株 主 の 皆 様 へ 第112 期 年次報告書 - 田岡化学工業

株 主 の 皆 様 へ
第112期 年次報告書
平成23年4月1日∼平成24年3月31日
暮らし
は、暮らし・化学・環境が有機的に結びついた
ハーモニックケミカルズを追求します。
化 学
環 境
株主の皆様へ
当社の強みを最大限に生かして、
更なる業績改善に取り組んでまいります。
平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申しあげ
ます。
さて、当社第112期年次報告書をお届けする
にあたり、一言ご挨拶申しあげます。
当連結会計年度におけるわが国経済は、東日
本大震災、欧州経済の債務問題、急激な円高の
進行などの影響を受け厳しい状況で推移いたし
ました。
このような状況の中で、当社グループは、中
期経営計画2年目として、新製品の研究開発、
早期上市および拡販、既存製品の新規用途開発
および販売価格の適正化など収益力の強化に努
めてまいりました。
この結果、当連結会計年度の当社グループの
取締役社長
津田 重典
売上高は、173億5百万円(前連結会計年度比2
億35百万円、1.3%減)となりました。損益に
つきましては、営業利益は6億42百万円(同2
億62百 万 円、29.0 % 減 )
、 経 常 利 益 は6億4
百万円(同2億40百万円、28.5%減)
、当期純
利益は子会社の減損会計処理等により1億56
百万円(同3億40百万円、68.6%減)となりま
した。
当期の期末配当金につきましては、株主の皆
1
様に対して安定的に利益の還元を行うことを基
当社グループは、平成24年度で3ヵ年中期経
本としておりますが、財務体質の一層の強化な
営計画の最終年度を迎えることとなり、その基
らびに将来の事業展開に備えるための内部留保
本方針に沿って、研究開発の活性化、新製品の
の充実等も勘案して、1株につき3円とさせてい
早期上市、付加価値の高い製品の開発、製造合
ただきました。これにより、中間配当金(1株
理化による一層のコストダウン、積極的な市場
につき3円)を含めました当期の年間配当金は、
開拓など、全社一丸となって中期経営計画の達
1株につき6円となっております(連結配当性向
成に向けての努力を傾注してまいる所存であり
55.2%)。また、次期の配当金につきましても、
ます。
当期と同様、中間、期末ともに1株につき3円
また、コンプライアンス体制の堅持、リスク
(年間6円)を予定しております(予想配当性向
管理の強化、内部統制システムの適切な運用を
20.0%)。
図るとともに、品質、安全、環境面での責任を
今後の経済見通しにつきましては、東日本大
果たしながら、事業活動全般にわたり社会的信
震災の復旧・復興需要が景気の押し上げに作用
頼の維持向上に鋭意努めてまいりたいと存じま
すると見込まれ、緩やかな回復基調になると予
す。
想されます。しかしながら、欧州経済の金融不
安が世界経済の下押し要因となっており、原料
株主の皆様におかれましては、今後ともよろ
価格の高騰や円高の進行なども引き続き懸念さ
しくご支援、ご協力を賜りますようお願い申し
れることから、依然厳しい事業環境が続くと予
あげます。
想されます。このような状況の中で、次期の連
結業績につきましては、通期で売上高180億円、
営業利益8億90百万円、経常利益8億30百万円、
平成24年6月
取締役社長 津 田 重 典
当期純利益4億30百万円を予定しております。
2
事業の概況
売上高 169億42百万円
化学工業
化学工業の売上高は169億42百万
円となり、前連結会計年度と比べ2億
56百万円の減収(前連結会計年度比
1.5%減)となりました。
■
売上高(百万円)
14,443
17,198
16,942
第110期 第111期 第112期
(当期)
精密化学品部門
医・農薬中間体、記録材料、電子材料、樹脂原料、合成染料
売上高 68億23百万円
農薬中間体や樹脂原料は出荷数量が
増加しましたが、医薬中間体、記録材料
および電子材料の出荷数量が減少した
ことにより、売上高は68億23百万円と
なり、前連結会計年度と比べ2億15百万
円の減収(前連結会計年度比3.1%減)
となりました。
機能材部門
接着剤、ゴム薬品
■
売上高(百万円)
7,038
5,476
6,823
第110期 第111期 第112期
(当期)
売上高 29億34百万円
接着剤およびゴム薬品ともに出荷数
量が減少したため、売上高は29億34
百万円となり、前連結会計年度と比べ
1億29百万円の減収(前連結会計年度
比4.2%減)となりました。
■
売上高(百万円)
2,600
3,064
2,934
第110期 第111期 第112期
(当期)
3
機能樹脂部門
加工樹脂、ワニス
売上高 18億91百万円
紙用加工樹脂およびワニスともに出
荷数量が減少したため、売上高は18
億91百万円となり、前連結会計年度
と比べ1億96百万円の減収(前連結会
計年度比9.4%減)となりました。
■
売上高(百万円)
2,007
2,087
1,891
第110期 第111期 第112期
(当期)
化成品部門
可塑剤、その他工業薬品
売上高 52億92百万円
可塑剤は、出荷数量の増加に加えて
原料価格の高騰に伴う販売価格の適正
化に努めたことにより、売上高は52
億92百万円となり、前連結会計年度
と比べ2億84百万円の増収(前連結会
計年度比5.7%増)となりました。
その他
■
売上高(百万円)
4,358
5,008
5,292
第110期 第111期 第112期
(当期)
売上高 3億63百万円
各種環境分析、化学物質試験・検査等
化学分析受託事業は、土壌分析受注
等が増加したため、売上高は3億63
百万円となり、前連結会計年度と比べ
20百万円の増収(前連結会計年度比
6.1%増)となりました。
■
売上高(百万円)
357
342
363
第110期 第111期 第112期
(当期)
4
財務ハイライト
当期純利益(百万円)
売上高(百万円)
20,000
16,000
17,541
1,000
17,305
14,800
12,000
600
8,000
400
4,000
200
0
第110期
営業利益(百万円)
1,000
第111期
904
400
550
5.2
642
3.7
3.7
200
0
第110期
第111期
第112期
(当期)
844
604
473
第111期
第112期
(当期)
10
20,000
8
16,000
6
12,000
4
8,000
2
4,000
0
0
16,288
16,099
第110期
第111期
16,575
第112期
(当期)
自己資本比率
6,000
第110期
第111期
第112期
(当期)
0
(注)本誌に記載されている計数は、単位未満を切り捨てて表示しております。
ただし、比率につきましては四捨五入して表示しております。
(%)
80
5,830
35.8
6,178
6,250
38.4
37.7
60
40
20
2,000
200
5
第110期
総資産(百万円)
4,000
400
0
156
8,000
800
600
(%)
496
自己資本(百万円)
経常利益(百万円)
1,000
0
第112期
(当期)
営業利益率
800
600
855
800
第110期
第111期
第112期
(当期)
0
中期経営計画の概要
「中期経営計画」
事 業 目 的 /経営基本理念
当社の事業目的は、
「化学製品の開発、生産、販売を通じ社会の持続的な発展に寄与する。
」
ことと定めており、また、「顧客重視」、「無事故・無災害・無公害」
、
「社会との共存共栄」を経
営基本理念としております。
中期経営方針
当社グループでは、上記の事業目的、経営基本理念に基づき、平成22年度から平成24年度を
対象期間とした中期経営計画を策定しており、その基本方針は以下のとおりであります。
① 安全とコンプライアンスの徹底による健全経営
② 収益力と財務体質の強化
③ 研究開発力の強化と新製品化比率の向上
④ 既存設備の有効利用と合理化の推進
⑤ グローバル経営の推進
中 期 経 営 目 標 ( 平 成 24年 度 )
売上高180億円 売上高営業利益率
中期経営計画2年目となる平成23年
度につきましては、厳しい事業環境の
中、目標を達成することが出来ません
でした。平成24年度は、中期経営計画
の達成に向けて、株主の皆様のご期待
に沿うべく、企業価値の向上に努めて
まいる所存であります。
売上高
300
(億円)
75
0
6
5.2
225
150
5%
148
3.7
175
5
173
180
3.7
平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度
(実績)
(実績)
(実績)
(目標)
営業利益率
(%)
5
4
3
0
6
連結財務諸表
■ 連結貸借対照表(要旨)
科目
(資産の部)
流動資産
現金及び預金
受取手形及び売掛金
商品及び製品
仕掛品
原材料及び貯蔵品
繰延税金資産
その他
貸倒引当金
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物
機械装置及び車両運搬具
土地
建設仮勘定
その他
無形固定資産
ソフトウェア
その他
投資その他の資産
投資有価証券
繰延税金資産
その他
貸倒引当金
資産合計
当連結会計年度末 前連結会計年度末
(平成24年3月31日)
9,177
410
4,400
2,674
89
1,260
231
110
△0
7,398
6,710
2,153
2,641
1,182
384
348
28
23
5
659
160
392
115
△8
16,575
■ 連結損益計算書(要旨)
科目
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
営業外収益
営業外費用
経常利益
特別利益
特別損失
税金等調整前当期純利益
法人税等
少数株主損益調整前当期純利益
当期純利益
7
(単位:百万円)
(平成23年3月31日)
8,963
328
4,364
2,540
48
1,344
240
96
△0
7,135
6,420
2,289
2,534
940
393
262
35
25
10
679
161
445
75
△3
16,099
(単位:百万円)
当連結会計年度 前連結会計年度
平成23年4月 1 日から
平成22年4月 1 日から
(平成24年3月31日まで
) (平成23年3月31日まで
)
17,305
14,302
3,003
2,361
642
16
54
604
―
216
387
231
156
156
17,541
14,238
3,302
2,398
904
16
76
844
9
63
791
294
496
496
科目
(負債の部)
流動負債
支払手形及び買掛金
短期借入金
1年内返済予定長期借入金
未払法人税等
賞与引当金
役員賞与引当金
その他
固定負債
長期借入金
退職給付引当金
役員退職慰労引当金
その他
負債合計
(純資産の部)
株主資本
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
為替換算調整勘定
純資産合計
負債及び純資産合計
当連結会計年度末 前連結会計年度末
(平成24年3月31日)
(平成23年3月31日)
7,709
3,684
2,167
198
50
376
8
1,224
2,615
1,072
1,274
38
230
10,324
7,533
3,422
1,666
740
227
369
7
1,099
2,387
845
1,252
56
233
9,920
6,319
1,572
1,008
3,761
△22
△69
53
△122
6,250
16,575
6,250
1,572
1,008
3,691
△21
△71
49
△121
6,178
16,099
■ 連結キャッシュ・フロー計算書(要旨)
科目
(単位:百万円)
当連結会計年度 前連結会計年度
平成23年4月 1 日から
平成22年4月 1 日から
(平成24年3月31日まで
) (平成23年3月31日まで
)
営業活動によるキャッシュ・フロー
1,186
2,320
投資活動によるキャッシュ・フロー
△1,200
△1,031
財務活動によるキャッシュ・フロー
98
△1,170
現金及び現金同等物に係る換算差額
△2
△9
現金及び現金同等物の増減額
81
110
現金及び現金同等物の期首残高
328
218
現金及び現金同等物の期末残高
410
328
トピックス
播磨工場脱臭設備の新設
当社播磨工場では、これまで臭
気課題への対応として、製造プロ
セスから発生する各工場のVOC
(揮発性有機化合物)ガスや排水
処理施設等から発生する臭気に対
し、排ガス除害設備の強化、発生
源の密閉化および製造プロセスの
改良等でその都度対応してきまし
た。今般、より抜本的かつ効率的
な臭気課題への対応を図ることと
し、平成23年10月に播磨工場西
地区に「蓄熱式直燃脱臭装置(回転式)
」を新設いたしました。この脱臭設備は、酸化分
解時に発生した熱エネルギーをセラミックに蓄熱させ、低濃度から高濃度まで幅広い臭気
物質を効率よく分解できる装置で、本設備の設置により臭気対策への対応が更に前進する
こととなりました。
環境保全に向けた取り組みについては、企業の責任と自覚し、これまで真摯に問題解決
に努めてまいりましたが、今後も環境に配慮した取り組みを継続的に進めてまいります。
8
株式の状況
(平成24年3月31日現在)
株式の状況
株式の分布状況
発 行 可 能 株 式 総 数
発 行 済 株 式 の 総 数
株
主
数
所有者別状況(単位:千株)
24,000千株
14,440千株
1,867名
自己株式
証券会社
83
(0.6%)
35
(0.3%)
外国法人等
金融機関
8
(0.0%)
216
(1.5%)
個人その他
大株主(上位10名)
合計
14,440
5,993
(41.5%)
株 主 名
持株数
持株比率
住 友 化 学 株 式 会 社
7,247千株
50.48%
167
1.16
145
1.01
144
1.00
144
1.00
121
0.84
116
0.81
114
0.79
108
0.75
100
0.70
田 岡 従 業 員 持 株 会
あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
JNC石油化学株式会社
J N C 株 式 会 社
内
藤
健
一
水
川
秀
樹
高
久
英
輔
株 式 会 社 日 本 触 媒
脇
田
弘
仁
所有株数別状況(単位:千株)
その他の法人
8,105
(56.1%)
1千株未満
72
(0.5%)
1千株以上1万株未満
3,267
(22.6%)
合計
14,440
100万株以上
7,247
(50.2%)
1万株以上10万株未満
2,695
(18.7%)
10万株以上100万株未満
1,159
(8.0%)
(注)持株比率は自己株式(82,567株)を控除して計算しております。
連結子会社
会
国 内
海 外
9
社
名
所
在
地
株 式 会 社 田 岡 化 学
分 析 セ ン タ ー
大阪市淀川区
田 岡 サ ービ ス 株 式 会 社
大阪市淀川区
田 岡( 天 津 ) 有 機 化 学
有
限
公
司
中国・天津市
タオカ ケミカル インド
プ ライベ ート リミテッド
インド・チェンナイ市
資
本
金
百万円
30
百万円
10
百万人民元
54.8
百万インドルピー
30
当 社 の
議決権比率
%
100
%
100
%
100
%
100
主 要 な 事 業 内 容
各種環境分析等
構内物流および充填包装等
精密化学品およびゴム
薬品等の製造・販売
瞬間接着剤の製造・販売
会社の概要
会社の概要(平成24年3月31日現在)
商
号
田岡化学工業株式会社
設
立
昭和9年10月29日
Information
当社に関する情報はホームページでもご覧いただけます。
http://www.taoka-chem.co.jp
資
本
金
1,572百万円
事
業
所
<本 社>
大阪市淀川区西三国四丁目2番11号
<営業所>
営業本部(大阪市淀川区)
営業本部東京支店(東京都中央区)
<工 場>
淀川工場(大阪市淀川区)
播磨工場
播磨地区(兵庫県加古郡播磨町)
愛媛地区(愛媛県新居浜市)
従業員数
257名
役 員(平成24年6月28日現在)
取 締 役 社 長
津
田
重
典
専 務 取 締 役
中
山
裕
二
常 務 取 締 役
吉
永
健
治
取
締
役
数
村
秀
樹
取
締
役
山
下
雅
也
社 外 取 締 役
児
島
俊
郎
社外監査役(常勤)
増
田
力
社 外 監 査 役
増
田
克
知
社 外 監 査 役
川
崎
全
司
本 社
10
株主メモ
事
業
年
度
定 時 株 主 総 会
基
準
日
毎年4月1日から翌年3月31日まで
毎年6月に開催
定時株主総会の議決権 3月31日
期末配当 3月31日
中間配当 9月30日
そのほか必要があるときは、あらかじめ公告して定めた日
株 主 名 簿 管 理 人 東京都千代田区丸の内一丁目4番1号
三井住友信託銀行株式会社
同 事 務 取 扱 場 所 大阪市中央区北浜四丁目5番33号
三井住友信託銀行株式会社 証券代行部
(郵便物送付先) 〒183-8701
東京都府中市日鋼町1番10
三井住友信託銀行株式会社 証券代行部
0120-176-417
(電話照会先)
【株式に関する住所変更等のお届出およびご照会について】
証券会社に口座を開設されている株主様は、住所変更等のお届出およびご照会は、口座のある証券
会社宛にお願いいたします。また、証券会社に口座を開設されていない株主様は、下記の「特別口座に
関するご照会先」
にお願いいたします。
〔特別口座に関するご照会先〕
上記株主名簿管理人とは照会先および住所変更等のお届出先が異なりますのでご留意ください。
(郵便物送付先) 〒541-8502 大阪市中央区伏見町三丁目6番3号
三菱UFJ信託銀行株式会社 大阪証券代行部
(電話照会先) 0120-094-777
公 告 掲 載 新 聞
日本経済新聞
なお、当社の貸借対照表ならびに損益計算書は、EDINET(金融商品
取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示シス
テム)に開示しております。
上 場 証 券 取 引 所
証 券 コ ー ド
株式会社大阪証券取引所
4113
〒532-0006
大阪市淀川区西三国四丁目 2 番11号
TEL 06-6394-1221 FAX 06-6394-7599
http://www.taoka-chem.co.jp