159 365 MDSおよびAML with myelodysplasia-related changesにおける染色体異常に ついて MDSおよびAML with myelodysplasia-related changesにおける染色体異常について ○中川 美穂,岸森 千幸,福塚 勝弘,奥村 敦子,林田 雅彦 勝弘,奥村 敦子,林田 雅彦(公益財団法人 天理よろづ相談所 医学研究所) ○中川 美穂,岸森 千幸,福塚(公益財団法人 天理よろづ相談所医学研究所) AML with myelodysplasia-related changes(AML-MRC)は一 )であった.MDSとAML-MRCの比較では-5/5q-(14%:43% 般的に化学療法不応で,特にMDS関連の染色体異常を有す ),-7/7q-(13%:35%),3個以上の核型異常(15%: る例は寛解率が低いことが知られている.今回我々はMDS 41%)といずれもAML-MRCで高く,3個以上の核型異常では およびAML-MRCの染色体異常とその頻度を調査した. -5/5q-や-7/7q-を併せ持っていた.AML-MRC におけるMDS 【対象および方法】2007年1月∼2012年10月に骨髄検査で 時点の染色体検査実施例は10例(MDS時異常核型4例,正常 MDSまたはAML-MRCと診断され,染色体検査を実施した117 核型6例)で,うち5例に5q-,7q-,+8,+12,-18,+mar( 例(MDS 80例,AML-MRC 37例)を用いた.染色体異常は, 各2例ずつ)の核型進展を認めた.また正常核型からの進 病型別および核型別に頻度を調べ,MDSとAML-MRCで比較し 展は1/6例のみであった.AML-MRCの予後については,死亡 た.また,AML-MRCの核型進展と予後との関連についても 29例(生存期間1∼18ヶ月),移植後生存1例,治療中6例, 調べた.なお,染色体分析はG分染法にて行い,FISH法に 不明1例で,染色体異常と予後に明らかな関連は認めなか よる5,7,8番染色体の異常を補助的に解析した. った. MDSからの移行は,多彩な付加的異常を伴うが, 【結果および考察】染色体異常は61/117例(51%)に認め MDS時正常核型の中に,異常核型へ進展する例と正常核型 た.病型別では,RCUD 5/12例(42%),RARS 1/11例(9 のままの例も存在し,MDSおよびAML-MRCの発癌メカニズム %),RCMD 12/31例(39%),RAEB-1 11/16例(69%), の多様性が示唆された. RAEB-2 【まとめ】MDSにおける染色体異常は,病型により異なり 6/10例(60%),AML-MRC 23/37例(62%)であっ た.核型別では,-5/5q-:27/117例(23%),-7/7q-:23 RAEB-1とRAEB-2では6割に認め,AML-MRCと同程度であった 例(20%),+8:13例(11%),12p異常:6例(5%), . AML-MRC の-5/5q-,-7/7q-異常はMDSより多く4割に認め 20q-:5例(4%),13q-:4例(3%),11q異常:3例(3% た.また,予後との関連は認めなかった. 0743-63-5611
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