けられます。
建設住宅性能評価書が交付された住宅については、
●住宅性能表示制度による住宅の紛争処理のしくみ
指定住宅紛争処理機関(各地の弁護士会)に紛争処
指定・監督等
国土交通省
理を申請することができます。
指定住宅紛争処理機関は、裁判によらず住宅の紛争
情報提供
委員派遣協力
指定住宅紛争処理機関
当事者間のすべての紛争の処
(弁護士会)
建築専門家団体等
技術的参考基準
紛争処理の手数料は1事件あ
たり1万円です。
登録住宅性能
評価機関 等
説明・資料請求
指定・監督等
書の内容だけでなく、請負契約・売買契約に関する
理を扱います。
((財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター)
バックアップ
(情報提供・研修活動等)
を円滑・迅速に処理するための機関です。建設住宅
性能評価書が交付された住宅の紛争であれば、評価
住宅紛争処理支援センター
住宅に関しての
紛争が起こっても、
相談できるから
安心だね。
紛争処理
(あっせん・調停・仲裁)
申 請
紛争当事者
2
4
日本住宅性能表示基準の理解のポイント
(1)日本住宅性能表示基準は10区分・32項目から成り立っています。
日本住宅性能表示基準で取り上げた性能表示項目は32項目あります。この性能表示項目は、次のような10の分野に
区分されます。(一戸建ての住宅は10区分、22項目の住宅性能表示基準となります。)
①構造の安定に関すること ②火災時の安全に関すること
③劣化の軽減に関すること ④維持管理・更新への配慮に関すること
⑤温熱環境に関すること ⑥空気環境に関すること
⑦光・視環境に関すること ⑧音環境に関すること
⑨高齢者等への配慮に関すること ⑩防犯に関すること
こうした項目は、次のような考え方に基づき設定されました。
・評価のための技術が確立され、広く利用できること
・設計段階で評価が可能なものとすること
・外見からでは容易に判断しにくい事項を優先すること
・居住者が容易に変更できる設備機器などは原則として対象としないこと
・客観的な評価が難しい事項は対象としないこと
(2)性能表示項目にはそれぞれの適用範囲が設けられています。
基準は、新築住宅を適用対象としています。また、性能表示項目の中には、一戸建ての住宅には適用されず共同住
宅等にのみ適用されるものや、特定の地域にのみ適用されるものもありますので注意して下さい。
(3)表示される等級や数値などの意味の理解が必要です。
性能表示項目は、等級や数値などで表示されます。等級は、数字が大きいほ
ど性能が高いことを表すように設定していますが、性能の高いことがただちに
どの居住者にとっても最適なものになるとは限りません。自らのライフスタイ
ル、工事費、地域の気候・風土、デザインや使い勝手など、基準の対象となっ
ていない個別の事情などを考え合わせて、性能の最適な組み合わせを選択する
ことが重要です。内容を十分に吟味しないで、等級が高いものや数値のよいも
のだけをむやみに要求したり、選択したりすることが合理的であるとは限りま
せん。
(4)性能表示項目間でトレードオフの関係にある場合があります。
トレードオフの関係とは、ある性能表示項目についての性能を高めようとす
ると、他の性能表示項目についての性能が低くなるといった関係をいいます。
このような点についても配慮して合理的な性能の組み合わせを選択して下さい。
なお、不明な点などは専門家に相談するとよいでしょう。
(5)表示される等級や数値などは、設計段階で予測できる範囲内のものです。
住宅の性能は、様々な要因によって予測の難しいものもありますので、住宅全体の性能を直接の対象とするのでは
なく、住宅のうち特定の部分の性能や、具体的な対策の程度に置き換えて、基準を設定している場合があります。
表示される等級や数値などは、このようにして設定した評価方法基準に従って評価された結果であり、この範囲に
加えて何か特別な約束、たとえば居住者の実感や実測結果の程度についての保証を行うものではありません。
3
(6)評価方法基準では維持管理や気象の条件等に一定の前提を置いています。
住宅の性能は、地域の環境や住まい方、維持管理の仕方の違いによって大きく影響を受けます。これらの影響を排
除したり、評価の段階で把握したりすることは難しい面があります。そこで、評価方法基準では、標準的な気候条件
や一般に行われる維持管理条件などを想定して、何らかの前提を設けている場合があります。
(7)住宅の構造種別により評価方法を区分して設定している場合があります。
日本の住宅には世界に類を見ないほど多様な構造種別があります。性能表示項目や表示の方法は、住宅の構造種別
によらず共通のものを設定していますが、評価方法基準では、構造種別ごとに異なる材料の特性を踏まえた、各々に
ふさわしい方法を採用している場合があります。
(8)建築基準法の規制内容と関連のある性能表示項目があります。
住宅性能表示制度の性能表示項目には、建築物の最低限の水準を定める建築基準法の規制内容と重複する項目と、
独自に定める項目とがあります建築基準法に定める基準に適合するものの、特にこの性能を大きく上回ることのない
住宅については、
「等級1」などと評価を受けることになります。
(9)住宅の性能は、時間とともに変化します。
住宅の性能は、完成した時点から、時間とともに変化します。このよう
な変化が進む速さや程度を正確に予測することは困難です。評価方法基準
により評価された内容の多くは、あくまでも、評価を行った時点(完成段階)
のものであり、このような経年変化の影響を考慮したものとはなっていま
せん。
5
登録住宅性能評価機関の行う性能評価のポイント
(1)建築基準法の基準に適合しない住宅は、評価の対象になりません。
建築基準法で定める基準を下回る住宅については違法と考えられますので、住宅性能評価書を交付することはでき
ません。したがって、建築基準法により工事の完了時に検査済証の交付を受けることが義務付けられている住宅であ
りながら交付を受けていないものは、建設住宅性能評価書の交付を受けることはできません。
(2)住宅性能の評価には、コストと時間がかかります。
登録住宅性能評価機関が行う性能評価には、住宅の規模や特性により一律ではありませんが、ある程度のコストや
時間がかかります。登録住宅性能評価機関の評価料金は機関が独自に設定しますが、そのコストは最終的に住宅を取
得される方が負担することとなります。
(3)検査の時期、回数の下限が定められています。
登録住宅性能評価機関は、3階建て以下の住宅の場合、原則として4回現場に立ち入って検査します。4階建て以上の
住宅の場合は、階数に応じて検査の回数が増加します。
(4)検査は工事の記録書類と実物の検査を併用して行います。
登録住宅性能評価機関は、検査の時期までに行われた工事の内容を、施工の管理を行う責任者などが作成する報告
書や記録書類を確認するとともに、内容の信頼性を確認するため、目視等による実物の検査を行います。
4
6
住宅型式性能認定と型式住宅部分等製造者認証
「住宅型式性能認定」とは、住宅又は住宅の部分で国土交通大臣が定めるものの型式(平成12年建設省告示第1655
号)が「評価方法基準」に規定される性能を有することをあらかじめ審査し、認定するものです。認定を受けた住宅
又は住宅の部分は、住宅性能評価時にその設計仕様との照合のみを行うことで済み、詳細の評価(計算書や試験デー
タ等の確認)は不要となり、評価の合理化が図られることになります。
もう一方の「型式住宅部分等製造者認証」とは、規格化された住宅の部分又は住宅の型式(平成12年建設省告示第
1656号)を製造するものを認証するもので、住宅型式性能認定を受けた型式を対象に製造者の技術的生産条件を技術
的基準(平成12年建設省告示第1657号)に基づき審査することとなっています。認証を受けた型式住宅部分等は、設
計住宅性能評価では型式番号の確認、建設住宅性能評価では認証マークか建築士によって工事監理が行われたことの
確認で済むことになり、住宅性能評価が合理化されます。
日本住宅性能表示基準の概要(一戸建て住宅)
表
1. 構造の安定
2. 火災時の安全
示
事
項
表
示
の
方
法
1―1 耐震等級(倒壊等防止)
□ 等級3
□ 等級2
□ 等級1
1―2 耐震等級(損傷防止)
□ 等級3
□ 等級2
□ 等級1
1―3 その他(地震に対する構造躯体の倒壊等防止及び損傷防止)
□ 免震建築物
□ その他
1―4 耐風等級(倒壊等防止及び損傷防止)
□ 等級2
□ 等級1
1―5 耐積雪等級(倒壊等防止及び損傷防止)
□ 等級2
□ 等級1
1―6 地盤又は杭の許容支持力等及びその設定方法
許容支持力等(数値)と、地盤の調査方法等を表示
1―7 基礎の構造方法及び形式等
直接基礎の場合は構造方法と形式を、杭基礎の場合は杭種と
杭径・杭長(数値)を表示
2―1 感知警報装置設置等級(自住戸火災時)
2―2 脱出対策(火災時)
□ 等級4
□ 等級3
□ 等級2
□ 等級1
脱出対策の区分を表示
□ 等級3
2―3 耐火等級(開口部)
□ 等級4
2―4 耐火等級(開口部以外)
□ 等級2
□ 等級3
□ 等級1
□ 等級2
□ 等級1
3. 劣化の軽減
3―1 劣化対策等級(構造躯体等)
□ 等級3
□ 等級2
□ 等級1
4. 維持管理・更新への配慮
4―1 維持管理対策等級(専用配管)
□ 等級3
□ 等級2
□ 等級1
5. 温熱環境
5―1 省エネルギー対策等級
6. 空気環境
7. 光・視環境
6―1 ホルムアルデヒド
発散等級
□ 等級4
□ 等級2
□ 等級1
天井裏等
□ 等級3
□ 等級2
−−−−−
6―2 換気対策
居室の換気対策と便所、浴室及び台所の換気設備の区分を表示
6―3 室内空気中の化学物質の濃度等(選択項目)
測定した化学物質の名称、濃度等を表示
7―1 単純開口率
数値を表示
7―2 方位別開口比
東西南北及び真上についてそれぞれ数値を表示
9. 高齢者等への配慮
9―1 高齢者等配慮対策等級(専用部分)
5
□ 等級1
□ 等級3
8―1 透過損失等級(外壁開口部)
11. ホルムアルデヒド対策
□ 等級2
内装
8. 音環境(選択項目)
10. 防犯に関すること
□ 等級3
10―1 開口部の侵入防止対策
□ 等級3
□ 等級5
□ 等級4
□ 等級2
□ 等級3
□ 等級1
□ 等級2
階毎に開口部の侵入防止対策の有無を表示
●●
□ 等級1
1.構造の安定に関すること
1-1 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)…………………………………………………………… P7
1-2 耐震等級(構造躯体の損傷防止)……………………………………………………………… P7
1-3 その他(地震に対する構造躯体の倒壊等防止及び損傷防止)……………………………… P8
1-4 耐風等級(構造躯体の倒壊等防止及び損傷防止)…………………………………………… P8
1-5 耐積雪等級(構造躯体の倒壊等防止及び損傷防止)………………………………………… P8
1-6 地盤または杭の許容支持力等及びその設定方法 …………………………………………… P8
1-7 基礎の構造方法及び形式等 …………………………………………………………………… P9
2.火災時の安全に関すること
2-1 感知警報装置設置等級(自住戸火災時)……………………………………………………… P12
2-2 脱出対策(火災時)
〈地上階数3以上のものに限る〉……………………………………… P13
2-3 耐火等級(延焼のおそれのある部分(開口部)
) …………………………………………… P13
2-4 耐火等級(延焼のおそれのある部分(開口部以外)
) ……………………………………… P13
3.劣化の軽減に関すること
3-1 劣化対策等級(構造躯体等)…………………………………………………………………… P15
4.維持管理・更新への配慮に関すること
4-1 維持管理対策等級(専用配管)………………………………………………………………… P17
5.温熱環境に関すること
5-1 省エネルギー対策等級 ………………………………………………………………………… P22
6.空気環境に関すること
6-1 ホルムアルデヒド対策(内装及び天井裏等)……………………………………………… P30
6-2 換気対策 ………………………………………………………………………………………… P34
6-3 室内空気中の化学物質の濃度等 ……………………………………………………………… P34
7.光・視環境に関すること
7-1 単純開口率 ……………………………………………………………………………………… P36
7-2 方位別開口比 …………………………………………………………………………………… P36
8.音環境に関すること(選択表示事項)
8-1 透過損失等級(外壁開口部)…………………………………………………………………… P38
9.高齢者等への配慮に関すること
9-1 高齢者等配慮対策等級(専用部分)…………………………………………………………… P39
10.防犯に関すること
10-1 開口部の侵入防止対策 ………………………………………………………………………… P42
11.ホルムアルデヒド対策(参考資料抜粋)
11-1 建築基準法に対応したホルムアルデヒド対策 ……………………………………………… P46
6
住宅は、地震、暴風、積雪など、さまざまな力の影響を受けます。これらの力の影響が大きくなると、次第に損傷を受けたり、
最後には壊れたりして、財産としての価値を失ったり、居住者の生命が脅かされてしまうことがあります。
ここでは、柱や梁、主要な壁、基礎などの構造躯体の強さを評価し、地震、暴風、積雪の3種類の力の作用がどの程度大きくな
るまでの損傷を受けたり壊れたりしないかを、等級により表示することとしています。また、これらと併せて、構造躯体の強さを
十分に発揮するための前提となる基礎や地盤に関する情報も表示することとしています。
1−1 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)
1−2 耐震等級(構造躯体の損傷防止)
耐震等級については、倒壊等防止、損傷防止のいずれも、等級1∼3の3ランク評価・表示がなされることとなっており、等級2は建
築基準法の地震による力の1.25倍以上、等級3は同じく1.5倍以上の力の作用に対して、所要の性能を有すべきこととされています。
●1−1 耐震等級
項 目
1.構造の安定
に関するこ
と
1-1耐震等級
(構造躯体の倒壊等防
止)
等級
結 果
地震に対する構造躯体の倒壊、崩壊等のしにくさ
極めて希に(数百年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令88条第3項に定めるもの)の1.5倍
3
の力に対して倒壊、崩壊等しない程度
2
極めて希に(数百年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令88条第3項に定めるもの)の1.25
倍の力に対して倒壊、崩壊等しない程度
1
極めて希に(数百年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令88条第3項に定めるもの)に対して
倒壊、崩壊等しない程度
・数百年に一度程度発生する地震とは、震度6強∼震度7程度(地表の加速度で400ガル程度)を想定しています。これは関東大震
災の震源に近い小田原で観測された地震に相当します。
・等級3では、その1.5倍の地震力(600ガル程度)でも構造躯体が倒壊しない程度をいいます。阪神・淡路大震災では、極めて限
られた場所で800ガル程度の大きな加速度が観測されていますが、構造計算に見込んだ余裕や計算外の余裕のために、大きな災
害を受けなかったものと報告されています。
●1−2 耐震等級
等級
結 果
地震に対する構造躯体の損傷(大規模な修復工事を要する程度の著しい損傷)の生じにくさ
1-2耐震等級
(構造躯体の損傷防止)
希に(数十年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令88条第2項に定めるもの)の1.5倍の力に
3
対して損傷を生じない程度
項 目
1.構造の安定
に関するこ
と
2
希に(数十年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令88条第2項に定めるもの)の1.25倍の力
に対して損傷を生じない程度
1
希に(数十年に一度程度)発生する地震による力(建築基準法施行令88条第2項に定めるもの)に対して損傷を
生じない程度
・数十年に一度程度発生する地震とは、震度5強(地表の加速度で80ガル程度)を想定しています。
・等級3では、その1.5倍の地震力(120ガル程度震度5強)でも構造躯体が損傷しない程度をいいます。
・「構造躯体が損傷しない程度」とは、大規模な工事を伴う修復が必要となる著しい損傷が生じないことを指します。構造上の強
度の影響のない、軽微なひび割れの発生などは、この場合の損傷に含まれません。
「1.25及び1.5という倍率」
公共建築物は、その重要性や利用方法によって、構造躯体の耐震強度が定められています。
地震などの災害時に重要な役割を果たす建物、たとえば病院や消防署といった災害時の拠点として機能する施設は大地震
の1.5倍、学校・避難場所に指定されている施設などは大地震の1.25倍の地震でも、倒壊したり崩壊しないよう設計するこ
とが定められています。
7
1−3 その他(地震に対する構造躯体の倒壊等防止及び損傷防止)平成19年 4 月 1 日以降の申請より追加
免震建築物の特徴は、免震層の応答変位を十分に大きくし、上部構造の地震時の応答を低減し、性能を向上させています。評価
としては、上部構造の応答が過大になるにもかかわらず、免震層の減衰効果を大きくして、単にその応答変位を小さくすれば等級
が高くなり良い免震建造物となるとの誤解を招くおそれが懸念されたため、等級表示とはしていません。
項 目
1.構造の安定
に関するこ
と
1-3その他
(地震に対する構造
躯体の倒壊等防止
及び損傷防止)
結 果
評価対象建築物が免震建築物であるか否か
□免震建築物 □その他
1−4 耐風等級(構造躯体の倒壊等防止及び損傷防止)
耐風等級及び耐積雪等級については、いずれも、等級1及び2の2ランクで、等級2は建築基準法の風圧力及び積雪荷重の1.2倍以
上の作用に対して所要の性能を有すべきこととされています。
この倍率が耐震等級の倍率(1.25及び1.5)よりも低く設定されているのは、建築基準法のレベルの1.25倍の風圧力や積雪荷重が
生じる頻度は、1.25倍の地震力と比べてかなり低く、もし地震と同じ倍率とした場合には、極端に発生の確率が低い力を想定する
ことになることを配慮したものです。
●耐風等級
項 目
1.構造の安定
に関するこ
と
1-4耐風等級
(構造躯体の倒壊等
防止及び損傷防止)
等級
結 果
暴風に対する構造躯体の倒壊、崩壊等のしにくさ及び構造躯体の損傷(大規模な修復工事を要する程度の著しい損傷)
の生じにくさ
2
極めて希に(500年に一度程度)発生する暴風による力(建築基準法施行令87条に定めるものの1.6倍)の1.2
倍の力に対して倒壊、崩壊等せず、希に(50年に一度程度)発生する暴風による力(同条に定めるもの)の1.2
倍の力に対して損傷を生じない程度
1
極めて希に(500年に一度程度)発生する暴風による力(建築基準法施行令87条に定めるものの1.6倍)に対し
て倒壊、崩壊等せず、希に(50年に一度程度)発生する暴風による力(同条に定めるもの)に対して損傷を生じ
ない程度
・500年に一度程度発生する風により生じる力とは、建物の高さ、形状や地域により異なるため一概にはいえませんが、たとえば
東京郊外の住宅地を想定した場合、高さ10mの位置で平均風速が約35m/s、瞬間最大風速が約50m/sの風に相当します。これは、
伊勢湾台風時に名古屋気象台で記録された暴風に相当します。
・50年に一度程度発生する風により生じる力とは、上記と同様に、たとえば東京郊外の住宅地を想定した場合、高さ10mの位置で
平均風速が約30m/s、瞬間最大風速が約45m/sの風に相当します。これは、1991年19号台風時に長崎気象台で記録された暴風に
相当します。
1−5 耐積雪等級(構造躯体の倒壊等防止及び損傷防止)
耐積雪等級は「多雪区域」に限定されるため、九州地区は「該当区域以外」となります。
1−6 地盤または杭の許容支持力等及びその設定方法
8
1−7 基礎の構造方法及び形式等
地盤と基礎に関する情報提供を行う2つの性能表示項目が定められています。ともに、住宅性能の優劣を直接表現するものでは
ありませんが、構造躯体の強さを発揮するための前提として、地盤と基礎についてどのような情報があらかじめ確認されているか
を確かめる手段となっています。なお、地震による液状化、地震や豪雨による地すべりなどの地盤災害の危険性に関する情報は含
まれません。
●地盤又は杭の許容支持力、基礎の構造方法等
項 目
1.構造の安定
に関するこ
と
1-6地盤又は杭の許容支
持力等及びその設定
方法
1-7基礎の構造方法及び
形式等
結 果
地盤又は杭に見込んでいる常時作用する荷重に対し抵抗し得る力の大きさ及び地盤に見込んでいる抵抗し得る力の設定
の根拠となった方法
□地盤の許容応力度[ kN/m2] □杭の許容支持力[ kN/本]
地盤調査方法等[ ]
直接基礎の構造及び形式または杭基礎の杭種、杭径及び杭長
□直接基礎 構造方法[ ] 形式[ ]
□杭基礎 杭種[ ] 杭径[ ㎝] 杭長[ m]
・地盤調査の結果から不同沈下を防止するために適切な基礎の形式、構造方法を設定します。
・基礎の種類には、直接基礎(ベタ基礎、布基礎等)と、杭基礎とがあります。杭基礎とは、地盤が弱いために深く堅い地盤で支
える必要のある場合に用いられます。
9
階数が2以下の木造の建築物における基準の概要
1 壁量のチェック
2 壁の配置のチェック
3 床倍率のチェック
4 接合部のチェック
5 基礎のチェック
①建築基準法で定める
存在壁量
(=耐力壁)
を求めます。
①各階・各方向ごとに、
平面を4つに分割し
ます。
①耐力壁線を設定しま
す。
①筋かいについて、チ
ェックします。
①基礎の仕様のための
条件を確認します。
耐力壁線とは、外壁線と、
一定量以上壁量のある壁
線とをいいます。各階、各
方向について設定します。
建築基準法の告示に基づ
く仕様のチェックを行い
ます。
・建築条件(階数・積雪
条件・屋根の重さ)・平
面条件(壁線間隔・開
口長さ)
・地耐力
②平面上の端から1/4
の範囲の存在壁量を
求めます。
②耐力壁線に挟まれた
それぞれの床の区画
の、必要床倍率を求
めます。
②柱の接合部をチェッ
クします。
②スパン表から基礎の
仕様を選択します。
建築基準法の告示に基づ
く仕様のチェックを行い
ます。
(1)基礎形式の選択
(2)基礎の各部寸法の選択
(3)基礎の配筋の選択
各階、各方向について、
壁長さに壁倍率をかけた
ものの合計を求めます。
②建築基準法で定める
必要壁量
地震と風の必要壁量のう
ち大きい方を各階、各方
向の必要壁量とします。
③各階、各方向につい
て存在壁量≧必要壁
量を確認します。
平面上の建物の右端から
1/4の範囲にある存在壁量
平面上の建物の左端から
1/4の範囲にある存在壁量
③平面上の端から1/4
の範囲の地震に関す
る必要壁量を求めま
す。
②耐力壁線に挟まれた
それぞれの床の区画
の、平均存在床倍率
を求めます。
平面上の建物の右端から
1/4の範囲の必要壁量
平面上の建物の左端から
1/4の範囲の必要壁量
③胴差と通し柱の接合
部について、チェッ
クします。
性能表示のチェックを行
います。
6 横架材のチェック
④性能表示で定める存
在壁量を求めます。
各階、各方向について求
めます。
それぞれの壁倍率を求め
ます。
壁長さに壁倍率をかけた
ものの合計を求めます。
⑤性能表示で定める必
要壁量を求めます。
対象とする等級項目の、
目標とする等級ランクの
必要壁量を求めます。
→耐震等級の等級2
→耐震等級の等級3
→耐風等級の等級2
各階、各方向について求
めます。
⑥各階、各方向について
性能表示の存在壁量≧
目標とする等級の必要
壁量を確認します。
④平面上の端から1/4
の範囲の壁量の充足
比を求めます。
充足比=平面上の建物の
端から1/4の範囲にある
存在壁量/平面上の建物
の端から1/4の範囲の必
要壁量
⑤平面上の端から1/4
の範囲の壁量の充足
比の左右のバランス
をチェックします。
両側の充足比が1以上の
場合→OK
片方又は両方が1未満の
場合
小さいほうを大きい方で
割った値が、0.5以上で
あることを確認します。
もし、0.5に満たない場
合は、満たすように壁量
を増やします。
④平均存在床倍率≧必
要床倍率を確認しま
す。
④床・屋根の接合部に
ついて、チェックし
ます。
①横架材の仕様のため
の条件を確認しま
す。
性能表示のチェックを行
います。
・建物条件(積雪条件・
屋根の重さ)・モジュ
ール・横架材の使用樹
種など
②スパン表から横架材
の仕様を選択しま
す。
(1)横架材の配置の選択
(2)横架材の各部寸法の
選択
※着色部は性能評価でのみ必要な検討事項です。
10
火災時の安全を確保するための対策には様々なものが考えられますが、ここでは「安全な避難を確保するための対策」と「延焼
を防止するための対策」を取り上げ、関連する4つの項目について評価・表示します。
基 準 の 構 成
2. 火災時
の安全に関
すること
2−1 感知警報
装置設置等級
(自住戸火災時)
① 感知を行う部分
a 設置場所
b 種別
c 取付け位置
d 感度等
② 警報を行う部分
a 音響装置の性能
b 設置場所(各階)
c 設置数
2−2 脱出対策(火災時)
イ 直通階段に直接通ずるバルコニー
ロ 隣戸に通ずるバルコニー
ハ 避難器具
ニ その他
11
2−3 耐火等級(延焼のおそれの
ある部分(開口部))
開口部の耐火時間
2−4 耐火等級(延焼のおそれの
ある部分(開口部以外))
外壁・軒裏の耐火時間
2−1 感知警報装置設置等級(自住戸火災時)
自らの住戸から発生した火災を早く知るための装置の設置を評価して、4段階の等級で表示します。火災の感知ができる範囲と
警報を聞くことができる範囲が広いほど、高い等級を表示します。
項 目
2.火災時の安
全に関する
こと
2-1感知警報装置設置
等級
(自住戸火災時)
等級
結 果
評価対象住戸において発生した火災の早期の覚知のしやすさ
評価対象住戸において発生した火災のうち、すべての台所及び居室で発生した火災を早期に感知し、住戸全域に
4
わたり警報を発するための装置が設置されている
3
評価対象住戸において発生した火災のうち、すべての台所及び居室で発生した火災を早期に感知し、当該室付近
に警報を発するための装置が設置されている
2
評価対象住戸において発生した火災のうち、すべての台所及び寝室等で発生した火災を感知し、当該室付近に警
報を発するための装置が設置されている
1
評価対象住戸において発生した火災のうち、すべての寝室等で発生した火災を感知し、当該室付近に警報を発す
るための装置が設置されている
住戸用自動火災報知設備の構成例
感知器
受信盤
等級4
個室
階段
個室
音響装置
補助音響装置
納戸
廊下
居間
台所
・すべての居室、台所及び階段に感
知器が設置されていること。
・火災がどの部屋で発生しようとも、
感知器が連動し、評価対象住戸全
域に音響装置で警報すること。
・評価対象住戸が2以上の階を有す
る場合、各階に音響装置を設ける
こと。
住宅用火災警報器の構成例
住警器
等級3
個室
階段
納戸
廊下
個室
居間
・すべての居室、台所及び階段に住
警器が設置されていること。
・火災が発生した部屋の住警器が警
報を発すること。
台所
住宅用火災警報器の構成例
住警器
等級2
寝室
階段
納戸
廊下
個室
居間
・すべての寝室、台所及び階段に住
警器が設置されていること。
・火災が発生した部屋の住警器が警
報を発すること。
台所
寝室と階段と台所に設置
等級1
(消防法及び市町村条例により、すべての住宅に住警器設置)
・すべての寝室と階段に住警器が設
置されていること。
「居室」
居住、執務、作業などの目的のために継続的に使用される室であり、居間、食堂、台所、寝室、書斎、子供室、応接室等
がこれに当たります。浴室、便所、洗面所、納戸、廊下、玄関などは居室に含まれません。
「住警器」
住宅の火災により生ずる熱、煙を利用して自動的に火災の発生を感知し、設置場所またはその設置場所の近隣にいる人に
火災が発生した旨の警報を発することができるものです。
12
2−2 脱出対策(火災時)
〈地上階数3以上のものに限る〉
火災時に避難が遅れ、通常の避難経路がすでに危険な状態となった場合には、緊急的な脱出のための対策が講じられているかど
うかが重要となります。ここでは、直通階段まで通じるバルコニーや避難器具(避難ばしご、避難口など)などの有無を評価・表
示します。
項 目
2.火災時の安
全に関する
こと
2-4脱出対策
(火災時)
結 果
通常の歩行経路が使用できない場合の緊急的な脱出のための対策
□直通階段に直接通ずるバルコニー □隣戸に通ずるバルコニー
□避難器具[ ] □その他[ ]
□直通階段に直接通ずるバルコニー
(共用廊下を使わずに地上などの安全な場所に通じるバルコニー)
□隣戸に通ずるバルコニー
(直通階段には通じていませんが、隣りの住戸に行くことができるバルコニーで、直通階段には隣戸から共用廊下を使用)
□避難器具
2−3 耐火等級(延焼のおそれのある部分(開口部))
隣接する建物などからの延焼をしにくくするためには、住宅に十分な耐火性を確保することが必要です。ここでは、住宅のうち
延焼のおそれのある部分(隣地境界線などからの距離が1階で3m、2階以上で5m以内の部分)に設けられる窓などの開口部が、ど
れぐらいの間、火炎に耐えられるのかを評価して3段階の等級で表示します。
項 目
2.火災時の安
全に関する
こと
2-5耐火等級
(延焼のおそれのある
部分(開口部))
等級
結 果
延焼のおそれのある部分の開口部に係る火災による火炎を遮る時間の長さ
3
火炎を遮る時間が60分相当以上
2
火炎を遮る時間が20分相当以上
1
その他
2−4 耐火等級(延焼のおそれのある部分(開口部以外))
住宅のうち延焼のおそれのある部分にある外壁や軒裏が、どれぐらいの間、火熱に耐えられるのかを評価して4段階の等級で表
示します。
項 目
2.火災時の安
全に関する
こと
2-6耐火等級
(延焼のおそれのある
部分(開口部以外))
等級
結 果
延焼のおそれのある部分の外壁等(開口部以外)に係る火災による火熱を遮る時間の長さ
4
火熱を遮る時間が60分相当以上
3
火熱を遮る時間が45分相当以上
2
火熱を遮る時間が20分相当以上
1
その他
外壁間の中心線(同一敷地)
5m
隣
地
境
界
線
5m
5m
2階
3m
2階
3m
3m
1階
延焼のおそれのある部分(図中の陰の部分)
13
1階
住宅に使われている材料は、時間が経過するにつれて、水分や大気中の汚染物質などの影響を受けて、腐ったりさびたりして、
劣化します。その結果、住宅をそのまま継続して使用することが困難となって、建替えなどが必要となることがあります。
ここでは、住宅に使用される材料の劣化の進行を遅らせるための対策がどの程度講じられているかを評価します。
基 準 の 構 成
3. 劣化の
軽減に関す
ること
3−1 劣化対策
等級(構造躯体
等)
イ 木造
ロ 鉄骨造
ハ 鉄筋コ
ンクリート
造等
ニ 補強コ
ンクリート
ブロック造
a 外壁の軸組等
外壁の構造、樹種、部材の小径、保
存処理
b 土台
保存処理・樹種
c 浴室及び脱衣室
防水措置又は防腐措置
d 地盤
防蟻措置
e 基礎
基礎高さ
f 床下
防湿措置、換気方法
g 小屋裏
換気方法
h 構造部材等
建築基準法の関係規定
a 構造躯体
銅材の厚み、めっき処理、塗膜処理
b 床下
防湿措置、換気方法
c 小屋裏
換気方法
d 構造部材等
建築基準法の関係規定
a セメントの種類
セメントの種類
b コンクリートの水セ
メント比
最小かぶり厚さ、水セメント比、外
壁仕上げ
c 部材の設計・背筋
設計かぶりの設定
d コンクリートの品質
スランプ、単位水量、空気量の指定
(沖縄等を除く)
e 施工計画
密実に充填できる打ち込み・締め固
め方法、養生方法の指定
f その他の構造部材等
建築基準法の関係規定
a セメントの種類
セメントの種類
b コンクリート等の水
セメント比
最小有効かぶり厚さ、水セメント比、
外壁仕上げ
c コンクリートブロッ
ク及び目地モルタルの
品質
コンクリートブロックの圧縮強さ、目
地モルタルの水セメント比
d 施工計画
密実に充填できる打ち込み・締め固め
方法、打ち継ぎ部処理方法、養生方法
の指定
e 雨水の浸透対策
外壁の屋外側・パラペット等の上端部
の雨水浸透対策
f 臥梁
鉄筋コンクリート造等の関係基準
g その他の構造部材等
建築基準法の関係規定
14
3−1 劣化対策等級(構造躯体等)
柱、梁、主要な壁などの構造躯体に使用されている材料に主に着目して、劣化を軽減する対策の程度を評価して等級で表示しま
す。等級が高くなるほど、より長い耐用期間を確保するために必要な対策が講じられていることを表しています。
材料の種類により劣化の原因や対策の方法は異なります。
木造住宅での評価項目は以下のとおりです。
(1)外壁の軸組等の防腐防蟻
(2)土台の防腐防蟻
(3)浴室・脱衣室の防水
(4)地盤の防蟻
(5)基礎の高さ
(6)床下の防湿・換気
(7)小屋裏の換気
(8)構造材等(建築基準法 施行令37・41・49条関連)
いずれの場合も、日常の清掃、点検、補修がある程度行われること、通常の自然条件が継続することなどを前提として、等級に
応じた耐用期間を確保するために必要な対策が講じられているかどうかを評価するものです。
項 目
3.劣化の軽減
に関するこ
と
3-1劣化対策等級
(構造躯体等)
結 果
等級
構造躯体等に使用する材料の交換等大規模な改修工事を必要とするまでの期間を伸長するため必要な対策の程度
3
通常想定される自然条件及び維持管理の条件の下で3世代(おおむね75∼90年)まで、大規模な改修工事を必
要とするまでの期間を伸長するため必要な対策が講じられている
2
通常想定される自然条件及び維持管理の条件の下で2世代(おおむね50∼60年)まで、大規模な改修工事を必
要とするまでの期間を伸長するため必要な対策が講じられている
1
建築基準法に定める対策が講じられている
「劣化対策等級」
劣化対策等級は部材の劣化のしにくさを評価するものです。木造住宅が限界状態に至る主な原因は、腐朽菌による腐朽やシ
ロアリによる蟻害などの生物劣化によるものです。ここでは、劣化現象として腐朽を採り上げ、さらにシロアリの生息地域
においてはシロアリによる蟻害を劣化現象として加えることとされました。したがって、住宅の建設地が生息地域に当たる
場合には、防蟻措置が必要となります。
「大規模な改修工事を要する期間」
構造躯体等に使用されている材料が劣化すると、建物が継続して使用できない状態になり、劣化した柱・はり・壁などの全
面改修といった大規模な改修工事が必要となる場合があります。このような工事が必要となるまでの期間を長くするための
対策の手厚さの程度により等級が異なります。なお、ここでは内装や設備などの更新に伴う改修工事は想定していません。
15
●外壁の軸組等の防腐防蟻
耐久性区分D1の樹種の主な例
等級3の基準
ヒノキ、ヒバ、ベイヒバ
(1)通気構造+次の(イ)から(ニ)までの措置のいずれか
(イ)製材、集成材等又は構造用合板等を使用+薬剤処理(現場処理可)
ウェスタンレッドシーダー
(ロ)製材、集成材等を使用+13.5㎝以上
スギ、ダグラスファー
(ハ)製材、集成材等を使用+耐久性区分D1の樹種+小径12.0㎝以上
イエローシーダー、ベイスギ
(ニ)その他同等のもの
(2)K3以上の薬剤処理(工場処理に限る)
(3)その他同等のもの
等級2の基準
次の(1)から(4)までの措置のいずれか
(1)外壁が通気構造等
(2)製材、集成材等又は構造用合板等を使用+薬剤処理(現場処理可)
(3)製材、集成材等を使用+小径12.0㎝以上
(4)耐久性区分D1の樹種の製材、集成材等を使用
(真壁構造)
(通気層を設けた外壁)
〈軒の出を90㎝以上とした場合〉
通 気 構 造 等
16
住宅の重要な設備である給排水管・給湯管・ガス管は、内外装などで隠されてしまうことが多いため、あらかじめ工夫をしてお
かないと、漏水などの事故が発生した場合の点検や補修が困難となるなど、日常の維持管理に支障をきたすことがあります。
「3.劣化の軽減に関すること」では比較的耐用期間が長い部位のうち構造躯体に着目して、材料の劣化の進行を遅らせる対策を
評価しましたが、ここでは、比較的耐用期間が短い部位のうち給排水管・給湯管とガス管に着目して、点検や清掃、補修のしやす
さを評価しています。
4. 維持管
理・更新へ
の配慮に関
すること
基 準 の 構 成
① コンクリート内埋め込み配管の有無
4−1 維持管理
対策等級(専用
配管)
② 地中埋設管上でのコンクリート打設の有無
③ 専用排水管の内部が平滑で、たわみ、抜け等が生じないように設置されていること
④ 排水管における掃除口又は清掃可能な措置が講じられたトラップの有無
⑤ 主要接合部等又は排水管の掃除口における点検又は清掃可能な開口の有無
4−1 維持管理対策等級(専用配管)
一戸建ての住宅の配管について、維持管理のしやすさを評価するものです。
ここで取り上げている対策には、次のものがあります。
a.構造躯体を傷めないで点検及び補修を行うための対策
例)配管が貫通部を除き、コンクリートに埋め込まれていないこと
b.構造躯体も仕上げ材も傷めないで点検、清掃を行うための対策
例)適切な点検のための開口や掃除口が設けられていること
ここでは、上記のa. b. 双方の対策を講じたものを等級3とし、a. のみの対策を講じたものを等級2としています。等級が高くなる
ほど、より多くの対策が講じられていることを表しています。
等級
項 目
4.維持管理へ
の配慮に関
すること
4-1維持管理対策等級
(専用配管)
結 果
専用の給排水管・給湯管及びガス管の維持管理(清掃、点検及び補修)を容易とするため必要な対策
3
掃除口及び点検口が設けられている等、維持管理を容易にするため必要な対策が講じられている
2
配管をコンクリートに埋め込まない等、維持管理を行うための基本的な措置が講じられている
1
その他
●専用配管の等級評価解説
等級
対策の程度
等級3
日常的な点検・清掃の際は、仕上げ材や構造躯体
を傷めることがありません。
また補修については、仕上げ材を傷めることがあ
っても容認されます。
給排水管・給湯管と設備機器との接合部が露出、または点検口がある。
給水管・給湯管・ガス管のバルブ、ヘッダーが露出、または点検口がある。
点検・補修を行う際、構造躯体に影響を及ぼしま
せん。
コンクリート内への埋め込み配管がない。
地中埋め込み管の上にコンクリートの打設がない。(サヤ管工法を除く)
排水管の内面が平滑であり、かつ清掃に影響を及ぼすようなたわみ、抜け
等がないように設置されている。
等級2
等級1
具体的対策
排水管の掃除口、トラップが露出、または点検口がある。
その他
①「評価対象設備配管」 評価対象住戸の専用の排水管、給水管・給湯管及びガス管をいう。
②「専用配管」 給水管及びガス管にあっては、各住宅の水道及びガスのメーターから給水栓、ガス栓又は設備機器との接
続部までの配管を、排水管にあっては、排水口から敷地内最終ますとの接続部までの配管をいう。
③「維持管理」 評価対象設備配管の全面的な交換が必要となるまでの期間内に実施される点検、清掃及び補修をいう。
④「点 検」 排水管、給水管・給湯管又はガス管に事故が発生した場合における当該箇所の確認をいう。
⑤「清 掃」 排水管内の滞留物の除去をいう。
⑥「補 修」 排水管、給水管・給湯管又はガス管に事故が発生した場合における当該箇所の修理及び配管、バルブ、継
ぎ手等の部品の部分的な交換をいう。
17
べた基礎の配管方法
べた基礎の配管方法(基礎を切り下げた場合)
浴室下部(湿式工法)の配管方法
浴室下部(乾式工法:ユニットバス)の配管方法
18
駐車スペースなど
土間コンクリート
FL
排水ます
建築物外部の駐車スペース等における地中埋設管上部のコンクリート打設に
ついては,構造躯体に影響を及ぼさないと想定できるものについては②を適
用しない。
建築物外部に存する地中埋設管上部のコンクリート打設の例
駐車スペース
土間コンクリート
GL
その他最下階ピロティの駐車スペース等の地中埋設管上部のコンクリート
打設についても,構造躯体に影響を及ぼさないと想定できる場合は②を適
用しない。
建築物内部で構造躯体に影響を及ぼさないことが想定される地中埋設管上部のコンクリート打設の例
19
封水筒を取り外すことができる
封水筒を外すことができる
清掃が可能な措置が講じられたトラップの例(洗濯パン用)
清掃が可能な措置が講じられたトラップの例(わん型トラップ)
封水筒を取り外すことができる
配管工事により設置される排水管との接合部が(A)の場合はキャビネット扉を
開ければ確認できるため点検用開口不要
配管工事により設置される排水管との接合部が(B)の場合はキャビネット内か
ら確認できないためキャビネット内の床面に点検用開口必要(ただし、(B)が
キャビネット内床面より上部に露出している場合は点検用開口不要)
清掃が可能な措置が講じられたトラップの例
(ユニットバス)
主要接合部等を点検するために必要な開口の例(洗面所)
主要接合部等を点検するために必要な開口の例
(台所(流し台水栓))
主要接合部等を点検するために必要な開口の例(洗濯機置場)
主要接合部等を点検するために必要な開口の例
(台所(壁付き水栓))
主要接合部の考え方
(便所(床給水・床排水の場合))
20
住宅性能表示制度Q&A、ガイドライン等
維持管理への配慮に関すること
1.浴室ユニット(排水管) 整理番号:4−004
質 問: 浴室ユニットのトラップに器具排水管(浴室ユニットの付属部材として当該浴室ユニットの製造会社から通常
供給されている部材)が下図のように接続している場合、4−1(3)イ④の内面平滑性の基準は当該器具排水管を
含む「Aから下」に適用され、4−1(3)イ⑥の点検口の基準はBの箇所に適用されるものと解してよいか。
〈4−1(3)イ④、⑥〉
浴室
浴槽
B
トラップ
A
器具排水管
回 答: 貴見のとおりです。
2.浴室ユニット(給水・給湯管) 整理番号:4−005
質 問: 浴室ユニットのさや管工法以外による給水・給湯設備に関して、4−1(3)イ⑥の点検対象となる設備機器と専
用配管の接合部は、下表のとおり、エルボ及び器具給水管・器具給湯管(注)の接続工程をユニット製造者又は施
工者のいずれが実施するシステムになっているかによって、下図に示す箇所であると解してよいか。
(注)ここで器具給水管・器具給湯管とは、浴室ユニットの付属部材として当該ユニットの製造者から通常供給
されている部材をいう。
〈4−1(3)イ⑥〉
ケース①
エルボの接続
ケース②
施工者が実施
ケース③
ユニット製造者
ユニット製造者
工程
が実施
が実施
器具給水管・
施工者が実施
器具給湯管の
接続工程
ユニット壁に
取り付くエルボ
B2
↓
↓
↓
「接合部」はB1点
「接合部」はB2点
「接合部」はB3点
水栓
B1
浴室
浴槽
B3
器具給水管又は器具給湯管
回 答: 貴見のとおりです。
21
5−1 省エネルギー対策等級
暖冷房に使用するエネルギー効率を向上させるためには暖冷房機器の性能を向上させることも必要ですが、ここでは、新築時点
から対策を講じておくことがとくに重要と考えられる構造躯体の断熱・気密化、冬期の日射の採入れ効果、夏期の日射を遮蔽する
対策など、住宅本体の効果について評価します。あわせて、結露の発生を抑制するための対策についても評価しています。
表示する等級は、「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(通称「省エネ法」)に基づき定められた、新旧の「住宅の省エネル
ギー基準」の水準に準拠して定めています。等級が高くなるほど、よりエネルギー効率の良い住宅となるような対策が講じられて
いることを表しています。
等級と同時に表示される「地域区分」は、全国を気候条件の違いに応じて大きく6つの地域に分け、市町村界により設定してい
るものです。九州地区(沖縄を除く)の地域区分は、Ⅳ、Ⅴ地域となります。
項 目
5.温熱環境に
関すること
5-1省エネルギー対策
等級
等級
結 果
暖冷房に使用するエネルギーの削減のための断熱化等による対策の程度
地域区分〔Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ〕
4
エネルギーの大きな削減のための対策(エネルギーの使用の合理化に関する法律の規定による建築主の判断の基
準に相当する程度)が講じられている
3
エネルギーの一定程度の削減のための対策が講じられている
2
エネルギーの小さな削減のための対策が講じられている
1
その他
〈地域の気候風土を踏まえた省エネ措置に関する基準〉
等級と同時に表示される「地域区分」は全国の気候条件の違いに応じて大きく6つの地域に分け、市町村界により設定して
いるものです。地域によって同じ等級でも発泡ウレタンの厚さ等、対策の程度が異なります。
省エネルギー対策の4つの等級
温熱環境の性能については、「省エネルギー対策等級」という項目が設定されており1∼4の等級に区分されています。
等級4、3、2は各省エネルギー基準に対応しています。
等 級 4 次世代省エネルギー基準(1999年)レベル
等 級 3 新省エネルギー基準(1992年)レベル
等 級 2 旧省エネルギー基準(1980年)レベル
等 級 1 等級2に満たないものなど
23
b 躯体の断熱性能などに関する基準
(2)断熱材の熱抵抗の基準
木造の住宅の場合(枠組壁工法を除く)
●等級4
Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ地域
充填断熱工法
外張断熱工法
断
熱
材
の
厚
さ(単位:㎜)
部 位
断熱材の
熱抵抗値※
A-1
A-2
B
C
D
E
屋 根
4.6
240
230
210
185
160
130
天 井
4.0
210
200
180
160
140
115
壁
2.2
115
110
100
90
75
65
外気に接する部分
3.3
175
165
150
135
115
95
その他の部分
2.2
115
110
100
90
75
65
土間床等 外気に接する部分
の外周部 その他の部分
1.7
90
85
80
70
60
50
0.5
30
25
25
20
20
15
屋 根 又 は 天 井
4.0
210
200
180
160
140
115
壁
1.7
90
85
80
70
60
50
2.5
130
125
115
100
85
70
−
−
−
−
−
−
−
1.7
90
85
80
70
60
50
0.5
30
25
25
20
20
15
断熱材の施工法
床
床
外気に接する部分
その他の部分
土間床等 外気に接する部分
の外周部 その他の部分
●等級3
Ⅳ地域
断熱材の厚さ(単位:㎜)
部 位
断熱材の
熱抵抗値※
A-1
A-2
B
C
D
E
屋 根 又 は 天 井
1.2
65
60
55
50
45
35
壁
0.8
45
40
40
35
30
25
外気に接する部分
1.0
55
50
45
40
35
30
その他の部分
0.5
30
25
25
20
20
15
外気に接する部分
−
−
−
−
−
−
−
その他の部分
−
−
−
−
−
−
−
部 位
断熱材の
熱抵抗値※
A-1
A-2
B
C
D
E
屋 根 又 は 天 井
1.2
65
60
55
50
45
35
壁
床
土間床等
の外周部
Ⅴ地域
床
土間床等
の外周部
断熱材の厚さ(単位:㎜)
0.5
30
25
25
20
20
15
外気に接する部分
0.7
40
35
35
30
25
20
その他の部分
0.3
20
15
15
15
15
10
外気に接する部分
−
−
−
−
−
−
−
その他の部分
−
−
−
−
−
−
−
※基準値 単位:㎡・K/W
※厚さ不足を補う断熱材のトレードオフ
①木造の住宅の床(充填断熱工法のものに限る)において、床根太の相互の間隔が
450mm以上である場合(その場合において、床端部等における床根太相互の間隔が
450mm以下となる部分があるときは、当該部分を含む。)は、当該床の断熱材の熱抵抗
の値を上表に掲げる床の基準値に0.9を乗じた値以上とすることがある。
②次のいずれかに該当する場合は、屋根又は天井の断熱材の熱抵抗の値を上表に掲げる
屋根又は天井の基準値に0.5を乗じた値以上にするができる。
(RC造は除く)
イ 壁の断熱材の熱抵抗の値を、上表に掲げる屋根又は天井の基準値と当該屋根又は
天井の断熱材の熱抵抗の値との差に0.3を乗じた値に、上表に掲げる壁の基準値
を加えた値以上とする場合。
ロ 開口部の熱貫流率が4.07以下とする場合。
25
c 開口部の断熱性能等に関する基準
開口部の評価方法には、(1)
(イ)熱貫流率・
(ロ)夏期日射侵入率の基準と、(2)建具の基準(イ)断熱性能・
(ロ)日射遮蔽性能があります。
(1)は基準値に対して、その性能を有する開口部を選択します。
(2)は建具の仕様として決まります。
(1)イ又は(2)イ 及び(1)ロ又は(2)ロ を満たす必要があります。
ここでは、Ⅳ、Ⅴ・地域における等級4の場合の(1)
(イ)と(2)
(ロ)について解説します。
●(1)
(イ)開口部の熱貫流率の基準
※床面積の2%まで、熱貫流率の緩和を受けることができます。
熱貫流率[W/㎡K]
P28の開口部の熱貫流率より(一重)金属製複層(A6)は基準に満たします。
等級
窓の方位
Ⅳ
Ⅴ
4
全方位
4.65
4.65
3
全方位
6.51
6.51
基準に満たない窓の面積は2%以下に抑えてください。
●(2)
(ロ)日射遮蔽性能に応じた建具の種類又はその組み合わせ
等級
方位
建具の種類もしくはその組み合わせ又は付属部材、ひさし、軒等の設置
次のイ又はロに該当するもの
イ ガラスの日射侵入率が0.60以下であるもの
ロ 付属部材を設けるもの
真北±30
度の方位
次のイ又はロに該当するもの
イ ガラスの日射侵入率が0.49以下であるもの
ロ ガラスの日射侵入率が0.66未満のものに、付属部材又はひさし、軒等を設けるもの
ハ 内付けブラインド又はこれと同等以上の遮蔽性能を有する付属部材を設けるもの
二 付属部材及びひさし、軒等を設けるもの
4
上記以外の
方位
3
次のイ又はロに該当するもの
真南±112.5 イ ガラスの日射侵入率が0.66以下であるもの
ロ 付属部材を設けるもの
度の方位
ハ ひさし、軒等を設けるもの
※「付属部材」とは、レースカーテン、内付けブラインド、紙障子、外付けブラインドもしくはサンシェードその他日射の
侵入を防止するため開口部に取り付けるものをいう。
※「ひさし、軒等」とは、オーバーハング型日除けで、東南から南を経て南西までの方位に設置され、外壁からの出寸法が
その下端から窓下端までの高さの0.3倍以上のものをいう。
※ 床面積の4%まで、建具の基準の緩和を受けることができます。
●等級4の場合(Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ地域のみ)
●等級3の場合(Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ地域のみ)
真北±30°
真北
W
真北
等級4の場合は全方位が
日射遮蔽対策が必要です。
E
日射遮蔽対策の必要な範囲
のうち、比較的規準の緩い
範囲です。
W
日射遮蔽対策の必要な範囲
のうち、付属部材のみ有効
な範囲です。
S
S±45°
日射遮蔽対策の必要な範囲
のうち、付属部材及び庇、
軒等が有効な範囲です。
E
S
S±45°
S±112.5°
日射遮蔽対策の必要ない範
囲です。
日射遮蔽対策の必要な範囲
のうち、付属部材のみ有効
な範囲です。
日射遮蔽対策の必要な範囲
のうち、付属部材及び庇、
軒等が有効な範囲です。
d 結露の発生を防止する対策
等級
Ⅰ)室内側の防湿層(繊維系断熱材の場合)
4
Ⅱ)外壁と屋根(屋根断熱の場合)における通気層などの排湿措置
Ⅲ)通気層側の防風層(繊維系断熱材の場合)
3
Ⅰ)室内側の防湿層(繊維系断熱材の場合)
2
Ⅰ)室内側の防湿層(繊維系断熱材の場合)
26
開口部の熱貫流率(K値)
計算に用いる
熱貫流率
W/㎡K
[kcal/(㎡・h・℃)]
建 物 の 仕 様
ガラスの仕様
2.33[2.0]
窓 (一重)木製またはプラスチック製 低放射複層(A12)
・
三層複層(A12×2) 2.33[2.0]
引
複層(A12)
2.91[2.5]
戸
複層(A6)
3.49[3.0]
・
2.33[2.0]
框 (一重)金属・プラスチック(木) 低放射複層(A12)
ド
低放射複層(A6)
3.49[3.0]
複合構造製
ア
複層(A10∼A12)
3.49[3.0]
複層(A6)
4.07[3.5]
低放射複層(A12)
2.91[2.5]
(一重)金属製熱遮断構造
低放射複層(A6)
3.49[3.0]
複層(A10∼A12)
3.49[3.0]
複層(A6)
4.07[3.5]
低放射複層(A6)
4.07[3.5]
(一重)金属製
複層(A6)
4.65[4.0]
単板2枚(A12以上) 4.07[3.5]
単板2枚(A12未満) 4.65[4.0]
単板
6.51[5.6]
2.33[2.0]
窓 ( 二 重 ) 金 属 製 + プ ラ ス チ ッ ク 単板+複層(A12)
・
単板+単板
2.91[2.5]
(木)製
引
単板+単板
3.49[3.0]
(二重)金属製+金属製
戸
(枠中間部熱遮断構造)
低放射複層(A12)
2.33[2.0]
ド 木製断熱積層構造
三層複層(A12×2) 2.33[2.0]
ア
複層(A12)
2.91[2.5]
低放射複層(A12)
2.33[2.0]
金属製高断熱構造
複層(A12)
2.91[2.5]
扉:断熱フラッシュ構造
辺縁部等熱遮断構造
枠:熱遮断構造
複層(A6)
4.65[4.0]
木 製 扉:木製、枠:金属製
複層(A6)
4.07[3.5]
金属製 扉:断熱材充填フラッシ
ュ構造
複層(A6)
4.65[4.0]
金属製 扉:ハニカムフラッシュ
構造
建 具 の 構 成
2.33
[2.0]
製品の熱貫流率の範囲(※)
W/㎡K[kcal/(㎡・h・℃)]
3.49
4.65
[3.0]
[4.0]
6.51
[5.6]
窓の日射侵入率(η値)
ガラスの仕様
空気層
普通三層複層ガラス
普通複層ガラス
低放射複層ガラスA
低放射複層ガラスB
低放射複層ガラスC
低放射複層ガラスA
低放射複層ガラスB
低放射複層ガラスC
遮熱複層ガラスA
遮熱複層ガラスB
遮熱複層ガラスC
普通単板ガラス
熱反射ガラス2種
熱反射ガラス3種
12㎜
12㎜
12㎜
12㎜
12㎜
6㎜
6㎜
6㎜
6㎜
6㎜
6㎜
−
−
−
な し
0.71
0.79
0.75
0.62
0.59
0.74
0.61
0.58
0.50
0.42
0.55
0.88
0.55
0.35
ガラス面のη値
日射遮蔽物等の種類
レースカーテン 内付ブラインド
0.50
0.44
0.53
0.45
0.55
0.49
0.48
0.43
0.47
0.43
0.53
0.47
0.46
0.41
0.45
0.41
0.37
0.33
0.32
0.29
0.39
0.35
0.56
0.46
0.41
0.36
0.31
0.28
紙 障 子
0.38
0.38
0.44
0.39
0.40
0.42
0.37
0.37
0.29
0.26
0.30
0.38
0.32
0.26
外付ブラインド
0.16
0.17
0.16
0.15
0.14
0.16
0.15
0.14
0.12
0.11
0.13
0.19
0.13
0.10
28
住宅室内の空気には、ほこり、微生物、水蒸気、一酸化炭素、二酸化炭素及び多様な化学物質が含まれます。これら化学物質の
中には、空気中の含有量がわずかであっても、人が刺激を感じるものや、さらに健康への影響があると指摘されているものがあり
ます。
ここでは、住宅室内の水蒸気や代表的な化学物質の濃度を低減するための対策がどの程度講じられているかを取り上げます。こ
のような対策には多様な方法がありますが、ここでは基本的な対策と考えられる建材の選定と換気対策を評価して表示します。
6−1 ホルムアルデヒド対策(内装及び天井裏等)
居室の内装及び天井裏等からのホルムアルデヒドの発散量を少なくする対策の程度を評価して表示します。
6−2 換気対策
居室の換気対策:住宅の居室全体で必要な換気量が確保できる対策を評価して表示します。
局 所 換 気 対 策:換気上重要な室(便所、浴室及び台所)の換気のための対策を評価して表示します。
6−3 室内空気中の化学物質の濃度等
居室の空気中の化学物質の測定濃度と測定方法を表示します。
基 準 の 構 成
6. 空気環境に関
すること
6−1 ホルムアルデヒド対策
(内装及び天井裏等)
イ 製材等、特定建材及びその他の建材の使用の判定
ロ ホルムアルデヒド発散等級
6−2 換気対策
イ 居室の換気対策
ロ 局所換気対策
6−3 室内空気中の化学物質
の濃度等
29
6−1 ホルムアルデヒド対策(内装及び天井裏等)
住宅性能表示制度の評価対象の部位については、建築基準法の取扱いと整合を図ることとし、内装仕上げ(ただし、柱等の軸材
や廻り縁、窓台、巾木、建具枠、部分的に用いる塗料、接着剤は除く。
)及び天井裏等(天井裏等に換気等の措置がある場合を除く。
)
の下地材等とすることとした。
また、本改正では内装の仕上げと天井裏等の下地材等をそれぞれ別に評価することとし、内装にあっては等級1∼3、天井裏等に
あっては等級2又は3の表示を行う。
(天井裏等に換気等の措置がある場合は等級の表示はせず、「該当なし」となることに注意。)
項 目
6.空気環境に
関すること
6-1ホルムアルデヒド
対策
(内装及び天井裏等)
ホルムアルデヒド発散
等級
□該当なし(内装)
□該当なし(天井裏等)
結 果
居室の内装の仕上げ及び換気等の措置のない天井裏等の下地材等からのホルムアルデヒドの発散量を少なくする対策
□製材等(丸太及び単層フローリングを含む。)を使用する
□特定建材を使用する
□その他の建材を使用する
(結果が「特定建材を使用する」の場合のみ、以下の「ホルムアルデヒド発散等級」の結果を表示する。)
居室の内装の仕上げ及び換気等の措置のない天井裏等の下地材等に使用される特定建材からのホルムアルデヒドの発
散量の少なさ
内装
天井裏等
3
3
ホルムアルデヒドの発散量が極めて少ない(日本工業規格又は日本農林規格のF☆☆☆☆等級相当以上)
2
2
ホルムアルデヒドの発散量が少ない(日本工業規格又は日本農林規格のF☆☆☆等級相当以上)
1
−
その他
【新】特定建材
パーティクルボード、MDF、合板、構造用パネル、木質系フローリング、集成材、単板積層材、その他の木質建材、壁紙、塗料、接着剤、ホルムアルデヒド
を含む断熱材 等
●ホルムアルデヒド対策の程度を示す「等級」が変わりました。
建築基準法が改正され、ホルムアルデヒドの発散量の多い建材(E2・FC2など)は居室の内装に使えなくなり、また、JISや
JASが改正され、E0・FC0という表記がF☆☆☆と変更されるとともに、新たに発散量が極めて少ないF☆☆☆☆が位置付けられ、
これに対応するため以下の改正を行いました。
【旧】
【新】
等級3(F☆☆☆☆)
等級4(E0・FC0)
等級2(F☆☆☆・第3種建材)
等級3(E1・FC1)
等級1(F☆☆・第2種建材)
等級2(E2・FC2)
×(使用禁止)
等級1(その他)
×(使用禁止)
※EX:JIS FCX:JAS
※F☆:JIS・JAS共通
なお、これまでの等級4(E0・FC0)は、新しい基準では等級2(F☆☆☆)に、等級3(E1・FC1)は等級1(F☆☆)に相当す
ることとなるため、いつの時点の基準によって評価されたものであるかを確認することが必要です。
30
ホルムアルデヒドに関する規制の住宅のタイプ別の対応方法の例
ホルムアルデヒドの室内濃度を厚生労働省の指針値0.08ppm(100μg/m3)以下に抑制するために通常必
要な対策は次のとおり。
① 一戸建て住宅
(対策Ⅲ)天井裏など
次のⅠ∼Ⅲの全ての対策が必要。
次のいずれか
①建材:F☆☆☆以上
②気密層、通気止め
③天井裏などを換気
一戸建て住宅
(対策Ⅰ)内装仕上げ
F☆☆☆の場合、
床面積の2倍まで
●給気ファン
●排気ファン
便所
F☆☆☆☆の場合、
制限なし
個室1
廊下
●給気ファン
個室2
廊下
※建材はホルムアルデヒドの発
散が少ない順に、F☆☆☆☆、
F☆☆☆…と等級付けられま
す。
●ドアアンダーカット
又は換気ガラリ
●排気ファン
●給気ファン
洗面所
居間・
食堂室
(対策Ⅱ)換気設備
換気回数0.5回/hの
24時間換気
システムを設置
●局所換気扇
(停止時ダンパー付)
台所
廊下
●ドアアンダーカット
又は換気ガラリ
※換気回数0.5回/hとは、1時
間当たりに部屋の空気の半
分が入れ替わることをいい
ます。
② 共同住宅の住戸
次のⅠ∼Ⅲの全ての対策が必要。
共同住宅の住戸
シックハウス対策って
建材の品質や換気設備
がこんなに大切なんだ。
しっかりチェックして
おこう!
(対策Ⅰ)内装仕上げ
(対策Ⅱ)換気設備
(対策Ⅲ)天井裏など
F☆☆☆の場合、
床面積の2倍まで
F☆☆☆☆の場合、
制限なし
換気回数0.5回/hの
24時間換気
システムを設置
次のいずれか
①建材:F☆☆☆以上
②気密層、通気止め
③天井裏などを換気
●排気ファン
●給気口
ベランダ
リビング
洗面所
個室
●給気口
外廊下
●ドアアンダーカット又は換気ガラリ
※伝統家屋(土壁真壁造で天井・床に合板等を用いないもの)等については、内装仕上げの面積制限(対策Ⅰ)のみを適用する。
※旧E2、FC2及び無等級の建材については、内装仕上げ材への使用を禁止する。
F☆☆の建材については、局部的な内装仕上げに限定する。
31
建築基準法のホルムアルデヒド対策をさらに詳しく見てみましょう。
(対策Ⅰ)内装仕上げの制限
①建築材料の区分
内装仕上げに使用するホルムアルデヒドを発散する建材には、次のような制限が行われます。
ホルムアルデヒドの発散
建築材料の区分
少ない
建築基準法の規制対象外
5μg/m2h∼20μg/m2h 第3種ホルムアルデヒド発散建築材料
2
2
20μg/m h∼120μg/m h 第2種ホルムアルデヒド発散建築材料
第1種ホルムアルデヒド発散建築材料
JIS、JASなどの表示記号
放散速度 5μg/m2h以下
120μg/m2h超 多い
2
内装仕上げの制限
F☆☆☆☆
制限なしに使える
F☆☆☆
使用面積が制限される
F☆☆
旧E2、FC2又は表示なし
使用禁止
2
※1 μg(マイクログラム)
:100万分の1gの重さ。放散速度1μg/m hは建材1m につき1時間当たり1μgの化学物質が発散されることをいいます。
※2 建築物の部分に使用して5年経過したものについては、制限なし。
規制対象となる建材は次の通りで、これらには、原則としてJIS、JAS又は国土交通大臣認定による等級付けが必要となります。
木質建材(合板、木質フローリング、パーティクルボード、MDFなど)、壁紙、
ホルムアルデヒドを含む断熱材、接着剤、塗料、仕上塗材など
②第2種・第3種ホルムアルデヒド発散建築材料の使用面積の制限
第2種ホルムアルデヒド発散建築材料及び第3種ホルムアルデヒド発散建築材料については、次の式を満たすように、居室の内装
の仕上げの使用面積を制限します。
N2S2 + N3S3 ≦ A
第2種分
第3種分
S2 :第2種ホルムアルデヒド発散建築材料の使用面積
S3 :第3種ホルムアルデヒド発散建築材料の使用面積
A :居室の床面積
換気回数
居室の種類
N2
N3
0.7回/h以上
1.2
0.20
0.5回/h以上0.7回/h未満
2.8
0.50
0.7回/h以上
0.88
0.15
0.5回/h以上0.7回/h未満
1.4
0.25
0.3回/h以上0.5回/h未満
3.0
0.50
住宅等の居室(※)
上記以外の居室(※)
※ 住宅等の居室とは、住宅の居室、下宿の宿泊室、寄宿舎の寝室、家具その他これに類する物品の販売業を営む店舗の売場をいいます。上記以外の居室には、学校、オフィス、病院など他の
用途の居室が全て含まれます。
③複数の建築材料で構成される住宅部品、設備機器等
複数の建築材料で構成され、建設時に居室に設置される住宅部品、設備機器については、構成部材ごとに
○内装の仕上げ
○天井裏等の下地
○家具等と同様の扱いとなる部分
に区分できる。それらをまとめたものが次表である。
住宅部品・設備機器における内装仕上げの部分
規制の受け方
該当する部分
基準法での扱い
内装仕上げ
室内に面する部分
面積制限有り
●第2種ホルムアルデヒド発散建築材料
●第3種ホルムアルデヒド発散建築材料
●規制対象外の建材(面積制限なし)
を使用できる
天井裏等の下地
内部の天板、側板、底板、棚板、背板等で固定されている主要な面材
面積制限なし
●第3種ホルムアルデヒド発散建築材料
●規制対象外の建材
を使用できる
家具等
棚板等で取り外しが可能な部分
制限なし
規制対象外
軸状の部分、
見付面積が製品見付面積の1/10に満たない部分、木口
(建具、扉等の可動部分については、当該稼動部分ごとに判断する)
居室内に面さない部分(芯材等)
部分的に用いる塗料、接着剤
制限なし
32
(対策Ⅱ)天井裏等の制限
機械換気設備を設ける場合には、天井裏、床下、壁内、収納スペースなどから居室へのホルムアルデヒドの流入を防ぐため、次
の①∼③のいずれかの措置が必要となります。ただし、収納スペースなどであっても、建具にアンダーカット等を設け、かつ、換
気計画上居室と一体的に換気を行う部分については、居室とみなされ、対策Ⅰの対象となります。
①建材による措置
天井裏などに第1種、第2種のホルムアルデヒド発散建築材料を使用しない(F☆☆☆以上とする)
②気密層、通気止めによる措置
気密層又は通気止めを設けて天井裏などと居室とを区画する
③換気設備による措置
換気設備を居室に加えて天井裏なども換気できるものとする
建材や換気設備に関しても
ハウスメーカーや設計事務所、
工務店の人としっかり
相談しておこう!
気密層・通気止めと天井裏等の扱い
外壁、界壁、床スラブ等の躯体と内装材との間に空間がある場合、その部分も天井裏等の範囲に含まれることに注意が必要である。
例1
例2
気密層
通気止め
通気止め
個室西
個室中
和室
主寝室
建築材料又は換気設
備の対策が必要とな
る天井裏等の範囲
LD
個室中
主寝室
建築材料又は換気設
備の対策が必要とな
る天井裏等の範囲
LD
気密層はあるが間仕切壁の通気止めがない場合
通気止め
個室西
個室中
和室
主寝室
建築材料又は換気設
備の対策が必要とな
る天井裏等の範囲
LD
気密層はなく間仕切壁の通気止めがある場合
例3
33
個室西
和室
気密層と間仕切壁の通気止めがある場合
通気止め
気密層
個室西
個室中
和室
主寝室
建築材料又は換気設
備の対策が必要とな
る天井裏等の範囲
LD
気密層も間仕切壁の通気止めもない場合
例4
6−2 換気対策
2時間で住宅の空気がほぼ入れかわる程度の換気が常時確保できるよう計画的な換気対策が講じられているかどうかを評価し表
示します。
また、一時的に汚染物質の濃度が高くなると部屋として、臭気が生じる「便所」
、湿気が生じて建物を傷めることが懸念される「浴
室」、調理の際に汚染物質が生じる「台所」を取り上げ、どのような換気設備が設けられているかを表示します。
項 目
6.空気環境に
関すること
6-2換気対策
居室の換気対策
結 果
室内空気中の汚染物質及び湿気を屋外に除去するため必要な換気対策
住宅の居室全体で必要な換気量が確保できる対策
□機械換気設備 □その他[ ]
局所換気対策
換気上重要な便所、浴室及び台所の換気のための対策
便所:□機械換気設備 □換気のできる窓 □なし
浴室:□機械換気設備 □換気のできる窓 □なし
台所:□機械換気設備 □換気のできる窓 □なし
200
《参 考》
送風機のP−Q曲線
換気回数が得られていることは、次の式によって確かめること
ができるものとすること。
<
Pb ≧ Pr
機
外
150
静
圧
又
は Pb
ダ
ク
ト Pr 100
経
路
の
圧
力
損
50
失
(単位 Pa)
この式において、Pb及びPrは、それぞれ次の数値を表すも
のとする。
。この
Pb 必要換気回数に対応した最大機外静圧(単位 Pa)
場合においては、(ろ)項の換気回数 n を用いて次の式によ
り求めた必要換気量Qに対して、P−Q曲線により、機外
静圧Pbを求めるものとする。
0
0
Q = n・A /α
50
100
Pr 必要換気量で換気した場合の搬送部材及び端末換気口に
150
200
Qn<Qr
3
風量(単位m /時間)
よる圧力損失の合計(単位 Pa)
P−Q曲線のイメージ図
6−3 室内空気中の化学物質の濃度等
住宅の完成段階で、建設住宅性能評価の一環として、住宅室内の空気中の化学物質の濃度について実測し、その結果を測定条件
等とともに表示するものです。
項 目
6.空気環境に
関すること
6-3室内空気中の化学物質
の濃度等
結 果
適用範囲
評価対象住戸の空気中の化学物質の濃度及び測定方法
特定測定物質の名称
[ ]
特定測定物質の濃度:[ ]
測定器具の名称:[ ]
採取を行った年月日:[ 年 月 日]
採取を行った時刻等:[ ]
内装仕上げ工事の完了日:[ 年 月 日]
採取条件(居室の名称):[ ]
(室温〔平均の室温〕):[ ℃]
(相対湿度〔平均の相対湿度〕):[ %]
(天候):[ ]
(日照の状況):[ ]
(換気の実施状況):[ ]
(その他):[ ]
分析した者の氏名又は名称:[ ]
戸建又は
共同各戸
34
告示
6−3
基本原則
イ 定義
「特定測定物質」とは、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びスチレンをいう。
ロ 評価事項
この性能表示項目において評価すべきものは、次の①及び②に掲げる特定測定物質ごとの評価対象住戸の居室におけ
る空気中の濃度及び測定方法とする。
① ホルムアルデヒド
② トルエン、キシレン、エチルベンゼン及びスチレンのうち測定を行うもの
揮発性の有機化合物の沸点と分類
化学物質の室内濃度の指針値(厚生労働省)
POM SVOC
指針値※
主 な 用 途
①ホルムアルデヒド
0.08ppm
・合板、パーティクルボード、壁紙用接着剤等に
用いられるユリア系、メラミン系、フェノール系
等の合成樹脂、接着剤・一部ののり等の防腐剤
②トルエン
0.07ppm
内装材等の施工用接着剤、塗料等
③キシレン
0.20ppm
内装材等の施工用接着剤、塗料等
④エチルベンゼン
0.88ppm
内装材等の施工用接着剤、塗料等
⑤スチレン
0.05ppm
ポリスチレン樹脂等を使用した断熱材等
⑥パラジクロロベンゼン
0.04ppm
衣類の防虫剤、トイレの芳香剤等
⑦テトラデカン
0.04ppm
灯油、塗料等の溶剤
化 学 物 質
P O M(粒子状物質)
SVOC(半揮発性有機化合物)
V O C(揮発性有機化合物)
VVOC(高揮発性有機化合物)
380℃
クロルピリホス(320℃)
260℃
スチレン(145℃)
VOC
キシレン(140℃)
エチルベンゼン(136℃)
トルエン(110℃)
50℃
VVOC
アセトアルデヒド(20℃)
ホルムアルデヒド(-21℃)
建材や塗料などから住宅の室内に放散して健康に害を与
える化学物質を「揮発性有機化合物」と呼びます。全体
としてVOCと総称されることもありますがこれは
Volatile Organic Compoundsの頭文字をとったもの
です。WHO(世界保健機構)では揮発性有機化合物を
揮発性の高さ(沸点)に応じていくつかに分類しています。
35
厚
生
労
働
省
が
濃
度
指
針
値
を
定
め
た
12
物
質
⑧クロルピリホス
⑨フェノブカルブ
0.07ppb
(小児の場合0.007ppb)
3.8ppb
しろあり駆除剤
しろあり駆除剤
⑩ダイアジノン
0.02ppb
殺虫剤
⑪フタル酸ジ-n-ブチル
0.02ppm
塗料、接着剤等の可塑剤
⑫フタル酸ジ-2-エチルヘキシル
7.6ppb
①⑧は建築基準法の規制対象物質
①∼⑤は住宅性能表示で濃度を測定できる5物質
壁紙、床材等の可塑剤
※25℃の場合 ppm:100万分の1の濃度、ppb:10億分の1の濃度
室内でのさまざまな作業に必要な明るさを、視覚に大きな負担をかけないように確保することは、住宅の計画上重要な課題です。
また、住宅の窓などの開口部には、日照、採光、通風といった物理的効果に加えて、眺望、開放感、やすらぎの享受といった心
理的なものがあるといわれます。
「光・視環境に関すること」では、こうした開口部の効果に着目し、特に居室の開口部の面積と位置についての配慮を評価して
表示します。
基 準 の 構 成
7. 光・詩視環境に関
すること
7−1 単純開口率
イ 単純開口率の算出
ロ 開口部面積の算出
7−2 方位別開口比
イ 方位別開口比の算出
ロ 開口部方位の設定及び面積の算出
7−1 単純開口率
住宅の居間や寝室など、特に光の採り入れのニーズの高い部屋を対象に、窓などの開口部の面積の大小を、居室の床面積に対す
る比率の大きさによって評価されます。直接、直射日光の量を評価するものではありませんが、一般的には、本事項の数値が大き
いほど、直射日光を採り入れやすい計画であるといえます。なお、通常の住宅においては建築基準法上、14.3%(居室面積の1/7)
以上となっております。
結 果
項 目
7.光・視環境に 7-1単純開口率
関すること
居室の外壁又は屋根に設けられた開口部の面積の床面積に対する割合の大きさ
単純開口率:[ %]
単純開口率(○%以上)が明示されていること。ただし、○に当てはまる値は、次の式によって算出されるWの値を超えない整
数とする。
W= A/S ×100
W 開口率(単位%)
A 評価対象住戸の居室の開口部(屋外に面し、開放が可能なもの又は光を
2
透過する材料で作られているものに限る)の面積の合計(単位 m )
2
S 居室の床面積の合計(単位 m )
・小数点第 1 位を切り捨て、整数で表示すること。
7−2 方位別開口比
東西南北そして真上の各方位ごとの開口部の面積の割合を表示して、どちらの方向により多くの開口部のある住宅なのかを表し
ます。
項 目
7.光・視環境に 7-2方位別開口比
関すること
結 果
居室の外壁又は屋根に設けられた開口部の面積の各方位毎の割合の大きさ
北:[ %] 東:[ %]
南:[ %] 西:[ %] 真上:[ %] 方位別開口比(○%以上、ただし、当該方位の開口部の面積が0の場合には0%)が明示されていること。ただし、○に当てはま
る値は、北、東、南及び西の方位並びに真上の方向ごとに、次の式によって算出されるRiの値を超えない整数とする。
Ri = Ai /A ×100
Ri i 方位(ある方位又は方向をいう。)の開口比(単位%)
2
Ai 評価対象住戸の居室の i 方位に存する開口部の面積の合計(単位m )
2
A 評価対象住戸の居室の開口部の面積の合計(単位m )
・小数点第 1 位を切り捨て、整数で表示すること。
・開口部がどの方位を向いているかの判断は次図によること。
36
●開口部の方位および面積の出し方
・真北方向を基準に、方位軸を設定し、この方位軸と平面上で45度で交わ
真北
る線により区分される範囲をそれぞれ東、西、南、北の方位とします。
・平面上において開口部から外部へ向かう法線の属する方位とします。
・平面上で複数の法線を持つ形状の一の開口部を結んだ平面の法線により
北
ます。
・ちょうど北東方向に矢印が向いた場合などは、「北」と「東」のどちら
としても構いません。
45°
西
東
方位軸
45°
南
方位軸
θ
開口部の方位
0°<θ≦45°
法線方向
屋外側
開口部の方位は、屋
外へ向う法線の水平
投影線の方位面積は
垂直投影面積による
斜上向き
の開口部
居室側
開口部の面積
居室側
平面図
開口部
の面積
屋外側
断面図
開口部の方位
屋外側
開口部の方位
=破線の法線方向
θ
開
口
部
の
方
位
居室側
45°<θ≦90°
真上方向にあり、開
口部の面積は水平投
影面積とする
屋外側
屋外側
居室側
居室側
開口部の面積
平面図
平面図
出窓でない場合は各方
位に分割して開口部の
面積として下さい。
①居室の範囲
・対象となるのは居室のみです。居室とは継続的に使用する室であり、
居間、食堂、台所、寝室、書斎、子供室、応接室等がこれにあた
ります。
・浴室、洗面所、便所、納戸、廊下、階段室、玄関などは居室に含
まれません。
②開口部の面積は、サッシの内法面積で算出して表します。
トップライトの場合、屋根のこう配によって開口面積が変わります
ので、注意しましょう。
開口部の面積
木・額縁
サッシ枠
サッシ引違窓枠
サ︵
ッサ
シッ
のシ
内枠
法の
高内
さ側
︶
(サ
ッ
サッ シ枠の
シの 内側
内法 )
幅
サッシ寸法の押さえ方
37
断面図
音環境に関することでは、主に共同住宅等の界壁(隣戸との間の壁)や界床(上下住戸との間の床)・外壁の開口部についてそれ
ぞれの遮音性が、どの程度講じられているかなどを評価して表示します。
なお、1戸建ての住宅については、それらのうち住宅の外壁の開口部が有する「騒音(空気伝搬音)の伝わりにくさ」を高めるた
めの対策について、どの程度講じられているか等により評価を行います。
基 準 の 構 成
8. 音環境に関すること
8−1 透過損失等級
サッシ、ドアセットの平均音響透過損失
8−1 透過損失等級(外壁開口部)
居室の外壁に設けられたサッシなどを評価対象に、空気伝搬音を遮断する性能を評価して3段階の等級で方位別に表示します。
等級が高いほど、優れた遮断性能をもったサッシなどであると言えます。
項 目
8.音環境に
関すること
8-4透過損失等級
(外壁開口部)
結 果
居室の外壁に設けられた開口部に方位別に使用するサッシによる空気伝搬音の遮断の程度
北 東 南 西
3
3
3
3
特に優れた空気伝搬音の遮断性能(日本工業規格のRm(1/3)-25等級相当以上)が確保されてい
る程度
2
2
2
2
優れた空気伝搬音の遮断性能(日本工業規格のRm(1/3)-20等級相当以上)が確保されている程
度
1
1
1
1
その他
「音環境」
住宅の遮音性は反射、干渉、共鳴さらには共振といった不確定な要因などがあり、設計の段階で正確に予測することが困
難なため、予測のできる内容に置き換えての評価となり、完成した住宅室内で聞こえる音の実測結果とは必ずしも一致しな
いこと等があります。このため、住宅性能表示制度の中で「選択事項」として位置付けられ、評価を受けるかどうかを自由
に選択できるようになっています。
38
これまでの住宅では、例えば歳をとったとき、あるいは突然事故に遭うなどして障害を持つようになったときには、住み続けら
れない事態が生じることが稀ではありませんでした。
本事項は、そうしたことが起こる可能性をできるだけ減らすために住宅が持つべき性能について評価を行うものです。
「高齢者等への配慮」では、基本的に加齢に伴う身体機能に対応して、安全と移動容易性を保つための配慮を考えて評価方法が
定められています。なお、ここで考えている安全は、基本的には移動に関わるものであり、水平あるいは垂直移動、姿勢変化を考
えていますが、寄りかかりも対象としています。
外構については敷地の条件によって定まるものであって、住宅のみでは規定できないため評価の対象とはされていません。また、
交換可能な設備による工夫についても、住宅の性能として評価することはなじまないため、評価の対象とはされていません。
基 準 の 構 成
9. 高齢者等への
配慮に関すること
9−1 高齢者等配慮対策等級
(専用部分)
① 部屋の配慮
② 段差
③ 手すり
④ 通路及び出入口の幅員
⑤ 寝室、便所及び浴室の広さ
9−1 高齢者等配慮対策等級(専用部分)
高齢者等への配慮のために必要な対策が、住戸内でどの程度講じられているかを評価して5段階の等級で表示するものです。等
級が高くなるほど、より多くの対策が講じられている住宅であることを表しています。
評価の対象となる対策は、「移動時の安全性」と「介助の容易性」という2つの目標を達成するためのものとしています。「移動
時の安全性」については、高齢者等が利用する部屋と主要な部屋とを同一階に配置することや、階段への手すりの設置や勾配の工
夫、床や出入り口などの段差の解消、玄関・便所・浴室・脱衣室への手すりの設置などを評価します。
「介助の容易性」については、
通路や出入り口の幅、浴室・寝室・便所の広さなどを評価します。
項 目
9.高齢者等へ
の配慮に関
すること
39
9-1高齢者等配慮対策
等級
(専用部分)
等級
結 果
住戸内における高齢者等への配慮のため必要な対策の程度
5
高齢者等が安全に移動することに特に配慮した措置が講じられており、介助式車いす使用者が基本的な生活行為
を行うことを容易にすることに特に配慮した措置が講じられている
4
高齢者等が安全に移動することに配慮した措置が講じられており、介助式車いす使用者が基本的な生活行為を行
うことを容易にすることに配慮した措置が講じられている
3
高齢者等が安全に移動するための基本的な措置が講じられており、介助式車いす使用者が基本的な生活行為を行
うための基本的な措置が講じられている
2
高齢者等が安全に移動するための基本的な措置が講じられている
1
住戸内において、建築基準法に定める移動時の安全性を確保する措置が講じられている
別表1 基準概要
(参考)空間・部位別による各等級の評価基準
評 価 事 項
①部屋の
配置
特定寝室と同一
階に配置すべき
室等
②段差
右記以外のすべ
ての床は段差の
ない構造2
③階段
勾配等
蹴込み
④手すり
形式等
滑り止め
段鼻
基準法適合
階段
便所
浴室
⑤通路及
び出入
口の幅
員
⑥寝室、
便所及
び浴室
玄関
脱衣室
転落防止
日常生活空間内
にある通路
日常生活空間内
にある出入口の
幅員
浴室の広さ
便所の介助スペ
ース
便器
特定寝室の広さ
仕 様 基 準
便所
浴室
玄関
洗面所
脱衣室
食事室
玄関の出入口3
玄関の上がりかま 110㎜(接地階の玄関は180㎜、踏み段4を設ける場合は
ち
360㎜)以下
段差規定なし
土間と踏み段の段
差及び踏み段と上 110㎜(接地階の玄関は180㎜)以下
がりかまちの段差
勝 手 口 等 5の 出 入
口及び上がりかま 段差規定なし
ちの段差
居室の部分の床6
とその他の部分の 300㎜以上450㎜以下
床の段差*1
浴室出入口の段差 段差なし
20㎜以下の単純段差
内外の高低差120㎜以下、またぎ高さ180㎜以下+手すり
バルコニーの出入 180㎜(踏み段7を設ける場合は360㎜)以下の単純段差
口の段差
250㎜以下の単純段差+手すり*2
180㎜(踏み段7を設ける場合は屋内側で180㎜、屋外側
で360㎜)以下のまたぎ段差+手すり*2
段差規定なし
バルコニーと踏み
段の段差及び踏み 180㎜以下(接地階を有しない場合のみ)
段とかまちの段差
日常生活空間外の段差10
勾配6/7以下
勾配
勾配22/21以下、踏面195㎜以下
550㎜≧2R+T≦650㎜15
蹴込み寸法30㎜以下
蹴込み板設置
通路等への食い込み、回り階段等の禁止
滑り止めは踏面同一面
段鼻を設けない
建築基準法施行令第23条から第27条に適合16
両側設置(700∼900㎜の高さ)
少なくとも片側に設置(上記の高さ)
両側設置(上記の高さ)
(階段勾配45度超の場合)
設置(立ち座り補助のためのもの)
設置(浴槽出入りのためのもの)
設置(浴室出入り、浴槽内での立ち座り、姿勢保持、洗い場の立ち座りの
ためのもの)
設置(靴等の着脱のためのもの)
設置(衣服着脱のためのもの)
各部位に応じた基準に基づき設置(設計住宅性能評価マニュアル参照)
有効幅員850㎜(柱等の箇所は800㎜)以上
有効幅員780㎜(柱等の箇所は750㎜)以上
800㎜以上
浴室20
650㎜以上
600㎜以上
浴室以外21
800㎜以上
750㎜以上
内法で短辺1.4m以上かつ広さ2.5㎡以上
内法で短辺1.3m以上かつ広さ2.0㎡以上(共同住宅等は1.2m以上かつ広さ
1.8㎡以上)
内法で短辺1.3m以上24
内法で短辺1.1m以上、長辺1.3m以上26
内法で長辺1.3m以上26
腰掛け式
内法で12㎡以上
内法で9㎡以上
等 級
5
●
●1
●1
●1
●1
●1
●
4
●
●1
−
−
−
−
●
3
●
−
−
−
−
−
●
2
●
−
−
−
−
−
●
●
●
−
−
−
−
●
●
●
●
−
−
●
●
●
●
●
●
●
●
●
−
−
●
−
−
●
−
●
●9
−
−
●
●8
●8
●
●8
●8
−
●9
●8
●8
−
−
●9
●9
●
●
●
●
●
●11
●13
●
●
●11
*3
●11
*3
11
●*3
●11
*3
●
●17
*3
●18
*3
18
●*3
●
●
●
●12
●14
●
●
●12
*3
●12
*3
−
−
●
−
●
●
●
●
●
−
●11
●11
●11
−
−
−
−
●
−
●11
*3
●11
*3
●
●
●
−
●11
●11
●11
−
−
−
−
●
−
●11*3
●11*3
●
●
●
−
−
−
●
●
●
●
−
●
−
−
●22
−
●
●
●
●
−
●
−
●
−
−
●22
●
●19
●19
●
−
●
−
−
●
−
●23
−
●19
●19
●
−
−
●
−
●27
−
●
●
−
−
−
●27
●
−
●
25
●
−
−
●
●
−
40
凡 例
● :適用
1 出入口幅員750㎜(直進できる場合は650㎜)以上等介助用車いすが使用できるホームエレベーターがある場合は適用しない。
2 5㎜以下の段差が生じるものを含む。
3 くつずりと玄関側の高低差20㎜以下、かつ、くつずりと玄関土間の高低差5㎜以下のものに限る。
4 奥行き300㎜以上、幅600㎜以上、かつ、1段のものに限る。
5 勝手口その他屋外に面する開口部(玄関及びバルコニーの出入口を除く。)
6 以下の基準に適合するものに限る。
(a)介助用車いすの移動の妨げとならない位置に存すること
(b)面積が3㎡以上9㎡(当該居室の面積が18㎡以下の場合にあっては、当該面積の1/2)未満であること
(c)当該部分の面積の合計が、当該居室の面積の1/2未満であること
(d)長辺(工事を伴わない撤去等により確保できる部分の長さを含む。)が1,500㎜以上であること
(e)その他の部分の床より高い位置にあること
7 奥行き300㎜以上、幅600㎜以上、踏み段とバルコニーの端との距離1,200㎜以上、かつ、1段のものに限る。
8 接地階を有しない住戸に限る。
9 接地階を有する住戸に限る。
10 日常生活空間外に存する玄関の出入口及び上がりかまち、勝手口等の出入口及び上がりかまち、浴室出入口及びバルコニー
の出入口の段差並びに室内又は室の部分の床とその他の部分の床の90㎜以上の段差に限る。
11 ホームエレベーターがある場合に適用しない。
12 ホームエレベーターがある場合又は日常生活空間内にない場合に適用しない。
13 ホームエレベーターを設置している場合に限る。
14 ホームエレベーターを設置している場合、又は、日常生活空間外にある場合に限る。
15 R:けあげ高さ、T:踏面長さ
16 等級1にも適用する。
17 ホームエレベーターがない場合に適用する。
18 ホームエレベーターがある場合に限る。
19 設置できるようにする場合(設置準備)を含む。
20 浴室出入口の幅員は、有効幅員とする。
21 玄関出入口の幅員は、有効幅員とする。
22 玄関出入口以外の幅員は、工事を伴わない撤去等により確保できるものを含む。
23 玄関出入口以外の幅員は、軽微な改造により確保できるものを含む。
24 1.3m以上とするかわりに、便器後方の壁から先端までの長さ+0.5m以上としたものでも良い。
25 工事を伴わない撤去等により確保できるものを含む。
26 便器の側方及び前方に500㎜のスペースを確保(ドアの開放による確保を含む。
)できるものでも良い。
27 軽微な改造により確保できるものを含む。
*1 平成13年の改正により追加
*2 平成13年の改正により、等級3、2の場合は設置準備も可
*3 11、12、17、18のただし書は、平成13年の改正により変更となった規定による。
41
近年、深刻化する犯罪の増加は人々の不安感を著しく増大させており、安心・安全の確保が社会的に問題となっています。中で
も、住宅をめぐる犯罪情勢は特に悪化しており、様々な手口による被害が広がり、住宅購入等の住宅の防犯性に対する意識は、近
年高まっています。
そこで防犯性についても住宅に求められる基本的な性能として捉え、住宅の持つ防犯性の高さについて評価します。
基 準 の 構 成
10. 防犯に関すること
10−1 開口部の侵入防止対策
開口部 a、b、c の防犯措置の有無
一戸建て住宅の開口部に対して、外部からの接近のしやすさ(開口部の存する階、開口部の種類)に応じてグループ化し、
各グループごとに、それに属する全ての開口部について、防犯建物部品を使用しているか否かを表示します。
なお、住戸の防犯は、建物の仕様や設備に関する要素のほか、敷地や周辺地域の状況、地域における防犯上の取り組み等
も含めて総合的に捉える必要があり、建物の使用や設備において求められる対策は地域環境や周辺建物の状況にも左右され
るため、どの範囲の開口部までを防犯建物部品で対応する必要があるかについては、個々の敷地の状況等を勘案して、施主
の判断に委ねられています。
〔 〕階
区分 a、b、c
シャッター又は雨戸のみによる対策を含む
42
【手順1】評価対象開口部の区分の確認
② 侵入可能な規模の開口部が以下のa、b、c のどの区分に該当するか確認します。
a.住宅の出入り口
b.地面から開口部の下端までの高さが2m以下、又は、
バルコニー等から開口部の下端までの高さが 2 m以下、かつ、水平距離が 0.9m 以下
c.a 及び b に掲げるもの以外のもの
43
b
350mm
a
400mm
300mm
・長辺が400㎜、短辺が250㎜の長方形(a)
・長辺が400㎜、短辺が300㎜の楕円(b)
・直径が350㎜の円(c)
250mm
400mm
c
離隔距離の考え方
水平距離
水平距離
開口部までの離隔距離の測り方(開口部側の測定基準点)
外構、樹木、電柱、敷地外のもの
44
(1)住戸の出入口
(2)住戸の出入口として使用されない開口部
(3)開閉機構を有しない開口部
45
11−1 建築基準法に対応したホルムアルデヒド対策
1.規制の対象となる範囲
改正建築基準法におけるホルムアルデヒドに関する建築材料の規制は、
「居室」と、その居室をとりまく「天井裏等」を対象とし
ている。「居室」はさらに「住宅等の居室」と「住宅等の居室以外の居室」に区分される。また、「天井裏等」には、天井裏、小屋
裏、床下、壁内の他、原則として収納スペースが含まれる。
居室を有する建築物は、規制の内容により、「居室」
(居室と一体とみなされる屋内空間を含む)、「天井裏等」と「規制対象外」
の空間の3つに分かれる。
(1)居 室
住宅の居室は、居間、食堂、台所、寝室、個室、和室、応接室、書斎などであり、廊下、浴室、洗面所、便所等は居室ではない。
玄関
便所
浴室
洗
面
所
ホール
押
入
和室
納戸
台所
便所
吹抜
収納
廊下
洋室1
居間・食堂
洋室2
主寝室
縁
居室
1階平面図
居室
2階平面図
図−1 住宅の居室
住宅以外の建築物の居室としては、例えば次のような室が該当する。
・事務所:事務室、会議室、守衛室など
・病 院:病室、診察室、手術室、薬剤室、受付待合室など
・商 店:売場、休憩室など
・飲食店:客席、厨房など
(2)居室と一体であるとみなされる屋内空間
ホルムアルデヒド対策の機械換気設備による換気計画上、居室と一体的に換気を行う廊下、便所、洗面所、浴室等は居室とみ
なされる。このように一体的に換気を行う居室相互(居室とみなされる室間相互を含む)には、通気が確保される建具か、通気
のための開口部(通気口、通気らんま等)を設ける必要がある。
●押入など、居室に付
属する収納部分は、
通常は天井裏等に該
当するが、居室との
間に換気を積極的に
採ろうと図る場合、
居室と一体とみなさ
れる。
玄関
便所
浴室
ホール
和室
押
入
洗
面
所
●換気経路とならな
い納戸、物入等は
対象外。
居室に面する場合
は天井裏等に該当
する。
●換気経路となる洗
面所などは居室と
一体とみなされる。
そうでない場合は、
対象外。
台所
居間・食堂
納戸
便所
吹抜
収納
廊下
洋室1
洋室2
主寝室
縁
1階平面図
2階平面図
図−2 居室と一体とみなされる屋内空間
(3)天 井 裏 等
「天井裏等」とは居室に面する天井裏、小屋裏、床裏、壁、物置その他これらに類する部分で、押入などの収納スペースもこ
れに該当する。
46
ただし、収納スペースなどで、換気計画上居室と一体的に換気を行うため居室への給気経路となる部分は、居室とみなすこと
になる。
1)天井裏等の対策
天井裏等の対策には次の3通りの方法があり、いずれかの対策を講じる必要がある。
① 下地材、断熱材その他これらに類する面材について、次に挙げる材料を使用しないことによりホルムアルデヒドの発散を
抑制し、ひいては居室へのホルムアルデヒドの流入を抑制する。
・第1種ホルムアルデヒド発散建築材料
・第2種ホルムアルデヒド発散建築材料
・令第20条の5第2項の規定により大臣認定を受けた建築材料
(第2種ホルムアルデヒド発散建築材料とみなされる建築材料)
② 気密層又は通気止めにより、居室へのホルムアルデヒドの流入を抑制する。
・間仕切壁以外の部分については、居室との間に省エネルギー基準に規定する気密材を設けて区画する。
(*参考)省エネ基準で定められた気密材料
① 厚さ0.1㎜以上の住宅用プラスチック系防湿フィルム(JIS A 6930-1997)
② 透湿防水シート(JIS A 6111-2000)
③ 合板など
④ 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材(JIS A 9526-1999)
⑤ 乾燥木材等(重量含水率20%以下の木材、集成材、積層材など)
⑥ 鋼製部材
⑦ コンクリート部材
・間仕切壁、外壁などでは、ホルムアルデヒドの流入の抑制に関して気密材と同等以上に気密性を有する材料(石膏ボー
ド等)により、居室との間に通気止めを行う。
③ 居室の空気圧が当該天井裏等の部分の空気圧以上となるよう、機械換気設備等による措置を講じる。
具体的には「5.2.2 天井裏等の換気設備による対策」を参照されたい。
2.居室の内装の仕上げ材・天井裏等に関する規制対象範囲
(1)居室の内装仕上げ材・天井裏等
居室の内装の仕上げ材の規制の対象となる範囲(部位)は各図に示すとおりであるが、共通の原則として以下の点が挙げられ
る。(図−3、図−4参照)
① 内装は、床、壁、天井(天井のない場合は屋根)、建具などの室内に面する部分をさす。
② 原則として、以下の部分は規制の対象とはならない。
○柱等の軸材(柱、梁、間柱及び大断面の鴨居等)
○廻り縁や巾木、手すり、窓台、見切り、窓枠、落としがけ、畳寄せ、障子、鴨居、敷居、長押、カーテンボックス等の造
作材、建具枠、方立て、胴縁
柱等の軸材については、当該部分の面積が設置部分の見付面積の1/10を超える場合は、規制対象となる。
③ 部分的に用いられる塗料や接着剤は規制の対象とはならない。
④ 室内に直接面するボード類は「仕上げ材」として規制対象となるが、ボード類に透過性の材料(壁紙、カーペット等)を
貼った場合には、そのボード類についても「仕上げ材」として規制の対象に含まれる。
⑤ 居室に設けられる収納スペース(押入、造り付け収納、小屋裏収納、床下収納、納戸、ウォークインクローゼット等)の
内部仕上げは、「物置」に該当し、天井裏等と同じ規制を受ける。
⑥ 換気経路としていない収納スペースと居室とを仕切る扉等が、ふすま、折戸、引戸、吊戸等、その開閉機能上、扉の周囲
に隙間があるものであっても、換気計画上居室と一体的に換気を行わない場合には、収納スペースと居室は一体ではないと
みなされ、
「天井裏等」としての規制を受けることになる。また、換気経路としている場合であっても、排気経路であれば「天
井裏等」としての規制を受ける。
(2)複数の建築材料で構成される住宅部品、設備機器等
複数の建築材料で構成され、建設時に居室に設置される住宅部品、設備機器については、構成部材ごとに
○内装の仕上げ
○天井裏等の下地
○家具等と同様の扱いとなる部分
に区分できる。それらをまとめたものが表−1である。
47
図−3 規制対象となる範囲 − 洋室
内装の仕上げ
天井裏等の下地
規制対象外部分
図−4 規制対象となる範囲 − 和室
内装の仕上げ
天井裏等の下地
規制対象外部分
表−1 住宅部品・設備機器における内装仕上げの部分
該当する部分
基準法での扱い
規制の受け方
内装仕上げ
室内に面する部分
面積制限有り
●第2種ホルムアルデヒド発散建築材料
●第3種ホルムアルデヒド発散建築材料
●規制対象外の建材(面積制限なし)
を使用できる
天井裏等の下地
内部の天板、側板、底板、棚板、背板等で固定されている主要な面材
面積制限なし
●第3種ホルムアルデヒド発散建築材料
●規制対象外の建材
を使用できる
家具等
棚板等で取り外しが可能な部分
制限なし
規制対象外
軸状の部分、
見付面積が製品見付面積の1/10に満たない部分、木口
(建具、扉等の可動部分については、当該稼動部分ごとに判断する)
居室内に面さない部分(芯材等)
部分的に用いる塗料、接着剤
制限なし
48
図−5 規制対象となる範囲 − 内装ドア
(開戸)
部位・製品
内装ドア
(引戸、吊戸含む)
内装の仕上
図−6 規制対象となる範囲 − 内装ドア
(引戸)
天井裏等の下地
家 具 等
扉パネルの室内に面する部分
規制対象外部分
枠、芯材
取り外せる部分
は規制対象外
図−7 規制対象となる範囲 − 開閉間仕切り
部位・製品
開閉間仕切り
造り付け収納
内装の仕上
天井裏等の下地
家 具 等
扉パネルの室内に面する部分
規制対象外部分
枠、芯材
天板、側板、底板、背板、
内部仕上げ、クローゼット
(内装ドアパネルに準ずる) 扉パネルの収納内部に
面する部分
クローゼット扉パネル
内装の仕上げ
49
図−8 規制対象となる範囲 − 造り付け収納
天井裏等の下地
棚板、仕切板(取り
外し可能な部分)
引き出し部分
枠、扉芯材
規制対象外部分
図−9 規制対象となる範囲 − 押入れ
部位・製品
押入れ
リビングボード
内装の仕上
襖パネル部
図−10 規制対象となる範囲 − リビングボード
天井裏等の下地
家 具 等
鴨居、敷居、柱(戸あた
り)
、襖枠(襖芯材)
、
(襖紙は対象外材)
押入れ内部仕上げ
(ふすま用でん粉のり)
(床、壁、天井、棚板、枕棚板)
扉パネル、天板、側板の
背板、扉パネルの収納内部に
室内に面する部分
面する部分
規制対象外部分
棚板、仕切板(取り
外し可能な部分)
引き出し内部
台輪
取り外せる部分
は規制対象外
図−11 規制対象となる範囲 − 玄関収納
部位・製品
玄関収納
カップボード(食器棚)
図−12 規制対象となる範囲 − 食器棚
内装の仕上
天井裏等の下地
家 具 等
扉パネル、天板、側板の
背板、扉パネルの収納内部に
棚板、仕切板(取り
室内に面する部分
面する部分
外し可能な部分)
扉パネル、天板、側板の
背板、扉パネルの収納内部に
室内に面する部分
面する部分
棚板、仕切板(取り
外し可能な部分)
引き出し内部
内装の仕上げ
天井裏等の下地
規制対象外部分
台輪、脚
台輪
規制対象外部分
50
図−13 規制対象となる範囲 − キッチン
部位・製品
キッチン
洗面化粧台
内装の仕上
図−14 規制対象となる範囲 − 洗面化粧台
天井裏等の下地
家 具 等
扉パネル、
天板、
側板、
底板、 背板、扉パネルの収納内部に
棚板、仕切板(取り
背板の室内に面する部分
外し可能な部分)
面する部分
扉パネル、
天板、
側板、
底板、 背板、扉パネルの収納内部に
背板の室内に面する部分
面する部分
棚板、仕切板(取り
外し可能な部分)
引き出し内部
規制対象外部分
台輪、幕板
台輪
取り外せる部分
は規制対象外
図−15 規制対象となる範囲 − 露出型収納
部位・製品
内装の仕上
図−16 規制対象となる範囲 − 壁付け収納
天井裏等の下地
棚板(固定部分)
内装の仕上げ
51
規制対象外部分
棚板、仕切板(取り
外し可能な部分)
露出型収納(壁厚収納
背板、側板
等で扉のないもの)
壁付け棚
家 具 等
棚板(可動部分)
天井裏等の下地
規制対象外部分
図−17 規制対象となる範囲 − 屋内階段
(箱型)
部位・製品
内装の仕上
屋内階段(箱型)
踏板、蹴込板の居室側の面
屋内階段(露出型) 踏板の両面
図−18 規制対象となる範囲 − 屋内階段(露出型)
天井裏等の下地
家 具 等
踏板、蹴込板の裏面
−
規制対象外部分
−
手すり、
笠木、
親柱、
子柱、
側桁、
巾木
−
手すり、
笠木、
親柱、
子柱、
側桁、
ささら桁
可動の場合は
規制対象外
図−19 規制対象となる範囲 − 掘りこたつ
部位・製品
内装の仕上
掘りこたつ
カウンター
(窓台は含まない)
図−20 規制対象となる範囲 − カウンター
天井裏等の下地
座 卓
内部炉箱
カウンターの両面
内装の仕上げ
家 具 等
−
−
天井裏等の下地
規制対象外部分
こたつやぐら
(可動の場合)
−
規制対象外部分
52
閉じた状態
図−21 規制対象となる範囲 − 床下収納
部位・製品
内装の仕上
図−22 規制対象となる範囲 − 天井裏収納
天井裏等の下地
家 具 等
規制対象外部分
床下収納
蓋の床材部分
内部箱
芯材
天井裏収納
入口扉の天井材部分
収納内部仕上げ
(床、
壁、
天井)
はしご(スライドタラップ)
仕上げがカーペットの場合、
直下の下地材は「内装の仕
上げ」扱いとなる
図−23 規制対象となる範囲 − 二重床システム
部位・製品
内装の仕上
天井裏等の下地
二重床システム
フローリング仕上げの場合、
内装仕上げより下側の部分
フローリング。
カーペット仕上
げの場合、
直下の下地材まで (吸音材等も含む)
畳
畳(畳床にはホルムアルデヒ
ド発散建築材料を使用しな
ければ、規制なし。畳床には
一般的にはホルムアルデヒ 畳下地
ド発散建築材料は使用され
ない。
)
内装の仕上げ
53
図−24 規制対象となる範囲 − 畳
天井裏等の下地
家 具 等
規制対象外部分
規制対象外部分
図−25 規制対象となる範囲 − 腰壁
部位・製品
腰壁
内装の仕上
図−26 規制対象となる範囲 − 2段框
(式台)
天井裏等の下地
家 具 等
規制対象外部分
腰壁パネル
巾木、額縁、収め部材
2段框(式台)
框、式台
内装の仕上げ
天井裏等の下地
規制対象外部分
■外壁通気層等からの給気・床下空気循環構法を採用する場合
いくつかの構法では、外壁の通気層や床下から給気し新鮮空気を室内に導入する方法、室内空気が床下や壁内に導入され、そ
の空気を再び室内に放出して、床下を含めて空気を大きく循環させる方法(例えば、1階床下に温風暖房機を設置して、床下に
蓄熱しつつ室内も暖める暖房システム、外壁や屋根の空気を太陽熱で暖めて床下に吹き込み、それを室内にも吹き出すソーラー
システムなど)が採用されている。
この場合、通常は分離されている床下、天井裏、壁内部などの部分が居室と一体とみなされることになるため、そこで使用さ
れる建材等については、内装の仕上げに関する規制の対象範囲となる。
(3)第2種及び第3種ホルムアルデヒド発散建築材料の使用制限について
① 居室を例とした面積計算(その1)
床面積10㎡、換気回数0.5回/hの住宅の居室を例として、第2種・第3種ホルムアルデヒド発散建築材料の使用面積の最大を
検討する。
N2S2 十 N3S3 ≦ 10
換気回数0.5回以上0.7回未満
第3種のみ使用の場合 2.8 × 0 + 0.5 × S3 ≦ 10㎡ ∴S3 ≦ 20㎡
第2種のみ使用の場合 2.8 × S2 + 0.5 × 0 ≦ 10㎡ ∴S2 ≦ 3.57㎡
したがって、住宅の居室で、第3種ホルムアルデヒド発散建築材料のみを使用する場合は、床面積の2倍まで、第2種ホル
ムアルデヒド発散建築材料のみを使用する場合は、床面積の約0.3倍までの使用が可能となる。
表−2は、ホルムアルデヒド発散建築材料が一つの仕上げ材区分のみの場合の、換気回数に応じた使用可能な面積の目安
を示したものである。
第2種と第3種を組み合せて使用する場合は、それぞれの建築材料に応じたN値を用いた計算により、使用可能面積を計算
することが必要である。
54
表−2 換気回数と建材使用限度の目安
仕上材区分
換気回数
(規制対象外建材)
F☆☆☆☆
第3種ホルムアルデヒド発散建築材料
F☆☆☆
第2種ホルムアルデヒド発散建築材料
F☆☆
第1種ホルムアルデヒド発散建築材料
0.5回以上0.7回未満
0.7回以上
制限なし
床面積の5倍以内
床面積の2倍以内
床面積の約0.8倍以内
−−−−−
床面積の約0.3倍以内
使用禁止
② 居室を例とした面積計算(その2)
第2種・第3種ホルムアルデヒド発散建築材料が、どの程度使用可能となるのかについて、8帖間程度の居室を例として計
算する(換気回数0.5回/hの場合)
。
床 面 積 : 3.6m × 3.6m =12.96㎡
壁 面 積 : 3.6m × 2.4m − 1.4㎡ = 7.24㎡
3.6m × 2.4m − 3.2㎡ = 5.44㎡
3.6m × 2.4m × 2 =17.28㎡
計 29.96㎡
天井面積 : 3.6m × 3.6m =12.96㎡
木製建具 : 1.4㎡
合計面積 57.28㎡
第3種ホルムアルデヒド発散建築材料のみ使用
⇒第3種のみの最大面積 = 25.92㎡
床・天井(12.96+12.96=25.92)を第3種とすると他は全
てF☆☆☆☆としなければならない。
55
第2種ホルムアルデヒド発散建築材料のみ使用
⇒第2種のみの最大面積 = 4.62㎡
木製建具(1.4㎡)を第2種とできる。
残りの部分を、第3種で18.08㎡(床または天井、壁2面分
のどれかが可能)
3.建材の選択
(1)規制の対象となる建材
① 基本的な建材の選択
ホルムアルデヒド発散建築材料に係る告示に列記された建築材料の種類及び、それぞれのホルムアルデヒド発散速度に応
じた等級区分については、表−3に示すとおりである。これらの建築材料に関する規格及び表示制度等については、「2.5 建
材に関する規格等」を参照のこと。
■告示対象外で規制を受けない建材の例とその扱い
告示対象以外の建材については、ホルムアルデヒドの発散がほとんど認められないことから、面積の制限を受けることなく、居
室の内装材として使用することができる。
○金 属 類 : アルミ板、銅板、ステンレス板、琺瑯鉄板(PCM板、塩ビ鋼板、カラーアルミ等を含む)
○コンクリート類 : コンクリート、モルタル、コンクリートブロック
○窯 業 建 材 : ガラス、タイル、レンガ
○天 然 石 材 : 石材、大理石
○無機系塗壁(水和硬化型・自己接着型): 漆喰、プラスター
○木 材 : ムクの木材、縦継ぎ等面的に接着して板状に成型したものでないもの
○ボ ー ド 類 : 木質系セメント板、パルプセメント板、石こうボード、ケイカル板、ロックウール吸音板、
インシュレーションボード、ハードボード、火山性ガラス質複層板
○化 粧 材 : 印刷紙、オレフィンシート、突板、塩ビシート、高圧メラミン樹脂板
○塗 料 : 告示対象以外の塗料
セラックニス類、ニトロセルロースラッカー、ラッカー系シーラー
ラッカー系下地塗料、塩化ビニル樹脂ワニス、塩化ビニル樹脂エナメル
塩化ビニル樹脂プライマー、アクリル樹脂ワニス、アクリル樹脂エナメル
アクリル樹脂プライマー、合成樹脂エマルションペイント及びシーラー
合成樹脂エマルション模様塗料、合成樹脂エマルションパテ、家庭用屋内壁塗料
建築用ポリウレタン樹脂塗料、つや有合成樹脂エマルションペイント
アクリル樹脂系非水分散樹脂塗料
オイルステイン、ピグメントステイン
○接 着 剤 : 告示対象以外の接着剤
酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形接着剤
ビニル共重合樹脂系エマルジョン形接着剤、ゴム系ラテックス形接着剤
エポキシ変性合成ゴム系ラテックス形接着剤
水生高分子−イソシアネート系接着剤、α−オレフィン樹脂系接着剤
エポキシ樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤
変成シリコーン樹脂系接着剤、シリル化ウレタン樹脂系接着剤
ホットメルト形接着剤
○仕 上 塗 材 : 告示対象外の仕上塗材
内装セメント系薄付け仕上塗材
内装消石灰・ドロマイトプラスター系薄付け仕上塗材
内装けい酸質系薄付け仕上塗材、内装水溶性樹脂系薄付け仕上塗材
内装セメント系厚付け仕上塗材
内装消石灰・ドロマイトプラスター系厚付け仕上塗材
内装せっこう系厚付け仕上塗材、内装けい酸質系厚付け仕上塗材
ポリマーセメント系複層仕上塗材、可とう形ポリマーセメント系複層仕上塗材
防水形ポリマーセメント系複層仕上塗材、けい酸質系複層仕上塗材
反応硬化形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材
防水形反応硬化形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材
合成樹脂溶液形系複層仕上塗材、防水形合成樹脂溶液系複層仕上塗材
ただし、これらを素板として二次加工した場合には、使用される接着剤が非ホルムアルデヒド系接着剤であれば規制の対象外と
なるが、ホルムアルデヒドを含む接着剤を使用した場合には、規制対象となる。
56
表−3 告示対象建材の種類(JIS・JASにより規制に対応できるもの)
告 示 の 等 級
告示対象建材
区 分
規制対象外
(面積の制限を受けない)
面積制限を受ける
第3種ホルムアルデヒド 第2種ホルムアルデヒド
発散建築材料
発散建築材料
F☆☆☆☆
非ホルムアルデヒド系接着剤使用(新JAS)
① 合 板
非ホルムアルデヒド系接着剤及びホルムアルデ
ヒドを放散しない塗料等使用(新JAS)
F☆☆☆
FC0(旧JAS)
F☆☆
FC1(旧JAS)
+試験成績書(0.3㎎/L以下(ガ
FC0(旧JAS)
ラスデシケーター値)
)
大臣認定書
大臣認定書
非ホルムアルデヒド系接着剤使用(新JAS)
F☆☆☆
F☆☆
ホルムアルデヒドを放散しない塗料等使用
(新JAS)
F C0 (旧JAS)または
単層フローリング(旧
JAS)
+試験成績書
(0.5㎎/L以下(ガラ
スデシケーター値)
)
、FC0(旧
FC1(旧JAS)
JAS)または単層フロ
ーリング(旧JAS)+
試験成績書(1.5㎎/L
以下(ガラスデシケー
ター値)
)
使用できない
第1種ホルムアルデヒド
発散建築材料
左欄に掲げるものを除く
普通合板
コンクリート型枠用合板
構造用合板
天然木化粧合板
特殊加工化粧合板
大臣認定書
F☆☆☆☆
接着剤等不使用(新JAS)
② 木質系フローリング
非ホルムアルデヒド系接着剤及びホルムアルデ
ヒドを放散しない塗料等使用(新JAS)
または単層フローリング
(旧JAS) 大臣認定書
FC0(旧JAS)
+試験成績書(0.3㎎/L以下(ガラスデシケー
ター値)
)
左欄に掲げるものを除く
木質系フローリング
(全ムク及び縦継ぎ等をした単層フ
ローリング(規制対象外の塗料を塗
布したものを含む。
)を除く)
(コルク材使用のフローリングは対
象となりうる)
大臣認定書
大臣認定書
F☆☆☆☆
非ホルムアルデヒド系接着剤使用(新JAS)
③ 構造用パネル
+試験成績書(0.3㎎/L以下(ガ
FC0(旧JAS)
ラスデシケーター値)
)
F☆☆☆
FC0(旧JAS)
F☆☆
FC1(旧JAS)
大臣認定書
大臣認定書
F☆☆☆
FC0(旧JAS)
F☆☆
FC1(旧JAS)
大臣認定書
大臣認定書
※軸材に用いる場合は制限を受けな
い
F☆☆☆
FC0(旧JAS)
F☆☆
FC1(旧JAS)
左欄に掲げるものを除く
単板積層材
構造用単板積層材
大臣認定書
大臣認定書
F☆☆☆
E0(旧JIS)
F☆☆
E1(旧JIS)
大臣認定書
大臣認定書
F☆☆☆
E0(旧JIS)
F☆☆
E1(旧JIS)
大臣認定書
大臣認定書
左欄に掲げるものを除く
構造用パネル
大臣認定書
F☆☆☆☆
非ホルムアルデヒド系接着剤使用(新JAS)
④ 集 成 材
+試験成績書(0.3㎎/L以下(ア
FC0(旧JAS)
クリルデシケーター値)
)
大臣認定書
左欄に掲げるものを除く
集成材
構造用集成材
F☆☆☆☆
非ホルムアルデヒド系接着剤使用(新JAS)
⑤単 板 積 層 材
非ホルムアルデヒド系接着剤及びホルムアルデ
ヒドを放散しない塗料使用(新JAS)
+試験成績書(0.3㎎/L以下(ア
FC0(旧JAS)
クリルデシケーター値)
)
※軸材に用いる場合は制限を受けな
い
大臣認定書
⑥ M D F
F☆☆☆☆
E 0(旧JIS)+試験成績書(0.3㎎/L以下(ガ
ラスデシケーター値)
)
大臣認定書
⑦ パーティクルボード
F☆☆☆☆
E 0(旧JIS)+試験成績書(0.3㎎/L以下(ガ
ラスデシケーター値)
)
大臣認定書
⑧ その他の木質建材
大臣認定書
大臣認定書
大臣認定書
MDF(無等級)
左欄に掲げるものを除く
パーティクルボード
(無等級)
左欄に掲げるものを除く
木材のひき板、単板または小片その
他これらに類するものをユリア樹脂
系、メラミン樹脂系、ユリア・メラ
ミン共縮合樹脂系、フェノール樹脂
系、またはレゾルシノール樹脂系の
接着剤で面的に接着し、板状に成型
したもの
左欄に掲げるものを除く
⑨ ユリア樹脂板
大臣認定書
大臣認定書
大臣認定書
ユリア樹脂板
(無等級)
左欄に掲げるものを除く
57
告 示 の 等 級
告示対象建材
区 分
⑩ 壁 紙
規制対象外
(面積の制限を受けない)
F☆☆☆☆
旧JISマーク+試験成績書(0.2㎎/L以下(ガ
ラスデシケーター値)
)
面積制限を受ける
第3種ホルムアルデヒド 第2種ホルムアルデヒド
発散建築材料
発散建築材料
使用できない
第1種ホルムアルデヒド
発散建築材料
壁紙(無等級)
大臣認定書
大臣認定書
左欄に掲げるものを除く
大臣認定書
F☆☆☆☆
旧JISマーク+試験成績書(0.1㎎/L以下(ガ
ラスデシケーター値)
)
壁紙施工用でん粉系接着剤
(無等級)
左欄に掲げるものを除く
大臣認定書
⑪ 接 着 剤
(現場施工・工場
での二次加工)
F☆☆☆☆
大臣認定書
大臣認定書
大臣認定書
ホルムアルデヒド水溶液を用いた建
具用でん粉系接着剤(無等級)
左欄に掲げるものを除く
ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノ
ール樹脂、レゾルシノール樹脂また
はホルムアルデヒド系防腐剤を用い
た接着剤
大臣認定書
左欄に掲げるものを除く
F☆☆☆☆
旧JISマーク+試験成績書(0.005㎎/m2h以
下(チャンバー法)
)
⑫ 保 温 材
大臣認定書
F☆☆☆
旧JISマーク+試験成
績書(0.02㎎/m 2h以
下(チャンバー法)
)
F☆☆
旧JISマーク+試験成
績書(0.12㎎/m 2h以
下(チャンバー法)
)
大臣認定書
大臣認定書
ロックウール保温板
ロックウールフェルト
ロックウール保温帯
ロックウール保温筒
グラスウール保温板
グラスウール波形保温板
グラスウール保温帯
グラスウール保温筒
(無等級)
左欄に掲げるものを除く
フェノール樹脂系保温材(無等級)
大臣認定書
大臣認定書
大臣認定書
左欄に掲げるものを除く
⑬ 緩 衝 材
大臣認定書
大臣認定書
大臣認定書
浮き床用グラスウール緩衝材
浮き床用ロックウール緩衝材
(無等級)
左欄に掲げるものを除く
F☆☆☆☆
旧JISマーク+試験成績書(0.005㎎/m2h以
下(チャンバー法)
)
大臣認定書
⑭ 断 熱 材
F☆☆☆
旧JISマーク+試験成
績書(0.02㎎/m 2h以
下(チャンバー法)
)
大臣認定書
大臣認定書
大臣認定書
大臣認定書
ロックウール断熱材
グラスウール断熱材
吹込み用グラスウール断熱材
(無等級)
左欄に掲げるものを除く
大臣認定書
ユリア樹脂またはメラミン樹脂を使
用した断熱材(無等級)
左欄に掲げるものを除く
⑮ 塗料(現場施工)
F☆☆☆☆
旧JISマーク+試験成績書(0.12㎎/L以下(ガ
ラスデシケーター値)
)
大臣認定書
F☆☆☆
旧JISマーク+試験成
績書(0.35㎎/L以下
(ガラスデシケーター
値)
)
大臣認定書
F☆☆
旧JISマーク+試験成
績書(1.8㎎/L以下(ガ
ラスデシケーター値)
)
大臣認定書
アルミニウムペイント
油性調合ペイント
合成樹脂調合ペイント
フタル酸樹脂ワニス
フタル酸樹脂エナメル
油性系下地塗料
一般用さび止めペイント
多彩模様塗料
家庭用屋内木床塗料
家庭用木部金属部塗料
建物用床塗料
(無等級)
左欄に掲げるものを除く
58
告 示 の 等 級
告示対象建材
面積制限を受ける
第3種ホルムアルデヒド 第2種ホルムアルデヒド
発散建築材料
発散建築材料
規制対象外
(面積の制限を受けない)
区 分
F☆☆☆☆
⑯ 仕 上 塗 材
大臣認定書
使用できない
第1種ホルムアルデヒド
発散建築材料
内装合成樹脂エマルション系薄付け
仕上塗材
内装合成樹脂エマルション系厚付け
仕上塗材
軽量骨材仕上塗材
合成樹脂エマルション系複層仕上塗材
防水形合成樹脂エマルション系複層
仕上塗材
(無等級)
大臣認定書
大臣認定書
左欄に掲げるものを除く
⑰ 接着剤(現場施工)
F☆☆☆☆
旧JISマーク+試験成績書(0.005㎎/m2h以
下(チャンバー法))
大臣認定書
F☆☆☆
旧JISマーク+試験成
績書(0.02㎎/m 2h以
下(チャンバー法))
F☆☆
旧JISマーク+試験成
績書(0.12㎎/m 2h以
下(チャンバー法))
大臣認定書
大臣認定書
酢酸ビニル樹脂系溶剤形接着剤
ゴム系溶剤形接着剤
ビニル共重合樹脂系溶剤形接着剤
再生ゴム系溶剤形接着剤
(無等級)
左欄に掲げるものを除く
② 化粧板の選択
繊維板やパーティクルボード等は、そのままの状態で建具・箱物の内装仕上げや下地部分に使用されることは少なく、表
面に突板、シート等を貼る二次加工を施される場合が多い。改正された建築基準法での等級確認で告示対象外となる突板、
シート等を貼った化粧板を評価する場合、表−4のような内容となる。
表−4 化粧板の構成と評価(告示対象外となる突板、シートを貼ったもの)
区分
素板
A
JIS・JAS品
(化粧パーティクルボード、
化粧合板等)
接着剤
評価方法
B
JIS・JAS品
非JIS・JAS品
非ホルムアルデヒド系接着剤
C
JIS・JAS品
非JIS・JAS品
告示対象外材料
ホルムアルデヒド系接着剤
化粧板として大臣認定
D
告示対象外材料
非ホルムアルデヒド系接着剤
告示対象外
JIS・JAS
素板:JIS・JAS・大臣認定
+接着剤種等表示
化粧板として大臣認定
表−4の「A」の場合に関しては、合板、MDF、パーティクルボード等について、該当するJIS、JAS規格に化粧板として
の規格が定められており、ホルムアルデヒドの発散等級に関して、原則としてJIS・JASに基づく表示をするので、その表示
をもとに建材を確認し選択することができる。
表−4の「B」「C」「D」の場合、化粧板の表面にある突板、シート等は規制を受けない材料であるため、具体的には接着
剤と素板の等級を確認することになる。
表中「C」の場合のように、突板やシートの接着にホルムアルデヒド系接着剤を使用している場合は、素板が何であって
も化粧板で大臣認定を取得することになるので、大臣認定を取得しているかどうかで使用できる建材かどうかを判断するこ
とになる。
表中「B」の場合のように、非ホルムアルデヒド系接着剤でシート類を接着した化粧板は、素板の等級に基づいて化粧板
の等級とすることができる。この場合、素板と接着剤など複数の等級の確認が必要となるため、「2.5.3 事業者団体等による
建材に関する表示制度」に示した登録制度などによる、表示マークにより表示することとなっているので、そのマークを確
認して選択することとなる(詳細は各団体の定めを確認のこと)。
表中「D」については、カタログ等に、非ホルムアルデヒド系接着剤を使用している旨が表示されるので、それにより確
認することとなる。
③ 複数の建築材料を複合させた住宅設備、建具、収納等のユニット製品の選択
住宅部品、設備機器、建具、収納など、複数の建築材料を工場で組み立てたユニット製品については、「2.5.3(3)ユニッ
ト製品についての記載方法」で示したように、住宅部品表示ガイドラインに基づいたメーカーによる記載が説明書などで確
認できるようになっているため、それを見て選択することとなる。
59
4.ホルムアルデヒド発散建築材料の使用面積計算例
建築基準法の改正により、第2種及び第3種ホルムアルデヒド発散建築材料を居室に使用する場合、換気回数に応じて使用面積の
制限を受ける。
確認申請図書に建材の名称とホルムアルデヒド発散区分を内装仕上げ表として、またホルムアルデヒド発散建築材料については、
その使用面積を使用建築材料表として添付することが定められた。
戸建住宅をモデル例としてとりあげ、内装仕上げを想定し、それに対応した使用建築材料表を例として示した。
また以下の前提条件のもとで、ホルムアルデヒド発散建築材料の面積の合計が、延床面積の何倍になるかを算出した。
(1)モデル住宅Aにおける計算例
モデル住宅Aでは、壁、天井(和室を除く)の仕上げ以外の仕上げを全てF☆☆☆と想定した場合、床面積の何倍程度になる
か、という点を概略検証したものである。
《計算の前提条件》
① 計 算 方 法
○床、壁、天井に平面的に使用される建材(フローリング、壁紙、天井材等)については、面積表と天井高さから算出
している(全て芯一芯で計算)。
○収納を除き、廊下、玄関、階段、洗面所、浴室、トイレは換気経路とすることとし、計算の中に含んでいる。
○収納部分については、換気経路としていないため居室とはならず、計算には含んでいない。
② 仕 上 げ 材
○和室以外の各室とも、
壁・天井 : ビニルクロス(F☆☆☆☆)仕上げ 接着剤はF☆☆☆☆を使用
床 : フローリング(F☆☆☆)
を使用するものと想定。
○その他の内装仕上げ材は、全てF☆☆☆を使用するものとして計算している。
○面積の概算を算出する場合には、内装建具、箱物(据置収納、キッチン等)については、設置壁面へのモジュール単
位での投影面積(見付面積)として平面図から算出している。
(厳密に検証する場合には、精密な計算が必要である。
)
○換気回数はO.5回/hを想定している
《計算のポイント》
居室の内装仕上げ材に使用したホルムアルデヒド発散建築材料の面積が、規制をクリアしているかどうかについては、
部屋ごとではなく、換気計画上、一体とみなされる「居室」で判断することがポイントとなる。居間や廊下、トイレなど、
複数の部屋を一体で換気する場合、これを一つの居室として考えることになる。
従って、ある部屋で制限を超えていても、居室全体として制限の範囲内であれば、法規制を満たしていることになる。
60
《モデル住宅Aの平面図》
3640
3640
N
5005
H=1200
子供室1
子供室
居室
ブライ
ンド
3440
+
カ
ー
テ
ン
3440
+
AW
2
3440
+
3440
+
カ
ー
テ
ン
主寝室
子供室2
子供室
AW
2
4550
AW
2
7280
物入
カ
ー
テ
ン
居室と一体と
みなされる部分
H=800
H=800
H=800
800 カーテン
カーテン
H=800
カーテン
910
1820
H=1200
下がる
掃除口
3640
AW
3
H=900
煙
H=750
AW
6
AW
5
2730
1820
3640
3640
2275
バルコニー +3290
AW
2
腰壁 =1000
腰壁H
手摺H
手摺 =200
AW
1
2階平面図
階平面図
3640
3640
7280
2275
2185
1000
1820
AW
6'
±0
上がる
AW
8
766
ブライ
ンド
W=750 W=650 T
h=20
h=0
ブラインド
855
洗面
W=750
脱衣室 T
h=0
+640
640
+
W=750
h=0
W=750
h=0
熱
1820
T +620
856
上がる
855
物入
AW
6
浴室
台所
AW
6
±0
カ +380
AD
ー
テ h=260 2
ン
T
納戸
カ
ー 出
テ 窓
ン
W=750
h=0
640
+
W=750
h=0
押入
3640
1000
和室・
特定寝室
9.18m2 煙
居間・食事室
W=750
h=0
床の間
煙
AW
7
4550
910
910
H=750
UB1616
2.56
1820
H=80
カ
ー ホール
テ
ン +640
855
2730
W=750
h=5
玄関 +460
1676
910
AD
1
h=20 +440
AW
4
1820
ポーチ
2730
145
+290
+435
+
640
+
640
+
カーテン
AW
1
h=260 テラス
+380
1階平面図
階平面図
±0
910
2730
3640
7280
61
h=260
AW
1
出典:「木造住宅のための住宅性能
評価 申請の手引き」
発行:(財)日本住宅・木材技術センター
(図面制作:アルセッド建築研究所)
62
2F
1F
階
トイレ
主寝室
子供室
物入れ
廊下
階段
浴室
トイレ
洗面・脱衣室
居間・食事室
台 所
押入れ
和 室
納 戸
物 入
ホール・廊下
玄 関
室 名
記号
下 地
仕 上
a
b
フローリング
構造用合板
b
a
b
構造用合板
フローリング
構造用合板
12
15 木製巾木
12
15 木製巾木
a
b
フローリング
構造用合板
.15 木製巾木
12
15 木製巾木
60 15
60 15
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
b
石こうボード
st
st
st
15
15
15
石こうボード
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
塩ビ製廻縁 ビニルクロス貼
木製廻縁
木製廻縁
普通合板
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
するものではない。
表中の「記号」は、別途に用意された仕上げ材詳細表に対応するもので、計算に直接関係
60 15
12
b
構造用合板
構造用合板
a
フローリング
12
15
木製廻縁
木製廻縁
9.5 木製廻縁
ビニルクロス貼
b
構造用合板
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
普通合板
天井材(天然木化粧合板)
石こうボード
ビニルクロス貼
st
st
st
c
st
st
st
st
st
st
c
l
st
開戸
9.5
開戸
9.5 据置収納
開戸
9.5 据置収納
開戸
9.5 収納扉
9.5
9.5
9.5
9.5
開戸
9.5 引違建具
開き戸
9.5 引戸
開戸
押入棚板
9.5 ふすま
9.5 引戸
9.5
引戸
9.5 開戸
c
玄関収納
玄関ドア
普通合板
9.5
名 称
f
k
f
k
f
j
f
f
i
f
g
f
n
m
h
g
f
r
記号
開口部建具・収納
9.5
st
st
記号 厚
記号 厚
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
下 地
塩ビ製廻縁 ビニルクロス貼
普通合板
c
天 井
仕 上
塩ビ製廻縁 ビニルクロス貼
木製廻縁
石こうボード
15
15
15
15
15
木製廻縁
15 雑巾摺
st
st
st
st
st
st
12
2.3 ビニル製巾木
c
普通合板
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
塩化ビニル製床材
b
構造用合板
60 15
60 15
60 15
60 15
石こうボード
a
フローリング
60 15
12
d
木製階段
15 木製巾木
12
構造用合板
b
2.3 ビニル製巾木
塩化ビニル製床材
b
12
a
フローリング
ビニルクロス貼
c
9.5 木製廻縁
12
普通合板
8 木製廻縁
15
木製廻縁
15 雑巾摺
構造用合板
b
構造用合板
2.3 ビニル製巾木
c
普通合板
e
st
7.5
じゅらく塗り
石こうボード
ビニルクロス貼
ラスボード
畳寄
60 15
12
12
15 木製巾木
塩化ビニル製床材
b
木製廻縁
木製廻縁
9.5 木製廻縁
12
c
st
15
普通合板
b
構造用合板
ビニルクロス貼
st
記号 厚
15 雑巾摺
c
普通合板
60 15
石こうボード
ビニルクロス貼
下 地
廻 縁
15
b
構造用合板
9
厚
記号 厚
石こうボード
15 木製巾木
a
フローリング
構造用合板
H
壁
仕 上
12
30
本畳敷き
巾 木
9 磁器質施釉タイル150角 150
厚
厚
モルタル
磁器質施釉タイル150角
記号
仕 上
床
《モデル住宅Aの内装仕上表
(例)
》
洗面化粧台
システムキッチン
床の間
名 称
設備機器その他
q
p
o
記号
《モデル住宅Aの使用建築材料表の例》
階
部 屋 名
1階
和室
(11.59m2)
LD
(16.56m2)
K
(9.94m2)
廊下・ホール
(10.77m2)
階段
(4.14m2)
浴室
(3.30m2)
洗面所
(3.30m2)
トイレ
(1.82m2)
2階
主寝室
(16.56m2)
子供室1
(9.94m2)
子供室2
(13.25m2)
廊下
(6.62m2)
1階トイレ
(1.60m2)
内装の仕上げ
の部分
床
壁
天井
引戸
引違建具
床の間
フローリング
壁
天井
開戸
引違建具
フローリング
壁
天井
キッチン
開戸
フローリング
壁
天井
開戸・引戸
玄関収納
壁
天井
踏み板
蹴込
種 別
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
面 積
[m2]
係 数
使用面積
[m2]
11.59
1.91
3.82
1.66
16.56
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
5.80
0.96
1.91
0.83
8.28
2.1
2.1
1.91
3.82
9.94
0.5
0.5
0.5
0.96
1.91
4.97
0.91
0.91
2.1
2.1
5.73
3.82
10.77
0.5
0.5
0.5
2.87
1.91
5.39
7
3
0.91
0.91
2.1
2.4
13.38
6.55
0.5
0.5
6.69
3.28
1
0.91
2.9
4.14
2.64
0.5
0.5
2.07
1.32
幅(長さ)
[p]
モジュール
[m]
高 さ
[m]
1
2
0.91
0.91
2.1
2.1
1
2
0.91
0.91
3
2
ユニットバス
床
壁
天井
開戸
洗面化粧台
床
壁
天井
開戸
フローリング
壁
天井
開戸
据置収納
フローリング
壁
天井
開戸
据置収納
フローリング
壁
天井
開戸
据置収納
フローリング
壁
天井
開戸
収納扉
床
壁
天井
開戸
(規制対象外)
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
2
2
0.91
0.91
2.1
2.3
3.82
4.19
0.5
0.5
1.91
2.09
1
0.91
2.1
1.91
16.56
0.5
0.5
0.96
8.28
1
4
0.91
0.91
2.1
2.4
1.91
8.74
9.94
0.5
0.5
0.5
0.96
4.37
4.97
1
3
0.91
0.91
2.1
2.4
1.91
6.55
13.25
0.5
0.5
0.5
0.96
3.28
6.63
1
3
0.91
0.91
2.1
2.4
1.91
6.55
6.62
0.5
0.5
0.5
0.96
3.28
3.31
4
1
0.91
0.91
2.1
2.3
7.64
2.09
0.5
0.5
3.82
1.05
1
0.91
2.1
1.91
0.5
0.96
合計 109.39m2
告示対象外の建材を使用する場合も「規制対象外」と記入する
63
使用面積合計
(判定結果)
96.9m2
(OK)
(2)モデル住宅Bにおける計算例
モデル住宅Bでは、
(1)と同様に、壁、天井(和室を除く)以外の全ての内装仕上げ材をF☆☆☆と想定し、換気計画について
は、以下に示すケースを想定した場合における計算例を示したものである。
《計算の前提条件》
① 計算方法・仕上げ材
○計算方法、仕上げ材については、モデル住宅Aと同様と想定。
② 換気の考え方
○全般換気システムを想定(第1種/ダクトなし)。
給 気 : 1階/各居室の外壁に壁付き給気ファンを設置
2階/各部屋ごとに壁付き給排気ファンを設置
排 気 : 1、2階廊下及び2階トイレに壁付き排気ファンを設置
通気経路 : 1階の居室の内部建具を経由して廊下が換気(排気)経路と想定
対象範囲 : 全般換気の対象外は、収納部分と、局所換気を行う1階の浴室、洗面所、トイレ
○換気回数は0.5回/hを想定している。
《モデル住宅Bの平面図》
N
浴室
UP
洗面所
脱衣室
廊下
玄関
物入
−3
台所
ホール
ホール
物入
−4
洋室−2
床の間
押入
LD
洋室−1
和室6帖
物入
−3
物入
−4
1階平面図
居室
2階平面図
居室と一体とみなされる部分
出典:「住宅の次世代省エネルギー基準
と指針」
(編集:次世代省エネル
ギー基準解説書編集委員会)
64
65
2F
1F
階
トイレ
物入2
物入1
洋室2
物入
洋室1
廊下物入
ホール・廊 下
階段
浴室
トイレ
洗面・脱衣室
居間・食事室
台 所
押入れ
和 室
物 入
ホール・廊下
玄 関
室 名
記号
下 地
仕 上
巾 木
H
ビニルクロス貼
2.3 ビニル製巾木
石こうボード
ビニルクロス貼
12
15 木製巾木
12
15 木製巾木
b
a
b
a
構造用合板
フローリング
構造用合板
フローリング
構造用合板
b
12
60 15
石こうボード
ビニルクロス貼
kl
c
15
石こうボード
塩ビ縁
石こうボード
ビニルクロス貼
普通合板
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
普通合板
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
表中の「記号」は、別途に用意された仕上げ材詳細表に対応するもので、計算に直接関係
するものではない。
2.3 ビニル製巾木
12
b
構造用合板
塩化ビニル製床材
9.5 木製廻縁
普通合板
15 雑巾摺
c
普通合板
木製廻縁
15
ビニルクロス貼
kl
石こうボード
12
b
構造用合板
60 15
15 木製巾木
a
フローリング
石こうボード
15
12
b
ビニルクロス貼
15 木製巾木
a
構造用合板
木製廻縁
木製廻縁
フローリング
15
12
kl
kl
木製廻縁
b
石こうボード
kl
構造用合板
60 15
60 15
ビニルクロス貼
c
15
普通合板
15 雑巾摺
60 15
15
9.5 木製廻縁
石こうボード
12
木製廻縁
c
kl
b
木製廻縁
普通合板
ビニルクロス貼
石こうボード
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
普通合板
天井材(天然木化粧合板)
普通合板
石こうボード
ビニルクロス貼
石こうボード
ビニルクロス貼
下 地
塩ビ製廻縁 ビニルクロス貼
構造用合板
15
15
15 木製巾木
kl
kl
天 井
仕 上
塩ビ製廻縁 ビニルクロス貼
a
ビニルクロス貼
石こうボード
15
木製廻縁
フローリング
60 15
60 15
ビニルクロス貼
12
2.3 ビニル製巾木
kl
15
d
b
石こうボード
60 15
12
kl
木製階段
構造用合板
塩化ビニル製床材
構造用合板
b
石こうボード
塩化ビニル製床材
ビニルクロス貼
12
b
60 15
15 木製巾木
a
木製廻縁
構造用合板
15
フローリング
kl
石こうボード
12
b
構造用合板
ビニルクロス貼
15 木製巾木
a
フローリング
60 15
9.5 木製廻縁
12
b
構造用合板
c
普通合板
15 雑巾摺
c
普通合板
8 木製廻縁
7.5
e
ラスボード
12
b
構造用合板
じゅらく塗り
12
b
構造用合板
畳寄
15 雑巾摺
c
普通合板
本畳敷き
9.5 木製廻縁
合板1類
12
c
15
石こうボード
15 木製巾木
木製廻縁
木製廻縁
b
15
廻 縁
a
kl
kl
記号 厚
記号 厚
構造用合板
60 15
ビニルクロス貼
ビニルクロス貼
下 地
石こうボード
9
厚
壁
仕 上
30
9 磁器質施釉タイル150角 150
厚
厚
フローリング
モルタル
磁器質施釉タイル150角
記号
仕 上
床
《モデル住宅Bの内装仕上表の例》
kl
c
kl
kl
kl
kl
c
kl
kl
kl
kl
kl
kl
c
j
c
kl
kl
玄関ドア
名 称
開戸
開戸
開戸
開戸
収納引戸
開戸
収納引戸
開戸
9.5
開戸
9.5 収納扉
9.5
9.5
9.5
9.5
9.5 収納扉
9.5
9.5
9.5
9.5
9.5
9.5
9.5 収納扉
引違戸
9.5 開戸
f
i
g
f
g
f
i
f
f
f
f
i
o
f
i
記号
開口部建具・収納
9.5 収納扉
9.5
9.5
記号 厚
記号 厚
洗面化粧台
キッチン
床の間
名 称
設備機器その他
n
m
h
記号
《モデル住宅Bの使用建築材料表の例》
階
部 屋 名
1階
和室
(11.18m2)
LD
(26.50m2)
台所
(9.11m2)
1階
廊下・ホール
(11.18m2)
階段
(3.3m2)
2階段
廊下
(10.77m2)
2階
トイレ
(1.6m2)
内装の仕上げ
の部分
床
壁
天井
ドア
引違戸
床の間
収納扉
フローリング
壁
天井
ドア
引違戸
フローリング
壁
天井
キッチン
ドア
フローリング
壁
天井
ドア
収納扉
壁
天井
踏み板
蹴込
フローリング
壁
天井
ドア
収納扉
床
壁
天井
ドア
種 別
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
第3種
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
面 積
[m2]
係 数
使用面積
[m2]
11.18
1.91
4.19
1.24
2.46
26.5
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
0.5
5.59
0.96
2.09
0.62
1.23
13.25
2.1
2.3
1.91
4.19
9.11
0.5
0.5
0.5
0.96
2.09
4.56
0.91
0.91
1.8
2.1
4.91
1.91
11.18
0.5
0.5
0.5
2.46
0.96
5.59
5
1
0.91
0.91
2.1
2.3
9.56
2.09
0.5
0.5
4.78
1.05
1
0.91
2.9
3.3
2.64
10.77
0.5
0.5
0.5
1.65
1.32
5.39
4
1
0.91
0.91
2.1
2.3
7.64
2.09
0.5
0.5
3.82
1.05
1
0.91
2.1
1.91
0.5
0.96
13.25
0.5
6.63
幅(長さ)
[p]
モジュール
[m]
高 さ
[m]
1
2
0.91
0.91
2.1
2.3
1.5
0.91
1.8
1
2
0.91
0.91
3
1
使用面積合計
(判定結果)
60.35m2
(OK)
合 計 73.64m2
2階
洋室1
(13.25m2)
洋室2
(19.87m2)
フローリング
壁
天井
ドア
収納引戸
フローリング
壁
天井
ドア
収納引戸
収納扉
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
(規制対象外)
(規制対象外)
第3種
第3種
第3種
1
2
0.91
0.91
2.1
2.3
1.91
4.19
19.87
0.5
0.5
0.5
0.96
2.09
9.94
2
2
1
0.91
0.91
0.91
2.1
2.3
2.3
3.82
4.19
2.09
0.5
0.5
0.5
1.91
2.09
1.05
9.7m2
(OK)
15.0m2
(OK)
告示対象外の建材を使用する場合も「規制対象外」と記入する
66