REPORT - 環境報告書プラザ

環境・社会活動の沿革
1974.
お買い物袋持参運動開始
社会福祉のための募金活動開始
1976.12 生鮮加工センター
(現:精肉加工センター)稼動
1980. 8 中央流通センター稼動
1991. 1 環境問題プロジェクト発足
牛乳パックの回収を全店で開始
7 環境担当の専門部署
「生活環境」
を新設
12 アルミ缶と食品トレーの店頭回収を開始
1993. 4 第1回
「わたしの企画」
応援します!実施
11 つくばマラソン大会エイドステーション支援
1995.10 「第6回世界湖沼会議−−霞ヶ浦 ’
95」
を支援
1996. 8 社内に
「環境委員会」
を設置
Forests for Future.
“生きとし生けるもの”
のために。
10 自然派野菜の導入開始
1997. 3 全社的な
「環境問題への取り組み」
を決定
1998. 4 盲導犬の支援を開始(グループ全店で同伴可)
創立50周年記念
森林再生事業
1999. 2 カスミリサイクルセンター稼動
発泡スチロールの自社処理を開始
配送車に天然ガス自動車を導入
国際森林年
2011
5 「環境活動レポート」
発行
Fo r t h e Cu s t o m e r s &
Fo r t h e Co m m u n i t y
6 茨城県「地球にやさしい企業」表彰
11 リサイクル推進功労者等表彰
「通商産業大臣賞」
受賞
木を
植える
2000. 9 WWF
(世界自然保護基金)募金活動開始
2001. 3 茨城県より
「人にやさしいまちづくり」施設に
2店舗表彰
12 「わたしの企画」応援します!が
社団法人企業メセナ協議会の
「メセナ大賞2001・アイディア賞」受賞
2002. 4 農事組合法人
「百姓倶楽部」
と
木を
育てる
生ごみのたい肥化を開始
6 「わたしの企画」応援します!
木材にして
利用する
カスミ
共感創造の森
カスミは、
地球環境保全活動の一環として
吾国・愛宕県立自然公園(茨城県笠間市)
で
4ヘクタールの森林再生事業に取り組みます。
木を
伐る
10thアニバーサリー開催
7 第1回北海道キリタップ探検隊実施
いいね!をいっしょに。
10 サービスシールをエコスタンプに変更
全店で「補助犬」同伴可
2003. 2 店舗へのポリラップ導入完了
3 全社で5 A DAY運動への取り組み開始
木力が
いっぱい
木力が
弱まる
6 5 A DAYスーパーマーケットツアー開始
カスミつくばセンター内に
「上野光平クラシックライブラリー」開設
9 厚生労働省より盲導犬の取り組みで「感謝状」拝受
2004. 8 5 A DAYイキイキ収穫体験ツアー開始
11 レジ袋の無料配布中止
(FOOD OFF ストッカー)
2005. 7 「こども・女性かけ込み110番の店」登録(茨城県)
9 技術資格認定制度導入
2006. 3 食育プロジェクトチーム発足
6 食育士制度導入
クールビズの取り組み開始
(本部等一部事業所)
10 マイバスケット販売・運用開始
オーガニックプロジェクトチーム発足
2007. 1 廃油の燃料化開始
6 チーム・マイナス6%推進委員会発足
10 新店ミーモ店でレジ袋無料配布中止スタート
11 ひたちなか市、
市民団体とレジ袋削減協定を締結
2008. 2 ひたちなか市でレジ袋無料配布中止の取り組みスタート
R
7 電気使用量監視システム
「見えタロー 」
を導入
9 「エコロジーと食を考えるお店」
フードスクエアピアシティ石岡中央店オープン
新リサイクルセンター稼動
2009. 3 茨城県、
市民団体とレジ袋削減協定を締結
6 透明容器、
ペットボトル、
ペットボトルキャップの店頭回収を開始
クールビズの取り組みを全従業員に拡大
7 茨城県内全店でレジ袋無料配布中止の取り組みスタート
12 栃木県、
市民団体とレジ袋削減協定を締結
2010. 2 栃木県内全店でレジ袋無料配布中止の取り組みスタート
3 リサイクルボックスの大型化を推進
カスミつくばセンター
〒305-8510 茨城県つくば市西大橋599-1
電話 029-850-1850
ホームページアドレス http://www. kasumi.co.jp/
10 ペットボトルキャップの売却金を
「世界の子どもにワクチンを
日本委員会」
に寄附
株式会社カスミ
「カスミ共感創造の森」
づくり協定締結
2011. 5 「カスミ共感創造の森」
第1回植樹祭開催
このパンフレットは環境にやさしい
大豆油インクで印刷しました。
2011会社案内/環境・社会活動報告書
企業理念
お客さまのために
カスミグループはお客さまのためにある
お客さまのご利益を最優先に、
お客さまの立場に立って考え行動する
そして、地域の発展と繁栄をねがって地域に深く根ざした企業でありたい
For the“Customers”
& For the“Community”
C O N T E N T S
経営理念
数字で見るカスミ…………………………4
「大きさ」
や
「強さ」
を誇る企業より
店舗展開…………………………………6
『お客様と時代に適応し続ける企業』
になりたい
大震災への緊急対応……………………8
Changing & Learning with the Customers
代表取締役会長
代表取締役社長
小 裕正
石原 俊明
Hiromasa Kohama
Toshiaki Ishihara
お客様と
「いいね!」
をいっしょに。
経営方針
商品の安価・安定供給……………………10
最良の企業になるのではなく、地域の一店一店を最良にしたい
たった一店しかなかったときのような思いで
業
地域に根づかせたい
活
安全・安心な商品の提供…………………12
お客様満足度の向上 ……………………14
動
「個」
を最良にするためにだけ
“ 共 感 創 造 企 業 ”を 目 指 し ま す 。
事
の
「全体」
が機能したい
ご
“Business is Local”
&
“System is Global”
従業員と
「いいね!」
をいっしょに。
報
ワーク・ライフ・バランスの実現……………16
告
キャリアアップ ……………………………18
私たちカスミが大切にしたいのは、
「その商品いいね!」
「あのサービスいいわね!」
と皆様に共感していただけるような店
舗づくりや企業経営です。食品の提供を通じ毎日の暮らしとかかわるビジネスだからこそ、
お客様をはじめ、地域社会、株
環境基本方針
主様、
お取引先様、
そして従業員と、
ともに感じ、
ともに和し、
ともに学び、
ともに役立ち、
ともに食し、
ともに活きる―そんな
「共
カスミは
「環境問題への取り組みが企業の存在と活動に必須の要件であ
感創造の経営」
を私たちは目指しています。
る」
ことを認識し、
「ものの生命を大切にする」
「生かされていることに気づ
こう」
というカスミの心の実践として、自主的かつ積極的な責任ある取り組
そのために私たちは、
お客様が何を求め期待してご来店されるかをお客様目線で日々考えつづけ、商品やサービスを
徹底的に磨いています。
それは
「カスミはお客様のためにある」
という創業以来の企業理念に基づく姿勢であり、
これからも
決して変わることのない大切な価値観です。
一方で
「お客様と時代に適応し続ける企業になりたい」
という経営理念に基づき、私たちはつねに変革を恐れぬ企業姿
みとして全社、全社員をあげて地球環境保全に努めます。
環境基本理念
全ての事業活動は、環境、健康、安全を害することのないよう最善を尽く
します。
地域社会と
「いいね!」
をいっしょに。
食育の推進 ………………………………20
環
境
・
社
会
貢
地球環境のために
「いいね!」
をいっしょに。
献
カスミ共感創造の森………………………24
勢で進化と成長のためのイノベーションに挑戦しています。良い商品を1円でも安くご提供するためにローコスト経営を徹
(1)
事業活動を通じて、省資源、省エネルギーに積極的に取り組む。
活
底、良質な商品とサービスをロープライスで提供できる仕組みの確立を目指しています。
また、環境問題に対しては企業
(2)
地域における環境保全活動に参画し、地域との調和に努める。
動
の
の社会的責任として、2012年度までにCO2排出量の30%削減(06年度比)
を自主目標に掲げ取り組んでいます。
2011年、
おかげさまでカスミは創立50周年を迎えます。私たちは地域のお客様とともに歩んできた半世紀を活かし、今
日まで支えていただいた皆様への感謝を力に、地域の1店1店を最良の店に磨いてまいります。皆様と、地域と、地球と、
と
もに歩むカスミをこれからもどうぞよろしくお願いいたします。
環境行動指針
ご
行動への基本的な考え方として3つの行動指針を大切に考えていきます。
告
報
(1)
できることから、地道かつ継続的な活動を展開する。
(2)
従業員一人ひとりの環境保全に対する心を育てていく。
(3)
全社的なレベル、全社員参加の取り組みとする。
社会貢献活動 ……………………………22
レジ袋の削減 ……………………………25
リサイクル …………………………………26
店舗の取り組み …………………………28
WWFとの協働 ……………………………29
従業員の取り組み ………………………30
環境負荷 …………………………………32
環境会計 …………………………………34
企業概要 …………………………………35
編集方針
当社の企業理念をはじめ、事業活動、
環境・社会活動を正しく分かりや
すく開示することをこころがけ、編集しています。同時に
「共感創造―い
いね!をいっしょに。」
という当社の企業姿勢を伝えるため、
「お客様」
「従
業員」
「地域社会」
「地球環境」
をテーマに、特に重要だと考える課題や
取り組みについて
「共感リポート」
としてハイライトで報告。
みなさまに
当社の活動をより身近に感じていただける誌面づくりに努めました。
報告対象期間
2010年3月1日∼2011年2月28日
ただし、一部この期間以外の活動も報告しています。
報告対象範囲
株式会社カスミ本体の活動を対象に報告しています。
ただし、一部グループ企業の情報も掲載しています。
数字で見るカスミ
社会貢献活動
いいね!をいっしょに。
●カスミの
1年間の募金額は
カスミは事業活動はもちろん、
847
約
万円
毎年恒例の「24時間テレビチャリティー募金」
「 WWF募金」
のほか、国内外で起こった災害による被災者支援のための
募金も行っています。
環境・社会貢献活動においても
「それいいね!」
とみなさまに
●1年間のスーパーマーケットツアーの参加者は
共感していただける企業を目指しています。
7,455
これまでカスミがみなさまの協力を得て
人
共に創ってきた
「いいね!」
が見える
「スーパーマーケットツアー」
は出店地域の小学生などを店
舗に招き、
バランスの良い食事などについて学ぶ食育体験
学習会です。
さまざまな数字をご紹介します。
558
●1年間の収穫体験・
工場見学ツアーの参加者は
事業活動
139
●カスミの店舗数は
マテリアルバランス・環境活動
店鋪
●カスミの社内資格「食育士」
の取得者は
●カスミの店舗がある自治体数は
5 66
県
●カスミが事業活動で使用するエネルギーは
水
市町村
電気
1 2,045
約 億
万人
ガス
13 9,362
億
重油
万点
軽油
8,244
●カスミで働く従業員数は
人
●カスミで販売する地域商品の品目数は
2,500
品目
地域で長く愛されている逸品を掘り起こし、
製造元に近い店舗で販売しています。
km3
約
k
約
k
12.5
約
万トン
カスミでは2010年度、前年度に比べ
約5,137トンのCO2排出量を削減しま
した。
3.3
●3RによるCO2削減量は
万トン
3Rは、Reduce(減らす)、Reuse(繰り返し使う)、Recycle
(活かす)
の3つの取り組みの総称。
2010年度の3Rによ
るCO2削減量は、前年度に比べ約140%アップしました。
%
●カスミが1年間に削減したレジ袋は
10,508
万枚
約
2010年度は、前年度に比べ約1,554万枚多くの
レジ袋を削減しました。
●1年間にお客様が
レジ袋を辞退された割合は
63.6
●レジ袋無料配布中止による販売収益金の寄付金額は
約
686
万円
レジ袋無料配布中止店舗で販売されたレジ袋の収益金
は、全額を出店地域の自治体(2010年度は茨城・埼玉・
栃木・千葉の4県)
に寄付し、環境改善に役立てられてい
ます。
数字はすべて2011年2月現在
9,377
人
食育士制度は、
お客様にもっと食の情報を提供できるよう
にと導入され、資格取得者はスーパーマーケットツアーの店
舗責任者などの役割を担います。
●「わたしの企画」応援します!
累計応募数
623
78
件
件
累計実施企画数
「『わたしの企画』応援します!」
は、地域のみなさんの夢の実
現をカスミが応援する社会活動です。
●北海道キリタップ探検隊
%
2010年度は、
前年度に比べ8.8%アップしました。
●カスミが事業活動で排出するCO2は
約
04
●カスミの食品リサイクルの割合は
千kWh
約
56.8
50.5
%
km
約
●1年間に販売された商品点数は
約
1,064
266,919
883
290
3,737
●カスミの廃棄物リサイクルの割合は
3
約
●1年間にご来店いただいたお客様は
約
人
カスミでは店舗で販売する野菜など商品の産地や製造工
場を訪ねるツアーを実施しています。
累計応募者数
累計参加者数
2,672
90
人
人
「北海道キリタップ探検隊」
はカスミがWWFジャパンと協
働で実施する自然体験エコツアーです。
県
市町
110
●カスミが防災協定を
結ぶ自治体数は
災害時、自治体の被災者に対する救援活動等を支援する
ため、
カスミが生活必需物資の調達および安定供給など
の役割を担います。
05
店舗展開
3つの店舗スタイルでお客様と
「いいね!」をいっしょに。
県別営業店舗
栃木県8店舗
群馬県4店舗
埼玉県21店舗
茨城県86店舗
千葉県20店舗
フードスクエア
フードマーケット
FOOD OFF ストッカー
74
店舗
(2011年2月末現在)
139
全
店舗
(2011年2月末現在)
38
店舗
(2011年2月末現在)
料理と食生活を提案する
フラッグシップ店舗
食卓への提案機能を高めたカスミのフラッ
2
グシップで、2,000mクラスの広い売場面積を
有します。対面販売による市場感の演出、
クッ
キング・コミュニケーションコーナーによるメニュ
ー提案、味と品揃えを追求した専門店の導入
など、
ミールソリューション型の売場づくりをして
います。
06
鮮度のよい商品と便利さを
提供する標準店舗
食に特化した売場づくりを特徴とするカスミ
2
の標準店舗で、1,500m クラスの売場面積で
展開しています。
チェーンとしてのスケールメリ
ットを生かしながら、地域の食習慣や生活催
事に合わせた品揃えでお客様のニーズにしっ
かり応え、地域密着型の店づくりによって競合
店との差別化を図っています。
27
店舗
(2011年2月末現在)
エブリデイ・ロー・プライスを
追求する価格訴求型店舗
商品の品目を絞り込むことによりローコス
トオペレーションを構築。安全・安心で良質な
商品を、毎日お求めやすい価格で提供する店
舗です。2004年に展開を開始し、商圏ニーズ
をにらみ既存店からの業態転換を進めてきま
した。生鮮食品の旬と鮮度を追求しています。
07
3.11 東日本大震災ドキュメント
東日本大震災の復興支援
2011年3月11日
(金)、午後2時46分、
茨城県と県内教育機関へ義援金1億円を寄贈
東北から関東にかけ甚大な被害をもたらした東北地方太平洋沖地震が発生。
今回の大震災で大きな被害を受けた地元茨城県の被災
地と被災された学校の1日も早い復旧を願い、茨城県と茨城
県教育委員会、小中学校の被害が特に大きな8市町村の教
育委員会に合計1億円の義援金を寄贈しました。
そのときカスミは、本部と店舗の緊密な連携で早期に営業を再開。
大
震
災
へ
ライフライン企業としての社会的使命を果たすことができました。
本部と店舗が連携して
翌日には営業を再開
防災協定に基づき
自治体へ食料や生活物資を提供
3月11日の地震発生直後、
カスミでは緊急事案
対策室を設置し、
お客様と従業員の安全を第一に、
商品供給のための物流体制や情報システムの整
備などに奔走。
翌12日には、本部と店舗の緊密な連携のもと、
店内営業ができない店舗でも、
ほとんどが店頭販
売による営業を再開しました。朝からお客様が行
列をつくる中、
店頭でパンや飲料などの販売に奮闘。
カスミはお客様が必要とされる食料品や日用品
をいち早く提供し、
ライフライン企業としての役割
を果たしました。
また、
カスミは地震などの大規模災害の発生時
に、行政の要請により食料や生活物資を優先的に
提供する防災協定を茨城県やつくば市など11の
自治体と結んでいます。今回の地震発生に際しても、
協定締結の5市のほか4市におにぎりや菓子パン、
水のペットボトル等の食料品、
トイレットペーパー等
の生活必需品を提供しました。
寄贈先
茨城県
茨城県教育委員会
日立市教育委員会
常陸太田市教育委員会
ひたちなか市教育委員会
行方市教育委員会
東海村教育委員会
常陸大宮市教育委員会
城里町教育委員会
常総市教育委員会
寄贈額(合計1億円)
50
, 00万円
10
, 00万円
500万円
500万円
500万円
500万円
500万円
500万円
500万円
500万円
災害復興支援金1千万円を寄贈
4月1日∼30日には被災地の復興を目的に店頭で募金
活動を実施。
お客様からお預かりした募金にカスミ従業員の
募金、
カスミからの拠出金を加え、合計1千万円を日本赤十
字社を通じ寄贈しました。
内訳
お客様からの募金
カスミ従業員の募金
カスミからの拠出金
寄贈額(合計1千万円)
1,966,951円
4,644,043円
3,389,006円
お客様から
寄せられた
感謝の声
電気、
ガス、水道がストップし、
まわりの店が閉まっている
中、笠間店がいち早く商品を販売してくれたことに本当
に助かっています。 (笠間店のお客様より)
店員さんも家族や自宅の片づけなど、
さぞかし心配だっ
たことと思います。
でも開店を優先させた店員の皆様に
感謝の気持ちでいっぱいになりました。
(ひたち野牛久店のお客様より)
本日のチラシを拝見し、
カスミさんの企業姿勢に大変感
動いたしました。東北地方の復興に力を注いでいただき、
国民としてうれしく思います。
(FS三郷駅前店のお客様より)
本日夜間、福島から原発避難民が国際会議場に到着し、
先ほどカスミ学園店にお世話になり食品を調達すること
ができました。閉店後にも関わらず快く対応してくださり、
心から感謝いたします。 (避難所の職員の方より)
物資が少ないと言われていた中でも不安なく過ごさせて
いただきました。地元住民として大変感謝しております。
(南小川店のお客様より)
従業員の声
地域のライフライン
企業として
役割を果たせました
フードスクエア
ロックシティ水戸南店店長 中島 豊
の
緊
急
対
応
08
地震直後、店内は停電になり、棚から落下した商品や
割れた防煙ガラスが散乱したため、
やむなくその日の営
業継続を断念しました。翌日も店内は営業できる状態で
はありませんでしたが、
「店舗を開けてほしい」
というお客
様のご要望もあり、
駐車場を利用した店頭販売でパン、
水、
即席めんなどをご提供しました。
店舗の復旧には1週間以上かかりました。
この間多い
時には300名程のお客様が行列を作りご迷惑をおかけし
ましたが、地域のライフライン企業としての役割を果たせ
たことをうれしく思います。
自分の仕事に
自信と誇り
がもてました
フードスクエアロックシティ水戸南店
グロサリー担当
仲田 はるみ
自宅も被災しましたが、翌日から出勤し駐車場で店
頭販売を行いました。商品は品数も種類も十分と言え
る状態ではありませんでしたが、多くのお客様から
「こん
な時によく店を開けてくれた」
「ありがとう」
という感謝の
言葉をいただき、自分の仕事に自信と誇りがもてました。
震災後すぐに
必要な食品を店舗に
供給できました
中央流通センター物流部
三枝 茂
店舗への商品供給を行う中央流通センターも停電と
断水によって物流と情報システムが障害を受け、一時仕
分けや配送が困難な状態に陥りました。復旧後は委託
会社さんの協力もあり、
パンや水など震災後すぐに必要
な食品を確保し何とか店舗に供給することができました。
カスミだけの力では決してできなかったと思います。
09
お客様と
「いいね!」
をいっしょに。
良質な値ごろ感のある商品を安定的にご提供します
共感リポート
REPORT
01
毎日の食卓に欠かせない商品の
安定供給で「いいね!」
をいっしょに。
2009年度、100年に一度の不況といわれるなか、
カスミはお客
様と同じ目線で1円の価値を共感できるスーパーマーケットを目
指しました。2010年度以降はこの取り組みにさらに磨きをかけ、
『な
っとくの品質を1円でもお安く
!』
をテーマに、
より良い商品を
「この
値段ならお得ね、安いね」
と共感していただける価格でご提供し
ています。
その一つとして、
お客様の購買頻度が高く、毎日の食卓
に欠かせない野菜や果物を店舗の顔と考え、価格・鮮度にこだわ
ったその日一番のお買得商品を
「一番野菜」
「一番果実」
としてご
提供しています。
また、
お客様の使い慣れた定番商品を、
いつでも
お得感のある価格で販売する
「EDLP(工ブリデイ・ロー・プライス)」
を強化。
さらに、災害発生時などいざというときにも、
ライフライン
企業としての役割を果たすため、
お客様の毎日の生活に欠かせ
ない食料品を安定的に供給する態勢づくりに努めています。
地産地消
カスミは出店地域の地元生産者様が大切に育て
た安全・安心な農水産物を提供することで、地産地
消を推進しています。2011年3月11日に発生した東
北地方太平洋沖地震では、福島第一原発の放射能
漏れ事故の影響により茨城県など関東圏や福島県
の農産物に風評被害が広がりました。
そんな中、
カス
ミは安全性が確認され出荷制限のない農産物を積
極的に販売し、地域のお客様と共に地元農業を支え
る取り組みを行いました。
曜日市
トップバリュ
日替わりで特定品目をお買得価格でご提供して
います。目玉企画として、木曜日は店内商品を10%
割引でご提供する
「メガ割」、日曜日は開店から11
時まで10%割引でご提供する
「朝割」
を実施。
また、
土曜日、日曜日は週替わりで青果・鮮魚・精肉など
各売場のおすすめ商品をお買得価格でご提供して
います。
品質と健康と環境、
そして価格にこだわったイオン
のプライベートブランドです。
ベーシックブランド
「トッ
プバリュ」
をはじめ、多様化・細分化するお客様のライ
フスタイルやニーズ、
こだわりに応じて6つのブランド
を展開しています。
トップバリュ5つのこだわり
1. お客様の声を商品に生かします。
2. 安全と環境に配慮した安心な商品をお届けします。
3. 必要な情報をわかりやすく表示します。
4. お買得価格でご提供します。
5. お客様の満足をお約束します。
社 外 か ら 共 感 の 声
地元野菜の
積極的な販売に感謝
茨城県水戸市
地元野菜生産農家
小田木 孝之さん
10
商
品
の
安
価
・
安
定
供
給
生産者と流通の連携で
「朝獲りわかさぎ」出荷が実現
フードスクエア水戸赤塚店の地元野菜コーナーで、
40名ほどの有志と共にネギや白菜、大根など約15種
類を販売しています。特にトウモロコシ、枝豆(黒豆)
は
甘くておいしい品種を選定。有機肥料の使用や低農
薬栽培を心がけ、夏期は出荷当日の早朝に収穫して
霞ヶ浦漁業協同組合
います。原発事故による風評被害に対してはカスミさ 副組合長理事 玉造支部長
んにバックアップしていただき、
大変心強く思っています。 斉藤 邦夫さん
今後も地元野菜の安全性などさらなるPRをお願いで
きれば幸いです。
霞ヶ浦のわかさぎ漁は江戸時代からの歴史があり
ます。
そのわかさぎを
「獲ったその日のうちに食卓へ
届けよう」
というのが「朝獲りわかさぎ」出荷プロジェ
クト。新鮮なわかさぎを消費者に食べてもらいたいと
いう一心で5人の漁師が立ち上がり、鮮度を最優先
に生産者と流通が連携して実現。数時間前まで泳い
でいたわかさぎがカスミの店頭に並ぶようになりまし
11
た。今後はしらうおやエビでも挑戦したいと思います。
お客様と
「いいね!」
をいっしょに。
安全を最優先に安心できる商品を食卓にお届けします
共感リポート
REPORT
02
オーガニック食品
安全管理委員会
お客様の商品に対する安全・安心志向
にお応えするため、
「オーガニック
(有機)
食品」
と
「アレルギー対応食品」
を揃えた
専用の売場を18店舗に設置しています。
このうちフードスクエアつくばスタイル店に
はオーガニックコンシェルジュが常駐し、
「あ
んあんshop」
として安全・安心な食生活を
ご提案。
また、
インターネットショップ「あん
あんnet」
でも購入することができます。
食品スーパーとして最も重要な課題である
安全管理体制の再構築と啓蒙の強化を目的
に活動しています。社内各部署からメンバーを
選任し、安全のために改善が必要な問題を検
討し、改善案の実行、結果のモニタリングで安
全管理体制の精度を高めています。
I
SO900
1で商品の品質・安全管理を徹底
カスミで販売される弁当・惣菜・サラ
ダなどを製造・加工するグループ会社の
ローズコーポレーションでは、茨城県食品
衛生協会のHACCPを取り入れた衛生管
理実施施設の認定を受け、品質マネジメ
ントシステムのISO9001を取得しています。
製造する約180品目すべての衛生管理、
商品の品質・安全管理を徹底しています。
地元で採れた旬の新鮮な野菜をお客様の食卓へお
届けしたい――。地域密着型の店舗づくりを目指すカス
ミは、2001年から出店地域の生産農家と協力し、
「生産
者の顔が見える」地元野菜コーナーを展開。近隣農家か
ら直接野菜を仕入れ、
お客様に提供しています。
その特徴は、地元の生産農家に売場の一角を開放し、
収穫したばかりの野菜の陳列から販売価格の決定、在
庫管理まで、
あらゆる売場づくりを任せていること。生産
者がお客様と直接ふれあう機会も多く、
これが生産者と
消費者の信頼関係の醸成や、
より安全・安心な農産物
づくりへの生産者のモチベーション向上にもつながってい
ます。
カスミ店頭での地元野菜の販売は地産地消の取り組
みとしても支持されて
います。
2011年2月現在、
971名の生産農家の
協力を得て110店舗に
地元野菜コーナーを設
置しています。
青果部マネジャー
塚田 和浩
精肉加工センターで加工する国産牛
肉が「どこで生まれ、誰が育てたか」
を把
握できる牛の個体識別情報管理を、法
律に基づいて徹底しています。BSE検査後、
枝肉に至るまで履歴確認をした肉を、最
終加工して店頭で販売しています。
より地域に密着した店づくりを進めるため、出
店エリアで人気の商品やおなじみの食材を発
掘し、
カスミ全
体で約2,500
品目を取り扱
っています。
ネットスーパー
地魚認証
2011年2月から茨城県つくば市エリア
でインターネットで注文を受け付けた商
品をお客様の自宅へ配達するネットスー
パーのサービスを開始。野菜・肉・魚の生
鮮食品から卵や牛乳などの冷蔵食品、冷
凍食品、
お米、
日用品まで品揃えも豊富で、
最短2時間で新鮮なままお届けしています。
茨城県の県北9店舗は、茨城県内の港で水
揚げされた魚介類を取り扱う
「いばらきの地魚
取扱店」
の認証を受け、地元産の新鮮な魚介
類を食卓へお届けしています。
■http://netsuper.kasumi.co.jp またはカスミホームページからご利用ください。
私 の 共 感 ア ク シ ョ ン
12
お客様に食品の安全・安心をお約束するため、
各店舗に
「店内監査人」
を配置。各売場の
「温
度管理」
と、鮮魚・精肉・デリカ・ベーカリー部門
の「原材料販
売期限管理」
の完全遂行に
より、食 品 の
安全・安心の
確保に努めて
います。
地域商品
トレーサビリティ
鮮度と旬が自慢の地元野菜を
110店舗で販売
店内監査人
私 の 共 感 ア ク シ ョ ン
お客様にまた買いたいと思っていただける青果売場に
新鮮な食材をその日のうちにご自宅にお届けします
お客様にとって青果商品は来店動機の一つで
あり、
その善し悪しが店舗の満足度を左右します。
そこで、
『カスミの青果商品をまた買いたい』
と思
っていただける青果売場を目指し、旬の商品の
豊富な品ぞろえや鮮度管理の徹底、
お客様のニ
ーズに沿った商品化に力を入れています。
また、
お客様へ
『安心・安全・信頼』
の農産物を提供す
ネットスーパー最大の特長は、
お刺身やお肉、
野菜など新鮮な食材を、温度管理して鮮度を保
ったままお届けすること。
お昼の12時までにご注
文いただければ、
その日のうちにご自宅にお届け
します。現在、取り扱い商品は約4,000品目、
ネッ
トスーパー限定のお買得商品も多数ご用意して
います。使い方も簡単で、欲しい商品をお気に入
るため、生産者の顔が見える新鮮でおいしい地
元野菜の販売拡大に努めています。今回の原発
事故後も、生産者が手塩にかけて育てた野菜を
風評で無駄にすることがあってはいけないと、
『地
元農業を支え合おう
!』
を合言葉に地元である茨
城をはじめ北関東の野菜の安全性を毎日確認し、
お客様にPRしながら積極的に販売しています。
営業企画部
ネットスーパー事業担当
福田 順一
りメモに登録しておけば、探す手間なく注文でき
ますし、過去のお買い物履歴から注文することも
できます。小さなお子様がいる、介助、介護をし
ているなど外出するだけでも大変という方には
特におすすめです。今後もご要望の商品を掲載し、
より便利で使いやすく、
お客様に
「いいね!」
と言っ
ていただけるサービスを目指します。
13
安
全
・
安
心
な
商
品
の
提
供
お客様と
「いいね!」
をいっしょに。
誰もが心地よく買い物できる空間を整えます
共感リポート
REPORT
03
セルフレジの導入
お客様の声を
お店づくりに
レジでの待ち時間を短縮し、快適なお買い物
を楽しんでいただくことを目的に
「セルフレジ」
を導入しています。2011年2月末現在、6店舗
でご利用いただけます。
お客様の声をよりよいお店づくりに生
かすため、全店に
「お客様提言ボード」
を
設置。商品や接客などに対する全てのご
意見やご要望に店長が回答を記入し、店
頭ボードに掲示しています。
お
客
様
満
足
度
の
向
上
バリアフリーの店づくり
2006年に施行された
「バリアフリー新法」
に基づき、車椅子専用駐車場や専用トイ
レ、点字ブロック、車椅子を設置し、高齢
者や身体が不自由な方にとっても便利
で利用しやすい、優しい店舗づくりを推
進しています。
こども・女性
かけこみ1
1
0番の店
カスミカード
全店のレジでサインレス決済ができ、
毎月5日・15日・25日が5%割引になるほ
か、毎週火曜日と毎月10日はときめきポ
イントが2倍になります。
カードの利用額に
応じてポイントがたまるなど特典も充実
しています。
地域で一番カンジの良い
チェッカーを目指して
カスミは、商品の品質や価格に加え、親しみのある接客などプラスアルファのサービスがお客
様の満足につながると考えています。
そこで、
とりわけお客様と接する時間が多いレジ担当者(チ
ェッカー)
が接客のプロとしてサービスを提供できるよう、社内教育を進めています。
その一つが、2006年に導入した
「レジ技術資格認定制度」。
レジ登録の正確さやスピードとと
もにカンジの良い接客マナーなどを問う試験を年2回実施しています。2011年3月現在、1∼3級
の有資格者は1級18名を含む718名にのぼります。
また、
レジ担当者の接客技術とやりがいを高め、
「地域で一番カンジの良いチェッカー」
を育成
するために、年1回「チェッカーコンテスト」
を実施。外部審査員などが見守るなか、
レジの技術や
笑顔の接客マナーを高めあう場として定着しています。
さらに、2008年5月からは
「オールチェッカー制(ベーシック級)」
を導入。全従業員がチェッカーに
なることで、
お客様をお待たせしない接客サービスに努めています。
レジ資格取得者数
1級…………………18名
2級…………………30名
3級 …………… 670名
(2011年3月現在)
私 の 共 感 ア ク シ ョ ン
14
レジ1級取得
フードスクエア水戸赤塚店
レジ部門
安島 由美子
茨城県、
埼玉県、
栃木県の全店舗で
「こども・
女性かけこみ110番の店」
の活動を行っていま
す。店舗を
「緊急避難場所」
として活用するこ
とで、子どもや女性を犯罪などの危険から守り、
高齢者などを保護する取り組みです。
クッキング・
コミュニケーション
旬の食材を使ったメニュー提案と試食
でお客様に食の楽しみを提案しています。
このコーナーでも5 A DAY運動をアピール
するほか、
カスミが発行するメニューレシ
ピで食事バランスの大切さを紹介してい
ます。
私 の 共 感 ア ク シ ョ ン
心に残る接客ができるよう頑張りたい
お客様の
「おいしい」
「ありがとう」
がこの仕事のやりがい
技術資格認定制度は、仕事に対する意識の
向上につながり、自分の接客や知識を見直す良
い機会になっています。試験に備えテキストやレ
ジマニュアルを読み込んだほか、実技で苦手な
包装や教育は納得するまで繰り返し練習しました。
旬の食材や特売商品を使ったメニュー提案や
レシピの提供を行っていますが、
お客様から
「おい
しい!」
「家で作って家族に好評だった」
と言ってい
ただけると、
この仕事のやりがいを感じます。手作
りの生キャラメルを提案したときには、数日後にお
客様からお手紙をいただきました。
「いつもあなた
1級に合格して接客のときの言葉遣いが気にな
るようになり、意識して正しい敬語を使うようにし
ています。
これからもまわりの人たち、
お客様へ
の感謝の気持ちを忘れず、心に残る接客ができ
るように頑張りたいと思います。
フードスクエア土浦ピアタウン店
クッキング・コミュニケーション担当
長谷川 幸子
の笑顔をありがとう。私たち夫婦はあなたの笑顔
に勇気と温かい思いやりをいただいています。
これ
からもおいしい料理をお願いします」
と書いてあり、
見直すたびに頑張ろうと思います。
これからも食
を通しての出会いを大切にし、
「 憩いの場」
となる
ようなコーナーを目指します。
15
従業員と
「いいね!」
をいっしょに。
職場でも家庭でもイキイキできる環境をつくります
共感リポート
REPORT
04
女性登用の推進
女性かがやき委員会
女性の能力活用、管理職の育成、登用を推進するために
「女
性かがやき委員会」
を2007年6月に発足しました。
お客様の大
半が女性であるスーパーマーケットに、女性従業員の持つ感性
や生活実感を活かすことで、
より満足度の高いサービスの提供
を目指しています。
女性管理者育成セミナー
女性管理職の登用を目指し、候補者を対象に
「女性かがや
き委員会」
が決めたカリキュラムにそって毎年セミナーを開催し
ています。就業管理や売場改善などをテーマに、実習を交え管
理職に求められる知識やスキルを習得。現在、
カスミ全体で店
長3名、次長6名を含む12名の女性管理職が活躍しています。
アクティブライフセミナー
ワ
ー
ク
・
ラ
イ
フ
・
バ
ラ
ン
ス
の
実
現
毎年7月、各界でご活躍の著名人を講師に招き開催していま
す。体験談を交え、豊かな人生観と見識から語られる言葉には、
人生を明るく前向きに生きるためのヒントが満載。2010年度は、
医師で著書も多い鎌田實氏が
『「がんばらない」
けど
「あきらめな
い」∼命を支えるということ∼』
を演題に講演しました。
ワーク・ライフ・バランス企業の
実現を目指して
カスミは、従業員が仕事と生活の両面でバランスのとれたライフスタイルを実現できるよう、
仕事と育児・介護の両立支援や女性従業員が能力を発揮できる環境づくり、労働時間の短縮
などに向け、
さまざまな制度や取り組みを通じて従業員をサポートしています。
2007年6月には、
「次世代育成支援対策推進法」
に基づき、仕事と子育ての両立支援に熱
心に取り組む
「子育てにやさしい企業」
として茨城県第一号の認定を受けました。2008年5月に
は、今最も輝いているお母さんを選出・表彰する
「第1回ベストマザー賞」
の企業部門で選出・表
彰されました。
2008年9月からは、新しい就業管理制度を実施。1分を大切にする効率的な働き方でムダ、
ムリ、
ムラな仕事を見直すとともに、仕事量に応じて1日の労働時間を月単位で調整する変形
労働時間制の活用により残業時間を減らし、
「ワーク・ライフ・バランス」
の実現を目指します。
利用できる制度の一例
●育児休業制度
●介護休業制度
●出産休暇
●子供看護休暇
●連続休暇制度
●キャリアライセンス制度
●育児短時間勤務制度
「子育てにやさしい企業」
として
茨城県で第1号認定
仕事と子育ての両立を進めるため、男性を含めすべての従
業員が仕事と家庭生活のバランスがとれるよう、多様な働き方
を選択できる仕組み、環境づくりに努めています。
こうした取り
組みが認められ、
2007年6月には
「次世代育成支援対策推進法」
に基づく
「子育てにやさしい企業」
として茨城県で第1号の認定
を受けました。2011年2月までに、3名の男性従業員が育児休
暇を取得しました。
●介護短時間勤務制度
「子育てサポート」
をうたう
マーク
(愛称・くるみん)
●配偶者出産休暇
●アニバーサリー休暇
●ボランティア休業制度
私 の 共 感 ア ク シ ョ ン
16
家事と両立しながら働き続けたい
一生懸命仕事をすることがチャンスにつながる
キャリアライセンス制度は、子育てや介護など
による事由で退職した女性従業員が職場に復帰
できる制度で、
とても良い制度だと思います。私
の場合は、主人の異動先にカスミの店舗がなかっ
たために一度は退職しましたが、老後のことを考
幹部社員への女性登用も、今では特別なこと
ではなくなりました。男女を問わず会社のために
貢献した人にはチャンスが与えられるべきだと思
いますし、
カスミがそういう会社になったのだと思
います。従業員との出会い、業務を通してのお互
いの成長が店長としてのやりがいです。売場づく
りで特に心がけているのは、
お客様の目線での陳
キャリアライセンス制度利用者
つくばアッセ店 鮮魚部門
渡辺 珠美
私 の 共 感 ア ク シ ョ ン
え共働きしようと、
この制度を利用して職場に復
帰しました。仕事と家事の両立は大変ですが、
こ
れからも働き続けたいと思っています。
谷井田店店長
堀 悦子
列やクリンリネス。女性登用については、特に子ど
もを持つ女性従業員は母親としての役割も大きく、
就業時間帯や勤務地などの配慮が大切だと思い
ます。女性従業員に伝えたいのは、与えられた仕
事を一生懸命することで必ずチャンスが来るとい
うこと。
さまざまな経験がチャンスを活かせる自分
の強さになると思います。
17
従業員と
「いいね!」
をいっしょに。
プロとして自分の成長を実感できる環境をつくります
共感リポート
REPORT
05
技術資格認定制度
人材育成研修
青果・鮮魚・デリカ・レジ部門の従業員
のスキルアップとモチベーションアップを
目的に
「技術資格認定制度」
(1∼3級、青
果は2∼3級)
を実施しています。鮮魚・デ
リカ部門を対象とした試験は2005年9月
にスタート。
「お客様に喜ばれる商品」
をテ
ーマに、商品化のスピードや出来栄え、衛
生管理の実践を審査する技術試験と商品・
衛生管理知識を審査する筆記試験を実
施しています。2006年6月からレジ部門、
鮮魚資格取得者数
デリカ資格取得者数
2009年9月から青果部門を対象とした試
験を開始。接客の向上や陳列技術の向上 1級………………14名 1級………………9名
2級………………19名 2級 ……………27名
と標準化を目指します。
人材の育成と活性化に向けて、新入社員
基礎研修をはじめ、
コンプライアンス研修など
各階層別の社内研修を実施。
さらにイオン幹
部育成セミナーなどの社外研修も充実してい
ます。
3級…………… 377名 3級……………271名
青果資格取得者
2級…………… 18名
3級……………310名
(2011年3月現在)
カスミビジネススクール
プロの技を磨く
実践的なトレーニングスクール
カスミは2007年8月、
それまで茨城県土浦市の2か所
でレジ・鮮魚・デリカ部門を対象に研修を行ってきたトレ
ーニングスクールをつくば市の施設に集約、規模を拡大
して新たにオープンしました。
ベーカリー部門が新設され、
2008年には青果の作業スペースが稼働。技術力の育成
と効率的な教育訓練を行う総合的な施設として、新入
社員研修をはじめ、新店研修、技術資格認定制度の研
修などに利用されています。
最大の特徴は店舗と同様の作業環境でレジ操作や接
客、商品加工、陳列など、
より実践的なスキルを身につけ
られること。
また、各部門の研修が同時にできるため、新
店研修が効率的に実施できるようになりました。
今後さらに幅広い社員層の教育訓練の場として使用
することで、優れた接客技術や商品化技術の標準化を
目指します。
私 の 共 感 ア ク シ ョ ン
さらなる技術の向上を目指したい
鮮魚1級取得
18 フードスクエア八潮駅前店
鮮魚部門
山内 正子
アルバイトやパートナー社員にとって技術資格認
定制度は、身につけた技術を評価してもらえ、時給も
上がるのでとても良い制度だと思います。試験では
鯛の皮引きや制限時間内に作業を終えることに苦
労しました。1級に合格したことが自信につながり、私
が作ったお刺身をお客様に喜んでいただけるよう仕
事をしようと常に心がけています。
これからもさらな
る技術の向上を目指し、頑張っていきたいと思います。
キャリアアップ制度
従業員一人ひとりの
「自分のキャリアは
自分で拓く」
という姿勢を大切にし、挑戦
意欲のある人材が目指す職位・職種に就
いて自己実現できるようサポートする教育
システムです。
「店長・次長」
の管理職を目
指すコースのほか、作業改善やコーチング
等のマネジメントスキルについて学ぶコー
スもあります。
一人ひとりが能力を最大限に発揮できるよ
う、
アルバイト、
パートナー社員からアクティブ
社員を経由して正社員に登用する制度を導
入しています。
すべての従業員は管理職への
道が開かれています。
管理職
蛻変プロジェクト
正社員
2009年度から管理者のマネジメント力
の向上を目的に蛻変プロジェクトをスター
トしました。
これは、目標と実績の間に生じ
るギャップに着目したマネジメント手法を
実践を通して学ぶ取り組み。毎日部下と
のシューシャイン
(靴を磨く程度の短時間の)
ミーティングで課題や対策を話し合い、
ス
ピーディに問題解決をしていきます。
この
取り組みにより管理者の目標達成への意
欲も高まり、部下とのコミュニケーションも
活発になっています。
アクティブ社員
パートナー社員
アルバイト
私 の 共 感 ア ク シ ョ ン
スキルアップのために1級に挑戦
デリカ1級取得
千代田店 デリカ部門
木間塚 弘子
技術資格認定制度は、基本作業の見直しや商品
の出来栄えのチェックなど、常に向上心を持って仕
事をするために役立っています。1級試験は初めて
で不安もありましたが、自分のスキルアップのために
挑戦しました。1級取得後は、資格に対する責任感
から以前より緊張感を持って仕事に励んでいます。
今後も1級の技術を保ち、
お客様に
「いいね!」
と言っ
ていただける商品化に努めていきたいと思います。
社員がいるお店に負けない売場づくりを
青果2級取得
ミーモ店 青果部門
川島 理砂
技術資格認定制度によりチャレンジする具体的
な目標ができ、
それが仕事のやりがいにつながって
います。
筆記試験に備え自分で簡単な問題集を作り、
実技はストップウォッチで時間を計りながら毎日練習。
2級合格で会社が定めた仕事のレベルに自分の技
術が達していることが確認でき、
さらに上の等級を
目指して仕事ができるようになりました。社員のいな
い店舗なので、社員がいるお店に負けない売場づく
りを目指して頑張っていきたいと思います。
毎日のミーティングで目標を管理
みらい平駅前店店長
松崎 秀之
蛻変のマネジメント手法を用い、売上、営業利益、
人時売上高などの目標管理を行っています。目標
を月単位、週単位、日単位と細分化し、毎日短時
間のミーティングで各部門のチーフやリーダーと計
画の検証、反省を繰り返した結果、売上、営業利益
で予算をクリア。取り組みを通して従業員の数字へ
の関心が強まり、自分で考え積極的に行動するよ
うになりました。今後もこの取り組みを継続し、店の 19
風土としていくことが目標です。
キ
ャ
リ
ア
ア
ッ
プ
地域社会と
「いいね!」
をいっしょに。
食べることの大切さを子どもたちに伝えていきます
共感リポート
REPORT
06
カスミ食育クッキング倶楽部
キッズクッキングスクール
カスミは子どもたちや大人向けに各種
料理教室を開催し、安全・安心な食生活
のお手伝いをしています。
小学生の子どもたちが対象
の料理教室です。1年間に全6
回の実習で、包丁の持ち方から
始めて和食・洋食・中華・お菓
子づくりなどの基礎を学びます。
最終回には丹精込めて作った
卒業制作メニューで卒業パーテ
ィを開催。子どもたちが料理に
親しむ良い機会になっています。
親子料理教室
小学生以上の子どものいる親子を対象に年
6回開催。子どもたちをメインに、
そのサポート
を保護者が行います。
大人向け料理教室
2010年度は魚のさばき方教室3回、
ヘルシー
クッキング3回、
ふれあいクッキング1回、宝酒造
料理教室1回の計8回開催しました。
アトピッ子料理教室
食育イベント
アトピーで悩む子どもたちに配慮したやさし
い料理やお菓子づくりをしています。茨城県つく
ば市、埼玉県三郷市で年間計2回開催。
野菜ソムリエを講師に迎え、野菜を摂る大切さ
などについて親子で学ぶ食育イベントを開催して
います。2010年は2回開催され、約230名が参加
しました。
5ADAY
イキイキ収穫体験ツアー・工場見学ツアー
スーパーマーケットツアーに
7,455名の児童・園児が参加
カスミは
「食育」
を食に携わる企業の責務と考え、地域
と連携して食育活動に取り組んでいます。2003年にスタ
ートした
「5 A DAYスーパーマーケットツアー」
もその重要
な取り組みの一つ。出店地域の小学生などを店舗に招き、
実際に野菜や果物を
「見て」
「 触れて」
「 食べて」学ぶ食
育体験学習を開催しています。
ツアーでは、
カスミの管理栄養士を講師に、
「野菜や果
物をバランス良く食べること」
の必要性を
「食事バランス
ガイド」
で学ぶほか、
「野菜や果物の栄養」
について、
クイズ・
お買い物ゲ−ム・調理などで楽しく学びます。
2008年秋からは、社内資格「食育士2級」
を持つ店舗
従業員がツアーコーディネーターとして運営をサポートす
ることで実施体制を強化。
より地域に根ざした活動を目
指します。
2010年度は254回開催し、
122校・10団体・60
(保育)
園のあわせて7,455名の児童・園児がこの食育体験学習
に参加しました。
社 外 か ら 共 感 の 声
店頭に並ぶ野菜が、
どこでどうやって育
てられているのかを親子で体験し、理解を
深めていただく収穫体験ツアーを実施して
います。現地に向かうバスの中では三色
食品群や5 A DAYの大切さを学習します。
畑では生産者の方から話をうかがい自然
や作物への理解と関心を深めます。収穫
に汗を流した後、
とれたての野菜のおいし
さを味わいます。2010年度は4回実施し、
106組212名が参加しました。
また、
食品工場を訪ね、
工場見学や試食、
体験を通して厳しい品質管理体制や製品
5 A DAY運動
づくりへのこだわりなどを学ぶ工場見学ツ
健康のために
「1日5皿分以上の野菜(1皿の目
アーを実施しています。2010年度は8回実
安は70g)
と200gの果物を食べること」
をスロ−ガ
施し、173組346名が参加しました。
ンにした、食の教育プログラムです。日本では2002
20
茨城県鉾田市立当間小学校
教諭
大曽根 佐江子さん
お客様にもっと食の情報提供ができるよう、
社内資格として食育士制度を導入し、全従業
員で取得を目指しています。2011年3月現在、
2級300名、3級9,077名が認定を取得。2級合
格者には、
スーパーマーケットツアーの店舗側
責任者として、講師の栄養士をサポートし、事
前の会場準備や当日の進行役を担う
「ツアー
コーディネーター」
の役割が期待されています。
食
育
の
推
進
年7月に
「ファイブ・ア・デイ協会」
が設立され、国内
における5 A DAY運動が本格的にスタ−ト。
カスミ
は、
この運動を通して野菜や果物の摂取量の改善
がお客様の健康増進に寄与することを願い、今後
も店頭などで積極的にPRしていきます。
社 外 か ら 共 感 の 声
体験学習で子どもたちの関心が広がりました
「食」
の体験学習は、
「買い物ゲーム」
や
「クイズ」
「サラダ作り」
など、子どもたちの関心が高まる工
夫があり、
とても楽しく学ぶことができました。体
験学習後の給食中の会話には、
「ぼく、
もう野菜を
5皿食べたよ」
「 今日の給食、
バランスいいね」
「こ
れは、地元の野菜かな?」
というような声が聞こえ、
食育士認定
食べることへの関心が高まったと感じました。
さらに、
その後の学習で子どもたちは、
“ 地産地消”
を意
識するようになり、地元の農業への関心も高まり
ました。
また、食品を通して、鉾田市が県内外の地
域とつながっていることが分かり、
「もっと知りたい」
「調べてみたい」
という思いを持つことができました。
地域の人々と一緒に健康増進
茨城県立水戸第三高等学校
教諭
綿引 志雅子さん
「おいしい!」
「これなら梅干し食べられる!」
カスミ
さんの店舗のクッキング・コミュニケーションコーナ
ーで試食会を開いた時の地域の人の声を聞いて、
生徒たちは嬉しそうな笑顔を見せていました。水
戸第三高等学校家庭クラブでは、日本の伝統食
材である梅干しを使った料理の研究をしています。
梅干しに含まれるクエン酸は健康にたいへん役立
ちます。私たちの研究成果を地域の人に広めて、
地域全体で健康な社会を作っていきたいと思いま
す。学校の中から地域社会へ飛び出した生徒たち、
この活動を通して生徒たちの心の中に地域社会
に貢献しているという気持ちが育っています。
21
地域社会と
「いいね!」
をいっしょに。
従業員と会社が一緒になって地域社会に貢献します
共感リポート
REPORT
07
第18回
「わたしの企画」応援します!
2010年は28件の応募から3つの企画が選
ばれ、8月から11月にかけて実施。
いずれもユ
ニークで企画者の情熱が感じられるイベントに、
多くの方が参加し楽しみました。
盲導犬育成の支援
■開催日:2010年4月4日
(フードスクエアロックシティ守谷店)
2011年2月26日
(フードスクエアつくばスタイル店) ■参加者:約480名 ■盲導犬支援募金:45,251円
■チャリティーグッズ販売:86,000円
カスミ全店で盲導犬を含む全ての補助犬
の同伴を受け入れています。
また、盲導犬に
対する地域の理解と支援の輪を広げるため、
公益財団法人日本盲導犬協会様のご協力
のもと、
「カスミ盲導犬フレンドクラブ」
を定期
的に開催しています。
ジュニア・インタビュアー講座
企画者:矢澤真人さん 実施日8/6・7・8・21 参加者:10名
ピンクリボン運動
ピンクリボン運動は、乳がんを撲滅するため
に、乳がん検診・早期発見・早期治療の大切
さを訴える世界的な運動です。カスミでは
2007年からつくばピンクリボンの会が主催す
る
「つくばピンクリボンフェスティバル」
に協賛。
店頭ポスターやチラシでPRを行うほか、開催
当日に従業員がボランティアとして参加して
います。
小中学生がインタビューを通じてコミュニケーション
に必要なさまざまな技術を学びました。
インタビュー
の模様は後日地元コミュニティ放送局を通じて放送
されました。
テキサスがつくばにやってきた!
∼カントリーダンス&ミュージック∼
企画者:福田幸泰さん 実施日:10/3 参加者245名
市民の夢をかなえる
ユニークな社会活動
カントリーバンドの生演奏にのせて出演者と観客が
共にカントリーダンスを踊る楽しいイベントになりま
した。
カスミでは毎年、地域の皆さんから手づくりの企画を募り、夢の実現をお手
伝いする社会活動「『わたしの企画』応援します!」
を実施しています。
この活動は、
新社屋完成を機に、
カスミつくばセンターを広く市民活動の交流の場、文化発
信の場にと願い、1993年からスタートしました。
毎年2月∼3月にカスミの店頭やマスコミを通じて企画を募集、応募企画の
中から3∼4件を選考し、7月∼12月にカスミつくばセンターを会場に実施。
カス
ミグループの社員が準備から実施までサポートしています。
企画のテーマは自由で、
これまでに実施された企画も国際交流や日本文化
伝承、音楽イベント、
ワークショップ、世代間交流、環境イベントと幅広い内容に
なっています。
2010年で18回を数え、応募総数は623件、
そのうち78件が実施されました。
カスミは今後も企業市民として、地域の文化発信のお手伝いをしていきます。
贈る心を和紙で包む
「折形展」
子育て家庭優待制度への協賛
つくばマラソン支援
カスミは子育て家庭を地域、企業、行政が
一体となって応援する
「子育て家庭優待制度」
に協賛しています。2007年10月から実施して
いる茨城県の店舗に加え、2008年10月から
は埼玉県、栃木県、群馬県の店舗へ拡大。各
県に在住する妊娠中の方やお子さんのいる
家庭を会員とし、毎月第3日曜日にカードをレ
ジで提示すると、1,000円以上のお買上げで
5%割引きしています。
14,869人のランナーが参加して2010年11
月27日に行われた
「エコシティ第30回つくば
マラソン」。
カスミグループはコースの31km地
点にエイドステーションを設置し、従業員20名
と大学生ボランティア6名がお汁粉や水を提
供しランナーをサポートしました。
企画者:飯田猷子さん 実施日:11/13・14 参加者:965名
物やお金を和紙で折り包む
「折形」
という日本古来
の礼法を通じて、日本人の持つ美意識や感性、心遣
いなどを再認識しました。
埼玉県
茨城県
「いばらきKids Clubカード」 「パパ・ママ応援ショップ
優待カード」
栃木県
「とちぎ笑顔つぎつぎ
カード」
募金活動
社
会
貢
献
活
動
群馬県
「ぐーちょきパスポート」
●24時間テレビ33「愛は地球を救う」
2010年7月2日∼9月5日 募金総額:1,700,108円
●WWF募金
2009年11月∼2010年10月 募金総額:5,150,243円
●「チリ地震」緊急支援募金
2010年3月3日∼3月22日 募金総額:627,454円
●「中国青海省地震」緊急支援募金
2010年4月21日∼5月5日 募金総額:1,000,000円
社 外 か ら 共 感 の 声
社 外 か ら 共 感 の 声
ピンクリボン運動への理解と協力に感謝
企業の社会活動を学ぶ絶好の機会
22
筑波学院大学
社会力コーディネーター
武田 直樹さん
本学では、学生の社会力を育成するために、全
員が学外のさまざまな団体で社会参加活動を実
践する必修の授業があります。
そこで、社会貢献
活動に力を入れているカスミさんに、受け入れ先
としてご協力いただき、
これまでに数多くの学生を
育てていただきました。
「わたしの企画」
応援します!
の実施に向け、学生が社員や企画者と共に活動
をし、社員が企画者の夢を実現するために奮闘さ
れる姿を見ることは大きな学びとなっています。学
生の持つ企業=利益、
カスミ=小売店という表面
的なイメージが簡単に覆されるほどの良いモデル
となっているのです。今後も、地域の一員として、
カスミさんの持つ
「教育力」
を、
より広く地域社会
に活かしてほしいと思います。
つくばピンクリボンの会理事長
植野 映さん
当会では、乳がん死の減少を目的に乳がんに
ついての啓発活動を行っています。
その一環として、
2005年より毎年5月の母の日に
「つくばピンクリ
ボンフェスティバル」
を開催し、市民に乳がん検診、
早期発見、早期治療の大切さを訴えています。
カ
スミ様には、毎年ご協賛のほか、店舗でのポスタ
ー掲示、
パンフレットの配布、従業員のボランティ
ア参加などでご協力いただき、感謝しています。
カスミは女性の多い職場です。
これからも乳がん
検診の啓発活動を積極的に進めていってほしい
と思います。
23
地球環境のために
「いいね!」
をいっしょに。
森林の再生事業、
レジ袋の削減に取り組んでいます
共感リポート
REPORT
08
139店舗中103店舗で
レジ袋の無料配布を中止
概 要
●所在地
茨城県笠間市上郷2774
(吾国愛宕県立自然公園内)
●面 積 4.06ヘクタール
●森林の現況 スギ
(20∼30、
50年生)、
ヒノキ
(50年生)、
ザツ
(10∼50年生)、
ソメイ
ヨシノ
(外周の一部に植栽)
レジ袋辞退による
推定削減枚数(万枚)
カスミは地球温暖化の原因となるCO2の排出を抑え、原料である石油の省
資源を目指し、
レジ袋削減の取り組みを行っています。1974年に始まった
「お
買い物袋持参運動」
は今年で37年目を迎えました。
取り組み拡大のため、2004年からはFOOD OFFストッカーで先行してレジ
袋の無料配布を中止。1枚5円で販売し、
その収益金を地域の環境保全のた
めに寄付しています。
2007年以降は、茨城県や栃木県などの行政、市民団体との三者で締結し
た協定に基づき、
順次レジ袋の無料配布を中止。
2011年3月現在、
レジ袋の無
料配布中止店舗は、
カスミ全139店舗のうち茨城県の全86店舗、栃木県の全
8店舗を含む103店舗まで拡大しました。
また、
カスミ全体のレジ袋辞退率は
2010年度で63.6%、1年間に1億枚以上のレジ袋を削減することができました。
10,000
(万枚)
9,000
10,508
8,954
8,000
7,000
6,000
5,313
5,000
4,000
3,079
3,000
2,000
2,059
1,000
0
2006
2007
2008
2009
カスミ全店における
レジ袋辞退率の推移
60
(%)
2010
(年度)
63.6
54.8
50
40
32.1
30
「カスミ共感創造の森」第1回植樹祭
カスミ共感創造の森で
環境保全の大切さを共感
13.7
10
0
レジ袋無料配布中止による販売収益金の寄付
カスミは、創立50周年記念事業の一環として
「カスミ共感創造の森」
づ
くりに取り組みます。
これは、
カスミ、森林所有者、
いばらき森林(もり)
づく
りサポートセンター(社団法人茨城県緑化推進機構)
の三者で締結した
「い
ばらき協働の森パートナーズ協定」
に基づき、茨城県笠間市の吾国愛宕
県立自然公園で約4ヘクタールの森林再生事業を行うものです。
この活動は森林の再生だけが目的ではなく、地域の皆様やお客様、
カスミの従業員が、共に植
栽などを体験することで自然に親しみ、環境保全の大切さを共感する長期的な取り組み。5月14
日には、
お客様、
地元住民、
従業員など約200名が参加して第1回植樹祭が行われました。今後は、
随時森林の間伐や植栽、保育活動を行うほか、地元の皆様との交流・イベントの会場、従業員の
研修の場としても活用する予定です。
カ
ス
ミ
共
感
創
造
の
森
社 外 か ら 共 感 の 声
24
社団法人茨城県緑化推進機構
理事長
田村 輝穂さん
2006
2007
2008
2009
2010
(年度)
カスミは2010年度、
レジ袋の無料配布を中止している店舗のレジ袋の販売
収益金6,859,669円を、対象店舗のある茨城・埼玉・栃木・千葉の4県に寄付
しました。寄付金は地域の環境改善に役立てられます。
レ
ジ
袋
の
削
減
県別 寄付先 寄付金額
5,740,721円
茨城県
茨城県森林湖沼環境基金
埼玉県
彩の国みどりの基金
462,222円
栃木県
とちぎの元気な森づくり基金
369,139円
千葉県
ちば環境再生基金
287,587円
6,859,669円
合 計
カスミ会長小 裕正
(左)
から橋本昌茨城県知事
(右)
にレジ袋の収益金
を寄付
社 外 か ら 共 感 の 声
森林再生は食の地産地消と地域コミュニティの復活につながる
明るく生き生きとした森林は、生物にとってかけ
がえのない命の故郷です。
しかし今、茨城の森林
は荒廃の一途をたどり、木材の生産や二酸化炭
素の吸収といった本来の機能を発揮できない状
態にあります。
こうした中、生鮮食品を提供する地
18.7
20
マイバッグ、マイバスケットが増え活動に手応え
元スーパーが森林整備に取り組むことは地産地消
の食物循環と地域コミュニティの復活という点で
非常に意義深く、人々がより豊かに生きるうえで
大切な地域の特色に合った環境改善につながる
活動だと思います。
栃木県市町村消費者団体
連絡協議会理事
壬生町消費者友の会会長
栗原 芳子さん
レジ袋削減の啓発を20年近く続けてきました。
こ
の度壬生町では県下に先駆け事業者、消費者団体、
商工会で無料配布を中止する協定が締結され、長
年の夢がかない嬉しく思います。最近はおじいさん、
おばあさんのマイバッグ、若い人のマイバスケットが
とても多くなりました。
これからもレジ袋辞退率80%
を目標に力を入れていきたいと思います。
今すぐ誰でもできるレジ袋削減
栃木県環境森林部
地球温暖化対策課
山田 尚美さん
栃木県では「地球と人にやさしい
“エコとちぎ”」
を目指し、平成22年2月から事業者、消費者団体、
行政の協定による
「レジ袋無料配布中止」
の取り組
みを開始しました。御社には開始当初から積極的に
取り組んでいただき、心より感謝いたします。
おかげ
さまで、協定参加店舗のレジ袋辞退率は74∼78%
となっています。今後も御社のご協力を得ながら、
今すぐ誰でもできる身近なエコ活動である
「レジ袋 25
削減の取り組み」
を推進していきます。
地球環境のために
「いいね!」
をいっしょに。
地域社会と協力してリサイクルの環(わ)
を広げます
共感リポート
REPORT
09
大型リサイクルボックスの設置
カスミは2002年から、農事組合法人「百姓倶楽部」
(茨
城県下妻市)
と協力し、野菜くずや魚のあらなど、店舗から
大量に出る食品残さの一部をたい肥化してリサイクルする
取り組みを行っています。現在、26店舗で分別された食品
残さを百姓倶楽部のたい肥センターで良質なたい肥にして
組合員の農家に頒布。
そのたい肥で育てたお米や野菜を
カスミで販売しています。
また、2006年には揚げ物に使った使用済み天ぷら油を
バイオディーゼル燃料(BDF)
に再生する取り組みをスタート。
社会福祉法人の
「つくばライフサポートセンターみどりの」
(茨
城県つくば市)
と連携し、使用済み天ぷら油を原料に作ら
れたBDFは、
商品配送車の燃料として使用されています。
2009年7月からは、茨城県牛久市が推進する
「バイオマ
スタウン構想」
に賛同し、同市内4店舗から排出される使用
済み天ぷら油を牛久市に提供。回収された使用済み天ぷ
ら油は牛久クリーンセンターでBDFに加工され、市公用車や
カスミ商品配送車の一部の燃料として利用されています。
燃料に加工
障害者の就労支援を行う
社会福祉法人の「つくばラ
イフサポートセンターみどりの」
でBDFに加工します。
百姓倶楽部のメンバーや近隣
の農家の人たちが、
たい肥を使
ってお米や野菜を生産します。
農産物としてお店に戻る
カスミ各店で、
たい肥を利用した特
別栽培米を販売。
また、下妻市内
の2店舗では、百姓倶楽部の野菜
コーナーも展開しています。
燃料として配送に使用
BDF100%を燃料とした商品
配送車3台が走行中です。
天ぷら油排出
生ごみ排出
つくば市内の5店舗とカスミつく
ばセンター社員食堂から使用済
み天ぷら油を回収します。
カスミの26店舗で分別された
生ごみは百姓倶楽部のたい肥
センターへ運ばれます。
社 外 か ら 共 感 の 声
26
社会福祉法人創志会
つくばライフサポートセンターみどりの
中尾 清隆さん
スチール缶
スチール缶に再生されるほ
か、鉄道のレールや自動車
などに生まれ変わります。
ペットボトル
卵パックやカーペ
ットなどの繊維に
生まれ変わります。
キャップ
カスミリサイクルセンター
売却金をワクチン寄贈団体に
寄付し、途上国にワクチンを
届ける活動に役立てられます。
1999年に発泡スチロールの自社処理施設
として開設。2008年9月からは、店舗で回収
されたペットボトル、
アルミ缶、
スチール缶、牛
乳パック、段ボールなどの選別・圧縮・保管な
どを行っています。2009年6月には透明容器
の回収・処理をスタート。
リサイクルセンターで
1次処理を終えたリサイクル資源は、資源別
に専門のリサイクル工場へ運ばれ、
さまざま
な製品に生まれ変わります。
「いばらきレアメタルリサイクルプロジェクト」
は、環境省の
「使用済小型家電の回収モデル
事業」
のモデル自治体として茨城県が県内市
町村と協力し、
レアメタルが多く含まれる携
帯電話など小型家電の効率的なリサイクル
牛乳パック
トイレットペーパーなど
に生まれ変わります。
段ボール
何度でも段ボールに
生まれ変わります。
システムの構築を目指すプロジェクト。
カスミ
は2009年9月15日から茨城県北地域の高萩
店など5店舗に回収ボックスを設置し、
レアメ
タルの回収に協力しています。
プラスチックケースやパッケージな
ど様々な製品に生まれ変わります。
発泡スチロール箱
ハンガーやビデオテープの外箱
などに再商品化されます。
ペットボトルキャップの回収
湖が喜ぶ野菜の販売
カスミは店頭リサイクル活動の一環として、2009年5月から全店
舗でペットボトルキャップの回収をスタート。2009年9月∼2010年
8月に回収したペットボトルキャ
ップの売却金655,200円を認
定NPO法人「世界の子どもにワ
クチンを 日本委員会」
に寄付
しました。売却金は、途上国の
子どもたちにワクチンを届ける
活動に役立てられます。
霞ヶ浦・北浦の再生を目指すアサザプロジェクトに地元企業とし
て参加。霞ヶ浦で捕獲した外来魚の魚粉を肥料に栽培したきゅう
りやブロッコリーなどを
「湖が喜
ぶ野菜たち」
という名称で、
つく
ば市を中心に20店舗で販売し
ています。
リ
サ
イ
ク
ル
社 外 か ら 共 感 の 声
リサイクルが世界の子どもたちの命を守る国際貢献に
地球温暖化防止への貢献を実感
つくばライフサポートセンターみどりのでは、障
害者の方の就労支援の取り組みの一環として廃
食油の回収とバイオディーゼル燃料の精製作業
を行っています。私たちも身近に利用する御社の
お惣菜の製造に使用した廃食油を原料に、
バイ
オディーゼル燃料に生まれ変わらせる作業に関
アルミ缶に再生
されます。
いばらきレアメタルリサイクルプロジェクトに協力
●つくばライフサポートセンターみどりの
(茨城県つくば市)
と共に行うリサイクル例
たい肥化して使用
カスミは各店舗に食品トレー、牛乳パック、
アルミ缶、
ペットボトルなどの資源回収ボック
スを設置。地域のリサイクルステーションとし
て認知され回収量も増加していることから、
回収ボックスを大型化して利便性をアップし、
さらなるリサイクルの拡大に努めています。
発泡スチロールトレー
野菜くずや使用済み天ぷら油で
食品資源のリサイクルを推進
●百姓倶楽部(茨城県下妻市)
と共に行うリサイクル例
アルミ缶
わることで、働く喜びと地球温暖化防止に貢献し
ている実感を持つことができます。今後も私たち
が精製したバイオディーゼル燃料で動く回収車
で走り回り、地元の店舗の廃食油の回収をしな
がら、御社と協働してバイオディーゼル燃料が環
境に優しいことを広めていきたいと思います。
認定NPO法人世界の子どもに
ワクチンを 日本委員会
(JCV)
常務理事 事務局長
新井 俊郎さん
私たちのNPO法人は、予防可能な感染症による
ンを贈る運動は、誰からともなく始まった私たちの
死者が未だに絶えない途上国に、
ワクチンを贈り
強い味方です。子どもたちが参加して、世界の子
子どもたちの命を守ることを目的として1994年に
どもたちの命について考えるのは素晴らしいことで
設立されました。現在はアジア太平洋のミャンマー、 す。
カスミ様には、地元に密着して、誰でも国際貢
ラオス、
ブータン、
バヌアツの4か国に支援を続けて
献ができるこのワクチン支援活動をどんどん広め
います。
ペットボトルキャップのリサイクルでワクチ
ていただきたいと願っています。
27
地球環境のために
「いいね!」
をいっしょに。
環境の大切さを子どもたちに伝えていきます
省エネ・CO2削減に向けた店舗の取り組み
2008年9月にオープンしたフードスク
エアピアシティ石岡中央店は、
“お客様と
ともに
「エコロジーと食」
を考えるお店”。
太陽光発電による自然エネルギーの活
用をはじめ、
レジ袋の無料配布中止、地
産地消の取り組みなど、店舗・売場・商
品を通して省エネ・CO2削減対策を進め
ています。
共感リポート
太陽光発電
自然のエネルギーを有効
活用するため、店舗屋上
にソーラーパネルを設置し
ています。
フードスクエアピアシティ石岡中央店
LED照明
省資源活動
環境に配慮したショーケース
店内のショーケースについている蛍光灯を
減らしたり、照明のついていないショーケースを
導入し、節電に努めています。
包装資材の削減
と家庭における食品
のムダを減らすため、
バラ販 売 可 能な商
品を極 力 包 装せず
に販売しています。
人と自然とのつながりを学ぶ
北海道キリタップへの自然体験エコツアーを実施
外部照明サインと店内の地
元野菜コーナー、
トイレの照明に
消費電力が少なく、寿命の長い
LEDを採用。省エネはもちろん、
取り替えの頻度も低いため、取
り替えにかかる費用の削減
にもなります。
カスミはWWF(世界自然保護基金)
ジャパンとの協働で、2002年から環
境活動、
環境教育の一環として自然体験エコツアー
「ネイチャーキッズ特派員・
北海道キリタップ探検隊」
を実施しています。
毎年、小学校4∼6年生を対象に
「大切にしたい!自然と生き物」
をテーマに
した作文を募集し、選考された10名を北海道キリタップ湿原に派遣。隊員た
ちは3泊4日のツアーを通して、
「湿原の秘密を探る」
をテーマに、北海道の大
自然に親しみながら、湿原の成り立ち、湿原と森や海、人とのつながりを探り、
そこに成り立つ人々の暮らしを体験します。
ツアー終了後は、北海道での体
験を個性あふれる壁新聞にまとめ、報告会を開いています。
2010年までに計9回実施され、2,672名が応募、
90名がツアーに参加して
います。
簡易包装
お客様のご理解
とご協力をいただき
ながら、贈答品など
の簡 易 包 装による
包装資材の削減に
努めています。
店
舗
の
取
り
組
み
レジ袋無料配布中止
店頭リサイクル
地域のリサイクルステーションとして、食
品トレー、牛乳パック、
アルミ缶、
ペットボト
ルなどの回収ボックスを店頭に設置し、
お
客様とともに資源回収に努めています。
10
REPORT
レジ袋の無料配布中止にともない、
マイバッグやマイバスケットの品揃
えを充実させています。
ペットボトルキャップの回収
W
W
F
と
の
協
働
WWFジャパン
社 外 か ら 共 感 の 声
カスミ社長石原俊明(左)
よりWWFジャパン事務局長・
樋口隆昌様(右)
に目録を贈呈
参加児童が体験談を語りたくなる意味深い取り組み
トイレに水の使用量を20%削減
できる手洗いの蛇口や人感知セン
サー付きLED照明を採用しています。
28
自然保護を目的としたWWF募金活動に協
力するため、
カスミグループの全店舗と各事
業所に募金箱を設置し、従業員はもとより、
お客様、
お取引先様にもご協力いただいてい
ます。2009年11月から2010年10月までの1
年間に総額5,150,243円の募金が集まりまし
た。
ご協力ありがとうございました。
WWFは100を超える国々で活動する世界最大の自然
保護NGOです。人と自然の共存を目指して、地球全体の
自然環境の保全に幅広く取り組んでいます。WWFジャ
パンは1971年に設立され、国内では白保のサンゴ礁を
はじめとする南西諸島の環境保全や森林認証制度の推
進などに注力しています。
節水・節電
お店で回収したキャップ
をリサイクルして得たお金を
認定NPO法人「世界の子ど
もにワクチンを 日本委員会」
へ寄付し、発展途上国の子
どもたちにワクチンを届ける
運動に参加しています。
WWF募金活動への協力
WWFジャパン
業務室
高田 英明さん
今年で10回目を迎える
「ネイチャーキッズ特派
員∼北海道キリタップ探検隊∼」
は、子どもたち
を自然の中に連れていき、観察するだけの企画
ではありません。自然や生きものが好きで、
その
大切さを感じている子どもたちが、
それぞれの思
いを自らの言葉で作文に書き、自然と共存する暮
らしを送る人々と生活します。
そうすることで、霧
多布の大自然を体感し、
その経験を新聞にまとめ
て発表する報告会まで、
すべてがキリタップ探検
隊の任務なのです。参加した子どもたちが、周り
の人に体験談を話したくなることからも、
この取り
組みが意味深いものだと感じています。
29
地球環境のために
「いいね!」
をいっしょに。
従業員が3つの
『R』
でエコ活動を進めます
共感リポート
REPORT
11
お買い物袋持参運動の拡大
チャレンジ25推進委員会
カスミはマイバッグ・マイバスケットの販売、Eco.
スタンプカードの導入、
レ
ジ袋無料配布中止店舗の拡大などにより、
レジ袋辞退率の向上とレジ袋削
減に取り組んでいます。
お客様にご協力を呼びかけることはもちろん、従業員
みずからお買い物袋を持参することで、運動のさらなる拡大を進めています。
CO2の削減など地球温暖化対策がより体系
的に進められるように、各部門の代表者をメ
ンバーとする
「チャレンジ25推進委員会」
を設
置しています。従業員一人ひとりが環境意識
を向上させ、
マイバッグ持参や節電など、職場
や家庭でCO 2 削減のための具体的な行動を
実施することを目指します。
アースデイ活動
4月22日のアースデイは、地球のために行
動する日です。
この日にちなみカスミ全店と事
業所は、4月中に近隣の公共施設や道路沿い
を対象に、
ごみ拾いや草取りの清掃活動を行
っています。
これからもアースデイの活動を継
続していきます。
リサイクル回収量の拡大
資源回収キャンペーンで
約2,714トンのCO2を削減
カスミは地球温暖化防止への貢献を目指し、2008年
度から
「CO2削減アクションプラン」
をスタート。2012年を
目標年として、事業活動によるCO2総排出量を2006年
度(約12万トン)対比で30%削減し、8万4千トンに抑え
る自主目標を掲げています。
目標の達成に向け、店舗・商品に関連した取り組み、
お客様とともに行う活動のほか、従業員による3Rの推
進に取り組んでいます。
3Rは、
リデュース
(Reduce:ごみを減らす)
、
リユース
(Reuse:
くり返し使う)、
リサイクル
(Recycle:資源の再利用)
の環
境にやさしい3つの取り組みのこと。毎年6月の
「環境月間」
や10月の「3R推進月間」
にちなみ、従業員対象の資源
回収キャンペーンやマイバッグ持参運動を展開するなど、
積極的な活動を行っています。
2010年度は資源回収キャンペーンとしてアルミ缶、
ペットボトル、
ペットボトルキャップ768トンを回収し、約
2,714トンのCO2を削減。2011年度は3種計1,450トン
を回収し、5,519トンのCO2削減を目指します。
社 外 か ら 共 感 の 声
各店舗に資源回収ボックスを設置し、
地域のお客様にご協力をお願いしています。
また、恒例となっている従業員対象の資源
回収キャンペーンを2010年4月∼2011
年2月に実施。自宅からアルミ缶、
ペットボ
トル、ペットボトルキャップを持ち寄り、約
2,714トンのCO 2を削減することができま
した。
エコドライブの推進
従業員対象の取り組みのひとつとして、
自家用車のエコドライブを推進しています。
また、中央流通センターの約300名のドラ
イバーが2007年6月からエコドライブを実
施。2010年度の平均燃費は、6.02km/ と
高水準を維持しています。
社 外 か ら 共 感 の 声
分別強化でリサイクル率が向上
ティーエルロジコム株式会社
30
市村 準司さん
店舗などから回収された資源物をリサイクルセ
ンターで選別、圧縮、梱包して製品化するのが当
社の業務です。紙類では段ボールのほか、
ボール紙、
ポップ紙、OA紙と全般にわたりリサイクルしていま
すが、紙を種類別に分別しなければ効率的なリサ
イクルはできません。
そこで、
お店の従業員の方に
分かりやすい分別一覧表を作成し、環境社会貢
従
業
員
の
取
り
組
み
献部の方に指導をしていただく一方、
リサイクルセ
ンターでの作業改善に努めました。
その結果、段ボ
ールで1.5倍、
その他の紙類で1.3倍ほどリサイク
ル率が向上しました。今後も資源物の回収強化に
努めるとともに、
まだリサイクルされていない可燃
物の中にある資源物をリサイクルすることが目標
です。
さらなる資源化の向上で共に社会貢献を
株式会社斎藤英次商店
専務取締役
斎藤 元司さん
当社ではリサイクルセンターに集約された資源
物を引き取り、国内外の再生工場へ需給に応じて
供給することを業務としています。
リサイクルセン
ターが2008年に施設を拡張した当初は、古紙の
資源化で月間1,000トンでしたが、昨年は月間
1,350トン、年間で16,200トンの資源化が進んで
います。資源化は分別の徹底が生命線であり、各
店舗をはじめ関わる全ての皆様が分別意識を持
つことが重要です。
この小さな作業の継続と積み
重ねが大きな実績になっています。今後もさらな
る資源化の向上で環境に優しい活動を共にしてい
き、社会貢献できればと願っています。
31
地球環境のために
「いいね!」
をいっしょに。
地球温暖化防止のために身近なところからCO2を減らします
CO2削減に向けて
エネルギー使用の推移
事業活動を通じてカスミが排出する
CO2は、2006年度の実績で12万トンにの
ぼります。
カスミでは2012年のCO2排出量
を8万4千トン
(2006年度から30%削減)
に抑えることを目標に、店舗や商品、
お客
様とともに行う資源リサイクル活動などを
通じて、全社を挙げてCO 2 排出の削減に
取り組んでいます。
商品配送車における軽油使用量の推移
カスミ全体のCO2総排出量
ボイラー使用による重油使用量の推移
2006
3,448
2006
293
2007
3,370
2007
292
2008
3,488
2008
329
2009
3,611
2009
284
2010
3,737
2010
290
0
2,000
(k )
4,000
0
10
12万トン
5
200
300
400(k )
160
257,922
30%削減
2007
135
260,000
2008
127
257,663
2009
113
245,164
2010
117
257,365
0
0
2006年度実績
店舗から出る廃棄物と
リサイクル率(2010年度)
■粗大ごみ
951t
■不燃ごみ
356t
■可燃ごみ
10,884t
リサイクル物56.8%
■魚のあら
299t
■紙類(古紙・下ボール) 115t
■発泡スチロール
リサイクル小計
店舗廃棄物
生ごみ
(焼却)
発泡
スチロール
531t
1.5%
16,255t
廃油
0.9%
魚の
あら
リサイクル削減:−4,518t-CO2
2008
0.498
1,012
ペットボトルキャップ・透明容器のリサイクルによる削減
( )
2009
0.437
944
2010
0.453
1,007
0.5
1.0
総使用量
(km3)
2006
0.00056
903
2007
0.00046
883
2008
0.00042
847
2009
0.00034
751
2010
0.00039
857
0.00035 0.00040
0.00045
0.00050
0.00055
3.6%
カスミの食品リサイクルの割合
リサイクル物50.5%
廃棄物49.5%
7,533t
6,331t
5,421t
6,126t
5,935t
0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 ( t ) 24.5%
廃油 5.0%
生ごみ
(たい肥化等)
21.0%
生ごみ
( 焼却)
49.5%
3R によるCO2削減量
1,071
生ごみ
(たい肥化等)
魚のあら
2010 50.5%(2,997t)
1,008,176m3
アルミ缶・牛乳パック・食品トレー・ペットボトル・
CO2排出量:100,154t-CO2
精肉加工センター
電気
ガス
5,476,248kWh
5,266m 3
水
重油
37,921m3
217,600
生ゴミリサイクル・BDF利用での
燃料
(軽油)
削減: −1,078-CO2
3R合計 : −32,867t-CO2
CO2排出量:2,660t-CO2
中央流通センター
0.00060
軽油
3,737,587
電気
ガス
2,894,208kWh
25m 3
食品リサイクル法
水
重油
10,619m3
2007年12月に施行された改正食品リ
サイクル法「食品循環資源の再利用等の
促進に関する法律」
では、業種別に2012
年度までに達成すべき再生利用等の実施
率目標が設定されました。食品小売業は
45%となっています。
72,750
改正食品リサイクル法では、前年度のリサイク
ル実施率20%∼50%未満の事業者は前年度
に比べ2ポイント増加の目標が設定されています。
カスミの食品リサイクル実施率は前年度44.4%
から2010年度50.5%と6.1ポイント上昇し、目
標をクリアしています。
電気
ガス
1,183,583kWh
20,698m 3
環
境
負
荷
※3Rとは、
Reduce
(減らす)、
Reuse
(繰り返し使う)、Recycle
(活かす)
の3つの取り組みの総称です。
OUTPUT(CO2排出)
CO2 排出量:114,237t-CO2
CO2排出量:10,877t-CO2
電気由来の排出 98,253t-CO2
軽油由来の排出 9,789t-CO2
ガス由来の排出 4,791t-CO2
重油由来の排出 787t-CO2
水由来の排出 617t-CO2
+
カスミつくばセンター
店舗等による一般ごみ排出による
CO2排出量:
10,348t-CO2
(一般ごみ排出量:11,629t)
水
7,742m 3
レ ジ 袋 削 減:−11,114t-CO2
商品開発での削減:−16,157t-CO2
トレー重量削減、
リターナブルコンテナ利用による
( )
段ボール削減
0.3%
(年度)
2006 37.1%(2,795t)
2009 44.4%(2,717t)
水
856,813m 3
紙類
(古紙・下ボール)
35,027t
食品リサイクル率
2008 41.8%(2,267t)
ガス
257,365,412kWh
0.558
0
4.1%
電気
2007
8.4%
19,898t
食品廃棄物量と食品リサイクル率の推移
2007 38.5%(2,439t)
31.1%
46.4%
1,453t
■廃油
−1,800t-CO2
(年度)
可燃ごみ
(焼却)
段ボール
排出権取引 によるCO2削減量:
974
:m 3/m 2・h
原単位あたりの使用量
不燃ごみ1.0%
CO2総排出量
0.606
店舗ガス使用量の推移
粗大ごみ 2.7%
1,245t
■生ごみ
■段ボール
廃棄物43.2%
15,129t
廃棄物小計
リサイクル
されるもの
カスミの廃棄物リサイクルの割合
(km3 )
総使用量
CO2総排出量は、
3 Rによる削 減
分と排 出 権 取
引による削減分
を差し引いた数
値を表示してい
ます。
2006
0
2,938t
■生ごみ
INPUT(使用エネルギー)
店舗等
200
原単位あたりの使用量: /m 2・h
(年度)
廃棄処分
されるもの
OUTPUT合計
店舗水道使用量の推移
2012年度目標
2010年度実績
100
2
総使用量
(千kWh)
原単位あたりの使用量:Wh/m 2・h
2006
8万9千トン
3Rによる
CO2削減量
-32,867 t-CO
排出権取引による
CO2削減量
-1,800 t-CO
2
2006年度対比
8万4千トン
32
2
100
店舗電力使用量の推移
2
89,918 t-CO
(年度)
(万トン)
124,585 t-CO
(年度)
(年度)
CO2排出量
2
エネルギーの使用等による
CO2の排出状況(2010年度)
CO2排出量:546t-CO2
OUTPUT合計:124,585t-CO2
33
地球環境のために
「いいね!」
をいっしょに。
企業の責任として適切な環境経営に努めています
環境保全コスト
2009年度
環境保全コストの分類
2010年度
主な取組内容
経費
(千円) 経費(千円)
事業エリア内
コスト
公害防止
コスト
大気汚染防止
822
695
水質汚濁防止
14,956
21,621
2,278
2,470
廃棄物のリサイクル
52,845
59,098
廃棄物の処理・処分
379,831
379,471
77,784
77,850
容器包装リサイクル法委託料
8,420
33,703
店頭回収に係る費用 他
悪臭防止
資源循環
コスト
上・下流コスト
容器包装等の低環境負荷化
管理活動コスト
環境情報の開示・環境広告
環境負荷監視
自然保護、緑化、景観保持等
地域住民の環境活動支援等
社会活動コスト
その他のコスト
合計
4,150
3,753
483
406
4,398
13,195
精肉加工センター
株式会社 カスミ
ボイラ−保守
浄化槽・グリストラップのメンテナンス
排気ダクトのメンテナンス等
生ごみ、魚あら、廃油、
スチロ−ル、汚泥のリサイクル費用
可燃ごみ、不燃ごみの処理費用
6,703
209,046 210,377
植栽管理
5,413
180,384
131,207
179,103
レジ袋辞退者へのポイント還元、カ−ド、スタンプ等
37,184
46,431
環境社会貢献担当部署の管理費、
その他の経費
714,358
817,796
130
4,697
138
139
1968年
120
100,000
2006
年度
2007
年度
2008
年度
沿革
1961年
128
4,000
3,000
2009
年度
2010
年度
2,000
1976年
1980年
1982年
110
100
2006
年度
2007
年度
2008
年度
2009
年度
2010
年度
1984年
GROUP
環境保全効果
環境保全効果の内容
事業エリア内
コストに
対応する効果
(店舗)
電気(千kWh)
エネルギ−の
投入量
ガス
(km 3)
2010年度
245,164
257,365
751
857
2009年度
原単位あたりで114.7%、総量で114.1%
原単位あたりで103.6%、総量で106.6%
1,007
245,164
総発生量(t)
751
35,028
117.3%
リサイクル量(t)
18,913
944
19,898
105.2%
リサイクル率(%)
62.1
56.8
29,853
牛乳パック
(t)
230
18,913
235
102.1%
アルミ缶(t)
187
62.1
188
100.6%
98
143
230
146.3%
195.5%
食品トレー
(t)
270
187
529
容器包装利用量(t)
2,584
98
2,481
レジ袋の削減枚数(万枚)
8,954
10,508
270
ペットボトル
(t)
株式会社ワンダーコーポレーション
原単位あたりで103.5%、総量で104.9%
944
上・下流コストに 店頭資源回収量
対応する効果
カスミグループ
効果
(前年比)
29,853
水道(km )
3
廃棄物の排出等
環
境
会
計
2009年度
ゲームソフト、
C D、DVD、
書籍、
携帯電話、
化粧品等の販売および業
務提携による卸売/宇津木雅美・代表取締役社長/1988年3月設立/
資本金23億58百万円/営業収益616億23百万円/店舗数119店舗
(う
ち直営95店舗)
/従業員数2,208人
http://www.wonder.co.jp/
株式会社 協栄エイアンドアイ
お客様1人あたり使用枚数:1.38枚
経済的効果
損害保険・生命保険代理店/吉田潔・代表取締役社長/1961年4月
設立/資本金55百万円/営業収益6億円/従業員数20人
(単位:千円)
2009年度
2010年度
効果
リサイクルにより得られた収入
185,568
188,386
店頭回収資源、段ボ−ル、
スチロ−ルの売却金
レジ袋削減運動によるコスト削減
128,640
161,464
年間レジ袋推定仕入費用×
(削減枚数÷年間仕入枚数)
51,200
40,149
産業廃棄物処理費(200円/kg)
と自社処理経費の差額
365,408
389,999
スチロ−ル自社リサイクルによるコスト削減
合 計
1992年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
http://www.kyoei-net.co.jp/
内容 1985年
1987年
1988年
株式会社 ローズコーポレーション
米飯・惣菜・サラダの製造/高塚進・代表取締役社長/1987年2月設
立/資本金4億23百万円/営業収益51億77百万円/従業員数315人
http://rose-corporation.com/
96.0%
(前年比103t削減)
従来の施設設備を拡張し、2008年9月に新リサイクルセ
ンターが本格稼動。
カスミ店頭で回収したアルミ缶やペ
ットボトルなどの資源を選別・圧縮・梱包し、
リサイクル業
者と連携して効率よく再生・再利用しています。
135
133
5,000
150,000
リサイクルセンター
History
140
6,000
194,759 5,798
4,772
カスミグループの本社。
イベント会場として地域の人たちに
も開放されています。
7,000
200,795
200,000
カスミつくばセンター
(百万円)
売 上 高
(百万円)
カイゼン活動による店舗満足度の向上、
また、環境に優
しいバイオディーゼル燃料車を導入するなど、つねに高
いレベルの物流品質を追求し、365日、24時間体制で店
舗をバックアップしています。
経常利益
(単体)
排水水質検査、
ごみ計量機リース料
中央流通センター
店 舗 数
■過去5年間の業績の推移
環境報告書・啓発ポスタ−・環境広告等
品質マネジメントシステムISO9001の認証と
(社)茨城
県食品衛生協会のHACCPを取り入れた衛生管理実施
施設。国産牛肉の個体識別情報管理を徹底し、育成・流
通履歴を確認し加工・販売しています。
商 号 株式会社カスミ
代 表 石原俊明
(代表取締役社長)
本 社 〒305-8510
茨城県つくば市西大橋599-1
Tel.029-850-1850
http://www.kasumi.co.jp/
設 立 1961年6月
資 本 金 144億28百万円
営業収益 2,182億52百万円
店 舗 数 139店舗
従業員数 8,244人
事業内容 スーパーマーケット、
ショッピング
センターの経営
*2011年2月末現在
2006年
2007年
2008年
2009年
2011年
株式会社霞ストアー設立
1号店として石岡金丸店開店
商号を株式会社カスミストアーに変更
生鮮加工センター完成稼働
中央流通センター完成稼働
株式会社カスミストアー、東京証券取引所第二
部に株式を上場
株式会社カスミストアー、東京証券取引所第一
部銘柄に指定
事業多角化に伴い商号を株式会社カスミに変更
株式会社ローズコーポレーション設立
株式会社カスミ家電(現・株式会社ワンダーコー
ポレーション)設立
カスミつくばセンター完成
カスミ100店舗達成
カスミグループの本社をつくば市に移転
株式会社カスミトラベル設立
株式会社セイブと業務・資本提携
株式会社ワンダーコーポレーションが
株式会社ケーズデンキと業務・資本提携
イオン株式会社と業務・資本提携
株式会社ワンダーコーポレーションが
ジャスダック
(店頭市場)
に上場
つくばエクスプレス
(TX)開通に伴い、沿線に積極
出店
カスミ初の女性店長誕生
年間お客様数延べ1億人突破
インターネットショップ
「あんあんnet」
オープン
株式会社カスミグリーン設立
ネットスーパーサービス開始
株式会社カスミトラベル
旅行業/村田勇・代表取締役社長/2001年8月設立/資本金90百万
円/旅行取扱高24億45百万円/営業収益2億31百万円/店舗数9店
舗/従業員数48人
http://www.kasumi-travel.com/
株式会社 カスミグリーン
食品製造販売/吉澤清・代表取締役社長/2009年8月設立/資本金
50百万円/営業収益19億57百万円/従業員数38人
●社名/イオン株式会社●代表者/岡田元也(取締役兼代表執
行役社長)●本社/〒261-8515千葉県千葉市美浜区中瀬1-5-1●設
立/1926年9月●資本金/1,990億54百万円●営業収益/(連結
として)5兆965億69百万円●事業内容/純粋持株会社(2011年2月
28日現在)
34
*データは2011年2月末現在
*従業員数の内パート、
アルバイトは8時間換算
(カスミのみ7時間45分換算)
35