授業研究会 バスケットボール(三沢第五中学校 長瀬先生)

保健体育科学習指導案
日時
平成25年7月5日(金)5校時
対象
3年1組男子16名女子12名計28名
場所
体育館
授業者
長瀬友起
1単元名球技(ゴール型:バスケットボール)
2単元について
(1)単元の目標
①運動に積極的に取り組むとともに,フェアなプレイを守ろうとすることができるようにす
る。また,仲間と協力しながら自己の役割を果たそうとしたり,自他の健康・安全に配慮し
たりして活動することができるようにする。
【関心・意欲・態度】
②球技を豊かに実践するため,学習課題に応じて練習の仕方を工夫し,作戦を立ててゲーム
に取り組んだりすることができるようにする。
【思考・判断】
③自分たちの技能に応じた攻め方を用いたゲームを行い,勝敗を競う楽しさや喜びを味わい,
仲間と連携した展開ができるようにする。
【技能】
④ゴール型(球技:バスケットボール)の特性や成り立ち,技術の名称や行い方,関連して
高まる体力,試合の行い方を理解することができる。
【知識・理解】
(2)教材観
球技は,ゴール型,ネット型,ベースボール型で構成され,個人やチームの能力に応じた作戦
を立て,集団対集団,個人対個人で勝敗を競うことに楽しさや喜びを感じる事ができる運動であ
る。
ゴール型の球技では,2チームがコートの中で入り乱れながら相互に攻撃と防御を行い,一定
時間内で得点を競い合い,パスやドリブル,シュートなどのボール操作と空間に走り込む動きや
それを防ぐ動きなどによって攻防を展開することができる。バスケットボールは,役割を決めた
り,チームで作戦を立てたりして,ゴールをねらったり,守ったりする楽しさを味わうことがで
きる教材である。個人技能を活かしてシュートを決めたときはもちろん,チームの一員として自
己有用観を高めることができる。また,バスケットボールは,攻守の切り替えが早いため,安全
に運動を行うには,フェアなプレイを守ることを学習するにも適した教材である。
1
3
生徒観
保健体育の授業では,男女ともにほとんどの生徒が意欲的に取り組むことができる。ただ,そ
の中でも運動に対して苦手意識を感じている生徒はいるが,その生徒に対して,周りの生徒が協
力して克服できるように教える姿が見られる。
しかし,与えられた課題に対しては素直に取り組むことができるが,その課題ができたことに
満足してしまい,さらにレベルアップするために工夫してチャレンジしてみようと思う生徒は少
ない。
4
指導観
バスケットボールは攻防の展開が早く,「走・跳・投」の基本動作がすべて含まれており,それ
らを瞬時に判断し,プレイしなければならない。そのため,運動量が多く総合的な体力と同時に
状況判断能力も育成されるスポーツである。
現3年生にとってバスケットボールの授業は,3年目となる。1年生の時はハンドリングやパ
ス,シュートなどの基本的技能を身につけ,2年生の時はできるだけドリブルを減らし,パスの
みでつなぐプレイを目標に授業を行ってきた。こうすることでチーム全員が関わらないとゴール
までボールを持っていくことができない状況を作り,全員参加のプレイを目指してきた。3年生
となった今回はさらに発展させ,「速攻」に的を絞り,自分たちで考えた3線速攻を用いて,シュ
ートまで導けるようにしたい。
そして,中教研保体部会の研究主題にも掲げられている「わかる」「できる」「かかわる」とい
った学習活動を実感させるためにチーム内で話し合いの場をもち,互いに教え合い,根拠を明ら
かにして,練習方法を工夫することで生徒たちができた喜びを共感し,仲間意識や連帯感がさら
に高まるようにしたい。
2
5指導計画(10時間)
時数
学習内容
○オリエンテーション
1
ルの必要な動きを身につけることが
・パス練習
できる。
●
2メン(DFなし)
・2onl
○3線速攻
3
,思考・判断
思考・判断
技能
◎
け,DFの前でパス2回をして抜く
○
◎
◎
○
◎
○
3メンの基本形(走る位置・パス
・REBからの3メン
できる。
チームで3線速攻を考えることが
できる。
○3対3の攻防①
チームで考えた3線速攻を使い,
4
・自チームで考えた3メン(DFなし)
アウトナンバーの状況を,走る位置
(本時)
・ダミーDFを置いて3メン
やパスコースを見極め,シュートま
・オールコート3on3(速攻)
でもっていくことができる。
○3対3の攻防②
5
マンツーマンのディフェンスに対
・マンツーマンDFからの
してスペースに走り込み,ノーマー
3線速攻
クを作ってシュートまでもっていく
○
◎
◎
○
ことができる。
○4対3の攻防
6
つないでノーマークのプレイヤーに
らノーマークの見方にパス
パスをし,シュートまでもっていく
を出す。
ことができる
○4対4の攻防
7
●
ポストプレイを使った,
ハーフコートの4対4
8
アウトナンバーの状況からパスを
アウトナンバーの状況か
●
○リーグ戦
ポストマンにボールを入れてか
○
ていくことができる。
2メン,または3メンの形を作り,
○
◎
○
◎
○
◎
ポストマンを利用し,ゴールに向
かつて切り込み,パスをもらってシ
9
◎
ら,パス&ランでシュートまでもつ
速攻を出すことができる。
○リーグ戦
ユートをすることができる。
10
○リーグ戦
知識・理解
○
ことができる。
コース)を考え,正しく行うことが
3メンの応用
関・意・態
ノーマル,クイックパスを使い分
・ノーマル3メン(DFなし)
●
観点別目標
W-upを理解し,バスケットボー
・フットワーク
○2線速攻
2
指導目標
今まで行ってきた戦術を使い,ゲ
-ムを行うことができる。
3
6本時の指導(4/10時間)
(1)本時の目標
自分たちのチームで考えた3線速攻の動きを,チームごとに話し合って,走るライン・パス
コースを考えることにより,3体3のゲームでシュートまで到達することができる。
(2)中教研保体部会研修内容との関わり
①研究主題
「仲間と関わりながら,運動の楽しさが味わえる保健体育学習のあり方」
~「わかる」「できる」「かかわる」が実感できる学習活動の工夫~
②研究目標
生徒一人一人が自分の能力に合わせて学習課題を持ち,その課題解決を目指して,仲間と
関わりながら,基礎・基本を身につけ,運動の楽しさが味わえるような学習活動の在り方に
ついて実践を通して明らかにする。
③研究仮説
発達段階をふまえて,運動の楽しさや特性にふれる指導内容を具体化し,指導内容の習得
を目指す教材づくりや学習・評価計画を作成し,それに基づいた学習過程を工夫することに
より,運動を共有する他者(仲間)とかかわりながら学習活動を展開していく実践を積み重
ねていけば,より運動の楽しさを味わうことができるのではないか。
④具体的な工夫点
・3線速攻の動きをDFなしで行うことにより,正しい動きを理解させる。
・チーム内で話し合いをさせることにより,互いに意見を出し,教え合うことでBi(への挑戦
意欲を引き出す。
・白チームの攻撃の内容を学習カードに書かせることにより,根拠をもって自分たちの攻撃
の課題解決への手がかりへと導かせる。
4
(3)本時の指導過程
学習
学習活動
過程
学習形態
・指導上の留意点◎評価☆中教研との関わり
導入10分
①整列,点呼,あいさつ
全体
・大きな声で行わせる
②ランニング
全体
・移動をすばやくさせる。
男女
・パスをする人はキャッチする人が「キャッチポイス.
ストレッチ
,
フットワーク
③パス練習
●
四角パス(30秒ずつ)
膝を曲げる.顔の前に手を出してかまえる」の3点がで
きていることを確認してからパスを出させる。
展開18分
自分たちが考えた3線速攻を使い,3対3のゲー
ムでシュートまでもっていこう。
④自分たちが行う3線速攻の動きを確認する。
チーム
☆繰り返し何度も行い,正しい動きを身につける。
◇前時に書いた用紙を見て確認する。
◇どの位置に動くのか3人で確認し合う。
⑤コーンを2つ置いて3線速攻を行う。
チーム
・スピードを落とさずに行わせる。
・DF(コーン)位置に合わせて,パスを出させる。
◇DF(コーン)の位置を変えながら行う。
⑥DFを付けた場合の予想される状況を考えて
チーム
・それぞれの項目について教師から例を挙げ,具
体的に話し合わせる。
話し合い,発表する。
・積極的な発言を促す。
◇パス,走る位置,DFの動きについてチームごとに
話し合い,3線速攻が書いてある用紙に書き込む。
☆なぜそう思ったのか,根拠をつけて説明させる。
まとめ22分
⑦3対3を行う(1チーム4人)。
チーム
◇45秒間で互いに攻めと守りを繰り返して行う。
☆意見を出し合い,教え合いながら行う。
●
4人のうち1人は自チームがやっているときの
攻撃の様子をカードに書かせる。
(インターバル15秒)
◇DF3人のうち1人はエンドライン側の壁にタツ
チしてから戻る。
◇チームメイトが書いた攻撃の様子のカードを見て,自
分たちのゲームでないときには作戦を立て,教え合う。
ゲームの中で3線速攻を使い,シュートまでもつ
◎3線速攻を作り,DFをかわしシュートまでい
ていくことができた。
くことができたか。
全体
⑧3対3のゲームを終え,代表者はまとめの発表
○シュートまでもっていくことができなかったチーム
への対応
をする。
⑨今日の授業の感想と自己評価をする。
全体
⑩次時の確認
全体
⑪あいさつ
全体
5
→うまくいっているチームを観察させ,チーム内ででき
なかったところを話し合い何度も挑戦させる。
→教師からポイントをアドバイスし再度挑戦させる。