鈴木保育園の私立保育園移行への意見交換会 この会の趣旨 - 小平市

鈴木保育園の私立保育園移行への意見交換会
平成23年10月29日(土)
15時~17時
中央公民館ホール
■この会の趣旨
○市では、今年度、市立鈴木保育園の私立保育園への移行を円滑に行うための
「ガイドライン」の作成を進めています。
○この会は、移行に当たっての丌安な点、疑問点などをお聞きし、よりよい運
営事業者の参入を促すような移行を進めるために、幅広くご意見をいただき、
ガイドラインづくりの参考とさせていただくことを目的としています。
■これまでの経緯
○市では、平成19年3月策定の「小平市行財政再構築プラン」に基づき、公
立保育園の運営のあり方の検討を進めてきました。
○市の子育て支援協議会でご意見をいただきながら検討を進め、パブリックコ
メント手続を経て、昨年12月に「公立保育園の運営のあり方に関する方針」
を策定しました。
○この方針の中で、園舎の建替えを前提に、公立保育園の一部を民間事業者に
移管することを、市として決定しました。
―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―
「公立保育園の運営のあり方に関する方針」の概要
~小平市の保育の現状と課題~
○市の就学前児童数は、今後9,300人台でほぼ横ばい状態と予測されている
○利用希望の多いサービスは「認可保育園」「幼稚園の預かり保育」「一時預かり」
「病
児・病後児保育」など
○待機児童は平成21年度から増加を続けている
○少子高齢化・核家族化等の中、地域の子育て支援が急務
○公立保育園の施設の老朽化が進んでいる
1
~公立保育園と私立保育園の状況~
○公立保育園の特長
地域的に分散、経験を積んだ保育士が多くいる、他の公的機関との連携が比較的容
易、多くの情報が入りやすい
○私立保育園の特長
保護者のニーズに迅速な対応が可能、特長的な保育の提供が可能、柔軟な保育運営
が可能
○公立保育園の運営費や、建替えには、国や都からの補助がない
○待機児童対策が喫緊の課題であるため、民間事業者による保育園新設の提案を検討対
象としていく
~公立保育園の運営に関する今後の方針~
地域の子育て支援の充実
関
す
る
今
後
の
方
針
公
立
保
育
園
の
運
営
に
認可外保育施設への支援体制の整備
公立保育園の
役割の充実
障がい児、発達が気になる児童の保育の充実
多様な保育サービスの提供
公立保育園の運営方法の見直し
○「公立保育園の役割の充実」
公立保育園の特長を活かしながら、地域の子育て支援、認可外保育施設への支援な
どを充実させていく
・地域の子育て支援の充実…子育て支援事業の拡充
・認可外保育施設への支援体制の整備…保育ママの積極的なサポート
・障がい児、発達が気になる児童の保育の充実…障がいに応じた施設改修や適切な
人員配置、関係機関との連携
・多様な保育サービスの提供…一時預かり、延長保育の時間の見直し、休日保育
○「公立保育園の運営方法の見直し」
保育サービスの一層の充実を図るため、園舎の建替えを前提に、公立保育園の一部
について民間事業者に移管し、柔軟なサービス展開を行っていく
―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―
2
方針に基づく取組み①
待機児解消のための認可保育園新設の検討状況
1 上水本町への新設提案
(1)運営事業者 株式会社サクセスアカデミー
(2)提案の概要
・予定地:上水本町4丁目
・開所予定:平成24年4月1日
・定員:67名
0歳児 6名、1歳児 10名、2歳児 12名、3歳児 13名、
4歳児 13名、5歳児 13名
・開所時間:7:00~20:30
・子育て支援事業:一時預かり事業
定員5名
2 大沼町への新設提案
(1)運営事業者
(2)提案の概要
社会福祉法人コビーソシオ
・予定地:大沼町1丁目
・開所予定:平成25年4月1日
・定員:60名
0歳児 6名、1歳児 10名、2歳児 11名、3歳児 11名、
4歳児 11名、5歳児 11名
・開所時間:7:00~20:00
・子育て支援事業:一時預かり事業 定員5名
※このほかに、現在調整中の案件として、鈴木町二丁目の旧NTT花小金井西
社宅の一部(約 1,000 ㎡)において、白梅保育園を運営する社会福祉法人 小
松福祉会が保育園新設を検討しています。NTT側が「土地の売却相手は自
治体とする」との意向を示したため、市が土地を購入し、法人に対して土地
の貸付けを行う予定で、手続を進めています。
新園は、平成25年4月1日の開所を予定し、現在のところ定員は100名程
度(0~5歳児)を見込んでいます。
―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―
3
方針に基づく取組み②
「公立保育園の運営方法の見直し」の検討状況
○今年度、私立保育園に移行する対象を鈴木保育園とすることを決定し、移行に関する
基本的な事項を定める「ガイドライン」を作成することとなりました。
<鈴木保育園とした理由>
(1)市の東部地域に位置し、待機児童が多く生じているなど保育ニーズが高いこと。
(2)0歳児保育を実施していない園であることから、建替えに伴いニーズに対応し
た定員の拡充を図ることができること。
(3)用地として、市有地(現・すずのき菜園)を活用できること。
○ガイドラインの作成に当たっては、
・子育て支援協議会
・市立保育園に通園する児童の保護者などとの意見交換会
・鈴木保育園の保護者を対象とした保護者説明会
を通じて、ご意見・ご要望を伺いながら、進めています。
4
これまでの意見交換会・保護者説明会での説明内容等
■第1回意見交換会・説明会の説明概要(平成23年 5 月28日)
○鈴木保育園の民間事業者への移管に向けて、ガイドラインを作成することとなった経
緯と、ガイドラインの目的等を説明
○すずのき菜園を、仮園舎用地等として使用する想定を説明
○ガイドライン作成のスケジュールの予定を説明
○想定される移管のスケジュールを例示
○ガイドラインのイメージを、骨子の形で提示
▼第1回説明会で出されたご意見で、市として対応すべきととらえた主なもの
・仮園舎への引越と、さらに新園への引越を繰り返すことは、子どもに不える影響
が大きい。
・入園の際に、民営化という話は聞いていなかったので、現在の園児が卒園するま
では、同じ場所で、園児にも保護者にも負担をかけないでほしい。
■第2回意見交換会・説明会の説明概要(平成23年7月16日)
○第1回説明会でいただいたご意見を踏まえ、第1回意見交換会・説明会の際に想定し
ていた仮園舎を建設するスケジュール以外に、現在の園児がすべて卒園した後に移行
するスケジュールを提示
▼意見交換会で出されたご意見に対応したもの
・ガイドラインの作成スケジュールの見直しを行うべき
←当初、10月末までの作成を目途としていたが、今年度末までに変更。
・保護者全体に対する説明の場を設けるべき
←意見交換会を、参加者を公立保育園の保護者に限定せず、市民の皆さまを対
象として開催する。
■第3回説明会の説明概要(平成23年9月17日)
○移管のスケジュールは、これまでの説明会でのご意見等を踏まえ、仮園舎は用いずに、
現在の在園児がすべて現在の鈴木保育園で卒園した後に移行する案にしぼる
○ガイドラインに必要と考えられる事項を列挙して提示
○鈴木保育園を対象園とすることになった経緯の説明資料として、市立保育園10園の
建替えの検討状況を提示
○現在、市で計画している認可保育園の新設の検討状況について報告
5
鈴木保育園の私立保育園への移行スケジュール 案
H23
私立保育園への移行に関する手続
H24
・ガイドライン作成
・事業者の公募・選定
★次年度の新入園児
★H24以降の新入園
募集要項に私立保育
児は私立保育園への
園への移行を明記
移行について情報を
H25
H26
H27
(1~5歳)
(2~5歳)
(3~5歳)
平成23年10月
H28
得ていることを前提
すずのき菜園に私立保
現保育園敷地
育園を建設し、移行する
現園舎での保育
(1~5歳)
(1~5歳)
4・5歳転園
*次年度の1歳児募集せず *次年度の1・2歳児募集せず *次年度の園児の募集せず
すずのき菜園
菜園貸出
菜園貸出
新園舎設計・建設
新私立園開設
*次年度の0~2歳児募集
6
(0~2歳)
(0~5歳)
■民営化に関する疑問点等へのお答え
Q1 なぜ、公立保育園の民営化が必要なのか?
こんにち
A1 今日、障がい児保育や一時預かりなどのさまざまな保育ニーズへの対応や、保育
ママ(認定家庭福祉員)のバックアップなど、子育て支援の充実のため、公立保育園
の役割を充実させていくことが必要です。
保育サービスの質・量両面の充実を効果的・効率的に行うために、民間事業者の力
を活用し、公立保育園の1園を私立保育園に移管し、公立保育園の保育人材を再配置
して、公立保育園の役割を充実していきます。
Q2 公立保育園の役割の充実とは具体的にどのようなことか?
A2 保育ママ(認定家庭福祉員)が病気等で保育ができないときに、公立保育園で保
育を行うなどのサポート体制づくり
障がい児保育の充実
一時預かり、休日保育、延長保育の時間の見直し などです。
鈴木保育園の移管とあわせて、これらも実施に向けた検討を行っていきます。
Q3 公立保育園の役割を充実するというが、市立鈴木保育園がなくなると、この地
域で子育てをしている人は、公立保育園のサービスを利用できず困るのでは?
A3 公立保育園の役割の充実は、すべての公立保育園が一律に新たな事業を行う形で
はなく、各保育園が役割分担をしていく形を想定しています。残った公立保育園で、
地域的なバランスやニーズも考えながら、サービスの充実を検討していきます。
また今後とも、私立保育園とも十分に連携しながら、市全体の保育サービスを提供
していきますので、この地域の保育サービスが低下することにはなりません。
Q4 待機児童の解消のためには、むしろ新しい保育園を作るべきではないか?
A4 現在、民間事業者からの提案を受けて、以下の私立保育園の新設について、具体
的な協議・調整を進めています。
○上水本町 平成24年4月1日開所予定 定員 67人
○大沼町
平成25年4月1日開所予定 定員 60人
※このほかに、調整中の案件として、鈴木町二丁目の旧NTT花小金井西社宅の一部
(約 1,000 ㎡)に、社会福祉法人 小松福祉会が保育園新設を検討。
平成25年4月1日開所予定、定員100名程度(0~5歳児)見込。
Q5 入園のときには、鈴木保育園が民営化されるとは聞いていなかったので、通勤な
どに支障が出てしまうが?
A5 現在、鈴木保育園に在園しているお子さんは、現在の場所で卒園できるスケジュ
ールで、移管を行います。
7
Q6 なぜ、鈴木保育園が民営化の対象になったのか?
A6 待機児童が多いなど、保育ニーズが高い市の東部地域に位置し、現在0歳児保育
を実施していないため、建替えに伴い、ニーズに対応した定員の拡充が可能です。
また、公立保育園の建替えを検討するに当たり、近隣に市有地のすずのき菜園があ
るため、他の園と比較し、建替えを円滑に行うための条件が整っています。
Q7 鈴木保育園の民営化は決定事項なのか? 条例で決まらないと決定とは言え
ないのではないか?
A7 公立保育園の一部を民間に移管するとし、その対象を鈴木保育園とすることは、
市として方針を決定しています。
条例の手続きとしては、「小平市立保育園条例」の中で、別表として市立保育園の
名称と位置を定めているため、今後、鈴木保育園が私立保育園に移管される時点で、
別表から鈴木保育園を削除する条例改正について、市議会の議決をいただく必要があ
ります。
Q8 民営化されると保育の質が下がるのでは?
A8 小平市では、現在、既に8園の私立保育園がありますが、どの園もそれぞれの保
育理念のもと、地域の保育ニーズに積極的に応えていただいており、第三者評価等で
も高い評価を得ています。
また、移管に当たっては、現在作成中のガイドラインに基づき、移管後の私立保育
園の運営状況について、市が関わっていくことになりますので、民営化=保育の質が
下がる、ということはありません。
Q9 保育士が変わってしまうことは、園児に影響が大きいのでは?
A9 (A5でお答えしたとおり)現在、鈴木保育園に在園しているお子さんは、現在
の場所で卒園できるスケジュールで移管を行いますので、現在の園児は保育士が変わ
ることはありません。
また、平成28年度当初の4・5歳児の転園に際しては、環境の変化が園児に不え
る影響をなるべく少なくするため、市の保育士と移管後の新園の保育士が合同で保育
に当たり、園児と新園の保育士との信頼関係を築くとともに、現場できめ細かな引継
ぎを行うことを予定しています。
8
検討用資料
小平市立鈴木保育園の私立保育園への移行ガイドライン(案)
はじめに
今日、待機児童の解消、多様な保育ニーズへの対応、地域の子育て支援など、保育行政
に求められる役割がますます大きくなっている中で、これらの課題に対応し保育園サービ
スの質の充実と効率性の向上を図る観点から、市では公立保育園の運営のあり方について
検討を行い、平成22年12月に「公立保育園の運営のあり方に関する方針」を策定しま
した。
この方針では、公立保育園の運営に関する今後の方針として、
「公立保育園の役割の充実」
と「公立保育園の運営方法の見直し」の2つの視点を掲げています。
「公立保育園の役割の充実」としては、公立保育園の特長を活かしながら、地域の子育
て支援、認可外保育施設への支援などを充実させていくこととしています。
「公立保育園の運営方法の見直し」としては、待機児解消、多様な保育サービスの提供
など、保育サービスの一層の充実を図るため、園舎の建替えを前提に、公立保育園の一部
について民間事業者に移管し、柔軟なサービス展開を行っていくとともに、あわせて定員
の拡充を図り、待機児童の解消の一助としていくこととしています。
1 ガイドラインの目的
このガイドラインは、「公立保育園の運営のあり方に関する方針」に基づく小平市立鈴
木保育園の私立保育園への移行にあたり、基本的な事項を定めることにより、保護者の
不安を解消し、円滑な移行を図るとともに、優良な事業者の参入を促し、安定的・継続
的な保育園運営を確保することを目的としています。
2 ガイドラインの効力
このガイドラインは、小平市立鈴木保育園の移行について適用するものとし、その後
はこの結果を検証した上で、内容について見直しを行うこととします。
3 対象園の選定
(1)対象園
対象とする園は鈴木保育園とします。
(2)理由
①市の東部地域に位置し、待機児童が多く生じているなど保育ニーズが高いこと。
②0歳児保育を実施していない園であることから、建替えに伴いニーズに対応した定
員の拡充を図ることができること。
③用地として、市有地を活用できること。
4 移行の手法
私立保育園への移行の手法としては、市が施設を設置し、指定管理者制度や運営委託
の方式により民間事業者に運営を委託する公設民営方式と、事業者が自ら施設を設置し、
運営を行う民設民営方式があります。
9
鈴木保育園を移行する手法は、以下の理由により「民設民営方式」とします。
移行に当たっては園舎の建替えを前提としていますが、民設民営方式をとることによ
り、私立保育園事業者の創意工夫を活かして、運営理念に沿った園舎建設を行うことが
できるなど、運営の柔軟性、迅速性、事業者の自主性がより発揮されることとなります。
また、公設民営方式では、一定の期間ごとに指定管理や委託契約が更新されますが、
民設民営方式では、私立保育園事業者が自らの責任において、長期的な視点と意欲を持
って事業に取り組むことが可能となり、地域に根差した運営の展開が期待できます。
なお、市内には現在、民設民営方式による私立保育園が8園あり、それぞれの保育理
念のもと、園の独自性を持って、地域の保育ニーズに積極的に応えていただいています。
5 施設と設置・運営主体
・市有地の無償貸付け、運営事業者の園舎建替え整備を前提とする。
・原則として社会福祉法人で、保育園運営に良好な実績がある事業者とする。
6 事業者の選定
(1)事業者の公募
・公募対象の地域の設定。
(2)事業者選定の方法
・事業者選定組織を設置する。
(選定組織のメンバー)
・プロポーザル(企画提案)方式により選定する。
(3)選定の基準
・事業者の選定に当たって、重視する点…事業者の公共性・公益性、職員体制の確保、
法人としての経営の健全性・透明性 など
(4)事業者の決定と公表
・選定組織において、選定結果を市長に提言し、市長が最終的に決定。
7 移管に当たっての運営の条件
(1)保育時間
・午前7時~午後6時、延長保育は午後7時30分以降。
(2)受入れ年齢及び定員
・0歳児から5歳児を受入れ、定員の総数は鈴木保育園の定員を拡充する。
(3)職員配置
・園児と保育士の割合…0歳児3対1、1歳児5対1、2歳児6対1、3歳児20対
1、4歳児30対1、5歳児30対1。
・園長及び主任保育士は、認可保育園での従事経験を持つこと。
(4)給食
・自園調理方式であること
・アレルギーに丁寧に対応すること。
(5)その他の保育内容
・園庭開放、子育て相談など、地域の子育て支援に積極的に取り組むこと。
10
・市と協議を行い、以下のうち実施可能な事業に前向きに取り組むこと。
一時預かり、休日保育
等
(6)苦情解決のしくみの整備
・中立・公正な第三者の立場から助言を行う「第三者委員」の設置など、具体的な方
法を明らかにすること。
(7)第三者評価の受審
・福祉サービス第三者評価を、定期的かつ継続的に受審すること。
8 円滑な移行
・準備期間・引継ぎ期間として2年程度を確保し、計画的に移行。
・市は、問題が生じた場合には、必要な調整、改善・指導等を行う。
(1)保護者、事業者、市による話し合いの場の設置
・移管後の保育内容など、移行に伴うさまざまな事項について協議し、合意形成を図
る。
(2)引継ぎ・合同保育
・三者による話合い等に基づき、現在の鈴木保育園の一定の保育内容の継承前提に、
引継ぎ。
・合同保育を実施(園児と新園保育士との信頼関係を築き、移管による環境の変化が
園児に与える影響を緩和、保育内容のきめ細かな引継ぎ)
。
9 移行後の市の責任と支援体制
(1)保護者、事業者、市による話し合いの場の設置及び保育内容の確認等
・引き続き一定期間、保護者・事業者・市の三者の、定期的な話し合いの場を設置。
・市は、移管に関する問題が生じた場合、調整・解決に努める。
・市は、移行後の保育内容について、保護者アンケートを実施する。
(2)市によるアフターフォロー
・必要に応じ、市の保育士を移管後の保育園に派遣するなど、臨機応変に対応。
・市が主催する保育士研修会への参加の呼びかけ、関係機関との連携など支援。
11